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生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整方法、及び生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置 - 特開2008−246816 | j-tokkyo
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【発明の名称】 生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整方法、及び生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置
【発明者】 【氏名】城田 昌泰

【氏名】原田 修輔

【要約】 【課題】トラックアジテータに既設の洗浄水用タンク内の水を利用してドラムの温度を調整し、運搬過程における生コンクリートの品質劣化を防止するとともに、温度調整するための装置の大型化及び重量化を回避し、生コンクリートの積載量の不要な減少を伴わないドラム温度調整方法を提供する。

【解決手段】ポンプC3から吐出される洗浄水用タンクC1内の水を温度調整用の水として分岐させ、その温度調整用の水をドラムDに係わらせることによってドラムD内の生コンクリートの温度を調整し、そのドラムDに係わらせた後の温度調整用の水を回収し、その回収した温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に戻して循環させるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生コンクリート運搬用のドラムを具備し、洗浄水を貯留する洗浄水用タンクと、この洗浄水用タンク内の水をドラム洗浄用の洗浄ノズルに向けて送出するためのポンプとを積載してなるトラックアジテータのドラム温度調整方法であって、
前記ポンプから吐出される前記洗浄水用タンク内の水を温度調整用の水として分岐させ、その温度調整用の水を前記ドラムに係わらせることによって該ドラム内の生コンクリートの温度を調整し、そのドラムに係わらせた後の温度調整用の水を回収し、その回収した温度調整用の水を前記洗浄水用タンクに戻して循環させることを特徴とする生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整方法。
【請求項2】
循環させる温度調整用の水の温度を冷水機や温水機等の水温調整機器により調整する請求項1記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整方法。
【請求項3】
生コンクリート運搬用のドラムを具備し、洗浄水を貯留する洗浄水用タンクと、この洗浄水用タンク内の水をドラム洗浄用の洗浄ノズルに向けて送出するためのポンプとを積載してなるトラックアジテータのドラム温度調整装置であって、
生コンクリートの温度を調整するために前記ドラムに前記水を直接又は間接的に接触させるための熱交換手段と、この熱交換手段に前記ポンプから吐出される水を温度調整用の水として供給する温度調整用水供給系路と、前記ドラムとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水を回収する回収手段と、この回収手段により回収された温度調整用の水を前記洗浄水用タンクに回帰させる温度調整用水回帰系路とを具備してなることを特徴とする生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項4】
前記温度調整用水回帰系路、前記洗浄水用タンク、及び前記温度調整用水供給系路を通って循環する温度調整用の水の温度を調整する水温調整機器を備えている請求項3記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項5】
前記熱交換手段が、前記ドラムの外周面に温度調整用の水を分散させて吹き付ける熱交換用ノズルである請求項3又は4記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項6】
前記温度調整用水供給系路が、切替操作により前記ポンプから洗浄ノズルに向かう水を遮断して温度調整用ポートに導く分岐バルブと、この分岐バルブの温度調整用ポートから吐出される水を温度調整用の水として前記熱交換手段に案内する配管やホース等の管路とを備えたものである請求項3、4又は5記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項7】
前記回収手段が、前記ドラムの下面側に臨設した回収用受け皿を備えたものである請求項3、4、5又は6記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項8】
前記回収手段が、前記ドラムと前記回収用受け皿の縁との間から温度調整用の水が漏出するのを防止するための空気噴射ノズル、当該空気噴射ノズルに空気を送出する送風源、及び当該送風源から送出される空気を前記空気噴射ノズルへ案内する配管やホース等の管路をさらに備えたものである請求項7記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項9】
前記温度調整用水回帰系路が、前記回収手段により回収された温度調整用の水を前記洗浄水用タンク方向に付勢する補助ポンプを備えたものである請求項3、4、5、6、7又は8記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【請求項10】
前記水温調整機器を、前記温度調整用水回帰系路に設けている請求項4、5、6、7、8又は9記載の生コンクリート運搬用トラックアジテータのドラム温度調整装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生コンクリート工場で製造された建設資材である生コンクリートをドラム内に収容し、コンクリート構造物建設現場(以下、「現場」と略す)へ運搬するトラックアジテータにおいて、夏季の直射日光等によるドラム内の生コンクリートの品質劣化を防止することを目的とするドラム温度調整方法、及びドラム温度調整装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生コンクリート工場で製造された生コンクリートは、トラックアジテータのドラム内に収容した状態で現場に運搬されるのが通例である。そして、運搬中に、夏季の直射日光や高外気温、或いは生コンクリート自体の水和反応熱によるドラム内の生コンクリートの温度上昇を抑制し、JIS(日本工業規格)、土木学会、及び建築学会等が定める規定範囲内の品質で製造された生コンクリートを、製造時の品質を保持した状態で現場へ納入することが求められおり、JIS等によって暑中及び寒中における生コンクリートの温度管理が規定されている。
【0003】
材料の温度変化と生コンクリートの温度変化の相対関係は、一般的に、セメント±8℃、水±4℃、骨材±2℃の温度変化につき、生コンクリートの温度変化は±1℃であるといわれている。したがって、運搬中に、直射日光や高外気温による材料の温度上昇に伴って、或いは生コンクリート自体の水和反応によってドラム内の生コンクリートの温度が数℃上昇し、その結果、当該生コンクリートがJIS等で定める規定範囲外の温度になり、品質劣化を招来することがある。
【0004】
そこで、夏季には生コンクリートの製造前に材料を予め冷却することによって、生コンクリートの温度を調整する方法が考えられている。しかしながら、その具体的な方法が粗骨材に対する散水によるものであり、散水を行うと当然のことながら粗骨材の表面水が大きく変動するため、当該方法は積極的に採用されていない。また、生コンクリートの製造前に材料を予め冷却する方法として、散水以外の方法を採用した場合には、コスト負担が大きく、高コストに見合う顕著な効果を得ることができないため、実施されていないのが現状である。
【0005】
一方、生コンクリートの製造前に材料を予め冷却するという方法ではなく、ドラム自体の温度上昇を抑制することによって、ドラム内の生コンクリートの温度上昇を抑制し、運搬中における生コンクリートの品質劣化を防止することを目的としたトラックアジテータが考えられている。以下、いくつかの態様について説明する。
【0006】
先ず、下記特許文献1には、ドラムの外郭部を、断熱材を介在させた二重構造とすることによって、ドラム自体の温度上昇を抑制する態様が開示されている。
【0007】
また、下記特許文献2には、ドラムを断熱箱体で囲み、ドラムの外面部と断熱箱体との間に形成された空間に冷却空気を吹き込むことによって、ドラム自体の温度上昇を抑制する態様が開示されている。
【0008】
また、下記特許文献3には、ドラムの上部をカバーで覆い、ドラムに冷却水を直接散水することによって、ドラム自体の温度上昇を抑制する態様が開示されている。
【0009】
さらに、下記特許文献4には、ドラムの下方にパンを設け、パンの中にドラムの下部を冷却するための冷却媒体を入れ、回転するドラムの下部を冷却媒体に浸漬させることによって、ドラム自体の温度上昇を抑制する態様が開示されている。
【特許文献1】特開平9―277245号公報
【特許文献2】特開平11―277523号公報
【特許文献3】特開2003―94425号公報
【特許文献4】特開2006―111150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前記特許文献1記載の態様は、ドラムに対する改造を要するのみならず、ドラムを積極的に冷却する又は加熱するという態様ではないため、ドラムの温度管理を適切に行うことができないおそれがあり、ドラム内の生コンクリートの品質劣化を招来し得るものである。
【0011】
また、前記特許文献2及び特許文献3記載の態様は、ドラムを覆う大型の装置が必須であり、さらに、冷却空気を供給するための装置や冷却水用のタンクを新たに搭載しなければならず、ドラムを冷却するための装置全体の重量が増大し、それに伴って、生コンクリートの積載量が減少するという問題が生じる。すなわち、法律(道路運送車両法)により車両総重量(車両重量、最大積載量及び55キログラムの乗車定員を乗じて得た重量の総和)は規定されており、ドラムの温度を調整する装置の大型化又は重量化によって、当然のことながら車両重量が増加し、その結果、当該車両に積載可能な生コンクリートの量が大きく減少するのである。このことは、生コンクリート工場から現場への運搬効率の悪化を意味し、運搬効率の向上が求められるトラックアジテータにとっては致命的な問題である。
【0012】
また、前記特許文献4記載の態様は、ドラムとの間で一度熱交換を行った冷却媒体をそのまま利用し続けた場合には、十分な冷却効果を得ることができず、ドラムの温度調整を精密に行うことができないという不具合が生じる。一方、冷却効果を継続して得るために、ドラムとの間で熱交換を行った冷却媒体を新たな冷却媒体に入れ替える又は補充する態様を採用した場合には、交換・補充作業が面倒であるのみならず、大量の冷却媒体が必要となり、車両全体の重量増加を招来し、その結果、積載可能な生コンクリートの量が減少するという不具合が生じる。
【0013】
さらに、前記特許文献2〜4記載の各態様は、ドラムを冷却するための専用の媒体が必要であり、特に、媒体として水以外の特殊な媒体を適用した場合にはコスト負担が大きく、媒体によっては産業廃棄物として処分しなければならない等、使用後の処理が面倒であり、実用性に劣るという不具合が生じる。
【0014】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、トラックアジテータに既設の洗浄水用タンクに貯留している洗浄水を利用してドラムの温度を調整することによって、運搬過程における生コンクリートの品質劣化を防止するとともに、ドラムの温度を調整するための装置自体の大型化及び重量化を回避し、生コンクリートの積載量の不要な減少を伴わないドラム温度調整方法、及びドラム温度調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
すなわち、本発明のトラックアジテータのドラム温度調整方法は、生コンクリート運搬用のドラムを具備し、洗浄水を貯留する洗浄水用タンクと、この洗浄水用タンク内の水をドラム洗浄用の洗浄ノズルに向けて送出するためのポンプとを積載してなるトラックアジテータにおいて、前記ポンプから吐出される前記洗浄水用タンク内の水を温度調整用の水として分岐させ、その温度調整用の水を前記ドラムに係わらせることによって該ドラム内の生コンクリートの温度を調整し、そのドラムに係わらせた後の温度調整用の水を回収し、その回収した温度調整用の水を前記洗浄水用タンクに戻して循環させることを特徴とする方法である。
【0016】
本願発明において、「生コンクリート」とは、狭義の生コンクリートはもちろんのこと、トラックアジテータを用いて運搬するものを広範に指し示す概念である。すなわち、粗骨材を含まないモルタルやセメントペースト等をも含む概念である。
【0017】
このようなものであれば、既設の洗浄水用タンクに貯留された水を利用してドラムの温度を調整するようにしているため、専用の冷媒装置や冷媒が不要となるのみならず、既設の洗浄水用タンク及びポンプを利用してドラムの温度を調整するようにしているため、車両の大幅な重量増加を伴うことなく、ドラム内の生コンクリートの温度を調整することができる。その結果、ドラム内の生コンクリートの温度を調整する措置を講じたがために、却って車両に積載可能な生コンクリートの量が大幅に減少するという従来の不具合を解消し、生コンクリート工場から現場への運搬効率の低下を招来しない。さらに、温度調整用の水を循環させて再利用することにより、ドラム、ひいてはドラム内の生コンクリートを冷却する又は温める効果を継続的に得ることができる。
【0018】
特に、循環させる温度調整用の水の温度を冷水機や温水機等の水温調整機器によって調整することにより、循環する温度調整用の水の温度をドラムの冷却又は加熱に適した温度に精密に管理することができ、このような温度調整用の水を用いてドラムを積極的に冷却又は加熱することによって、ドラム、ひいてはドラム内の生コンクリートの温度上昇又は温度低下を長時間に亘って抑制することができる。
【0019】
また、本発明に係るトラックアジテータのドラム温度調整装置は、生コンクリート運搬用のドラムを具備し、洗浄水を貯留する洗浄水用タンクと、この洗浄水用タンク内の水をドラム洗浄用の洗浄ノズルに向けて送出するためのポンプとを積載してなるものにおいて、生コンクリートの温度を調整するために前記ドラムに前記水を直接又は間接的に接触させるための熱交換手段と、この熱交換手段に前記ポンプから吐出される水を温度調整用の水として供給する温度調整用水供給系路と、前記ドラムとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水を回収する回収手段と、この回収手段により回収された温度調整用の水を前記洗浄水用タンクに回帰させる温度調整用水回帰系路とを具備してなることを特徴とする。
【0020】
このようなものであれば、既に車両に搭載されている洗浄水を、温度調整用の水として利用することにより、専用の冷媒装置や冷媒が不要となり、しかも、洗浄水用タンクに貯留している洗浄水を、温度調整用の水として、洗浄水用タンク、温度調整用水供給系路、熱交換手段、回収手段、温度調整用水回帰系路、洗浄水用タンクの順に循環させることによって、ドラム、ひいてはドラム内の生コンクリートを冷却する又は温める効果を継続的に得ることができる。また、従来のように、ドラムの外郭部を断熱材を介在させた二重構造にする、又はドラムを断熱箱体で囲む、或いはドラムの上部をカバーで覆う等の大掛かりな装置が不要であり、ドラム温度調整装置の大型化、重量化を招来することなく、ドラムの温度を調整することができる。その結果、ドラム内の生コンクリートの温度を調整するための装置を積載することに、却って車両に積載可能な生コンクリートの量が減少するという事態を回避することができ、生コンクリート工場から現場への運搬効率の低下を招来しない。
【0021】
さらに、ドラム温度調整装置が、前記温度調整用水回帰系路、前記洗浄水用タンク、及び前記温度調整用水供給系路を通って循環する温度調整用の水の温度を調整する水温調整機器を備えたものであれば、循環する水を、水温調整機器によって熱交換に適した温度に精密に管理することができ、このような温度調整用の水を用いてドラムを積極的に冷却又は加熱することによって、長期に亘ってドラムの温度上昇又は低下を抑制することができる。
【0022】
加えて、前記熱交換手段が、前記ドラムの外周面に温度調整用の水を分散させて吹き付ける熱交換用ノズルであれば、簡単な構造でありながらドラムに温度調整用の水を確実に接触させることができ、温度調整用の水をドラムとの間で的確に熱交換させることが可能である。
【0023】
また、ドラムの洗浄作業とドラムの温度調整作業との切替を容易に行えるようにするには、前記温度調整用水供給系路が、切替操作により前記ポンプから洗浄ノズルに向かう水を遮断して温度調整用ポートに導く分岐バルブと、この分岐バルブの温度調整用ポートから吐出される水を温度調整用の水として前記熱交換手段に案内する配管やホース等の管路とを備えたものであることが望ましい。
【0024】
前記回収手段が、前記ドラムの下面側に臨設した回収用受け皿を備えたものであれば、ドラムとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水を効率良く回収することができる。
【0025】
前記回収手段が前記回収用受け皿を備えたものである場合、前記回収手段が、前記ドラムと前記回収用受け皿の縁との間から温度調整用の水が漏出するのを防止するための空気噴射ノズル、当該空気噴射ノズルに空気を送出する送風源、及び当該送風源から送出される空気を前記空気噴射ノズルへ案内する配管やホース等の管路をさらに備えたものであれば、ドラムとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水のうち、蒸発せずにドラムに付着した水滴を、空気噴射ノズルから圧送される空気によって押し戻すことにより、温度調整用水の回収率を可及的に高めることができる。
【0026】
加えて、前記温度調整用水回帰系路が、前記回収手段により回収された温度調整用の水を前記洗浄水用タンク方向に付勢する補助ポンプを備えたものであれば、回収手段の下流端が、洗浄水用タンクよりも低位置にある場合にも、補助ポンプによって、回収手段で回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクに送り出すことができ、温度調整用水の循環をスムーズに行うことができる。
【0027】
前記水温調整機器の好適な配置態様としては、前記温度調整用水回帰系路に設けた態様が挙げられる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように本発明によれば、トラックアジテータに既存の洗浄水用タンク、ポンプ及び洗浄水を利用して、ドラムの温度を調整するようにしているため、車両全体の大幅な重量増加を回避し、生コンクリートの積載量の不要な減少を伴うことなく、運搬過程におけるドラム内の生コンクリートの品質劣化を防止することができる。また、循環する水を利用してドラムを積極的に冷却又は加熱することにより、ドラム、ひいてはドラム内の生コンクリートの温度上昇又は温度低下を長時間に亘って抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
本実施形態に係るトラックアジテータAは、図1に示すように、車両本体Tと、車両本体Tに搭載された生コンクリート運搬用のドラムDと、ドラムD内へ生コンクリートを投入するための投入ホッパHとを備え、生コンクリート工場で製造された生コンクリートをドラムD内に収容した状態で現場へ運搬するものである。そして、運搬先(現場)まで到着すると、排出シュートSを用いてドラムD内の生コンクリートを排出するものである。
【0031】
このトラックアジテータAは、従来のトラックアジテータと同様に、生コンクリート排出後のドラムD内等を洗浄するドラム洗浄装置Cを積載している。ドラム洗浄装置Cは、図1〜図4に示すように、洗浄水を貯留する洗浄水用タンクC1と、ドラムDを洗浄するための洗浄ノズルC2と、洗浄水用タンクC1内の水を洗浄ノズルC2に向けて送出するためのポンプC3とを備えたものである。本実施形態では、ポンプC3と洗浄ノズルC2との間に後述する分岐バルブR21を配し、ポンプC3から送出される洗浄水を分岐バルブR21の洗浄用ポートR212から吐出し、洗浄ノズルC2に導くようにしている。また、図3及び図4に示すように、洗浄水用タンクC1とポンプC3との間、ポンプC3と分岐バルブR21との間、及び分岐バルブR21と洗浄ノズルC2との間には、配管又はホース等の第1管路P1、第2管路P2、第3管路P3をそれぞれ配している。
【0032】
なお、ドラムD、投入ホッパH、排出シュートS、洗浄水用タンクC1、洗浄ノズルC2及びポンプC3は既知のものを採用しているため、各部の詳細な説明は省略する。
【0033】
しかして、本実施形態に係るトラックアジテータAは、ドラムD内の生コンクリートの温度を調整すべく、ドラムDの温度調整をするためのドラム温度調整装置Rを備えている。
【0034】
ドラム温度調整装置Rは、図1〜図4に示すように、洗浄水用タンクC1と、ポンプC3と、ドラムDに水を直接接触させるための熱交換手段たる熱交換用ノズルR1と、この熱交換用ノズルR1にポンプC3から吐出される水を温度調整用の水として供給する温度調整用水供給系路R2と、ドラムDとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水を回収する回収手段R3と、この回収手段R3により回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に回帰させる温度調整用水回帰系路R4とを備えたものである。
【0035】
洗浄水用タンクC1及びポンプC3は、前述の通りトラックアジテータAに既設のものであり、本実施形態では、ドラム洗浄装置Cの一部を構成する洗浄水用タンクC1及びポンプC3を、ドラム温度調整装置Rの一部として機能させている。
【0036】
熱交換用ノズルR1は、ドラムDの長手方向に沿って延びる概略筒状の熱交換用ノズル本体R11と、熱交換用ノズル本体R11の長手方向に沿って所定ピッチで間欠配置された噴射口R12とを備え、ドラムDの外周面に温度調整用の水を分散させて吹き付けるものである。
【0037】
温度調整用水供給系路R2は、ポンプC3から送出される水を切替操作によりポンプC3から洗浄ノズルC2に向かう水を遮断して温度調整用ポートR211に導く分岐バルブR21と、この分岐バルブR21の温度調整用ポートR211から吐出される水を温度調整用の水として熱交換用ノズルR1に案内する配管やホース等の第4管路P4とを備えたものである。
【0038】
分岐バルブR21は、温度調整用ポートR211と、洗浄用ポートR212とを備え、電動又は手動操作によって、ポンプC3から送出される水を温度調整用ポートR211に導く第1開弁状態と、洗浄用ポートR212に導く第2開弁状態との間で切替可能なものである。この分岐バルブR21は、第1開弁状態にある場合に、温度調整用水供給系路R2の一部として積極的に機能する。
【0039】
回収手段R3は、ドラムDの下面側に臨設した回収用受け皿R31と、回収用受け皿R31の縁R31aとドラムDとの間から温度調整用の水が漏出するのを防止するための空気噴射ノズルR32とを備えたものである。
【0040】
回収用受け皿R31は、上方に開口し、且つドラムDの下面側を被覆し得る概略椀状の受け皿本体R311と、受け皿本体R311の底部に設けた排出口R312とを備えている。
【0041】
受け皿本体R311は、排出口R312との境界部が最も低位置となるように設定した斜面状の壁部によって構成されたものである。なお、本実施形態では、受け皿本体R311の縁R31a近傍を略鉛直方向に起立させた起立部とし、回収用受け皿R31に回収された温度調整用の水が回収用受け皿R31の縁R31aから漏出することを防止している。
【0042】
排出口R312は、下端部に向かって漸次開口巾を小さくした概略漏斗状をなすものである。
【0043】
空気噴射ノズルR32は、配管やホース等の第8管路P8を介して送風機等の送風源R32Aに接続され、ドラムDの長手方向に沿って延びる概略筒状の空気噴射ノズル本体R321と、空気噴射ノズル本体R321の長手方向に沿って所定ピッチで間欠配置された空気噴射口R322とを備え、ドラムDの外周面に空気を分散させて吹き付けるものである。本実施形態では、図2及び図3に示すように、空気噴射ノズルR32及び前記熱交換用ノズルR1を、ドラムDを挟んで相互に略対向する位置に配している。具体的には、ドラムDが正方向(図3に示す矢印X方向)に回転する際に、ドラムDの同じ面に対して、熱交換用ノズルR1が空気噴射ノズルR32よりも先に対面し得るように、熱交換用ノズルR1及び空気噴射ノズルR32の相対位置関係を設定している。これにより、熱交換用ノズルR1でドラムDの外面部に吹き付けた温度調整用の水は、空気噴射ノズルR32で押し戻され、回収用受け皿R31に回収される。本実施形態では、図3に示すように、熱交換用ノズルR1を、受け皿本体R311の他方の側の縁R31a近傍に配するとともに、空気噴射ノズルR32を、受け皿本体R311の一方の側の縁R31a近傍に配している。特に、本実施形態では、空気噴射ノズルR32を、受け皿本体R311の縁R31aよりも若干上方に配している。一方、熱交換用ノズルR1を、受け皿本体R311の縁R31aとドラムDとの間に配している。これら空気噴射ノズルR32及び熱交換用ノズルR1は、それぞれドラムDの外面部から略10cm離間した位置に適宜の手段によって固定している。
【0044】
回収手段R3により回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に回帰させる温度調整用水回帰系路R4は、回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1方向に付勢する補助ポンプR41を備えたものである。この補助ポンプR41は、前記ポンプC3と同等又はそれ以上の送出能力を有し、自動車電源で駆動可能なものである。
【0045】
さらに、本実施形態に係るドラム温度調整装置Rは、前記温度調整用水回帰系路R4、前記洗浄水用タンクC1、及び前記温度調整用水供給系路R2を通って循環する温度調整用の水の温度を調整する水温調整機器R5を備えている。
【0046】
水温調整機器R5は、回収手段R3により回収された温度調整用の水の温度を所定の数値内に強制的に調整するものである。本実施形態では、水温調整機器R5として冷水機を適用している。この水温調整機器R5は、自動車電源で駆動可能なものであり、回収手段R3により回収された温度調整用の水を1〜5℃程度に冷却するように設定している。
【0047】
本実施形態に係るドラム温度調整装置Rは、このような水温調整機器R5を、温度調整用水回帰系路R4に設けている。具体的には、この水温調整機器R5を補助ポンプR41の下流側に配している。また、図3及び図4に示すように、回収用受け皿R31の排出口R312と補助ポンプR41との間、補助ポンプR41と水温調整機器R5との間、及び水温調整機器R5と洗浄水用タンクC1との間には、配管又はホース等の第5管路P5、第6管路P6、第7管路P7をそれぞれ配している。したがって、回収手段R3で回収された温度調整用の水は、第5管路P5、補助ポンプR41、第6管路P6、水温調整機器R5、第7管路P7の順に導かれ、洗浄水用タンクC1に回帰する。すなわち、本実施形態における温度調整用水回帰系路R4は、第5管路P5、補助ポンプR41、第6管路P6、水温調整機器R5、及び第7管路P7によって構成されている。
【0048】
次に、このような構成を有するドラム温度調整装置Rの作用について、温度調整用水の循環路に沿って説明する。
【0049】
生コンクリート工場で製造された生コンクリートをドラムD内に収容した状態で現場へ運搬する際、ドラムD内の生コンクリートを攪拌するためにドラムDを正回転させるとともに、分岐バルブR21を、前記第2開弁状態(ポンプC3から送出される水を洗浄用ポートR212に導く状態)から前記第1開弁状態(ポンプC3から送出される水を温度調整用ポートR211に導く状態)に切り替える。
【0050】
この状態で、ポンプC3を駆動させることにより、洗浄水用タンクC1内の水が、第1管路P1、ポンプC3、第2管路P2、分岐バルブR21、及び第4管路P4をこの順で通過する。ポンプC3によって第2管路P2を通過して分岐バルブR21に送出される温度調整用の水は、分岐バルブR21の温度調整用ポートR211に導かれ、第4管路P4によって熱交換用ノズルR1に案内される。
【0051】
熱交換用ノズルR1に案内された温度調整用の水は、各噴射口R12から分散してドラムDの外周面のうち下面側の領域に満遍なく吹き付けられる。その結果、正回転するドラムDの外周面全体に温度調整用の水が順次吹き付けられ、ドラムD自体の温度上昇の抑制及び冷却がなされる。
【0052】
ドラムDの外周面に吹き付けられた温度調整用の水は、回収手段R3によって回収された後、温度調整用水回帰系路R4により洗浄水用タンクC1に戻る。詳述すると、ドラムDの外周面に吹き付けられた温度調整用の水のうち、蒸発しなかった水は滴り落ちて回収用受け皿R31で回収される。また、滴り落ちずにドラムDの外周面に付着した水は、前記空気噴射ノズルR32からドラムDの外周面に圧送される空気によって吹き落とされて回収用受け皿R31に回収される。この際、空気噴射ノズルR32からドラムDの外周面に空気を吹き付けること自体がドラムDの外周面の冷却に寄与する。すなわち、空気噴射ノズルR32が、ドラムD、ひいてはドラムD内の生コンクリートの温度上昇を抑制する冷却手段としても機能している。
【0053】
回収用受け皿R31に回収された温度調整用の水は、回収用受け皿R31の排出口R312から、第5管路P5によって補助ポンプR41へ導かれ、引き続き、補助ポンプR41によって洗浄水用タンクC1に向かって送出される。
【0054】
ドラムDの外周面に吹き付けられ、後に回収用受け皿R31に回収される温度調整用の水は、ドラムDとの間で熱交換を行ったことにより、吹付前よりも温度が上昇している。そこで、本実施形態では、このような温度調整用の水を、補助ポンプR41によって洗浄水用タンクC1に向かって送出する過程で、補助ポンプR41に接続した第6管路P6により水温調整機器R5に導き、水温調整機器R5で所定の温度(本実施形態では1〜5℃程度)に冷却する。水温調整機器R5により冷却された水は、第7管路P7によって洗浄水用タンクC1へ導かれる。このようにして、洗浄水用タンクC1に導かれた水は、再び、洗浄水用タンクC1、温度調整用水供給系路R2、熱交換用ノズルR1、回収手段R3、温度調整用水回帰系路R4、洗浄水用タンクC1の順で循環し、ドラムDとの間で熱交換される。その結果、ドラムD自体の温度上昇が抑制され、ドラムD内の生コンクリートの温度上昇による品質劣化を回避することができる。
【0055】
このように、本実施形態に係るトラックアジテータAのドラム温度調整方法は、既設のポンプC3から吐出される洗浄水用タンクC1内の水を温度調整用の水として分岐させ、その温度調整用の水をドラムDに接触させることによってドラムD内の生コンクリートの温度を調整し、ドラムDに接触させた後の温度調整用の水を回収し、その回収した温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に戻して循環させるようにしているため、トラックアジテータAに通常積載されている洗浄水用タンクC1内の水を使用することによって専用の冷媒が不要となるのみならず、トラックアジテータAに通常積載されている洗浄水用タンクC1及びポンプC2を利用してドラムD内の生コンクリートの温度調整を行うことができる。これにより、車両重量の大幅な増加を招来することがなく、車両に積載可能な生コンクリートの量が大きく減少するという事態を回避することができ、生コンクリート工場から現場への運搬効率の低下を招来しない。さらに、温度調整用の水を循環させて再利用することにより、十分な冷却効果を継続的に得ることができる。
【0056】
特に、循環させる温度調整用の水の温度を水温調整機器R5により調整するようにしているため、循環する水の温度をドラムDの冷却に適した温度に精密に管理することができ、このような温度調整用の水を用いてドラムDを積極的に冷却することによって、冷却効果を長期に亘って維持継続することができる。
【0057】
また、本実施形態に係るトラックアジテータAのドラム温度調整装置Rは、生コンクリートの温度を調整するためにドラムDに水を直接接触させるための熱交換用ノズルR1と、熱交換用ノズルR1に既設のポンプC3から吐出される水を温度調整用の水として供給する温度調整用水供給系路R2と、ドラムDとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水を回収する回収手段R3と、この回収手段R3により回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に回帰させる温度調整用水回帰系路R4とを備えたものであるため、従来のような、ドラムDの外郭部を断熱材を介在させた二重構造にする、又はドラムDを断熱箱体で囲む、或いはドラムDの上部をカバーで覆う等の大幅な重量増加を伴うドラム温度調整装置ではなく、比較的軽量なドラム温度調整装置Rを実現することができる。これにより、車両本体Tに積載可能な生コンクリートの量が減少するという事態を回避することができ、生コンクリート工場から現場への運搬効率の向上に資する。
【0058】
加えて、洗浄水用タンクC1に貯留している洗浄水を、温度調整用の水として、洗浄水用タンクC1、温度調整用水供給系路R2、熱交換用ノズルR1、回収手段R3、温度調整用水回帰系路R4、洗浄水用タンクC1の順に循環させることによって、十分な冷却効果又は加熱効果を継続的に得ることができる。
【0059】
このように、本実施形態に係るドラム温度調整装置Rは、トラックアジテータAに通常積載されている洗浄水を利用してドラムDの温度を調整し、運搬過程における生コンクリートの品質劣化を防止するとともに、重量増加を可及的に抑えることができ、生コンクリートの積載量減少を招来せず、実用性に富むものとなる。
【0060】
また、本実施形態に係るドラム温度調整装置Rは、温度調整用水回帰系路R4、洗浄水用タンクC1、及び温度調整用水供給系路R2を通って循環する温度調整用の水の温度を調整する水温調整機器R5を備え、ドラムDとの間で熱交換を行うことによって温度が上昇した温度調整用の水を水温調整機器R5によって熱交換に適切な所定温度に設定するようにしているため、温度調整用水の温度を熱交換に適した温度に精密に管理することができ、このような温度調整用の水を用いてドラムDを積極的に冷却することによって、運搬時間が長時間であっても冷却効果を十分に発揮し、生コンクリートの品質劣化を防止することができる。
【0061】
さらに本実施形態では、生コンクリートの温度を調整するためにドラムDに水を直接接触させるための熱交換手段として、ドラムDの外周面に温度調整用の水を分散させて吹き付ける熱交換用ノズルR1を適用しているため、簡単な構造で熱交換手段を実現することができるとともに、ドラムの下部をドラムの下面側に設けたパン内の冷媒に浸漬させる態様と比較して、回転するドラムDに対して常に熱交換を行う前の温度調整用の水を接触させることができ、冷却効果がより一層顕著になる。
【0062】
さらに、温度調整用水供給系路R2が、切替操作によりポンプC3から洗浄ノズルC2に向かう水を遮断して温度調整用ポートR211に導く分岐バルブR21と、この分岐バルブR21の温度調整用ポートR211から吐出される水を温度調整用の水として熱交換用ノズルR1に案内する第4管路P4とを備えたものであるため、分岐バルブR21に対する切替操作のみで、洗浄水用タンクC1に貯留している水を、洗浄水として利用する場合、又は温度調整用水として利用する場合の何れか一方を選択することができ、ドラム洗浄作業とドラム温度調整作業との切り替えを簡単に行うことができる。
【0063】
加えて、回収手段R3が、ドラムDの下面側に臨設した回収用受け皿R31を備えたものであるため、ドラムDとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水を効率良く回収することができる。
【0064】
特に、回収手段R3が、ドラムDと回収用受け皿R31の縁R31aとの間から温度調整用の水が漏出するのを防止するための空気噴射ノズルR32をさらに備えたものであるため、ドラムDとの間で熱交換を行った後の温度調整用の水のうち、蒸発せずにドラムDに付着した水滴を、空気噴射ノズルR32から圧送される空気によって押し戻すことにより、温度調整用水の回収率を可及的に高めることができる。また、空気噴射ノズルR32でドラムDの外周面に空気を圧送すること自体で、ドラムDを冷却することができ、水温調整機器R5及び熱交換用ノズルR1と相俟って冷却効果が増大する。このことは、たとえ水温調整機器R5の能力が低い場合であっても、空気噴射ノズルR32がそれを補完し、十分な冷却効果を発揮することを意味し、例えば比較的コンパクト且つ軽量な水温調整機器を採用することができる等、水温調整機器の選択幅が広がり、設計自由度に富む。
【0065】
さらに、温度調整用水回帰系路R4が、回収手段R3により回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に向かって付勢する補助ポンプR41を備えたものであるため、回収手段R3の下流端が、洗浄水用タンクC1よりも低位置にある場合であっても、補助ポンプR41によって、回収手段R3で回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に的確に送り出すことができ、温度調整用水の循環をスムーズ且つ的確に行うことができる。
【0066】
また、水温調整機器R5を、温度調整用水回帰系路R4に設けているため、回収手段R3で回収された温度調整用の水を洗浄水用タンクC1に戻す前に水温調整機器R5で所定の温度に冷却することによって、洗浄水用タンクC1内の水全体をドラムDの温度調整に適した温度にすることができる。
【0067】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0068】
例えば、熱交換手段として、温度調整用水を噴射するノズルタイプに代えて、温度調整用水を滴下するタイプのものを適用しても構わない。また、熱交換手段が、ドラムの上方又は下方からドラムの外周面に温度調整用の水を接触させるものであってもよい。また、図1では、熱交換ノズルを略水平に配した態様を例示したがた、これに限らず、熱交換用ノズルを、上流から下流に向かって漸次下方に傾斜させた状態で配した態様を採用しても構わない。このようにすれば、温度調整用水の円滑な流れを確保することができる。
【0069】
さらに、熱交換手段として、ドラムの外面部を被覆し冷却作用又は加熱作用を発揮し得るシート状の熱交換器を採用してもよい。
【0070】
また、回収手段が、空気噴射ノズルに代えて、ドラムの外周面に接触し得るブラシ、或いはゴム等のスクレーパを備えたものであっても構わない。
【0071】
また、回収手段の下流端が、洗浄水用タンクよりも高位置にある場合には、温度調整用水回帰系路が、回収手段により回収された温度調整用の水を洗浄水用に向かって付勢する補助ポンプを備えたものである必要はない。同様に、温度調整用の水が、閉ループ状の循環路内を循環するものである場合には、温度調整用水回帰系路として、補助ポンプを有しないものを適用しても構わない。
【0072】
また、冬季に使用する場合や、寒冷地で使用する場合には、水温調整機器として、温水機を適用すればよい。この場合、回収手段の空気噴射ノズルが、ドラムの外周面に温かい空気を圧送するものであれば、空気噴射ノズルが、ドラム、ひいてはドラム内の生コンクリートの温度低下を抑制する加熱手段として機能する。
【0073】
また、分岐バルブを使用せず、ポンプの吐出口に、洗浄ノズルに接続した管路と、熱交換手段に接続した管路の何れかを選択的に接続することにより、ドラム洗浄作業とドラム温度調整作業との切替を行えるようにする態様や、或いは温度調整作業時に、洗浄ノズルの先端に、熱交換手段に接続した管路を接続する態様を採用しても構わない。
【0074】
また、水温調整機器を、温度調整用水回帰系路以外の箇所に配しても構わない。
【0075】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施形態に係るトラックアジテータの側面を一部省略して模式的に示す図。
【図2】同実施形態に係るドラム温度調整装置の全体概略図を模式的に示す図。
【図3】同実施形態に係るドラム温度調整装置のレイアウトを模式的に示す図。
【図4】同実施形態に係るドラム温度調整装置における温度調整用水の循環路を模式的に示す図。
【符号の説明】
【0077】
A…トラックアジテータ
C1…洗浄水用タンク
C2…洗浄ノズル
C3…ポンプ
D…ドラム
P4…管路(第4管路)
R…ドラム温度調整装置
R1…熱交換手段(熱交換用ノズル)
R2…温度調整用水供給系路
R21…分岐バルブ
R211…温度調整用ポート
R3…回収手段
R31…回収用受け皿
R32…空気噴射ノズル
R32A…送風源
R32B…管路(第8管路)
R4…温度調整用水回帰系路
R41…補助ポンプ
R5…水温調整機器
【出願人】 【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
【出願日】 平成19年3月30日(2007.3.30)
【代理人】 【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博

【識別番号】100148910
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 岳志


【公開番号】 特開2008−246816(P2008−246816A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−90307(P2007−90307)