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【発明の名称】 生コンクリートの管理方法および生コンクリートの管理システム
【発明者】 【氏名】君島 健之

【氏名】草野 昌夫

【氏名】諸隈 立志

【氏名】山田 純

【氏名】坂村 健

【要約】 【課題】生コンクリートの品質管理を行うことができ、生コンクリートの配送を正確かつ確実に行うことができるとともに、生コンクリート運搬車の維持管理を行うことができる生コンクリートの管理方法および生コンクリートの管理システムを提供する。

【解決手段】本発明の生コンクリートの管理方法は、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理方法であって、生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、生コンクリートの出荷元にて、前記非接触通信体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報を書き込み、生コンクリートの納入先にて、前記非接触通信媒体から前記品質・出荷情報を読み取ることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理方法であって、
生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、生コンクリートの出荷元にて、前記非接触通信体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報および生コンクリート運搬車の識別情報を書き込み、生コンクリートの納入先にて、前記非接触通信媒体から前記品質・出荷情報を読み取ることを特徴とする生コンクリートの管理方法。
【請求項2】
前記生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込む際に、前記非接触通信媒体に書き込まれた前記生コンクリート運搬車の識別情報と、前記品質・出荷情報とを照合し、前記識別情報と前記品質・出荷情報が一致した場合に、前記生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込むとともに、前記非接触通信媒体に、その積み込む生コンクリートに係わる品質・出荷情報を書き込むことを特徴とする請求項1に記載の生コンクリートの管理方法。
【請求項3】
前記非接触通信媒体は、前記生コンクリート運搬車の車両履歴情報の書き込み/読み取りが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の生コンクリートの管理方法。
【請求項4】
生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理システムであって、
生コンクリート運搬車に設けられ、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体と、前記非接触通信媒体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報、並びに、前記生コンクリート運搬車の識別情報および車両履歴情報を書き込む情報書込手段と、前記非接触通信媒体に書き込まれた前記品質・出荷情報、前記識別情報および前記車両履歴情報を読み取る情報読取手段とを備えたことを特徴とする生コンクリートの管理システム。
【請求項5】
前記情報読取手段は携帯可能であることを特徴とする請求項4に記載の生コンクリートの管理システム。
【請求項6】
前記情報書込手段と前記情報読取手段とを一体化して携帯可能な情報書込/読取手段としたことを特徴とする請求項4または5に記載の生コンクリートの管理システム。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生コンクリートの管理方法および生コンクリートの管理システムに関し、さらに詳しくは、生コンクリート運搬車による生コンクリートの配送を正確かつ確実に行うことができるとともに、生コンクリート運搬車の維持管理も行うことができるので、生コンクリート運搬時の信頼性を向上することができる生コンクリートの管理方法および生コンクリートの管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コンクリートの高性能化、多機能化に伴って、施工現場で使用される生コンクリートは多種多様にわたっている。その生コンクリートは、生コンクリート製造工場にて製造され、生コンクリート運搬車によって施工現場へ運搬されている。
生コンクリート製造工場では、目的とする施工現場へ生コンクリートを確実に納品するために様々な工夫がなされている。
【0003】
例えば、出荷元である生コンクリート製造工場では、電光掲示板を設置し、この電光掲示板に生コンクリート運搬車の車番を表示させ、車番が表示された生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込むなどの方法が用いられている。通常、生コンクリートの製造担当者が、製造した生コンクリートを配送するための運搬車を選定し、その運搬車の車番を電光掲示板に表示するとともに、屋外に設置された拡声器などにより、生コンクリートの配送担当者に知らせている。また、生コンクリート運搬車に積み込まれた生コンクリートに関する情報(品種、納入先など)は、納入伝票によって確認されている。
一方、納入先では、生コンクリート運搬車に積み込まれた生コンクリートに関する情報を、その納入伝票によって確認している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、従来、多種多様な生コンクリートを製造し、さらにそれらの生コンクリートを複数の施工現場に納品するためには、製造担当者は非常に煩雑な作業を行わなければならなかった。一方、配送担当者は、電光掲示板に表示された車番を見間違えたり、拡声器からの音声を聞き間違えたりすることがあった。そのため、製造担当者と配送担当者との間では、生コンクリートの品種と納入先を確実に一致させることが出来ず、誤納が発生するという問題があった。
また、製造工場における作業が繁雑であるため、製造担当者が納入伝票に誤記したり、配送担当者が間違った納入伝票を持参するなどの過ちにより、誤納が発生するという問題があった。しかも、納入伝票には、生コンクリートの配合や納入先(施工現場)、納入容積などの情報しか記載されていないため、受け入れ側で納入された生コンクリートに関する詳細な情報を入手することは難しいという問題があった。
【0005】
さらに、生コンクリート運搬車に関する車両履歴情報(車検日、修理日、修理内容、タイヤ交換日など)は、車両台帳や事務所のサーバなどに記録されているものの、その運搬車に備えられていないことが多く、運搬車の運転者(配送担当者)が、常時、運搬車の状態を確認することができていなかった。したがって、運転者が生コンクリート運搬車の不具合(故障)を未然に防ぐことが難しいばかりでなく、生コンクリートの配送途中に、その運搬車に何らかの不具合が発生した場合、適切に対処することも難しいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、生コンクリート運搬車による生コンクリートの配送において、生コンクリートの品質管理を行うことができ、生コンクリートの配送を正確かつ確実に行うことができるとともに、生コンクリート運搬車の維持管理を行うことができる生コンクリートの管理方法および生コンクリートの管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、この非接触通信媒体に、生コンクリートの配送を正確かつ確実に管理できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の生コンクリートの管理方法は、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理方法であって、生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、生コンクリートの出荷元にて、前記非接触通信体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報および生コンクリート運搬車の識別情報を書き込み、生コンクリートの納入先にて、前記非接触通信媒体から前記品質・出荷情報を読み取ることを特徴とする。
【0009】
前記生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込む際に、前記非接触通信媒体に書き込まれた前記生コンクリート運搬車の識別情報と、前記品質・出荷情報とを照合し、前記識別情報と前記品質・出荷情報が一致した場合に、前記生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込むとともに、前記非接触通信媒体に、その積み込む生コンクリートに係わる品質・出荷情報を書き込むことが好ましい。
前記非接触通信媒体は、前記生コンクリート運搬車の車両履歴情報の書き込み/読み取りが可能であることが好ましい。
【0010】
本発明の生コンクリートの管理システムは、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理システムであって、生コンクリート運搬車に設けられ、外部から情報の書き込み/読み取り可能な記憶装置を有する非接触通信媒体と、前記非接触通信媒体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報、並びに、前記生コンクリート運搬車の識別情報および車両履歴情報を書き込む情報書込手段と、前記非接触通信媒体に書き込まれた前記品質・出荷情報、前記識別情報および前記車両履歴情報を読み取る情報読取手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
前記情報読取手段は、ゲートなどを設けて設置してもよいが、携帯可能であることが好ましい。
前記情報書込手段と前記情報読取手段とを一体化して携帯可能な情報書込/読取手段としたことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の生コンクリートの管理方法によれば、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理方法であって、生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、生コンクリートの出荷元にて、前記非接触通信体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報を書き込み、生コンクリートの納入先にて、前記非接触通信媒体から前記品質・出荷情報を読み取るので、出荷元にて、生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込む際、生コンクリートの積み込み作業、および、その品質・出荷情報の管理を簡易化することができるとともに、生コンクリート運搬車に誤って生コンクリートを積み込むのを防止することができる。その結果、生コンクリートの品質および納入に関する信頼性を向上させることができる。一方、納入先にて、誤納を防止できるので、生コンクリートの納入に関する信頼性を向上させることができ、さらに、納入先にて、納入された生コンクリートに関する詳細な品質データを入手できるので、結果として、この生コンクリートを用いて打設したコンクリート構造物の品質を向上させることができる。
【0013】
本発明の生コンクリートの管理システムによれば、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理システムであって、生コンクリート運搬車に設けられ、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体と、前記非接触通信媒体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報、並びに、前記生コンクリート運搬車の識別情報および車両履歴情報を書き込む情報書込手段と、前記非接触通信媒体に書き込まれた前記品質・出荷情報、前記識別情報および前記車両履歴情報を読み取る情報読取手段とを備えたので、出荷元にて、生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込む際、生コンクリートの積み込み作業、および、その品質・出荷情報の管理を簡易化することができるとともに、生コンクリート運搬車に誤って生コンクリートを積み込むのを防止することができる。その結果、生コンクリートの品質および納入に関する信頼性を向上させることができる。一方、納入先にて、誤納を防止できるので、生コンクリートの納入に関する信頼性を向上させることができ、結果として、この生コンクリートを用いて打設したコンクリート構造物の品質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の生コンクリートの管理方法および生コンクリートの管理システムの最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0015】
「生コンクリートの管理システム」
本発明の生コンクリートの管理システムは、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理システムであって、生コンクリート運搬車に設けられ、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体と、前記非接触通信媒体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報、並びに、前記生コンクリート運搬車の識別情報および車両履歴情報を書き込む情報書込手段と、前記非接触通信媒体に書き込まれた前記品質・出荷情報、前記識別情報および前記車両履歴情報を読み取る情報読取手段とを備えたシステムである。
【0016】
本発明の生コンクリートの管理システムに用いられる非接触通信媒体としては、基板と、この基板上に設けられ互いに接続されたアンテナおよびICとを備えた非接触型のICタグ、ICカード、ICラベルなどが挙げられる。この非接触通信媒体は、外部からICへの情報の書き込み/読み取りが可能である。
【0017】
図1は、本発明の生コンクリートの管理システムに用いられる非接触通信媒体の一実施形態として、非接触型ICタグを示す概略斜視図である。図2は、図1のA−A線に沿う概略断面図である。なお、これらの図では、説明が容易なように、個々の厚みや縦横の比などを実際のものと変えてある。
このICタグ1は、薄板状のもので、可撓性を有する有機高分子からなる基板2上に、情報の書き込み/読み取りが可能なIC(集積回路)3、および、このIC3の周囲に、これを囲むように、長円かつ渦巻き状のアンテナ部4が設けられている。
このICタグ1は、アクティブ型、パッシブ型あるいはセミパッシブ型のいずれでも構わない。
【0018】
IC3としては、生コンクリートの品質に関する品質情報、生コンクリートの出荷に関する出荷情報、生コンクリート運搬車の識別情報、生コンクリート運搬車の車両履歴情報などの書き込み/読み取りが可能なものが用いられる。
【0019】
生コンクリートの品質に関する品質情報としては、例えば、
次のような項目が挙げられる。
(1)生コンクリートの作製日(練り混ぜ日時)、作製場所(工場のラインなど)、製造ロット番号
(2)生コンクリートの品質(スランプ、空気量、塩化物イオン量、練りあがり温度など)
(3)生コンクリートの原材料(骨材の産地、種類、密度など)
(4)生コンクリートの組成
【0020】
生コンクリートの出荷に関する出荷情報としては、生コンクリートの出荷場所、生コンクリートの納入先、生コンクリートの納入量、生コンクリートの納入日時、出荷時間などが挙げられる。
生コンクリート運搬車の識別情報としては、車番(自動車登録番号標)、車体番号などが挙げられる。
生コンクリート運搬車の車両履歴情報としては、車検日、修理日、修理内容、タイヤ交換日などが挙げられる。
【0021】
また、ICタグ1は、非接触で情報書込手段および情報読取手段と通信が可能なように、生コンクリート運搬車の所定の位置に取り付けられている。
例えば、情報書込手段や情報読取手段が生コンクリート製造工場内に固定されている場合、ICタグ1は運搬車のフロントガラスの近傍などに取り付けられ、情報書込手段や情報読取手段が後述するように携帯可能なものである場合、ICタグ1は運搬車の運転席や助手席の近傍などに取り付けられる。
【0022】
図3は、本発明の生コンクリートの管理システムの概要を示す概略構成図である。
この生コンクリートの管理システム10は、生コンクリート運搬車11に取り付けられたICタグ1と、情報書込手段13および情報読取手段14を備えた情報書込/読取手段12とから概略構成されている。
【0023】
情報書込手段としては、一般的なRFID(Radio Frequency IDentification)用途の非接触型のICタグ、ICカード、ICラベルに情報を書き込むためのライタ(情報書込装置)などが用いられる。
情報読取手段としては、一般的なRFID用途の非接触型のICタグ、ICカード、ICラベルの情報を読み取るためのリーダ(情報読取装置)などが用いられる。
【0024】
情報読取手段の中でも、携帯可能なものが好ましい。その理由は、納入先の作業現場にて容易に情報の読み取りができるからである。また、納入先の作業現場にて、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体の情報を読み取るための情報読取手段を設置するために、特別なゲートなどを建設する必要がないからである。さらに、携帯可能なために、運転手が携帯することが出来、必要に応じて、運転手が品質・出荷情報や車両履歴情報を読み取り、確認することができる。また、運転手が携帯した情報読取手段を用いて、納入先にて情報を読み取ることもできる。
【0025】
また、上記の情報書込手段と情報読取手段とを一体化し、かつ、携帯可能とした情報書込/読取手段がより好ましい。情報書込/読取手段としては、一般的なRFID用途のリーダ/ライタ(情報書込/読取装置)などが用いられる。情報書込/読取手段が好ましい理由は、作業現場にて容易に情報の書き込み/読み取りができるからである。情報の読み取りのみでなく、情報の書き込み機能も有することにより、納入先の作業現場にて、納入時間などの所定の情報を書き込むことができる。また、この情報書込/読取手段は携帯可能であるので、前記のような効果が得られる。
【0026】
また、ICタグ1への情報の書き込みは、情報の改ざんを防止するためにも、システム上、書き込んだ情報を修正できず、情報の追加のみができることが好ましい。
【0027】
さらに、情報書込手段と情報読取手段は、各種ケーブルを介するか、あるいは、無線通信により、ホストコンピュータとして機能するパーソナルコンピュータやサーバなどと接続することができるようになっている。これにより、ICタグ1から読み取った情報を、パーソナルコンピュータやサーバに保管することができるとともに、パーソナルコンピュータやサーバからICタグ1に、それらに保管されている情報を書き込むことができる。
【0028】
また、上記のパーソナルコンピュータに、ケーブルを介して電光掲示板を接続してもよい。パーソナルコンピュータに電光掲示板を接続しておけば、キーボードなどの入力手段からパーソナルコンピュータに入力され、ICタグ1に書き込まれる生コンクリート運搬車の識別情報に該当する車番を、電光掲示板に表示することができる。
【0029】
「生コンクリートの管理方法」
本発明の生コンクリートの管理方法は、本発明の生コンクリートの管理システムを用い、生コンクリート運搬車によって配送される生コンクリートの品質および出荷を管理する生コンクリートの管理方法であって、生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、生コンクリートの出荷元にて、前記非接触通信体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報および生コンクリート運搬車の識別情報を書き込み、生コンクリートの納入先にて、前記非接触通信媒体から前記品質・出荷情報を読み取る方法である。
【0030】
以下、本発明の生コンクリートの管理方法について詳細に説明する。
生コンクリート製造工場にて、所定の施工現場へ納入するための所定の生コンクリートを製造する度に、生コンクリートの製造担当者は、上記の生コンクリートの品質に関する品質情報および出荷に関する出荷情報をホストコンピュータであるパーソナルコンピュータやサーバに記録(入力)、保存する。
【0031】
また、生コンクリートを製造する度に、上述の品質情報と出荷情報の記録と並行して、製造担当者は、その生コンクリートを施工現場(納入先)へ配送するための生コンクリート運搬車の運転者(配送担当者)に、電光掲示板、拡声器あるいは専用無線通信機などを介して、配送の指示を出す。
【0032】
この指示に従って、生コンクリート運搬車の運転者は、製造工場の生コンクリート投入口に生コンクリート運搬車を移動させる。
すると、生コンクリート運搬車の所定位置に取り付けられた非接触通信媒体に予め書き込まれている運搬車の識別情報が、投入口の近傍に設置された情報読取手段によって読み取られ、この識別情報がホストコンピュータに送信される。
【0033】
続いて、ホストコンピュータにて、上記の生コンクリートの品質情報および出荷情報と、生コンクリート運搬車の識別情報とを照合し、生コンクリートの品質・出荷情報と生コンクリート運搬車の識別情報とが一致した場合、ホストコンピュータから投入口に、この投入口を開く信号が送信され、運搬車に生コンクリートが積み込まれる。
【0034】
また、生コンクリート運搬車への生コンクリートの積み込みと並行して、投入口の近傍に設置された情報書込手段により、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体に、運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質・出荷情報が書き込まれる。
なお、生コンクリート運搬車の運転者は、携帯可能な情報読取手段により、非接触通信媒体に書き込まれた品質・出荷情報を簡易に確認することができる。
【0035】
さらに、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体には、その生コンクリート運搬車の車検日、修理日、修理内容、タイヤ交換日などの車両履歴情報が書き込まれる。生コンクリート運搬車が車検、修理、タイヤ交換などを経た場合、非接触通信媒体には、遅滞なく車両履歴情報が追加され、運転者は常に最新の情報を把握することができるようになっている。
【0036】
以上の工程が全て終了すると、生コンクリート運搬車によって、所定の納入先(施工現場)へ、生コンクリートが配送される。
【0037】
一方、生コンクリートの納入先(コンクリートの施工現場)では、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体に書き込まれた各種情報を読み取ることができる情報読取手段を設置しておき、生コンクリートが配送されてくると、その情報読取手段により、非接触通信媒体から生コンクリートの品質・出荷情報を読み取る。
【0038】
また、生コンクリートの納入先では、非接触通信媒体から読み取った品質・出荷情報を、ホストコンピュータに送信し、記録、保存することができる。これにより、納入された生コンクリートに関する品質・出荷情報を、コンクリートの施工主も把握、管理することができる。したがって、コンクリートの施工主は、納入された生コンクリートを用いて打設されたコンクリート構造物の品質管理や長期の追跡を行うことができる。
【0039】
さらに、生コンクリートの納入先では、生コンクリートの納入が完了した時点で、非接触通信媒体に、納入完了に関する情報(生コンクリートの納入量、生コンクリートの納入日時、生コンクリートの納入場所(受取場所)など)を書き込むこともできる。
【0040】
そして、生コンクリートの納入先では、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体から読み取った品質・出荷情報を、さらに設計・施工に関する情報を加えて別の非接触通信媒体に書き込み、この生コンクリートを用いて打設されたコンクリート構造物に、その非接触通信媒体を貼付、あるいは埋め込んでもよい。
これにより、コンクリートの施工主は、納入された生コンクリートを用いて打設されたコンクリート構造物の品質管理や長期の追跡を行うことができる。また、パソコンやサーバを用いることなく、施工現場でも容易にコンクリート構造物の品質管理や長期の追跡を行うことができる。なお、施工後、長期間経過後の情報を必要とする場合、生コンクリートの品質・出荷情報が書き込まれた非接触通信媒体を、コンクリートの打設時に、構造物内に埋設しておくことが好適である。
【0041】
なお、生コンクリートの納入先においても、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体に書き込まれた各種情報を読み取ることができる情報読取手段は、携帯可能なものが好ましい。
その理由は、施工現場にて容易に情報の読み取りができるからである。また、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体の情報を読み取るための情報読取手段を設置するために、特別なゲートなどを建設する必要がないからである。
【0042】
以上説明したように、本発明の生コンクリートの管理方法は、本発明の生コンクリートの管理システムを用い、生コンクリート運搬車に、外部から情報の書き込み/読み取り可能な非接触通信媒体を取り付け、生コンクリートの出荷元にて、前記非接触通信体に前記生コンクリート運搬車に積み込まれる生コンクリートの品質およびその出荷に関する品質・出荷情報および生コンクリート運搬車の識別情報を書き込み、生コンクリートの納入先にて、前記非接触通信媒体から前記品質・出荷情報を読み取るので、出荷元となる生コンクリート製造工場にて、生コンクリート運搬車に生コンクリートを積み込む際、生コンクリートの積み込み作業、および、その品質・出荷情報の管理を簡易化することができるとともに、生コンクリート運搬車に誤って生コンクリートを積み込むのを防止することができる。その結果、生コンクリートの品質および納入に関する信頼性を向上することができる。一方、納入先となる施工現場では、誤納を防止できるので、生コンクリートの納入に関する信頼性を向上し、結果として、この生コンクリートを用いて打設したコンクリート構造物の品質を向上することができる。
【0043】
また、生コンクリート運搬車に取り付けられた非接触通信媒体に、その生コンクリート運搬車の車検日、修理日、修理内容、タイヤ交換日などの車両履歴情報を書き込んでおくとともに、その運搬車の運転者が携帯可能な情報読取手段を携帯していれば、何時でも直ぐに、その運搬車の車両履歴情報を確認することができる。したがって、生コンクリート運搬車の不具合(故障)を未然に防ぐことができる上に、その運搬車に不具合が発生した場合、適切に対処することが出来る。ゆえに、生コンクリート配送途中に、生コンクリート運搬車の不具合によって配送が遅れることなどを防止できるので、納入先(顧客)からの信頼を向上することができる。
さらに、生コンクリート運搬車が車検、修理、タイヤ交換などを経た場合、非接触通信媒体およびホストコンピュータに、遅滞なく車両履歴情報を書き込むことにより、この車両履歴情報を生コンクリート運搬車の維持管理に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の生コンクリートの管理システムに用いられる非接触通信媒体の一実施形態として、非接触型ICタグを示す概略斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う概略断面図である。
【図3】本発明の生コンクリートの管理システムの概要を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ICタグ
2 基板
3 IC
4 アンテナ部
5 フィルム
【出願人】 【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
【識別番号】506400812
【氏名又は名称】ユーシーテクノロジ株式会社
【識別番号】593084797
【氏名又は名称】坂村 健
【出願日】 平成18年12月1日(2006.12.1)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男

【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉

【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦


【公開番号】 特開2008−137285(P2008−137285A)
【公開日】 平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願番号】 特願2006−326133(P2006−326133)