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【発明の名称】 ミキサドラム及びミキサー車
【発明者】 【氏名】表 秀信

【要約】 【課題】簡単な構造で、羽根の裏側を含めてドラム本体内部を作業現場において効率よく洗浄し、ドラム本体内部に付着した残滓を充分に除去することができるミキサドラム及びミキサー車を提供する。

【解決手段】本発明に係るミキサドラムは、ドラム本体と、該ドラム本体が回転・制御される駆動・制御装置と、前記ドラム本体の投入口に連結されるホッパとを有するミキサドラムであって、前記ドラム本体の下部縮径部周面に整備用開口部とその開閉を行う開閉蓋とを設けるとともに、該開閉蓋の一部にさらに開閉自在な洗浄用穴を設けてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム本体と、該ドラム本体が回転・制御される駆動・制御装置と、前記ドラム本体の投入口に連結されるホッパとを有するミキサドラムであって、
前記ドラム本体の下部縮径部周面に整備用開口部とその開閉を行う開閉蓋とを設けるとともに、該開閉蓋の一部にさらに開閉自在な洗浄用穴を設けたことを特徴とするミキサドラム。
【請求項2】
ホッパは、ホッパ本体と、該ホッパ本体をドラム本体に連結する連結部と、前記ホッパ本体の外周部に設けられた振動体保持部と、振動体と、を有することを特徴とする請求項1に記載のミキサドラム。
【請求項3】
ホッパ本体は、開口径が1〜2mの投入開口部を有することを特徴とする請求項2に記載のミキサドラム。
【請求項4】
請求項1〜3に記載のミキサドラムを有することを特徴とするミキサー車。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、舗装用材料等を混練するのに使用されるミキサドラム及びミキサー車に係り、特に所定期間作業現場に設置し表層土を用いた舗装用材料を混練するのに好適なミキサドラム及びミキサー車に関する。
【背景技術】
【0002】
建設現場にレディーミクストコンクリートを供給するため、ミキサドラムを車載したミキサー車が広く利用されている。このようなミキサー車は、所定品質のレディーミクストコンクリートを供給するため、工場で製造されたフレッシュコンクリートを所定時間内に建設現場へ搬送することが求められるが、建設現場でフレッシュコンクリートを排出した後ミキサドラムのドラム本体内部を洗浄して残滓を排出し、次回の搬送に備えておくことが重要である。
【0003】
このため、一般には、フレッシュコンクリートを排出後、まず建設現場において車載した洗浄水によりドラム本体内部を洗浄し、つぎに工場に帰って大量の水を用いてドラム本体内部を丁寧に洗浄することが行われている。ドラム本体内部の洗浄は、ミキサドラムの投入口から洗浄水を噴出させ、また、ドラム本体内に水を貯めるとともにドラム本体を回転させて行われる。
【0004】
しかし、このようなドラム本体内部の洗浄では必ずしも充分な洗浄ができない。特に羽根の裏側は充分な洗浄をすることができず、残滓が次第に固化・付着する。この問題に対し、特許文献1に、ドラム本体内の点検・整備を安全に行うことができるミキサドラムが提案されている。すなわち、ドラム本体の下部及び上部縮径部にドラム内点検用開口部を設けるとともに、そのドラム内点検用開口部に人の手や頭が入らないような仕切り部材を設けたミキサドラムが提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、ドラム本体内の点検及び洗浄を容易かつ安全に行うことができるミキサドラム、すなわち、コンクリートミキサー車におけるミキサドラムにおいて、該ミキサドラムの周側面に複数の開口部と前記開口部を開閉するロック機構付きの開閉蓋とを設けてなるコンクリートミキサー車におけるミキサドラムが提案されている。そして、複数の開口部として、ドラム本体の上部縮径部に複数の開口部を設けることが開示されている。
【0006】
一方、ドラム本体の投入口からの洗浄方法を改良した方法又は装置も提案されている。例えば、特許文献3に、生コン車の太鼓内に洗浄装置のノズルを挿入する方法で、太鼓内壁面を湯や水等で洗浄できるようにした生コン車太鼓内洗浄方法と装置が提案されている。また、特許文献4に、内部にブレードを有するミキサドラムが車体上に回転自在に搭載され、このミキサドラムの後端後方にホッパが設けられるとともに、ホッパ下部に形成された排出部が上記ブレードに連設された供給筒を通じてミキサドラム内に連通されたミキサ車において、前記ブレードの後端部に臨んで第1洗浄ノズルが洗浄水を当該ブレード後端部の内面側に噴射するように配置されたミキサー車が提案されている。
【特許文献1】特開平09-38943号公報
【特許文献2】特開平06-144104号公報
【特許文献3】特開2004-195446号公報
【特許文献4】特開2005-199859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の方法又は装置は、作業者がドラム本体内部に入るのが面倒若しくは困難であるか、または、羽根の裏側等に付着した残渣を観察しながら除去することができないために充分に残滓の除去をすることができないという問題がある。また、特許文献3又は4の提案に係るミキサドラムは、洗浄のための装置が大がかりで複雑になるという問題がある。
【0008】
また、近年環境保全という観点から表層土を素材とする強度、耐久性、防草性に優れた舗装路盤が注目されているが、そのような舗装路盤を敷設するための舗装材は、舗装現場で表層土と固化材を混練し、直ちに敷設に供される。この舗装材の敷設作業には、ミキサドラム又はミキサー車の使用が有効であり、ミキサドラム又はミキサー車は、終日使用され、その日の最終作業後、舗装現場でドラム本体内部の洗浄を行い、翌日の作業に備えられる。また、この舗装材は羽根の裏側に付着しやすいという特徴を有する。このような舗装材の混練に用いたミキサドラムのドラム本体内部を、舗装現場において限られた洗浄水で充分に洗浄することは、上記に示す従来のミキサドラム又はミキサー車では困難である。
【0009】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、簡単な構造で、羽根の裏側を含めてドラム本体内部を作業現場において効率よく洗浄し、ドラム本体内部に付着した残滓を充分に除去することができるミキサドラム及びミキサー車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るミキサドラムは、ドラム本体と、該ドラム本体が回転・制御される駆動・制御装置と、前記ドラム本体の投入口に連結されるホッパとを有するミキサドラムであって、前記ドラム本体の下部縮径部周面に整備用開口部とその開閉を行う開閉蓋とを設けるとともに、該開閉蓋の一部にさらに開閉自在な洗浄用穴を設けてなる。
【0011】
上記発明において、ホッパは、ホッパ本体と、該ホッパ本体をドラム本体に連結する連結部と、前記ホッパ本体の外周部に設けられた振動体保持部と、振動体と、を有するのがよい。また、このホッパのホッパ本体は、開口径が1〜2mの投入開口部を有するのがよい。
【0012】
そして、本発明に係るミキサー車は、上記のミキサドラムを車両に車載することによって構成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るミキサドラム又はミキサー車は、簡単な構造で、羽根の裏側を含めてドラム本体内部を作業現場において効率よく洗浄し、ドラム本体内部に付着した残滓を充分に除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るミキサドラムの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はミキサー車の側面図であり、図2は図1のミキサー車のミキサドラム部の一部拡大図である。ミキサー車100は、図1に示すように、ミキサドラム10を車両60に積載してなり、ミキサドラム10は、ドラム本体11、ドラム本体11の回転及びその制御を行う駆動・制御装置40及びドラム本体11の投入口15に連結されたホッパ50からなる。
【0015】
ドラム本体11は、図2(a)に示すように、下部縮径部12、大径部13及び上部縮径部14を有して概略楕円体形状をしており、下部縮径部12の周面には、図2(b)に示すように、ドラム本体11の内部に作業者が出入りできる程度の大きさの整備用開口部22が設けられている。整備用開口部22には、その開閉を行う開閉蓋21が設けられている。
【0016】
開閉蓋21は、シール部材24を介してねじ25により下部縮径部12に着脱可能に固定されている。作業者が、ドラム本体11の内部に入ってドラム本体11の内部又は羽根に付着した残滓を除去するときは、ねじ25を弛めて開閉蓋21を取り外さなければならない。このため、開閉蓋21を取り外す作業は所定の手順を経なければできないから、作業者がドラム本体11の内部に入る作業は、定期的に行う作業として、また、安全を確保しなければならない作業として行うように考慮されている。
【0017】
そして、本発明に係るドラム本体11は、日常的にドラム本体11の内部、特に羽根の裏側を容易にかつ頻繁に点検・洗浄することができる開口部が設けられている。すなわち、図2(b)に示すように、開閉蓋21の一部にさらに開閉自在な洗浄用穴32が設けられており、この洗浄用穴32からドラム本体11の内部を点検し、洗浄ノズル又はホースを挿入してドラム本体11の内部及び羽根の裏側の洗浄を行うことができる。洗浄用穴32は、取手35により開閉蓋31を操作することにより開閉することができるようになっている。洗浄用穴32の開閉は容易に行うことができ、また、その大きさは、洗浄ノズル又はホースを挿入することができ、ドラム本体11の内部及び羽根の裏側の洗浄が容易にできる大きさになっている。
【0018】
なお、取手35は、軸36に軸支されており、軸36とともに回転する係止片37によって開閉蓋31が開閉蓋21に固定されるようになっている。開閉蓋31は、蝶番33により開閉可能に支持され、開閉蓋31と開閉蓋21との間にはシール部材34が設けられている。
【0019】
この洗浄用穴32は、上記で説明したように、ドラム本体11の下部縮径部12に設けられており、羽根の裏側を容易に点検することができ、かつ、羽根の裏側を効率よく洗浄することができる。すなわち、ドラム本体11の投入口15から光がドラム本体11の内部に入り、明るい状態で羽根の裏側等を観察し、また洗浄状態を点検しつつ残渣を除去することができるため、作業現場の少ない洗浄水でドラム本体11の内部を充分に洗浄することができる。また、この洗浄用穴32の近辺には羽根がなく、混練されたフレッシュコンクリート、表層土等が蓄積される部分であるため、開閉蓋31、係止片37等の構成部材の損傷を少なくすることができる。
【0020】
また、洗浄用穴32はドラム本体11ではなく開閉蓋21の一部分に設けられている。このため、比較的簡単な構造の開閉自在な洗浄用穴32を構成することができ、シール部材34、係止片37等の整備、交換作業を容易に行うことができる。
【0021】
また、本発明に係るドラム本体11は、図1及び3に示すように、表層土と固化材とを用いた舗装材を舗装現場で供給するのに好適なホッパ50を有する。ホッパ50は、図3に示すように、ホッパ本体51と、ホッパ本体51をドラム本体11に連結する連結部53、54と、ホッパ本体51の外周部に設けられた振動体保持部56と、振動体70と、を有している。
【0022】
本ホッパ本体51は、振動体70を有しているので、表層土のように流動性のよくないものをホッパ本体51からドラム本体11に円滑に流動させることができる。なお、振動体保持手段56は、振動体70をホッパ本体51に固定させ、振動体70の落下を防止するようになっている。
【0023】
上記ホッパ本体51は、表層土を油圧ショベル等の機械により効率よくミキサドラムに挿入することができる大きさの開口径を有するものであるのがよい。このため、ホッパ本体51の開口径は、1〜2mであるのがよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るミキサー車の側面図である。
【図2】図1に示すミキサドラムの一部を示す側面図である。図2(b)は、図2(a)のAA断面図である。
【図3】図1のホッパの拡大図である。
【符号の説明】
【0025】
10 ミキサドラム
11 ドラム本体
12 下部縮径部
13 大径部
14 上部縮径部
15 投入口
21 開閉蓋
22 整備用開口部
24 シール部材
25 ねじ
31 開閉蓋
32 洗浄用穴
33 蝶番
34 シール部材
35 取手
36 軸
37 係止片
40 駆動・制御装置
50 ホッパ
51 ホッパ本体
53、54 連結部
56 振動体保持部
60 車両
70 振動体
100 ミキサー車
【出願人】 【識別番号】506132407
【氏名又は名称】株式会社新陽技研工業
【出願日】 平成18年11月8日(2006.11.8)
【代理人】 【識別番号】100121795
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴亀 國康


【公開番号】 特開2008−114572(P2008−114572A)
【公開日】 平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願番号】 特願2006−302516(P2006−302516)