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【発明の名称】 コンクリートミキサー車の残水報知システム
【発明者】 【氏名】喜多 茂

【氏名】原田 修輔

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートミキサー車のドラム内の残水の存在を検知する残水検知センサーと、該残水検知センサーの検知信号に基づきドラム内の残水の有無を判断しその結果を報知する報知手段とを有するコンクリートミキサー車の残水報知システムであって、
該残水検知センサーは、該ドラムの壁面かつ該ドラムの回転方向に沿って配置されたものであることを特徴とするコンクリートミキサー車の残水報知システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該残水検知センサーは、電極式、静電容量式、パルス振動式、高周波容量式のいずれかであることを特徴とするコンクリートミキサー車の残水報知システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段は、該残水検知センサーからの検知信号を送信する検知信号送信手段と、該検知信号送信手段からの信号を受信する検知信号受信手段と、該検知信号受信手段が受信した信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し報知を制御する報知制御手段とを有し、
該検知信号送信手段はドラム側に設置され、該検知信号受信手段及び該報知制御手段は車体側に設置されており、
該検知信号送信手段から該検知信号受信手段への信号伝達は無線通信により行われ、
該残水検知センサーと該検知信号送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給されていることを特徴とするコンクリートミキサー車の残水報知システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段は、該残水検知センサーからの信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し、その結果を送信する判断結果送信手段と、該判断結果送信手段からの信号を受信する判断結果受信手段とを有し、
該判断結果送信手段はドラム側に設置され、該判断結果受信手段は車体側に設置されており、
該判断結果送信手段から該判断結果受信手段への信号伝達は無線通信により行われ、
該残水検知センサーと該判断結果送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給されていることを特徴とするコンクリートミキサー車の残水報知システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段の動作開始は、車体側に設けられた操作手段からの操作信号又はコンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設の所定位置にコンクリートミキサー車が配置されたことを検出する車両検知信号のいずれかに基づき行われることを特徴とするコンクリートミキサー車の残水報知システム。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段から報知される結果に基づき、車体側に設けられた表示手段又はコンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設に設けられた生コンクリートの積込み許可手段のいずれかを動作させることを特徴とするコンクリートミキサー車の残水報知システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、建設分野における生コンクリートの輸送手段のひとつであるコンクリートミキサー車(トラックアジテータ)のドラム内の残水の有無を容易に確認できる、コンクリートミキサー車の残水報知システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンクリートミキサー車は、コンクリート構造物建設現場に生コンクリート製造プラントから生コンクリートを輸送するために使用されている。
コンクリートミキサー車は、生コンクリート荷卸し後に生コンクリート製造プラントに戻り、ドラム内に付着した生コンクリートを、ドラム内に水を注入して、ドラムを高速回転して洗浄が行われる。洗浄後には、ドラムは高速逆回転され、洗浄残水の排出が行われる。ドラムの洗浄方法としては、以下の特許文献1又は2のような各種の方法が提案されている。
【特許文献1】特開2004−195446号公報
【特許文献2】特開2005−199859号公報
【0003】
しかしながら、この残水排出の作業が抜けたり、あるいは不完全であった場合には、ドラム内に水が残り、次に積み込んだ生コンクリートの強度低下の原因となる。なお、ドラム内の残水の発生は、このような洗浄のみに限らず、雨水のドラム内への浸入によっても発生する。
【0004】
このため、以下の特許文献3では、ドラム本体にキャップの着いた開口部を設け、そこから残水を排出する方法が示されているが、この方法は残水排出が目的であり、容易に残水の有無を確認できない。また、特許文献1及び2においても、ドラム内を洗浄した後の残水の有無を容易に確認する手段については、何ら提案されていない。
【特許文献3】特開平10−95012号公報
【0005】
通常、ホッパーからドラム内を覗き込み残水を確認する場合には、その都度、ミキサー車に登らなくてはならず大変手間がかかる。また、ドラム内を確認せず、一定時間ドラムを高速逆回転を行い残水を排出する場合には、必要以上に高速逆回転するため、作業時間的にもエネルギー効率的にも不経済である。
【0006】
本出願人は、以下の特許文献4において、生コンクリート等を運搬するアジテーター車において、前記生コンクリート等の運搬物を収容するドラムと、少なくとも前記ドラム内の収容物の重量を測定するドラム測定器とを備え、前記ドラム測定器は、前記ドラム内に運搬物を入れる前の空重量と、前記ドラム内の洗浄を行った後の洗浄後重量とを測定できるように構成することを提案した。そして、これにより、前記空重量と洗浄後重量とを比較するだけで、洗浄後の残水確認を行うことができ、さらには、数値により正確に残水を確認することを可能とした。
【特許文献4】特願2006―18524号(出願日:平成18年1月27日)
【0007】
また、特許文献4では、前記ドラム測定器を用いて測定した前記空重量と、前記ドラム測定器を用いて測定した前記洗浄後重量との差異値を算出する差異値算出手段と、前記差異値算出手段にて算出した前記空重量と前記洗浄後重量との差異値に応じた報知を行う報知手段とを備えることで、より簡単に残水確認を行うことが可能となる他、例えば、残水がある場合などには報知手段を用いて警告を促すことができることも提案している。
【0008】
しかしながら、ドラムの重量測定による残水検知では、ドラムの重量を測定可能な測定器を用いることが不可欠であり、このためには、数百kgのオーダーの測定が可能な機械的強度の高い測定器が必要である。しかも、残水量は数十kgのオーダーであるため、測定可能総重量に比べて測定すべき残水重量が小さく、精度の高い測定器を用意する必要があり、測定器自体が高価なものとなるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、比較的安価な測定器を用いながら、ドラム内の残水を、精度が高い検知が可能であり、システムの故障が少ないコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することである。
しかも、残水の検知開始指示や検知結果の利用を活用し、ドラムに生コンクリートを積込む作業とも連動可能なコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明では、コンクリートミキサー車のドラム内の残水の存在を検知する残水検知センサーと、該残水検知センサーの検知信号に基づきドラム内の残水の有無を判断しその結果を報知する報知手段とを有するコンクリートミキサー車の残水報知システムであって、該残水検知センサーは、該ドラムの壁面かつ該ドラムの回転方向に沿って配置されたものであることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明では、請求項1に記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該残水検知センサーは、電極式、静電容量式、パルス振動式、高周波容量式のいずれかであることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明では、請求項1又は2に記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段は、該残水検知センサーからの検知信号を送信する検知信号送信手段と、該検知信号送信手段からの信号を受信する検知信号受信手段と、該検知信号受信手段が受信した信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し報知を制御する報知制御手段とを有し、該検知信号送信手段はドラム側に設置され、該検知信号受信手段及び該報知制御手段は車体側に設置されており、該検知信号送信手段から該検知信号受信手段への信号伝達は無線通信により行われ、該残水検知センサーと該検知信号送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明では、請求項1又は2に記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段は、該残水検知センサーからの信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し、その結果を送信する判断結果送信手段と、該判断結果送信手段からの信号を受信する判断結果受信手段とを有し、該判断結果送信手段はドラム側に設置され、該判断結果受信手段は車体側に設置されており、該判断結果送信手段から該判断結果受信手段への信号伝達は無線通信により行われ、該残水検知センサーと該判断結果送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明では、請求項1乃至4のいずれかに記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段の動作開始は、車体側に設けられた操作手段からの操作信号又はコンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設の所定位置にコンクリートミキサー車が配置されたことを検出する車両検知信号のいずれかに基づき行われることを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明では、請求項1乃至4のいずれかに記載のコンクリートミキサー車の残水報知システムにおいて、該報知手段から報知される結果に基づき、車体側に設けられた表示手段又はコンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設に設けられた生コンクリートの積込み許可手段のいずれかを動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明により、コンクリートミキサー車のドラム内の残水の存在を検知する残水検知センサーと、該残水検知センサーの検知信号に基づきドラム内の残水の有無を判断しその結果を報知する報知手段とを有するコンクリートミキサー車の残水報知システムであって、該残水検知センサーは、該ドラムの壁面かつ該ドラムの回転方向に沿って配置されたものであるため、特許文献4のような重量を測定する測定器が不要であり、ドラムが回転中でも停止中でも、ドラムの壁面かつドラムの回転方向に沿って配置された残水検知センサーにより、ドラム内の残水を精度良く検出することが可能となる。
【0017】
請求項2に係る発明により、該残水検知センサーは、電極式、静電容量式、パルス振動式、高周波容量式のいずれかであるため、コンクリートミキサー車のドラム内という稼動を伴う過酷な条件下においてもセンサーの故障を生じにくいものとすることができる。
【0018】
請求項3に係る発明により、報知手段は、残水検知センサーからの検知信号を送信する検知信号送信手段と、該検知信号送信手段からの信号を受信する検知信号受信手段と、該検知信号受信手段が受信した信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し報知を制御する報知制御手段とを有し、該検知信号送信手段はドラム側に設置され、該検知信号受信手段及び該報知制御手段は車体側に設置されており、該検知信号送信手段から該検知信号受信手段への信号伝達は無線通信により行われ、該残水検知センサーと該検知信号送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給されているため、ドラム側と車体側とを結ぶ給電線や信号線を省略でき、車体に対して回転するドラムであっても、ドラム内の残水を検出することができると共に、給電線や信号線の切断の心配が無く、システムの故障が少ないコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することが可能となる。
【0019】
請求項4に係る発明により、報知手段は、残水検知センサーからの信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し、その結果を送信する判断結果送信手段と、該判断結果送信手段からの信号を受信する判断結果受信手段とを有し、該判断結果送信手段はドラム側に設置され、該判断結果受信手段は車体側に設置されており、該判断結果送信手段から該判断結果受信手段への信号伝達は無線通信により行われ、該残水検知センサーと該判断結果送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給されているため、ドラム側と車体側とを結ぶ給電線や信号線を省略でき、車体に対して回転するドラムであっても、ドラム内の残水を検出することができると共に、給電線や信号線の切断の心配が無く、システムの故障が少ないコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することが可能となる。
【0020】
請求項5に係る発明により、報知手段の動作開始は、車体側に設けられた操作手段からの操作信号又はコンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設の所定位置にコンクリートミキサー車が配置されたことを検出する車両検知信号のいずれかに基づき行われるため、該操作手段による操作では運転手や作業者が必要な時に、随時、ドラム内の残水を検知することが可能となる。また、コンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設の所定位置にコンクリートミキサー車が配置されたことを検出する車両検知信号により、報知手段の動作開始を行う場合には、ドラム内に生コンクリートを積込む作業と連動して、積込み作業前に、ドラム内の残水の有無を確実に確認することが可能となる。
【0021】
請求項6に係る発明により、報知手段から報知される結果に基づき、車体側に設けられた表示手段又はコンクリートミキサー車に生コンクリートを積込む施設に設けられた生コンクリートの積込み許可手段のいずれかを動作させるため、該表示手段により運転手や作業者が容易にドラム内の残水の有無を判断することが可能となる。また、生コンクリートを積込む施設に対しては、生コンクリートの積込み許可手段を動作させるため、ドラム内に残水が無いことを確認した後に、生コンクリートをドラム内に積込む作業が開始され、安定した品質の生コンクリートを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明に係るコンクリートミキサー車の残水報知システムについて、以下に詳細に説明する。
図1は、コンクリートミキサー車の側面図であり、コンクリートミキサー車に載置され回転可能なドラムには、残水検知センサー4を配置している。残水検知センサー4としては、後述するような電極式、静電容量式、パルス振動式、高周波容量式のいずれかのものが利用可能である。
【0023】
残水検知センサーは、ドラムの最底部を含む周囲に、例えば20〜40cm間隔のように、所定間隔でドラムの回転方向に沿って設置されている。このため、ドラムが静止又は回転のいずれの状態であっても、ドラム内の残水を正確に検知することが可能となる。
残水検知センサー4の具体例としては、以下に示すような電極式検知センサーや、静電容量式検知センサー(例えば特許文献5など)、パルス振動式検知センサー、さらには高周波容量式検知センサー(例えば特許文献6、7など)が、好適に利用可能である。
【特許文献5】特開平6−180298号公報
【特許文献6】特公平4−31347号公報
【特許文献7】特公平4−62333号公報
【0024】
電極式検知センサーは、一対の電極とリレーユニットとの組み合わせにより動作するものであり、導電性液体の液面が電極に触れていない場合、電極間に電流が流れず、液面に電極が触れると電流が流れる。この通電または遮断を検出して、リレー接点が開閉され、測定物を検知する。
【0025】
静電容量式検知センサーは、液体が持っている固有の誘電率が、空気と異なっていることを利用して測定物の有無を検知するよう構成されている。なお、温度・湿度などによって誘電率が大きく変化するので、ドラム内の環境に適合するよう発振方式、検出回路、電極形式が選定される。
【0026】
パルス振動式検知センサーは、圧電素子を利用し、振動板をパルス的に振動させ、その後に残響振動(リンギング)を発生させる。このリンギングは、時間の経過とともに収束する特長があるが、測定対象物が振動板に接触し、加えられる制振力(振動を止めようとする力)の大小により、その収束の仕方が異なるので、測定対象物が振動板に接触していない場合は、リンギングはなめらかに収束し、測定対象物が振動板に接触している場合は、リンギングが急速に収束する。このようなリンギングの収束の仕方を比較し、測定対象物の有無を検出するよう構成されている。又、パルスの発生を残響振動に同期させることにより、幅広い感度に対応できるものとなる。
【0027】
高周波容量式検知センサーは、高周波電源により測定物に高周波を供給し、バイアス電圧に応じて静電容量が変化する可変容量素子を測定物に接続して測定物と可変容量素子とを含む並列回路を形成し、並列回路の共振時点を検出して共振時のバイアス電圧から可変容量素子の静電容量を算出し、これに基づいて測定物の水分率を検出するよう構成される。
【0028】
また、残水検知センサーは、ドラム内に突出する部分を有する場合には、生コンクリートの攪拌運動に対する耐磨耗性を備えることが不可欠である。
また、残水検知センサーの検知部の形状を、ドラムの壁面と概ね等しい曲率半径の曲面状乃至平面状に仕上げたものとし、ドラムの内壁面と残水検知センサーとが連続的な面を構成するよう設置されることも好ましい。
さらに、残水検知センサー4がドラム表面を貫通するように設置される場合には、設置された箇所ではドラム内の水が漏洩しないようパッキン等で防水処理が施されている。
【0029】
複数の残水検知センサー4からの信号は、ドラム上に設置されたデータ制御装置(無線データ通信機能付)5に集められ残水の有無を判断する。
残水の有無の判断に際しては、複数の残水検知センサーの内、少なくとも1つの検知センサーが水有りの検知信号を出力している場合に残水有りと判断する方法や、複数の検知センサーが同時に水有りの検知信号を出力している場合に残水有りと判断する方法、さらには、ドラムを所定速度で正回転又は逆回転しながら、複数の検知センサーが順次、水有りの検知信号を出力している状態などから残水有りと判断する方法など、各種の判断方法を適用することが可能である。
【0030】
残水有りの場合、運転席など車体側に設けられたアラームや電光掲示などの表示装置6に無線信号で、判断結果を送信し表示装置を動作させる。図1の表示装置6は、データ制御装置5からの無線信号を受信する受信手段も兼用している。
【0031】
ドラムは回転可能であるため、給電線や信号線の切断の危険性を排除するため、ドラム側に設置される残水検知センサーや判断結果送信手段となるデータ制御装置5などに給電する手段として、ドラム上に設置された太陽光発電機3により電力が供給される。また、太陽光発電機には、夜間や十分の明るさが得られない環境でも動作可能なように、必要に応じて蓄電池を備えることも可能である。
【0032】
また、ドラム側に設置される残水検知センサーなどの各種機器と、車体側に設置される表示装置などの各種機器とは、互いに無線通信で交信され、上述の太陽光発電機の構成とも相俟って、システムの故障が少ないコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することが可能となる。
【0033】
さらに、図1の構成に変えて、ドラム側には、残水検知センサーと残水検知センサーからの検知信号を送信する検知信号送信手段とを設置し、該検知信号送信手段からの信号を受信する検知信号受信手段と、該検知信号受信手段が受信した信号に基づきドラム内の残水の有無を判断し報知を制御する報知制御手段とを車体側に設置することも可能である。
この場合も、図1の構成と同様に、該検知信号送信手段から該検知信号受信手段への信号伝達は無線通信により行ない、該残水検知センサーと該検知信号送信手段には、ドラム側に設置された太陽光発電機により電力が供給することで、システムの故障が少ないコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することが可能となる。
【0034】
次に、コンクリートミキサー車のタンク内に生コンクリートを積込む施設と連携する残水報知システムについて説明する。
図2は、生コンクリートを積込むために生コンクリート製造プラント7の下部に、コンクリートミキサー車が配置された様子を示す正面図である。
コンクリートミキサー車はドラム内洗浄後、生コンクリートを積込むために生コンクリート製造プラント7の下部の生コンクリート積込み場所9へ後退運転にて移動する。
【0035】
この移動の際、生コンクリート積込み場所9の入口に設置したセンサー(プラント側)10への接近を、コンクリートミキサー車後部に設置したセンサー(車両側)2が感知する。
このプラント側センサー10又は車両側センサー2のいずれかの車両検知信号に基づき、プラント側の制御手段(不図示)又は車両側の制御手段(不図示)から、ドラム上に設置されたデータ制御装置5に残水検知開始信号が出力され、残水検知センサー4を作動させる。センサー(プラント側)10及びセンサー(車両側)2は、赤外線等で接近を感知するものが好適に利用可能である。なお、生コンクリート積込み場所9が通り抜け構造である場合、センサー(車側)2はコンクリートミキサー車前部に設置することも可能である。
【0036】
次に、図3のフローチャートに基づき、コンクリートミキサー車のタンク内に生コンクリートを積込む施設と連携する残水報知システムの動作フローを説明する。
まず、ステップS1では、コンクリートミキサー車のドラム内洗浄を行い、その作業を終了させる。
次に、ステップS2では、コンクリートミキサー車が、生コンクリートを積込むために、生コンクリート積込み場所9に接近する。
【0037】
ステップS3では、センサー(車両側)2がセンサー(プラント側)10を感知し、ステップS4で、センサー(車両側)2からの車両検知信号を、データ制御装置5に送信し、残水検知センサー(水感知センサーともいう)を作動させる。
残水検知センサー4からの検知信号に基づきデータ制御装置では、残水の有無を判断する。(ステップ5)
【0038】
残水有りの場合には、データ制御装置は、判断結果を表示装置6に結果信号を送信し、例えば、運転席のアラームを作動させるなどの報知処理を行う。(ステップS6)
運転者は、報知結果を参考に、一旦、生コンクリート積込み場所9からコンクリートミキサー車を移動させ、再度、ドラムを逆回転するなどの残水の排出処理を行う。このステップ8は、必要に応じて、データ制御装置5からの結果信号を受けて、自動的に排水処理を行うように、ドラムの回転駆動回路を制御するように構成することも可能である。
【0039】
排水処理を行ったコンクリートミキサー車は、再度、ステップS2に戻り、同様の処理を行う。
また、残水が無い場合には、運転者からの合図又はデータ制御装置5からの結果信号を受けて、生コンクリート製造プラント7の生コンクリートの積込み動作を許可するため、該動作の許可手段を作動させる。そして、生コンクリート供給ホッパー8からコンクリートミキサー車の生コンクリート積込口1に、生コンクリートの投入が開始される。(ステップS7)
【0040】
以上の作業フローにより、ドラム内に残水が無いことを確認した後に、生コンクリートをドラム内に積込む作業が開始され、安定した品質の生コンクリートを提供することが可能となる。
なお、データ制御装置5への残水検知開始信号の送信は、センサー(プラント側)10の信号に基づきプラント7側から送信することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上説明したように、本発明によれば、比較的安価な測定器を用いながら、ドラム内の残水を、精度が高い検知が可能であり、システムの故障が少ないコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することが可能となる。
しかも、残水の検知開始指示や検知結果の利用を活用し、ドラムに生コンクリートを積込む作業とも連動可能なコンクリートミキサー車の残水報知システムを提供することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のドラム内洗浄残水チェック装置を備えるコンクリートミキサー車の概略構成を示す側面図を示す。
【図2】図1のコンクリートミキサー車に接近を知らせるセンサーを設置した生コンクリート製造プラントの概略構成を示す正面図を示す。
【図3】コンクリートミキサー車のタンク内に生コンクリートを積込む施設と連携する残水報知システムの動作フローを説明するフロー図である。
【符号の説明】
【0043】
1 生コンクリート積込口
2 センサー(車両側)
3 電池付太陽光発電機
4 感知センサー
5 データ制御装置(無線データ通信機能付)
6 運転席アラームユニット(無線データ通信機能付)
7 生コンクリート製造プラント
8 生コンクリート供給ホッパー
9 生コンクリート積込場所
10 センサー(プラント側)
【出願人】 【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
【出願日】 平成18年10月18日(2006.10.18)
【代理人】 【識別番号】100116687
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 爾

【識別番号】100098383
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 純子


【公開番号】 特開2008−100407(P2008−100407A)
【公開日】 平成20年5月1日(2008.5.1)
【出願番号】 特願2006−283773(P2006−283773)