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アジテータ車および生コンクリート製造管理装置 - 特開2008−49499 | j-tokkyo
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【発明の名称】 アジテータ車および生コンクリート製造管理装置
【発明者】 【氏名】橋本 真幸

【氏名】江里口 玲

【氏名】林 志翔

【要約】 【課題】出荷から生コンクリートの打設までの効率化、省力化およびコスト削減を図る。

【構成】生コンクリートプラントから出荷される生コンクリートをアジテートしながら運搬するアジテータ車であって、前記生コンクリートの性状を検出する検出装置(4a)と、検出装置(4a)から出力される信号を無線送信する無線送信装置(4b)と、を備え、運搬中の生コンクリートの性状変化をリアルタイムで工場に通知する。これにより、効率化、省力化およびコスト削減を図る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生コンクリートプラントから出荷される生コンクリートをアジテートしながら運搬するアジテータ車であって、
前記生コンクリートの性状を検出する検出装置と、
前記検出装置から出力される信号を無線送信する無線送信装置と、を備えることを特徴とするアジテータ車。
【請求項2】
前記検出装置は、
前記生コンクリートをアジテートするドラムの内壁に設けられるセンサ部と、
前記ドラムの外壁に設けられたRFID部と、
前記センサ部から出力される信号を前記RFID部に伝達する伝達部と、
アジテータ車本体に設けられ、前記RFID部が出力する信号を読み取るリーダライタ部と、を備えることを特徴とするアジテータ車。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のアジテータ車から送信された無線信号を受信する無線受信装置と、
前記受信した信号に基づいて、生コンクリートの配合データを修正する制御装置と、を備えることを特徴とする生コンクリート製造管理装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生コンクリートプラントから出荷される生コンクリートをアジテートしながら運搬するアジテータ車および生コンクリートの製造を管理する生コンクリート製造管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、生コンクリートを製造工場から荷卸し地点である建設現場まで運搬するために、アジテータ車(コンクリートミキサー車)が利用されている。生コンクリートは、運搬している間に、外気温などの環境条件や使用材料の違いによって、フレッシュ性状が変化することが分かっているため、予め運搬中の生コンクリートの性状の変化を予測して、出荷時に配合修正が行なわれている。そして、現場でスランプコーンを用いたスランプ試験を行ない、運搬中の生コンクリートの性状の変化が許容範囲にあるかどうかを確認する作業が行なわれている。そして、許容範囲を超えた変化が認められた場合には、工場に連絡し、改めて出荷時の配合修正を行なうこととしている。
【0003】
また、特開2003−341413号公報(特許文献1)には、コンクリートミキサー車およびネットワーク型自動化コンクリートプラントが開示されている。この文献では、コンクリートミキサー車に、その状態を検知する複数のセンサを設置し、それらの複数のセンサにより一定時間ごとにコンクリートミキサー車の状態を検知する。そして、検知された状態信号をコンクリートミキサー車の識別番号と共に当該コンクリートミキサー車の状態情報としてプラントセンターに送信する。
【特許文献1】特開2003−341413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のスランプコーンを用いたスランプ試験を行なう場合、必ず人手を要するため、人件費がかかってしまう。また、試験結果が出るまでは一定の時間がかかるため、試験結果を工場での配合修正に反映させる時間もかかることとなり、次のアジテータ車の出発までに時間を要してしまう。さらに、また、試験の結果を工場に通知する場合、電話をかけて試験結果を報告していたため、手間と時間を要してしまう。このように、従来の手法では、出荷から生コンクリートの打設までに、効率化を図る余地が多く存在している。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、アジテータ車から運搬中の生コンクリートの性状を検知し、工場へリアルタイムで送信することによって、効率化、省力化およびコスト削減を図ることができるアジテータ車および生コンクリート製造管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明のアジテータ車は、生コンクリートプラントから出荷される生コンクリートをアジテートしながら運搬するアジテータ車であって、前記生コンクリートの性状を検出する検出装置と、前記検出装置から出力される信号を無線送信する無線送信装置と、を備えることを特徴としている。
【0007】
このように、生コンクリートの性状を検出し、検出装置から出力される信号を無線送信するので、運搬中の生コンクリートの性状変化をリアルタイムで工場に通知することが可能となる。工場では、アジテータ車が現場へ到着したとき、その時点での生コンクリートの性状変化を把握することができるため、次に出荷する生コンクリートの配合修正を迅速に行なうことが可能となる。これにより、適切に配合修正された生コンクリートを順次アジテータ車に積み込んで、出荷させることができるため、生コンクリートの配合修正、出荷から生コンクリートの打設までの効率化、省力化およびコスト削減を図ることが可能となる。
【0008】
(2)また、本発明のアジテータ車において、前記検出装置は、前記生コンクリートをアジテートするドラムの内壁に設けられるセンサ部と、前記ドラムの外壁に設けられたRFID部と、前記センサ部から出力される信号を前記RFID部に伝達する伝達部と、アジテータ車本体に設けられ、前記RFID部が出力する信号を読み取るリーダライタ部と、を備えることを特徴としている。
【0009】
このような構成により、従来のアジテータ車に大きな変更を加えることなく、本発明を実現させることが可能となる。また、ドラムは、運搬中に回転するため、ケーブルなどの有線方式では、その配線が複雑化する可能性があるが、本発明では、RFID方式を採用しているため、送信装置と受信装置の配置や配線を簡略化させることができる。
【0010】
(3)また、本発明の生コンクリート製造管理装置は、請求項1または請求項2記載のアジテータ車から送信された無線信号を受信する無線受信装置と、前記受信した信号に基づいて、生コンクリートの配合データを修正する制御装置と、を備えることを特徴としている。
【0011】
このように、アジテータ車から送信された信号を受信し、その信号に基づいて生コンクリートの配合データを修正するので、工場において、混和剤の増量または減量など、生コンクリートの配合修正に必要なデータをリアルタイムで修正することが可能となる。これにより、適切に配合修正された生コンクリートを順次アジテータ車に積み込んで、出荷させることができるため、生コンクリートの配合修正、出荷から生コンクリートの打設までの効率化、省力化およびコスト削減を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、生コンクリートの性状を検出し、検出装置から出力される信号を無線送信するので、運搬中の生コンクリートの性状変化をリアルタイムで工場に通知することが可能となる。工場では、アジテータ車が現場へ到着したとき、その時点での生コンクリートの性状変化を把握することができるため、次に出荷する生コンクリートの配合修正を迅速に行なうことが可能となる。これにより、適切に配合修正された生コンクリートを順次アジテータ車に積み込んで、出荷させることができるため、生コンクリートの配合修正、出荷から生コンクリートの打設までの効率化、省力化およびコスト削減を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係るアジテータ車は、生コンクリートの性状を検出する検出装置と、この検出装置から出力される信号を無線送信する無線送信装置と、を備えている。送信された信号は、工場(プラント)で受信され、生コンクリートの配合修正、すなわち、混和剤の増量または減量などの配合データが修正される。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るアジテータ車の概略構成を示す側面図である。アジテータ車1は、運転席、エンジン等の動力部、シャーシ、タイヤ、および燃料タンクなどから構成される車両本体2と、生コンクリートをアジテートするドラム3とを備えている。さらに、生コンクリートの性状を検出する検出装置が設けられている。この検出装置は、ドラム3に設けられた検出部4aと、車両本体2に設けられ、検出部4aから送信される無線信号を受信するリーダライタ部4bとから構成されている。検出部4aと、リーダライタ部4bとは、図1に示すように、ドラム3が1回転する度に相互に対向する位置に設けられており、両者が最も近接したときにデータ通信を行なうことができるように構成されている。
【0015】
図2は、検出部4aおよびリーダライタ部4bの概略構成を示す図である。図2において、Aの領域は、ドラム3の内部を示し、Bの領域は、ドラム3の外部を示している。検出部4aは、センサ部5aにおいて、各種のセンサを適用可能で、センサの種類に応じて種々の物理量を検出する。固定部材5bは、センサ部5aをドラム3の内壁に固定する。RFID部5cは、ドラム3の外壁に固定され、ドラム3を貫通する貫通口3aを通って引き出される伝達部としてのケーブル5dを介してセンサ部5aからの信号を無線送信する。リーダライタ部4bは、車両本体2に固定されており、RFID部5cと対向する位置でRFID部5cから送信される無線信号を受信する。なお、RFID部5cは、パッシブ型RFIDであってもよいし、電池を内蔵するアクティブ型RFIDであっても良い。
【0016】
図3は、本発明の電気的な概略構成を示すブロック図である。ドラム3に設けられる検出部4aは、センサ部5aでドラム3内の生コンクリートの性状を検出し、RFID部5cで無線信号として送信される。リーダライタ部4bを含む無線送信装置6は、リーダライタ部4bでRFID部5cから送信された無線信号を受信し、CPU6aで信号処理を行なう。記録部6bに処理された信号を記録し、送信部6cで無線信号として送信される。生コンクリート製造管理装置7では、受信部7aで、送信部6cから送信された無線信号を受信し、CPU7bでその信号を処理し、生コンクリート製造装置7cの管理を行なう。ここでは、例えば、生コンクリート製造装置7cに対して、配合修正、例えば、混和剤の増量または減量を行なうための配合データを修正する。
【0017】
図4は、センサ部5aにおいて適応し得るセンサの例を示す図である。左列には、コンクリートの性状を示し、中列には、測定値を示し、そして、右列には、測定方法として、センサの種類を示している。生コンクリートの温度を測定する場合は、熱電対温度計、サーミスタ、赤外線放射温度を測定する可視光レーザ、蛍光式光ファイバなどのセンサを用いることができる。また、生コンクリートのレオロジー(“軟らかさ”と同義である。以下、「軟らかさ」と呼称する。)を測定する場合は、粘性を測定する粘度計、降伏値を測定する圧力計を用いることができる。
【0018】
さらに、塩化物含有量(塩分量)を測定する場合は、塩化物イオン量を測定するイオン選択電極方式のセンサを用い、単位水量(水分量)を測定する場合は、水分子によるマイクロ波減衰量を測定するマイクロ波方式のセンサ、出力電圧を測定する場合は、静電容量方式のセンサ、OH基での赤外線吸収量を測定する場合は、赤外線方式のセンサ、生コンクリートの電気抵抗値の変化を測定する場合は、電気抵抗方式のセンサ、そして、中性子の減衰率(中性子の散乱)を測定する場合は、中性子方式のセンサを用いることができる。
【0019】
中でも、熱電対温度計、サーミスタ、粘度計、圧力計、イオン選択電極、静電容量センサ、電気抵抗センサなどの生コンクリートに接触して測定するセンサを用いる場合に特に有効である。
【0020】
次に、本実施の形態に係るアジテータ車および生コンクリート製造管理装置の動作について説明する。図5に示すように、まず、生コンクリート製造管理装置では、生コンクリートを製造し、アジテータ車へ積み込みを行なう(ステップS1)。次に、アジテータ車は、生コンクリートの積み込みが終了すると建設現場へ向けて出荷する(ステップS2)。アジテータ車では、ドラムを回転させて、生コンクリートのアジテートが行なわれる。その際に、検出装置によって、生コンクリートの性状が検出される(ステップS3)。検出されたデータは、無線送信装置によって、生コンクリート製造管理装置へ送信される(ステップS4)。次に、動作を終了するかどうかを判断し(ステップS8)、終了しない場合は、ステップS3へ移行する。一方、終了する場合、すなわち、建設現場へ到着して生コンクリートの打設が開始または終了したときは、終了する。
【0021】
一方、生コンクリート製造管理装置では、受信したデータに基づいて、生コンクリートの配合修正が必要であるかどうかを判断する(ステップS5)。配合修正が必要でない場合は、ステップS1へ移行する。一方、ステップS5において、配合修正が必要である場合は、生コンクリートの配合データを修正し(ステップS6)、混和剤を増量し、または減量する、あるいは粗骨材と細骨材の比率を調整するなどの配合修正を行ない(ステップS7)、ステップ1へ移行する。なお、アジテータ車からのデータを受信した後、直ちに受信したデータに基づいて、適正な配合データを算出し、算出された配合データに基づいて配合修正が必要であるかどうかを判断しても良い。この場合は、配合修正が必要でない場合は、配合データを元に戻し、配合修正が必要であると判断したときに、算出された配合データに配合データを修正し、これに基づいて配合修正を行なうようにすれば良い。
【0022】
このように、生コンクリートの性状を検出し、検出装置から出力される信号を無線送信するので、運搬中の生コンクリートの性状変化をリアルタイムで工場に通知することが可能となる。一般的に、アジテータ車が建設現場へ到着すると、高さが30cmの円錐台の形状をしたスランプコーンを用いて試験を行なう。運搬されてきた生コンクリートをスランプコーンに詰めて、スランプコーンを引き上げる。生コンクリートはある程度の軟らかさを有しているため、スランプコーンが引き上げられると、底面が広がり、高さが低くなる。そして、高さの変化量(スランプ値)で、生コンクリートの軟らかさを判断する。通常は、土木の分野では、そのスランプ値が8cm±2.5cmと定められることが多い。建築の分野では、そのスランプ値が18cm±2.5cmと定められることが多い。試験の結果が、定められたスランプ値の範囲内に無い場合は、工場へ連絡して配合の修正が行なわれる。
【0023】
なお、上記アジテータ車からのデータに基づいて、生コンクリート製造管理装置が指示を行なうことにより、アジテータ車または打設現場において、生コンクリートに対して所定量の混和剤を添加するなどの調整を行なうことも可能である。さらに、アジテータ車からのデータに基づいて、アジテータ車または打設現場において必要な混和剤の算出を行ない、生コンクリートに対して混和剤を添加するなどの調整を行なうことも可能である。
【0024】
本発明によれば、このような試験結果によらなくても、工場において、アジテータ車が現場へ到着したとき、その時点または運搬途中での生コンクリートの性状変化を把握することができるため、次に出荷する生コンクリートの配合修正を迅速に行なうことが可能となる。これにより、適切に配合修正された生コンクリートを順次アジテータ車に積み込んで、出荷させることができるため、生コンクリートの配合修正、出荷から生コンクリートの打設までの効率化、省力化およびコスト削減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】アジテータ車の概略構成を示す側面図である。
【図2】、検出装置およびリーダライタ部の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図4】センサ部において適応し得るセンサの例を示す図である。
【図5】本実施の形態に係るアジテータ車および生コンクリート製造管理装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0026】
1 アジテータ車
2 車両本体
3 ドラム
3a 貫通口
4a 検出部
4b リーダライタ部
5a センサ部
5b 固定部材
5c RFID部
5d ケーブル
6 無線送信装置
6a CPU
6b 記録部
6c 送信部
7 生コンクリート製造管理装置
7a CPU
7a 受信部
7c 生コンクリート製造装置
【出願人】 【識別番号】000000240
【氏名又は名称】太平洋セメント株式会社
【出願日】 平成18年8月22日(2006.8.22)
【代理人】 【識別番号】100114258
【弁理士】
【氏名又は名称】福地 武雄

【識別番号】100125391
【弁理士】
【氏名又は名称】白川 洋一


【公開番号】 特開2008−49499(P2008−49499A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−225660(P2006−225660)