トップ :: B 処理操作 運輸 :: B28 セメント,粘土,または石材の加工

【発明の名称】 ドラムカバーおよびコンクリートミキサー車
【発明者】 【氏名】新藤 敏郎

【要約】 【課題】コンクリートミキサー車の回転ドラム内のコンクリート温度が高くなる夏場において、設定される打設温度を超えないように冷却するとともに、回転ドラム内で起こる水和反応による水和熱の放熱を可能にするドラムカバーを提供する。

【構成】ドラムカバー20は、両端面と外周面とを備える回転ドラム13の少なくとも外周面を被覆する断熱カバー24と、外周面から断熱カバー24を離間させ、空気の流通および外周面からの放熱を可能にさせるための空隙部を形成する離間材23とを備える。ミキサー車の走行中、空気が空隙部を流通してドラム壁を冷却し、回転ドラム13内で発生する水和熱は、ドラム壁を通して空隙部を流通する空気へと放熱される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートを収容し、撹拌する回転ドラムを搭載するコンクリートミキサー車の該回転ドラムを断熱被覆するために用いられるドラムカバーであって、
両端面と外周面とを備える前記回転ドラムの少なくとも該外周面を被覆する断熱カバーと、
前記外周面から前記断熱カバーを離間させ、空気の流通および前記外周面からの放熱を可能にさせるための空隙部を形成する離間材とを備える、ドラムカバー。
【請求項2】
前記離間材は、管、凹凸が連続した断面構造を有するシート材、断面が凸状の所定間隔で設けられる突出部を有するシート材、複数の突起が設けられたシート材、網状構造物から選択される、請求項1に記載のドラムカバー。
【請求項3】
前記断熱カバーは、前記両端面を被覆する第1断熱カバーと、前記外周面を被覆する第2断熱カバーとから構成され、前記第1断熱カバーと前記第2断熱カバーとを連結して、前記回転ドラムの外表面全体を被覆する、請求項1または2に記載のドラムカバー。
【請求項4】
前記両端面を被覆する第1断熱カバーの各々と前記外周面を被覆する第2断熱カバーとの間に開口を形成し、前記空気を、一方の開口から流入させ、前記空隙部を流通させ、前記他方の開口から排出させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のドラムカバー。
【請求項5】
前記コンクリートミキサー車の車内と前記空隙部とを連通させる中空の連通部材をさらに含み、前記コンクリートミキサー車の空気調節装置により冷却された、または加温された空気を前記空隙部へと供給する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラムカバー。
【請求項6】
前記コンクリートミキサー車の排気管と前記空隙部とを連通させる中空の連通部材をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラムカバー。
【請求項7】
前記断熱カバーは、複数の開口と、前記回転ドラムの回転方向に延び、前記空隙部に流入させる複数の案内羽根とを備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のドラムカバー。
【請求項8】
コンクリートを収容し、撹拌する回転ドラムを搭載するコンクリートミキサー車であって、両端面と外周面とを備える前記回転ドラムの少なくとも該外周面を被覆する断熱カバーと、前記外周面から前記断熱カバーを離間させ、空気の流通および前記外周面からの放熱を可能にさせるための空隙部を形成する離間材とを備えるドラムカバーを、前記回転ドラムの少なくとも前記外周面を被覆するように取り付けた、コンクリートミキサー車。
【請求項9】
前記離間材は、管、凹凸が連続した断面構造を有するシート材、断面が凸状の所定間隔で設けられる突出部を有するシート材、複数の突起が設けられたシート材、網状構造物から選択される、請求項8に記載のコンクリートミキサー車。
【請求項10】
前記断熱カバーは、前記両端面を被覆する第1断熱カバーと、前記外周面を被覆する第2断熱カバーとから構成され、前記第1断熱カバーと前記第2断熱カバーとを連結して、前記回転ドラムの外表面全体を被覆する、請求項7または8に記載のコンクリートミキサー車。
【請求項11】
前記両端面を被覆する第1断熱カバーの各々と前記外周面を被覆する第2断熱カバーとの間に開口を形成し、前記空気を、一方の開口から流入させ、前記空隙部を流通させ、前記他方の開口から排出させる、請求項8〜10のいずれか1項に記載のコンクリートミキサー車。
【請求項12】
前記コンクリートミキサー車の車内と前記空隙部とを連通させる中空の連通部材をさらに含み、前記コンクリートミキサー車の空気調節装置により冷却された、または加温された空気を前記空隙部へと供給する、請求項8〜11のいずれか1項に記載のコンクリートミキサー車。
【請求項13】
前記コンクリートミキサー車の排気管と前記空隙部とを連通させる中空の連通部材をさらに含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載のコンクリートミキサー車。
【請求項14】
前記断熱カバーは、複数の開口と、前記回転ドラムの回転方向に延び、前記空隙部に流入させる複数の案内羽根とを備える、請求項8〜13のいずれか1項に記載のコンクリートミキサー車。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートミキサー車に搭載される回転ドラム内のコンクリートの温度上昇を抑制し、かつ保温効果も備え、コンクリート品質を保持することを可能にする回転ドラム用のドラムカバーおよびそのドラムカバーを取り付けたコンクリートミキサー車に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートは、住宅やビルの建設、道路、ダム、橋脚、港湾、トンネル等の工事、それらの補修工事において、日常的に使用されている。一般に、住宅等の建設、ダム等の工事では、水硬性のセメントを用いたセメントコンクリートが使用され、道路工事では、アスファルトコンクリートが使用されている。
【0003】
セメントは、シリカ、アルミナ、酸化鉄、石灰、石膏を主原料とした無機質の粉末をいい、コンクリートは、このセメントに、水、砂利や砕石等の粗骨材、砂や細砂等の細骨材を混合し、硬化させたものである。このセメントは、水に接すると、セメント粒子の表面で直ちに水和反応が生じ、まず、水との反応が最も速いクリンカー組成物である酸化カルシウム・アルミナ化合物(3CaO・Al)の表面に石膏(CaSO・2HO)による微細なエトリンガイト結晶で緻密な皮膜が作られる。この皮膜は、酸化カルシウム・アルミナ化合物の水和反応を一時的に抑制する。その一方で、酸化カルシウム・シリカ化合物(3CaO・SiO)もほぼ同時に水和反応を生じ、これも同様の薄い皮膜が作られ、その水和反応を一時的に抑制する。これら水和反応は、これらの皮膜によって抑制されるものの、わずかながら進行する。水和反応が抑制される時間は、水とセメントとが接してから、約4〜5時間である。その後、10数時間にわたって活発な水和反応が生じ、セメント粒子の間隙は、その水和反応によって生成されるカルシウム・シリケート・ハイドレート(C−S−H)等によって緻密に埋められつつ、硬化が進行する。なお、水和反応は、上記の各化合物に水分子が結合する反応で、発熱反応である。このため、水和反応が起こると、その温度は上昇する。
【0004】
セメントは、ポルトランドセメント、混合セメント、その他の特殊セメントに大別される。ポルトランドセメントには、普通、早強、超早強、中庸熱、耐酸耐塩の5種類のものがあり、それぞれには全アルカリが0.6%以下の低アルカリ型のものがある。普通ポルトランドセメントは、一般工事用として日常的に使用されるものである。早強ポルトランドセメントは、所定強度を早期に得たい場合に使用され、プレストレスコンクリート等に使用される。超早強ポルトランドセメントは、早強ポルトランドセメントよりさらに早期に所定強度を得たい場合に使用される。中庸熱ポルトランドセメントは、2種類のケイ酸化合物(エーライト、ビーライト)と2種類の間隙相(アルミネート相、フェライト相)のうち、エーライト、アルミネート相の含有量を少なくし、その結果、ビーライトの含有量が多くなったもので、水和熱が低いという特徴を有する。このため、マスコンクリートやダムコンクリート等に使用されている。この中庸熱ポルトランドセメントは、初期強度は低いものの、長期強度は普通ポルトランドセメントを用いた場合よりも大きいという特徴を有する。耐酸耐塩ポルトランドセメントは、硫酸塩を含む水や土に接するコンクリートに用いられる。
【0005】
混合セメントには、ポルトランドセメントと混合する混合材の種類によって、フライアッシュ、高炉、シリカの3種類のものがある。フライアッシュセメントは、ポゾラン反応性を有するフライアッシュを混合材として用いたセメントである。フライアッシュは、火力発電所等の微粉炭ボイラーの燃焼排ガス中から回収された微細な石炭灰である。なお、ポゾランは、それ自体には水硬性はないが、それに含まれる可溶性のケイ酸等が水酸化カルシウムと反応して、不溶性の安定なケイ酸カルシウムをつくる物質である。ポゾラン反応は、セメント水和物とフライアッシュの間で生じる反応である。高炉セメントは、高炉スラグを混合材として用いたセメントである。高炉スラグは、銑鉄を製造する高炉で溶融された鉄鉱石の鉄以外の成分と、副原料の石灰石やコークス中の灰分とを含むもので、セメントの水和反応で生じた水酸化カルシウムに刺激されると徐々に水和反応を起こす性質(潜在水硬性)を有するものである。高炉セメントを用いたコンクリートは、長期強度が大きく、硫酸塩等に対する化学抵抗性が大きく、水密性が大きく、水和熱の発生が小さい、といった特性を有し、このため、ダム工事やトンネル工事に多く用いられる。シリカセメントは、ポゾラン反応性を有するシリカ質の混合材を混入したセメントである。
【0006】
特殊セメントには、原料および製造工程で、酸化鉄等の呈色成分の影響を少なくした白色セメント、粒子径を小さくしたコロイドセメント、アルミン酸カルシウムを主要な鉱物組成としたアルミナセメント、ポルトランドセメントのほかにボーキサイトや蛍石を原料として作られる超速硬性セメント、深い油井のパイプと坑壁との間を充填するのに使用される油井セメントがある。
【0007】
コンクリートは、セメントのほか、粗骨材や細骨材等の骨材、微細な独立した気泡を混入する目的で用いられるAE剤(空気連行剤)、減水剤、流動化剤、凝結や硬化を早める促進剤や急結剤等の混和剤、水が用いられる。このため、コンクリートは、セメント、骨材、混和剤の種類、コンクリートの作業性、工法、強度、比重、使用目的等によって多くの種類がある。
【0008】
コンクリートを打設する場合、こういったコンクリートの種類にもよるが、クラックの発生等を考慮して、打設温度が設定される。コンクリートを出荷する出荷プラントから現場等のコンクリート打設場所までは、一般に、コンクリートミキサー車で運搬される。コンクリートミキサー車は、コンクリートを収容し、撹拌可能な回転ドラムを車台に搭載している。回転ドラムは、薄い鉄板等からなるドラムであるため、夏場においては、直射日光を受けて、内部のコンクリート温度が上昇して40℃を超える温度になり、冬場においては、外気により冷却されて、内部のコンクリート温度が0℃を下回る温度になる。回転ドラムに何もしない場合、例えば上記夏場においては、設定された打設温度を超えてしまい、規定外という判断が下され、せっかく運搬してきたコンクリートを廃棄処分しなければならないといった問題があった。これでは、そのコンクリートは無駄になり、また、運搬費用や廃棄処分費用等がかかる。また、その場合、次のコンクリートミキサー車が来るまで待たなければならず、打設作業が中断し、時間が無駄になるといった問題もあった。さらには、コンクリートを連続して打設することができなくなり、直前に打設したコンクリートは、次のミキサー車が来るまでに硬化し始めているため、次のコンクリートと一体とならず、打ち継ぎ目が生じ、全体構造物の強度低下や地下等に面している場合には打ち継ぎ目から漏水が起こり、また、コンクリートの劣化も早いといった問題もあった。
【0009】
打設温度を下げる方法として、コンクリートの水和熱を下げるために、普通ポルトランドセメントから、低熱タイプや中庸熱タイプのポルトランドセメントを使用する方法がある。これらのセメントは、普通ポルトランドセメントに比較して高価であり、不経済である。
【0010】
他の方法として、出荷プラントにおいてアイスフレーク(氷)を入れ、コンクリート自体を冷却する方法がある。この方法では、氷を投入する設備が別途必要であり、設備コストがかかるといった問題がある。
【0011】
そこで、回転ドラム全体を断熱シートや断熱マット等の断熱材で覆い、外部からの熱を遮断する方法や装置が提案されている(例えば、特許文献1〜7参照)。回転ドラムを断熱材で覆うことにより、夏場においては、直射日光や外気温度による内部のコンクリート温度の上昇、冬場においては、外気温度による冷却をそれぞれ抑制することができる。また、回転ドラム内に冷風を送ったり、回転ドラムの外周面に冷却水を散水して、生コンクリートの硬化時間を遅延させる方法や装置も提案されている(特許文献8および9参照)。なお、コンクリートの含水比が高い場合には、高温の排ガスをブロワにより回転ドラム内に供給して乾燥させる方法が提案されている(特許文献10参照)。
【0012】
しかしながら、これらの方法では、回転ドラムの外周面に断熱材が接した状態とされるため、ドラム内で生じるコンクリートの水和熱の放熱は阻害され、この水和熱によって温度上昇し、上記の打設温度を超えてしまうといった問題があった。
【特許文献1】特開2005−67287号公報
【特許文献2】特開2002−347508号公報
【特許文献3】特開2001−9826号公報
【特許文献4】特開平9−277245号公報
【特許文献5】実開平7−27947号公報
【特許文献6】実開平7−27946号公報
【特許文献7】実開昭60−159608号公報
【特許文献8】特開2003−94425号公報
【特許文献9】特許第3680124号公報
【特許文献10】実開平6−22074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、コンクリート温度が上昇する夏場において、設定される打設温度を超えないように冷却するとともに、回転ドラム内で起こる水和反応による水和熱の放熱を可能にするドラムカバーを提供することを目的とする。また、本発明では、そのドラムカバーを取り付けたコンクリートミキサー車も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は、鋭意検討の結果、回転ドラムの外周面と断熱カバーとの間に空隙を設けることにより、外気温度の影響を排除でき、直射日光による温度上昇も抑制でき、さらに、水和熱の放熱を阻害しないことを見出した。したがって、上記課題は、本発明のドラムカバーおよびコンクリートミキサー車を提供することにより達成される。
【0015】
すなわち、本発明によれば、コンクリートを収容し、撹拌する回転ドラムを搭載するコンクリートミキサー車の回転ドラムを断熱被覆するために用いられるドラムカバーであって、両端面と外周面とを備える回転ドラムの少なくとも外周面を被覆する断熱カバーと、外周面から断熱カバーを離間させ、空気の流通および外周面からの放熱を可能にさせるための空隙部を形成する離間材とを備えるドラムカバーが提供される。
【0016】
上記離間材は、管、凹凸が連続した断面構造を有するシート材、断面が凸状の所定間隔で設けられる突出部を有するシート材、複数の突起が設けられたシート材、網状構造物から選択されるものとすることができる。
【0017】
上記断熱カバーは、両端面を被覆する第1断熱カバーと、外周面を被覆する第2断熱カバーとから構成され、第1断熱カバーと第2断熱カバーとを連結することにより、回転ドラムの外表面全体を被覆することができる。これにより、断熱カバーと回転ドラムの外表面との間に介在する空気がほとんど移動せず、空気層が保温層となるので、冬場においてドラム内部のコンクリートを保温することができる。また、断熱カバーは、複数の開口と、回転ドラムの回転方向に延び、空隙部に流入させる複数の案内羽根とを備えるものとすることもできる。これにより、ミキサー車が停車中であっても、ドラムの回転によって空気を流入させ、冷却することができる。
【0018】
また、両端面を被覆する第1断熱カバーの各々と外周面を被覆する第2断熱カバーとの間に開口を形成することにより、空気を、一方の開口から流入させ、空隙部を流通させ、他方の開口から排出させることができる。
【0019】
本発明では、コンクリートミキサー車の車内と空隙部とを連通させる中空の連通部材をさらに含むことができ、この連通部材により、コンクリートミキサー車の空気調節装置により冷却された、または加温された空気を空隙部へと供給して、夏場においてはドラム内部のコンクリートを冷却し、冬場においては加温することができる。
【0020】
また、コンクリートミキサー車の排気管と空隙部とを連通させる中空の連通部材を含み、冬場において、高温の排気ガスを供給して加温することもできる。
【0021】
本発明によれば、上記のドラムカバーを回転ドラムに取り付けたコンクリートミキサー車を提供することもできる。
【発明の効果】
【0022】
本発明のドラムカバーおよびミキサー車を提供することにより、コンクリート温度が上昇する夏場において、設定される打設温度を超えることはなく、また、水和熱の放熱を阻害することもなくなる。また、冬場においては保温することができる。
【0023】
また、一度取り付けたら長期間外さなくて済み、回転ドラムの外周面の汚れ防止にもなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は、コンクリートを収容し、撹拌する回転ドラムを搭載するコンクリートミキサー車の回転ドラムを断熱被覆するために用いられるドラムカバーである。まず、図1を参照して、コンクリートミキサー車について説明する。コンクリートミキサー車10は、運転者が乗車および操作するための操作部11と、操作部11の後方の車台12と、車台12上に回転自在に搭載される回転ドラム13とを含んで構成される。操作部11の車内には、運転者が操作するためのハンドル、アクセル、ブレーキ、ギアのほか、車内の空気温度を調整するための空気調整装置を備えている。
【0025】
回転ドラム13は、両端面と外周面とを備える円筒状の容器で、生コンクリートを収容し、回転することにより、ドラム内の生コンクリートが固まらないように常時撹拌する。これは、コンクリートミキサー車10の走行中、セメントと骨材または水とが分離することを防止し、コンクリートを均質に保つためである。また、回転ドラム13は、駆動装置により正逆方向に回転可能にされており、内部に配設される螺旋状のブレードにより、生コンクリートの投入、混練、排出を行うことができるようにされている。
【0026】
コンクリートミキサー車10は、車台12上の前方側と後方側の2箇所に、回転ドラム13を回転自在に支持する支持体14a、14bを備え、後方側の回転ドラム13の底面(ここでは、両端面のうち後方側の面を底面とする。)には、生コンクリートを回転ドラム13内に投入する投入口と、その投入口へと連続するホッパー15とが設けられている。また、回転ドラム13の底面には、コンクリートを排出するための排出口と、排出口に連続し、コンクリートを目的の荷降し位置へ導くためのシュート16とが設けられている。コンクリートミキサー車10は、その他に、回転ドラム13の回転方向および回転速度を調整するための操作レバーを備えている。
【0027】
回転ドラム13は、鋼板をドラム型に成形したものであるため、熱を伝えやすく、外気温度によってこの回転ドラム13内のコンクリート温度が変化する。気温が高い夏場であれば、この回転ドラム13の壁面温度は、外気温度に加え、直射日光を受けて約70〜80℃にもなる。この結果、回転ドラム13内のコンクリートは、40℃を超える温度になる。コンクリートの打設温度は、クラックの発生等を考慮して、例えば、約20〜30℃に設定される。打設温度は、打設現場において検査され、設定温度を超える場合、規定外とされ、そのコンクリートは廃棄処分しなければならなくなる。
【0028】
本発明のドラムカバーは、円筒状の回転ドラムの両端面および外周面のうち、少なくとも外周面を被覆する断熱カバーと、外周面から断熱カバーを離間させ、空気の流通および外周面からの放熱を可能にさせるための空隙部を形成する離間材とを備えるものである。このように断熱カバーで回転ドラム13の外周面を被覆するため、上記の直射日光による温度上昇を抑制することができる。また、その外周面と断熱カバーとの間に空隙部を形成するため、空気を流通させて冷却することができるとともに、回転ドラム13内で生じる水和反応による水和熱を放熱することができる。
【0029】
図2は、ドラムカバーを回転ドラムに取り付けたところを示した図である。このドラムカバーは、本発明のドラムカバーの1つの実施形態を示したものである。図2(a)は、回転ドラムに取り付けたところを示す側面図で、図2(b)は、切断線A−Aで切断した断面図の一部を拡大して示した図である。ドラムカバー20は、回転ドラム13の外周面に隣接させ、緊張した状態にして回転ドラム13の外周面全体を被覆する。ドラムカバー20は、2つの端部を備え、回転ドラム13の外周面を被覆した後、それら2つの端部21a、21bを合わせ、ひも等の連結手段22で連結することにより固定される。連結手段22としては、左右一列に布にとめつけた細かい金属あるいはプラスチックの歯を、かみ合わせたり離したりして開閉するファスナーや、マジックテープ(登録商標)等の、微小な鉤状フックとループの2つの形状のものからなる面ファスナーを用いることができる。連結手段22としては、その他これまで知られたいかなる手段でも用いることができる。
【0030】
ドラムカバー20を取り付けると、回転ドラム13の外周面に離間材23が隣接し、その離間材23をドラム壁と断熱カバー24とで挟んだ状態とされる。ドラムカバー20は、例えば、断熱カバー24に離間材23が接着されるなどして形成されており、離間材23が内側になるように配置し、回転ドラム13の外周面を被覆し、上記2つの端部21a、21bを連結手段22により連結することにより取り付けることができる。
【0031】
離間材23は、回転ドラム13の長手方向(矢線Bに示す方向)に連続する空隙部を形成するものであり、この離間材23により、コンクリートミキサー車10が走行する場合、操作部11側の空隙部の開口から空気が流入し、後方側の開口から排出され、その間において回転ドラム13の外周面を冷却することができる。この外周面には、回転ドラム13内で生じる水和反応による水和熱が伝えられるが、その水和熱は、流通する空気に伝えることができるため、回転ドラム13内の蓄熱を防止することができる。なお、図2に示す実施形態では、離間材23は、複数の糸状体が絡まり合って形成される網状構造のマットとされており、糸状体間の空隙を通して空気が流通できるようになっている。離間材23については後に詳述する。
【0032】
断熱カバー24は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、天然ゴム、ブチルゴム等のプラスチックシートまたはゴムシートで、断熱材を挟み込んで製造されたものを使用することができる。断熱材としては、小さい熱伝導率(J/mh℃)を有する、発泡ポリエチレン、発泡スチロール、ポリウレタン樹脂の発泡体、ガラスを繊維状にしたグラスウール、玄武岩等を繊維状にしたロックウール、ガラスを炭素で発泡させた発泡ガラス、羊毛等の毛を縮絨させて固めたフェルトを用いることができる。ドラムカバー20は、車台12と回転ドラム13との間隔が最も小さくなる空間部分を通して取り付けられる。したがって、ドラムカバー20を構成する離間材23と断熱カバー24とを合わせた厚さが、その最も小さいなる空間部分の間隔より小さくなるように製造される。この部分の間隔は、約30〜40mmである。このため、断熱カバー24は、充分な断熱効果を得るために約3〜10mmのものを用いることができる。離間材23は、充分に空気を流通させ、放熱させるため、約20〜30mm離間可能なものを用いることができる。上記の網状構造のマットであれば、約20〜30mmの厚さのマットを用いることができる。
【0033】
断熱カバー24は、回転ドラム13の両端面を被覆する第1断熱カバーと、外周面を被覆する第2断熱カバーとから構成することができる。第1断熱カバーと第2断熱カバーとは、上記のような連結手段により連結可能とされており、例えば、気温が高い夏場においては、第1断熱カバーを取り外して空気を流通可能にさせ、気温の低い冬場においては、第1断熱カバーを連結して取り付け、回転ドラム13の外表面全体を覆うことにより、内部のコンクリートを保温することができる。なお、両端面を被覆する第1断熱カバーは、断熱カバーのみでも、断熱カバーに離間材が設けられているものであってもよい。
【0034】
また、第1断熱カバーは、気温が高い夏場であっても取り外すことなく、第1断熱カバーと第2断熱カバーの連結の一部を開放することにより、外周面に隣接する離間材23に空気を流通させることができる。第1断熱カバーと第2断熱カバーの連結がファスナーにより行われている場合、ファスナーの歯の噛み合わせを離すことで開口を形成し、その開口を通して空気を流通させることができる。なお、開口は、操作部11を正面に見た場合の、回転ドラム13の両側に形成されることが好ましい。これは、回転ドラム13の上側または下側の場合、操作部11によって空気の流れが妨げられるからである。このように断熱カバー24を第1断熱カバーと第2断熱カバーとから構成し、夏場においては連結の一部を開放して使用することで、一度取り付けたら長期間外さなくて済み、また、回転ドラムの外周面の汚れ防止にもなる。
【0035】
図3〜図7は、ドラムカバー20の実施形態を示した図である。図3に示す実施形態では、半割りした管30が所定間隔で配列するように接着するなどして断熱カバー24に設けられている。ドラムカバー20を取り付ける場合、図3(a)に示すように、管30が回転ドラム13の外周面にアーチ状に配列するように配置され、外側を覆う断熱カバー24によってドラム壁側へと押圧された状態で固定されている。図3(b)に示すように、管30は、回転ドラム13の長手方向(図2の矢線Bに示す方向)に延びており、その管30とドラム壁とによって形成された空隙部31を、空気が流通できるようにされている。また、管30とその管30に隣り合う管との間にも空隙部32ができ、この空隙部32を通して空気を流通させることができる。このように、空隙部31、32を設けることで、回転ドラム13内で生じた水和反応による水和熱をこの空隙部31、32に存在する空気に放熱することができ、回転ドラム13内への蓄熱を防止することができる。管30は、ここでは半割りしたアーチ状のものを例示したが、半割りしていないものや、断面が矩形のものを用いてもよい。
【0036】
図4に示す実施形態では、凹凸が連続した断面構造を有するシート材を、離間材23として用いている。このシート材40も、上記と同様、接着するなどして断熱カバー24に取り付けられている。ドラムカバー20を取り付ける場合、断熱カバー24を上側に見た場合のシート材40の凹部の裏面が、回転ドラム13の外周面に隣接するように配置され、外側を覆う断熱カバー24によって外周面へと押圧された状態で固定されている。すべての凹凸を形成する溝が一方に延びるように形成されており、その溝と、回転ドラム13のドラム壁および断熱カバー24とによって形成される空隙部41、42を、空気が流通できるようにされている。これも、空気の流通による冷却と、水和熱の放熱とを実現することができる。このシート材40は、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合)樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニール等のプラスチック樹脂材料や、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、天然ゴム、ブチルゴムゴム等のゴム材料を押し出し成型するなどして製造することができる。
【0037】
図5に示す実施形態では、複数の突起が設けられたシート材を、離間材23として用いている。このシート材50も、上記と同様、接着するなどして断熱カバー24に取り付けられている。ドラムカバー20を取り付ける場合、断熱カバー24を上側に見た場合のシート材50の突起51の先端が、回転ドラム13の外周面に隣接するように配置され、外側を覆う断熱カバー24によって外周面へと押圧された状態で固定されている。複数の突起51は、ランダムでも、規則正しく配列するように設けられていてもよい。この場合、突起51間に空隙部52が形成され、その空隙部52を通して空気を流通させることができ、また、水和熱を放熱させることができる。突起51の形状、長さ、数は、適切に空隙部52を形成させることができれば、いかなる形状、長さ、数であってもよい。このシート材50は、上記のプラスチック樹脂材料やゴム材料を用い、型枠に流し入れ、成形することにより、製造することができる。
【0038】
図6に示す実施形態では、網状構造物を、離間材23として用いている。この網状構造物60は、糸状物質61が絡まり合ったような形状で、空洞の多いヘチマ状構造を有するものとすることができる。例えば、針金を絶縁材で被覆した金属線状体を適当に螺旋状に巻いたり、折り曲げたり、線状体同士を接着したりしてヘチマ状構造を形成することができる。また、ポリプロピレン樹脂等のプラスチック樹脂の糸状体を同様にしてヘチマ状構造を形成することもできる。このヘチマ状構造は、弾力性を付与するとともに、空隙率が90%以上もあり、回転ドラム13の外周面への密着性が良好で、より多くの空気を流通させ、充分な放熱面積を確保することができる。空気は、糸状物質61間の空隙部62を通して流れる。
【0039】
本発明のドラムカバーに用いることができる離間材は、これらの実施形態に示されたものに限られるものではなく、空隙部を設けることができればいかなるものであってもよい。したがって、管30に代えて、L字鋼やH型鋼を用いることもできる。これらは、ボルトおよびナット等の締結手段を用いて連結することができる。また、回転ドラム13の外周面にのみドラムカバーを取り付ける場合、走行中、ドラムカバーが後方へと外れるおそれがあるため、回転ドラム13の外周面にリブを設け、そのリブにボルトおよびナット等の締結手段を用いて固定することができる。ただし、そのリブは、回転ドラム13の周方向に延びるものであってはならない。それは、空気の流れを遮断することになるからである。したがって、例えば、空気の流れと同じ方向、すなわち回転ドラム13の長手方向に延びるように設けることができる。上述したように、このドラムカバー20は、長期間外さなくて済むため、回転ドラム13に接着するなどして固定することもできる。
【0040】
離間材23は、回転ドラム13の外周面全体にわたって設けられることが好ましい。これは、外周面全体にわたってドラム壁と断熱カバー24との間に空隙が設けられ、空冷面積を大きくして冷却効率を向上させ、また、外周面のいずれからも放熱させることができるからである。図4に示す実施形態では、凹凸が連続した断面構造を有するシート材を、離間材23として用いているが、図7に示すように、断面が凸状の所定間隔で設けられる突出部70を有するシート材71を、離間材23として用いることもできる。図4に示すシート材40では、2つの空隙部41、42を形成するが、図7に示すシート材71では1つの空隙部を形成する。この空隙部72は、突出部70間に形成され、一方に延びる溝と、回転ドラム13のドラム壁または断熱カバー24とによって形成される。なお、回転ドラム13の外表面を効果的に冷却するためには突出部70の凸状に延びる方向が回転ドラム13の外表面に向くように取り付けられるのが好ましい。これは、流通する空気を直接、回転ドラム13の外表面に接触させることができるからである。
【0041】
図8に、ドラムカバーの端部を連結する方法の一例を示す。ドラムカバー20は、回転ドラム13の外周面を被覆するように取り付けられた場合に、一端80と他端81との間が所定間隔で離間するものとされ、一端80と他端81にはそれぞれ、ひも状体82を通すことができる穴83、84が所定間隔で設けられている。また、他端81には、一端80と他端81との間を閉鎖することができる閉鎖用カバー85が設けられている。この閉鎖用カバー85は、離間材23と断熱カバー24とから構成され、他端81の端部から所定間隔ほど離間した位置に溶着や接着するなどして取り付けられている。
【0042】
ドラムカバー20は、広げた形状が略矩形であり、図8(a)に示すように、回転ドラム13に巻きつけるようにして取り付けられる。その際、断熱カバー24に接着するなどして取り付けられた離間材23が、回転ドラム13のドラム壁と断熱カバー24とで挟まれるように巻き付けられる。閉鎖用カバー85で完全に回転ドラム13の外周面を覆い、必要に応じて、その閉鎖用カバー85と、一端80とを溶着あるいは接着するなどして完全に閉鎖することができる。これにより、その一端80と閉鎖用カバー85との間に隙間がなくなり、断熱性を確保することができ、冬場における保温効果を高めることができる。図8(a)に示すように、閉鎖用カバー85と重なり合う部分には、離間材23を設ける必要はない。図8(b)に示すように、回転ドラム13の回転等により、ドラムカバー20が外れないように、一端80に設けられた穴83と、他端81に設けられた穴84とにひも状体82を通して緊結し、図8(c)に示すようにドラムカバー20で回転ドラム13の外周面を被覆する。
【0043】
図9を参照して、空気の流れ、熱の移動について説明する。ここでは、回転ドラム13の外表面全体をドラムカバーで覆い、断熱カバー間の上側の一部を開放して空気が流通できるようにしている。図9では、回転ドラム13の上側のみを断面図で示している。コンクリートミキサー車10は、出荷プラントから、回転ドラム13内にコンクリートを積み終えると、目的地に向けて矢線Cに示す方向に走行する。この走行中、コンクリート中のセメント、水、骨材が分離しないように、回転ドラム13が連続して所定方向に回転される。断熱カバー間の一部は開放されているため、その部分を開口90として空気が流入する。すなわち、矢線Cに示す方向とは反対の、矢線Dに示す方向に空気は流れる。流入した空気は、回転ドラム13のドラム壁と断熱カバー24とによって挟まれた離間材23により形成される空隙部を通して他方の開口91に向けて流れる。その後、他方の開口91から排出される。この間、回転ドラム13内では、セメントと水との水和反応により水和熱が発生し、コンクリート温度が上昇する。熱は、回転ドラム13のドラム壁を通して矢線Eに示す方向に移動し、空隙部を流れる空気に放熱される。このため、回転ドラム13内に蓄熱することはなく、コンクリート温度の上昇が抑制される。また、連続した空気の流通により外周面は冷却され、その冷熱が回転ドラム13内に伝えられる。
【0044】
出荷プラントでは、ある程度の温度上昇を見越して製造される。この放熱と冷却により、出荷プラントで打設温度を超えないように製造されたコンクリート温度とほぼ同じか、上昇するにしてもわずかな上昇で抑制することができるため、設定された打設温度を超えない温度に充分に保持することができる。また、上昇するにしてもわずかな上昇で抑制することができるため、出荷プラントにおける製造時の設定温度を高くすることができ、製造時の冷却設備における消費電力等を低減させることができる。
【0045】
図10は、ドラムカバーの別の実施形態を示した図である。図10に示すドラムカバーは、図3〜図7に示すドラムカバーにさらに中空の連通部材100を備える構成とされている。中空の連通部材100は、例えば、ゴムホースや蛇腹タイプの管とされ、操作部11と、操作部11側に形成される開口とを接続するために用いられる。例えば、操作部11側の面を覆う断熱カバーにノズルを設け、カラー継手やソケット継手等を用いて連結することができる。夏場においては、外気温度が高いため、操作部11の空気調節装置により空気温度を下げるように調節されている場合、その冷却された空気を、連通部材100を通して、空隙部に供給することができる。これにより、回転ドラム13内の温度上昇しようとするコンクリートを効果的に冷却することができる。また、冬場においては、空気調節装置により空気温度を上げるように調節されるため、その加温した空気を供給し、回転ドラム13内のコンクリートを効果的に保温することができる。
【0046】
図11は、冬場において、コンクリート温度を保つための別の実施形態を示した図である。上述したように、加温した空気の供給に代えて、排出される高温の排ガスを供給することができる。このため、排気管と、操作部11側に形成される開口とを接続する、中空の連通部材110を設けることができる。排ガスは温度が高いため、特に、寒冷地方における冬場の工事に有用である。この連通部材110も、上記連通部材100と同様のものを用いることができる。空隙部を通して流通した排ガスは、他方の開口から大気中へ放散される。
【0047】
図10および図11に示す実施形態では、必要に応じて、ファン等の送風機を用いることができる。また、連通部材110から排出された排ガスが、連通部材100を通して車内に流入することがないように、逆止弁を設けるなどされていれば、2つの連通部材100、110を併用することもできる。
【0048】
図12は、ドラムカバーのさらに別の実施形態を示した図である。このドラムカバーは、図3〜図7に示すドラムカバーの断熱カバー24に、複数の開口120と、回転するドラムの回転方向Rに延び、空隙部に流入させる複数の案内羽根121とを備えている。コンクリートの運搬中、回転ドラム13を回転させ続けるが、その回転方向Rは一方向である。これは、上述したように、セメントと骨材または水とが分離することを防止し、コンクリートを均質に保つためである。コンクリートミキサー車は、現場に到着し、コンクリートを打設する場合に、コンクリートを回転ドラム13の排出口に移動させるため、回転ドラム13を逆回転させる。したがって、コンクリートを打設するまでは一方向にのみ回転させ続ける。走行中は、上記のように、空気が操作部11側の開口90から流入し、ホッパー15側の開口91から排出される。しかしながら、信号待ちや、コンクリートの打設待ち等で停車中には、空気の流通は生じない。そこで、図12に示すような開口120と案内羽根121とを断熱カバー24に備える構造とし、停車中には、回転ドラム13の回転に伴って空気が案内羽根121によって適切に案内され、矢線Wの方向に、開口120を通して内部の空隙部へと流入するようにする。これにより、流入した空気は、空隙部を通して流通し、操作部11側の開口90またはホッパー15側の開口91から排出され、停車中でも冷却することができる。
【0049】
開口120および案内羽根121は、断熱カバー24を、一部を残して裁断し、めくり上げ、それを固定することにより形成することができる。めくり上げ、それを固定する角度は、所定の角度αとすることができ、例えば、約20°〜約45°とすることができる。開口120の大きさおよび数はいかなる大きさおよび数であってもよいが、大きすぎる場合や多すぎる場合には、直射日光が入り、冷却効果が低減するため、適切な数および大きさとすることができる。上記固定は、図12には図示しないが、上記角度に折り曲げられた板部材に裁断した部分を接着するなどして行うことができる。板部材は、熱伝導が低い材質のものが好ましく、プラスチック樹脂板や、表面が断熱材で被覆された金属板とすることができる。
【0050】
これまで、本発明を、図面に示した実施形態に沿って説明してきたが、本発明は、図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、回転ドラムを備えるものであればいかなるものであってもよく、ミキサー車に限らず、現場でコンクリートを混練りする、小容量で移動式のドラムミキサーに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】コンクリートミキサー車を示した図。
【図2】コンクリートミキサー車の回転ドラムにドラムカバーを取り付けたところを示した図。
【図3】ドラムカバーの第1実施形態を示した図。
【図4】ドラムカバーの第2実施形態を示した図。
【図5】ドラムカバーの第3実施形態を示した図。
【図6】ドラムカバーの第4実施形態を示した図。
【図7】ドラムカバーの第5実施形態を示した図。
【図8】ドラムカバーの端部を連結する方法の一例を示した図。
【図9】ドラムカバーにおける空気の流れ、熱の移動を示した図。
【図10】ドラムカバーの第6実施形態を示した図。
【図11】ドラムカバーの第7実施形態を示した図。
【図12】ドラムカバーの第8実施形態を示した図。
【符号の説明】
【0052】
10…コンクリートミキサー車、11…操作部、12…車台、13…回転ドラム、14a、14b…支持体、15…ホッパー、16…シュート、20…ドラムカバー、21a、21b…端部、22…連結手段、23…離間材、24…断熱カバー、30…管、31、32…空隙部、40…シート材、41、42…空隙部、50…シート材、51…突起、52…空隙部、60…網状構造物、61…糸状物質、62…空隙部、70…突出部、71…シート材、72…空隙部、80…一端、81…他端、82…ひも状体、83、84…穴、85…閉鎖用カバー、90、91…開口、100、110…連通部材、120…開口、121…案内羽根
【出願人】 【識別番号】000195971
【氏名又は名称】西松建設株式会社
【出願日】 平成18年8月7日(2006.8.7)
【代理人】 【識別番号】110000420
【氏名又は名称】特許業務法人エム・アイ・ピー


【公開番号】 特開2008−36970(P2008−36970A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−214560(P2006−214560)