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【発明の名称】 板状体の製造方法
【発明者】 【氏名】松江 成昭

【要約】 【課題】本発明は、家具の天板などの板状体の製造方法に係り、廃材を破砕して結着用樹脂と混練した混練物を成形用型により表面材などと一体に成形することにより、簡単な製造工程で廃材をリサイクルできながら表面材などを一体に成形できるようにした。

【解決手段】廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法であり、破砕物の性状を異ならせた複数種類の混練工程にして、複数種類の混練物をそれぞれ所定の箇所に充填することにより、要求される仕様に適合した板状体とすることもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法。
【請求項2】
廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の性状を異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物をそれぞれ所定の箇所に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法。
【請求項3】
廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の大きさを異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物のうち、破砕物が小さい方の混練物を成形用型内の周辺部に、破砕物が大きい方の混練物を成形用型内の中央部に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法。
【請求項4】
廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物、補強部材及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物、補強部材及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法。
【請求項5】
廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材及び混練工程で混練された混練物を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法。
【請求項6】
廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の大きさを異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材及び混練工程で混練された混練物を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物のうち、破砕物が大きい方の混練物を表面材側に、破砕物が小さい方の混練物を裏面側に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法。
【請求項7】
廃材は木質系芯材に化粧板を張り合わせた木質系板材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の板状体の製造方法。
【請求項8】
廃材はスチール板にメラミン化粧板を張り合わせた複合材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の板状体の製造方法。
【請求項9】
表面材はメラミン化粧板からなり、裏面材はフェノール板からなり、板状体は家具用天板であることを特徴とする請求項1〜4、7及び8のいずれかに記載の板状体の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、家具の天板などの板状体の製造方法に係り、特に廃材を破砕して結着用樹脂と混練した混練物を成形用型により表面材などと一体に成形する製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パーティックルボード、ファイバーボード類などの建築廃材のリサイクル方法として、パーティックルボードをハンマーミルにより細片化し、これら細片を使用して周知の方法でパーティックルボードを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、エレメントである木質材片または木質材繊維に接着剤を塗布して熱圧固化しているパーティックルボード、ファイバーボード類の接着剤を加水分解してエレメント相互の結合を分離解繿するとともに各エレメントの熱圧による変形を原形復帰させてエレメントを再生させ、再生したエレメントを、周知のように接着剤を塗布して所定の寸法、形状のマットを形成し、このマットを熱圧固化してパーティックルボードファイバーボード等の木質系ボードを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−17475号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のパーティックルボードなどの廃材のリサイクル方法は、いずれも廃材と同種類の製品を製造することを狙っているため、次のような問題があった。
ハンマーミルにより細片化したエレメントをそのまま使用する廃材のリサイクル方法では、エレメントに接着剤を塗布して所定のフォーミングをなし、これを高温、高圧で圧縮しても、すでに圧縮変形した状態のエレメント間では圧縮変形が進行せず密着性が不足し、実用性を有しない問題があった。
【0004】
また、この問題を解決して実用性を備えたものを製造するために、パーティックルボードの接着剤を加水分解してエレメント相互の結合を分離解繿する廃材のリサイクル方法では、エレメント相互の結合を分離解繿するという複雑な製造工程が必要であり高コストとなる問題があった。
さらに、従来のリサイクル方法は、パーティックルボードなどに再生した後、表面材などを接着剤により貼り合わせる工程が別途必要となる問題もあった。
【0005】
本発明は、このような従来のリサイクル方法が有していた問題を解決しようとするものであり、廃材を破砕して結着用樹脂と混練した混練物を成形用型により表面材などと一体に成形する製造方法とすることにより従来のリサイクル方法の問題を解決し、簡単な製造工程で表面材などを一体に成形して板状体を製造する方法である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法である。
【0007】
請求項2に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の性状を異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物をそれぞれ所定の箇所に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法である。
【0008】
請求項3に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の大きさを異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物のうち、破砕物が小さい方の混練物を成形用型内の周辺部に、破砕物が大きい方の混練物を成形用型内の中央部に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法である。
【0009】
請求項4に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物、補強部材及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物、補強部材及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法である。
【0010】
請求項5に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材及び混練工程で混練された混練物を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法である。
【0011】
請求項6に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の大きさを異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材及び混練工程で混練された混練物を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物のうち、破砕物が大きい方の混練物を表面材側に、破砕物が小さい方の混練物を裏面側に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法である。
【0012】
請求項7に係る本発明は、請求項1〜6のいずれかに係る発明の構成に加え、廃材は木質系芯材に化粧板を張り合わせた木質系板材である板状体の製造方法である。
【0013】
請求項8に係る本発明は、請求項1〜6のいずれかに係る発明の構成に加え、廃材はスチール板にメラミン化粧板を張り合わせた複合材である板状体の製造方法である。
【0014】
請求項9に係る本発明は、請求項1〜4、7及び8のいずれかに係る発明の構成に加え、表面材はメラミン化粧板からなり、裏面材はフェノール板からなり、板状体は家具用天板である板状体の製造方法である。
【0015】
本発明による作用を以下に説明する。
請求項1に係る本発明の作用は、破砕工程で廃材を適宜の大きさに破砕し、混練工程で破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程で表面材、混練物及び裏面材を成形用型に配設及び充填し、成形工程で成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形することにより板状体を製造するのである。
【0016】
請求項2に係る本発明の作用は、破砕工程で廃材を適宜の大きさに破砕し、複数種類の混練工程で性状を異ならせた破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程で表面材、複数種類の混練物及び裏面材を成形用型に配設及び充填し、成形工程で成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形することにより板状体を製造するのである。
【0017】
請求項3に係る本発明の作用は、破砕工程で廃材を適宜の大きさに破砕し、複数種類の混練工程で大きさを異ならせた破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程で表面材及び裏面材を配設するとともに破砕物が小さい方の混練物を成形用型内における表面材と裏面材との間隙の周辺部に、破砕物が大きい方の混練物を成形用型内における表面材と裏面材との間隙の中央部に充填し、成形工程で成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形することにより板状体を製造するのである。
【0018】
請求項4に係る本発明の作用は、破砕工程で廃材を適宜の大きさに破砕し、混練工程で破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程で表面材、混練物、補強部材及び裏面材を成形用型に配設及び充填し、成形工程で成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形することにより板状体を製造するのである。
としている。
【0019】
請求項5に係る本発明の作用は、破砕工程で廃材を適宜の大きさに破砕し、混練工程で破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程で表面材及び混練物を成形用型に配設及び充填し、成形工程で成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形することにより板状体を製造するのである。
【0020】
請求項6に係る本発明の作用は、破砕工程で廃材を適宜の大きさに破砕し、複数種類の混練工程で大きさを異ならせた破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程で表面材を配設するとともに破砕物が大きい方の混練物を成形用型内における表面材側に、破砕物が小さい方の混練物を裏面側に充填し、成形工程で成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形することにより板状体を製造するのである。
【0021】
請求項7に係る本発明の作用は、請求項1〜6のいずれかに係る本発明の作用に加え、
破砕工程で木質系芯材に化粧板を張り合わせた木質系板材からなる廃材を分別することなくそのまま適宜の大きさに破砕することにより板状体を製造するのである。
【0022】
請求項8に係る本発明の作用は、請求項1〜6のいずれかに係る本発明の作用に加え、破砕工程でスチール板にメラミン化粧板を張り合わせた複合材からなる廃材を分別することなくそのまま適宜の大きさに破砕することにより板状体を製造するのである。
【0023】
請求項9に係る本発明の作用は、請求項1〜4、7及び8のいずれかに係る本発明の作用に加え、配設充填工程及び成形工程で、メラミン化粧板の表面材とフェノール板の裏面材とを用いて家具用天板としての板状体を製造するのである。
【発明の効果】
【0024】
請求項1に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法であるから、廃材をリサイクルして芯材とし、別途用意した表面材及び裏面材を成形工程で同時に積層することができるので、製造工程を簡略にすることができる。
また、廃材をリサイクルするに当たって廃材と同材質の板材を製造することから発想を転換して、廃材を分別することなく破砕して芯材とするので、例えば接着剤を加水分解したり、複合材の分別をしたりする必要がなく、分別困難な廃材をリサイクルすることができる。
【0025】
請求項2に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の性状を異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物をそれぞれ所定の箇所に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法であるから、請求項1に係る本発明の効果と同様に、廃材をリサイクルして芯材とし、別途用意した表面材及び裏面材を成形工程で同時に積層することができるので、製造工程を簡略にすることができる。
また、廃材をリサイクルするに当たって廃材と同材質の板材を製造することから発想を転換して、廃材を分別することなく破砕して芯材とするので、例えば接着剤を加水分解したり、複合材の分別をしたりする必要がなく、分別困難な廃材をリサイクルすることができる。
さらに、混練工程及び配設充填工程で複数種類の混練物により芯材を形成するので、製造した板材の用途に応じた芯材とすることができる。
【0026】
請求項3に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の大きさを異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物のうち、破砕物が小さい方の混練物を成形用型内の周辺部に、破砕物が大きい方の混練物を成形用型内の中央部に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法であるから、請求項2に係る本発明と同様な効果を奏し、かつ配設充填工程で破砕物が小さい方の混練物を成形用型内の周辺部に、破砕物が大きい方の混練物を成形用型内の中央部に充填することにより、製造された板状体の周辺部を刃物等で縁取り加工したときに切削後の仕上がりを美しくすることができる。
【0027】
請求項4に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材、混練工程で混練された混練物、補強部材及び裏面材を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材、混練物、補強部材及び裏面材を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法であるから、請求項1に係る本発明の効果と同様に、廃材をリサイクルして芯材とし、別途用意した表面材及び裏面材を成形工程で同時に積層することができるので、製造工程を簡略にすることができる。
また、廃材をリサイクルするに当たって廃材と同材質の板材を製造することから発想を転換して、廃材を分別することなく破砕して芯材とするので、例えば接着剤を加水分解したり、複合材の分別をしたりする必要がなく、分別困難な廃材をリサイクルすることができる。
さらに、芯材に網状物、筒状物、棒状物、板状物等を補強部材として混練物と一緒に成形するので芯材の強度を必要に応じて高くすることができる。
【0028】
請求項5に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程と、成形用型に表面材及び混練工程で混練された混練物を配設及び充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形する成形工程とを有する板状体の製造方法であるから、廃材をリサイクルして芯材とし、別途用意した表面材を成形工程で同時に積層することができるので、製造工程を簡略にすることができる。
また、廃材をリサイクルするに当たって廃材と同材質の板材を製造することから発想を転換して、廃材を分別することなく破砕して芯材とするので、例えば接着剤を加水分解したり、複合材の分別をしたりする必要がなく、分別困難な廃材をリサイクルすることができる。
【0029】
請求項6に係る本発明は、廃材を破砕する破砕工程と、破砕工程で破砕された破砕物と結着用樹脂とを撹拌し混練する混練工程であって破砕物の大きさを異ならせた複数種類の混練工程と、成形用型に表面材及び混練工程で混練された混練物を配設及び充填する配設充填工程であって複数種類の混練工程で混練された複数種類の混練物のうち、破砕物が大きい方の混練物を表面材側に、破砕物が小さい方の混練物を裏面側に充填する配設充填工程と、成形用型を加圧して表面材及び混練物を一体に成形する成形工程とを有することを特徴とする板状体の製造方法であるから、請求項5に係る本発明と同様な効果を奏することができ、かつ配設充填工程で破砕物が大きい方の混練物を表面材側に、破砕物が小さい方の混練物を成形用型の壁面側に充填することにより、製造された板状体の裏面をそのままでもある程度の緻密な面とすることができる。
【0030】
請求項7に係る本発明は、請求項1〜6のいずれかに係る発明の構成に加え、廃材は木質系芯材に化粧板を張り合わせた木質系板材である板状体の製造方法であるから、請求項1〜6のいずれかに係る発明の効果に加え、破砕工程で木質系芯材に化粧板を張り合わせた木質系板材からなる廃材を分別することなくそのまま適宜の大きさに破砕することにより板状体を製造することができ、量の多い木質系板材の廃材のリサイクル容易に行うことができるのである。
【0031】
請求項8に係る本発明は、請求項1〜6のいずれかに係る発明の構成に加え、廃材はスチール板にメラミン化粧板を張り合わせた複合材である板状体の製造方法であるから、請求項1〜6のいずれかに係る発明の効果に加え、破砕工程でスチール板にメラミン化粧板を張り合わせた複合材からなる廃材を分別することなくそのまま適宜の大きさに破砕することにより板状体を製造することができ、分別困難なスチール板とメラミン化粧板との複合材のリサイクルを行うことができる。
【0032】
請求項9に係る本発明は、請求項1〜4、7及び8のいずれかに係る発明の構成に加え、表面材はメラミン化粧板からなり、裏面材はフェノール板からなり、板状体は家具用天板である板状体の製造方法であるから、請求項1〜4、7及び8のいずれかに係る発明の効果に加え、需要の多い家具用天板であって表面材がメラミン化粧板で裏面材がフェノール板からなる板状体を容易に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第一の実施の形態は、廃材は木質系芯材の表面にメラミン化粧板を張り合わせた木質系板材であり、図1のブロック図に示すように、破砕工程S1において破砕機で最大寸法が0.05mm〜3mmのチップに破砕する。最大寸法が小さいチップは粒状をなし、最大寸法が大きいチップは細長い形状に破砕する。
【0034】
分級工程S2において破砕工程S1で破砕した廃材チップを適宜のメッシュのふるいにより分級して破砕物の大きさを2種類に分ける。
次に、2種類の混練工程S3、S4において分級工程S2で2種類の大きさに分級した破砕物をそれぞれエポキシ系樹脂からなる結着用樹脂と一緒に混練機に投入して撹拌し混練する。
【0035】
2種類の混練工程S3、S4で混練した混練物を配設充填工程S5において表面材及び裏面材とともに配設充填する工程及びその後の成形工程S6を図2〜図4を参照して説明する。
図2〜図4において、1は破砕物が小さい方の混練物、2は破砕物が大きい方の混練物、3及び4は充填機、5は固定された固定型5aと上下動する可動型5bとから構成した成形用型であり、図示しない成形機に取付けられている。
【0036】
まず、固定型5aの内面に離型剤6を塗布し、別途製作したメラミン化粧板からなる表面材7を配設し、表面材7の上に破砕物が小さい方の混練物1を充填機3により充填し(図2)、混練物1の上に破砕物が大きい方の混練物2を充填機4により充填し(図3)、さらに混練物2の上に別途製作したフェノール板からなる裏面材8を配設するのである。
そして、図示しない成形機の加圧機構により下面に離型剤6を塗布した可動型5bを下方に加圧して結着用樹脂の所定の硬化時間保持するのである(図4)。この可動型5bを下方に加圧して結着用樹脂の所定の硬化時間保持する工程が図1の成形工程S6である。
【0037】
成形工程S6により、成形用型5によって、表面材7、破砕物が小さい方の混練物1、破砕物が大きい方の混練物2及び裏面材8を積層して一体に成形することができるのである。
次に、図1の取出し工程S7において、結着用樹脂の所定の硬化時間後に可動型5bを上方に移動させて、板状体9を図示しない取り出し手段により固定型5aから取り出して板状体9の製造が完了するのである。
【0038】
以上のように構成した本発明の第一の実施の形態に係る板状体の製造方法の作用について以下に説明する。
表面材7側に破砕物が小さい方の混練物1を積層し、裏面材8側に破砕物の大きい方の混練物2を積層しているので、平滑性の要求される表面材7側が緻密な混練物1の積層とすることができるとともに、裏面材8側に破砕物が大きいことによる強度の大きい混練物2の積層としている。
【0039】
また、破砕物と結着用樹脂とは撹拌し混練しているので、破砕物同士を結着用樹脂により多くの点・線・面で結合させて強度の大きい積層芯材とすることができる。
【0040】
以上の第一の実施の形態では、分級工程S3及び2種類の混練工程S3、S4を設けているが、分級工程S3をなくして、混練工程を1種類とすることもできる。
この場合、配設充填工程S5における充填工程も簡単となり、全体として製造工程が簡素化される
【0041】
また、2種類の混練物1、2を2層に積層したが、破砕物が小さい方の混練物1を表面材7及び裏面材8側に積層し、中間に破砕物が大きい方の混練物2を積層してもよい。
このようにすることにより、裏面材8の平滑性も向上することができる。
【0042】
分級工程S3による分級は2種類であったが、3種類以上の分級を行って、破砕物の大きさの異なる3種類以上の混練物を積層してもよい。
【0043】
以上の本発明の第一の実施の形態に係る板状体の製造方法では、廃材は木質系芯材の表面にメラミン化粧板を張り合わせた木質系板材であったが、各種の廃材を用いてもよい。
また、廃材を一種類とするのではなく、性状の異なる2種類以上の廃材を用いてもよく、この場合、分級工程をなくして、複数種類の破砕工程としてもよいし、2種類以上の廃材を一緒に破砕して分級工程により分級してもよい。
【0044】
結着用樹脂はエポキシ系樹脂を使用したが、ウレタン系樹脂など各種結着用樹脂が使用できることはもちろんである。
成形工程S6において、加圧により成形したが、混練物の充填を緻密にするために成形用型に振動を与えてもよい。また、結着用樹脂の硬化時間を短縮するために成形用型を加温するようにしてもよい。
【0045】
次に、本発明の第二の実施の形態に係る板状体の製造方法を図5及び図6を参照しながら第一の実施の形態と異なる点に絞って説明する。
図5はブロック図であり、図6は第二の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図であり、説明のため表面材を仮想線で示した。
【0046】
第二の実施の形態は、大きな曲げ強度が必要な板状体10の製造方法に係るもので、図5に示すように、性状の異なる2種類の廃材をそれぞれ破砕工程S11、S12において破砕し、次に2種類の混練工程S13、S14においてそれぞれの破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程S15において固定型の内面に離型剤を塗布し、別途製作したメラミン化粧板からなる表面材11を配設し、表面材11の上に木質系板材からなる破砕物の混練物12と、金属、岩石、ガラス等の硬質材からなる破砕物の混練物13とをそれぞれ充填機により、図6に示すように帯状に充填し、さらに別途製作したフェノール板からなる裏面材14を配設するのである。
そして、第一の実施の形態と同様に、図5の成形工程S16において成形機の加圧機構により下面に離型剤を塗布した可動型を下方に加圧して結着用樹脂の所定の硬化時間保持し、取出し工程S17において板状体10を取り出すのである。
【0047】
以上のように構成した本発明の第二の実施の形態に係る板状体の製造方法の作用について以下に説明する。
木質系板材からなる破砕物の混練物12と硬質材からなる破砕物の混練物13とを帯状に配設しているので硬質材からなる破砕物の混練物13の曲げ強度が大きいので、曲げ強度の大きい板状体10とすることができる。
【0048】
次に、本発明の第三の実施の形態に係る板状体の製造方法を図7〜図11を参照しながら第一の実施の形態と異なる点に絞って説明する。
図7はブロック図であり、図8及び図10は第三の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図、図9及び図11は図8及び図10にそれぞれ用いられる補強部材の斜視図である。
【0049】
第三の実施の形態は、大きな曲げ強度が必要な板状体15、16の製造方法に係るもので、図7に示すように廃材を破砕工程S21において破砕し、次に混練工程S22において破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練し、配設充填工程S23において固定型の内面に離型剤を塗布し、別途製作したメラミン化粧板からなる表面材17を配設し、表面材17の上に木質系板材からなる破砕物の混練物18を充填し、図8及び図9では金属製の網状物からなる補強部材19又は図10及び図11では金属製の四角筒状物からなる補強部材20を配設し、木質系板材からなる破砕物の混練物18を充填し、さらに別途製作したフェノール板からなる裏面材21を配設するのである。
そして、第一の実施の形態と同様に、図7の成形工程S24において成形機の加圧機構により下面に離型剤を塗布した可動型を下方に加圧して結着用樹脂の所定の硬化時間保持し、取出し工程S25において板状体15、16を取り出すのである。
【0050】
以上のように構成した本発明の第三の実施の形態に係る板状体の製造方法の作用について以下に説明する。
木質系板材からなる破砕物の混練物18と金属製の補強部材19、20とを配設しているので、補強部材19、20により曲げ強度の大きい板状体15、16とすることができる
【0051】
以上の本発明の第三の実施の形態に係る板状体の製造方法では、補強部材19を金属製の網状物から形成しているが、金属板に多数の孔をあけたものでもよく、エンジニアリングプラスチックでもよい。
また、補強部材20は金属製の四角筒状物から形成しているが、六角筒状、八角筒状、円筒状、棒状であっても、材質もプラスチック製であってもよい。
【0052】
次に、本発明の第四の実施の形態に係る板状体の製造方法を図12及び図13を参照しながら第三の実施の形態と異なる点に絞って説明する。
図12は第四の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図であり、説明のため表面材又は裏面材を仮想線で示した。図13は図12の板状体にビスを取付けた状態を示す断面図である。
【0053】
図12及び図13における板状体22はビス23を取付ける箇所に別途製作した補強部材24を埋設し、補強部材24はビス23をねじ込んだときにネジ保持力を有する材料から形成している。
ブロック図及び上記以外の板状体22の構成は、第三の実施の形態と同様であるので省略する。
【0054】
この第四の実施の形態における補強部材24は、第二の実施の形態と同様に強度の大きい廃材を破砕して結着用樹脂と撹拌混練して、混練物を所定の箇所に充填するようにしてもよい。
この場合のブロック図の構成は、第二の実施の形態と同様である。
【0055】
次に、本発明の第五の実施の形態に係る板状体の製造方法を図14〜図16を参照しながら第一の実施の形態と異なる点に絞って説明する。
図14は第五の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図であり、説明のため表面材を仮想線で示した。図15は図14の板状体の周辺部を加工する状態を示す説明図、図16は図15により加工した後の板状体の断面図である。
【0056】
第一の実施の形態では、配設充填工程S5及び成形工程S6により、成形用型5に表面材7、破砕物が小さい方の混練物1、破砕物が大きい方の混練物2及び裏面材8を厚さ方向に積層して配設及び充填し、一体に成形して板状体9を製造したが、第五の実施の形態では、配設充填工程及び成形工程において、成形用型内における表面材25と裏面材26との間隙であって周辺部に破砕物が小さい方の混練物27を充填し、破砕物が大きい方の混練物28を中央部にそれぞれ充填し、一体に成形して板状体29を製造するようにした点が相違する。
すなわち、第一の実施の形態で製造された板状体9は破砕物が小さい方の混練物1が表面材7側に、破砕物の大きい方の混練物2が裏面材8側に充填されて成形されるのに対して、この第五の実施の形態で製造された板状体29は破砕物の小さい方の混練物27が周辺部に、破砕物の大きい方の混練物28が中央部に充填されて成形されるのである。
【0057】
第五の実施の形態で製造した板状体29は、図15に示すように断面において台形部30とその上方に垂直に立ち上がる垂直部31とからなる刃物32を回転させて切削するカッター33により、カッター33の刃物32を板状体29の周辺部に当てて周辺部を上側の垂直部34と斜め下方に傾斜する傾斜部35とを形成するように縁取りを行うのである。
この第五の実施の形態では、図15及び図16に示すように板状体29に縁取りを行うことにより、カッター33での切削後に仕上りを美しくすることができる。
【0058】
第五の実施の形態は、以上の説明を除き第一の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0059】
次に、本発明の第六の実施の形態に係る板状体の製造方法を図2、図3、図17及び図18を参照しながら第一の実施の形態と異なる点に絞って説明する。
第六の実施の形態は、第一の実施の形態で用いていた裏面材8を省略するとともに、裏面側に破砕物が小さい方の混練物を用いる点が相違する。
【0060】
2種類の混練工程で破砕物と結着用樹脂とを撹拌混練した混練物を配設充填工程において、固定型5aの内面に離型剤6を塗布し、別途製作したメラミン化粧板からなる表面材7を配設し、表面材7の上に破砕物が小さい方の混練物1を充填機3により充填し(図2)、混練物1の上に破砕物が大きい方の混練物2を充填機4により充填し(図3)、さらに混練物2の上に破砕物が小さい方の混練物1を充填機3により充填するのである(図17)。
そして、図示しない成形機の加圧機構により下面に離型剤6を塗布した可動型5bを下方に加圧して結着用樹脂の所定の硬化時間保持するのである(図18)。
【0061】
第六の実施の形態は上記を除き第一の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
第六の実施の形態では、裏面材を省略したので、板状体36の製造コストを低減することができるとともに、裏面側に破砕物が小さい方の混練物1を積層しているので、裏面材がなくてもある程度の緻密な面を備えることができる。
【0062】
以上の第六の実施の形態では、表面材7側に破砕物が小さい方の混練物1を充填しているが、破砕物が大きい方の混練物2を充填して、混練物の層を3層から2層に代えてもよい。このようにすれば、配設充填工程における充填工程も簡単となり、全体として製造工程が簡素化される。
また、第六の実施の形態では、分級工程及び2種類の混練工程を設けているが、分級工程をなくして、混練工程を1種類とすることもできる。このようにすれば、ぶんきゅう工程を省略でき、配設充填工程における充填工程も簡単となり、全体として製造工程がさらに簡素化される。
【0063】
以上の第一〜第六の実施の形態では、廃材は主として木質系芯材の表面にメラミン化粧板を張り合わせた木質系板材の場合について説明したが、各種の廃材を使用できることはもちろんである。
特に、廃材がスチール板にメラミン化粧板を張り合わせた複合材である場合、スチール板とメラミン化粧板との分別が困難でリサイクルが困難であったが、複合材をそのまま破砕する本発明ではリサイクルを行うことができる。
【0064】
第一〜第六の実施の形態による製造方法で製造される板状体は各種の用途に用いられるが、特に、家具用天板に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る板状体の製造方法を示すブロック図。
【図2】図1における配設充填工程を説明する図で、混練物の充填を示す図。
【図3】図1における配設充填工程を説明する図で、図2とは別の混練物の充填を示す図。
【図4】図1における配設充填工程及び成形工程を説明する図。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る板状体の製造方法を示すブロック図。
【図6】本発明の第二の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図。
【図7】本発明の第三の実施の形態に係る板状体の製造方法を示すブロック図。
【図8】本発明の第三の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図。
【図9】図8に用いられる補強部材を示す斜視図。
【図10】本発明の第三の実施の形態に係る製造方法により製造した図8とは別の板状体の斜視図。
【図11】図10に用いられる補強部材を示す斜視図。
【図12】本発明の第四の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図。
【図13】図12の板状体にビスを取付けた状態を示す断面図。
【図14】本発明の第五の実施の形態に係る製造方法により製造した板状体の斜視図。
【図15】図14の板状体の周辺部を加工する状態を示す説明図。
【図16】図15により加工した後の板状体の断面図。
【図17】本発明の第六の実施の形態に係る配設充填工程を説明する図で、混練物の充填を示す図。
【図18】本発明の第六の実施の形態に係る配設充填工程及び成形工程を説明する図。
【符号の説明】
【0066】
S1 破砕工程
S2 分級工程
S3、S4 混練工程
S5 配設充填工程
S6 成形工程
S11、S12 破砕工程
S13、S14 混練工程
S15 配設充填工程
S16 成形工程
S21 破砕工程
S22 混練工程
S23 配設充填工程
S24 成形工程
1、2 混練物
5 成形用型
7 表面材
8 裏面材
9、10 板状体
11 表面材
12、13 混練物
14 裏面材
15、16 板状体
17 表面材
18 混練物
19、20 補強部材
21 裏面材
22 板状体
24 補強部材
25 表面材
26 裏面材
27、28 混練物
29 板状体
36 板状体
【出願人】 【識別番号】592203812
【氏名又は名称】松江 成昭
【出願日】 平成19年5月9日(2007.5.9)
【代理人】 【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳


【公開番号】 特開2008−279633(P2008−279633A)
【公開日】 平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願番号】 特願2007−124589(P2007−124589)