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長尺複合パーティクルボードの製造方法及び長尺複合パーティクルボード - 特開2008−173808 | j-tokkyo
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【発明の名称】 長尺複合パーティクルボードの製造方法及び長尺複合パーティクルボード
【発明者】 【氏名】都丸 安彦

【氏名】稲川 治久

【氏名】久保田 智芳

【氏名】松永 栄二

【氏名】苗木 浩史

【氏名】星野 欣也

【要約】 【課題】寸法安定性があり、曲げ強度に優れ、たわみに対する抵抗が強く、たわみ量が極めて小さい長尺複合パーティクルボードを提供する。

【解決手段】長尺の複合パーティクルボードを製造する方法であって、下プレス盤7上に木材チップ2と接着剤3との混合物からなる下面木材チップ層1bを敷設し、該下面木材チップ層1bの上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維41の本数が、幅方向に配設される短繊維42の本数より多いネット体4を載置し、さらに該ネット体4の上に木材チップ2と接着剤3との混合物からなる上面木材チップ層1aを敷設し、加熱下に上、下プレス盤6、7によって加圧し、上記ネット体4を中間層として積層一体化してなる長尺複合パーティクルボードの製造方法および該長尺複合パーティクルボードA。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の複合パーティクルボードを製造する方法であって、下プレス盤上に木材チップと接着剤との混合物からなる下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維の本数が、幅方向に配設される短繊維の本数より多いネット体を載置し、さらに該ネット体の上に木材チップと接着剤との混合物からなる上面木材チップ層を敷設し、加熱下に上、下プレス盤によって加圧し、上記ネット体を中間層として積層一体化してなる長尺複合パーティクルボードの製造方法。
【請求項2】
上記下プレス盤上に合板を載置し、該合板上に上記下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に上記ネット体を載置し、さらに該ネット体の上に上記上面木材チップ層を敷設し、加熱下に、加圧してなる請求項1に記載の複合パーティクルボードの製造方法。
【請求項3】
下プレス盤上に木材チップと接着剤との混合物からなる下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維の本数が、幅方向に配設される短繊維の本数より多いネット体を載置し、さらに該ネット体の上に木材チップと接着剤との混合物からなる上面木材チップ層を敷設し、加熱下に上、下プレス盤によって加圧し、上記ネット体を中間層として積層一体化してなる長尺複合パーティクルボード。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複合パーティクルボードに関する。さらに詳しくは、長尺複合パーティクルボードの製造方法およびそれによって得られる長尺複合パーティクルボードに関する。
【背景技術】
【0002】
製材工場から廃棄される端材や種々の廃材を破砕して木材チップとし、この木材チップに接着剤や他の樹脂成分等を添加、混合し、加熱下に加圧、接着して得られるボード体は、資源保護や原木丸太の有効利用という観点から、種々の用途に用いられている。上記ボード体は、例えば、建築用内装材、家具用等の材料として使用され、とくに、長尺のボード体は、軽量で加工性がよく、また、無垢の板材や合板と比べて安価であることから広く利用されているが、強度が劣り、寸法安定性も十分ではないという欠点がある。
【0003】
上記強度の問題を解決するには、接着剤の配合量を増やすことが考えられるが、この場合、強度は増加するものの密度が増して重くなり、硬くなるため加工性に劣ったものとなる。さらに、上記ボード体、とくに、長尺のボード体は、長さ方向にたわむことが多く、長さ方向の剛性、すなわち、長さ方向略中央部における曲げ強度の大きなものが要求される。
【0004】
上記問題点を解決するため、下記特許文献1には、植物質の小片と接着剤とからなるパーティクルボードまたは中密度繊維板等の繊維板において、切断容易な網目構造体を補強層に配してなる繊維板が提案されている。そして、上記網目構造体は、合成樹脂または竹もしくは木材等の天然材で形成される網状または格子状のものであり、網または格子で囲まれた開口部には、植物質の小片と接着剤とが充填されて補強層を構成し、繊維板の強度が向上するとされている。
【0005】
また、上記網目構造体は合成樹脂または木質の材料からなり、容易に切断可能なので、繊維板が有する軽く、均質で、加工性がよく、安価であるという品質を備えたまま、強度が向上しているため、家具、建築材料等として、種々の用途に広く使用されるのに好適であるとの効果も記載されている。
【特許文献1】特開平7−314413号公報(第1〜3頁、第1図、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の繊維板は、補強層として、合成樹脂または竹もしくは木材等の天然材で形成される網状または格子状の網目構造体を用いているため、構造的に十分な強度を有しているとは必ずしもいえず、とくに、曲げ剛性に劣り、たわみ易いという問題がある。また、植物質の小片が吸湿して伸張し、乾燥して収縮する際、上記網目構造体も同様に寸法変化するため、繊維板の寸法を一定に保つことが困難であるという問題もある。
【0007】
本発明はこのような問題を解決して、加湿、乾燥が繰り返されても、十分な寸法安定性があり、曲げ強度に優れ、たわみに対する抵抗が強く、たわみ量が極めて小さい長尺複合パーティクルボードの製造方法および該方法によって得られる長尺複合パーティクルボードを提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明においては、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、長尺の複合パーティクルボードを製造する方法であって、下プレス盤上に木材チップと接着剤との混合物からなる下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維の本数が、幅方向に配設される短繊維の本数より多いネット体を載置し、さらに該ネット体の上に木材チップと接着剤との混合物からなる上面木材チップ層を敷設し、加熱下に上、下プレス盤によって加圧し、上記ネット体を中間層として積層一体化してなる長尺複合パーティクルボードの製造方法が提供される。
【0009】
上記接着剤としては、通常、熱硬化性樹脂が用いられ、かかる熱硬化性樹脂は、加熱により硬化して木材チップどうしを接着させるとともに、該木材チップは中間層であるネット体ともしっかりと接着される。上記熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン系、メラミン系、尿素メラミン系、フェノール系等の樹脂をあげることができる。また、上プレス盤と下プレス盤の加熱温度は、100〜200℃とされ、加熱圧力は、8〜50kg/cm2、好ましくは、8〜30kg/cm2とされる。
【0010】
上記ネット体としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、岩石繊維(ロックウール、ロックファイバー)等、無機系の繊維からなるネット体が好ましく用いられる。また、上記ネット体の長繊維と短繊維とからは、格子状の長方形の網目が形成され、その大きさは、例えば、略5mm×30mmであり、木材チップが上記網目に入り込む大きさとされる。
【0011】
請求項2に記載の長尺複合パーティクルボードの製造方法は、請求項1に記載の発明に加えて、上記下プレス盤上に合板を載置し、該合板上に下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上にネット体を載置し、さらに該ネット体の上に上面木材チップ層を敷設し、加熱下に、加圧される。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、下プレス盤上に木材チップと接着剤との混合物からなる下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維の本数が、幅方向に配設される短繊維の本数より多いネット体を載置し、さらに該ネット体の上に木材チップと接着剤との混合物からなる上面木材チップ層を敷設し、加熱下に上、下プレス盤によって加圧し、上記ネット体を中間層として積層一体化してなる長尺複合パーティクルボードが提供される。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明にかかる長尺複合パーティクルボードの製造方法は上記のとおりであり、下プレス盤上に下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維の本数が、幅方向に配設される短繊維の本数より多いネット体を載置し、該ネット体の上に上面木材チップ層を敷設し、加熱下に加圧するため、中間層として積層一体化されたネット体の長さ方向の繊維密度が大きいことにより、長さ方向の曲げ剛性が向上し、たわみに対して強い長尺複合パーティクルボードを1回の工程で、効率よく製造することができる。
【0014】
請求項2に記載の長尺複合パーティクルボードの製造方法は、請求項1に記載の長尺複合パーティクルボードの製造方法の有する効果に加えて、上記下プレス盤上に合板を載置し、該合板上に上記下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上にネット体を載置し、さらに該ネット体の上に上記上面木材チップ層を敷設し、加熱下に、加圧してなるため、合板表面の木目模様等、意匠性を必要とする建築用内装材や家具等の分野に有用な化粧された長尺複合パーティクルボードを1回の工程で、効率よく製造することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明にかかる長尺複合パーティクルボードは上記のとおりであり、下プレス盤上に下面木材チップ層を敷設し、該下面木材チップ層の上に単位幅当たり長さ方向に配設される長繊維の本数が、幅方向に配設される短繊維の本数より多いネット体を載置し、該ネット体の上に上面木材チップ層を敷設し、加熱下に上、下プレス盤によって加圧し、上記ネット体と積層一体化してなるため、長さ方向の長繊維の繊維密度が、幅方向に配設される短繊維の繊維密度よりも大きいネット体を中間層として含むことにより、曲げ荷重を上記長繊維が受けて長さ方向の剛性が大となっている。したがって、長さ方向の剛性が向上しているため、たわみ量を極めて小さくすることができる。
【0016】
さらに、合板や突板と複合して表面に意匠性を付与することも可能であり、加湿、乾燥が繰り返されても、合板、木材チップ等の木質材料が寸法変化することを上記ネット体が抑え、優れた寸法安定性が得られる。したがって、床材等建築用内装材や家具、建具等、種々の範囲に応用可能な長尺複合パーティクルボードを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明にかかる長尺複合パーティクルボードの製造方法の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態においては、上記長尺複合パーティクルボードにさらに合板が複合される。すなわち、図1に示すように、まず、下プレス盤7の上に長尺の合板5を、その裏面52を上に、木目模様のある表面51を下にして載置し、図示しないホッパー等に貯留された木材チップ2を上記合板5の裏面52に散布し、その後、接着剤3をスプレイ等、公知の塗布手段によって上記木材チップ2にスプレイする。
【0018】
このようにすることにより、図2に模式的に示すように、上記合板5の裏面52に散布された木材チップ2と接着剤3との混合物からなる下面木材チップ層1bが上記裏面52の全面に敷設される。なお、図2において、上記木材チップ2と接着剤3とは、部分的に拡大して示されている。さらに、図2に示すように、上記下面木材チップ層1bの上にネット体4を載置する。このネット体4は、単位幅当たり、長さ方向に配設される長繊維41の本数が幅方向に配設される短繊維42の本数より多くされている。ついで、上記ネット体4の上に木材チップ2と接着剤3とからなる上面木材チップ層1aを敷設し、加熱下に加圧する。
【0019】
図3は、合板5の裏面52上でネット体4を中間層として上面木材チップ層1aと下面木材チップ層1bとを加熱下に加圧する状態を模式的に示す断面図である。このとき、加熱温度は、100〜200℃とされ、加熱圧力は、8〜50kg/cm2、好ましくは、8〜30kg/cm2とされる。そして、図3に白抜き矢印で示すように、上プレス盤6と下プレス板7とで、上記条件下にホットプレスすることによって、上面木材チップ層1aと下面木材チップ層1bとはそれぞれ、約1/10に圧縮され、木材チップ成型層が形成される。
【0020】
図4は、上記構成にしたがって、合板5の裏面52にネット体4を中間層として含んでなるパーティクルボードを加熱下に圧着して得られた本発明にかかる長尺複合パーティクルボードAを模式的に示す説明図である。図4においては、合板5の表面51を上にして示す。図4に示されるように、下面木材チップ層1bは圧縮されて下面木材チップ成型層11bを形成するとともに、合板5の裏面52にしっかりと圧着し、上面木材チップ層1aもネット体4を挟んで圧縮され、上面木材チップ成型層11aを形成し、上記下面木材チップ成型層11bと一体化する。
【0021】
このように、本発明の長尺複合パーティクルボードをさらに合板5と複合させることにより、化粧された長尺複合パーティクルボードAを1回の工程で効率よく製造することができる。上記長尺複合パーティクルボードAは、単位幅当たり、長さ方向に配設される長繊維41の本数が幅方向に配設される短繊維42の本数より多く、すなわち、長繊維41の繊維密度が短繊維42の繊維密度よりも大きいネット体4を中間層として含むことにより、長さ方向の曲げ剛性が幅方向の曲げ剛性に比較して強くなり、曲げ荷重が大きく掛かる長さ方向の略中間部でもたわみに対する抵抗が増大し、たわみ量は極めて小さいものとなる。
【0022】
また、加湿、乾燥が繰り返されても、合板5、下面木材チップ成型11b層、上面木材チップ成型層11a等の木質材料が寸法変化することをネット体4が抑え、優れた寸法安定性を有するとともに、上記のようにたわみ量が極めて小さいため、床材としても使用可能である。
【0023】
なお、上記実施形態においては、ネット体4を中間層として挟む3層を一体化した例について述べたが、3層に限られず、ネット体4を2層とし、このネット体4を3層の木材チップ成型層で挟む5層からなる形態としてもよい。このようにネット体4を2層とすることにより、さらに曲げ剛性を大きくすることができる。以上述べたように、本発明は種々設計変更可能であり、本発明を実施することにより、上記床材以外にも建築用内装材や家具、建具等、種々の範囲に応用し得る長尺複合パーティクルボードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の長尺複合パーティクルボードの製造方法の最初の工程を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の長尺複合パーティクルボードの製造方法の中間の工程を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明の長尺複合パーティクルボードの製造方法において、加熱下に加圧する工程を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の化粧された長尺複合パーティクルボードを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0025】
A 本発明にかかる長尺複合パーティクルボード
1a 上面木材チップ層
11a 上面木材チップ成型層
1b 下面木材チップ層
11b 下面木材チップ成型層
2 木材チップ
3 接着剤
4 ネット体
41 長繊維
42 短繊維
5 合板
51 表面
52 裏面
6 上プレス盤
7 下プレス盤
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成19年1月17日(2007.1.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−173808(P2008−173808A)
【公開日】 平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願番号】 特願2007−7865(P2007−7865)