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【発明の名称】 バイオマス発泡体水上乗り物の製造法とその活用方法
【発明者】 【氏名】大野 隆志

【氏名】赤星 栄志

【要約】 【課題】水上用乗り物であるバイオマス発泡ボード16は波乗りする際に、波の抵抗に対して曲げ応力が働き、ボードバランスの維持と安定した方向誘導に優れたボードであり、材質は自然素材を多く活用しており、仮にボードが不要になっても自然回帰の処分が出来るものとして提供する。

【構成】バイオマス発泡体ボード8は、発泡液の一つリグノセルロース溶液5に植繊維7を入れてよく分散させて、発泡硬化液6を反応させると発泡体の強度を向上させ、さらには、製造工程において、多孔質厚層紙4の活用で発泡反応による発生炭酸ガスを外に誘導して放出するため、発泡体内のガスの膨張や爆発による亀裂を防止する効果を生み、そしてその結果、曲げ強度と圧縮強度を増大させ、また、ボード全体に植物繊維布14を被覆して植物性の樹脂15でコーティングしたサーフボード16を構成することになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水上用乗り物の製造に当たり、まずは木粉、植物の茎、籾殻などの植物繊維を有する物質に多価アルコール類を加えて高温度で熱し、リグノセルロース溶液をつくり、そこに植物繊維を投入し均一に混ぜ合わせ、混ぜ合わせた液の中に発泡硬化液イソシアネートを加えて混合攪拌させ、植物繊維入りの曲げに強い発泡体を形成させる。
【請求項2】
上記二液は混合攪拌よって、発泡反応が始まるまでに鉄製金型に注入し、この金型は、その表面に剥離性テフロン加工をしており、その表面にさらに多孔質厚層紙を張設してから、金型の蓋をし、その上からプレスをしておくと、この発泡が始まると同時に発生する多くの炭酸ガスを前記多孔質厚層紙は、吸収しながら外部に放出することの出来る特性を持っている。
【請求項3】
前記請求項1〜2に記載の金型は、先ず四角形立方体の金型の四角に一辺にアールの付いた三角形立方体の金型を組み入れ、発泡ボードの金型に組み立てられる。
【請求項4】
請求項1〜3に記載された繊維入り発泡ボードを水上用乗物のボードにするために、表面整形後、発泡ボードの強度をアップする目的で植物性の薄い布を裏表のボードに被覆して、更に植物性の樹脂でコーティングの仕上げの方法を確立する。
【請求項5】
請求項1〜4に記載した発泡ボードを使用して、荒波にも耐えられる水上の乗り物として活用される。
【発明の詳細な説明】【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物繊維入りリグノセルロース溶液とイソシアネート溶液とを金型内で反応させた木質の繊維入り発泡ボードを、植物繊維布で全面に被覆するものである。さらにその上から植物性の樹脂のコーティング仕上げによって完成した水上用の乗り物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、発泡ウレタンボードや発泡スチロールをガラス繊維で覆い、不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂等でコーティングしたサーフボードが大勢を占めているが、この工程までには大型装置や機械設備を必要とするためコストアップとなり、また多くの化学樹脂を用いるため発生ガスが充満し作業効率が低下させることも考えられる。さらに場合によっては健康面に悪影響及ぼす危険性があると思われる。
【発明の解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述のサーフボードの場合、これらを海上で波乗りする際に、波の抵抗にバランスを取ってすばやく対応するためには、曲げ強度不足が問題とされている。また水面に浮く発泡ボードは軽い代わりに軟らかいために、破損や損傷し易などの欠点がでる。今後このようなボードが増加すれば、破損した部分が分解されないで漂いその周辺の自然を脅かす環境問題となってくる。
【0004】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって第1〜3の発明は、二種類の溶液を混合するだけで発泡する方法を活用して、四角形立方体の金型と三角形立方体の金型との合成金型よって簡単に発泡体ボードの製造ができるため、大規模な機械や設備は不要である。また発泡体の製造は短時間で品質の良いものを生産することを目的としたものである。
【0005】
そして第4の発明では、植物繊維入り発泡体を、さらに波乗り用ボードに整形を施し、ボード状に仕立てる際に発生ゴミを削減し、製造の際に発生する有害ガスを抑えながら、化学繊維や危険物質は使用せずに製造加工することを目的とする。
【0006】
第5の発明は、発泡ボードが荒波抵抗に耐えられるための曲げ強度と柔軟性をアップして、使用者がボディバランスをとりつつ、安全に且つスピードを落すことなく正確な動きを伝達できるボードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明によるバイオマス発泡体はリグノセルロースの中に植物繊維を均一に混ぜ込でイソシアネート溶液で反応させた繊維入り発泡体は、発泡する際に発生する炭酸ガスを分散吸収することを特徴とする。
【0008】
かかる二液を反応させた発泡体ボードを製造するに当たり、鉄やアルミ製の金型を使用してその表面に剥離目的のテフロン加工をし、加えて多孔質厚層紙を帳設することによって発泡の際に発生する炭酸ガスを吸収し外に放出することの技術を提供するものである。
【0009】
この際、第2の発明のように金型の枠を使用して二液を流し込んで発泡体を造るが、その場合いろいろな種類のタイプの金型の組み合わせをすることで、自由な形状の発泡体が形成される。
【0010】
この発泡体ボードは開口部のある蓋つきの四角形立方体金型と三角形立方体金型を組み合わせた合成金型によって、整形前の植物繊維入りボード(ブランクス)を容易に製造することができる。
【0011】
さらに、この金型枠は二重構造になっており外部構造は開口部と蓋部があり、それと内部構造の三角形立方金型との合成でサーフボード用の合成金型の形成ができることから、発泡体ボードをノコギリやカッターでカットしてブランクス用ボードに製造するといった従来の工程を省略することができる。
【0012】
第5の発明によるサーフボードは、1〜4の発明による木質発泡体ボードの製法によって形成物(ブランクス)を造り、さらに規格のボードにするために加工整形する。そして最終の仕上げに裏面(ボトム)から表面(デッキ)に植物性薄い布を包み、その上から自然タイプの樹脂または植物性の樹脂で塗装する。
【発明の効果】
【0013】
かかる構成のボードによれば、植物繊維入り発泡体は夏の太陽熱に対して断熱効果を発揮する。そのためにサーフボード内部は外気温度に影響されないで、且つ発泡体内部に分散している植物繊維は、ボード本体の強度をアップする特徴の他に、内部に熱がこもらない様に気泡間の膨張を押さえることでボードの変形や亀裂破損からの保護する働きがある。
【0014】
また一方で上記の発泡体ボードは、冬季の外気温度に対して低温化に耐え、これによって変形し、強度が低下することがないことから、冬季の使用であってもその性能は失うことなく使用できる。
【0015】
このボードの強度を高めるために使用されている中心部に沿った木製板(ストリンガー)9は発泡ボードの製造工程中に中央部にセットして二液を流し込めば、木製板(ストリンガー)は発泡ボード中で接着が行われるので、従来の方法であると木製板の両側にボードを接着剤で接合する工程を省略することができる。
【0016】
発泡の繊維入りサーフボードは他の発泡ウレタンボードや発泡スチロールと比較して、曲げ強度が2.5倍以上あり、更に発泡体内部には強靭な繊維が存在し分散しているため、それ以上の効果が得られる。そのため、他のボードと比較して波抵抗に優れ、スピードが失うことなく安定した波乗り動作が維持される。
【0017】
さらには、本発泡ボードは着色顔料をリグノセルロース液の中に入れると木質本来の色から趣向にあった色合のマイボードを取得できる。その場合、色彩が溶け出たりそれが有害となることはない。
【0018】
また上記木質発泡体には、二液混合前にリグノセルロース液の中に香料を、例えばハーブの香りを入れると3年間は香りが維持され、スポーツで疲れた体には癒しとして効果的がある。
【0019】
この発泡体で形成されたサーフボードは、スポーツ中に誤って大きな損傷が発生した場合に、応急措置として、予備用の二液を用意して置き、損傷部に塗布して接合すれば短時間で硬化し、元のボードに復帰することが可能となり、再び波乗りができることは大変便利でスポーツを安心して楽しむことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は発泡溶液の二液17を混合攪拌によって反応した発泡体の製造図であり、図2はサーフボード用金型18に組立てられる図で、図3,4、5は発泡ボードの製造工程を示すものである。さらにこの工程を活用して植物繊維入りボード8で水上の乗り物16を形成するものである。
【0021】
前記の二液は一度混合すると数分間で発泡ボード8に変化するが、更に金型18を加熱する温度を調節することによって、発泡し硬化する時間を短縮することも出来る。また金型に注入された液は3〜5分で発泡段階にはいるので、それまでに多孔質厚層紙4を張設しておき、発泡が進み内部にこもっていた炭酸ガスが自然に吸収され外部に放出される。もしもこの炭酸ガスが、発泡体中で内在するとその内部が膨張し亀裂を起こす原因となって不良品になるので、これを防止することが不可欠となる。
【0022】
さらに、金型を図3のように2個同時に発泡体ボードを製造する方法をとれば、作業性が進みコスト削減につながる。
【0023】
また、二液の攪拌は高圧による射出方式でもよいし、または攪拌機を使用しても良い。攪拌後の図3の金型に二液混合液17を注入して行う。なお予めリグノセルロースの液5に植物繊維7を任意の長さでもって分散するように混合しておくと、発泡硬化剤であるイソシアネート6との反応がよく、発泡結合がスムーズとなる。そして、発泡混合液17の中に分散した植物繊維7は内部に留まっている炭酸ガスを吸収する働きをすることから、発泡体内部の亀裂防止効果を発揮する。
【0024】
このとき、二液が反応して発泡してくると金型の内側は46〜48度に上昇しており、この発熱温度が成形硬化に影響することから、これを必要によって保温維持のために上記多孔質厚層紙4を使用してもよい。
【0025】
上記金型の組み立て方について、四角形立方体の形状金型枠2の四角に三角形立方体の形状金型1をそれぞれに配置すれば、図2になりブランクス用ボードの金型18ができる。この金型を使用すれば、作業工程が省略されコストが削減される。
【0026】
なお、冬季の温度の低い時期に製造する場合は、金型のセンター部にカートリッチヒーター120V(RAMA社製)をいれてボルテージ設定を行う。その設定は40V〜50Vの範囲で行う。このボルテージの設定範囲による金型に伝わる温度は、35〜44度となり良質な発泡体が形成される。
【0027】
さらに、ボルテージの設定範囲の温度が高い場合は、金型の温度も上昇し発泡が加速されて発泡体の硬化が不均一となる。また逆に設定温度が低い場合は、発泡成形に時間を費やし硬化が遅くなるために保温性に優れた多孔質厚層紙4を使用することで解決される。
【実施例】
【0028】
次に、上述した発泡体ボードを用いたサーフボードの実施例について説明する。図7はバイオマス発泡サーフボードを示し、このサーフボード16の発泡体の中に植物繊維7が分散して包含され、さらには、整形加工工程において、植物性の薄手の布14で裏面11から表面12にまで覆い包み、その上から最終の仕上げ用の植物性の樹脂15でコーティングが施される。
【0029】
そして、発泡体ボード8に含まれている植物繊維7は、気泡と気泡を強力に結合させ、例えば、波の衝撃に対しても破壊されないように結合力が働き維持される。
【0030】
また、ボード8全体を包む植物繊維布14を被覆することは、ボードに当たる波の衝撃を柔軟性によって和らげて、かつコーティング面の剥離を防止するとともに、損傷し易いボードの保護をする役目をもっている。
【0031】
なお、発泡ボード8は波の衝撃に対して、曲げ強度は発泡スチロールや発泡ウレタンよりも約2.5倍の強度があり、そのため波の抵抗を受けながらもスムーズにボディバランスを維持しながら、安全にすばやく波をとらえ、且つ方向性を正確に伝達できる性能がある。
【0032】
また、発泡ボードに含まれている植物繊維7は、ジュート、ヘンプ、ケナフ、コウゾウ、ミツマタ、フラックス、ラミー、サイザル麻からとられた繊維であっても良い。
【0033】
くわえて、バイオマス発泡ボード8の仕上げコーティング材を植物性の樹脂や改良うるし樹脂を使用しても良い。
【0034】
バイオマス発泡ボード8は、使用しているうちに古くなって使用が不可能となった。場合に焼却したり、または土壌に埋設し自然に回帰させたりしても有害性はない。
【0035】
さらに、このバイオマス発泡サーフボード16の規格は、長尺、中尺、短尺のものが、自由に金型のサイズよって調整することができ、最終のサーフボード16断面のものが、1工程で出来ることが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
次に、この発泡ボード8を活用して、サーフボード16の他にウインドサーフィン、ボディボード、水上スキー、カイトサーフなど波に抵抗しながら水の上を滑るスポーツの面での使用や救命用胴衣、浮き輪などの一般にも活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】発泡溶液を混合させ反応した発泡体の断面図である。
【図2】金型の組み合わせ斜視図である。
【図3】サーフボード用の金型平面図である
【図4】多孔質厚層紙の使用状況斜視図である。
【図5】発泡ボードの製造状況斜視図である。
【図6】発泡ボードの工程状況斜視図である。
【図7】バイオマスサーフボードの斜視図と断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 三角形立方体金型、 2 四角形立方体金型、 3 接合金具、 4 多孔質厚層紙、 5 リグノセルロース溶液、 6 イソシアネート溶液、 7 植物繊維、 8 植物繊維入り発泡ボード、 9 木製板(ストリンガー)、 10 整形前ボード(ブランクス)、 11 ボトム(裏面部)、 12 デッキ(表面部)、 13 アール部、 14 植物繊維布、 15 植物性の樹脂、 16 サーフボード、 17 発泡二液、 18 合成金型、 19 蓋部 20 攪拌羽根
【出願人】 【識別番号】505195557
【氏名又は名称】有限会社ビッグフィールド
【出願日】 平成18年8月4日(2006.8.4)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−37081(P2008−37081A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−234544(P2006−234544)