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板材補修方法、その板材補修方法によって補修がなされて製造された化粧板材並びに木質板材、および板材補修装置 - 特開2008−201074 | j-tokkyo
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【発明の名称】 板材補修方法、その板材補修方法によって補修がなされて製造された化粧板材並びに木質板材、および板材補修装置
【発明者】 【氏名】石木 茂

【氏名】中本 彰一

【氏名】春名 基全

【氏名】伊藤 毅

【氏名】井口 雅之

【要約】 【課題】板材の該模様の不良箇所を、その不良箇所以外の部分との違和感を生じさせることなく補修する。

【解決手段】板材10の表面を撮像する撮像ステップと、その撮像データD1を画像処理して不良箇所14の輪郭を特定する不良箇所検出ステップと、撮影データD1の不良箇所14と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤15の色を選択する補修データ生成ステップと、生成した補修データD2に従って不良箇所14に有色補修剤15を塗装する塗装ステップとを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
模様の不良箇所を有色補修剤で補修する板材補修方法において、
前記板材の表面を撮像する撮像ステップと、その撮像データを画像処理して前記不良箇所の輪郭を特定する不良箇所検出ステップと、前記撮影データの前記不良箇所と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤の色を選択する補修データ生成ステップと、生成した補修データに従って前記不良箇所に前記有色補修剤を塗装する塗装ステップとを有する板材補修方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記補修データ生成ステップでは、前記画像データの前記不良箇所とそれぞれ上下左右に隣接した画素から色を抽出し、抽出した色を上下および左右で比較して、上下の色の近似度合いが左右の色の近似度合いよりも優るときには、前記有色補修剤の色として、その上下の色の近似色を選択する一方、その逆の場合には、その左右の色の近似色を選択することを特徴とする板材補修方法。
【請求項3】
請求項1において、
前記補修データ生成ステップでは、前記画像データの前記不良箇所の輪郭に沿った複数の画素から色を抽出し、抽出した色の内で最も出現度数の多い色を判別して、前記有色補修剤の色として選択することを特徴とする板材補修方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の板材補修方法により補修がなされて製造されたことを特徴とする、塗装またはフィルムで木目模様が付加された化粧板材。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の板材補修方法により補修がなされて製造されたことを特徴とする、木質木材。
【請求項6】
模様の不良箇所を有色補修剤で補修する板材補修装置において、
前記板材の表面を撮像する撮像手段と、その撮像データを画像処理して前記不良箇所の輪郭を特定する不良箇所検出手段と、前記撮影データから前記不良箇所と隣接した部分の画素の色を抽出して塗布すべき有色補修剤の色を選択する補修データ生成手段と、生成した補修データに従って前記不良箇所に前記有色補修剤を塗装する塗装手段とを有する板材補修装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、模様の不良箇所を有色補修剤で補修する板材補修方法、その板材補修方法によって補修がなされて製造された化粧板材並びに木質板材、および板材補修装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内外で使用される建築材料として、木質板材が多く用いられている。
このような木質板材は、木目模様等の美しさから天然の木質材が多く用いられているが、天然の木質材には、その表面に入皮、節、ヤニ壺、シミ等の欠陥が生育中や加工時に発生することがある。
【0003】
下記特許文献1では、このような問題を解決すべく、木質材の欠陥補修装置が提案されている。
この欠陥補修装置は、被補修材の表面を撮像するライン型CCDカメラと、被補修材の欠陥部に有色補修剤を塗布するインクジェット式プリンタと、該CCDカメラからの撮像データに基づき、有色補修剤の噴射を制御する制御ユニットとを備えている。
前記構成とされた欠陥補修装置は、前記CCDカメラで被補修材の表面を撮像して濃淡を示す撮像データを生成して制御ユニットで欠陥の有無を判定すると共に、その位置、形状、明度分布等を識別する態様とされている。
【0004】
また、前記欠陥補修装置は、前記のように判定して認定された補修対象欠陥を構成する判定単位領域を、その明度に応じて、3段階に識別して、これに対応させて有色補修剤のドットの大きさを「大」、「中」、「小」として、補修剤の塗布をインクジェット式プリンタにより行う態様としている。
これにより、必要以上に補修剤を塗布して木質材表面の正常部位との間に違和感を与えたりすることが防止され、自然な状態を保ちながら補修できるとされている。
【特許文献1】特開2003−225902号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に記載の欠陥補修装置では、補修対象欠陥の明度に応じて設定されたドットの大きさで補修剤の塗布量を制御する態様とされているため、明度が比較的高い補修対象欠陥を構成する判定単位領域では、ドットが「小」とされるのでドットとドットとの間に隙間が形成され、自然な外観を損なう恐れがある。
【0006】
また、近年、天然木質材の高騰や環境問題等に起因して、安価な基材の表面に木目模様やその他の絵柄等を印刷して模様層を形成した意匠性の高い板材が多く提供されている。
このような板材においては、表面に印刷された木目模様などに傷や汚れ、印刷ミス等の不良箇所が生じると、基材表面や基材表面に施された下地等が露出してしまい外観上好ましくなく、商品としての価値が低下してしまう。
前記特許文献1に記載の欠陥補修装置を適用して前記のような板材の表面に生じた模様の不良箇所を補修するとした場合、前記と同様に明度の高い箇所では、ドットとドットとの間に隙間が形成され、外観を損なう恐れがある。
【0007】
本発明は、前記問題を解決するために提案されたもので、その目的は、板材の該模様の不良箇所を、その不良箇所以外の部分との違和感を生じさせることなく補修する板材補修方法及び該板材補修方法により補修がなされて製造された板材並びに板材補修装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、第1の発明として請求項1に記載の板材補修方法は、模様の不良箇所を有色補修剤で補修する板材補修方法において、前記板材の表面を撮像する撮像ステップと、その撮像データを画像処理して前記不良箇所の輪郭を特定する不良箇所検出ステップと、前記撮影データの前記不良箇所と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤の色を選択する補修データ生成ステップと、生成した補修データに従って前記不良箇所に前記有色補修剤を塗装する塗装ステップとを有する。
ここに、前記不良箇所には、板材の製造工程で生じた傷に限られず、汚れや印刷ミス、模様データと異なる模様、例えば、色の濃淡の違いなどが含まれる。
【0009】
請求項2に記載の板材補修方法は、請求項1において、前記補修データ生成ステップでは、前記画像データの前記不良箇所とそれぞれ上下左右に隣接した画素から色を抽出し、抽出した色を上下および左右で比較して、上下の色の近似度合いが左右の色の近似度合いよりも優るときには、前記有色補修剤の色として、その上下の色の近似色を選択する一方、その逆の場合には、その左右の色の近似色を選択することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の板材補修方法は、請求項1において、前記補修データ生成ステップでは、前記画像データの前記不良箇所の輪郭に沿った複数の画素から色を抽出し、抽出した色の内で最も出現度数の多い色を判別して、前記有色補修剤の色として選択することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の塗装またはフィルムで木目模様が付加された化粧板材は、請求項1〜3のいずれかに記載の板材補修方法により補修がなされて製造されたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の天然の木目模様を有した木質板材は、請求項1〜3のいずれかに記載の板材補修方法により補修がなされて製造されたことを特徴とする。
【0013】
第2の発明として請求項6に記載の板材補修装置は、模様の不良箇所を有色補修剤で補修する板材補修装置であって、前記板材の表面を撮像する撮像手段と、その撮像データを画像処理して前記不良箇所の輪郭を特定する不良箇所検出手段と、前記撮影データから前記不良箇所と隣接した部分の画素の色を抽出して塗布すべき有色補修剤の色を選択する補修データ生成手段と、生成した補修データに従って前記不良箇所に前記有色補修剤を塗装する塗装手段とを有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、板材の表面を撮像し、その撮像データを画像処理して模様の不良箇所の輪郭を特定し、撮影データの不良箇所と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤の色を選択する補修データを生成して、その補修データに従って不良箇所に有色補修剤を塗装しているので、その不良箇所の周囲の正常な模様に溶け込んで違和感を与えない仕上がりが期待できる。また、補修データの色の選択を行う際に、不良箇所自体の色を参酌していないので、入皮、節、ヤニ壺、シミ、汚損等のそれぞれで不良箇所の色が正常な模様のものと異なっていても、仕上がり具合はその影響を受けない。
また、補修データを生成するために、基準とされるような模様データを予め準備しておく必要がないので、板材毎に模様が異なる無垢板等の天然の木目模様等にも対応できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、模様の不良箇所14を有色補修剤15で補修するもので、補修の対象になる板材10は、主として、塗装またはフィルムで木目模様が付加された化粧板材10Aや、無垢板等の天然の木目模様を有した木質板材10Bであるが、模様は木目に限定されるわけではなく、幾何学模様等の任意のものが含まれる。化粧板材10Aには、合板、パーティクルボード、MDF等の木質系の基材11や、例えばビニール樹脂やウレタン樹脂等の樹脂系の基材11に模様フィルムを貼着したもの、あるいは基材11に下地層や塗料の受理層12を形成してから模様を印刷したものがある。なお、化粧板材10Aの模様の印刷では、インクジェット印刷や、グラビア印刷が多く利用されている。
【0016】
図1は、本発明による板材補修の基本手順を説明するフローチャートである。
また、図2(a)〜図2(c)は、この補修方法により補修がなされて製造された化粧板材10Aの、補修前(a)、補修した直後(b)、完成後(c)の各状態を示した模式断面図、図3(a)〜図3(c)は、この補修方法により補修がなされて製造された木質板材10Bの、補修前(a)、補修した直後(b)、完成後(c)の各状態を示した模式断面図である。これらの模式断面図は、不良箇所14の断面の様子を示すために、その部分で切断したものである。
図1に示した基本手順は、板材10の表面を撮像する撮像ステップ(101)と、その撮像データD1を画像処理して不良箇所14の輪郭を特定する不良箇所検出ステップ(102)と、撮影データの不良箇所14と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤15の色を選択する補修データ生成ステップ(103)と、生成した補修データD2に従って不良箇所14に有色補修剤15を塗装する塗装ステップ(104)とで構成される。
このような板材補修は、板材10の製造工程において実行されることが好ましく、板材10の製造工程が例えば、裁断工程、模様の印刷工程、透明保護膜形成工程からなる場合には、上記基本手順は、模様の印刷工程と、透明保護膜形成工程との間で実行することが望ましい。
【0017】
図2(a)では、基材11に塗料の受理層が12が形成され、その上に木目模様で塗装膜13が形成されているが、模様の不良箇所14では、塗装膜13が剥離して受理層12が露出した状態である。図2(b)では、板材補修が実行され、不良箇所14には、周囲の模様の色に合わせて有色補修剤15が塗装されている。図2(c)では、補修された後の塗装膜13の上に透明保護膜16が更に塗装されて、化粧板材10Aとして完成されている。
【0018】
図3(a)は、入皮による不良箇所14を含んだ木質の基材11を示している。図3(b)では、板材補修が実行され、不良箇所14には、周囲の色に合わせて有色補修剤15が塗装され、図3(c)では、補修された後の塗装膜13の上に透明保護膜16が塗装されて、木質板材10Bとして完成されている。
【0019】
ここで、上記基本手順の各ステップをより詳細に説明すると、撮像ステップ(101)では、板材10Aの表面に白色光を照射して表面全体のカラー撮像データD1を得る。この撮像データD1を構成する各画素は、例えばRGB24ビットの色データを有する。なお、当て傷等の凹凸の不良箇所14が判別できるような撮像データD1を得るには、例えば平行な光を板材表面に対して斜め方向から照射して撮影するなどの方法が望ましい。凹凸等の欠陥を検出する方法は、例えば、特開平2−242108号公報、特開平3−295408号公報等に開示がある。
【0020】
不良箇所検出ステップ(102)では、撮像データD1を画像処理することにより不良箇所14の輪郭を特定しているが、輪郭を特定する処理としては、例えば、撮像データD1を構成する画素の全てに対して、色調、濃淡、明暗等が予め規定した正常な範囲にある画素を除去するフィルタを作用させ、残った画素に対して、注目画素の周囲の状況を判別して孤立した画素や、孤立に近い画素の小集団を除去するフィルタを更に作用させることにより、色調、濃淡、明暗等が正常な範囲にない画素の集団を抽出するような処理が考えられる。この場合、残った画素の集団を取り囲む任意曲線が、不良箇所14の輪郭となる。もちろん、この方法以外の公知の画像処理を採用しても構わない。
【0021】
補修データ生成ステップ(103)では、撮影データ中の、検出した不良箇所14と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤15の色を選択するが、そのより具体的な方法の例をフローチャートに従って説明する。
図4は、そのような補修データ生成ステップをより詳細に説明するフローチャート、図5は、図4のフローチャートにおける有色補修剤15の色の選択を説明する模式図である。
このフローチャートによれば、撮像データD1の不良箇所14とそれぞれ上下左右に隣接した画素から色を抽出し(103a)、抽出した色を上下および左右で比較して(103b、103c)、上下の色の近似度合いが左右の色の近似度合いよりも優るときには、有色補修剤15の色として、その上下の色の近似色を選択する一方、その逆の場合には、その左右の色の近似色を選択して(103d〜103f)、補修データD2を生成している(103g)。
図5で示しているように、この例では、不良箇所14中の注目画素P毎に、その上下左右の各方向で不良箇所14の輪郭線の直ぐ外側に位置する4つの画素P1〜P4を特定し、撮像データD1からその画素の色を抽出し、次いで、上下の画素P1、P3の色の近似度合い(差分)と、左右の画素P2、P4の色の近似度合い(差分)とを算出し、その両者を比較する。その比較の結果、上下の画素P1、P3の色の近似度合いが左右の色の近似度合いよりも優るときには、有色補修剤15の色として、上下の画素P1、P3の近似色を選択する一方、その逆の場合には、左右の画素P2、P4の近似色を選択する。なお、不良箇所14が小面積であれば、その全体を1画素と同様に処理しても構わない。
【0022】
また、補修データ生成ステップでは、上記とは異なる方法も可能なので、それをフローチャートに従って説明する。
図6は、そのような補修データ生成ステップをより詳細に説明するフローチャート、図7は、図6のフローチャートにおける有色補修剤15の色の選択を説明する模式図である。方法を説明する図面である。
このフローチャートによれば、画像データ中の、検出した不良箇所14の輪郭に沿って周囲の画素から色を抽出し(103h)、抽出した色の内で最も出現度数の多い色を判別して、有色補修剤15の色として選択する(103i)。そして、その選択した色に従って、補修データD2を生成している(103g)。この方法は、比較的小さい不良箇所14の補修に適したものである。
図7に示しているように、不良箇所14の輪郭線の直ぐ外側に接した全ての画素P1〜Pnを特定し、撮像データD1からそれらの画素の色を抽出する。次いで、抽出した画素の色を有限な数の近似色(例えば、乳白色、黄色、茶色、焦げ茶の4色)のいずれか最も近似したものに振り分けて、それらの近似色の出現度数を判別し(例えば、乳白色0回、黄色3回、茶色8回、焦げ茶0回)、有色補修剤15の色として最も出現頻度の高かった近似色(茶色)を選択する。
【0023】
なお補修データD2は、板材10の表面全体のイメージとして生成してもよく、その場合には複数の不良箇所14を補修するためのデータを含むことができる。このイメージは、有色補修剤15の色毎のビットイメージであり、複数のレイヤからなる。各レイヤは、ドットの位置に対して特定の色の有色補修剤15を滴下させるか否かを1ビットで表したものである。なお、例えばディザ法に従って、1画素を複数ドットで構成しておけば、グラデーションの表現も可能になる。また、色の選択は、上記のように、模様を構成する複数の色を予め準備しておき、そこから選択するようにしてもよい。例えば木目模様であれば、乳白色、黄色、茶色、焦げ茶等の色を予め準備しておき、そこから選択する。また、任意の色に対応するために、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色を予め準備しておいて所望の色を合成するようにしてもよい。
【0024】
塗装ステップ(104)では、生成した補修データD2に従って不良箇所14に有色補修剤15を塗装するが、その塗装は例えばインクジェット塗装としてもよい。有色補修剤15がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のものであれば、色を合成した場合の発色を確実にするために、不良箇所14に、白色下地剤を予備塗装してから、更に有色補修剤15を塗装することが望ましい。しかしながら、有色補修剤15が色を調合予め済みの、例えば、乳白色、黄色、茶色、焦げ茶のものであれば、それぞれを不透明にしておくことにより、白色下地剤の塗装を省略することも可能である。
【0025】
次に前記した板材補修方法を実行する板材補修装置Aの実施例を説明する。
図8は、その実施例の外観を説明する平面図、図9は、実施例の概略構成を説明するブロック図である。
板材補修装置Aは、不良品としてベルトコンベアなどの搬送手段(不図示)により搬送されてきた板材10を載置する基台20と、板材10の表面を撮像する撮像ヘッド34を有した撮像手段30と、有色補修剤15を不良箇所14にインクジェット方式で塗装する塗装ヘッド41を有した塗装手段40と、これら各手段の制御や、撮像手段30で撮像した撮像データD1の記憶や、補修データD2の生成等を行う制御手段50とを有している。
【0026】
基台20は、板材10の形状や大きさに合わせて形成されている。ここに板材補修装置Aは、板材製造ラインの一部をなし、搬送されてきた板材10に模様の不良箇所14があるか否かを判別し、不良箇所14の模様を補修する一方、不良箇所14がなければそのまま板材10を次工程に向けて搬送する構成としてもよい。
【0027】
撮像手段30は、基台20に隣接して配設された駆動部32と、基台20を挟んで対向配置された支持部33と、その両者に支持架設された撮像ヘッド34とを有し、少なくとも撮像ヘッド34が基台20に対して、板材10の長さ方向(白抜矢印Y方向)に移動可能な構成とされている。
撮像ヘッド34は、板材10の表面を撮像するカラーCCDセンサユニット31、板材10の表面の撮像ヘッド位に応じて均一な、更に望ましくは平行な光線を照射するLEDやレンズ等で構成された光源35、A/D変換器36等を備えている。
【0028】
カラーCCDセンサユニット31は、板材10の幅方向(白抜矢印X方向)を、一度の撮像により1ライン撮像可能なライン型であり、撮像ヘッド34は、サーボモータやステッピングモータ(不図示)を備えたなど駆動部32により、撮像するラインのピッチに応じて、板材10の長さ方向に駆動制御される。なお、センサユニットには、カラーCCDセンサ以外に、例えば、カラーCMOSセンサ等を用いてもよい。
【0029】
塗装手段40は、基台20に隣接して配設された駆動部42と、基台20を挟んで対向配置された支持部43と、その両者に支持架設され、塗装ヘッド41を案内する案内棹44とを有し、この案内棹44は、板材10の長さ方向に移動可能な構成とされている。また、塗装ヘッド41は、案内棹28に沿って、板材10の幅方向に移動可能に構成されている。すなわち、塗装ヘッド41は、板材10に対してX−Y方向に駆動制御がなされる。
【0030】
塗装ヘッド41は、基台20に向かう面に、各色の有色補修剤15を噴射する複数の噴出ノズル(不図示)を板材10の長さ方向に並べて配設しており、板材10の幅方向に移動する際に、有色補修剤15を適宜噴射して不良箇所14に塗装する。なお、噴出ノズルの駆動方式は特に限定されず、適宜公知のもの、例えばドロップオンデマンドピエゾ方式、ドロップオンデマンドバルブ方式、コンティニュアス帯電偏向方式などが適用可能である。
有色補修剤15は、例えば、樹脂、溶剤、硬化剤、添加剤等に、各基本色の色素剤を混合した溶液であり、前記したノズル駆動方式や板材10の表面や表面に形成された受理層12等に応じて、公知の産業用インクジェットインク等の適用が可能であるが、耐候性、耐水性のあるものとすることが好ましい。具体的な例としては、例えば、メチルエチルケトンやエタノール、アセトンなどを溶剤とする速乾性補修剤、オイルベースの油性補修剤、紫外線を照射して硬化させるUV硬化補修剤、水性補修剤が考えられる。
【0031】
制御手段50は、例えばワークステーション等で構成され、CPU51と、制御プログラム、撮像データD1、補修データD2等を記憶する記憶手段52等を備え、撮像データD1を画像処理して不良箇所14の輪郭を特定する不良箇所検出手段、撮影データD1から不良箇所14と隣接した部分の画素の色を抽出して塗布すべき有色補修剤15の色を選択する補修データ生成手段等を構成する。
【0032】
その基本動作を説明すると、制御手段50は、まず撮像手段30を制御し、基台20の上に載置された板材10の表面を撮像する。撮像信号はA/D変換器36でデジタル化され、撮像データD1として、記憶手段52に格納される。
次いで、上述したようなフィルタ処理等によって、撮像データD1から不良箇所14検出してその輪郭を特定し、撮影データD1中の不良箇所14と隣接した部分の画素から色を抽出して塗布すべき有色補修剤15の色を選択し、補修データD2を生成して記憶手段52に格納する。
その後、その補修データD2に基づいて、塗装手段40を制御し、板材10の不良箇所14に有色補修剤15を噴射して塗装を行う。
【0033】
なお、本実施形態では、撮像ヘッド34を板材10に対して、X−Y移動させる構成としているが、板材10をX−Y移動させる構成としてもよく、あるいは、板材10をY方向に移動可能に構成すると共に、撮像ヘッド34を板材10に対してX方向に移動可能に構成してもよい。
また、本実施形態では、1つの基台20で板材10の撮像、有色補修剤15の塗装を行っているが、それらを個別の基台20で行うようにして、その途中で搬送を行う態様としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による板材補修の基本手順を説明するフローチャートである。
【図2】(a)〜(c)は、この補修方法により補修がなされて製造された化粧板材の補修前(a)、補修した直後(b)、完成後(c)の各状態を示した模式断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、この補修方法により補修がなされて製造された木質板材の補修前(a)、補修した直後(b)、完成後(c)の各状態を示した模式断面図である。
【図4】補修データ生成ステップをより詳細に説明するフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートにおける色の選択を説明する模式図である。
【図6】補修データ生成ステップをより詳細に説明する他のフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートにおける色の選択を説明する模式図である。
【図8】本発明による板材補修装置の外観を説明する平面図である。
【図9】本発明による板材補修装置の概略構成を説明するブロック図である。
【符号の説明】
【0035】
10 板材
14 不良箇所
15 有色補修剤
30 撮像手段
40 塗装手段
50 制御手段(不良箇所検出手段、補修データ生成手段)
A 板材補修装置
D1 撮像データ
D2 補修データ
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成19年2月22日(2007.2.22)
【代理人】 【識別番号】100087664
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 宏行


【公開番号】 特開2008−201074(P2008−201074A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−41999(P2007−41999)