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【発明の名称】 基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法
【発明者】 【氏名】安永 裕一

【要約】 【課題】従来の基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法では、突板間に隙間ができるために、突板間から基材が見えてしまい、見栄えが悪かった。

【解決手段】プレス治具に突板保持用ホゾを設け、複数の突板に突板保持用ホゾに適合する穴を設けた。基材に複数の突板を密着するように接着する際に、突板の穴をプレス治具の突板保持用ホゾにはめて、基材上の突板の位置を固定することにより、プレス時に突板間の間隙を拡張させないことが可能であり、このため、基材が少ししか見えないので、突板接着済み基材の見栄えが良くなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法であって、
前記プレス治具は突板保持用のホゾを有していて、前記複数の突板は突板保持用のホゾにはまる穴を有し、該ホゾと穴は、各突板が2箇所以上で保持されるように各突板に対して、2つ以上設けられていて、
前記基材をプレス治具に配置する段階と、
前記基材上に接着剤を添付する段階と、
前記複数の突板の前記穴を前記プレス治具の前記突板保持用のホゾにはめて、隣接する前記突板の前記端面が密着するように、前記突板を前記基材に貼り合わせる段階と、
プレスをして、前記突板を前記基材に接着する段階と、
突板接着済み基材の外周を切断して、製品形状にする段階と、
を有する、方法。
【請求項2】
前記ホゾと前記穴は、それぞれの突板を接着する際に向かい合わせになる各端面の近傍に、端面の延長方向に沿うように配置されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記突板の前記穴が、切断される前記突板接着済み基材の外周部に設けられる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1〜3の方法により製作された、前記突板接着済み基材に、コーティング材をコーティングする段階を更に有する、基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の基材上に複数の突板の端面が密着するように接着する方法では、突板の端面間に隙間ができるために、突板間から基材が見えてしまい、見栄えが悪かった。特にブビンガのように木の導管が強くある材料の突板では、接着剤の中に含まれている水分が材料に浸み込み、プレス後の養生で突板中の水分が蒸発し、突板が収縮し、突板の継ぎ目がより拡張されてしまうことがあり、更に見栄えが悪くなっていた。また、その突板接着済み基材上を、ポリエステルクリアなどのコーティング材でコーティングして完成製品を作る場合には、突板の端面間の隙間にポリエステルクリアが浸入してしまい、凹状のくぼみが生成されるため、見栄えが悪かった。
【0003】
そこで、突板の端面間から基材が見えないようにするために、間隙ができないように突板の端部を重ねる方法が開示されている。
【0004】
しかし、突板の端部のみ、突板の厚みが約2倍になるために、凸部を生じ、見栄えが悪いと共に、ポリエステルクリアなどでコーティングした場合に、端部に凸部ができてしまうため、見栄えが悪かった。
【0005】
更に、突板の端面間から基材が見えないようにするために、2つの突板上の端部に間隙を覆うように、別の突板を貼り合わせる方法が、特許文献1で紹介されている。
【0006】
しかし、この方法でも、突板の端部及び間隙上が突板の約2倍の厚さになるために、凸部を生じ、見栄えが悪いと共に、その突板上を、ポリエステルクリアなどでコーティングした場合にも、突板の端部及び間隙上に凸部が生じるため、見栄えが悪かった。
【0007】
【特許文献1】特開2004−216759
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、基材が見えて見栄えの悪い、突板間の間隙を少なくすると共に、突板上をポリエステルクリアなどのコーティング材でコーティングをした場合であっても、コーティングの凹凸を小さくして、見栄え良く、基材上に複数の突板を、端面が密着するように接着する方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明によれば、基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法であって、プレス治具は突板保持用のホゾを有していて、複数の突板は突板保持用のホゾにはまる穴を有し、該ホゾと穴は、各突板が2箇所以上で保持されるように各突板に対して、2つ以上設けられていて、基材をプレス治具に配置する段階と、基材上に接着剤を添付する段階と、複数の突板の穴をプレス治具の突板保持用のホゾにはめて、隣接する突板の前記端面が密着するように、突板を基材に貼り合わせる段階と、プレスをして、突板を基材に接着する段階と、突板接着済み基材の外周を切断して、製品形状にする段階と、を有する、方法が提供される。
【0010】
すなわち、請求項1の発明では、プレス治具に突板保持用のホゾを有し、突板に突板保持用のホゾにはまる穴を有していて、ホゾと穴は、各突板が2箇所以上で保持されるように2つ以上設けられているので、穴をホゾにはめることにより、プレス治具に突板が固定され、プレス時に、突板間の間隙を拡張しないで、突板と基材とを接着できる。
【0011】
請求項2の発明によれば、前記ホゾと前記穴は、それぞれの突板を接着する際に向かい合わせになる各端面の近傍に、端面の延長方向に沿うように配置されている、方法が提供される。
【0012】
すなわち、前記ホゾと前記穴は、それぞれの突板を接着する際に向かい合わせになる各端面の近傍に、端面の延長方向に沿うように配置されているので、端面近傍の位置を固定することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、突板の穴が、切断される、突板接着済み基材の外周部に設けられる、方法が提供される。
【0014】
すなわち、突板の穴が、切断される、突板接着済み基材の外周部に設けられているので、外周部を切断すれば突板の穴を取り除くことができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、突板接着済み樹脂基材の外周が切断された製品に、コーティング材をコーティングする段階を更に有する、基材上にプレス治具を用いて複数の突板を端面が密着するように接着する方法が提供される。
【0016】
すなわち、請求項4の発明では、突板上に更にコーティング材がコーティングされているが、突板間の間隙が拡張されないので、コーティング材の凹凸を少なくできる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、基材上に、突板間の間隙を拡張しないで、複数の突板の端面を密着して突板を接着できるので、突板間にわずかな間隙しか有さない、見栄えの良い、突板接着済み基材を作ることができる。また、特にブビンガのように木の導管が強くある材料の突板の場合には、接着剤の中に含まれている水分が材料に浸み込み、プレス後の養生で突板中の水分が蒸発し、突板が収縮するが、プレス治具の突板保持用のホゾに突板の穴がはまり、突板の位置を固定するので、この状態で養生すれば、突板の収縮によるズレも抑制できる。更に、特許文献1のように、別の突板を突板上に接着する必要がないので、工数の低減が可能となる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、前記ホゾと前記穴は、ぞれぞれの突板を接着する際に向かい合わせになる各端面の近傍に、端面の延長方向に沿うように配置されているので、端面近傍を固定することができ、それぞれの突板を密接して接着することができる。
【0019】
請求項3の発明によれば、突板の穴が、切断される、突板接着済み基材の外周部に設けられているので、外周部を切断すれば、穴を取り除くことができるので、追加作業なしに容易に、穴を取り除くことができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、基材上で、突板間の間隙を拡張せずに接着された突板上に、コーティング材をコーティングできるので、コーティング材を、凹凸が少なく、見栄えの良く、突板接着済み基材にコーティングできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【0022】
図1は、本発明の基材2上にプレス治具1を用いて突板3を密着するように接着する方法を図示する。図2は、プレス治具1は、突板保持用のホゾ4を有していて、複数の突板3は、突板保持用のホゾ4にはまる、穴8を有し、ホゾ4と穴8は、各突板が2箇所で保持されるように、各突板に対して、2個設けられていることを図示している。ここで、ホゾ4と穴8はそれぞれ2個以上あってもよく、プレス治具1は、木製でも、アルミニューム製などの金属製でもよい。また、突板保持用のホゾ4は、木の棒でも、鉄などの金属製の棒でもよい。更に、突板3は、ブビンガ、バーズアイメイプル、カーリーメイプル、クラロウォールナット、ホワイトアッシュバールおよびサペリマホガニーなどの部材から作られることができる。図1に戻って、基材2上に突板3を接着する方法は、基材2をプレス治具1に配置する段階1と、基材2上に接着剤5を塗布する段階2と、複数の突板3の穴8をプレス治具1の突板保持用のホゾ4にはめて、隣接する突板3の端面が密着するように、突板3を基材2に貼り合わせる段階3と、プレスをして、突板3を基材2に接着する段階4と、突板接着済み基材6の外周を切断して、製品形状にする段階5を有することを図示している。ここで、突板3の穴8は、切断される突板接着済み基材6の外周部に設けられている。図3は図1の段階3を示す図のA-A線に沿った断面図である。なお、接着剤5は、あらかじめ基材2に塗布されていてもよい。
【0023】
図2に戻って、ホゾ4と穴8は、それぞれの突板3を接着する際に向かい合わせになる各端面の近傍に、端面の延長方向に沿うように配置されている。
【0024】
図4は、図1の段階に、更に、コーティング材9を塗布する段階6を更に有する、基材上に突板を接着する方法を図示している。この段階6を経て完成製品7となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の基材上に突板を接着する方法の段階を示す斜視図である。
【図2】本発明のプレス治具と突板を示す斜視図である。
【図3】図1の段階1を示す斜視図のA-A線に沿った断面図である。
【図4】図1の段階にコーティング材をコーティングする段階を追加した斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1 プレス治具
2 基材
3 突板
4 突板保持用ホゾ
5 接着剤
6 突板接着済み基材
7 完成製品
【出願人】 【識別番号】000185617
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
【出願日】 平成18年12月19日(2006.12.19)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一

【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎

【識別番号】100140028
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 義光


【公開番号】 特開2008−149620(P2008−149620A)
【公開日】 平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願番号】 特願2006−341458(P2006−341458)