トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 木質材料の製造方法
【発明者】 【氏名】小河原 秀也

【要約】 【課題】端材及び廃木材を有効に利用してリサイクル率の向上を図ることのできる木質材料の製造方法を提供する。

【解決手段】枠組壁工法に使用する材料を所定の長さ寸法に加工する際に生じる端材11を、長さ方向に接続して所定長さの縦継ぎ部材12を形成し、複数の縦継ぎ部材12を端材11の厚さ方向に複数積層して接着した後、接着された複数の縦継ぎ部材12を、隣り合う縦継ぎ部材12同士の接着面と直角となるように縦継ぎ部材12の長手方向に沿って切断することにより、所定寸法の木質材料を形成するようにしたので、枠組壁工法に使用される材料を所定の長さ寸法を加工する際に発生する端材11を組み合わせることにより木質材料10を形成することができ、端材11のリサイクル率の向上を図ることが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠組壁工法に使用する木質材料を所定の長さ寸法に加工する際に生じる端材を、長さ方向に接続して所定長さの縦継ぎ部材を形成し、複数の縦継ぎ部材を端材の厚さ方向に複数積層して接着した後、接着された複数の縦継ぎ部材を、隣り合う縦継ぎ部材同士の接着面と直角となるように縦継ぎ部材の長手方向に沿って切断することにより、所定寸法の木質材料を形成する
ことを特徴とする木質材料の製造方法。
【請求項2】
前記端材の厚さ方向に隣り合う縦継ぎ部材の接続部の位置が長さ方向にずれるように各縦継ぎ部材同士を接着する
ことを特徴とする請求項1記載の木質材料の製造方法。
【請求項3】
互いに長さ方向に隣り合う端材を、フィンガージョイントによって接続する
ことを特徴とする請求項1または2記載の木質材料の製造方法。
【請求項4】
前記木質材料の形成により生じる端材を用いて他の木質材料を形成する
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の木質材料の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、材木を所定寸法に加工することにより生じる端材を有効利用するための木質材料の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、過剰な森林伐採による森林資源の枯渇や、二酸化炭素を吸収する森林の減少による地球温暖化を防止するために、材木を加工することにより生じる端材及び木造住宅の解体現場において生じる廃木材などの不要材を、破砕してパーティクルボード用及び製紙用の原料チップや燃料チップ等に加工したり、板パネル等に加工したりしてリサイクル率の向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−175504号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、パーティクルボード用及び製紙用の原料チップや燃料チップの需要は限られるとともに、所定形状の板パネル等に加工不能な端材及び廃木材が多数発生することから、端材及び廃木材を有効に利用することができず、リサイクル率の向上を図ることが困難である。
【0004】
本発明の目的とするところは、端材及び廃木材を有効に利用してリサイクル率の向上を図ることのできる木質材料の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は前記目的を達成するために、枠組壁工法に使用する材料を所定の長さ寸法に加工する際に生じる端材を、長さ方向に接続して所定長さの縦継ぎ部材を形成し、複数の縦継ぎ部材を端材の厚さ方向に複数積層して接着した後、接着された複数の縦継ぎ部材を、隣り合う縦継ぎ部材同士の接着面と直角となるように縦継ぎ部材の長手方向に沿って切断することにより、所定寸法の木質材料を形成している。
【0006】
これにより、枠組壁工法に使用される材料を所定の長さ寸法に加工する際に発生する端材を組み合わせることにより木質材料が形成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、枠組壁工法に使用される材料を所定の長さ寸法に加工する際に発生する端材を組み合わせることにより木質材料を形成することができるので、端材のリサイクル率の向上を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1乃至図5は本発明の一実施形態を示すもので、図1は木質材料の全体斜視図、図2は端部にフィンガージョイント加工が施された端材の斜視図、図3は縦継ぎ部材を接着する行程を示す斜視図、図4は積層接着した縦継ぎ部材の切断位置を示す斜視図、図5は木質材料の製造工程を示すフローチャートである。
【0009】
この木質材料10は、木造住宅の工法としての枠組壁工法(ツーバイフォー工法)に用いられるディメンションランバー材を所定の長さ寸法に加工する際に生じる端材から構成されている。また、枠組壁工法に用いられるディメンションランバー材の種類としては、厚さ寸法×幅寸法がそれぞれ38mm×89mm、38mm×140mm、38mm×184mm、38mm×235mm、38mm×286mm、89mm×89mmのものがあり、各サイズの端材が木質材料の製造に用いられる。
【0010】
木質材料10は、端材11を長さ方向に複数接続することにより所定長さに形成された縦継ぎ部材12を端材11の厚さ方向に積層して接着し、縦継ぎ部材12同士の接着面と直角に端材11の長さ方向に沿って切断することにより形成されている。
【0011】
端材11は、所定の長さ寸法に形成され、フィンガージョイントによって互いに長さ方向に隣り合う端材11の端部同士が接合されるようになっている。長さ方向に隣り合う端材11を接合する際には、フィンガージョイント加工が施された端材11の端部11aに例えば水性ビニルウレタン系の接着剤が塗布されるようになっており、長さ方向に隣り合う端材11は、フィンガージョイントの嵌合力と接着剤の接着力によって接合されるようになっている。
【0012】
隣り合う縦継ぎ部材12は、例えば高周波誘電加熱を用い、熱硬化型のレゾルシノール樹脂等の接着剤によって接着されるようになっている。このとき、隣り合う縦継ぎ部材のフィンガージョイントが互いに隣接しないように、ずらして接着されるようになっている。
【0013】
次に、木質材料10の製造方法について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0014】
まず、端材11を所定の長さ寸法となるように切断し(ステップS1)、所定の長さに形成した端材11の端部11aにフィンガージョイント加工を行い、複数の端材11を端材11の長さ方向に複数接続して所定の長さ寸法の縦継ぎ部材12を構成する(ステップS2)。次に、モルダー加工によって縦継ぎ部材12の厚さ方向両面及び幅方向両面の継ぎ目を平滑に仕上げ(ステップS3)、縦継ぎ部材12を厚さ方向に積層して接着する(ステップS4)。最後に、縦継ぎ部材12同士の接着面と直角に長さ方向に沿って積層した縦継ぎ部材12を切断し(ステップS5)、切断することにより形成された木質材料10をモルダー加工によって継ぎ目を平滑に仕上げる(ステップS6)。
【0015】
このとき、切断、フィンガージョイント加工及びモルダー加工など、木質材料10の製造時に木片及び大鋸屑が発生するが、木片は破砕することによりチップ材としてパーティクルボードやセメント木毛板に利用され、大鋸屑は農業や酪農に利用される。
【0016】
このように、本実施形態の木質材料の製造方法によれば、枠組壁工法に使用する材料を所定の長さ寸法に加工する際に生じる端材11を、長さ方向に接続して所定長さの縦継ぎ部材12を形成し、複数の縦継ぎ部材12を端材11の厚さ方向に複数積層して接着した後、接着された複数の縦継ぎ部材12を、隣り合う縦継ぎ部材12同士の接着面と直角となるように縦継ぎ部材12の長手方向に沿って切断することにより、所定寸法の木質材料を形成するようにしたので、枠組壁工法に使用される材料を所定の長さ寸法を加工する際に発生する端材11を組み合わせることにより木質材料10を形成することができ、端材11のリサイクル率の向上を図ることが可能となる。
【0017】
また、端材11の厚さ方向に隣り合う縦継ぎ部材12の接続部の位置が長さ方向にずれるように各縦継ぎ部材12を接着するようにしたので、木質材料10の長さ方向所定位置に接続部が並ぶことはなく、木質材料10の曲げ強度を長さ方向に均一にすることが可能となる。
【0018】
また、互いに長さ方向に隣り合う端材11を、フィンガージョイントによって接続するようにしたので、端材11を長手方向に確実に接続することができ、木質材料10の長さ寸法を任意に設定することが可能となる。
【0019】
また、木質材料10の形成により生じた端材を用いて他の木質材料を形成するようにしたので、端材を更に別の用途として利用することができ、リサイクル率の向上を更に向上させることが可能となる。
【0020】
尚、前記実施形態では、互いに長さ方向に隣り合う端材11を、フィンガージョイントによって接続するようにしたものを示したが、スカーフジョイントやバットジョイントによって接続するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態を示す木質材料の全体斜視図
【図2】端部にフィンガージョイント加工が施された端材の斜視図
【図3】縦継ぎ部材を接着する行程を示す斜視図
【図4】積層接着した縦継ぎ部材の切断位置を示す斜視図
【図5】木質材料の製造工程を示すフローチャート
【符号の説明】
【0022】
10…木質材料、11…端材、11a…端部、12…縦継ぎ部材。
【出願人】 【識別番号】505278931
【氏名又は名称】株式会社まるや
【出願日】 平成18年10月11日(2006.10.11)
【代理人】 【識別番号】100069981
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 精孝

【識別番号】100087860
【弁理士】
【氏名又は名称】長内 行雄


【公開番号】 特開2008−93936(P2008−93936A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2006−277616(P2006−277616)