トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 枠組壁工法における枠組材の製造装置および製造方法
【発明者】 【氏名】祖父江 久好

【要約】 【課題】枠組材を一切組み立てない状態で現場に搬入し、現場において容易に組み立てを行うことを可能にする。

【構成】上枠材30の公称断面短手方向の面31に、スタッド材が配置される位置を示すけがき線32と、それぞれのけがき線32の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号33とを印刷するためのデータと、下枠材40の公称断面短手方向の面41に、スタッド材およびまぐさ受け材70がそれぞれ配置される位置を示すけがき線42と、それぞれのけがき線42の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材70のいずれかを示す記号43a,43bとを印刷するためのデータと、上枠材30、下枠材40、まぐさ材50およびまぐさ受け材70を含む各枠組材の公称断面短手方向の面31,40に、各枠組材の種類を示す記号37,46,52,72を印刷するためのデータとを含む加工用データを設計値データから生成し、印刷を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠組壁工法により建築する建物の設計値データを記憶する手段と、
前記建物の枠組を構成する上枠材、下枠材、スタッド材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材を加工するための加工用データであって、
前記上枠材の公称断面短手方向の面に、前記スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とを印刷するためのデータと、
前記下枠材の公称断面短手方向の面に、前記スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とを印刷するためのデータと、
前記上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号を印刷するためのデータと
を含む加工用データを前記設計値データから生成する手段と、
前記加工用データに基づいて前記各枠組材に印刷を行う手段と
を有する枠組壁工法における枠組材の製造装置。
【請求項2】
前記加工用データは、前記各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材により形成する壁パネルユニットを識別するためのユニット記号を印刷するためのデータを含むものである請求項1記載の枠組壁工法における枠組材の製造装置。
【請求項3】
前記加工用データは、前記各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材の長さを印刷するためのデータを含むものである請求項1または2に記載の枠組壁工法における枠組材の製造装置。
【請求項4】
前記加工用データは、前記まぐさ材が配置される位置に対応する前記上枠材の公称断面短手方向の面に、前記まぐさ受け材の長さ、まぐさ材の長さおよびまぐさ材の太さを印刷するためのデータを含むものである請求項1から3のいずれかに記載の枠組壁工法における枠組材の製造装置。
【請求項5】
枠組壁工法により建築する建物の枠組を構成する上枠材、下枠材、スタッド材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材を加工するための加工用データであって、
前記上枠材の公称断面短手方向の面に、前記スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とを印刷するためのデータと、
前記下枠材の公称断面短手方向の面に、前記スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とを印刷するためのデータと、
前記上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号を印刷するためのデータと
を含む加工用データを前記建物の設計値データから生成するステップと、
前記加工用データに基づいて前記各枠組材に印刷を行うステップと
を含む枠組壁工法における枠組材の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、枠組壁工法(いわゆるツーバイフォー(2×4)工法)における枠組材の製造装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
枠組壁工法は、断面が一般的には厚さ38mm(2インチ)×幅89mm(4インチ)の規格化された加工木材(枠組材)で組まれた枠組に構造用合板その他これに類する面材を打ち付けた床および壁により建物を建築する工法である。従来、枠組壁工法による建築では、設計図面に基づく見積数量の上記枠組材を現場に搬入し、現場において熟練工が、設計図面から各部の寸法や形状を割り出して枠組材に墨出しを行い、穴開けや切削等を行ってから、釘打ち等によりこれらの部材を組み立てている。
【0003】
ところが、近年においては、熟練工や人手不足等の理由により、現場において各部の寸法や形状を割り出して枠組材に墨出しを行うことが困難となっている。また、現場において枠組材の切削等を行うと、余剰端材が発生するので、この余剰端材の廃棄処理を行う必要があり、コスト高の原因となっている。そこで、これらの問題を改善するため、特許文献1〜3に記載のような対策が考えられている。
【0004】
例えば、特許文献1では、それぞれ複数の組立要素からなり、仕様が決められた複数の仮想ユニットのうち、枠組壁工法による対象建築物の構成に必要な仮想ユニットを、その仮想ユニットが配置されるべき実際の位置に対応する位置に位置付けする設計工程と、この設計結果および各仮想ユニットの仕様に基づき、対象建築物の構成に必要な組立要素を必要な加工を施して供給する加工・供給工程と、供給された組立要素を現場においてほぼ加工することなく組み立てる組立工程とを具備する枠組壁工法の設計生産連係による総合生産方法が提案されている。
【0005】
また、この特許文献1に記載の枠組壁工法の設計生産連係による総合生産方法では、加工・供給工程において、必要な釘打ち位置を示す墨出しや、各組立要素間の組合せの便宜を図るための墨出し等を行うことにより、現場では、これらの墨出しに従って組立要素を組合せ、釘を打つだけで、極めて簡単に組立を行うことができるとされている。
【0006】
また、特許文献2,3では、枠組壁工法において組まれた枠組に釘打ちする面材(パネル部材)をプレカット加工するとともに、枠組に釘打ちする位置を割り出してマーキングすることにより、釘打ち作業の平準化および効率化を行い、熟練工でなくとも適切な位置に正しく釘を打ち込めるようにすることができる釘打ち位置マーキングシステムが開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平7−32322号公報
【特許文献2】特開平11−210151号公報
【特許文献3】特開2000−46086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2,3に記載のシステムでは、釘打ちする位置をマーキングすることにより、熟練工でなくとも適切な位置に正しく釘を打ち込めるようにしたものであるが、これらのシステムの目的とするものは、枠組に対する面材の打ち付けであり、枠組の組み立てではない。しかしながら、枠組壁工法において最も熟練を必要とするのは枠組の組み立てであり、このシステムを用いたとしても枠組については熟練工によらなければ組み立てることができないことになる。
【0009】
また、特許文献1に記載の総合生産方法についても、従来、現場において行っていた墨出しを加工・供給工程において行うことで、現場では、この墨出しに従って組立要素を組合せ、釘を打つだけで組立を行えるようにしたものであり、各組立要素の組合せ位置と釘打ちの位置が墨出しされているだけである。したがって、実際にはどの組立要素がどこに配置されるかについては熟練工が判断しなければならず、各組立要素の配置が判断できて初めて、この墨出しに基づく釘打ちが可能となる。
【0010】
そのため、従来の枠組壁工法のプレカットにおいては、工場内で各ユニットの枠組をある程度組み込み、予め組み込んだ状態で現場へ搬送し、現場では各ユニットを組み合わせる作業だけを行うプレハブ工法が用いられている。しかし、このように工場内で各ユニットの枠組を行った状態で現場へ搬送する場合、搬送物の占有面積が大きくなってしまうため、輸送費が高くなってしまうという問題が発生する。
【0011】
そこで、本発明においては、枠組材を一切組み立てない状態で現場に搬入し、現場において容易に組み立てを行うことを可能にする枠組壁工法における枠組材の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の枠組壁工法における枠組材の製造装置は、枠組壁工法により建築する建物の設計値データを記憶する手段と、建物の枠組を構成する上枠材、下枠材、スタッド材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材を加工するための加工用データであって、上枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とを印刷するためのデータと、下枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とを印刷するためのデータと、上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号を印刷するためのデータとを含む加工用データを設計値データから生成する手段と、加工用データに基づいて各枠組材に印刷を行う手段とを有するものである。
【0013】
本発明の枠組壁工法における枠組材の製造装置によれば、上枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とが印刷され、下枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とが印刷され、上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られる。
【0014】
なお、公称断面短手方向の面とは、枠組壁工法において用いられる規格化された木材(例えば、我が国においては、日本農林規格(JAS)または日本工業規格(JIS)により規格化されたものが使用される。)の公称断面(例えば、厚さ38mm×幅89mm)の各辺のうち短い方の辺(厚さ方向の辺)が位置する公称長さ方向の面をいう。
【0015】
ここで、加工用データは、各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材により形成する壁パネルユニットを識別するためのユニット記号を印刷するためのデータを含むものであることが望ましい。これにより、各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材により形成する壁パネルユニットを識別するためのユニット記号が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られる。
【0016】
また、加工用データは、各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材の長さを印刷するためのデータを含むものであることが望ましい。これにより、各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材の長さが印刷され、プレカットされた各枠組材が得られる。
【0017】
また、加工用データは、まぐさ材が配置される位置に対応する上枠材の公称断面短手方向の面に、まぐさ受け材の長さ、まぐさ材の長さおよびまぐさ材の太さを印刷するためのデータを含むものであることが望ましい。これにより、まぐさ材が配置される位置に対応する上枠材の公称断面短手方向の面に、まぐさ受け材の長さ、まぐさ材の長さおよびまぐさ材の太さが印刷され、プレカットされた上枠材が得られる。
【0018】
本発明の枠組壁工法における枠組材の製造方法は、枠組壁工法により建築する建物の枠組を構成する上枠材、下枠材、スタッド材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材を加工するための加工用データであって、上枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とを印刷するためのデータと、下枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とを印刷するためのデータと、上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号を印刷するためのデータとを含む加工用データを建物の設計値データから生成するステップと、加工用データに基づいて各枠組材に印刷を行うステップとを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明の枠組壁工法における枠組材の製造方法によれば、上枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とが印刷され、下枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とが印刷され、上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られる。
【発明の効果】
【0020】
(1)本発明によれば、上枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材が配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材を示す記号とが印刷され、下枠材の公称断面短手方向の面に、スタッド材およびまぐさ受け材がそれぞれ配置される位置を示すけがき線と、それぞれのけがき線の位置に合わせて配置されるスタッド材またはまぐさ受け材のいずれかを示す記号とが印刷され、上枠材、下枠材、まぐさ材およびまぐさ受け材を含む各枠組材の公称断面短手方向の面に、各枠組材の種類を示す記号が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られるので、この各枠組材の公称断面短手方向の面を参照すれば、各枠組材がどこに配置され、組み立てられるかを確認することができるので、この各枠組材の公称断面短手方向の面を上にしてそれぞれの位置に配置し、平面上で確認しながら容易に組み立てを行うことが可能となる。すなわち、本発明によれば、枠組材を一切組み立てない状態で現場に搬入し、現場において容易に組み立てを行うことが可能となる。
【0021】
(2)各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材により形成する壁パネルユニットを識別するためのユニット記号が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られるので、この各枠組材の公称断面短手方向の面を上にしてそれぞれの位置に配置して組み立てを行う際に、どの壁パネルユニットを構成する枠組材であるのかを、この平面上で容易に確認しながら組み立てを行うことが可能となる。
【0022】
(3)各枠組材の公称断面短手方向の面に、当該各枠組材の長さが印刷され、プレカットされた各枠組材が得られるので、各枠組材の公称断面短手方向の面を上にしてそれぞれの位置に配置して組み立てを行う際に、各枠組材の長さを容易に確認しながら組み立てを行うことが可能となる。
【0023】
(4)まぐさ材が配置される位置に対応する上枠材の公称断面短手方向の面に、まぐさ受け材の長さ、まぐさ材の長さおよびまぐさ材の太さが印刷され、プレカットされた上枠材が得られるので、この上枠材の公称断面短手方向の面を上にしてそれぞれの位置に配置して組み立てを行う際に、この上枠材の下に組み付けるまぐさ材を容易に確認することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は本発明の実施の形態における枠組壁工法における枠組材の製造装置の全体構成を示す概略図、図2は図1の枠組材の製造装置のブロック図である。
【0025】
図1において、本発明の実施の形態における枠組壁工法における枠組材の製造装置は、コンピュータ1と、各枠組材を加工するプレカット装置2とから構成される。コンピュータ1は、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置1a、ディスプレイ等の表示装置1b等を備えたパーソナルコンピュータ等である。プレカット装置2は、加工用データに基づいて枠組材のカット等の加工を行う装置である。なお、以下においては、コンピュータ1とプレカット装置2とがそれぞれ別々の装置により構成された例について説明するが、これらの装置を一体化したり、あるいはさらに細分化したりすることも可能である。
【0026】
コンピュータ1は、枠組壁工法により建築する建物の各種設計値データを入力するCAD入力手段10と、CAD入力手段10により入力された各種設計値データ等を記憶する設計値記憶手段11と、設計値記憶手段11に記憶された設計値データから伏図、竪枠図や組立図等の図面を生成する作図手段12と、作図手段12により生成された図面から加工用データを生成する加工データ生成手段13とを有する。
【0027】
CAD入力手段10は、建物の仕様(矩計)を入力し、間取り、開口部や屋根等の各種設計値データを入力するものである。このCAD入力手段10としては、例えば、本出願人が先に開示した特開2005−157839号公報に記載の意匠データ入力装置等を利用することができる。なお、CAD入力手段10は、本発明の枠組材の製造装置に必須ではなく、他のCAD装置により入力されたデータを読み込む構成としても良い。
【0028】
設計値記憶手段11に記憶されるデータは、CAD入力装置10により直接入力されるか、あるいは入力された各種設計値データに基づいて自動的に算出されたものである。例えば、本実施形態においては、この設計値データには、枠組(上枠、下枠、竪枠)の位置や開口部の位置等を含んでいる。
【0029】
作図手段12は、設計値記憶手段11に記憶された設計値データから枠組の伏図、竪枠図や組立図等の図面を生成するものである。図3は作図手段12により生成された竪枠伏図の例を示す図、図4は図3に示す壁パネルユニット2K1の組立図の例を示す図である。なお、作図手段12は、CAD入力手段10に組み込んで一体に構成することも可能である。作図手段12により生成された図面は設計値データとして設計値記憶手段11に記憶される。
【0030】
加工データ生成手段13は、プレカット装置2により各枠組材のカット、および、けがき線や記号等の印刷を行うための加工用データを、設計値記憶手段11に記憶された設計値データから生成するものである。加工用データには、これらの各枠組材を所定寸法および所定形状にカットするためのデータと、各枠組材がどこに配置され、組み立てられるのかを示すけがき線や記号等を印刷するためのデータとが含まれる。図5は加工データ生成手段13により生成された加工用データにより加工される各枠組材の例を示している。図5の(a)は上枠材、(b)は下枠材、(c)はまぐさ材、(d)は窓台材、(e)はまぐさ受け材、(f)は下束材である。
【0031】
例えば、図5の(a)に示す上枠材30の場合、この上枠材30の公称断面短手方向の面31に、スタッド材S(予め所定長さにカットされた標準の竪枠材)が配置される位置を示すけがき線32と、それぞれのけがき線32の位置に合わせて配置されるスタッド材Sを示す記号“S”33とが印刷される。けがき線32は、スタッド材Sの公称断面長手方向の面と一致させて位置決めするためのものである。なお、本実施形態においては、スタッド材Sの公称断面短手方向の2面に一致させるため、スタッド材Sが配置される位置にけがき線32を2本ずつ印刷し、スタッド材Sを示す記号“S”33をこの2本のけがき線32の間に印刷しているが、どの面をどのけがき線32に一致させればよいか明らかである場合にはけがき線32を1本にすることも可能である。
【0032】
また、上枠材30には、まぐさ材50が配置される位置、すなわち開口部M(図4参照。)が配置される位置に対応する公称断面短手方向の面31に、まぐさ受け材70の長さ34と、まぐさ材50の長さ35および太さ(型式)36が印刷される。さらに、この同じ面31には、この枠組材の種類、すなわち上枠材30であることを示す記号“ウエ”37と、この上枠材30により構成される壁パネルユニットを識別するためのユニット記号“2K1”38とが印刷される。
【0033】
また、図5の(b)に示す下枠材40の場合、この下枠材40の公称断面短手方向の面41に、スタッド材Sおよびまぐさ受け材70がそれぞれ配置される位置を示すけがき線42と、それぞれのけがき線42の位置に合わせて配置されるスタッド材Sを示す記号“S”43aまたはまぐさ受け材70を示す記号“マ”43bとが印刷される。けがき線42は、上枠材30と同様、スタッド材Sの公称断面短手方向の2面またはまぐさ受け材70の公称断面長手方向の2面71bに一致するように印刷される。
【0034】
また、下枠材40には、窓台材60が配置される位置、すなわち開口部Mが配置される位置に対応する公称断面短手方向の面41に、窓台材60の長さ44と、下束材80の長さ45とが印刷される。さらに、この同じ面41には、この枠組材の種類、すなわち下枠材40であることを示す記号“シタ”46と、この下枠材40により構成される壁パネルユニットを識別するためのユニット記号“2K1”47とが印刷される。
【0035】
また、図5の(c)〜(f)に示すまぐさ材50、窓台材60、まぐさ受け材70、下束材80には、規格化されていない木材を使用するまぐさ材50を除いてそれぞれの公称断面短手方向の面(まぐさ材50の場合は太さ36に相当する面)51,61,71a,81に、それぞれの枠組材の種類を示す記号“マグ”52,“ダイ”62,“マウ”72,“シツ”82と、ユニット記号“2K1”53,63,73,83と、それぞれの枠組材の長さ54,64,74,84とが印刷される。
【0036】
なお、上述した記号以外の記号として、スタッド材Sが3本重ねて配置されることを示す記号“3”48、パッキン(図示せず。)が配置されることを示す記号“P”や、アンテナ受(PC金物)が配置されることを示す記号“PC”等を印刷する場合もある。また、初期設定と異なる型式のスタッド材を配置する場合には、そのスタッド材の型式(例えば、“412”等)を印刷する場合もある。
【0037】
図2に戻って、プレカット装置2は、加工データ生成手段13により生成された加工用データに基づいて各枠組材に印刷を行う印刷手段20と、加工データ生成手段13により生成された加工用データに基づいて各枠組材をカットするカット手段21とを有する。印刷手段20は、加工用データに基づいて、図5で説明したようなけがき線32,42、記号33,37,39,43a,43b,46,48,52,62,72,82、長さ34,35,44,45,54,64,74,84、太さ36やユニット記号38,47,53,63,73,83等を印刷するものである。なお、印刷方式は、インクジェット方式や墨入れ方式等のいずれの方式でも良い。カット手段21は、加工用データに基づいて、図5に示すような上枠材30、下枠材40、まぐさ材50、窓台材60、まぐさ受け材70や下束材80等の各枠組材をカットするものである。
【0038】
上記構成の枠組材の製造装置によれば、コンピュータ1により各種設計値データの入力等を行って加工用データを作成し、プレカット装置2により各枠組材の加工を行うことで、上枠材30、下枠材40、窓台材60、まぐさ受け材70や下束材80等の各枠組材の公称断面短手方向の面31,41,61,71a,81およびまぐさ材50の太さに相当する面51に、けがき線32,42、記号33,37,39,43a,43b,46,48,52,62,72,82、長さ34,35,44,45,54,64,74,84、太さ36やユニット記号38,47,53,63,73,83等が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られる。
【0039】
これらの各枠組材を平面上に配置して組み立てる際には、図6に示すように、上枠材30、下枠材40、窓台材60、まぐさ受け材70や下束材80等の各枠組材の公称断面短手方向の面31,41,61,71a,81およびまぐさ材50の太さに相当する面51が上面に配置されるので、これらの面31,41,51,61,71a,81を参照すれば、各枠組材がどこに配置され、組み立てられるかを確認することができる。すなわち、本実施形態における枠組材の製造装置により得られた各枠組材によれば、各枠組材の面31,41,51,61,71a,81を上にしてそれぞれの位置に配置し、平面上で確認しながら容易に組み立てを行うことが可能であるため、枠組材を一切組み立てない状態で現場に搬入し、現場において容易に組み立てを行うことができる。
【0040】
また、本実施形態における枠組材の製造装置では、各枠組材の面31,41,51,61,71a,81に、当該各枠組材により形成する壁パネルユニットを識別するためのユニット記号“2K1”38,47,53,63,73,83が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られるので、この面31,41,51,61,71a,81を上にしてそれぞれの位置に配置して組み立てを行う際に、どの壁パネルユニットを構成する枠組材であるのかを、この平面上で容易に確認しながら組み立てを行うことが可能である。
【0041】
また、本実施形態における枠組材の製造装置では、各枠組材の面31,41,51,61,71a,81に、当該各枠組材の長さ34,35,44,45,54,64,74,84が印刷され、プレカットされた各枠組材が得られるので、この面31,41,51,61,71a,81を上にしてそれぞれの位置に配置して組み立てを行う際に、上枠材30および下枠材40に印刷された長さ34,35,44,45および太さ36と、まぐさ材50、窓台材60、まぐさ受け材70および下束材80に印刷された長さ54,64,74,84とを確認して、組み立てを行うことが可能である。
【0042】
また特に、本実施形態における枠組材の製造装置では、まぐさ材50が配置される位置に対応する上枠材30の公称断面短手方向の面31に、まぐさ受け材70の長さ34、まぐさ材50の長さ35およびまぐさ材50の太さ36が印刷されているので、この上枠材30の公称断面短手方向の面31を上にしてそれぞれの位置に配置して組み立てを行う際に、この上枠材30の下に組み付けるまぐさ材50を容易に確認することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、枠組壁工法における枠組材を製造する装置および方法として有用である。特に、本発明は、枠組材を一切組み立てない状態で現場に搬入し、現場において容易に組み立てを行うことを可能にする枠組材を製造する装置および方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態における枠組壁工法における枠組材の製造装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1の枠組材の製造装置のブロック図である。
【図3】生成された竪枠伏図の例を示す図である。
【図4】図3に示す壁パネルユニットの組立図の例を示す図である。
【図5】生成された加工用データにより加工される各枠組材の例を示す斜視図であって、(a)は上枠材、(b)は下枠材、(c)はまぐさ材、(d)は窓台材、(e)はまぐさ受け材、(f)は下束材をそれぞれ示す図である。
【図6】図5の各枠組材を平面上で組み立てる様子を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
1 コンピュータ
2 プレカット装置
10 CAD入力手段
11 設計値記憶手段
12 作図手段
13 加工データ生成手段
20 印刷手段
21 カット手段
30 上枠材
40 下枠材
50 まぐさ材
60 窓台材
70 まぐさ受け材
80 下束材
31,41,61,71a,81 公称断面短手方向の面
32,42 けがき線
33,37,39,43a,43b,46,48,52,62,72,82 記号
34,35,44,45,54,64,74,84 長さ
36 太さ
38,47,53,63,73,83 ユニット記号
【出願人】 【識別番号】503436845
【氏名又は名称】ネットイーグル株式会社
【出願日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【代理人】 【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久

【識別番号】100116296
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幹生


【公開番号】 特開2008−23827(P2008−23827A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−198495(P2006−198495)