トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 ベニヤスライサ
【発明者】 【氏名】ラクロイクス,ウルフギャング

【氏名】トロスト,ユーゲン,エフ.

【要約】 【課題】フリッチからベニヤ薄板を切り出す方法及び装置を提供する。

【解決手段】フリッチと、これに接触する刃の相対運動をさせる駆動機構を含み、前記相対運動を、切断行程の一部の間は比較的遅くし、前記切断行程の他の部分の間は比較的早くする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刃と、フリッチを支持する手段と、前記刃とフリッチの相対運動をさせる手段とを含むベニヤスライサであって、
前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、切断行程の一部の間、前記刃とフリッチとの相対運動の速度を遅くし、前記切断行程の他の部分の間、前記刃とフリッチとの相対運動の速度を速めるベニヤスライサ。
【請求項2】
フリッチを支持する前記手段はフリッチテーブルを含み、
前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、第1のアームと第2のアームを有するベルクランクと、クランク軸と、前記第1のアームを前記クランク軸に結合する連接棒とを含み、前記第2のアームは非直線的に前記フリッチテーブルを動かすように前記フリッチテーブルに結合されている請求項1に記載の装置。
【請求項3】
フリッチを支持する前記手段は、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを含む請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ガイド及び前記フォロアは、弓形のトラック及び該トラックに追従するスライドを含み、該トラックは、前記第2のアームの有効半径と同じ曲率半径を有する請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記弓形のトラックの長さは円周の約1/4である請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記スライドは硬いベアリングスライドを含む請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記スライドはボールベアリングを含む請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記ボールベアリングは循環型のボールベアリングである請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記スライドはローラベアリングを含む請求項4に記載の装置。
【請求項10】
前記ローラベアリングは循環型のローラベアリングである請求項9に記載の装置。
【請求項11】
フリッチを支持する前記手段は、フリッチテーブルを含み、
前記フリッチテーブルはフリッチテーブル支持部に対して動くように前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、
前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、ガイドと、該ガイドを辿るフォロアと、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かす手段とを含み、前記ガイドと前記フォロアのうち一方は、支持フレームに取り付けられ、前記ガイドと前記フォロアのうち他方は、前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記フリッチテーブル支持部は前記支持フレームに対して移動可能に取り付けられている請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記ガイドと前記フォロアは、共に硬いベアリングスライドを含む請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ガイドと前記フォロアは、共にスライドとベアリングを含む請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記ベアリングは循環ベアリングである請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ベアリングはボールベアリングである請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ベアリングはローラベアリングである請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かす前記手段は、前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合されたモータを含み、該モータの駆動により前記フリッチテーブルが前記フリッチテーブル支持部に対して動く請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記モータを制御するコントローラを更に含み、該コントローラは、アルゴリズムに応じて前記モータを制御する請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記モータは、流体モータを含む請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記モータは、電気モータを含む請求項18に記載の装置。
【請求項21】
フリッチを支持する前記手段は、真空源に結合するための接続口を有するフリッチテーブルを含む請求項1に記載の装置。
【請求項22】
フリッチを支持する前記手段は、フリッチ開放状態と、フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態との間を切替可能なドッグを備えるフリッチテーブルを含む請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、前記刃を支持し、前記フリッチに向かうか離れるか選択的に移動するキャリッジを含む請求項1に記載の装置。
【請求項24】
刃と、フリッチを支持する機構と、前記刃とフリッチの相対運動をさせる駆動システムとを含むベニヤスライサであって、前記駆動システムは、切断行程の一部の間、前記刃とフリッチの相対運動の速度を遅くし、前記切断行程の他の部分の間、前記刃とフリッチの相対運動の速度を速めるベニヤスライサ。
【請求項25】
前記フリッチ支持機構は、フリッチテーブルを含み、前記駆動システムは、第1と第2のアームを有するベルクランクと、クランク軸と、前記第1のアームを前記クランク軸に結合する連接棒とを含み、前記第2のアームは、前記フリッチテーブルを非直線的に動かすように前記フリッチテーブルに結合されている請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記フリッチ支持機構は、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを含む請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記ガイドと前記フォロアは、弓形のトラックと、該トラックに追従するスライドとを含み、該トラックは、前記第2のアームの有効半径と等しい曲率半径を有する請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記弓形のトラックの長さは、円周の約1/4である請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記スライドは、硬いベアリングスライドを含む請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記スライドはボールベアリングを含む請求項27に記載の装置。
【請求項31】
前記ボールベアリングは循環型ボールベアリングである請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記スライドはローラベアリングを含む請求項27に記載の装置。
【請求項33】
前記ローラベアリングは循環型ローラベアリングである請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記フリッチ支持機構は、フリッチテーブルを含み、
前記駆動システムは、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを含み、前記ガイドと前記フォロアの一方は、支持フレームに取り付けられ、前記ガイドと前記フォロアの他方は、フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記フリッチテーブル支持部は前記支持フレームに対して移動可能に取り付けられ、前記フリッチテーブルは前記フリッチテーブル支持部に対して動くように前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記駆動システムは前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かす請求項24に記載の装置。
【請求項35】
前記ガイドと前記フォロアは共に硬いベアリングスライドを含む請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記ガイドと前記フォロアは共にスライド及びベアリングを含む請求項34に記載の装置。
【請求項37】
前記ベアリングは循環ベアリングである請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記ベアリングはボールベアリングである請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記ベアリングはローラベアリングである請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記駆動システムは、前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合されたモータを含み、該モータの駆動により前記フリッチテーブルが前記フリッチテーブル支持部に対して動く請求項34に記載の装置。
【請求項41】
アルゴリズムに応じて前記モータを制御するコントローラを更に含む請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記モータは、流体モータを含む請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記モータは、電気モータを含む請求項41に記載の装置。
【請求項44】
前記フリッチ支持機構は、真空源に結合する接続口を有するフリッチテーブルを含む請求項24に記載の装置。
【請求項45】
前記フリッチ支持機構は、フリッチ開放状態と、フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態との間を切替可能なドッグを備えるフリッチテーブルを含む請求項24に記載の装置。
【請求項46】
前記駆動システムは、前記刃を支持し、前記フリッチに向かうか離れるか選択的に移動するキャリッジを含む請求項24に記載の装置。
【請求項47】
フリッチと、これに接触する刃の相対運動をさせることを含むフリッチからベニヤ薄板を切り出す方法であって、
前記相対運動は、切断行程の一部の間は比較的遅く、前記切断行程の他の部分の間は比較的早くなるベニヤ薄板切り出し方法。
【請求項48】
フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、第1のアームと第2のアームを有するベルクランクを提供することと、クランク軸を提供することと、前記第1のアームを前記クランク軸と結合することと、前記第2のアームを前記フリッチテーブルと結合することとを含む請求項47に記載の方法。
【請求項49】
フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、ガイドと該ガイドを辿るフォロアとを提供することを含む請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記ガイドと前記ガイドに追従する前記フォロアを提供することは、弓形のトラックと、該トラックに追従するスライドとを提供することを含み、該トラックは、前記第2のアームの有効半径と等しい曲率半径を有する請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記弓状のトラックを提供することは、円周の1/4の長さを有する弓状のトラックを提供することを含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記スライドを提供することは、硬いベアリングスライドを提供することを含む請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記スライドを提供することは、ボールベアリングスライドを提供することを含む請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記ボールベアリングスライドを提供することは、循環型ボールベアリングスライドを提供することを含む請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記スライドを提供することは、ローラベアリングスライドを提供することを含む請求項50に記載の方法。
【請求項56】
前記ローラベアリングスライドを提供することは、循環型ローラベアリングスライドを提供することを含む請求項55に記載の方法。
【請求項57】
フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを提供することと、前記フリッチテーブルをフリッチテーブル支持部に対して動くように前記フリッチテーブル支持部に取り付けることと、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かすこととを含み、前記ガイドと前記フォロアの一方は、支持フレームに取り付けられ、前記ガイドと前記フォロアの他方は、前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記フリッチテーブル支持部は前記支持フレームに対して移動可能に取り付けられている請求項47に記載の方法。
【請求項58】
前記ガイドと前記ガイドに追従する前記フォロアを提供することは、硬いベアリングスライドを提供することを含む請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記ガイドと前記ガイドに追従する前記フォロアを提供することは、スライド及びベアリングを提供することを含む請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記スライド及び前記ベアリングを提供することは、循環ベアリングを提供することを含む請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記循環ベアリングを提供することは、循環ボールベアリングを提供することを含む請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記循環ベアリングを提供することは、循環ローラベアリングを提供することを含む請求項60に記載の方法。
【請求項63】
前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かすことは、モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することと、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルが動くように前記モータを駆動することとを含む請求項57に記載の方法。
【請求項64】
前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルが動くように前記モータを駆動することは、アルゴリズムに応じて前記モータを駆動することを含む請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することは、流体モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することを含む請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することは、電気モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することを含む請求項64に記載の方法。
【請求項67】
フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、接続口を備えるフリッチテーブル上に前記フリッチを支持することと、前記接続口を真空源に結合することとを含む請求項47に記載の方法。
【請求項68】
フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、フリッチ開放状態と、フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態との間を切替可能なドッグを備えるフリッチテーブル上に前記フリッチを支持することと、前記フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態に前記ドッグを設定することとを含む請求項47に記載の方法。
【請求項69】
フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、前記刃を支持し、前記フリッチに向かうか離れるか選択的に移動するキャリッジを提供することを含む請求項47に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ベニヤ材の製造のための機械に関連して開示されているが、その他の用途にも用いることができるものである。
【背景技術】
【0002】
ベニヤ材の製造のための機械にはいくつかの公知のタイプのものが存在する。例えば、特許文献1〜45に図示及び説明された機械がある。前記特許文献の開示の全てを本明細書に援用する。
【0003】
この特許文献の一覧は、本出願の審査に向けて全ての技術資料をリストアップしたものであると表明する意図はない、また、全ての関連する技術の完全な調査を行ったと表明する意図もない、さらにまた、リストアップしたものより優れた技術が存在しないことを表明する意図もない。また、このような表明がされていると推測すべきではない。
【0004】
<関連する出願への相互参照>
本出願は、2002年2月4日付で出願した、同一の譲受人に譲渡された米国特許出願番号60/354236号の出願日の利益を主張する特許出願である。
【特許文献1】米国特許第2,576,520号明細書
【特許文献2】米国特許第2,676,627号明細書
【特許文献3】米国特許第3,441,069号明細書
【特許文献4】米国特許第3,654,973号明細書
【特許文献5】米国特許第3,680,612号明細書
【特許文献6】米国特許第3,750,725号明細書
【特許文献7】米国特許第4,063,578号明細書
【特許文献8】米国特許第4,068,693号明細書
【特許文献9】米国特許第4,069,850号明細書
【特許文献10】米国特許第4,083,391号明細書
【特許文献11】米国特許第4,089,354号明細書
【特許文献12】米国特許第4,102,372号明細書
【特許文献13】米国特許第4,137,957号明細書
【特許文献14】米国特許第4,287,462号明細書
【特許文献15】米国特許第4,392,519号明細書
【特許文献16】米国特許第4,503,740号明細書
【特許文献17】米国特許第4,503,896号明細書
【特許文献18】米国特許第4,587,616号明細書
【特許文献19】米国特許第4,601,317号明細書
【特許文献20】米国特許第4,753,278号明細書
【特許文献21】米国特許第4,791,970号明細書
【特許文献22】米国特許第4,831,747号明細書
【特許文献23】米国特許第4,893,663号明細書
【特許文献24】米国特許第5,067,534号明細書
【特許文献25】米国特許第5,101,874号明細書
【特許文献26】米国特許第5,143,129号明細書
【特許文献27】米国特許第5,381,841号明細書
【特許文献28】米国特許第5,383,504号明細書
【特許文献29】米国特許第5,385,185号明細書
【特許文献30】米国特許第5,452,220号明細書
【特許文献31】米国特許第5,490,548号明細書
【特許文献32】米国特許第5,511,598号明細書
【特許文献33】米国特許第5,562,137号明細書
【特許文献34】米国特許第5,590,700号明細書
【特許文献35】米国特許第5,680,887号明細書
【特許文献36】米国特許第5,979,524号明細書
【特許文献37】米国特許第6,102,090号明細書
【特許文献38】カナダ特許第1,204,985号明細書
【特許文献39】ドイツ特許第2,501,936号明細書
【特許文献40】ドイツ特許第2,523,481号明細書
【特許文献41】ドイツ特許第2,523,482号明細書
【特許文献42】ドイツ特許第3,915,516号明細書
【特許文献43】ドイツ特許第3,928,941号明細書
【特許文献44】イタリア特許第1,084,683号明細書
【特許文献45】イタリア特許第1,126,371号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によると、ベニヤスライサは、刃と、フリッチを支持する手段と、前記刃とフリッチの相対運動をさせる手段とを含む。前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、切断行程の一部の間、前記刃とフリッチとの相対運動の速度を遅くし、前記切断行程の他の部分の間、前記刃とフリッチとの相対運動の速度を速める。
【0006】
本発明のこの態様によると、フリッチを支持する前記手段はフリッチテーブルを含み、前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、第1のアームと第2のアームを有するベルクランクと、クランク軸と、前記第1のアームを前記クランク軸に結合する連接棒とを含み、前記第2のアームは非直線的に前記フリッチテーブルを動かすように前記フリッチテーブルに結合されている。
【0007】
本発明の一態様によると更に、フリッチを支持する前記手段は、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを含む。
【0008】
本発明のこの態様の別の例によると、フリッチを支持する前記手段は、フリッチテーブルを含み、前記フリッチテーブルはフリッチテーブル支持部に対して動くように前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアと、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かす手段とを含み、前記ガイドと前記フォロアのうち一方は、支持フレームに取り付けられ、前記ガイドと前記フォロアのうち他方は、前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記フリッチテーブル支持部は前記支持フレームに対して移動可能に取り付けられている。
【0009】
本発明のこの態様によると更に、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かす前記手段は、前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合されたモータを含み、該モータの駆動により前記フリッチテーブルが前記フリッチテーブル支持部に対して動く。
【0010】
本発明のこの態様によると、フリッチを支持する前記手段は、真空源に結合するための接続口を有するフリッチテーブルを含む。
【0011】
本発明のこの態様の更に別の例によると、フリッチを支持する前記手段は、フリッチ開放状態と、フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態との間を切替可能なドッグを備えるフリッチテーブルを含む。
【0012】
本発明のこの態様によると、前記刃とフリッチの相対運動をさせる前記手段は、前記刃を支持し、前記フリッチに向かうか離れるか選択的に移動するキャリッジを含む。
【0013】
本発明の他の態様によると、ベニヤスライサは、刃と、フリッチを支持する機構と、前記刃とフリッチの相対運動をさせる駆動システムとを含む。前記駆動システムは、切断行程の一部の間、前記刃とフリッチの相対運動の速度を遅くし、前記切断行程の他の部分の間、前記刃とフリッチの相対運動の速度を速める。
【0014】
本発明のこの態様によると、前記フリッチ支持機構は、フリッチテーブルを含み、前記駆動システムは、第1と第2のアームを有するベルクランクと、クランク軸と、前記第1のアームを前記クランク軸に結合する連接棒とを含み、前記第2のアームは、前記フリッチテーブルを非直線的に動かすように前記フリッチテーブルに結合されている。
【0015】
本発明のこの態様によると更に、前記フリッチ支持機構は、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを含む。
【0016】
本発明のこの態様の別の例によると、前記フリッチ支持機構は、フリッチテーブルを含み、前記駆動システムは、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを含み、前記ガイドと前記フォロアの一方は、支持フレームに取り付けられ、前記ガイドと前記フォロアの他方は、フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記フリッチテーブル支持部は前記支持フレームに対して移動可能に取り付けられ、前記フリッチテーブルは前記フリッチテーブル支持部に対して動くように前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記駆動システムは前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かす。
【0017】
本発明のこの態様によると、前記フリッチ支持機構は、真空源に結合する接続口を有するフリッチテーブルを含む。
【0018】
本発明のこの態様の更に別の例によると、前記フリッチ支持機構は、フリッチ開放状態と、フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態との間を切替可能なドッグを備えるフリッチテーブルを含む。
【0019】
本発明のこの態様によると、前記駆動システムは、前記刃を支持し、前記フリッチに向かうか離れるか選択的に移動するキャリッジを含む。
【0020】
本発明のこれらふたつの態様によると、前記ガイド及び前記フォロアは、弓形のトラック及び該トラックに追従するスライドを含み、該トラックは、前記第2のアームの有効半径と等しい曲率半径を有する。
【0021】
本発明のこれら態様によると更に、前記弓形のトラックの長さは円周の約1/4である。
【0022】
本発明のこれら態様によると、前記スライドは硬いベアリングスライドを含む。
【0023】
本発明のこれら態様の別の例によると、前記スライドはボールベアリングを含む。
【0024】
本発明のこれら態様によると更に、前記ボールベアリングは循環型のボールベアリングである。
【0025】
本発明のこれら態様の別の例によると、前記スライドはローラベアリングを含む。
【0026】
本発明のこれら態様によると、前記ローラベアリングは循環型のローラベアリングである。
【0027】
本発明のこれら態様によると更に、前記ガイドと前記フォロアは共に硬いベアリングスライドを含む。
【0028】
本発明のこの態様の別の例によると、前記ガイドと前記フォロアは共にスライド及びベアリングを含む。
【0029】
本発明のこれら態様によると、前記ベアリングは循環ベアリングである。
【0030】
本発明のこれら態様によると更に、前記ベアリングはボールベアリングである。
【0031】
本発明のこれら態様の別の例によると、前記ベアリングはローラベアリングである。
【0032】
本発明のこれら態様によると更に、アルゴリズムに応じて前記モータを制御するコントローラを更に含む。
【0033】
本発明のこれら態様によると、前記モータは、流体モータを含む。
【0034】
本発明のこれら態様の別の例によると、前記モータは、電気モータを含む。
【0035】
また本発明の更に他の態様によると、ベニヤ薄板を切り出す方法は、フリッチと、これに接触する刃の相対運動をさせることを含む。前記相対運動は、切断行程の一部の間は比較的遅く、前記切断行程の他の部分の間は比較的早くなる。
【0036】
本発明のこの態様によると、フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、第1のアームと第2のアームを有するベルクランクを提供することと、クランク軸を提供することと、前記第1のアームを前記クランク軸と結合することと、前記第2のアームを前記フリッチテーブルと結合することとを含む。
【0037】
本発明のこの態様によると、フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、ガイドと該ガイドに追従するフォロアとを提供することを含む。
【0038】
本発明のこの態様によると、前記ガイドと前記ガイドに追従する前記フォロアを提供することは、弓形のトラックと、該トラックに追従するスライドとを提供することを含み、該トラックは、前記第2のアームの有効半径と等しい曲率半径を有する。
【0039】
本発明のこの態様によると、前記弓状のトラックを提供することは、円周の1/4の長さを有する弓状のトラックを提供することを含む。
【0040】
本発明のこの態様によると、前記スライドを提供することは、硬いベアリングスライドを提供することを含む。
【0041】
本発明のこの態様の別の例によると、前記スライドを提供することは、ボールベアリングスライドを提供することを含む。
【0042】
本発明のこの態様によると、前記ボールベアリングスライドを提供することは、循環型ボールベアリングスライドを提供することを含む。
【0043】
本発明のこの態様の別の例によると、前記スライドを提供することは、ローラベアリングスライドを提供することを含む。
【0044】
本発明のこの態様によると、前記ローラベアリングスライドを提供することは、循環型ローラベアリングスライドを提供することを含む。
【0045】
本発明のこの態様の別の例によると、フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、ガイドと、該ガイドに追従するフォロアとを提供することと、前記フリッチテーブルをフリッチテーブル支持部に対して動くように前記フリッチテーブル支持部に取り付けることと、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かすこととを含み、前記ガイドと前記フォロアの一方は、支持フレームに取り付けられ、前記ガイドと前記フォロアの他方は、前記フリッチテーブル支持部に取り付けられ、前記フリッチテーブル支持部は前記支持フレームに対して移動可能に取り付けられている。
【0046】
本発明のこの態様によると、前記ガイドと前記ガイドを辿る前記フォロアを提供することは、硬いベアリングスライドを提供することを含む。
【0047】
本発明のこの態様の別の例によると、前記ガイドと前記ガイドに追従する前記フォロアを提供することは、スライド及びベアリングを提供することを含む。
【0048】
本発明のこの態様によると、前記スライド及び前記ベアリングを提供することは、循環ベアリングを提供することを含む。
【0049】
本発明のこの態様によると、前記循環ベアリングを提供することは、循環ボールベアリングを提供することを含む。
【0050】
本発明のこの態様の別の例によると、前記循環ベアリングを提供することは、循環ローラベアリングを提供することを含む。
【0051】
本発明のこの態様によると、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルを動かすことは、モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することと、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルが動くように前記モータを駆動することとを含む。
【0052】
本発明のこの態様によると、前記フリッチテーブル支持部に対して前記フリッチテーブルが動くように前記モータを駆動することは、アルゴリズムに応じて前記モータを駆動することを含む。
【0053】
本発明のこの態様によると、前記モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することは、流体モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することを含む。
【0054】
本発明のこの態様の別の例によると、前記モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することは、電気モータを前記フリッチテーブル支持部と前記フリッチテーブルとの間に結合することを含む。
【0055】
本発明のこの態様によると、フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、接続口を備えるフリッチテーブル上に前記フリッチを支持することと、前記接続口を真空源に結合することとを含む。
【0056】
本発明のこの態様の更に別の例によると、フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、フリッチ開放状態と、フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態との間を切替可能なドッグを備えるフリッチテーブル上に前記フリッチを支持することと、前記フリッチを前記フリッチテーブルに取り付けるフリッチ支持状態に前記ドッグを設定することとを含む。
【0057】
本発明のこの態様によると、フリッチと、これに接触する前記刃の相対運動をさせることは、前記刃を支持し、前記フリッチに向かうか離れるか選択的に移動するキャリッジを提供することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
次に図面について説明すると、ベニヤスライサ23は、例えば、真空型あるいは油圧ドッグ型のフリッチテーブルといったフリッチテーブル20を含み、その上にはスライスされてベニヤになるフリッチ22が取り付けられている。フリッチ22は、刃24の刃先と接触した状態で動かすことによって切断行程でスライスされる。刃24は、例えば、特許文献36に図示及び説明されているタイプの、刃24及びプレッシャバーを支持するキャリッジ25に取り付けられている。切断行程が完了すると、フリッチ22及び刃24は、互いに接触した状態からそれぞれ後退し、次の切断行程を行うための位置に戻る。これらの切断及び後退行程は、例えば、フリッチ22をベニヤ薄板に加工する際に90回/分の割合で行われる。
【0059】
従来、このタイプのベニヤスライサにおけるフリッチ22と刃24との相対運動は常に直線的であった。一般的なフリッチ22が含む木目は、元の木の成長の仕方のために、切断行程の前半では少なくともある程度、刃24に向かって相対的に概ね移動し、また、切断行程の後半ではある程度、刃24から離れる方向に相対的に概ね移動するものと本発明では理解している。この結果、フリッチ22から薄く切り出されたベニヤの木目は、概ね木目に逆らって切断される前半分、例えば、一般的なフリッチ22の上半分26から、切り出された各ベニヤ薄板の半分においては擦り上げられて比較的粗く、また、概ね木目にそって切断される後半分、例えば、一般的なフリッチ22の下半分28から、切り出された各ベニヤ薄板の半分においてはより滑らかである傾向がある。つまり、刃24がフリッチ22内部に向かって進むと、木目はより擦り上げられる傾向があり、刃24がフリッチ22内部から離れる方向に進むと、木目はより少なく擦り上げられる傾向にある。この表面の平滑性の差は、ベニヤ薄板を目視することによって肉眼で検出でき、又は、そうでなければ物理的に検出が可能であって、それら両方の方法で検出することもできる。例えば、更なる処理、例えば乾燥、のために積み上げるために、ベニヤスライサから受台30にベニヤ薄板が移る際に、ベニヤ薄板を手で擦ることによって検出することができる。
【0060】
本発明では、切断行程の一部、例えば、第1の部分の間、刃24とフリッチ22の相対運動を遅くし、切断行程の別の部分、例えば、第2の部分の間、刃24とフリッチ22の相対運動を早くすることによって、薄切りされたベニヤ板の表面全体の面平滑性の差を軽減する。これは、図1a〜e及び図2〜4に図示される実施例において、従来技術の直線往復運動ではなく、フリッチテーブル20へ揺動運動を伝えるためにフリッチテーブル20を回転アーム32に取り付けることによって実現される。フリッチテーブル20は、フリッチテーブル20の各点32(図2)と、フリッチテーブル20によって支持されるフリッチ22が円の弧36に沿って移動するように揺れる。図に示した実施例では、弧36の長さは、円周の約1/4である。円の半径は、フリッチテーブル20をベニヤスライサ23上に支持するフリッチテーブル運動アーム32の有効半径である。このため、典型的なフリッチ22の上半分26からベニヤ薄板を切り出し、切断がフリッチ22の木目に比較的逆らう期間は、刃24とフリッチ22の相対運動はより水平となり、フリッチ22を通る刃24の進行はより遅くなる。また、典型的なフリッチ22からのベニヤ薄板の切断が進行する期間、例えば部分28の切断の際は、刃24とフリッチ22の相対運動はより垂直となり、フリッチ22を通る刃24の進行はより早くなる。
【0061】
次に特に図2〜4を参照する。フリッチテーブル20の運動を実現するために、各フリッチテーブル運動アーム32の一端は、フリッチテーブル20が取り付けられている支持部40にピン38によって回転可能に取り付けられている。各フリッチテーブル運動アーム32の他端は、静止支持フレーム44内に回転可能に支持されているフリッチテーブル回転シャフト42に取り付けられている。静止支持フレーム44は、また、錘47により適切につり合いがとられた駆動シャフト46を回転可能に支持する。駆動シャフト46は、駆動シャフト46から離れた端部が連接棒50の一端と回転可能に結合されたクランクアーム48を含む。連接棒50の他端は、フリッチテーブル運動アーム32の1つと静止結合された駆動レバー52と結合されている。従って、フリッチテーブル 20の揺動運動は、駆動シャフト46の回転により得られる。
【0062】
駆動シャフト46は、減速トランスミッションを介して原動機47(図1a)、例えば、電気モータによって回転駆動される。この減速トランスミッションは、原動機47の出力軸に取り付けられているプーリ49と、このプーリ49とクラッチ・ブレーキ55、例えばエアクラッチ、の入力プーリ53とをつなぐベルト51と、クラッチ・ブレーキ55の出力軸57と、駆動プーリ59と、チェーン68と、駆動シャフト46に取り付けた駆動プーリ70とを含む。
【0063】
次に図5を参照する。フリッチテーブル20が弧36に沿って動くため、フリッチテーブル20に追加的な支持が必要とされるあるいは要求される場合は、弓形のトラック80及び弓形のトラック80と係合する弓形のスライド82を、フリッチテーブル20用の支持装置84に付加しても良い。この場合、トラック80とトラック80に追従するスライド82内の溝は、フリッチテーブル20をベニヤスライサ23上に支持するフリッチテーブル運動アーム32の有効半径と等しい曲率半径を有する。また、スライド82は、フリッチテーブル20に回転可能に取り付けられる。スライド82は、例えば、硬いベアリングスライドであってもよいし、または例えば特許文献37に説明されているタイプの循環ボール又はローラベアリングを含むボールベアリング又はローラベアリングを備えても良い。あるいは、弓形トラック80及びスライド82による機構は、この弓状の動きのためにフリッチテーブル20を支持する単独の機構と、フリッチテーブルに弓形のトラック80及びスライド82の構成によって決定される弓状の動きを行わせる、フリッチテーブル20と支持装置84との間に回転可能に結合された適切なモータとを備えてもよい。
【0064】
次に図6及び図7を参照する。より複雑な動きの実行が可能となる変速スライス動作を実現する別の方法は、従来の手段、例えば、直線トラック92と、例えば特許文献37に説明されているタイプの循環ボール又はローラベアリングを含む硬いベアリング、又はボール又はローラベアリングを備える直線スライド90とを用いて支持フレーム88にフリッチテーブル支持部86を取り付けることである。次に、フリッチテーブル20は、例えば、フリッチテーブル支持部86とフリッチテーブル20のうちの一方に装着された水平あるいはほぼ水平な特許文献37に記載のタイプの直線トラック100と、フリッチテーブル支持部86とフリッチテーブル20のうちの他方に取り付けられたベアリング102とによって、フリッチテーブル支持部86に取り付けられる。駆動手段104、例えば、可逆電気モータあるいは油圧モータが、フリッチテーブル20とその支持部86の間に設けられる。次に、フリッチテーブル支持部86が直線的かつ概ね垂直に又は垂直に対して鋭角に動く際に、適切なアルゴリズムによって可逆電気モータへ電流を供給することによって、あるいは油圧油を油圧モータ104へ供給又は油圧モータ104から除去あるいはその両方をすることによって、フリッチテーブル20をある速さで同時に水平に駆動することができる。これにより、刃24に相対的なフリッチ22のいくつかの所望の動きのいずれをも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1a】本発明に従って構成されたシステムの部分断面平面図である。
【図1b】図1aに図示されたシステムの細部の部分立面図である。
【図1c】図1bに示した細部の切断線1c−1cに概ね沿った断面図である。
【図1d】図1aに図示されたシステムの細部の部分立面図である。
【図1e】図1dに示した細部の切断線1e−1eに概ね沿った断面図である。
【図2】図1に図示されたシステムの一部構成要素の立面図であり、前記システムの動作の1つのサイクルにおいて前記構成要素がとる位置と向きを示す。
【図3】図1に図示されたシステムの一部構成要素の立面図であり、前記システムの動作の1つのサイクルにおいて前記構成要素がとる位置と向きを示す。
【図4】図1に図示されたシステムの一部構成要素の立面図であり、前記システムの動作の1つのサイクルにおいて前記構成要素がとる位置と向きを示す。
【図5】本発明に従って構成された他のシステムの一部構成要素の立面図である。
【図6】本発明に従って構成された他のシステムの一部構成要素の部分切断立面図である。
【図7】本発明に従って構成された他のシステムの一部構成要素の部分切断立面図である。
【符号の説明】
【0066】
20 フリッチテーブル
22 フリッチ
23 ベニヤスライサ
24 刃
26 フリッチの上半分
28 フリッチの下半分
32 アーム
34 ポイント
36 弧
42 フリッチテーブル回転軸
46 駆動シャフト
48 クランクアーム
50 連接棒
52 駆動レバー
【出願人】 【識別番号】501069902
【氏名又は名称】ダンザー ノース アメリカ,インコーポレイテッド
【出願日】 平成19年12月10日(2007.12.10)
【代理人】 【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人


【公開番号】 特開2008−105431(P2008−105431A)
【公開日】 平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願番号】 特願2007−318353(P2007−318353)