| 【発明の名称】 |
単板の巻取方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢吹 一
【氏名】西村 律男
【氏名】小池 優
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| 【要約】 |
【課題】ベニヤレースで切削された単板を、省力化と安定的な巻取が可能で、単板歩留りの向上、無駄な乾燥を無くし、生産性が向上する巻取方法を提供する。
【構成】ダンパーDを排除位置に上昇待機させておき、ベニヤレースAで原木1を切削して得られた単板を、第1コンベアB1及び第2コンベアB2で搬送し単板検知器C1で単板の不良部と有効部との該搬送方向下手側の境界を検知すると切断刃5で切断し、次いで第2コンベアB2を増速して不良部をダンパーDの下方に排除し、次に単板の有効部の該方向下手側端部がダンパーDに至る前にダンパーDを案内位置に下降待機させて以後該有効部を第3コンベアB3から巻取装置Fまで搬送して単板を巻取り、単板検知器C1で該方向上手側の該境界を検知すると切断刃5で切断し、次いで第2コンベアB2、第3コンベアB3及び巻取装置Fの巻取速さを増速し、該有効部の該方向上手側端部がダンパーDの箇所を通過後に、ダンパーDを排除位置に回動待機させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状の単板を切削し、切削速さ可変のベニヤレースと、 ベニヤレースから単板を搬送する、切削速さ可変の第1コンベアと、 第1コンベアで搬送される単板を切断するための、単板検知器を有する切断装置と、 切断装置から単板を搬送する、切削速さ可変の第2コンベアと、 第2コンベアで搬送される単板を、搬送方向下手側に案内する案内位置と、該下手側への連絡を絶つ排除位置との間を移動自在及び各位置で停止自在の選別体と、 選別体から単板を搬送する、切削速さ可変の第3コンベアと、 第3コンベアで搬送される単板を巻玉状に巻取る、巻取速さ可変の単板巻取装置とを単板搬送方向に順次並べて配置し、 ベニヤレースによる切削開始時には、選別体を排除位置に移動待機させた状態で且つベニヤレースの切削速さと、少なくとも第1コンベア及び第2コンベアの速さを同速の第1速さとし、 単板検知器により単板の不良部と有効部との搬送方向下手側の第1境界を検知すると、切断装置により単板を該第1境界で切断し、次いで第2コンベアを増速させて該第1境界より下手側の単板不良部を選別体の位置で落下排除し、 次に選別体を案内位置に移動待機させ且つ第2コンベアを減速させて前記第1速さで走行させ、第1境界より上手側にある有効部単板を第2コンベア及び第3コンベアを経て巻取装置まで搬送して巻取を開始し、 以後、ベニヤレースの切削速さ、各コンベアの速さ及び巻取装置の巻取速さを適宜同速状態で増速させて有効部単板の切削及び巻取を行い、 原木の切削が終了時に近づくと、ベニヤレースの切削速さ、各コンベアの速さ及び巻取装置の巻取速さを同速としつつ減速させ、 単板検知器により単板の不良部と有効部との搬送方向上手側の第2境界を検知すると、切断装置により単板を該第2境界で切断し、次いで第2コンベア、第3コンベア及び巻取装置の巻取速さを同速としつつ増速させ、 次に有効部単板の該第2境界が、選別体の位置を通過した後、選別体を排除位置に移動待機させて該第2境界より上手側にある単板の不良部を選別体の位置で落下排除し、 次いで遅くとも該第2境界が巻取装置に単板が巻取られてしまうまでに、少なくとも巻取装置の巻取動作を中止させる単板の巻取方法。 【請求項2】 巻取装置で単板を巻取る際、線材と共に巻取る請求項1記載の単板の巻取方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、単板の巻取方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、ベニヤレースから切削された単板を巻玉状に巻取る単板切削巻取工程では、次のようなに行われている。 即ち、例えば特許文献1にあるように、予め真円状に加工した原木から、所定の厚さを有する帯状の単板を切削する場合、搬送コンベアによって、ベニヤレースから巻取装置へ単板を搬送し、巻取っている。この場合、必要に応じて巻取装置に線材供給機構を備え、線材供給機構から供給される線材を単板の外周側に位置させて、線材と一緒に単板を巻取軸に巻取っている。 また、特許文献2にあるように、ベニヤレースと巻取装置の間に、単板を搬送方向と直交する方向に切断する切断装置を備えて、切削された帯状の単板を所定の長さ毎に切断しつつ同様に巻取ることによって、搬送速さの誤差等による単板のシワや破れることを避ける巻取方法もある。 【0003】 また、この様な巻取動作で線材と一緒に単板を巻取る場合は、単板の巻取に先立って、線材の先端を巻取装置の巻取軸に供給・係止させる必要が生じるが、この様な技術としては、次のようなものがある。 例えば特許文献3に開示されるように、巻取軸の適宜位置に線材と係合する係合部を設けると共に、線材供給機構の線材供給ノズルを、搬送コンベア内の空間へ固定的(搬送コンベアに対して)に備え、搬送コンベアの下方に収納した線材の先端を、圧縮空気によって巻取軸の係合部に向けて風送し、該係合部に線材の先端を係合させて順次引き出す形態の技術がある。 或は例えば特許文献4に開示されるように、巻取軸の単板搬送方向下手側に、線材供給機構の線材供給ノズルを、上下移動及び前後移動自在に備えると共に、当初、巻取軸の後位上方に位置させた線材供給ノズルを介して、巻取軸の上側から、搬送コンベア上に設けられた単板の通路を遮るように線材の先端を供給し、次いで、線材の先端が単板の通路を遮る状態を維持しつつ、線材供給ノズルを巻取軸の下方まで下降・前進させ、更に搬送される単板の先端によって、線材の先端側を巻取軸に巻付けさせて順次引き出す形態の技術などが公知である。 【0004】 前記特許文献3に開示される技術は、全体的な構造が比較的簡単であると共に、線材の先端を巻取軸の係合部に係合させるよう供給するに際して、必ずしも搬送コンベア等を停止させる必要がないなどの利点を有する反面、巻取が一段落する都度、ヒータ等を用いて線材を一旦切断しなければ、非帯状の単板等の巻取に不向きな単板を、搬送コンベアを介して巻取装置の後位へ搬送・排出することができない難点を有する。 一方特許文献4に開示される技術は、全体的な構造が若干複雑化するが、必要に応じて、巻取軸と一緒に線材供給機構を搬送コンベアの上方へ離隔させ、巻取に不向きな単板を、搬送コンベアを介して巻取装置の後位へ搬送・排出した後に、巻取軸と一緒に線材供給機構を再び搬送コンベアの巻取位置へ下降・復帰させることにより、先に巻き取った単板の周囲に別の単板を重ねて巻取することが可能である利点を有するのが特徴である。 【特許文献1】特公平4−17768号公報 【特許文献2】特公平4−17769号公報 【特許文献3】特公平2−26565号公報 【特許文献4】特開平11−193151号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ところで、述上のように外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状の単板を切削すると、帯状の単板の先端側及び後端側には、少なくとも原木外周の一周分弱の長さに亘って、厚さが所要の厚さに満たない不良部(以下、不良部という)が必ず存在することになる。 該不良部は後の工程でトラブルの原因となり、特に先端側については、円滑な巻取の障害となるのであった。 即ち、通常先端側は徐々に厚さが減少して最先端部は薄く脆弱であるから、搬送や巻付けに伴って空気抵抗を受けると、折れ曲ったりシワになったりし易い。 そのため、巻取軸へ一様に円滑に巻付かせることが困難で、巻始めの姿勢を悪化させて以降の円滑な巻取ができなくなってしまう。 而も予め別途に外周を真円状に粗剥き成形して成る原木を、再剥きする際に、回転中心の把持位置に誤差が生じた場合には、薄い脆弱な部分が不均一に一層長く切削されるので、前記弊害が起きやすくなる。 更に徐々に厚さが薄くなる後端側についても、巻取とは逆の巻戻しの際に、最先端部が折れ曲ったりシワになったりして、円滑な搬送が困難となる。 更にその他にも、例えば巻き取った単板を、そのまま巻戻して乾燥機に入れ乾燥する場合には、前記不良部の乾燥が無駄となったり、或は例えば前記不良部が誤って製品(合板・単板積層材等)に混入され、厚さが不均等な製品が作成されることもある。 【0006】 そこで、前記単板切削巻取工程では、単板の先端側又は先端側及び後端側において、単板の搬送を停止した状態で作業者が目視により、厚さが所要の厚さに満たない不良部と厚さが所要の厚さとなっている部分(以下、有効部という)との境の部分(以下、境界という)を判定し、手作業により引き裂き搬送コンベア上から除去することを行っている。 しかしこのような方法では、省力化出来ないことは勿論、単板の搬送を停止させるため生産性が悪く、更には境界の目視による判断であること、及び手作業による引き裂きであることにより、該境界の部分を正確に切断することが出来ないため、有効部をも含めて除去されることは避けられず、単板歩留りを低下させていた。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、巻取装置での巻取作業開始時及び同終了時に、同作業を確実に行うために巻取速さを一時的に低速とする必要があることを利用し、前記境界を切断する場合は単板を低速で搬送しつつ行い、また選択された各部材の速さを増加または減少させることにより、不良部を巻取装置への搬送路から排除するものである。 【発明の効果】 【0008】 その結果、単板の前記境界を正確に切断することが出来、単板歩留りを低下させることがないと共に、巻取作業開始時及び同終了時の巻取速さを低速とすることを利用して不良部を巻取装置への搬送路から排除するため、生産性よく単板切削巻取作業を行うことが出来る。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明を図面に示した実施の一例と共に更に詳述する。 【実施例】 【0010】 図1は、実施例の側面概略説明図であり、図2及び図3は巻取装置の側面作動説明図、図4乃至図6は単板の搬送方向下手側の不良部2aを切断し選別する際の切断装置C及びダンパーDの側面作動説明図、図7及び図8は単板を巻取軸8に巻取る際の拡大側面作動説明図、図9は巻取装置の側面作動説明図、図10乃至図12は単板の搬送方向上手側の不良部2bを切断し選別する際の切断装置C及びダンパーDの側面作動説明図、図13乃至図17は巻取軸8に巻玉状に巻取られた単板に更に次の単板を巻取る際の側面作動説明図である。 【0011】 Aは,鉋台1aがスピンドル(図示せず)により回転自在に保持された原木1の1回転当りに設定された距離だけ原木1に向かって移動し、単板2を切削する公知のベニヤレースである。 B1は、ベニヤレースAから切断装置Cに単板を搬送する第1コンベアであり、搬送方向と直交する方向に間隔を開けて走行する複数本のベルトからなり、第1サーボモータ3aにより速さ可変に備えられている。 Cは、以下のように構成された公知のロータリー式の単板切断装置である。 即ち、単板検知器C1として、単板2の厚さが所要の厚さより薄い部分と所要の厚さとなった部分との境界を検知するために(薄い方から厚い方へ至る時と厚い方から薄い方へ至る時のいずれの場合も)、後述する制御装置Eへ単板検知信号を発するマイクロスイッチ等のスイッチを、単板搬送方向と直交方向に複数個並べて設けてある。 【0012】 また切断装置として、公知の図示矢印方向へ回転される、アンビルロール4と、切断刃5を保持したロール状の刃物保持具5aとを設ける。 アンビルロール4は、後述する制御装置Eの制御により、前記上手側の第1コンベアB1と同じ駆動源3aを介して、上手側の第1コンベアB1の速さと同じ周速で回転させられる。 また刃物保持具5aは、同じく後述する制御装置Eの制御により、適時、サーボモータ等の速さ可変の駆動源6を介して、図示矢印方向へ間歇的に回動させられるように構成されており、切断時は、切断刃5先端の周速とアンビルロール4の周速とが同じとなるように制御される。 【0013】 B2は、切断装置Cから後述する選別体Dに単板を搬送する第2コンベアであり、第1コンベアB1と同様に構成され、同じく後述する制御装置Eによって制御される駆動源としての第2サーボモータ3bにより、速さ可変に備えられている。 【0014】 Dは、開閉体の一例であるダンパーである。 ダンパーDは、単板搬送方向下手側に回動軸D1を有し、回動先端を同方向上手側へ向けて設けられている。該ダンパーDは、同じく後述する制御装置Eの制御により作動する作動部材3cにより、第2コンベアB2からの単板を後述する第3コンベアB3へと案内する図1の実線で示す案内位置と、第2コンベアB2との連絡を絶つ二点鎖線で示す排除位置との間を回動自在及び各位置で停止自在とされている。 尚ダンパーDは、回動軸D1側と回動先端側に各々ロールを設けてベルトを掛け渡して構成され、該ベルトは後述する第3コンベアB3と一体に走行・停止させるように構成されている。 B3は、案内位置にあるダンパーDにより第2コンベアB2から案内されてくる単板を後述する巻取装置Fまで案内する第3コンベアであり、第1コンベアB1と同様に構成されている。該第3コンベアB3は、同じく後述する制御装置Eによって制御される駆動源としての第3サーボモータ3dにより速さ可変に備えられている。 【0015】 Fは、先記特許文献4に開示された公知の巻取装置で以下のように構成されている。 巻取装置Fには、線材供給ノズル(以下、ノズルという)9が、第3コンベアB3の複数本のベルトの、搬送方向と直交する方向での間となる位置に相対して、複数個設けられている。 ノズル9には、ボビン(図示せず)に巻取られた線材12をノズル9先端から吐出するため圧縮空気の送給孔(図示省略)と、後述する単板巻取時に線材が引出されることに対し調整可能な抵抗力を与えることのできる公知の制動部材(図示せず)とを備えている。 後述する制御装置Eの制御により、単板巻取開始時のみ開閉弁11を介して圧縮空気を放出することにより、先端から圧縮空気と一緒に線材12の先端を適宜長さ繰出し、この場合は制動部材を作動させず線材12への抵抗力を無くしておく。 また後述する巻取軸8への単板2の巻取動作開始後は、制動部材を作動させて抵抗力を与え線材12に適度の張力が得られるようにし、更には巻玉の径の増大化に対応させて、制動部材による抵抗力を漸増させてもよい。 一方該ノズル9は、同じく制御装置Eの制御によって作動する作動機構10により、図1の矢印で示すように、実線で示す原位置から最初に下降し次いで左側へ水平移動して後述する支持ロール7の溝7a内にノズル9の先端が進入した状態となる点線で示す巻取位置へと、また巻取位置から原位置に戻る場合は、前記経路を逆に移動するように設けられている。 【0016】 一方、第3コンベアB3の下方には、第3コンベアB3のベルトの裏面に接触する位置に、支持ロール7を備える。 該支持ロール7は、同じく後述する制御装置Eによって制御される駆動源としての第4サーボモータ3eにより、第3コンベアB3と同速で速さ可変に矢印方向に回転、又は単独に停止可能に構成されている。 支持ロール7には、各ノズル9に相対する位置に、各ノズル9が巻取位置に移動した時に、その先端が進入可能な形状の回転方向に連続する溝7aを形成する。 また支持ロール7の上方には、実線で示す待機位置と、点線で示すように第3コンベアB3のベルトに当接される巻取位置との間を移動自在の巻取軸8を設ける。 前記巻取軸8は、その軸中心線方向の両端部に設けた軸受けが案内部材(図示せず)により上下方向に案内され昇降装置(図示せず)により作動させられることで該方向に移動自在となっており、後述するように巻取軸8に巻取られた単板の巻玉径が増加することにより、巻取軸8が順次上昇する。 尚、該支持ロール7は巻取軸8と同様に、同じく図示はしないが、その軸中心線方向の両端部での軸受けが案内部材(図示せず)により上下方向に案内されることで上下動自在で、且つ図1に示す位置から若干上方に上限位置が設定された状態で、エアシリンダー等により上方に向けて一定の力を与えられ続けている。 Eは制御装置であって、単板検知器C1からの検知信号により、前記各作動部材の作動を後述するように制御するように構成されている。 【0017】 実施例は以上のように構成し、次にその作動を、図を参照しながら説明する。 初期設定として運転者が信号を送り図2に示すように、巻取軸8を支持ロール7上の巻取位置へ移動待機させると共に、開閉弁11を数秒間だけ開放させ、ノズル9の先端から圧縮空気と一緒に線材12を、巻取位置に位置させた巻取軸8の上側から、下手側の搬送コンベアB2上にある単板の通路を遮るように垂れ下がった状態に適宜長さ繰出す。 次いで作動機構10の作動により、ノズル9を下降させ次に水平移動させることで、図3に示す巻取軸8の下方の巻取位置に移動待機させる。 尚、線材12の先端が単板の通路を遮る状態はそのまま維持される。 一方、図1に示すように、切断刃5は図示する待機位置に、またダンパーDは、作動部材3cの作動により二点鎖線で示す排除位置に移動待機させておく。 【0018】 これら初期設定を行った状態で、ベニヤレースAの切削速さと、第1コンベアB1、アンビルロール4、第2コンベアB2、第3コンベアB3及び支持ロール7の速さを低速で且つ同速のV1となるように第1サーボモータ3a、第2サーボモータ3b、第3サーボモータ3d及び第4サーボモータ3eを作動させ、原木1の切削を開始する。尚、巻取軸8は支持ロール7から第3コンベアB3を介して与えられる摩擦力により、同じ速さで追従回転させられる。 そこで原木1から切削された単板2が、搬送コンベアBを介して切断装置Cへ搬送され、単板2の先端側の境界が通過したことを、切断装置Cの単板検知器C1が検知して、制御装置Eに単板検知信号を発する。 そこで、制御装置Eは駆動源6及び第2サーボモータ3bに作動信号を送り、図4に示すように、切断刃5を第1コンベアB1及びアンビルロール4の速さと同速で回転させて前記境界を切断すると共に、第2コンベアB2を増速させ速さV2とする。 その結果、図5に示すように単板2は切断されると共に、搬送方向下手側の不良部2aは第2コンベアB2により速さV2で搬送され、一方該有効部となった単板2は速さV1で搬送されるため、不良部2aの同方向下手側端部と有効部となった単板2との間隔ができることになる。 それ故、不良部2aが第2コンベアB2上からダンパーDの下方へと落下し終えてから、該有効部となった単板2の同方向下手側端部がダンパーDの位置に到達するまでに若干の時間ができる。 【0019】 また第1コンベアB1の速さV1、単板検知器C1の検知位置から第2コンベアB2の搬送方向下手側端部までの距離及び速さV2の値から、単板検知器C1が該境界を検知した時から、不良部2aが第2コンベアB2上からダンパーDの下方へと落下し終えるまでの時間T1と、該有効部となった単板2の同方向下手側端部(以下、有効部の先端と言う)がダンパーDの位置に到達するまでの時間T2は、制御装置Eにおいて求めることができる。 そこで単板検知器C1が該境界を検知した時から時間T1経過した後で時間T2が経過する前に、制御装置Eから作動部材3cを作動させる信号が出てダンパーDを案内位置へと回動させて停止させると共に、第2コンベアB2の速さをV1とする。 その結果、不良部2aはダンパーDの下方へと落下し、該有効部となった単板2は図6に示すように、ダンパーDにより第3コンベアB3上へと案内されていく。 尚、切断刃5は制御装置Eからの作動信号により、1回転させて前記切断動作を終了した後に、図1で示す待機位置で停止待機させる。 【0020】 やがて部分拡大説明図である図7に示すように、単板2の先端が、単板2の通路を遮るように垂れ下がっている線材12に当接しつつ支持ロール7と巻取軸8との間に進入し、このことにより巻取軸8は持ち上げられる。 その結果、巻取軸8により線材12は単板2へ圧接され、線材12は単板2と一体となって移動することになり、線材12はノズル9の先端から順次引き出される。 一方、ノズル9には前記のように制動部材が備えられているので、前記引き出されている線材12には張力が与えられている。 それ故、単板2の先端は、ノズル9の先端から巻取軸8に至る部分の線材12によって同じく図8に示すように巻取軸8に沿うように案内され、以後単板2は順次引き出される線材12により同様に案内されつつ線材12と一緒に巻取軸8に巻取られ、図9に示すように巻玉13に形成されることになる。 【0021】 尚、生産性を向上させるために、該巻取軸8への単板2の巻取動作開始後は、ベニヤレースAの切削速さと、第1コンベアB1、アンビルロール4、第2コンベアB2、第3コンベアB3及び支持ロール7の速さをV2から更に増速させておく。 【0022】 上記のように単板2の巻取軸8への巻取動作が進み、ベニヤレースAによる原木1の切削終了時期が近づいたことが、例えば、ベニヤレースのスピンドル(図示せず)に対する鉋台1aの位置の情報から検出されると、制御装置Eは、ベニヤレースAの切削速さをV1に減速し、また第1コンベアB1、アンビルロール4、第2コンベアB2、第3コンベアB3及び支持ロール7の速さをV1に減速させる信号を第1サーボモータ3a、第2サーボモータ3b、第3サーボモータ3d及び第4サーボモータ3eに出し減速させる。 上記状態で、単板2の搬送方向上手側端部付近に存在する所要の厚さに満たない不良部と有効部との境界が通過したことを、単板検知器C1が検知して、制御装置Eに検知信号を発する。 【0023】 そこで、制御装置Eは駆動源6及び第2サーボモータ3bに作動信号を送り、図10に示すように、切断刃5を第1コンベアB1及びアンビルロール4の速さと同速で回転させて前記境界を切断した後、対応する各駆動源に信号を出し第2コンベアB2、第3コンベアB3及び支持ロール7を増速させ速さV2とする。 そこで切断刃5による切断により有効部のみとなった単板2は速さV2で搬送され、一方不良部2bは速さV1で搬送されるため、図11に示すように、単板2と不良部2bとの間に間隔ができる。 また第2コンベアB2の速さV2、単板検知器C1の検知位置からダンパーDの同方向上手側先端の位置までの距離及び速さV2の値から、単板検知器C1が該境界を検知した時から、単板2の同方向上手側端部(以下、終端という)2’がダンパーDの該先端の位置を通過し終えるまでの時間T3、及び不良部2bの同方向下手側端部がダンパーDの該先端の位置に到達するまでの時間T4は、制御装置EにおいてT1及びT2と同様に、求めることができる。 【0024】 そこで単板検知器C1が該境界を検知した時から時間T3経過した後で時間T4が経過する前に、制御装置Eから作動部材3cを作動させる信号が出てダンパーDを排除位置へと回動させて停止させる。 その結果、図12に示すように、不良部2bはダンパーDの下方へと排除され、該有効部となった単板2は、そのまま第3コンベアB3上へと案内されていく。 また単板2の終端2’が巻取軸8に接近したことを、運転者が目視により確認し、制御装置Eに信号を送ると、制御装置Eは、第1サーボモータ3a、第2サーボモータ3b及び第3サーボモータ3dを制御する信号を出し、第1コンベアB1、第2コンベアB2、第3コンベアB3及び支持ロール7を停止させる。 該停止により、巻玉13は図13で示す状態となる。 この停止する理由は、巻玉13を回転させ続けると、巻玉13となっている単板は、支持ロール7が圧接されているためしごくような力を受け、割れたり破れたりすることが生じ易いからである。 【0025】 上記状態から、次に切削する原木1を、運転者からの作動信号によりベニヤレースのスピンドルで保持し、次いで切削速さがV1となるように原木1を回転させ始めると共に、第1コンベアB1及び第2コンベアB2を速さV1で走行させる。 尚、第3コンベアB3及び支持ロール7は停止させて巻玉13の回転を停止させておき、ダンパーDは前記のままで排除位置に待機させておく。 原木1が切削され単板14が図1に示した場合と同様に搬送され、単板検知器C1が単板14の搬送方向下手側の境界を検知した信号を制御装置Eが受けると、前記図4及び図5を用いて説明した作動と同様の作動をするように、第1サーボモータ3a、第2サーボモータ3b及び駆動源6に作動信号を出す。 次いで同じく制御装置Eからの作動信号により、作動部材3cを作動させ、ダンパーDを図6に示したように回動させると共に、第3サーボモータ3d及び第4サーボモータ3eを作動させ、第3コンベアB3及び支持ロール7を速さV1で走行させる。 【0026】 その結果、単板14は図6に示した単板2と同様に、ダンパーDにより第3コンベアB3へと速さV1で案内され、やがて図14に示すように支持ロール7により周速V1で回転させられる巻玉13に接近していく。 やがて単板14は、図7,図8を用いて説明した場合と同様に、ノズル9から出される線材12により巻玉13に沿うように案内されて図15から図16へと変化し、以後単板14は順次前記案内されつつ線材12と一緒に巻取軸8に巻取られ、更に大径の巻玉13となる。 【0027】 また単板14を得ているベニヤレースAによる原木切削の終了時期が近づいたことが、前述と同様に検出されると、同じくベニヤレースAの切削速さと、第1コンベアB1、アンビルロール4、第2コンベアB2、第3コンベアB3及び支持ロール7の速さをV1に各々減速させ、単板検知器C1により単板14の有効部と不良部との境界が検知されると、単板2の場合と同様に、各部材が作動する。 その結果、切断刃5により切断された不良部は排除され、単板14の有効部だけが、図13に示した場合と同様に巻取軸8に巻取られ停止する。 【0028】 上記のようにして巻取られた原木数本分の巻玉の直径が所定量以上となると、巻取動作を中断し、単板が巻取られた巻取軸8を次工程である乾燥装置の前に移動する。 即ち次の原木を切削する前に、例えば図13の状態が、該直径が所定量以上となったとすると、この状態から更に第3コンベアB3及び支持ロール7を走行させ、線材12を巻玉13に数回転余分に巻き付けた後、運転者がノズル9との間で線材12を刃物等により切断する。 次いで運転者の作動信号により、巻玉13となっている巻取軸8を昇降装置により上昇させた後、巻取軸8の前記軸受けの作用により公知の傾斜ガイドを滑らせて移動させ、乾燥装置の前に誘導する。 またノズル9は、作動機構10の前記とは逆の経路により図1,図2に示す原位置に移動待機させておく。 一方、昇降装置の作動により新たな巻取軸8を供給し、前記で最初に単板2を切削する前に予め図2及び図3を用いて説明したように、線材12を供給し次いでノズル9を図3で示す位置に移動待機させる。 以後は、単板2を切削した場合と同様の各部材の作動により、単板を新たな巻取軸8に巻取っていく。 【0029】 以上のように、上記実施例によれば、単板の搬送方向下手側境界の切断時には、単板は巻取動作時に比べ低速で切削され搬送されているので、高速である場合に比べて正確に境界の位置を切断することができる。 また該切断後、第2コンベアB2を増速させるので、排除位置にあるダンパーDの箇所で同方向下手側の不良部を搬送路上から確実に排除することができる。 更には巻取装置Fでの巻取軸8への巻取作業開始時は、最初に巻取軸8へ単板を巻取る場合は別として、巻玉となった単板を、前記理由によりその回転を停止させている。 そのため、前記巻玉を回転させ始めると当初は当然低速であり、この巻玉の回転動作状態に単板の前記搬送速さの状態がほぼ合致することになり、生産性を低下させることがない。 【0030】 また単板の搬送方向上手側境界の切断時には、巻取動作が終了に近づくことになり、また前記のように巻取動作を行なわない時には巻玉の回転を中止するが、そのため速さを小さくしていくことが必要があり、他方単板は正確に境界の位置を切断するために低速で搬送することが望ましく、この場合も巻玉の回転動作状態に単板の前記搬送速さの状態がほぼ合致し生産性を低下させることがない。 また該切断後、第2コンベアB2及び第2コンベアB2より搬送方向下手側にある単板搬送部材を増速させ、案内位置にあるダンパーDの箇所を単板の有効部の終端が通過した後に、ダンパーDを排除位置とし、同方向下手側の不良部を搬送路上から確実に排除することができる。 【0031】 一方、ベニヤレースから巻き取り装置の箇所に到達するまでの間に不良部が排除されているので、1本の原木の切削が終了する毎に、巻取軸8に巻取られた巻玉を、支持ロール7から上方の離れた位置へ移動させる等の特別の動作が不要であり、 作業性が良い。 【0032】 尚、乾燥装置の前に誘導した巻玉13となっている巻取軸8は、次のようにして単板を巻き戻す。 即ち巻取軸8を回転自在に支持した状態で、巻取軸8と直交する方向に走行するベルトを、巻取軸8の軸中心線方向に間隔をおいて巻玉13の外周部に、複数本圧接することにより、巻玉13を前記巻き取り時とは逆の回転をさせて巻き戻し、単板を連続的に取り出し乾燥装置に送り込む。この時並行して、線材12は、別に設けた回転体に順次巻取り回収する。 【0033】 次に変更例を説明する。 1.前記実施例で、巻取軸8に巻取る有効部としての単板は、連続状のままとしたが、例えば切断刃5を保持した刃物保持具5aにより、搬送される単板を搬送方向で一定長さ毎に切断しつつ巻取ってもよい。 2.ダンパーDとしては、搬送方向下手側に回動軸を有し回動先端を該搬送方向と逆方向に向けた構成としたが、次のように構成してもよい。 即ち、ダンパーDの回動軸を搬送方向上手側、例えば第2コンベアB2の搬送方向下手側の回動軸と同一とし、回動先端を該方向下手側に向け手回動自在に設ける。 第2コンベアB2から第3コンベアB3へと単板を案内する場合は、ダンパーDを水平な状態とし、単板の不良部を排除する場合は、回動先端が該水平な状態から回動し斜め下方に回動した状態とすればよい。 3.ベニヤレースAにより切削された単板で、搬送方向上手側端部の不良部は、巻取作業においては特に問題とはならないので、必ずしも切断しなくてもよい。 4.巻取装置Fとしては、ノズル9により線材12を供給して巻取る装置の他、公知のベルトを用いた巻取装置であってもよい。 【図面の簡単な説明】 【0034】 【図1】実施例の側面概略説明図である。 【図2】巻取装置の側面作動説明図である。 【図3】巻取装置の側面作動説明図である。 【図4】単板の搬送方向下手側の不良部2aを切断し選別する際の切断装置C 及びダンパーDの側面作動説明図である。 【図5】単板の搬送方向下手側の不良部2aを切断し選別する際の切断装置C 及びダンパーDの側面作動説明図である。 【図6】単板の搬送方向下手側の不良部2aを切断し選別する際の切断装置C 及びダンパーDの側面作動説明図である。 【図7】単板を巻取軸8に巻取る際の拡大側面作動説明図である。 【図8】単板を巻取軸8に巻取る際の拡大側面作動説明図である。 【図9】巻取装置の側面作動説明図である。 【図10】単板の搬送方向上手側の不良部2bを切断し選別する際の切断装置 C及びダンパーDの側面作動説明図である。 【図11】単板の搬送方向上手側の不良部2bを切断し選別する際の切断装置 C及びダンパーDの側面作動説明図である。 【図12】単板の搬送方向上手側の不良部2bを切断し選別する際の切断装置 C及びダンパーDの側面作動説明図である。 【図13】巻取軸8に巻玉状に巻取られた単板に更に次の単板を巻取る際の側 面作動説明図である。 【図14】巻取軸8に巻玉状に巻取られた単板に更に次の単板を巻取る際の側 面作動説明図である。 【図15】巻取軸8に巻玉状に巻取られた単板に更に次の単板を巻取る際の側 面作動説明図である。 【図16】巻取軸8に巻玉状に巻取られた単板に更に次の単板を巻取る際の側 面作動説明図である。 【図17】巻取軸8に巻玉状に巻取られた単板に更に次の単板を巻取る際の側 面作動説明図である。 【符号の説明】 【0035】 A :ベニヤレース B1 :第1コンベア B2 :第2コンベア C :切断装置 C1 :単板検知器 D :ダンパー E :制御装置 1 :原木 2 :単板 4 :アンビルロール 5 :切断刃 7 :支持ロール 8 :巻取軸 9 :ノズル 10 :作動機構 12 :線材 13 :巻玉
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| 【出願人】 |
【識別番号】000155182 【氏名又は名称】株式会社名南製作所
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| 【出願日】 |
平成18年7月27日(2006.7.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−30263(P2008−30263A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−204445(P2006−204445) |
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