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染色木材及びその耐光性改良方法 - 特開2008−183864 | j-tokkyo
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【発明の名称】 染色木材及びその耐光性改良方法
【発明者】 【氏名】古賀 達也

【要約】 【課題】染色された木材の耐光堅牢度を、簡便且つ効果的に改良する方法の提供を目的とするものである。

【解決手段】本発明に係る染色木材の耐光性改良方法は、酸性染料、酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料で染色された染色木材を、染料固着剤または紫外線吸収剤の何れか一つを含むカチオン系浸漬液に浸漬するカチオン液浸漬工程を少なくとも有していることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸性染料、酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料で染色された染色木材を、染料固着剤または紫外線吸収剤の何れか一つを含むカチオン系浸漬液に浸漬するカチオン液浸漬工程を少なくとも有していることを特徴とする染色木材の耐光性改良方法。
【請求項2】
前記カチオン系浸漬液を、カチオン系染料固着剤を含むものとしている請求項1記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項3】
前記カチオン系浸漬液を、前記カチオン系染料固着剤を水に対して0.125〜2.5%(w/v)含むカチオン系固着剤水溶液としている請求項2記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項4】
前記カチオン系固着剤浸漬工程を、温度20〜80℃の前記カチオン系固着剤水溶液中で1〜5時間浸漬するものとしている請求項3記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項5】
前記カチオン系浸漬液を、紫外線吸収剤をさらに含むものとしている請求項1、2、3又は4記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項6】
前記カチオン系浸漬液を、前記紫外線吸収剤を水に対して0.125〜2.5%(w/v)含む紫外線吸収剤水溶液としている請求項5記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項7】
前記カチオン系浸漬工程の後、前記カチオン系浸漬液を80〜100℃まで昇温し、0.5〜1時間保持する昇温保持工程を更に有するものとしている請求項6記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項8】
紫外線吸収剤を含む紫外線吸収剤浸漬液に前記染色木材を浸漬する紫外線吸収剤浸漬工程を更に有するものとしている請求項1、2、3又は4記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項9】
前記紫外線吸収剤浸漬液を、前記紫外線吸収剤を0.125〜2.5%(w/v)含むものとしている請求項8記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項10】
前記紫外線吸収剤浸漬工程を、前記染色木材を80〜100℃で0.5〜1時間浸漬するものとしている請求項9記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項11】
前記紫外線吸収剤を、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としている請求項5、6、7、8、9又は10記載の染色木材の耐光性改良方法。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れかに記載の染色木材の耐光性改良方法によって処理されたことを特徴とする染色木材。
【請求項13】
酸性染料、或いは酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料と、カチオン系染料固着剤とを表面に含んでいることを特徴とする染色木材。
【請求項14】
紫外線吸収剤をさらに含むものとしている請求項13記載の記載の染色木材。
【請求項15】
前記紫外線吸収剤を、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としている請求項14記載の染色木材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、染色した木材の耐光性を改良する方法並びに耐光性を改良した染色木材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、木材染色加工業において、染色木材の耐光堅牢度が劣るため、その普及を妨げる原因となっている。そこで従来より種々の改良方法が提案されている。具体的には、金属塩処理と染料とを併用した染色方法(例えば、特許文献1参照)や、ポリエチレングリコールメタアクリレートを染色時に添加(例えば、特許文献2参照)する態様、或いは木材に絹フィブロインを含浸後に染色を施す態様(例えば、特許文献3参照)等が開示されている。
【特許文献1】特開昭61−32708号公報
【特許文献2】特開平61−277404号公報
【特許文献3】特許第3052178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の通り、従来より種々の改良方法が検討報告されてきたが、いずれも十分な効果を得るには至っていないものとなっている。しかも、上述の特許文献に記載の態様では、加圧、減圧装置などの設備が必要な場合もあり、実施に際して大きな労力を要するものであった。
【0004】
本発明は、酸性染料、酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料で染色された木材の耐光堅牢度を、簡便且つ効果的に改良する方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係る染色木材の耐光性改良方法は、酸性染料、酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料で染色された染色木材を、染料固着剤または紫外線吸収剤の何れか一つを含むカチオン系浸漬液に浸漬するカチオン液浸漬工程を少なくとも有していることを特徴とする。
【0006】
ここで、「カチオン系浸漬液」とは、染料固着剤又は紫外線吸収剤が含まれ、且つ、これらの何れかの粒子が液中で+の電価を帯びた、所謂「カチオン系」を示して、溶解或いは分散していることを要件としている。すなわち、染料固着剤並びに紫外線吸収剤そのものが「カチオン系」の特性を示していることを限定するものではなく、それらのうちの何れかが「カチオン系」であるか、又は、全く別のものを添加する事によって、染料固着剤又は紫外線吸収剤が「カチオン系」の特性を示すものであればよい。また、当該カチオン系浸漬液に用いる溶媒は、水に限られることはなく、例えば、染料固着剤又は紫外線吸収剤を好適に溶解、或いは分散させ得るものであれば、種々の溶媒を採用すればよい。
【0007】
このようなものであれば、カチオン系浸漬液により染料固着剤又は紫外線吸収剤が電気的に染色木材の表面に結合することとなるため、染色木材の耐光性を有効に向上させることが可能である。
【0008】
カチオン系浸漬液を好適に構成するためには、当該カチオン系浸漬液を、カチオン系染料固着剤を含むものとすることが好ましい。具体的には、カチオン系浸漬液を、カチオン系染料固着剤を水に対して0.125〜2.5%(w/v)含むカチオン系固着剤水溶液とすることが好ましい。そして、斯かるカチオン系固着剤浸漬工程の条件として、温度20〜80℃の前記カチオン系固着剤水溶液中で1〜5時間浸漬するものとすることが望ましく、さらに好ましくは、温度40〜50℃のカチオン系固着剤水溶液中で2〜3時間浸漬する態様を挙げることができる。
【0009】
また、耐光性を更に向上させるために、カチオン系浸漬液を、紫外線吸収剤をさらに含むものとすることが望ましい。具体的には、上述のカチオン系浸漬液に、紫外線吸収剤を水に対して0.125〜2.5%(w/v)含むことが好ましい。そして紫外線吸収剤を含む場合、斯かるカチオン系浸漬工程の後、このカチオン系浸漬液をさらに80〜100℃まで昇温し、0.5〜1時間保持する昇温保持工程を更に加えることが望ましい。
【0010】
一方、カチオン系浸漬液に紫外線吸収剤を含まないものとしても、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収剤浸漬液に前記染色木材を浸漬する紫外線吸収剤浸漬工程を更に設けたものとすれば、染色木材の耐光性を向上させるのに寄与するものとなる。この場合、紫外線吸収剤浸漬液を、前記紫外線吸収剤を0.125〜2.5%(w/v)含むものとすることが望ましい。具体的には紫外線吸収剤浸漬工程の条件として、染色木材を80〜100℃で0.5〜1時間浸漬することが望ましい。そして紫外線吸収剤の具体的な一例として、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を採用したものを挙げることができる。
【0011】
そして、本発明に係る染色木材は、上述した染色木材の耐光性改良方法によって処理されたものであることを特徴とするものである。
【0012】
すなわち、本発明に係る染色木材は、酸性染料、或いは酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料と、カチオン系染料固着剤とを表面に含んでいることを特徴とするものである。また、耐光性を更に向上すべく、紫外線吸収剤をさらに含むものとしたものが好ましい。紫外線吸収剤の具体的な一例としては、上述の通り、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を挙げることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、カチオン系浸漬液により染料固着剤又は紫外線吸収剤が電気的に染色木材の表面に結合するため、耐光性を有効に向上させた染色木材の提供を実現することが可能である。そして、本発明は、特に、染色された突き板に対して、好適に採用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0015】
本実施形態に係る染色木材の耐光性改良方法(以下、耐光性改良方法と記す)は、酸性染料、酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料で染色された染色木材を、染料固着剤または紫外線吸収剤の何れか一つを含むカチオン系浸漬液に浸漬するカチオン液浸漬工程を少なくとも有していることを特徴とするものである。
【0016】
以下、斯かる改良方法について、以下に詳述する。
【0017】
染色木材は、酸性染料、酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料で染色された木材である。染料として具体的には、C.I.アシッドブルー40、C.I.アシッドブラック52:1、C.I.モルダントブラック51等、種々のものを挙げることができる。また木材は、本実施形態においては、例えば、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板を採用している。しかし勿論、当該カバ単板に限られる事はなく、種々の木材を好適に採用することができる。そして、木材に対して上述の染料を染色する手順として、本実施形態では、水200mlに対し上述の染料を2.5g溶かした水溶液を作成し、当該水溶液中に木材を浸漬した状態で水溶液の温度を上昇させ、煮沸するという手法を採用している。なお煮沸する時間を、C.I.アシッドブルー40、C.I.アシッドブラック52:1を用いた場合には5時間、C.I.モルダントブラック51を採用した場合には8時間に設定している。しかし木材に染料を染色する手法は上記のものに限られることはなく、染料の特性などに応じて種々の手法を採用することが可能である。
【0018】
カチオン系浸漬液は、本実施形態において、溶媒としての水200mlに対し、カチオン系染料固着剤として、例えばフィックスオイルE−50コンク(明成化学工業)を2.5g溶解させている。ここで、カチオン系染料固着剤の添加量は、水200ml中に、木材に対して0.5〜10重量%であれば、好適に処理する事ができる。すなわち、カチオン系染料固着剤を水に対して0.125〜2.5%(w/v)含むものであればよい。ここで、カチオン系染料固着剤であるフィックスオイルE−50コンクの濃度が0.125%よりも低いと、染色木材に対して十分に処理することが出来ず、他方2.5%よりも高いと、十分な処理が行えるものの、余分な染料固着剤を処理後に残してしまうこととなる。
【0019】
しかして本実施形態では、カチオン系浸漬液に、上述のカチオン系染料固着剤に加え、紫外線吸収剤をさらに添加したものとしている。具体的には、紫外線吸収剤として、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の一種であるサンバリアF−68(センカ製)を水200mlに対して0.25g溶解させている。ここで、紫外線吸収剤の添加量は、水200ml中に、木材に対して0.5〜10重量%であれば、好適に処理することができる。すなわち、紫外線吸収剤を水に対して0.125〜2.5%(w/v)含むものであればよい。ここで、紫外線吸収剤であるサンバリアF−68の濃度が0.125%よりも低いと、染色木材に対して十分に処理する事が出来ず。他方2.5%よりも高いと、十分な処理が行えるものの、余分な紫外線吸収剤を処理後に残してしまうこととなる。
【0020】
ここで、本実施形態に係る耐光性改良方法は、上述の染料固着剤及び紫外線吸収剤を含むカチオン系浸漬液を採用し、当該カチオン系浸漬液に染色木材を浸漬するカチオン液浸漬工程を有しているものとしている。以下、斯かる耐光性改良方法の具体的な手順について説明する。
【0021】
まず、上述のように染料によって染色された染色木材を、カチオン系浸漬液中で、温度20〜80℃として、1〜5時間浸漬する。この場合、処理温度が20℃よりも低いと、処理中におけるカチオン系浸漬液におけるカチオン系染料固着剤の対流が不十分なものとなってしまい。好適に染色木材を処理し得ないものとなってしまう。そして、望ましい条件としては、温度を40〜50℃とすることが望ましい。また、処理時間についても2〜3時間とすることが望ましい。処理時間が2時間未満であれば確実にカチオン系染料固着剤を処理し得ないものとなり、3時間を超えると、作業そのものの経済性を含む効率を低下させてしまうものとなる。
【0022】
しかる後、本実施形態に係る耐光性改良方法では、カチオン系浸漬液中に紫外線吸収剤を溶解させた上で、当該紫外線吸収剤を染色木材に対して作用させるべく、以下に記す昇温保持工程をさらに経るものとしている。斯かる昇温保持工程とは、具体的には、上述のカチオン液浸漬工程の後、染色木材をカチオン系浸漬液に浸漬したままで当該カチオン系浸漬液を80〜100℃まで昇温し、0.5〜1時間保持する工程である。ここでカチオン系浸漬液を80℃にまで昇温しない場合には、紫外線吸収剤が十分に染色木材に作用し得ないものとなってしまう。また温度を保持する時間が0.5時間よりも短い場合においても同様に、紫外線吸収剤が十分に染色木材に作用し得ないものとなってしまう。他方、温度を保持する時間が1時間よりも長い場合には、作業効率の低下を招来してしまうものとなる。
【0023】
そして、本実施形態に係る耐光性改良方法によって処理された染色木材は、酸性染料、或いは酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料と、カチオン系染料固着剤とを表面に含んだ構成となっている。具体的には、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を表面に含んだ構成となっている。
<第二実施形態>
以下に、本発明の第二実施形態に係る耐光性改良方法について説明する。
【0024】
本実施形態において用いる木材、染料、染料固着剤並びに紫外線吸収剤については、上記実施形態と同様である為、具体的な説明を省略するものとする。
【0025】
ここで、本実施形態に係る耐光性改良方法は、上記実施形態に係るカチオン系浸漬工程として、カチオン系染料固着剤水溶液に染色木材を浸漬するカチオン系染料固着剤浸漬工程を有しているが、紫外線吸収剤浸漬液を用いて紫外線吸収剤を作用させる為の紫外線吸収剤浸漬工程を格別に設けたものとしている。
【0026】
カチオン系染料固着剤浸漬液は、この第二実施形態において、溶媒としての水200mlに対し、カチオン系染料固着剤として、例えばフィックスオイルE−50コンク(明成化学工業)を2.5g溶解させたものとしている。
【0027】
紫外線吸収剤浸漬液は、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の一種であるサンバリアF−68(センカ製)を水200mlに対して0.25g溶解させたものとしている。
【0028】
以下、本発明の第二実施形態に係る耐光性改良方法の具体的な手順について説明する。
【0029】
まず、上述の第一実施形態と同様に染料によって染色された染色木材を、カチオン系染料固着剤水溶液中で、温度20〜80℃として、1〜5時間浸漬する。ここで、この第二実施形態に係る耐光性改良方法では、染色木材をカチオン系染料固着剤水溶液から一端引き上げることにより、カチオン系染料固着剤浸漬工程を終了する。しかる後、引き上げた染色木材を紫外線吸収剤浸漬液に投入し、80〜100℃まで昇温し、0.5〜1時間保持する紫外線吸収剤浸漬工程を経るものとしている。このようにすることにより、紫外線吸収剤を染色木材に処理する際には、染料固着剤による処理を完了しているため、昇温による染料の脱落を抑えて、結果として昇温による染料の脱落を微量なものとすることができる。
【0030】
そして、この第二実施形態に係る耐光性改良方法によって処理された染色木材についても上記第一実施形態と同様に、酸性染料、或いは酸性金属錯塩染料あるいは酸性媒染染料と、カチオン系染料固着剤とを表面に含んだ構成となっている。具体的には、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を表面に含んだ構成となっている。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0032】
例えば、カチオン系の紫外線吸収剤水溶液を構成し、当該紫外線吸収剤のみを染色木材に施したものとしてもよい。
【0033】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【実施例】
【0034】
以下に本発明の実施例について詳述するが、本発明は当該実施例に限定されるものではない。
耐光堅牢度試験と測定は以下の方法により行った。
JIS L0842:2004(ブルースケールで測定)
カーボンアーク灯光 63℃ 40時間
実施例1
容器中の水200mlに染料C.I.アシッドブルー40を2.5g溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し、フィックスオイルE―50コンク(明成化学工業製)2.5gを溶かした水200mlに50℃で2時間浸漬する。次いでフィックス処理された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施したところ、耐光堅牢度が改良された。その結果を表1に示す。
実施例2
容器中の水200mlに染料C.I.アシッドブルー40を2.5g溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し、フィックスオイルE―50コンク(明成化学工業製)2.5gとサンバリアF−68(センカ製)2.5gを溶かした水200mlに50℃で2時間浸漬する。その後、昇温し0.5時間煮沸する。次いで処理された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施したところ、耐光堅牢度が改良された。その結果を表1に示す。
実施例3
容器中の水200mlに染料C.I.アシッドブラック52:1を2.5g溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し、フィックスオイルE―50コンク(明成化学工業製)2.5gを溶かした水200mlに50℃で2時間浸漬する。次いでフィックス処理された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施したところ、耐光堅牢度が改良された。その結果を表1に示す。
実施例4
容器中の水200mlに染料C.I.アシッドブラック52:1を2.5g溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し、フィックスオイルE―50コンク(明成化学工業製)2.5gとサンバリアF−68(センカ製)2.5gを溶かした水200mlに50℃で2時間浸漬する。次いでフィックス処理された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施したところ、耐光堅牢度が改良された。その結果を表1に示す。
実施例5
容器中の水200mlに染料C.I.モルダントブラック51を2.5gと酢酸コバルト0.83gを溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し8時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し、フィックスオイルE―50コンク(明成化学工業製)2.5gを溶かした水200mlに50℃で2時間浸漬する。次いでフィックス処理された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施したところ、耐光堅牢度が改良された。その結果を表1に示す。
実施例6
容器中の水200mlに染料C.I.モルダントブラック51を2.5gと酢酸コバルト0.83gを溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し8時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し、フィックスオイルE―50コンク(明成化学工業製)2.5gを溶かした水200mlに50℃で2時間浸漬する。次いで処理された単板を取り出し、サンバリアF−68(センカ製)2.5gを溶かした水200mlに浸漬、昇温し0.5時間煮沸する。次いで処理された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施したところ、耐光堅牢度が改良された。その結果を表1に示す。
比較例1
容器中の水200mlに染料C.I.アシッドブルー40を2.5g溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施した。その結果を表1に示す。
比較例2
容器中の水200mlに染料C.I.アシッドブラック52:1を2.5g溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施した。その結果を表1に示す。
比較例3
容器中の水200mlに染料C.I.モルダントブラック51を2.5gと酢酸コバルト0.83gを溶かし、厚さ1mm、幅30mm×120mmのカバ単板50gを浸漬、昇温し5時間煮沸染色する。そうして染色された単板を取り出し乾燥し、耐光堅牢度試験を実施した。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】


【0036】
このように、上述した各実施例において、それぞれ同じ染料を用いた対応する比較例に比べて、耐光性が有効に向上されていることを確認することができた。具体的には、実施例1及び実施例2は比較例1に対して、実施例3及び実施例4は比較例2に対して、そして実施例5及び実施例6は比較例3に対して、耐光性が有効に向上されたものとなっている。これらについては、各実施例において、上記実施形態において示されたカチオン系浸漬液に染色木材を浸漬する態様を採用する事により、染料固着剤若しくは紫外線吸収剤を染色木材に対して電気的に作用させる事により、染色木材の表面に好適に結合させ得たものとなったものと考えられる。
【0037】
すなわち、本発明に係る染色木材の耐光性改良方法は、染色木材に対して染料固着剤並びに紫外線吸収剤を有効に作用させたものであるということができる。
【出願人】 【識別番号】000179306
【氏名又は名称】山田化学工業株式会社
【出願日】 平成19年1月31日(2007.1.31)
【代理人】 【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博

【識別番号】100148910
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 岳志


【公開番号】 特開2008−183864(P2008−183864A)
【公開日】 平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願番号】 特願2007−21433(P2007−21433)