トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 木質成形体の製造方法及び木質構造材、車両用内装材、音響用構造材
【発明者】 【氏名】平工 達也

【氏名】桐原 朋子

【要約】 【課題】所望の3次元形状を有し、木材の寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい成形体が得られる木質成形体の製造方法を提供する。

【構成】3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む樹脂水溶液3を、板状の木材1に含浸させて樹脂含浸木材4とする含浸工程と、樹脂含浸木材4を変形させる曲げ加工工程と、樹脂成分を硬化させることにより樹脂含浸木材4の形状を固定して成形体とする硬化工程とを備える木質成形体の製造方法とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分を含む樹脂水溶液を、板状の木材に含浸させる含浸工程と、
前記樹脂水溶液を含浸させた後の前記木材を変形させる曲げ加工工程と、
前記曲げ加工工程と同時に、または前記曲げ加工工程の後に、前記樹脂成分を硬化させて成形体とする硬化工程とを備えることを特徴とする木質成形体の製造方法。
【請求項2】
3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む樹脂水溶液を、板状の木材に含浸させる含浸工程と、
前記樹脂水溶液を含浸させた後の前記木材を変形させる曲げ加工工程と、
前記曲げ加工工程と同時に、または前記曲げ加工工程の後に、前記樹脂成分を硬化させて成形体とする硬化工程とを備えることを特徴とする木質成形体の製造方法。
【請求項3】
前記樹脂水溶液が、硬化剤を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の木質成形体の製造方法。
【請求項4】
前記硬化工程の前に、前記樹脂水溶液を含浸させた後の木材に前記硬化剤を含む硬化溶液を染み込ませることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の木質成形体の製造方法。
【請求項5】
前記曲げ加工工程において、前記樹脂水溶液を含浸させた後の前記木材を複数枚重ねて変形させるとともに、前記硬化工程において、前記複数の木材を相互に密着させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の木質成形体の製造方法。
【請求項6】
前記木材の厚みが0.1〜1mmであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の木質成形体の製造方法。
【請求項7】
前記2官能水性エポキシ樹脂の数平均分子量が300〜2500であることを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項6のいずれかに記載の木質成形体の製造方法。
【請求項8】
前記曲げ加工工程において、前記複数の木材間に内蔵バックアップ材を配置することを特徴とする請求項5に記載の木質成形体の製造方法。
【請求項9】
前記曲げ加工工程において、前記樹脂水溶液を含浸させた後の木材を外付バックアップ材の形状に沿って変形させながら、前記樹脂水溶液を含浸させた後の木材の外面と前記外付バックアップ材とを接着することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の木質成形体の製造方法。
【請求項10】
前記硬化工程の後に、前記成形体の外面に外付バックアップ材を射出形成する工程を備えることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の木質成形体の製造方法。
【請求項11】
前記硬化工程の後に、前記成形体の外面に外付バックアップ材を接着する工程を備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の木質成形体の製造方法。
【請求項12】
請求項1〜請求項11のいずれかに記載の木質成形体の製造方法によって製造された成形体からなることを特徴とする木質構造材。
【請求項13】
請求項12に記載の木質構造材からなることを特徴とする車両用内装材。
【請求項14】
請求項12に記載の木質構造材からなることを特徴とする音響用構造材。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、木質成形体の製造方法及びこの木質成形体の製造方法によって加工された木質構造材、車両用内装材、音響用構造材に関する。
【背景技術】
【0002】
木材は、寸法安定性が低い材料であるため、従来から、木材の寸法安定性を向上させることが要求されている。
木材の寸法安定性を向上させる技術としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)を木材に含浸させる方法がよく知られている。しかしながら、ポリエチレングリコール(PEG)を含浸させた木材は、吸湿性が大きく、湿気によるPEGの染み出しや、PEGの水への溶脱が起こるという問題があった。この問題を解決するために、木材に、分子中に2個以上のエポキシ基を有する水溶性エポキシ化合物と重合触媒の水溶液を含浸させ、該エポキシ化合物を重合硬化させる方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3198471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の方法を用いた場合であっても、木材に含浸させたエポキシ化合物の水への溶脱を十分に防止できなかった。特に、曲げ加工を施すのに好適な1mm以下の厚みの木材では、エポキシ化合物の溶脱が顕著であるため、問題となっていた。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、所望の3次元形状を有し、木材の寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい成形体が得られる木質成形体の製造方法を提供することを目的とする。また、上記木質成形体の製造方法によって加工された成形体からなる木質構造材を提供することを目的とする。また、上記木質構造材を用いた車両用内装材、音響用構造材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の木質成形体の製造方法は、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分を含む樹脂水溶液を、板状の木材に含浸させる含浸工程と、前記樹脂水溶液を含浸させた後の前記木材を変形させる曲げ加工工程と、前記曲げ加工工程と同時に、または前記曲げ加工工程の後に、前記樹脂成分を硬化させて成形体とする硬化工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の木質成形体の製造方法は、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む樹脂水溶液を、板状の木材に含浸させる含浸工程と、前記樹脂水溶液を含浸させた後の前記木材を変形させる曲げ加工工程と、前記曲げ加工工程と同時に、または前記曲げ加工工程の後に、前記樹脂成分を硬化させて成形体とする硬化工程とを備えることを特徴とする。
【0006】
上記の木質成形体の製造方法は、前記樹脂水溶液が、硬化剤を含むことを特徴とする方法とすることができる。
また、上記の木質成形体の製造方法は、前記硬化工程の前に、前記樹脂水溶液を含浸させた後の木材に前記硬化剤を含む硬化溶液を染み込ませる方法とすることができる。
【0007】
上記の木質成形体の製造方法は、前記曲げ加工工程において、前記樹脂水溶液を含浸させた後の前記木材を複数枚重ねて変形させるとともに、前記硬化工程において、前記複数の木材を相互に密着させることを特徴とする方法とすることができる。
また、上記の木質成形体の製造方法は、前記木材の厚みが0.1〜1mmであることを特徴とする方法とすることができる。
さらに、上記の木質成形体の製造方法は、2官能水性エポキシ樹脂の数平均分子量が300〜2500である方法とすることができる。
【0008】
また、上記の木質成形体の製造方法は、前記曲げ加工工程において、前記複数の木材間に内蔵バックアップ材を配置する方法とすることができる。
また、上記の木質成形体の製造方法は、前記曲げ加工工程において、前記樹脂水溶液を含浸させた後の木材を外付バックアップ材の形状に沿って変形させながら、前記樹脂水溶液を含浸させた後の木材の外面と前記外付バックアップ材とを接着する方法とすることができる。
上記の木質成形体の製造方法においては、前記硬化工程の後に、前記成形体の外面に外付バックアップ材を射出形成する工程を備える方法とすることができる。
また、上記の木質成形体の製造方法は、前記硬化工程の後に、前記成形体の外面に外付バックアップ材を接着する工程を備える方法とすることができる。
【0009】
本発明の木質構造材は、上記のいずれかに記載の木質成形体の製造方法によって製造された成形体からなることを特徴とする。
また、本発明の車両用内装材、音響用構造材は、本発明の木質構造材からなることを特徴とする。
【0010】
本発明の木質成形体の製造方法によれば、木材に含浸される樹脂水溶液として、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含むものを用い、樹脂水溶液を板状の木材に含浸させて樹脂を含浸させた木材(以下、「樹脂含浸木材」という。)とし前記樹脂成分を硬化させることにより成形体とするので、例えば、樹脂成分が2官能水性エポキシ樹脂のみからなる場合と比較して、木材の寸法安定性に優れ、高い表面硬度を有し、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい成形体が得られる。
【0011】
また、本発明の木質成形体の製造方法では、樹脂含浸木材を変形させる曲げ加工工程と、樹脂成分を硬化させることにより樹脂含浸木材の形状を固定して成形体とする硬化工程とを備えているので、所望の3次元形状を有する成形体が得られる。一般に、樹脂含浸木材に曲げ加工を施す場合には、曲げ加工による木材の割れを防止するため、木材として厚みの薄いものが用いられる。しかし、従来技術では、木材の厚みを薄くすると木材に含浸させた樹脂の溶脱がより一層顕著になるという問題があった。これに対し、本発明の木質成形体の製造方法では、上述したように、湿度による樹脂の染み出しが生じにくいため、木材として厚みの薄いものを用いることができ、適切な厚み寸法の木材を用いて所望の3次元形状を有する成形体を得ることができる。したがって、3次元形状の自由度が非常に高い木質成形体の製造方法となる。
また、本発明の木質成形体の製造方法では、木材を十分に膨潤させた状態で固定できるため、その後の吸湿により木材の寸法が変化することがなく、優れた寸法安定性が得られる。
【0012】
さらに、本発明の木質成形体の製造方法では、樹脂成分が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分であるため、木材に樹脂水溶液が十分に含浸され、木材を十分に膨潤させることができるので、割れにくく柔軟性に優れた樹脂含浸木材となることと、木材に含浸させた樹脂成分を硬化させることにより網目構造が形成されることとにより、優れた賦形性が得られる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、所望の3次元形状を有し、木材の寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい成形体の得られる木質成形体の製造方法が提供できる。また、所望の3次元形状を有し、木材の寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい木質構造材、車両用内装材、音響用構造材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、以下に示す図面は、本実施形態に係る木質構造材等の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の木質構造材等の寸法関係とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
図1は本実施形態の木質構造材の一例を示す断面模式図であり、図2は図1に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
【0015】
図1に示す木質構造材は、本発明に係る木質成形体の製造方法を用いて製造された成形体10からなるものである。成形体10は、図1に示すように、対向する端部10a、10aが同方向に湾曲された断面形状とされている。
成形体10には、図2(a)に示す板状の木材1が用いられている。木材1の材質としては、スプルース、メープル、ウォルナットなどが例示できる。また、木材1の厚みは0.1〜1mm程度とすることが好ましい。木材1の厚みが0.1mm未満であると、透けてしまい美観が低下する虞があるので好ましくない。また、木材1の厚みが1mmを超えると、曲げ加工工程において木材1に割れが生じる場合があり、所望の3次元形状を付与できなくなる虞がある。
【0016】
また、図2(a)に示す木材1は、用途などに応じて適宜、漂白や染色などの前処理をしてから使用される。木材1の前処理方法としては、例えば、図2(b)に示すように、木材1を漂白剤含有液や水性染料などである処理液2中に浸漬させる方法によって行うことができる。ここで用いる処理液2は、水溶性であることが望ましい。処理液2が水溶性である場合には、木材1が処理液2で濡れた状態であっても、後述する木材1に樹脂水溶液3を含浸させる工程(含浸工程)を行うことができる。したがって、処理液2が水溶性である場合には、前処理後の木材1を乾燥する工程や時間を不要とすることができ、前処理後の木材1を用いてすぐに含浸工程を行うことができるので、短時間で効率よく木材加工を行なうことができる。
【0017】
前処理が完了した木材1は、例えば、図2(c)に示すように、樹脂水溶液3中に浸漬されることにより、樹脂水溶液3の含浸された樹脂含浸木材4とされる(含浸工程)。ここで、樹脂水溶液3が木材1の表面から繊維間や細胞壁中に含浸されることによって、木材1が膨潤し、曲げ加工に適した柔軟性を有する樹脂含浸木材4とされる。
【0018】
木材1に樹脂水溶液3を含浸させる方法としては、単に樹脂水溶液3中に木材1を浸漬させてもよく、樹脂水溶液3中に木材1を浸漬させた状態で減圧し、木材1中の空気を除去する方法や、樹脂水溶液3中に木材1を浸漬する前に、減圧法によって木材1中の空気を除去しておき、真空状態とされた木材1を樹脂水溶液3中に浸漬する方法などによって、木材1への樹脂水溶液3の含浸を促進させてもよい。
木材1に樹脂水溶液3を含浸させる時間は、例えば、単に樹脂水溶液3中に木材1を浸漬させる場合には、30分〜数日であり、樹脂水溶液3中に木材1を浸漬させた状態で減圧した場合には、数分〜数十分、樹脂水溶液3中に木材1を浸漬する前に、減圧法によって木材1中の空気を除去した場合には、数分である。
【0019】
本実施形態の含浸工程において使用される樹脂水溶液3は、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分と、硬化剤と、界面活性剤と、水とを含むものである。
「3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂」
樹脂水溶液3の樹脂成分として使用される3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂としては、数平均分子量が2500以下であるものを用いることが好ましい。3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂の数平均分子量が2500を超えると、分子が大きすぎて、木材1の細胞壁中に入り込みにくくなり、木材1を十分に膨潤させることができず、曲げ加工に適した柔軟性を付与できなくなる虞が生じる。
【0020】
3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂としては、具体的に例えば、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチルプロパントリグリシジルエーテル、EO変性トリメチルプロパントリグリシジルエーテル、PO変性トリメチルプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルなどが例示できる。
【0021】
また、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂が、水溶性である場合には、樹脂水溶液3の樹脂成分として単独で使用できる。3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂としては、数平均分子量が300〜2500であるものを用いることが好ましい。3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂の数平均分子量が300未満であると、水溶性が低いものとなり、樹脂水溶液3中に均一に分散させにくくなる場合がある。
また、3官能以上の水性グリセリングリシジルエーテル系樹脂の数平均分子量が2200を超えると、分子が大きすぎて、木材1の細胞壁中に入り込みにくくなり、木材1を十分に膨潤させることができず、曲げ加工に適した柔軟性を付与できなくなる虞が生じる。3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂としては、具体的に例えば、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、EO変性(エチレンオキシド変性)トリメチルプロパントリグリシジルエーテル、PO変性(プロピレンオキシド変性)トリメチルプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル、などが例示できる。
【0022】
また、樹脂水溶液3の樹脂成分が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる場合、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂は、水溶性であっても水溶性でなくてもよい。しかし、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂として水溶性のものを用いた場合、水溶性でないものを用いた場合と比較して、樹脂水溶液3中に容易に均一に分散させることができるためより好ましい。また、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂として水溶性のものを用いた場合であっても、粘度が高い場合には、木材1の細胞壁中に容易に入り込みやすい樹脂水溶液3とするために、2官能水性エポキシ樹脂とともに用いることが好ましい。
【0023】
「2官能水性エポキシ樹脂」
3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂とともに用いられる2官能水性エポキシ樹脂としては、例えば、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテルなどが例示でき、数平均分子量が300〜2500であることが望ましい。2官能水性エポキシ樹脂の数平均分子量が300未満であると、水溶性が低いものとなり、樹脂水溶液3中に均一に分散させにくく、扱いづらい場合がある。また、2官能水性エポキシ樹脂の数平均分子量が2500を超えると、分子が大きすぎて、木材1の細胞壁中に入り込みにくくなり、木材1を十分に膨潤させることができず、曲げ加工に適した柔軟性を付与できなくなる虞が生じる。
【0024】
また、樹脂成分が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる場合、樹脂成分中における3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂の濃度は1〜80%であることが好ましい。3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂の濃度が1%未満であると、樹脂成分を硬化させた場合に形成される網目構造(3次元の架橋構造)の形成が不十分となり、樹脂の水への染み出しを防止する効果が十分に得られない虞がある。また、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂の濃度が80%を超えると、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂として粘度の高いものや、水溶性の低いものを用いた場合に、木材1の細胞壁中に入り込みにくい樹脂水溶液3となる虞があるため、好ましくない。3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂が樹脂水溶液3中に均一に分散されていないと、成形体10の品質のばらつきが大きくなり、品質の安定した成形体10を製造できなくなる。
【0025】
「硬化剤」
硬化剤は、樹脂成分の硬化における重合触媒として機能するものであればよく、特に限定されないが、例えば、2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、ジエチレントリアミンなどのアミン系化合物、酢酸カリウムなどのカリウム塩、ホウ弗化亜鉛、ホウ弗化マグネシウムなどの強酸性金属塩などを例示できる。
【0026】
「界面活性剤」
界面活性剤は、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂を樹脂水溶液3中に分散させることが可能なものであれば、特に限定されるものではないが、木材1に悪影響を及ぼすことのないノニオン系のものを用いることが好ましい。なお、樹脂水溶液3中に界面活性剤を含有させることで、樹脂水溶液3中への3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂の分散を促進させることができるが、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂として水性または分散性に優れたものを用いる場合には、樹脂水溶液3中に界面活性剤を含有させなくてもよい。
【0027】
また、樹脂水溶液3中における樹脂成分(固形分)の濃度は、5〜80%であることが好ましく、10〜60%であることがより好ましい。樹脂成分(固形分)の濃度が5%未満であると、樹脂水溶液3を木材1に含浸させて樹脂成分を硬化させることによって得られる耐湿性、柔軟性、賦形性を向上させる効果が十分に得られない虞がある。また、樹脂成分の濃度が80%を超えると、樹脂水溶液3中の水分の割合が少なくなるため、含浸工程における木材1の膨潤性が低下して、樹脂が十分に木材中に含浸されず曲げ加工に適した柔軟性を付与できなくなる虞がある。
【0028】
次に、含浸工程によって得られた樹脂含浸木材4を乾燥させる。ここでの乾燥は、例えば、常温大気中に数時間放置して半乾き程度に乾燥させる方法などによって行うことができる。
樹脂含浸木材4を乾燥させると、樹脂水溶液3が樹脂含浸木材4から滴り落ちたりして周囲を汚すなどの悪影響を防止でき、プレス加工時に樹脂が染み出すのを防げるため、好ましい。
なお、ここでの乾燥によって、樹脂含浸木材4中の水分が外部に放出されても、木材1の繊維間や細胞壁中に含浸工程において取り込まれた樹脂成分によって、木材1の膨潤した状態が保持される。このため、樹脂含浸木材4の表面や、樹脂成分を硬化させた後に得られる成形体10の表面にしわが形成されることはなく、木材1本来の良好な外観を有する成形体10が得られる。
【0029】
次に、熱プレス加工を行なうことによって、樹脂含浸木材4を変形させて所望の3次元形状を付与し(曲げ加工工程)ながら、樹脂含浸木材4に含浸された樹脂成分を硬化させて樹脂含浸木材4の形状を固定(硬化工程)し、図1に示すように対向する端部10a、10aが同方向に湾曲された断面形状を有する3次元形状の成形体10とする。
この際、樹脂含浸木材4を構成する木材は、含浸工程において膨潤した状態とされており、曲げ加工に適した柔軟性を有するものとされているため、熱プレス加工によって容易に所望の形状に変形される。また、樹脂含浸木材4は、熱プレス加工によって変形されるとともに、木材の繊維間や細胞壁中に含浸された樹脂成分の架橋反応により、膨潤した状態のまま変形された形状を保持して固定され、成形体10とされる。
【0030】
ここでの熱プレス加工は、例えば、圧力0.1〜3MPa、温度80〜150℃、加圧時間1〜10分間を行なわれる。
【0031】
なお、上述した実施形態においては、曲げ加工工程を行いながら硬化工程を行なったが、曲げ加工工程と硬化工程とは同時に行なわなくてもよく、曲げ加工工程を行った後に硬化工程を行なってもよい。
この場合の曲げ加工工程において、3次元形状を付与する方法としては、樹脂含浸木材4を所望の3次元形状に変形させることができればよく、特に限定されないが、プレス加工によって行なうことが好ましい。また、樹脂成分を硬化させる方法としては、熱処理を行なう方法などが例示できる。熱処理の方法は、プレス加工によって樹脂含浸木材を変形させた後、変形された樹脂含浸木材をプレス用の金型内に入れたままプレス用の金型を加熱する方法でもよいし、プレス用の金型から変形された樹脂含浸木材を取り出して加熱する方法でもよい。
【0032】
本実施形態の成形体10は、木材1に含浸される樹脂水溶液3として、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む樹脂水溶液3を用い、樹脂水溶液3を木材1に含浸させて樹脂含浸木材4とし、樹脂成分を硬化させることにより得られたものであるので、例えば、樹脂成分が2官能水性エポキシ樹脂のみからなる場合と比較して、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものとなる。
この効果は、樹脂成分が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分であるため、樹脂成分を硬化させることによって複雑な網目構造(3次元の架橋構造)が形成され、樹脂成分が木材の内部組織に絡みつき、樹脂成分が水に不溶化することによって得られると想定される。これに対し、樹脂成分が2官能水性エポキシ樹脂のみからなる場合には、樹脂成分を硬化させても網目構造が形成されないため、湿度による樹脂の染み出しを十分に防止することができない。
【0033】
また、本実施形態の成形体10の木質成形体の製造方法では、樹脂含浸木材4を変形させる曲げ加工工程と、樹脂成分を硬化させることにより樹脂含浸木材4の形状を固定して成形体10とする硬化工程とを備えているので、所望の3次元形状を有する成形体10が得られる。
また、本実施形態においては、曲げ加工工程を行いながら硬化工程を行なったので、曲げ加工工程を行った後に硬化工程を行なう場合と比較して、短時間で効率よく成形体10を製造できる。しかも、本実施形態においては、曲げ加工工程と硬化工程とを同時に行うので、樹脂含浸木材4を変形させながら、樹脂成分を硬化させて網目構造を形成させることとなり、曲げ加工工程によって応力を負荷されている樹脂含浸木材4が網目構造によって補強されるため、曲げ加工工程によって発生する樹脂含浸木材4の割れを効果的に防止できる。
【0034】
さらに、本実施形態では、木材1の厚みを0.1〜1mmとしたので、より一層、曲げ加工工程における木材1の割れが生じにくく、歩留まりよく製造できる。また、木材1の厚みを0.1〜1mmとしたので、木材1が透けることはなく、木材1本来の外観を有する成形体10を製造できる。
また、本実施形態では、樹脂水溶液3として、樹脂成分と硬化剤とを含むものを用いたので、樹脂水溶液3として硬化剤を含まないものを用い、後の工程で硬化剤を用いて樹脂成分を硬化させる場合と比較して、工程数が少なく、製造工程を簡略化できる。
【0035】
また、本実施形態において、樹脂成分が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる場合、2官能水性エポキシ樹脂の数平均分子量を300〜2500とすることで、2官能水性エポキシ樹脂を樹脂水溶液3中に容易に均一に分散させることができ、しかも、木材1の細胞壁中に入り込みやすい樹脂水溶液3とすることができる。このため、含浸工程において木材1を十分に膨潤させることができ、樹脂成分を硬化させることによって、成形体10の耐湿性、柔軟性、賦形成を効果的に向上させることができる。
【0036】
さらに、樹脂成分が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる場合において、樹脂成分中における3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂の濃度を1〜80%とすることで、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂を樹脂水溶液3中に容易に均一に分散させることができ、しかも、樹脂成分を硬化させることによって良好な網目構造が形成されるので、湿度による樹脂の染み出しがより一層生じにくい成形体10を製造できる。
【0037】
また、上述した実施形態においては、対向する端部10a、10aが同方向に湾曲された断面形状を有する成形体10を形成する場合を例に挙げて説明したが、成形体10の形状は図1に示す断面形状のものに限定されるものではなく、任意の3次元形状とすることができる。
【0038】
<第2実施形態>
図3は本実施形態の木質構造材の他の例を示す断面模式図であり、図4は図3に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
図3に示す木質構造材は、本発明の木質成形体の製造方法を用いて加工されることによって得られたものであり、断面略円弧状に湾曲された成形体20からなるものである。成形体20には、図4(a)に示す板状の木材1が4枚用いられている。木材1としては、上述した第1実施形態と同様のものが用いられている。
【0039】
本実施形態においては、図4(b)に示すように、図4(a)に示す木材1を、漂白や染色などの前処理をせずに、隣接する木材1同士で木目方向が直交するように4枚積層し、4枚まとめて上述した第1実施形態と同様に、第1実施形態と同様の樹脂水溶液3中に浸漬し、樹脂水溶液3が含浸された樹脂含浸木材4とする(含浸工程)。なお、本実施形態においても、漂白や染色、アルカリ処理などの前処理をしてもよい。
なお、ここでの含浸工程は、図4(b)に示すように、4枚の木材1を積層して4枚まとめて樹脂水溶液3を含浸させると、効率よく含浸工程を行なうことができて好ましいが、4枚の木材1をそれぞれ個別に樹脂水溶液3に含浸させてもよい。
【0040】
次に、含浸工程によって得られた樹脂含浸木材4を上述した第1実施形態と同様にして、乾燥させる。
次に、4枚の樹脂含浸木材4を、隣接する樹脂含浸木材4同士で木目方向が直交するように重ねて配置したまま熱プレス加工を行なうことによって、曲げ加工工程を行なうと同時に硬化工程を行ない、4枚の樹脂含浸木材4を相互に密着させ、図3に示すように断面略円弧状に湾曲した3次元形状を有する成形体20とされる。
【0041】
ここでの熱プレス加工は、例えば、圧力0.1〜3MPa、温度80〜150℃、加圧時間1〜10分間を行なわれる。
【0042】
本実施形態の成形体20は、木材1に含浸される樹脂水溶液3として、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む樹脂水溶液3を用い、樹脂水溶液3を木材1に含浸させて樹脂含浸木材4とし樹脂成分を硬化させることにより得られたものであるので、第1実施形態と同様に、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものとなる。
【0043】
また、本実施形態では、4枚の樹脂含浸木材4を、隣接する樹脂含浸木材4同士で木目方向が直交するように配置して積層したので、成形体20における木目方向に起因する強度差や割れの発生しやすさ、寸法安定性などの性質を均質化することができる。したがって、成形体20は、4枚の樹脂含浸木材4を木目方向が全て同じとなるように配置して形成した成形体や、木材4枚分の厚みを有する1枚の木材を用いて製造した成形体と比較して、割れにくく、寸法安定性に優れたものとなる。
【0044】
なお、本実施形態では、木材1を4枚用いた成形体20を例に挙げて説明したが、木材1の数は4枚でなくてもよく、用途等に応じて適宜決定できる。
【0045】
<第3実施形態>
図5は本実施形態の木質構造材の他の例を示す断面模式図であり、図6は図5に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
図5に示す木質構造材は、本発明の木質成形体の製造方法によって加工されたものであり、対向する端部30a、30aが同方向に湾曲された断面形状とされた成形体30からなるものである。成形体30には、図6(a)に示す板状の木材1が2枚用いられ、2枚の木材1の間に内蔵バックアップ材5が配置されている。
【0046】
木材1としては、上述した第1実施形態と同様のものが用いられている。本実施形態においては、木材1に対し、図6(b)に示すように、上述した第1実施形態と同様にして漂白や染色などの前処理を行う。次いで、図6(c)に示すように、前処理が完了した木材1を、1枚ずつ上述した第1実施形態と同様にして、第1実施形態と同様の樹脂水溶液3中に浸漬し、それぞれ樹脂水溶液3が含浸された樹脂含浸木材4とする(含浸工程)。
【0047】
次に、含浸工程によって得られた樹脂含浸木材4を上述した第1実施形態と同様にして、乾燥させる。
次に、図6(d)に示すように、2枚の樹脂含浸木材4のうちの一方の樹脂含浸木材上に、接着シート7、内蔵バックアップ材5、接着シート6、他方の樹脂含浸木材の順に積層して、熱プレス加工を行なうことにより曲げ加工工程を行なうと同時に硬化工程を行ない、図5に示すように対向する端部30a、30aが同方向に湾曲された断面形状を有する成形体30とされる。なお、2枚の樹脂含浸木材4は、木目方向が同じ方向になるように配置される。
【0048】
ここで用いる内蔵バックアップ材5は、成形体を補強することが可能なものであればいかなるものであってもよく、特に限定されないが、例えば、アルミ板シート、ポリエステルなどからなる不織布、織物、樹脂含浸ガラス繊維、木材積層体などが例示できる。
また、接着シート6としては、フェノール接着剤の含浸紙やメラミン接着剤の含浸紙などが例示できる。
【0049】
ここでの熱プレス加工は、例えば、圧力0.1〜3MPa、温度80〜150℃、加圧時間1〜10分間を行なわれる。
【0050】
本実施形態の成形体30は、木材1に含浸される樹脂水溶液3として、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む樹脂水溶液3を用い、樹脂水溶液3を木材1に含浸させて樹脂含浸木材4とし樹脂成分を硬化させることにより得られたものであるので、第1実施形態と同様に、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものとなる。
【0051】
また、本実施形態では、硬化工程の前に2枚の樹脂含浸木材4の間に内蔵バックアップ材5を配置することにより成形体30を補強しているので、強度や剛性に優れた成形体30が得られる。
【0052】
なお、本実施形態では、樹脂含浸木材4と内蔵バックアップ材5との間に接着シート6、7を配置したが、接着シート6、7に代えて、ウレタン系やエポキシ系、シリコン系などの接着剤を塗布してもよいし、内蔵バックアップ材5として、曲げ加工工程および/または硬化工程により樹脂含浸木材4との密着性が十分に得られるものを用いた場合であれば、接着シート6、7や接着剤などを配置しなくてもよい。
【0053】
また、本実施形態では、木材1を2枚用い、内蔵バックアップ材5を1枚用いた成形体30を例に挙げて説明したが、木材1の数や内蔵バックアップ材5の数は、用途等に応じて適宜決定できる。
また、本実施形態では、2枚の樹脂含浸木材4を木目方向が同じ方向になるように配置したが、用途等に応じて、2枚の樹脂含浸木材4を木目方向が直交するように配置してもよい。
【0054】
<第4実施形態>
図7は本実施形態の車両用内装材の一例を説明するための図であり、図7(a)は車両用内装材の断面模式図であり、図7(b)は図7(a)に示す車両用内装材の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
図7(a)に示す車両用内装材40は、図5に示す成形体30の外面のうち対向する端部30a、30aの湾曲されている方向(図7(a)においては下方)の表面に、外付バックアップ材51が形成されたものである。
外付バックアップ材51は、樹脂からなるものであり、例えば、図7(b)に示す金型8を用いた射出形成方法によって形成される。図7(b)に示す金型8は、上型8aと下型8bとが一体化されることにより、車両用内装材40の外径形状に対応する形状を有するキャビティ8cが形成されるものであり、キャビティ8c内に溶融樹脂を注入するための注入路8dが備えられている。
【0055】
溶融樹脂としては、射出成形可能な樹脂であればいかなるものであってもよいが、例えば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン)、ポリカーボネート樹脂、ポリシラスチレン樹脂等を用いることが好ましく、またこれらの樹脂にガラス繊維等を混合して強化したガラス繊維強化樹脂を用いてもよい。
【0056】
金型8を用いて外付バックアップ材51を形成するには、図7(b)に示すように、金型8のキャビティ8c内に図6に示す成形体30を配置し、注入路8dを通じて溶融された樹脂を注入し、キャビティ8c内で樹脂を固化させる方法によって得られる。
【0057】
なお、本実施形態においては、外付バックアップ材51を射出形成によって形成したが、外付バックアップ材51は、発泡形成方法によって形成された発泡樹脂からなるものであってもよい。
【0058】
本実施形態の車両用内装材40は、本発明の木質成形体の製造方法によって加工された成形体30(木質構造材)を用いたものであるので、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものとなる。
【0059】
また、本実施形態においては、成形体30の外面に外付バックアップ材51を形成することによって成形体30を補強しているので、強度や剛性に優れた車両用内装材40が得られる。
【0060】
<第5実施形態>
図8は図5に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の他の例を説明するための断面模式図である。本実施形態が第3実施形態と異なるところは製造方法のみであるので、第3実施形態と異なるところのみ説明し、その他の説明を省略する。
【0061】
木材1としては、図8(a)に示すように、上述した第1実施形態と同様のものが用いられている。そして、木材1に対し、図8(b)に示すように、上述した第1実施形態と同様にして漂白や染色などの前処理を行う。次いで、本実施形態においては、図8(c)に示すように、前処理が完了した木材1を、1枚ずつ樹脂水溶液31中に浸漬し、それぞれ樹脂水溶液31が含浸された樹脂含浸木材4とする(含浸工程)。
【0062】
本実施形態において用いられる樹脂水溶液31は、上述した第1実施形態と同様の樹脂成分と、界面活性剤と、水とを含むものであり、上述した第1実施形態と異なり硬化剤を含まないものである。
次に、含浸工程によって得られた樹脂含浸木材4を上述した第1実施形態と同様にして、乾燥させる。
【0063】
次に、樹脂含浸木材4に硬化剤を含む硬化溶液を染み込ませる。ここで用いる硬化溶液としては、上述した第1実施形態と同様の硬化剤を溶媒で希釈して得られるものなどが挙げられる。また、ここで用いる溶媒としては、硬化剤を均一に分散させることができ、樹脂成分の硬化反応を阻害しないものであればよく、特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトン、トルエンなどが例示できる。
なお、硬化溶液中における硬化剤の濃度は、樹脂成分を硬化させることができればよく、硬化溶液の使用量などに応じて決定することができ、特に限定されない。
【0064】
硬化溶液としては、具体的には、エポキシ2−メチルイミダゾールの1%エタノール溶液や、2,2‘アゾビス(2−メチル−N(ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)の1%エタノール溶液などが好ましく用いられる。
【0065】
また、硬化溶液を染み込ませる方法としては、硬化溶液を塗布する方法や含浸させる方法が例示できる。硬化溶液を塗布する方法としては、例えば、刷毛塗り、スプレー塗りなどの方法が挙げられる。また、硬化溶液の含浸方法としては、樹脂含浸木材4を硬化溶液中に浸漬する方法や、真空含浸法などが挙げられる。
なお、樹脂含浸木材4に硬化溶液を含浸させる場合、長時間に渡って浸漬や真空含浸を行なうと、樹脂含浸木材4に既に含浸されている樹脂成分が、樹脂含浸木材4から硬化溶液中に溶出する恐れが生じる。このため、長時間に渡って硬化溶液中に樹脂含浸木材4を浸漬したり真空含浸させたりすることは好ましくなく、浸漬する場合も、真空含浸させる場合も、例えば数分以下とすることが望ましい。
【0066】
次に、図8(d)に示すように、2枚の樹脂含浸木材4のうちの一方の樹脂含浸木材上に、上述した第3実施形態と同様に、接着シート7、内蔵バックアップ材5、接着シート6、他方の樹脂含浸木材の順に積層して、熱プレス加工を行なうことにより曲げ加工工程を行なうと同時に硬化工程を行ない、図5に示す成形体30とされる。
【0067】
本実施形態の成形体30は、木材1に含浸される樹脂水溶液31として、2官能水性アクリル樹脂と3官能以上のアクリル樹脂とからなる樹脂成分を含む樹脂水溶液31を用い、樹脂水溶液31を木材1に含浸させて樹脂含浸木材4とし、樹脂含浸木材4に硬化溶液を塗布および/または含浸させ、樹脂成分を硬化させることにより得られたものであるので、第1実施形態と同様に、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものとなる。
【0068】
しかも、本実施形態の成形体30の製造方法では、樹脂水溶液31として硬化剤を含まないものを用い、樹脂含浸木材4に硬化溶液を塗布および/または含浸させている。このため、硬化工程を行なう直前に樹脂含浸木材4に硬化溶液を塗布および/または含浸させることができる。したがって、樹脂水溶液31を木材1に含浸させて樹脂含浸木材4としてから、硬化工程を行なうまでに時間がかかる場合であっても、硬化工程前に樹脂成分が硬化してしまい、所望の形状に形成できなくなることがない。
【0069】
さらに、本実施形態の成形体30の製造方法では、曲げ加工工程前に樹脂含浸木材4に硬化溶液を塗布および/または含浸させているので、精度良く所望の形状を有する成形体30を得ることができる。これに対し、例えば、曲げ加工工程後に樹脂含浸木材4に硬化溶液を塗布および/または含浸させると、曲げ加工工程によって変形されて得られた形状が、硬化溶液を樹脂含浸木材4にしみ込ませることによって変形してしまう場合があり、成形体30の形状の精度が不十分となる場合がある。
【0070】
<第6実施形態>
本実施形態では、図7に示す車両用内装材40を製造するための木質成形体の製造方法の他の例を説明する。本実施形態が第3実施形態および第4実施形態と異なるところは製造方法のみであるので、第3実施形態および第4実施形態と異なるところのみ説明し、その他の説明を省略する。
【0071】
本実施形態においては、外付バックアップ材51は、樹脂からなるものであり、成形体30とは別個に、例えば、金型を用いた射出形成方法によってあらかじめ形成されたものである。そして、本実施形態では、図6(d)に示すように、上述した第3実施形態と同様に、2枚の樹脂含浸木材4のうちの一方の樹脂含浸木材上に、接着シート7、内蔵バックアップ材5、接着シート6、他方の樹脂含浸木材の順に積層したものを、プレス加工やアイロンなどを用いて外付バックアップ材51の形状に沿って変形させながら、外付バックアップ材51に接する樹脂含浸木材4の外面と外付バックアップ材51とを接着(曲げ加工工程)し、同時に硬化工程を行なって車両用内装材40とする。
【0072】
樹脂含浸木材4の外面と外付バックアップ材51との接着には、ウレタン系やエポキシ系、シリコン系などの接着剤や、フェノール接着剤の含浸紙やメラミン接着剤の含浸紙などの接着シートなどを用いることができる。
【0073】
なお、本実施形態においても、上述した実施形態と同様に、曲げ加工工程と硬化工程とを同時に行なわなくてもよく、曲げ加工工程を行った後に硬化工程を行なってもよい。
また、本実施形態においては、外付バックアップ材51を射出形成によって形成したが、外付バックアップ材51は、発泡形成方法によって形成された発泡樹脂からなるものであってもよいし、アルミやマグネシウムなどの金属材料、木材や合板などの木質材料などであってもよい。
【0074】
本実施形態の車両用内装材40の製造方法においても、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものが得られる。
また、本実施形態においても、成形体30の外面に外付バックアップ材51を形成することによって成形体30を補強しているので、強度や剛性に優れた車両用内装材40となる。
【0075】
<第7実施形態>
本実施形態では、図7に示す車両用内装材40を製造するための木質成形体の製造方法の他の例を説明する。本実施形態が第3実施形態および第4実施形態と異なるところは製造方法のみであるので、第3実施形態および第4実施形態と異なるところのみ説明し、その他の説明を省略する。
【0076】
本実施形態においては、外付バックアップ材51は、樹脂からなるものであり、成形体30とは別個に、例えば、金型を用いた射出形成方法によって形成されたものである。そして、本実施形態では、上述した第3実施形態と同様に、図5に示す成形体30を製造し、外付バックアップ材51に接する成形体30の外面と外付バックアップ材51とを接着し、車両用内装材40とする。
【0077】
成形体30の外面と外付バックアップ材51との接着には、ウレタン系やエポキシ系、シリコン系などの接着剤などを用いることができる。
【0078】
なお、本実施形態においても、外付バックアップ材51は、発泡形成方法によって形成された発泡樹脂からなるものであってもよい。また、外付バックアップ材51として、アルミやマグネシウムなどの金属材料、木材や合板などの木質材料などを用いてもよい。
【0079】
本実施形態の車両用内装材40の製造方法においても、寸法安定性に優れ、湿度による樹脂の染み出しの生じにくい耐湿性に優れたものが得られる。
また、本実施形態においても、成形体30の外面に外付バックアップ材51を形成することによって成形体30を補強しているので、強度や剛性に優れた車両用内装材40となる。
【0080】
なお、本発明の成形体、木質構造材は、耐湿性に優れているため、塗装を施さなくても、多様な用途に用いることができる。しかし、本発明の木質成形体の製造方法によって加工された成形体、木質構造材の表面には、塗装を施してもよい。このような成形体、木質構造材とすることで、より一層耐湿性を向上させることができる。また、本発明の木質構造材は、耐湿性に優れているため、表面に塗装を施した場合の湿度による塗装表面の平滑性の低下を防止でき、塗装した表面の美観を長期に渡って維持できる。
【0081】
また、本発明によって加工された成形体、木質構造材は、上述した車両用内装材のほか、例えば、建材としての内装材、外装材、お風呂などの湿気の多い室内や屋外で使用可能な振動板などの音響用構造材、木管楽器、弦楽器、打楽器などのアコースティック楽器や電気・電子楽器の内・外装体などの楽器用構造体などとして好適に使用できる。
【実施例】
【0082】
「実験例1〜実験例13」
表1に示す材料を含む樹脂水溶液を、表1に示す材質および厚み寸法の板状の木材に、以下に示す条件で含浸させて樹脂含浸木材(含浸工程)とし、常温大気中で4時間放置して乾燥させた後、以下に示す条件で熱プレス加工を行なって、硬化工程を行ない板状の実験例1〜実験例13の試験体を得た。
【0083】
【表1】


【0084】
なお、表1において、記号0P、2P(1)、2P(2)、2P(3)、2P(4)、3P、H(1)、H(2)は、以下に示す材料を示す。また、下記において「PEG」とはポリエチレングリコールを意味する。
0P:PEG♯600
2P(1):PEG(♯400)ジグリシジルエーテル
(商品名:デナコールEX−830、ナガセケムテックス株式会社製)
2P(2):PEG(♯200)ジグリシジルエーテル
(商品名:デナコールEX−821、ナガセケムテックス株式会社製)
2P(3):PEG(♯1000)ジグリシジルエーテル
(商品名:デナコールEX−861、ナガセケムテックス株式会社製)
2P(4):PEG(♯2000)ジグリシジルエーテル
3P:ポリグリセリンポリグリシジルエーテル(デナコールEX−512(商品名)ナガセケムテックス株式会社製)分子量538
【0085】
H(1):2−メチルイミダゾール
H(2):ホウ弗化亜鉛45%水溶液
【0086】
また、表1において、樹脂の量とは樹脂成分中における樹脂の濃度を示し、硬化剤の量とは樹脂成分量に対する硬化剤の量を示し、界面活性剤の量とは樹脂水溶液に対する界面活性剤の量を示す。
【0087】
なお、木材としては、繊維方向(木目方向)の寸法が80mm、繊維方向と直交する方向(木目方向と直交する方向)の寸法が100mmのものを用いた。
「含浸条件」
樹脂成分(固形分)濃度30%の樹脂水溶液中に30分間浸漬した。
「熱プレス加工条件」
温度:150℃、時間:6分、圧力1Mpa
【0088】
「実験例14」
樹脂水溶液を含浸させていない、表1に示す材質および厚み寸法の板状の木材を、実験例14の試験体とした。
なお、表1において、実験例1〜実験例11は本発明の実施例であり、実験例12〜実験例14は比較例である。
【0089】
このようにして得られた実験例1〜実験例14の試験体の寸法変化率と樹脂流出量を以下に示すようにして調べた。その結果を表1に示す。
「寸法変化率」
まず、実験例1〜実験例14の試験体に対して、温度105℃で6時間以上熱処理を行なった後、繊維方向と直交する方向の寸法(R1)を測定した。その後、温度30℃、湿度85%の環境下で24時間放置して繊維方向と直交する方向の寸法を測定(R2)した。このようにして得られた繊維方向の寸法(R1)(R2)を用いて、以下の式によって寸法変化率を求めた。
寸法変化率(%)={(R2−R1)/R1}×100
【0090】
「樹脂流出量」
以下の式によって樹脂流出量を求めた。
樹脂流出量(%)={(W1−W2)/(W1−W0)}×100
なお、上記式において、W0は樹脂水溶液を含浸させる前の木材を、温度105℃で6時間以上熱処理を行なった後に測定した重量を示し、W1は硬化工程後に得られた試験体を、温度105℃で6時間以上熱処理を行なった後に測定した重量を示し、W2は試験体を水中に24時間浸漬させた後、温度22℃、湿度60%の環境下で6時間乾燥させ、その後、温度105℃で6時間以上熱処理を行なった後に測定した重量を示す。
【0091】
表1に示すように、樹脂水溶液が、3官能以上のグリシジルエーテル系樹脂と2官能水性エポキシ樹脂とからなる樹脂成分、または、3官能以上の水性グリシジルエーテル系樹脂を含む樹脂成分を含む実験例1〜実験例11では全て、寸法変化率が3.7%以下となり、樹脂水溶液を含浸させない実験例14の寸法変化率6.5%と比較して非常に低い結果となった。
しかも、実験例1〜実験例11では、樹脂流出量が20%以下であり、樹脂水溶液が、樹脂成分が2官能水性エポキシ樹脂のみである実験例12や、樹脂成分が官能基のない樹脂とからなる実験例13と比較して非常に低い結果となった。
【0092】
「実験例15」
本発明の木質成形体の製造方法によって成形体を製造し、成形体からなる木質構造材を用いて図9に示す車両用内装材を製造した。図9は、本発明の車両用内装材の一例を示した図であり、図9(a)は平面図であり、図9(b)は断面模式図である。
図9に示す車両用内装材60は以下に示すようにして製造した。
【0093】
まず、実験例2と同じ樹脂水溶液を、以下に示す2枚の板状の木材1a、1bに、以下に示す条件で含浸させて樹脂含浸木材(含浸工程)とし、実験例1と同様にして乾燥させた。次に、2枚の樹脂含浸木材のうちの一方の樹脂含浸木材上に、接着シート、内蔵バックアップ材5、接着シート、他方の樹脂含浸木材の順に積層して、実験例1と同様の条件で熱プレス加工を行なうことにより曲げ加工工程を行なうと同時に硬化工程を行ない、短辺方向が木目方向である木材1a側(図9(a)においては下側)に両短辺50aが曲率1.5Rで湾曲された図9に示す成形体50を得た。なお、2枚の樹脂含浸木材(木材1a、1b)は、木目方向が同じ方向となるように配置した。次に、図9に示す成形体50の外面のうち対向する短辺50a、50aの湾曲されている方向の表面(図9(a)においては下面)50bに、外付バックアップ材51を射出形成方法によって形成して、長辺方向の寸法220mm、短辺方向の寸法80mm、厚み寸法15mmの図9に示す形状とし、外付バックアップ材51と反対側の面(図9(a)においては上面)50cにポリエステル塗装を行なって着色し、実験例15の車両用内装材60を得た。
【0094】
なお、木材1として、厚さ0.2mm、材質がメープルである木目方向の直交する2枚のもの用いた。
接着シートとしては、厚さ0.1mmのフェノール樹脂含浸紙を用いた。
内蔵バックアップ材としては、厚さ0.1mmのアルミ板を用いた。
外付バックアップ材としては、ガラス繊維を20%含有したABS樹脂を用いた。
「含浸条件」
樹脂成分(固形分)濃度30%の樹脂水溶液中に30分間浸漬した。
【0095】
このようにして得られた実験例15の車両用内装材60の外観を目視により観察した。その結果、木材の割れが発生しておらず、上記の加工方法が賦形性に優れた加工方法であることが確認できた。
また、実験例15の車両用内装材60と、樹脂水溶液を含浸させる前の木材に実験例15と同様の塗装を施したものとを、温度50℃、湿度95%の環境下に300時間放置し、湿度による塗装表面への影響を目視によって観察する耐湿試験を行なった。その結果、実験例15の車両用内装材60の塗装表面は、樹脂水溶液を含浸させる前の木材の塗装表面と比較して、湿度による塗装表面の平滑性の低下が少なく、耐湿性が良好であることが確認できた。
【0096】
「実験例16」
本発明の木質成形体の製造方法によって加工された成形体からなる木質構造材を用いて図10に示す振動板を製造した。図10は、本発明の音響用構造材一例である振動板を説明するための図であり、図10(a)は振動板を製造する一工程を説明するための平面図であり、図10(b)は振動板の断面模式図である。
図10に示す振動板70は以下に示すようにして製造した。
【0097】
まず、実験例6と同じ樹脂水溶液を、以下に示す2枚の板状の木材11a、11bに、以下に示す条件で含浸させて樹脂含浸木材(含浸工程)とし、実験例1と同様にして乾燥させた。次に、図10(a)に示すように、2枚の樹脂含浸木材(木材11a、11b)を木目方向が直交するように重ね合わせるとともに、重なり合った部分の周囲から木目の延在方向に延びる1枚の木材からなるはみ出し部11cが形成されるように積層した。そして得られた積層体に以下に示す条件で熱プレス加工を行なうことにより、曲げ加工工程と硬化工程と同時に行ない、中央に平坦な略円形状の底部70aを有し、底部70aから縁部70bに向かって湾曲する断面形状を有する凹部70cを備えるスピーカーのコーン形状の図10(b)に示す振動板70を得た。
【0098】
その後、図10(b)に示す振動板70にボイスコイル(図示略)等を取り付け、スピーカを得た。
【0099】
なお、木材1として、厚さ0.2mm、材質がスプルースである2枚のもの用いた。
「含浸条件」
樹脂成分(固形分)濃度60%の樹脂水溶液中に30分間浸漬した。
「熱プレス加工条件」
温度:150℃、時間:10分、圧力0.5Mpa
【0100】
このようにして得られたスピーカは、木質の良好な外観を有するものであった。また、持続的な形状安定性に優れていることがわかった。また、音色が良好であった。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は本発明の実施形態である木質構造材の一例を示す断面模式図である。
【図2】図2は図1に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
【図3】図3は本発明の実施形態である木質構造材の他の例を示す断面模式図である。
【図4】図4は図3に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
【図5】図5は本発明の実施形態である木質構造材の他の例を示す断面模式図である。
【図6】図6は図5に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
【図7】図7は本発明の実施形態である車両用内装材の一例を説明するための図であり、図7(a)は車両用内装材の断面模式図であり、図7(b)は図7(a)に示す車両用内装材の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
【図8】図8は図5に示す木質構造材を製造するための木質成形体の製造方法の他の例を説明するための断面模式図である。
【図9】図9は、本発明の車両用内装材の一例を示した図であり、図9(a)は平面図であり、図9(b)は断面模式図である。
【図10】図10は、本発明の音響用構造材一例である振動板を説明するための図であり、図10(a)は振動板を製造する一工程を説明するための平面図であり、図10(b)は振動板の断面模式図である。
【符号の説明】
【0102】
1、1a、1b、11a、11b…木材、2…処理液、3…樹脂水溶液、4…樹脂含浸木材、5…内蔵バックアップ材、6、7…接着シート、8…金型、8a…上型、8b…下型、8c…キャビティ、8d…注入路、10、20、30、50…成形体、10a、30a…端部、40、60…車両用内装材、50a…短辺、51…外付バックアップ材、70…振動板、70a…底部、70b…縁部、70c…凹部。

【出願人】 【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
【出願日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆


【公開番号】 特開2008−23818(P2008−23818A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−198193(P2006−198193)