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【発明の名称】 フリッチ表面処理装置
【発明者】 【氏名】ラスタッター,ダニエル,ジェー.

【氏名】トロスト,ユーゲン,エフ.

【要約】 【課題】ベニヤ切り出し又は他の目的のためにフリッチを表面処理する装置を提供する。

【解決手段】表面処理装置10は、カッターヘッド18と、フリッチ12のアーチ状の外表面から表層質を切削するために前記カッターヘッドをフリッチ12の周りを外周に沿って動かすカッターヘッドムーバとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベニヤ切り出し又は他の用途にフリッチを供給するために該フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削することによって該フリッチを表面処理する装置であって、
カッターヘッドと、
前記カッターヘッドが前記フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するよう前記カッターヘッドを前記フリッチの周りを外周に沿って動かすカッターヘッドムーバとを備えるフリッチ表面処理装置。
【請求項2】
前記カッターヘッドは、カッターヘッドシャフトと、該カッターヘッドシャフトによって規定されるカッターヘッド軸を中心に該カッターヘッドシャフトと共に回転するように取り付けられた少なくとも1つの刃とを備え、
前記カッターヘッド軸は、前記カッターヘッドムーバがそれを中心に前記カッターヘッドを動かす軸に平行に配置可能である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カッターヘッドは、カッターヘッドシャフトと、該カッターヘッドシャフトによって規定されるカッターヘッド軸を中心に該カッターヘッドシャフトと共に回転するように取り付けられた少なくとも1つの刃とを備え、
前記カッターヘッド軸は、前記カッターヘッドムーバがそれを中心に前記カッターヘッドを動かす軸と交差するよう配置可能である請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記フリッチが前記カッターヘッドのそばを通過する際に前記フリッチを支持するフリッチ台を更に備え、
前記カッターヘッドムーバは、前記フリッチ台の長手方向の第2の軸と概ね一致する第1の軸を中心に前記カッターヘッドを動かすように構成されている請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記カッターヘッドムーバは、前記カッターヘッドを、回転軸を中心に前記フリッチのアーチ状の外表面に向かって及び該外表面から離すよう動かす回転アームを備え、前記回転軸は、前記第1の軸に平行である請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記カッターヘッドムーバは、前記フリッチのアーチ状の表面の外形の変化に応答して前記カッターヘッドが動くのを可能にするフリッチ外形対応装置を備える請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ベニヤ切り出し又は他の用途にフリッチを供給するために該フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削することによって該フリッチを表面処理する装置であって、
カッターヘッドと、
前記フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するように前記フリッチの周りを、前記カッターヘッドを回転させるために回転可能なキャリッジとを備えるフリッチ表面処理装置。
【請求項8】
前記キャリッジは、前記フリッチを囲むように構成された回転可能なリングを備え、前記カッターヘッドは前記フリッチの周りを回転するように前記リングと結合されている請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記リングと前記カッターヘッドを、前記フリッチの周りを全周にわたって回転させるリング回転機を備える請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記リング回転機は、前記リングと係合する駆動輪と、該駆動輪を回転させるモータとを備える請求項9に記載の装置。
【請求項11】
高圧エアバッグと低圧エアバッグを更に備え、
前記キャリッジは、前記カッターヘッドを、回転軸を中心に動くように支持する回転アームを備え、前記高圧エアバッグは、膨らむと、前記回転アームと前記カッターヘッドを前記フリッチのアーチ状の外表面から半径方向に離れるように前記回転軸を中心に動かすように構成され、前記低圧エアバッグは、それが膨らむと共に、前記高圧エアバッグが収縮すると、前記回転アームと前記カッターヘッドを前記フリッチのアーチ状の外表面に向かって半径方向に前記回転軸を中心に動かすように構成されている請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記カッターヘッドが前記フリッチ上にある時、前記回転アームが前記フリッチに対して前記カッターヘッドを一定の圧力で押すように前記低圧エアバッグ内の圧力を一定に維持する圧力調整器を備える請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記キャリッジはフリッチ外形対応装置を備え、前記カッターヘッドはカッターヘッドシャフトと該カッターヘッドシャフトによって規定されるカッターヘッド軸を中心に該カッターヘッドシャフトと共に回転するように取り付けられた少なくとも1つの刃とを有し、前記フリッチ外形対応装置は、前記フリッチのアーチ状の表面の外形の変化に応答して前記カッターヘッドと交差する装置軸を中心に前記カッターヘッドの回転が可能となるように前記カッターヘッドと結合されている請求項7に記載の装置。
【請求項14】
前記フリッチ外形対応装置は、前記装置軸を規定する柱と、前記カッターヘッドと結合され前記柱を受容するスリーブと、前記装置軸を中心に前記カッターヘッドが回転するように前記柱と前記スリーブとの相対的回転のために前記柱と前記スリーブの間に配置されたベアリングとを備える請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記カッターヘッドが前記装置軸を中心に回転するのを阻止するロック装置を更に備える請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記ロック装置は、前記キャリッジと結合されたシリンダと、ロック部材と、前記装置軸を中心に前記カッターヘッドと共に回転するように前記カッターヘッドに結合されたロック部材受容部とを備え、
前記ロック部材は、前記装置軸を中心に前記カッターヘッドが回転するのを阻止するために前記ロック部材が前記シリンダから前記ロック部材受容部内へ延出するロック位置と、前記装置軸を中心に前記カッターヘッドが回転するのを許可するために前記ロック部材が前記ロック部材受容部から前記シリンダ内へ引っ込むロック解除位置との間を動くように構成されている請求項15に記載の装置。
【請求項17】
インフィード切込み深さリミッタ及びアウトフィード切込み深さリミッタを更に備え、
前記2つの切込み深さリミッタは、前記フリッチのアーチ状の外表面への前記カッターヘッドの切込み深さを制限するために前記フリッチと係合するように構成され、
前記ロック装置は、前記切込み深さリミッタのうちの1つだけがフリッチ上にある時に、前記カッターヘッドが前記装置軸を中心に回転するのを阻止し、前記切込み深さリミッタの両方がフリッチ上にある時に、前記カッターヘッドが前記装置軸を中心に回転するのを許可するように構成されている請求項15に記載の装置。
【請求項18】
ベニヤ切り出し又は他の用途にフリッチを供給するために該フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削することによって該フリッチを表面処理する装置であって、
カッターヘッドと、
前記フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するために前記カッターヘッドを前記フリッチの周りを揺動させるカッターヘッドオシレータとを備えるフリッチ表面処理装置。
【請求項19】
前記フリッチが前記カッターヘッドのそばを通過する際に、前記フリッチを支持するフリッチ台を更に備え、前記カッターヘッドオシレータは、前記フリッチ台の長手方向の軸と概ね一致する第1の軸を中心に前記カッターヘッドを揺動するように構成されている請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記カッターヘッドオシレータは、前記カッターヘッドを、回転軸を中心に前記フリッチのアーチ状の外表面に向かって及び該外表面から離すよう半径方向に沿って動かす回転アームを備え、前記回転軸は前記第1の軸に平行である請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記カッターヘッドオシレータは、カムと、前記カッターヘッドを揺動させるために該カムに追従するカムフォロアとを備える請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記カッターヘッドと交差する軸を中心に前記カッターヘッドを揺動させる別のカッターヘッドオシレータを更に備える請求項18に記載の装置。
【請求項23】
前記カッターヘッドオシレータは、前記カッターヘッドが前記フリッチのアーチ状の表面の外形の変化に応答して動くことを可能にするフリッチ外形対応装置を備える請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本開示は、ベニヤ切り出しあるいは他の目的でフリッチを表面処理する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フリッチは、丸太からの縦長の切断物である。フリッチは、丸太の直径に沿って縦半分に丸太を切断することによって提供される。
【0003】
フリッチは、種々の目的で使用することができる。例えば、フリッチは、ベニヤ薄板を提供するために切断しても良い。このようなベニヤ切り出しあるいはその他の目的をもってフリッチを供給するために、フリッチはアーチ状の外表面から表層質を切削することによって表面処理される。
【0004】
なお、本明細書は、米国法典第35編119条に基づいて、2002年2月20日付けで出願した米国特許仮出願番号60/358,155に基づく優先権を主張するものであり、該出願を本明細書に援用する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の特徴のうち1つ以上あるいはその組合せを含む。ベニヤ切り出し又は他の用途にフリッチを供給するために、該フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削することによって該フリッチを表面処理する装置が提供される。この装置は、カッターヘッドと、前記カッターヘッドが前記フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するよう前記カッターヘッドを、前記フリッチの周りを外周に沿って動かすカッターヘッドムーバとを備える。
【0006】
本発明の1つの態様によると、前記カッターヘッドムーバは、カッターヘッドオシレータを備える。カッターヘッドオシレータは、前記フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するために前記カッターヘッドを前記フリッチの周りに揺動させる。
【0007】
カッターヘッドオシレータの他の特徴には、揺動軸を中心にカッターヘッドを揺動させることも含まれる。カムおよびカムに追従するカムフォロアを、カッターヘッドを、揺動軸を中心に揺動させるために使用しても良い。前記カッターヘッドを、回転軸を中心に前記フリッチのアーチ状の外表面に向かって及び該外表面から離すよう半径方向に沿って動かすための回転アームに取り付けてもよい。前記回転軸は前記揺動軸に平行とすることができる。カッターヘッドムーバは、前記カッターヘッドと交差する別の揺動軸を中心に前記カッターヘッドを揺動させる別のカッターヘッドオシレータを更に備えてもよい。
【0008】
本発明の他の態様によると、カッターヘッドムーバは、前記フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するように前記フリッチの周りを、前記カッターヘッドを回転させるために回転可能なキャリッジを備える。前記キャリッジは、前記カッターヘッドを前記フリッチの周りを回転させるために前記フリッチを囲むように構成されたリングを備える。
【0009】
回転可能なキャリッジに関連する本発明の態様の他の特徴は、前記リングを回転させるリング回転機を含む。該リング回転機は、前記リングと係合する駆動輪と、該駆動輪を回転させるモータとを備えてもよい。前記キャリッジは、前記カッターヘッドを、回転軸を中心に動くように支持する回転アームを備えてもよい。回転アームとカッターヘッドをフリッチのアーチ状の外表面に向かって及び該外表面から離すよう半径方向に動かすために高圧エアバッグと低圧エアバッグを使用してもよい。前記回転アームがフリッチに対して前記カッターヘッドを一定の圧力で押すように、前記低圧エアバッグ内の圧力を圧力調整器によって一定に維持してもよい。
【0010】
本装置はフリッチ台を更に備えてもよい。フリッチ台は、フリッチをカッターヘッドに向かって送り込むインフィードコンベヤ装置と、カッターヘッドによるフリッチの表面処理の後、カッターヘッドからフリッチを運び去るアウトフィードコンベヤ装置を備えてもよい。センタリング装置を、フリッチがインフィードコンベヤ装置上でカッターヘッドに接近する時に、フリッチを中心の位置に動かすために使用してもよい。カッターヘッドによる切削においてフリッチを所望の向きに維持するためにインフィード及びアウトフィードコンベヤ装置に対してフリッチを押すように、下向きに作用するインフィードプレスロールとアウトフィードプレスロールをカッターヘッドのそれぞれの側に使用してもよい。
【0011】
フリッチのアーチ状の表面の外形の変化に応答して前記カッターヘッドが動くように、フリッチ外形対応装置を使用してもよい。そのようなカッターヘッドの動きを許可又は阻止するようロック装置を構成することができる。
【0012】
前記カッターヘッドはカッターヘッドシャフトと、フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するために、該カッターヘッドシャフトによって規定されるカッターヘッド軸を中心に該カッターヘッドシャフトと共に回転するように取り付けられた少なくとも1つの刃とを有する。前記カッターヘッド軸は、前記カッターヘッドムーバがそれを中心に前記カッターヘッドを動かす軸に平行又は交差するように配置することができる。
【0013】
本装置の更なる特徴と利点は、本開示の最良の形態を例示する以下の詳細な説明から当業者にとって明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
例えば図1には、フリッチ12を表面処理して、フリッチ12をベニヤ切り出しあるいは他の目的のために供給する装置10が図示されている。装置10は、フリッチ12のアーチ状の外表面14から表層質を切削することによってフリッチ12を表面処理するためのフリッチ表面処理部13を備える。
【0015】
フリッチ表面処理部13は、図1に示すように、少なくとも1つのカッターヘッド18と、フリッチ12の周りを外周に沿ってカッターヘッド18を移動して、表面14から表層質を切削するカッターヘッドムーバ24とを備える。カッターヘッドムーバ24は、表面14から表層質を切削するために、フリッチ12の周りを外周に沿ってカッターヘッドを揺動させるように構成されているので、例えばカッターヘッドオシレータと呼んでも良い。例示のように、フリッチ表面処理部13は、8つのカッターヘッド18を備える。カッターヘッド18は、カッターヘッドオシレータ24がカッターヘッド18をその周りに揺動させる揺動軸20の周りに円周に沿ってまた揺動軸20に沿って間隔をおいて配置される。軸20は、装置10のフリッチ台21の長手方向の中心軸20と概ね一致し、フリッチ12の長手方向の中心軸99に平行である。フリッチ表面処理部13が任意の数のカッターヘッド18を有することは、本開示の範囲内である。
【0016】
カッターヘッドオシレータ24は、図1〜図3に示すように、カッターヘッド18を保持するキャリッジ26と、キャリッジ支持部46とを備える。キャリッジ26は、キャリッジフレーム30及び複数の回転アーム32を備える。キャリッジフレーム30は、複数の支持板33を備える。各支持板33は2つの回転アーム32を支持し、支持板33の各面上に回転アーム32が1つずつ支持される。各回転アーム32は、カッターヘッド18が回転軸36を中心に動くように、カッターヘッド18を保持する。
【0017】
回転アームムーバ34は、例えば図1及び図2に示されるように、回転アーム32及びそれと結合されたカッターヘッド18が回転軸36を中心に、アーチ状表面14の半径方向に沿って表面14に向かったり離れたりするように各回転アーム32と結合されている。各回転アームムーバ34は、支持板33と結合されている。各回転軸36は軸20に平行である。
【0018】
例えば図1及び図2に示されるように、回転アームムーバ34は、それぞれの支持板33と結合されている空気圧式シリンダ38と、シリンダ38と結合されているピストン40と、ピストン40と結合されているクランクアーム42と、クランクアーム42と回転アーム32とに結合されているシャフト44とを備える。シャフト44は、支持板33がシャフト44を支持するように、支持板33の開口を通って延出する。ピストン40の動作により、クランクアーム42がシャフト44を回転させる。シャフト44の回転により、回転アーム32が回転する。
【0019】
キャリッジ支持部46は、例えば図1及び図3に示されるように、キャリッジ26を支持して揺動するように構成されている。キャリッジ支持部46は、基部48及びキャリッジオシレータ50を備える。キャリッジ26は、基部48に取り付けられ、キャリッジオシレータ50の動きに応答して軸20を中心に揺動する。キャリッジフレーム30は、軸20を規定するシャフト53を備える。シャフト53は、基部48の一対のベアリング55に回転可能に装着されている。
【0020】
キャリッジオシレータ50は、例えば図1及び図3に示すように、モータ54、チェーン56、スプロケット58、シャフト60及びカム62を備える。チェーン56は、モータ54及びスプロケット58に結合されている。シャフト60は、スプロケット58及びカム62に結合されている。カム62はトラック64を備える。キャリッジフレーム30のローラ等のカムフォロア66は、アーチ形のトラック64内に配置され、モータ54がチェーン56、スプロケット58及びシャフト60を介してカム62を回転させると、カムフォロア66はその中を動く。例えば図3に示すように、カム62が軸94を中心に回転したとき、軸93が軸94の周りを揺動するように、シャフト60の軸94からずれた軸93がトラック64の中心となっている。つり合い錘95は、軸93が軸94を中心に揺れた時、カム62と釣合うようにカム62に結合されている。カムフォロア66は、カム62が軸94を中心に回転することによって、図2の矢印96及び97が示す方向に前後に揺動する。この結果、キャリッジオシレータ50によって、キャリッジ26は、図1及び図2の矢印63が示す両方向に軸20を中心に揺動する。キャリッジ26の部分65の、軸20を中心とする実線の位置と破線の位置との間の揺動を図3の破線矢印67で示す。例えば、キャリッジオシレータ50は、キャリッジ26を約22.5°〜約30°の角度で毎分40〜60回揺動させる。
【0021】
キャリッジ26の揺動によって、カッターヘッド18は軸20を中心に揺動する。このように、カッターヘッド18は、キャリッジ26が静止したままの場合よりも各カッターヘッド18がより多くの表層質を表面14から切削するようにフリッチ12の周りを外周に沿って表面14上を動く。
【0022】
各カッターヘッド18は、例えば図4及び図6に示すように、いくつかの刃23(例えば3つ)と、カッターヘッド軸22を中心に刃23を動かすためのカッターヘッドシャフト29とを備える。カッターヘッドシャフト29は、一対のベアリング(不図示)により回転可能に支持されている。刃23を囲んでいる輪型の調整可能な切込み深さリミッタ27は、カッターヘッド18の切り込み深さを設定するように構成されている。留め具28は切込み深さリミッタ27をカッターヘッド18のハウジング25に調整可能に結合するために使用される。カッターヘッド軸22は、図2に示すように軸20と交差するように配置可能である。例示したように、カッターヘッド18は3つの刃23を備える。
【0023】
例えば図4、図7及び図8に表面14の外形の変化に応答した各カッターヘッド18の動きを可能とするフリッチ外形対応装置68を示す。装置68は、カッターヘッド18を受容するためのカッターヘッド受容空間71を画定する互いに向かい合う一対の板70を備える。板70はそれぞれ、カッターヘッドハウジング25の互いに反対側に結合される一対のブッシング72の一方を受け止める幅の長いスロット74を備える。各ブッシング72は、カッターヘッドが表面14の外形の変化に遭遇すると、スロット74内で移動可能である。
【0024】
装置68は、例えば図4、図7及び図8に示す一対のカッターヘッドバイアス機構76をさらに備える。各バイアス機構76は、空気圧式シリンダ77及びそこから延出可能なピストン78を備える。動作のひとつのモード(図7参照)においては、各ピストン78は、シリンダ77から延出し、フリッチ12に向かってカッターヘッド18を押すよう対応するブッシング72と係合する。動作の他のモード(図8参照)においては、ピストン78を、カッターヘッド18とブッシング72がそれぞれ空間71とスロット74内で自由に動くように対応するブッシング72から後退させる。この動作の両モードにおいて、重力は、カッターヘッド18をフリッチの方に寄せるのを助ける。
【0025】
フリッチ表面処理部13は、例えば図7及び図8に示すように、各カッターヘッド18を、揺れ軸82を中心として揺動させる第2のカッターヘッドオシレータ80をさらに備える。軸82は、カッターヘッド18と結合されたブッシング72によって規定され、カッターヘッド18及びカッターヘッド軸22と交差(例えば直交)する。カッターヘッド18が軸82を中心に揺動することによって、カッターヘッド18は、軸82に対して静止しているよりも表面14からより多く表層質を切削することが可能である。また、カッターヘッド18が軸82を中心に揺動することによって、カッターヘッド軸22は軸20を横切る。
【0026】
各オシレータ80は、例えば図4、図5、図7及び図8に示すように空気圧式シリンダ84とピストン86を有する。シリンダ84は、板90に取り付けられている。ピストン86は、カッターハウジング25に結合され、カッターヘッド18を矢印87に示す方向に軸82を中心に揺動させるようにシリンダ84から延出及びシリンダ84に引っ込むように構成されている。
【0027】
揺動リミッタ92は、例えば図5に示されるように、カッターヘッド18の軸82を中心とする揺動を制限するように各カッターヘッド18と対応付けられている。揺動リミッタ92は、ハウジング25と係合するためのパッド118と、シリンダ120と、シリンダ120から延出可能でパッド118と結合され、カッターヘッド18の揺動を制限するようにパッド118を選択的に位置決めするピストン122とを備える。
【0028】
装置10は、フリッチ表面処理部13の動作を制御するように構成されたコントローラ(不図示)を備える。コントローラは、キャリッジ26の動きを制御するようにキャリッジオシレータ50のモータ54と結合されている。コントローラは、シリンダ38と結合する空気管を介して回転アームムーバ34の昇降を制御し、また、空気管100を介してオシレータ80を制御する。コントローラは、空気管110を介してバイアス機構76の位置を制御し、空気管116を介してリミッタ92の位置を制御する。コントローラは、カッターヘッドシャフト29、従って、刃23のカッターヘッド軸22を中心とする回転を、空気管111を介して制御する。
【0029】
フリッチ12を表面処理するには、図1に示すように、フリッチ12をフリッチ台21のローラ115の上に置く。1つの実施例では、フリッチ12は手動でローラ上を移動してカッターヘッド18のそばを通過する。他の実施例では、フリッチ台21は、フリッチ12がカッターヘッド18のそばを通過するようにコントローラによって制御されるコンベヤーシステム(不図示)を備える。このようなコンベヤーシステムは、フリッチ12を移動するためにローラ115を回転するように構成されても良い。回転アームムーバ34は、フリッチ12がフリッチ受容空間124へ導入されるのを可能とするように回転アーム32及びカッターヘッド18を持ち上げる。フリッチ12が空間124に導入されると、カッターヘッド18が表面14と接触するように回転アーム32及びカッターヘッド18はその自重で下がる。
【0030】
フリッチ12が空間124内を移動すると、カッターヘッド18は、表面14から表層質を切削する。このために、キャリッジオシレータ50はキャリッジ26、従ってカッターヘッド18を、軸20を中心に揺動させ、オシレータ80は軸82を中心にカッターヘッド18を揺動させ、刃23はカッターヘッド軸22を中心に回転する。フリッチ外形対応装置68は、カッターヘッド18が表面14の外形の変化に応答して動くことを可能にする。各カッターヘッド18とそれに対応する回転アーム32は、それらが軸20を中心に揺動する時、及び回転軸36を中心に動く時、同じ平面上で動く。これらの平面は、互いに平行で、軸20及び軸36に対して垂直である。
【0031】
例えば、図9には、ベニヤ切り出しあるいはその他の目的でフリッチ12を表面処理する装置210が示されている。装置210は、装置10と同様であるので、記載のない限り、対応する符号は、対応する構造を示す。装置210は、カッターヘッド軸222が軸20と交差するのでなく、平行に配置可能であるという点でカッターヘッド18とは異なる複数のカッターヘッド218を備える。カッターヘッド軸222は、以下に詳細に説明するように、他の向きにも配置可能である。
【0032】
装置210は、例えば図9及び図10に示すように、カッターヘッド218それぞれに駆動装置224を備える。各駆動装置224は、モータ268とモータと結合された駆動用シャフト270とを備える。モータ268は、モータ268と共に回転軸36を中心に動く回転アーム232に取り付けられている。各駆動装置224はさらに各カッターヘッド218毎に伝動体228と、第1のプーリ272と、第2のプーリ274とを備える。第1のプーリ272は、駆動用シャフト270と結合されている。第2のプーリ274は、カッターヘッド218の軸222を規定するカッターヘッドシャフト230と結合されている。伝動体228は例えばVベルトであって、プーリ272及び274の周りに巻き付けられている。カッターヘッドシャフト230は、回転アーム232に結合された板240に取り付けられた一対のベアリング238内で回転するように構成されている。モータ268を作動することによって、伝動体228はカッターヘッドシャフト230を回転する。カッターヘッドシャフト230が回転することによって、カッターヘッド218のカッター231は、表面14から表層質を切削するように軸222を中心に回転する。
【0033】
図12を参照すると、表面14の外形の変化に応答してカッターヘッド218の装置軸254を中心とする回転を許すフリッチ外形対応装置244が図示されている。装置244は、ハウジング247と、デバイスシャフト248と、一対のテーパーベアリング251と、支持板252とを備える。ハウジング247は、対応する回転アーム232の一端に固定されている。板252は、カッターヘッド218に固定されている。シャフト248は、板252に固定され、カッターヘッドが表面14の外形の変化に応答して装置軸254を中心に回転させるためにシャフト248がハウジング247内で回転するように、ハウジング247とシャフト248との間に配置されたベアリング251を通って延出する。リテーナ255は、ベアリング251の一つをシャフト248に固定するようにナット及びワッシャーを備える。例示されているように、ベアリング251はテーパーベアリングである。
【0034】
図9に示すロック装置246は、表面14の外形の変化によって生じるカッターヘッドの回転を阻止するために各カッターヘッド218に設けられる。ロック装置246は、シリンダ258と、ロック部材260と、ロック部材受容部256とを備える(図12参照)。ロック部材受容部256は、例えば、板252に形成された開口である。シリンダ258はハウジング247に取り付けられ、カッターヘッドが装置軸254を中心に回転するのを阻止するために部材260が開口256の中に延出するロック位置と、カッターヘッド218が装置軸254を中心に回転するのを許容するために部材260が開口256から引き出された解除位置との間で部材260を移動するように構成されている。
【0035】
部材260の位置は、フリッチ12の位置に基づく。部材260は、カッターヘッド218がフリッチ12の先頭部分上に移動した時、及びカッターヘッド218がフリッチ12の後尾部分から離れる時、フリッチ12を傷付けるのを防ぐためにロック位置に延出される。カッターヘッド218が表面14上に配置されると、シリンダ258は、カッターヘッド218が表面14の外形の変化に応答して軸254を中心に回転可能なように部材260をその解除位置に後退させる。軸222は、ロック部材260がロック位置にあるとき、軸20及び軸36に対して平行である。軸222は、部材が解除位置に後退した時は、この平行方向からそれてもよい。
【0036】
装置210は、図9に1つのガイドについて図示されているように、キャリッジ26の各端部にガイド262を備える。各ガイド262は、環状体264とこのリングに対応する複数のローラ266とを備える。環状体264はそれぞれ基部48と結合されている。各ガイド262のローラ266は、対応する支持板33と結合され、キャリッジ26が軸20を中心に揺動したとき、対応する環状体264に沿って動くように構成されている。ローラ266はそれぞれ対応する環状体264と係合する溝を有する。あるいは、各ガイド262は、キャリッジ26が軸20を中心に揺動するとき、キャリッジ26の端を支持する回転ベアリングである。
【0037】
装置210は、例えば図9に示すように、キャリッジオシレータ250を有する。キャリッジオシレータ250は、ギアモータ276と、クランクアーム278と、接続アーム280とを備える。モータ276は、回転軸281を有する。クランクアーム278は回転軸281でモータ276と結合される。クランクアーム278はまた、クランクアーム278と接続アーム280が相対的に可動となるように、回転ポイント282で接続アーム280と結合される。接続アーム280は、接続アームと板33が相対的に可動となるように、別の回転ポイント284で板33と結合される。キャリッジオシレータ250はさらに、キャリッジ26が揺動する間、板33を支持するリングベアリング(不図示)を備える。このリングベアリングは、環状体264から内向きにアーチ状に配置されている。
【0038】
モータ276を作動させることによって、クランクアーム278が回転軸281を中心に方向286へ、あるいは、方向286と反対の方向へ動作する。回転ポイント282でクランクアーム278と結合されている接続アーム280の部分は、クランクアーム278と共に動作するので、これにより接続アーム280はキャリッジ26を揺動させる。例示したように、キャリッジ26が揺れる角度は約22.5°から30°の間である。キャリッジ26、基部48、ガイド262及びキャリッジオシレータ250は、表面14上でカッターヘッド218を移動させるためのカッターヘッドムーバ224を構成する。
【0039】
フリッチ表面処理部13のいくつかの実施例では、装置210に関連して説明した仕方でガイド262は使用される。フリッチ表面処理部13のいくつかの実施例では、キャリッジオシレータ250は、装置210に関連して開示した仕方でキャリッジオシレータ50の代わりに使用される。
【0040】
図13及び図14には、フリッチ12を表面処理して、フリッチ12をベニヤ切り出しあるいは他の目的のために供給する他の装置310が示されている。装置310は、アーチ状の外表面14から表層質を切削してフリッチ12を表面処理するためのフリッチ表面処理部313を備える。フリッチ表面処理部313は、カッターヘッド318と、カッターヘッド318がフリッチ12のアーチ状の外表面14から表層質を切削するように、フリッチ12の周りを外周に沿ってカッターヘッド318を動かすカッターヘッドムーバ324とを備える。カッターヘッドムーバ324は、カッターヘッド318を、フリッチ12の周りを全周にわたって動かして(前述の実施例のように揺動するのではなく)表面14から表層質を切削するように構成されている。例示のフリッチ表面処理部313は、カッターヘッドムーバ324がフリッチ12の周りを全周にわたって動かす3つのカッターヘッド318を備える。フリッチ表面処理部313が任意の数のカッターヘッド318を備えることは、本開示の範囲内である。以下に装置310についてさらに詳細に述べる。
【0041】
装置310は、図13及び図14に示されるようにフリッチ台321を備える。フリッチ台321のインフィードコンベヤ装置314は、フリッチ12を表面処理するためにフリッチ表面処理部313に送り込むように構成されている。フリッチ台321のアウトフィードコンベヤ装置315は、表面処理されたフリッチ12をフリッチ表面処理部313から受け取り、そこから運び去るように構成されている。インフィードコンベヤ装置314及びアウトフィードコンベヤ装置315はそれぞれ、フリッチ12をローラ325上で移動させるために一つ以上のベルト駆動装置によって駆動される一本以上のベルト327によって回転される複数のローラ325を備える。フリッチ台321において、フリッチ12が表面処理部313を連続的に通って移動するか、徐々に移動するかは、本開示の範囲内である。
【0042】
装置310は、図13及び図14に示すように、フリッチセンタリング装置317と、インフィードプレスロール装置319と、アウトフィードプレスロール装置323とを備える。フリッチセンタリング装置317は、フリッチ12が通過する際、フリッチ12を中央に移動し、その結果、インフィードプレスロール装置319とフリッチ表面処理部313に着く前に、フリッチ12の長手方向の中心軸が、フリッチ台321の長手方向の中心軸とおおむね一致するようにフリッチ12の向きを調整するように構成されている。インフィードプレスロール装置319及びアウトフィードプレスロール装置324は、フリッチ12がフリッチ表面処理部313に入ってそこから出てくる間、センタリング装置317によって設定された向きにフリッチ12を維持する複数の下向きに作用するプレスロールを備えている。
【0043】
カッターヘッドムーバ324は、図15及び図16に示すように、カッターヘッド318を保持する回転可能なキャリッジ326と、キャリッジ326を支持するキャリッジ台346とを備える。キャリッジ326は、フリッチ12を囲むように構成され、カッターヘッド318は、表面14から表層質を切削するためにキャリッジ326と一緒にフリッチ12の周りを回転するように(図16の方向330あるいは、他の実施例では、方向330と反対の方向に)キャリッジ326と結合されている。キャリッジ326は、その周りを回転するためにフリッチ12を囲むように構成された回転可能なリング328を備え、その回転によりカッターヘッド318は、表面14から表層質を切削するようにフリッチ12の周りを外周に沿って移動する。特にリング328は、リング328の中心軸及びフリッチ12及びフリッチ台321の長手方向の中心軸と一致する軸329を中心に回転可能(図15及び図16を参照)である。各カッターヘッド318は対応する回転アーム332によってリング328に結合されている。
【0044】
キャリッジ台346は、図15及び図16に示すように、リング328を回転させるリング回転機350として構成されるキャリッジムーバと、リング回転機350を支持する回転機支持部348とを備える。回転機350は、駆動輪351と、アイドラーホイール352と、モータ354とを備える。駆動輪351及びアイドラーホイール352はそれぞれリング328のV字形外周端355を受容する溝(不図示)を備える。モータ354は、リング328、従ってカッターヘッド318をフリッチ12の周りを全周回転させるために駆動輪351に結合されている。リング328、従ってカッターヘッド318を揺動あるいは非揺動方式でフリッチ12の周りで部分的に回転させるようにモータ354を制御することは、本開示の範囲内である。また、手動で回転可能なモータのないキャリッジ台346も本開示の範囲内である。
【0045】
2つの上部アイドラーホイール352は、リング328の挿着、保持及び取外しを容易にするためにリングの保持位置とリングの解放位置との間を切替えるように回転機支持部348に結合されている。リング保持位置(図15及び図16参照)では、2つの上部アイドラーホイール352は、外周端355を適切に保持するために外周端355と係合するよう構成されている。リング解放位置(不図示)では、2つの上部アイドラーホイール352は、リング328を表面処理部313に挿着する、またはリング328を表面処理部313から取り外すのを可能にするために外周端355から解放されるように構成されている。
【0046】
いくつかの実施例では、リング回転機350は、大直径の回転リングベアリングを備えるリング回転機によって置き換えられる。特にこのようなリングベアリングは、静止部分と、静止部分上に回転するように装着された回転可能部分とを備える。静止部分は静止フレームに固定されている。リング328は、アーチ状の外表面14から表層質を切削するようにカッターヘッド318をフリッチの周りを回転させるために、フリッチ12の周りをリング328と共に回転する前記回転可能部分と結合される。
【0047】
カッターヘッドムーバ324は、カッターヘッド318がアーチ状の外表面14に向かったり離れたり径方向に沿って移動するための径方向移動装置を備える。径方向移動装置は、回転アーム332(図15及び図16を参照)と、各回転アーム332が回転軸336(図15、16及び18を参照)を中心に表面14に向かったり離れたり径方向に沿って移動するように回転アームムーバ334(図17を参照)とを備える。回転軸336は、軸329に平行である。回転アームムーバ334は空気圧式である。回転アームムーバ334に油圧流体といった他のタイプの流体を使用することは、本開示の範囲内である。
【0048】
回転アームムーバ334は、図15〜図16に示すように各回転アーム332に1組の高圧エアバッグ338と、各回転アーム332に1組の低圧エアバッグ340とを備える。回転アームムーバ334は、低圧エアバッグ340の気圧を一定に維持するとともに高圧エアバッグ338を収縮及び膨張させることによって回転アーム332の表面14に対する動きを制御する。エアバッグ338及び340を膨らませた時、高圧エアバッグ338は低圧エアバッグ340より高い空気圧となる。エアバッグを膨らませると、高圧エアバッグ338と低圧エアバッグ340は、例えばそれぞれ45psi(約310kPa)及び12psi(約82kPa)の空気圧となる。このため、図15に示すように、高圧エアバッグ338が膨張すると、高圧エアバッグ338は膨張した低圧エアバッグ40に抗して表面14から径方向に回転アーム332を離すように回転軸336を中心にして動かす。図16に示すように、高圧エアバッグ338が収縮すると、低圧エアバッグ340は回転軸336を中心にして回転アーム332を表面14に向かって径方向に動かす。
【0049】
空気供給器347は、図17の線で示されるように、加圧空気を供給するために回転アームムーバ334と結合されている。空気供給器347は、エアバッグ338とエアバッグ340(図15及び図16を参照)に加圧空気を供給するエアコンプレッサ341と、コンプレッサ341を動作させるモータ342(図15及び図16を参照)とを備える。コンプレッサ341及びモータ342は、リング328に取り付けられ、リング328と共に回転する。コンプレッサ341は、空気タンク343に例えば85psi(約586kPa)に設定された加圧空気を供給する。例示した空気タンク343は、リング328に巻かれたパイプとして構成されている。コンプレッサ341と空気タンク343との間の給気ラインには、リリーフバルブ344(例えば100psi(約689kPa)に設定)と、チェックバルブ345と、ロックアウト部356と、急速遮断部357とが配置されている。空気タンク343の下流には、フィルタ358と圧力調整器359が配置されている。圧力調整器359は例えば、45psi(約310kPa)に設定される。
【0050】
回転アームムーバ334を図17に線図で示す。圧力調整器359から下流の給気ラインは、加圧空気を高圧エアバッグ338及び低圧エアバッグ340に供給する別々の給気ラインに分岐する。高圧エアバッグ338への空気の流れは、バルブ360によって制御される。各バルブ360は、各組の高圧エアバッグ338の内の一つの高圧エアバッグ338への空気の流れを制御する。低圧エアバッグ340への空気の流れは、圧力調整器359から他の圧力調整器361、チェックバルブ362、フィルタ362及び空気タンク364を順次に通る。圧力調整器361は例えば、12psi(約82kPa)に設定され、カッターヘッド318が表面14上に配置され、高圧エアバッグ338が収縮したとき、回転アーム332が一定の圧力でカッターヘッド318を表面14に押し付けるように、低圧エアバッグ340を一定の圧力に維持する。例示した空気タンク364は、リング328に巻かれた別のパイプである。チェックバルブ362を省くことは、本開示の範囲内である。
【0051】
空気はその他の機構によりエアバッグ338及びエアバッグ340に送っても良い。例えば、コンプレッサ341及びモータ342をリング328から降ろして設置しても良い。このような場合、コンプレッサは、空気を回転機支持部に固定された固定部材に供給しても良い。この固定部材は、リング328と共に回転するようにリング328に結合された回転部材に対して封止されて、回転部材に空気を供給し、これにより高圧エアバッグ338及び低圧エアバッグ340に空気を送る。
【0052】
装置312は、表面処理部313に接近し通過するフリッチ12の位置を追跡するフリッチ位置検出器(不図示)を備える。一つの実施例では、フリッチ位置検出器は、フリッチ12の先頭部及び後尾部を検知する光センサを備える。フリッチ位置検出器はさらに、光センサによって検知された先頭部及び後尾部がいつ表面処理部313に到達するか判断するために、フリッチ12がその上を通過するローラ325の一つと結合された歯車を有するカウンタを備える。
【0053】
装置310は、回転アームムーバ334の動作を制御するためにフリッチ位置検出器から得られたフリッチ位置情報を使用する。回転アームムーバ334は、フリッチ位置検出器によるフリッチ12の先頭部の検出に応答して回転アーム332及びカッターヘッド318を径方向の外側位置(図15参照)から径方向の内側位置(図16参照)に移動させる。回転アームムーバ334は、フリッチ位置検出器によるフリッチ12の後尾部の検出に応答して回転アーム332及びカッターヘッド318を径方向の内側位置から径方向の外側位置に移動させる。
【0054】
図18にカッターヘッド318の1つを図示する。各カッターヘッド318は図示されるように、表面14から表層質を切削するための6つの刃と、シャフト366によって規定されるカッターヘッド軸367の周りに刃365を回転させるための回転可能なカッターヘッドシャフト366とを備える。カッターヘッドシャフト366は、その中で回転するように一対のベアリング(不図示)により支持される。各カッターヘッド318が任意の数の刃365を有することは、本開示の範囲内である。各カッターヘッド318に使用可能なカッターヘッドは、ミズーリ州セントルイスに所在するTerminus社から購入可能で、モデル番号は9000178230650である。
【0055】
各カッターヘッド318は、図19に1つのカッターヘッド駆動装置368に関して図示したように、カッターヘッド駆動装置368によって駆動される。各カッターヘッド駆動装置368は、プーリ370及びプーリ372(図20も参照)に巻かれたベルト371(図20も参照)を動かすためにプーリ370を回すモータ369を備える。プーリ372は、回転アーム332の内側端部を貫通して延設されたカッターヘッド駆動用シャフト373を回転させ(図20及び図22も参照)、回転軸336を規定する。カッターヘッド駆動装置シャフト373は、また図22で示すように、ベルトテンショナー376及びプーリ377に巻かれたベルト375を動かすためにプーリ374を回す。プーリ377は、カッターヘッドシャフト366、従って刃365を、カッターヘッド軸367を中心にして回転させるためにカッターヘッドシャフト366に結合されている。
【0056】
表面処理部313は、図20及び図21に1つの装置378に関して示したように、カッターヘッド318それぞれに対してフリッチ外形対応装置378を備える。各装置378は、図25に示すように表面14の外形の変化に応答して対応するカッターヘッド軸367と交差する装置軸379を中心にカッターヘッド318の回転を可能とするように構成されている。各装置軸379は、図19及び図20に示すように対応するカッターヘッド軸367に対して垂直である。各装置軸379を対応するカッターヘッド軸367に対して他の角度としてもよい。
【0057】
各装置378は、図21に示すように支柱380と、スリーブ381と、一対のベアリング382とを備える。支柱380は対応する回転アーム332に固定されている。スリーブ381は、対応するカッターヘッド318のハウジング383に固定され、支柱380を保持する。ベアリング382は、支柱381により規定される装置軸379を中心に対応するカッターヘッド318が回転するように支柱380の周りを、スリーブ381を回転させるために支柱380とスリーブ381との間に配置される。ベアリング382は、例えばテーパーベアリングであってもよい。
【0058】
各装置378は、図20及び図22に示すように対応するカッターヘッド318が装置軸379を中心に回転するのを制限する一対の回転リミッタ384を備える。各装置378が任意の数の回転リミッタ384を備えることは、本開示の範囲内である。各回転リミッタ384は、対応する回転アーム332と結合するバンパー385と、スリーブ381と結合するフランジ386とを備え、フランジ386は、対応するカッターヘッド318が回転し、カッターヘッド軸367と水平軸の間が所定の角度(例えば5°)となった時にバンパー385と係合する。一つの回転リミッタ384のバンパー385とフランジ386は、図20に示すように対応する回転アーム332のインフィード側とスリーブ381のインフィード側とにそれぞれ結合される。もう一つの回転リミッタ384のバンパー385とフランジ386は、図22に示すように対応する回転アーム332のアウトフィード側とスリーブ381のアウトフィード側とにそれぞれ結合される。
【0059】
表面処理部313は、図20及び図22に示すように、カッターヘッド318毎にカッターヘッド318が対応する装置軸379を中心に回転するのを阻止するロック装置387を備える。各ロック装置387は、空気シリンダ388と、シリンダ388から延出可能なロック部材389と、ロック部材受容部390とを備える。シリンダ388は、対応する回転アーム332に固定される。ロック部材受容部390は、対応する装置軸379を中心にスリーブ381と回転するためにスリーブ381の外側表面に固定される。
【0060】
ロック部材389は、シリンダ388内の空気圧に応答してロック解除位置(図20、図24、図25参照)とロック位置(図22、図23、図26参照)との間を動くように構成されている。ロック解除位置では、ロック部材389は、図25に示すように受容部390との係合から離れて、シリンダ388に入り、表面14の外形の変化に応答して対応するカッターヘッド318が、装置軸379を中心に回転するのを可能にする。ロック位置では、ロック部材389は、シリンダ388から延出して受容部390と係合し、対応するカッターヘッド318が装置軸379を中心に回転するのを阻止する。ロック部材389及び受容部390は、それぞれ円錐形の外表面392と円錐形の内表面393とを備え、解除位置で互いから開放され、ロック位置で互いに係合する。解除位置とロック位置との間のロック部材389の移動は、図17に示すようにシリンダ388と加圧空気を供給する空気供給器347とに結合されているバルブ391によって制御される。
【0061】
軸329に対する各カッターヘッド軸367の位置は、対応するロック部材389がロック位置にあるかあるいは解除位置にあるかによる。例えば、カッターヘッド軸367は、対応するロック部材389がロック位置にある場合、軸329に対して平行である。一方、対応する固定部材389が解除位置にある場合、カッターヘッド軸367は対応する装置軸379を中心に軸329と非平行な方向に自由に回転する。
【0062】
図23〜図26を参照すると、インフィード切込み深さリミッタ394及びアウトフィード切込み深さリミッタ395は、各カッターヘッドハウジング383に結合されている。切り込み深さリミッタ394及び395は、刃365の表面14への切り込み深さを設定し、その切り込み深さを変えるよう調整可能である。インフィード切込み深さリミッタ394は、アウトフィード切込み深さリミッタ395よりも対応するカッターヘッド軸367からより短い距離だけ延出しているので、アウトフィード切込みリミッタ395より大きな切込み深さを可能にする。
【0063】
ロック部材389を解除位置とするか、ロック位置とするかは、対応する切込み深さリミッタ394及び395が表面14上にあるか否かによって決定される。対応する切込み深さリミッタ394及び395がいずれも表面14上になければ、あるいは、対応する切込み深さリミッタ394及び395の一方のみが表面14上にある場合、対応するカッターヘッド318が表面14上に乗る(図23参照)あるいは表面14から離れる(図26参照)時に、対応するカッターヘッド318が傾き、それによって表面14を傷つけるのを防ぐために、ロック部材389はロック位置とされる。ロック部材389は、図24及び図25に示すように対応する切込み深さリミッタ394及び395が共に表面14上にある時は、解除位置とされる。
【0064】
装置310は、対応する切込みリミッタ394及び395のいずれも、そのうちのひとつ、あるいは両方が表面14上にあるかを判断するためにフリッチ位置検出器を使用する。フリッチ位置検出器は、フリッチ12の先頭部及び後尾部の位置を追跡するように構成されている。装置310は、この情報をロック装置387の動作を制御するのに使用する。
【0065】
表面処理部310は、図15及び図16に示す一対の電気箱396に収容された電気制御系を備える。この電気制御系は、バルブ360、バルブ391、モータ342、モータ369、コンプレッサ341等の表面処理部310の電気系の動作を制御する。
【0066】
カッターヘッドムーバ324がカッターヘッド318をフリッチ12上で前後に揺動するように構成することは本開示の範囲内である。例えば、カッターヘッドムーバ324は、カッターヘッド318をフリッチ12の周りを全周にわたって動かすことなくフリッチ12上を揺動するように構成されても良い。
【0067】
いくつかの実施例では、カッターヘッド318は、軸329から延出する半径に沿って内側及び外側に移動するようにリング328に取り付けられる。特に、回転アーム322は、このようなカッターヘッド318を径方向に移動することができるようにするために、1つ以上の装置によって置き換えられる。カッターヘッド318は、リング328が回転又は静止している時に径方向に動かすことができる。
【0068】
特定の例示した実施例について詳細に開示したが、特許請求の範囲に記載及び定義した本発明の精神及び範囲内で、変形及び変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】フリッチを表面処理する装置を示す斜視図であり、その装置は、フリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するようにフリッチの周りを、カッターヘッドを揺動させるカッターヘッドオシレータを有するフリッチ表面処理部を有する。
【図2】図1のカッターヘッドオシレータのカッターヘッドを搭載するキャリッジのアウトフィード側から見た部分立面図である。
【図3】キャリッジを揺動するキャリッジオシレータを示すアウトフィード側部分立面図である。
【図4】図1及び図2のカッターヘッドの一つとそれに関連する構成要素の展開斜視図である。
【図5】組み立てた図4のカッターヘッドと関連する構成要素を示す背面立面図である。
【図6】図4の線6−6に沿ったカッターヘッドの断面図である。
【図7】フリッチに向けてカッターヘッドを付勢するバイアス機構を示す立面図である。
【図8】カッターヘッドから引っ込められたバイアス機構を示す図7と同様の立面図である。
【図9】フリッチを表面処理する別の装置のインフィード側部分立面図である。
【図10】図9の装置の一部分の底面図である。
【図11】図10の線11−11に沿った断面図である。
【図12】フリッチのアーチ状の表面の外形の変化に応答したカッターヘッドの回転を可能にする図9の装置のフリッチ外形対応装置の断面図である。
【図13】フリッチを表面処理する別の装置の側立面図である。
【図14】図13の装置の平面図である。
【図15】回転可能なキャリッジと結合し、半径方向外側位置に後退したカッターヘッドを有する図13及び図14の装置のフリッチ表面処理部のインフィード側立面図である。
【図16】キャリッジがフリッチの周りを回転する間にフリッチのアーチ状の外表面から表層質を切削するように半径方向内側位置に配置されたカッターヘッドを示す図15と同様のインフィード側立面図である。
【図17】図15及び図16のフリッチ表面処理部の構成要素の圧縮空気配線図である。
【図18】図15及び図16のカッターヘッドの一つの部分断面図である。
【図19】カッターヘッド(頁の上部)、ベルト、プーリ、カッターヘッドを動作させるモータ、及び回転軸を中心にカッターヘッドを動かす回転アームを示す図15及び図16のフリッチ表面処理部の構成要素の平面図である。
【図20】アーチ状の表面の外形の変化に応答したカッターヘッドの回転を可能にするロック解除位置にあるロック部材を有するロック装置を示す図20の構成要素のインフィード側立面図である。
【図21】フリッチのアーチ状の表面の外形の変化に応答したカッターヘッドの回転を可能にするフリッチ外形対応装置を示す図19の線21−21に沿った断面図である。
【図22】アーチ状の表面の外形の変化によって発生する可能性のあるカッターヘッドの回転を阻止するロック位置にあるロック装置のロック部材を示す図20の構成要素のアウトフィード側立面図である。
【図23】インフィード切込み深さリミッタがフリッチのアーチ状外表面上に位置し、アウトフィード切込み深さリミッタはその上に位置していない時に、紙面に垂直な軸を中心にカッターヘッドが回転するのを阻止するロック位置にあるロック部材を示すカッターヘッドの部分立面図である。
【図24】インフィード切込み深さリミッタ及びアウトフィード切込み深さリミッタがフリッチのアーチ状外表面上に位置している時に、カッターヘッドが軸を中心に回転するのを許可するロック解除位置にあるロック部材を示す図23と同様の部分立面図である。
【図25】フリッチのアーチ状表面の外形の変化に応答して軸を中心に回転した後のカッターヘッドを示す図24と同様の部分立面図である。
【図26】アウトフィード切込み深さリミッタがフリッチのアーチ状外表面にあり、インフィード切込み深さリミッタはそうでない時、カッターヘッドが軸を中心に回転するのを阻止するロック位置にあるロック部材を示す図23と同様の部分立面図である。
【符号の説明】
【0070】
10、210、310 フリッチ表面処理装置
12 フリッチ
13、313 フリッチ表面処理部
14 アーチ状外表面
18、218、318 カッターヘッド
23 刃
24、224、324 カッターヘッドムーバ
29、230、366 カッターヘッドシャフト
【出願人】 【識別番号】501069902
【氏名又は名称】ダンザー ノース アメリカ,インコーポレイテッド
【出願日】 平成19年12月18日(2007.12.18)
【代理人】 【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人


【公開番号】 特開2008−149725(P2008−149725A)
【公開日】 平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願番号】 特願2007−325356(P2007−325356)