Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
シート綴じ装置及びこれを備えた後処理装置並びに画像形成システム - 特開2008−296432 | j-tokkyo
トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 シート綴じ装置及びこれを備えた後処理装置並びに画像形成システム
【発明者】 【氏名】松野 健一

【氏名】窪田 一太朗

【氏名】深沢 英次

【要約】 【課題】綴じユニットをシート幅方向に位置移動する機構を、正確な位置に位置決めする。

【解決手段】シート束を保持する紙載台50と、シート束にステープル針を刺入するドライバユニット70と、針先端を折り曲げるクリンチユニット60と、ドライバユニット70をシート幅方向に位置移動可能に支持するガイド手段と、その駆動手段と、制御手段とを備える。上記ガイド手段にはドライバユニット70を位置決めするストッパ部材を配置し、駆動手段には、ドライバユニット70をストッパ部材に突き当てた状態で保持する位置保持手段を設ける。そして位置保持手段は、(1)駆動モータと移動ユニットとの間に配置された滑り伝動手段、又は(2)移動ユニットをストッパ部材側に付勢するスプリング手段、又は(3)駆動モータのロータとステータ間に生ずる磁気不平衡による磁気トルクのいずれかによって移動ユニットをストッパ部材に突き当てた状態で位置保持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート束を所定の綴じ位置に保持する紙載台と、
上記紙載台に支持されたシート束にステープル針を刺入するドライバユニットと、
上記シート束に刺入されたステープル針の先端を折り曲げるクリンチユニットと、
上記ドライバユニットで構成され、シート幅方向に位置移動可能な移動ユニットと
上記移動ユニットを上記紙載台上のシート束に対して幅方向に移動可能に支持するガイド手段と、
上記ガイド手段に移動可能に支持された移動ユニットを位置移動する駆動手段と、
上記駆動手段を制御する制御手段と、
を備え、
上記ガイド手段には上記移動ユニットを予め設定された所定位置に位置決めする突当てストッパ部材が配置され、
上記駆動手段は、上記移動ユニットを上記突当てストッパ部材に突き当てて位置保持する駆動モータと位置保持手段で構成され、
上記位置保持手段は、
(1)上記駆動モータと上記移動ユニットとの間に配置された滑り伝動手段、又は(2)上記移動ユニットを上記突当てストッパ部材側に付勢するスプリング手段、又は(3)上記駆動モータのロータとステータ間に生ずる磁気不平衡により生ずる磁気トルク、のいずれかによって上記移動ユニットを上記突当てストッパ部材に突き当てた状態で位置保持することを特徴とするシート綴じ装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記紙載台上のシート束に対して前記移動ユニットを幅方向に移動可能に支持するレール部材で構成され、
前記駆動手段は、駆動モータと、この駆動モータに連結され前記移動ユニットを上記レール部材に沿って位置移動するシフト手段とで構成され、
上記シフト手段はリードスクリュ部材、又は走行ベルト部材、又は走行ワイヤ部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート綴じ装置。
【請求項3】
前記位置保持手段は、前記駆動モータと前記シフト手段との間に配置した滑り伝動手段で構成され、
前記制御手段は、前記移動ユニットを前記突当てストッパ部材に突き当てた状態で少なくともシート束にステープル針を刺入する間は上記駆動モータを回転制御することを特徴とする請求項2に記載のシート綴じ装置。
【請求項4】
前記位置保持手段は、前記移動ユニットを前記突き当てストッパ側に付勢する付勢スプリングで構成され、
この付勢スプリングは前記駆動モータと前記シフト手段との間又は前記シフト手段と前記移動ユニットとの間に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシート綴じ装置。
【請求項5】
前記シフト手段は外周にスクリュ溝を有するリードスクリュ部材で構成され、
前記移動ユニットは上記スクリュ溝と係合連結して前記レール部材に沿って移動変位するように構成され、
上記スクリュ溝のピッチ角は、前記移動ユニットが前記突き当てストッパ部材に位置決めされる位置で変位量が小さくなる角度に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のシート綴じ装置。
【請求項6】
前記移動ユニットは前記紙載台に支持されたシート束にステープル針を刺入するドライバユニットで構成され、
前記クリンチユニットはシート束に刺入された針先端を折り曲げる折曲げ溝を有するアンビル部材で構成され、
このアンビル部材は上記紙載台に支持されたシート束の幅方向に複数配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかの項に記載のシート綴じ装置。
【請求項7】
順次供給されるシートを束状に部揃えする紙載台と、
上記紙載台に支持されたシート束を綴じ処理するシート綴じ装置と、
を備え、
上記シート綴じ装置は請求項1乃至6の何れかの項に記載の構成を備えていることを特徴とする後処理装置。
【請求項8】
シート上に画像形成する画像形成装置と、
上記画像形成装置からのシートを束状に部揃えする集積トレイ手段と、
上記集積トレイ手段又は上記集積トレイ手段の下流側に配置された綴じ位置にシート束を保持する紙載台と、
上記紙載台に支持されたシート束を綴じ処理するシート綴じ装置と、
を備え、
上記シート綴じ装置は請求項1乃至6の何れかの項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は束状に部揃えされたシート束を綴じ合わせるシート綴じ装置、及びこれを備えた後処理装置、画像形成システムに係わり、シート束の幅方向の所定位置に綴じユニットを移動する綴じ機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にこの種のステープル綴じ装置は、集積トレイなどに集積或いはセットしたシート束にステープル針を刺入して、その先端を折り曲げることによって綴じ合わせる装置として広く知られている。そしてステープル装置としては連続するシート状の針、或いはロール状の針をコの字状に折り曲げてシート束に刺入するドライバユニットと、刺入した針先端を折り曲げるクリンチユニットとで構成されるものが広く用いられている。そしてこのドライバユニットとクリンチユニットとを一体化した装置構成と、両者を分離して装置フレームに取り付ける装置構成が知られている。
【0003】
このようなステープル装置は、シート幅方向に移動自在に構成する必要がある。例えばシート幅方向の2個所など複数個所にステープル綴じする場合は、ドライバユニットとクリンチユニットをシート幅方向に移動可能に配置する。また装置構成によってはシート束を搬入セットする際には搬入経路から退避した待機位置から予め設定された綴じ位置に移動する必要がある。
【0004】
例えば特許文献1には、ドライバユニットとクリンチユニットを分離した装置構成において、ユニットをシート幅方向に位置移動可能に支持する機構が開示されている。同文献1には図20にドライバユニットをシート幅方向に位置移動可能に支持するガイド軸と、このユニットを位置移動するリードスクリュが図示されている。また図23にはクリンチユニットをシート幅方向に移動可能に支持するガイド軸と、このユニットを位置移動する走行ワイヤが図示されている。そして上記リードスクリュと走行ワイヤには駆動モータが連結され、この駆動モータの制御によって各ユニットの位置を制御する構成が開示されている。
【特許文献1】特開平8−295448号公報(図20、図23)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように互いに一体化或いは分離したドライバユニットとクリンチユニットとをシート幅方向の所定位置に位置移動する場合いにその位置が狂うことがある。例えばドライバユニットとクリンチユニットを分離して、それぞれシート幅方向に位置移動する構成を採用した場合、ドライバユニットでシート束に刺入したステープル針と、この針先端を折り曲げるクリンチユニットの相対位置が位置ズレすると折り曲げジャムを引き起こす。
【0006】
そこで従来は幅方向に移動するユニットを前掲特許文献1のように駆動モータに連結したリードスクリュ或いは走行ワイヤ(ベルト)で位置移動する際に例えばセンサでユニット位置を検出して駆動モータを停止するか、或いは駆動モータをステッピングモータで構成して所定のホームポジション(或いはセンサ検出位置)からモータの送り量を制御して位置決めしている。
そこでセンサの検出位置を基準にモータを停止する場合にはモータのオーバラン、伝動機構のバックラッシュなどのガタつきでユニット位置が狂う問題が知られている。また、ステッピングモータのパルス制御でユニットを位置決めする場合にはモータの機械的分解能が問題となる。従って従来はユニットを所定位置に位置決めする場合には低速で位置移動すると共に、伝動系のガタつき或いは機械的分解能を精細に構成するなど細心の配慮が必要であった。
【0007】
本発明者は、上述の問題をシート幅方向に位置移動するユニットを機械的なストッパ部材に突き当てることによって予め設定された位置に正確に移動し、同時にこの位置に静止させるとの知見に至った。本発明は、この場合にユニットがストッパ部材に突き当たった際に駆動モータの停止精度では位置決めが困難な問題を解決したものである。
【0008】
本発明はシート束を綴じ合わせる綴じユニットをシート幅方向に位置移動する際に、簡単な機構で正確な位置に位置決めすることができ、同時に綴じ動作中に位置ズレを起すことのないシート綴じ装置の提供をその課題としている。
更に本発明はシート幅方向に位置移動する綴じユニットを比較的高速で位置移動することが可能なシート綴じ装置及びこれを備えた後処理装置の提供をその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題を解決するために以下の構成を採用する。
シート束を所定の綴じ位置に保持する紙載台と、上記紙載台に支持されたシート束にステープル針を刺入するドライバユニットと、上記シート束に刺入されたステープル針の先端を折り曲げるクリンチユニットと、上記ドライバユニット及び/又はクリンチユニットで構成し、シート幅方向に位置移動可能な移動ユニットと、上記移動ユニットを上記紙載台上のシート束に対して幅方向に移動可能に支持するガイド手段と、上記ガイド手段に移動可能に支持された移動ユニットを位置移動する駆動手段と、上記駆動手段を制御する制御手段とを備える。
【0010】
上記ガイド手段には上記移動ユニットを予め設定された所定位置に位置決めする突当てストッパ部材を配置し、上記駆動手段は、上記移動ユニットを上記突当てストッパ部材に突き当てて位置保持する駆動モータと位置保持手段で構成し、上記位置保持手段は、(1)上記駆動モータと上記移動ユニットとの間に配置された滑り伝動手段、又は(2)上記移動ユニットを上記突当てストッパ部材側に付勢するスプリング手段、又は(3)上記駆動モータのロータとステータ間に生ずる磁気不平衡により生ずる磁気トルク、のいずれかによって上記移動ユニットを上記突当てストッパ部材に突き当てた状態で位置保持する。
【0011】
前記ガイド手段は、前記紙載台上のシート束に対して前記移動ユニットを幅方向に移動可能に支持するレール部材で構成し、前記駆動手段は、駆動モータと、この駆動モータに連結され前記移動ユニットを上記レール部材に沿って位置移動するシフト手段とで構成し、上記シフト手段はリードスクリュ部材、又は走行ベルト部材、又は走行ワイヤ部材で構成する。
【0012】
前記駆動手段は、前記駆動モータと前記シフト手段との間に滑り伝動手段を備え、前記制御手段は、前記移動ユニットを前記突当てストッパ部材に突き当てた状態で少なくともシート束にステープル針を刺入する間は上記駆動モータを回転制御する。
【0013】
前記駆動手段は、前記駆動モータと前記移動ユニットとの間にこの移動ユニットを前記突当てストッパ部材側に付勢するスプリング手段を備え、このスプリング手段は前記シフト手段又は前記移動ユニットを上記突当てストッパ部材側に付勢するように配置する。
【0014】
前記シフト手段は外周にスクリュ溝を有するリードスクリュ部材で構成し、前記移動ユニットは上記スクリュ溝と係合連結して前記レール部材に沿って移動変位するように構成し、上記スクリュ溝のピッチ角は、前記移動ユニットが前記突き当てストッパ部材に位置決めされる位置で変位量が小さくなる角度に形成する。
【0015】
前記移動ユニットは前記紙載台に支持されたシート束にステープル針を刺入するドライバユニットで構成し、前記クリンチユニットはシート束に刺入された針先端を折り曲げる折曲げ溝を有するアンビル部材で構成し、このアンビル部材は上記紙載台に支持されたシート束の幅方向に複数配置される。
【0016】
本発明に係わる後処理装置は、順次供給されるシートを束状に部揃えする紙載台と、上記紙載台に支持されたシート束を綴じ処理するシート綴じ装置とを備え、上記シート綴じ装置は上記いずれかに記載の構成を備える。
【0017】
本発明に係わる画像形成システムは、シート上に画像形成する画像形成装置と、上記画像形成装置からのシートを束状に部揃えする集積トレイ手段と、上記集積トレイ手段又は上記集積トレイ手段の下流側に配置された綴じ位置にシート束を保持する紙載台と、上記紙載台に支持されたシート束を綴じ処理するシート綴じ装置とを備え、
上記シート綴じ装置は上記いずれかに記載の構成を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明はシート幅方向に位置移動する移動ユニットを予め設定された所定位置に突き当てて位置決めするストッパ部材を設け、このストッパ部材に突き当てた状態で移動ユニットを位置保持する位置保持手段を設けたものであるから次の効果を奏する。
【0019】
移動ユニットは予め設定された位置のストッパ部材に突き当てられて位置規制されるから従来の位置検知センサの精度或いは駆動モータの停止精度に依存することなく正確な位置に位置決めされる。従ってドライバユニットとクリンチユニットの相互の位置関係は常に正確で位置ズレする恐れがなく、この位置ズレによるステープルジャムを招くことがない。
【0020】
また、移動ユニットは滑り伝動手段、又はスプリング手段、又は駆動モータの磁気トルクによってストッパ部材に突き当てられた状態で位置保持されるから、綴じ動作の衝撃で容易に位置ズレすることなく所定のストッパ位置に保持される。従ってドライバユニットとクリンチユニットを相互間に位置ズレなく綴じ動作を実行させることが出来る。
【0021】
特に、位置保持手段を滑り伝動手段で構成する場合には、例えば駆動モータと移動ユニットを移動するシフト手段との間にトルクリミッタを配置し、綴じ動作が完了するまで駆動モータを回転駆動すれば良い。従って簡単な構成で移動ユニットに衝撃が作用してもこれを所定のストッパ位置に保持することが出来る。
【0022】
また、位置保持手段をスプリング手段で構成する場合には、例えば移動ユニットを移動するシフト手段と移動ユニットとの間にスプリングを配置すればこのスプリングのバッファ作用(蓄力)で駆動モータを停止した後も移動ユニットをストッパ部材側に押圧してその位置に保持することとなる。従って簡単な機構で駆動モータの停止後も移動ユニットをストッパ位置に保持することが可能である。
【0023】
また、位置保持手段を駆動モータの磁気トルクによって移動ユニットをストッパ部材側に付勢する場合には、モータを構成するロータとステータとの磁気的不均衡によって発生する磁気トルクで移動ユニットをストッパ部材側に付勢する。これによって駆動モータの磁気トルク(ディテントトルク又はホールディングトルク)だけで保持することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下図示の本発明の好適な実施の態様に基づいて本発明を詳述する。
図1は本発明に係わる画像形成装置Aと後処理装置Bを備えた画像形成システムを示す全体構成図であり、図2は後処理装置の詳細構成の説明図である。後処理装置Bには本発明に係わるシート綴じ装置Cがユニットとして組み込まれている。図3はシート綴じ装置Cの構成を示す概念説明図である。
【0025】
まず本発明に係わるシート綴じ装置Cの構成を図3に基づいて説明する。本発明のシート綴じ装置Cは図3に示すように紙載台50と、ドライバユニット70とクリンチユニット60とから構成される。紙載台50はシートを束状に綴じ位置Xに保持するトレイ部材或いはシートガイド部材で構成される。ドライバユニット70は紙載台上のシート束にステープル針を刺入するステープルヘッドであり下記のように構成される。またクリンチユニット60はシート束に刺入されたステープル針の先端を折り曲げるため下記のように構成される。
【0026】
[ドライバユニットの構成]
ドライバユニット70は次の2つの装置構成が知られ、本発明はそのいずれも採用可能である。第1の構成はコの字状に折り曲げたステープル針を前後に接着して連続した帯状の針をヘッドユニットに装着する。そしてこの帯状針を板状のドライバで押下(殴打)してシート束に刺入する装置構成である。従ってその構成はコの字状に折り曲げられ帯状に連結されたステープル針を収納する針収納部と、この針収納部から繰り出されたステープル針をシート束に向けて押下するドライバプレートと、このドライバプレートを押下する駆動カムとで構成される。このような装置は文具用のステープラとして広く知られているのでその詳細構成の説明を省略する。
【0027】
ドライバユニット70の構成を図3(a)(b)に示す。このドライバユニット70はフレームのヘッド部70aに図3(b)に示すようにドライバ部材72とフォーマ部材73とダイス部材74が上下にこの順に内蔵されている。そしてドライバ部材72とフォーマ部材73とは上死点と下死点との間で上下往復動するようにヘッド部70aに上下摺動自在に支持され、ダイス部材74は直線状のステープル針をコの字状に折り曲げる成形型としてヘッド部70aに固定されている。またフレームにはステープル針を内蔵したステープルカートリッジ75が内部に装着され、上記ダイス部材74にステープル針を順次供給する。上記ドライバ部材72とフォーマ部材73とはフレームに揺動自在に取り付けられたドライブレバー76に連結され、上死点と下死点との間で上下駆動される。上記フレームにはドライブレバー76を上下駆動する蓄勢スプリング(不図示)が設けられ、この蓄勢スプリングに蓄勢するドライブカム77と、このドライブカム77を駆動する駆動モータMDが設けられている。
【0028】
このような構成によってヘッド部70aに内蔵されたドライバ部材72とフォーマ部材73は駆動モータMDの回転でドライブカム77が蓄勢性スプリングを介してドライブレバー76を上方の上死点から下方の下死点に押下する。このドライブレバー76の下降動作でこれに連結されたドライバ部材72とフォーマ部材73が上死点から下死点に移動する。ドライバ部材72はコの字状に折り曲げられたステープル針の背部を押下するように板状部材で構成され、フォーマ部材73は図3(b)に示すようにコの字状の部材で構成されダイス部材74との間でステープル針をコの字状に折り曲げる。つまり前述のステープルカートリッジからステープル針がダイス部材74に供給され、この直線状のステープル針をフォーマ部材73とダイス部材74との間でコの字状にプレス成型し、次いでこのコの字状に折り曲げられたステープル針をドライバ部材72がシート束に向けて勢いよく押下することによって針をシート束に刺入する。
【0029】
[クリンチユニットの構成]
上述のように構成されたドライバユニット70にシート束を挟んで対向する位置にクリンチユニット60が配置されている。クリンチユニット60はドライバユニット70に揺動可能に軸支持されるか、或いはドライバユニット70と分離した構造体に構成される。図示の装置はクリンチユニット60をドライバユニット70と分離したユニットで構成している。このクリンチユニット60はドライバユニット70でシート束に刺入された針先を折り曲げる。このためクリンチユニット60はステープル針の先端を折り曲げる折曲げ溝を有するアンビル部材61で構成される。図示のクリンチユニット60はドライバユニット70と紙載台上のシート束を挟んで対向する位置に配置された折曲げ溝62a、62bを有するアンビル部材61で構成している。特に図示の装置は紙載台50に支持されたシート束の幅方向2個所に所定間隔で左右一対の折曲げ溝62a、62bが位置するようにアンビル部材61に複数の折曲げ溝を形成したことを特徴としている。このように構成することによって紙載台50上に支持されたシート束に対してクリンチユニット60を移動することなく固定した状態で左右2個所をステープル綴じすることができる。
【0030】
この他、クリンチユニット60としてはステープル針の針先を折り曲げるウイング部材(不図示)を設け、このウイング部材をドライバユニット70でシート束に刺入される針先と連動(同期)して揺動回転させる構成を採用することも可能である。この場合はクリンチユニット60のフレームに一対の折曲げウイングをコの字状の針両端に対向する位置に揺動可能に軸支持する。そしてドライバユニット70でステープル針をシート束に刺入する動作に連動して一対の折曲げウイングを揺動させる。この一対のウイングの揺動でステープル針の針先端はシート束の裏面に沿ってフラットな状態で折り曲げられる。つまり前述の折曲げ溝で折り曲げると針先端はU字状に折り曲げられた状態(メガネクリンチ)となり、後述のウイング部材で折り曲げると針先端は直線的に折り曲げられた状態(フラットクリンチ)となる。本発明はそのいずれの構成も採用可能である。
【0031】
以上説明したドライバユニット70とクリンチユニット60は、紙載台50上のシート束に対してシート幅方向(図3(b)左右方向)に移動可能に構成する必要がある。このシート幅方向への移動は、(1)上記ユニットを、紙載台50上にシート束が紙載台上に搬入セットされた後、ホームポジションから所定の綴じ位置に移動して綴じ動作を実行する装置構成の場合、または(2)上記ユニットをシート幅方向に移動して2個所以上に綴じ処理する場合、に必要となる。そしてこのシート幅方向へのユニット移動は、ドライバユニット70とクリンチユニット60を同時に一体的に移動する装置構成と、その一方を固定し他方を移動する装置構成がある。本発明はこのユニットの移動に係わり、以下このシート幅方向に移動するドライバユニット及び/又はクリンチユニットを「移動ユニットU」として説明する。図示の装置は移動ユニットUをドライバユニット70で構成し例えば場合を示す。
【0032】
そこでドライバユニットで構成される移動ユニットU(以下同様)は、装置フレーム(以下「装置側枠」という)80a、80bにガイド手段82で往復動自在に支持される。この装置フレーム80は図4に示すように紙載台50の両側部に設けた装置側枠80a、80bで構成する。またガイド手段82はロッド形状、チャンネル形状、その他適宜形状のガイドレール82を装置側枠間に配置する。そしてガイドレール82に移動ユニットUを紙載台50に沿って左右動自在に支持する。図示のものは互いに平行な2本のガイドレールを装置側枠80に配置し、このガイドレールに移動ユニットUを嵌合支持してある。従って、移動ユニットUはガイドレールに沿って紙載台50のシート幅方向に移動自在に支持されている。
【0033】
上記移動ユニットUは、上記ガイドレール82に嵌合支持したユニットフレーム71に前述したヘッド部70a、ドライバ部材72、フォーマ部材73、ドライブレバー76、ドライブカム77が内蔵され、図示しない駆動モータでステープル針を紙載台50上のシート束に刺入するように構成されている。
【0034】
一方、図示のクリンチユニット60は、前述したように紙載台50と連続する平面上に配置したアンビル部材61で、構成され、このアンビル部材61には折曲げ溝62a、62bが形成されている。この折曲げ溝62は所定間隔Lで右折曲げ溝62aと左折曲げ溝62bでシート束の2個所をステープル綴じするように構成されている。そして前述の移動ユニットUはそのヘッド部70aが上記右折曲げ溝62aと左折曲げ溝62bに対向する位置に左右動することとなる。
【0035】
[駆動手段の構成]
上述のようにガイドレール82に移可能に支持された移動ユニットUには次の駆動手段DMが設けられている。この駆動手段DMは駆動モータMとシフト手段MSと位置保持手段Hで構成される。駆動モータMは通常の電磁モータで構成され図5(a)及び(b)に示すように装置フレームの側枠80に取り付けられている。この駆動モータMは移動ユニットUをガイドレール82に沿って位置移動するシフト手段MSに連結されている。シフト手段MSは種々の機構が採用可能であり、その代表的な機構を説明する。図5に示すシフト手段MSは前述のガイドレール82に沿ってこれと平行に配置されたリードスクリュ86で構成されている。このリードスクリュ86の外周にはスクリュ溝86aが設けられ、この溝に移動ユニットUが嵌合してある。つまり移動ユニットUには、そのユニットフレーム71に突起72(不図示;図6(b)を参照)が設けられ、この突起72がスクリュ溝86aに嵌合してある。そしてリードスクリュ86を駆動モータMで正逆方向に回転すると移動ユニットUは図5左右方向に位置移動することとなる。
【0036】
次に上述のリードスクリュ86のスクリュ溝86aについて説明すると、リードスクリュ86の外周に刻設されるスクリュ溝86aはピッチ角度を同一角度で形成しても良いが図示のものはピッチ角度を異ならせてある。図5(b)に示すように移動ユニットUを高速に移動するピッチ角度α1と低速で移動するピッチ角度α2(α1>α2)とに区別してある。そして後述するように移動ユニットUをストッパ部材85に突き当てる位置決め領域のピッチ角度α2を小さく設定してある。これにより移動ユニットUはガイドレール76に沿って左右動する際に図5(b)にN1で示す領域では高速で移動し、同図N2、N3で示す領域では低速で移動することとなる。
【0037】
[シフト手段の異なる形態]
シフト手段MSは上述のようにリードスクリュ86で構成する以外に次の構成であっても良い。図示しないがガイドレール82に沿って、これと平行に走行ワイヤ86w(走行ベルトであっても良い;以下同様)を設け、このワイヤに移動ユニットUを連結固定する。つまり装置フレーム80に左右一対のプーリを設け、このプーリにワイヤ(又はベルト)を架け渡す。そしてこのワイヤに移動ユニットUを固定し、左右のプーリの一方を駆動モータに連結する。そこでこの駆動モータを正逆転するとワイヤ或いはベルトはガイドレールに沿って走行し、これに連結した移動ユニットUも左右動する。
【0038】
上述のように構成された移動ユニットUは、シート幅方向のステップル位置Zに移動して位置決めする際に次の位置決め機構を備えている。まず装置フレーム80には所定のステップル位置Z(Z1、Z2)に移動ユニットUを突き当てて位置決めするストッパ部材85を設ける。図示の装置は前述したクリンチユニット60の右折曲げ溝62aにヘッド部70aが対向する位置に右限ストッパ部材85aが設けてある。同様に左折曲げ溝62bにヘッド部70aが対向する位置に左限ストッパ部材85bが設けてある。この右限ストッパ部材85aと左限ストッパ部材85bは、例えば前述した装置フレームの左右側枠80に固定する。この他、右限・左限ストッパ部材85は前述のガイドレール82に固定して配置することも可能である。
【0039】
[位置保持手段の構成]
次に、上述の構成で移動ユニットUは右限ストッパ部材85a又は左限ストッパ部材85bに突き当てられてステップル位置Z1、Z2に運動規制される。ところがこの状態で移動ユニットUは、ストッパ部材で運動規制される右限位置から反対方向の左方向、左限位置から反対側の右方向には移動可能となる。そこで移動ユニットUには次の位置保持手段Hが設けられている。この位置保持手段Hは移動ユニットUを突き当てストッパ部材側に付勢するように構成される。つまり位置保持手段Hは、(1)駆動モータMと移動ユニットUとの間に配置された滑り伝動手段h1(図5(b)に示す)、又は(2)移動ユニットUを突当てストッパ部材85側に付勢するスプリング手段h2(図6(a)(b)に示す)、又は(3)駆動モータMのロータとステータ間に生ずる磁気不平衡により生ずる磁気トルクh3(図7に示す)、のいずれかによって移動ユニットを突当てストッパ部材85に突き当てた状態で位置保持する。この各形態について説明する。
【0040】
[滑り伝動手段による位置保持]
図5(b)に示すように駆動モータMとシフト手段(リードスクリュ86など)MSは、駆動モータMの回転軸84s、減速歯車84gと滑りクラッチ84cで駆動連結されている。そして滑りクラッチ84cからリードスクリュ86に連結されている。そして滑りクラッチ84cはトルクリミッタで構成されている。つまり駆動モータMの回転は、回転軸84sから減速されトルクリミッタ84cを介してリードスクリュ86に伝達されるようになっている。従って移動ユニットUをシート幅方向に移動すると右限又は左限の突き当てストッパ部材85に突き当たり、この位置で運動規制される。その後駆動モータMを同方向に継続して回転すると、回転軸84sの回転はトルクリミッタ84cで滑り伝動することとなる。従って装置外部から移動ユニットUを移動する力(ストッパの運動規制と反対方向の力)が作用しても、或いは綴じ動作時の衝撃によってストッパ規制方向と反対方向の力が作用してもトルクリミッタの滑り伝動力で移動ユニットUはストッパ位置に保持されることとなる。
【0041】
尚、この場合に駆動モータMを制御する制御手段は、移動ユニットUを所定のステップル位置Z1、Z2に移動した後にも駆動モータMを継続して同方向回転しトルクリミッタに滑り伝動力が生ずるように制御する。
【0042】
[付勢スプリングによる位置保持]
上述の滑りクラッチ機構に換えて、位置保持手段Hを付勢スプリングh2で構成することも可能である。この付勢スプリングh2は駆動モータMとシフト手段MSとの間にスプリングを配置する場合(下記図6(a)の形態)と、シフト手段MSと移動ユニットUSの間に配置する場合(下記図6(b)の形態)とが採用可能である。図6(a)は駆動モータMの回転軸84sとリードスクリュ86との間にコイルスプリング87を設け、図示86sのカラー軸(このカラー軸は駆動回転軸84sと減速歯車84gで連結されている。)には右コイルスプリング87aと左コイルスプリング87bが巻回してあり、各コイルスプリングを介してリードスクリュ86に回転力が伝達されるようになっている。そして伝動軸の回転は例えば右回転のとき第1コイルスプリング87aを介してリードスクリュ86に回転が伝達され、左回転のとき第2コイルスプリング87bを介してリードスクリュ86に回転が伝動されるように構成されている。このような構成で移動ユニットUが右限又は左限のストッパ部材85に突き当って運動規制され、その後駆動モータMを停止すると第1コイルスプリング87a、又は第2コイルスプリング87bにモータのオーバラン量に相当する蓄力が蓄勢される。従ってリードスクリュ86には移動ユニットUをストッパ部材85側に付勢する回転力が作用することとなる。
【0043】
次に図6(b)に示す付勢スプリング88はシフト手段MSと移動ユニットUとの間に配置されている。つまり移動ユニットUのユニットフレーム71にはリードスクリュ86のスクリュ溝86aと嵌合する突起72が設けられている。この突起72はユニットフレーム71に所定ストロークで移動可能に取り付けられている。そして突起72と移動ユニットUとの間にはスプリング88a、88bが設けられ、前述のものと同様に移動ユニットUが右限又は左限のストッパ部材85に突き当たって運動規制された後、駆動モータMを停止する。このときのモータのオーバラン量に相当する蓄力がスプリング88a又は88bに蓄勢される。従って突起72と移動ユニットUとの間には、この移動ユニットUをストッパ部材85側に付勢する付勢力が作用することとなる。
【0044】
上述のように移動ユニットUをストッパ部材85側に付勢する位置保持手段Hは、駆動モータMに生起する磁気トルクで構成することも可能である。図7示すように駆動モータを構成するマグネットロータ90とステータ91との間には、コイルに励磁しない停止時にマグネットロータ90を磁極側に吸引するディテントトルクが発生する。またマグネットロータ90を静止した(ストッパに突き当てた)状態でコイルに通電するとホールディングトルクが発生する。このディテントトルク又はホールディングトルクなどの磁気トルクで移動ユニットUをストッパ部材85側に付勢する。この場合は駆動モータの磁極位置とストッパ部材85の規制位置をモータ停止時(非励磁時)にマグネットロータ90に移動ユニットUをストッパ部材85側に移動する力が作用する位置関係(図7にストッパ配置範囲で示す)に設定する。
【0045】
[画像形成装置の構成]
次に上述の綴じ装置Cを内蔵した後処理装置B及びこれを備えた画像形成システムについて説明する。図1に示す画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3からシートを搬出する。給紙部1は複数のサイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路10で表裏反転された後本体排紙口3から搬出される。
【0046】
図示11は画像読取装置であり、プラテン12上にセットした原稿シートをスキャンユニット13で走査し、図示しない光電変換素子で電気的に読み取る。この画像データは画像処理部で例えばデジタル処理された後、データ記憶部14に転送され、前記レーザ発光器5に画像信号を送る。また、図示15は原稿送り装置15であり、スタッカ16に収容した原稿シートをプラテン12に給送するフィーダ装置である。
【0047】
上記構成の画像形成装置Aには図10に示す制御部(コントローラ)が設けられ、コントロールパネル18から画像形成条件、例えばシートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、プリント部数指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などのプリントアウト条件が設定される。一方、画像形成装置Aには上記スキャンユニット13で読み取った画像データ或いは外部のネットワークから転送された画像データがデータ貯蔵部17に蓄積され、このデータ貯蔵部から画像データはバッファメモリに転送され、このバッファメモリ19から順次レーザ発光器5にデータ信号が移送されるように構成されている。
【0048】
上記コントロールパネル18からは画像形成条件と同時に後処理条件も入力指定される。この後処理条件は例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じモード」「シート束折りモード」などが指定される。
【0049】
[後処理装置の構成]
上述の画像形成装置Aに連結された後処理装置Bは、画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ、(1)このシートを排紙トレイ21に収容するか(前述の「プリントアウトモード」)(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えしてステープル綴じした後、排紙トレイ21に収納するか(前述の「ステープル綴じモード」)(3)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えした後、冊子状に折り畳んで第2の排紙トレイに収納(前述の「シート束折りモード」)するように構成されている。
【0050】
このため、後処理装置Aは図2に示すようにケーシング20に上記第1の排紙トレイ21と第2の排紙トレイ22を備え、本体排紙口3に連なる搬入口23を有するシート搬入経路P1が設けられている。このシート搬入経路P1はケーシング20に略々水平方向の直線経路で構成されている。そしてこのシート搬入経路P1から分岐しシートを反転方向に移送する第1スイッチバック搬送路SP1と第2スイッチバック搬送路SP2が配置されている。そして搬送路SP1が経路下流側で、搬送路SP2が経路上流側でそれぞれシート搬入経路P1から分岐され、両搬送路は互いに距離を隔て対置に配置されている。
【0051】
このような経路構成でシート搬入経路P1には搬入ローラ24と排紙ローラ25が配置され、これらのローラは正逆転可能な駆動モータM1(図示せず)に連結されている。またシート搬入経路P1には第2スイッチバック搬送路SP2にシートを案内する経路切換片27が配置されソレノイドなどの作動手段に連結されている。更にシート搬入経路P1には第2スイッチバック搬送路SP2に至るシートを一時的に滞留保持するバッファガイド26が設けられている。尚上記搬入口23と搬入ローラ24との間には画像形成装置Aからのシートにスタンプ(捺印手段)、パンチ(穿孔手段)などの後処理を施す後処理ユニット28が設けられている。
【0052】
[第1スイッチバック搬送路SP1の構成]
上述したようにシート搬入経路Pの下流側(装置後端部)に配置されたスイッチバック搬送路SP1は次のように構成されている。シート搬入経路P1にはその出口端に排紙ローラ25と排紙口25aが設けられ、この排紙口25aと段差を隔てた下方に第1集積部29が設けられている。この第1集積部29は排紙口からのシートを積載支持するトレイ(以下「第1集積トレイ29」という)で構成されている。この集積トレイ29の上方には正逆転ローラ30がトレイ上のシートと接する位置と離間した待機位置(図3鎖線位置)との間で昇降自在に配置されている。このローラ30には正逆転モータM2が連結されトレイ29上にシートが進入する際は同図時計方向に回転し、シート後端がトレイ上に進入した後は反時計方向に回転するように制御される。従って上記集積トレイ上に第1スイッチバック搬送路SP1が構成されている。図示31はキャタピラベルトであり、排紙ローラ25と一端プーリ側が圧接され、このプーリ軸を中心に先端プーリ側が集積トレイ29に垂下するように揺動自在に軸支持されている。図示30bは正逆転ローラ30と係合する従動ローラであり、第1集積トレイ29に設けられている。
【0053】
以上の構成によって排紙口25aからのシートはトレイ29上に進入し正逆転ローラ30で第1排紙トレイ21に向って移送され、シート後端が排紙口からトレイ29上に進入した後は正逆転ローラ30を逆回転(図示反時計方向)させるとトレイ29上のシートは排紙方向と逆方向に移送される。このときキャタピラベルト31は正逆転ローラ30と協働してシート後端をトレイ29に沿ってスイッチバック搬送することとなる。
【0054】
上記第1集積トレイ29の排紙方向後端部には、シート後端を位置規制する後端規制部材32とステープル装置33が配置されている。図示のステープル装置33は端面綴じステープラで構成され、トレイ上に集積されたシート束の後端縁の1個所若しくは複数個所にステープル綴じする。また上記後端規制部材32はステープル綴じされたシート束を集積トレイの下流側に配置された第1排紙トレイ21に搬出する機能を兼用するためトレイ29に沿って排紙方向に往復動自在に構成されている。図示の後端規制部材32の搬出機構はシート束を把持するグリップ爪33aとシート後端を突き当て規制する後端規制面33bを備え、装置フレームに設けたガイドレールに沿って図示左右方向に移動可能に構成されている。図示34はこの後端規制部材32を往復動する駆動アームであり、排紙モータM3に連結されている。
【0055】
また上記第1集積トレイ29にはトレイ上に集積されたシートの幅方向を整合するサイド整合板34が設けてあり、このサイド整合板34はセンター基準でシートを整合するように左右(図3前後)一対の整合板で構成されシート中央に接近及び離反するように構成され図示しない整合モータM4に連結されている。
【0056】
上述のように構成された第1スイッチバック搬送路SP1は前記「ステープル綴じモード」のときには排紙口25aからのシートを集積トレイ29上に部揃えし、このシート束を端面綴じステープラ33で後端縁の1個所又は複数個所をステープル綴じする。また前記「プリントアウトモード」のときには排紙口25aからのシートをスイッチバック搬送することなく、トレイ29に沿って送られたシートを正逆転ローラ30と従動ローラ30bとの間で第1排紙トレイ21に搬出する。このように図示のものはステープル綴じするシートを第1集積トレイ29と第1排紙トレイ21とでブリッジ支持することによって装置をコンパクトに構成することを特徴としている。
[第2スイッチバック搬送路の構成]
【0057】
前記シート搬入経路P1から分岐された第2スイッチバック搬送路SP2の構成について説明する。このスイッチバック搬送路SP2は図2に示すように装置ケーシング20に略々鉛直方向に配置され、経路入り口に搬送ローラ36が、経路出口に搬送ローラ37が配置されている。また第2スイッチバック搬送路SP2の下流側にはこの搬送路から送られたシートを部揃えする第2集積部35が設けられている。図示の第2集積部35はシートを移送する搬送ガイド(集積ガイド手段)で構成されている(以下「集積ガイド35」という)。この集積ガイド35には中綴じステープル装置40と折りロール手段45が配置されている。以下順次これらの構成について説明する。
【0058】
まず集積ガイド35はシートの搬送をガイドするガイド部材で形成され、このガイド上にシートを積載収納するように構成されている。図示の集積ガイド35は第2スイッチバック搬送路SP2に連なり、装置ケーシング20の中央部に略々鉛直方向に配置されている。これによって装置を小型コンパクトに構成している。この集積ガイド35は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、特に図示のものは後述する中綴じステープル装置40と折りロール手段45を配置する側に突出するように湾曲又は屈曲した形状に構成されている。
【0059】
上記集積ガイド35の搬送方向後端側には前述の第2スイッチバック搬送路SP2の出口端とオーバラップするスイッチバック進入路35aが連設されている。これは搬送路SP2の搬送ローラ37から送られる搬入(後続)シートの先端とこのガイド35に支持されている積載済(先行)シートの後端をオーバラップさせることによって集積するシートのページ順位を確保するためである。また集積ガイド35にはシート先端を規制する先端規制部材38がガイド下流側に配置してあり、この先端規制部材38はガイド35に沿って移動可能にガイドレールなどに支持され、シフト手段MS(図示せず)で図示Sh1とSh2とSh3との間で位置移動するように構成されている。
【0060】
そして先端規制部材38を図示位置Sh3に位置させると集積ガイド35に支持されたシート(束)の後端はスイッチバック進入路35aに進入し、この状態で第2スイッチバック搬送路SP2から送られる後続シートは確実に集積済みシートの上方に積み重ねられることとなる。また先端規制部材38を図示位置Sh2に位置させると後述する中綴じステープル装置40の綴じ位置Xに集積ガイド35に支持されたシート(束)の中央を位置決めする。同様に先端規制部材38を図示位置Sh1に位置させるとステープル綴じされ集積ガイド35に支持されたシート束の中央を後述する折ロール手段の折位置Yに位置決めするようになっている。従って図示位置Sh1、Sh2、Sh3はシートサイズ(搬送方向長さ)に応じてそれぞれ最適の位置に設定されている。
【0061】
上記集積ガイド35にはシート搬送方向下流側にシート側縁整合部材39が配置されている。このシート側縁整合部材39は集積ガイド35に搬入され先端規制部材38に支持されたシートの幅方向位置を基準に合わせるように整合する。つまりシート先端規制部材38が前記Sh3の位置に位置しシート全体が集積ガイド35に支持された状態でこのシート側縁を側縁整合部材39で幅寄せ整合する。図示の装置はシートをセンター基準で幅寄せ整合する関係で側縁整合部材39は左右一対の整合板で構成され、この一対の整合板がシートセンタを基準に等距離することによってガイドに支持されたシート束を幅寄せ整合する。このため側縁整合部材39には図示しない整合モータM5に連結されている。
【0062】
[中綴じステープル装置の構成]
上述の集積ガイド35に沿って上流側に綴じ位置X、下流側に折位置Yが設定され、綴じ位置Xには中綴じステープル装置40が配置されている。この中綴じステープル装置40は前述したドライバユニット70とクリンチユニット60で構成され、図示綴じ位置Xにはクリンチユニット60が配置され、このクリンチユニット60にはシート束の綴じ線に沿って綴じ位置X1と綴じ位置X2が配置されている。
【0063】
このように構成された中綴じステープル装置40はドライバユニット70とクリンチユニット60が分離して互いに対向するように構成され、両者の間をシート束が通過できるようになっている。従ってシート束の中央部、その他任意の位置をステープル綴じすることが可能となる。
【0064】
[折ロール手段の構成]
上述のステープル装置40の下流側に配置された折位置Yにはシート束を折り合わせる折ロール手段45とこの折ロール手段45のニップ位置NPにシート束を挿入する折ブレード46が備えられている。折ロール手段45は図2に示すように互いに圧接したロール45a、45bで構成され、各ロールは略々最大シートの幅長さに形成されている。
【0065】
上記一対の折ロール45a、45bはゴムローラなどの各的摩擦係数の大きい材料で形成されている。これはゴムなどの軟質材によってシートを折曲げながら回転方向に移送する為であり、ゴム質材をライニング加工することによって形成しても良い。この折ロール45には凹凸形状に形成されシート値幅方向にギャップが形成してある。このギャップは後述する折ブレード46の凹凸と一致するように配置してあり、折ブレード先端がロールニップ間に進入し易いように配慮してある。つまり一対の互いに圧接した折ロールにはシート幅方向に間隙(ギャップ)を有する凹凸形状に形成され、この間隙にシートのステープル綴じ個所と、同様に凹凸形状に形成した折ブレードの刃先が進入するようになっている。
【0066】
上記折ロール45a、45bはそれぞれがロール駆動手段に連結されている。図示のロール駆動手段RMは、図8(a)に示すようにロール駆動モータM6と伝動機構(伝動手段)47Vとで構成されている。図示の伝動手段47Vは駆動モータM6の回転を減速して伝動軸47xに伝達する伝動ベルトで構成されている。この伝動軸47xと第1の折ロール45aの回転軸45axとの間にクラッチ手段45cが配置してある。また同様に第2の折ロール45bの回転軸45bxとの間にもクラッチ手段45cが配置してある。このクラッチ手段45cは電磁クラッチ、一方向クラッチ(ワンウェイクラッチ)、スベリ摩擦クラッチ(バネクラッチ)などでモータM6の駆動回転を折ロール45a及び45bにON、OFF出来るように構成する。
【0067】
図示のクラッチ手段45cはワンウェイクラッチで構成され、前記伝動軸47xと伝動カラー47zとの間に伝動軸47xの回転を伝動カラー47zに一方向のみ伝達するように構成されている。そしてこの伝動カラー47zに第1の折ロール45aが歯車連結され、第2の折ロール45bはベルト連結されている。このようにロール駆動モータM6にクラッチ手段45cを介して連結された第1、第2の折ロール45a、45bにはロール駆動モータM6の回転の一方向のみが伝達され、同時にロールはシート繰り出し方向に自由回転可能に構成されている。
【0068】
上述の一対のロール手段45a、45bは前記集積ガイド35の湾曲又は屈曲した突出側に位置し、集積ガイド35に支持されたシート束に対して図9(a)に示す距離hを隔てた位置に配置されている。つまり集積ガイド35に支持されたシート(束)とロール表面が接することのない位置に距離hを隔てて配置されている。そしてシート束を挟んで対向する位置にナイフエッジを有する折ブレード46が設けられている。この折ブレード46は図9(a)の待機位置から同図(c)のニップ位置との間で往復動可能に装置フレームに支持されている。折ブレード46にはブレード駆動手段BMが連結されている。そして折ブレード46は集積ガイド35に支持されたシート束から退避した待機位置から折ロール45の圧接間のニップ位置との間でブレード駆動モータM7で往復動するように構成されている。この折ブレード46は金属などの比較的摩擦係数の小さい材料で板状に形成され、その形状は図8(b)に示すように先端は凹凸面に形成されている。このブレード先端は前述したように折ロールのキャツプに進入する形状に形成されている。
【0069】
そこで図示のものは折ロール45a、45bとシートとの間の摩擦係数ν1、シート相互間の摩擦係数ν2、シートと折ブレード46との間の摩擦係数ν3との関係は「ν1>ν2>ν3」の関係に設定してある。従って図9(c)に示すシート束を折ブレード46で折ロール45aと45bとの間に挿入した状態では両折ロール45に作用する圧接力がロール45とシート束と折ブレード46に等しい力としてそれぞれに及ぶ。このとき摩擦係数が上記の関係に設定されているから、シート束はスムーズに繰り出し方向(同図左側)に送り出されることとなる。
【0070】
次に折ブレード46のブレード駆動手段BMの構成について説明すると、図8(b)に示すように、前記折ブレード46は装置フレームにガイドレール46gでシート折り方向に移動自在に支持されている。そしてこの折ブレード46は前記集積ガイド35に支持されたシートから退避した待機位置と前記折ロール45のニップ位置との間で往復動可能に支持されている。この折ブレード46を往復動するブレード駆動手段BMはブレード駆動モータM7と、その回転を伝動する伝動手段46V、図示のものは伝動ベルトで伝動回転軸46xに伝動している。この伝動回転軸46xには伝動ピニオン46pが設けられ、折ブレード46に一体的に取り付けたラック歯車46Lと歯合されている。
【0071】
従ってブレード駆動モータM7を正逆回転すると折ブレード46はガイドレール46gに沿って待機位置とニップ位置との間を往復動することとなる。この折ブレード46はシート幅方向にナイフエッジを有する板状部材で構成され、その先端は図示のように凹凸形状に形成されている。
【0072】
次に上述の構成の折ロール45及び折ブレード46によるシート折り状態を図9(a)乃至(d)に基づいて説明する。まず前記集積ガイド35に束状に支持されたシート束は同図(a)の状態で先端規制部材38に係止され、その折り目位置をステープル綴じされた状態で折位置Yに位置決めされる。このシート束のセット終了信号を得て、駆動制御手段(後述のシート折り動作制御部64d;以下同様)は、前記クラッチ手段45cをOFFする。図示のワンウェイクラッチの構成にあってはロール駆動モータM6を停止するか、又はロール駆動モータM6を折ブレード46の移動速度より低速で回転する。これは後述するように折ブレード46でニップ位置に挿入するシート束によって第1、第2の折ロール45a、45bが従動回転する条件を作る為である。
【0073】
そこで駆動制御手段64dは折ブレード46を待機位置WPからニップ位置NPに向かって所定速度で移動する。この移動速度VBに対し折りロールの回転周速度VRはゼロ又はVB>VRに設定されている。そこで図9(b)の状態にシート束は折り目位置をブレード46によって屈曲されロール間に挿入される。このとき折ロール45aと45bはブレード46によって移動するシートに連なって従動回転する。そして駆動制御手段64dはシート束が所定のニップ位置に到達する見込み時間の後、ブレード駆動モータM7を停止し、折りブレードを同図(c)の位置で静止させる。これと前後して駆動制御手段64dはクラッチ手段45cをON状態に切換えて折ロール45a、45bを駆動回転する。するとシート束は繰り出し方向(同図左側)に送り出される。その後、駆動制御手段64dは同図(d)の状態に折りロールによるシート束の繰り出しと並行してニップ位置に位置する折ブレード46を待機位置に向けて移動復帰させる。
【0074】
このように折り合わされたシート束は、まず一対の折ロール45a、45b間に喰え込まれる際に、ロール表面と接するシートが回転するロールによってロール間に引き込まれることがない。つまり折ロール45は挿入され(押し込まれ)るシートに追随(従動)して回転するため、ロールと接するシートのみが先に巻き込まれることがない。またこの挿入されるシートに折ロールが追随して従動回転するため、ロール表面とこれと接するシートが擦れることがなく、画像擦れを招くことがない。
【0075】
[制御構成の説明]
上述した画像形成システムの制御構成を図10のブロック図に従って説明する。図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aの制御部(以下「本体制御部」という)50と後処理装置Bの制御部(以下「後処理制御部」という)60を備えている。本体制御部50は画像形成制御部51と給紙制御部52と入力部53を備えている。そしてこの入力部53に設けられたコントロールパネル18から「画像形成モード」「後処理モード」の設定を行う。画像形成モードは前述したように、プリントアウト部数、シートサイズ、カラー・モノクロ印刷、拡大・縮小印刷、両面・片面印刷、その他の画像形成条件を設定する。そして本体制御部50はこの設定された画像形成条件に応じて画像形成制御部及び給紙制御部を制御し、所定のシートに画像形成した後本体排紙口3からシートを順次搬出する。
【0076】
これと同時にコントロールパネル18からの入力で後処理モードが設定される。この後処理モードは、例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じ仕上げモード」「シート束折り仕上げモード」等に設定される。そこで本体制御部50は後処理制御部60に後処理の仕上げモードとシート枚数、部数上方と綴じモード(1個所止綴じか2個所以上複数綴じか)情報を転送する。これと同時に本体制御部は画像形成の終了毎にジョブ終了信号を後処理制御部60に転送する。
【0077】
後処理制御部60は、指定された仕上げモードに応じて後処理装置Bを動作させる制御CPU61と、動作プログラムを記憶したROM62と、制御データを記憶するRAM63を備えている。そしてこの制御CPU61は、搬入口23に送られたシートの搬送を実行する搬送制御部64aと、シートの集積動作を実行する集積動作制御部64bと、シート綴じ処理を実行する綴じ動作制御部64cと、シートの束折り動作を実行するシート折り動作制御部64dを備えている。
【0078】
上記搬送制御部64aは前述のシート搬入経路Pの搬送ローラ24、排紙ローラ25の駆動モータM1の制御回路に連結され、またこの経路に配置されたシートセンサからの検知信号を受信するように構成されている。また、上記集積動作制御部64bは、第1集積部29(集積トレイ29)にシートを集積するために前記正逆転ローラ30の正逆転モータM2、後端規制部材の排紙モータM3の駆動回路に結線されている。更に上記綴じ動作制御部64cは、第1制御部29の端面綴じステープル装置33と第2集積部35(集積ガイド)の中綴じステープル装置40に内蔵された駆動モータの駆動回路に結線されている。
【0079】
上記シート折り動作制御部64dは、前記折ロール45a、45bを駆動回転するロール駆動モータRMの駆動回路と、前記クラッチ手段45cの駆動回路に結線されている。またこの制御部は前述の第2スイッチバック搬送路SP2の搬送ローラ36、37及び集積ガイド35の先端規制手段38を所定位置に移動制御するシフト手段MSの制御回路に結線され、これらの経路に配置したシートセンサから検知信号を受信するように結線されている。
【0080】
上述のように構成された制御部は後処理装置に次の処理動作を実行させる。
「プリントアウトモード」
このモードでは画像形成装置Aは一連の文書を例えば第1ページから画像形成し、本体排紙口3から順次フェースダウンで搬出する。そこで後処理装置Bはシート搬入経路P1のバッファガイド26を図3上方に退避させ、経路切換片27を図3実線の状態に移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで排紙口25aでシート先端を検出した信号でシート先端が集積トレイ29の正逆転ローラ30に到達する見込み時間の後、搬送制御部64aは正逆転ローラ30を上方待機位置からトレイ上に降下し、このローラを図2時計方向に回転する。するとトレイ29上に進入したシートはこのローラ30で第1排紙トレイ21に向けて搬出され、このトレイ上に収納される。このように順次後続するシートを排紙トレイに搬出し、このトレイ上に堆積収納する。
【0081】
従ってこのプリントアウトモードでは画像形成装置Aで画像形成されたシートは後処理装置Bのシート搬入経路P1を経て、第1排紙トレイ21に収容され、例えばフェースダウンの姿勢で1ページから順次nページの順に上方に積載収納されることとなる。このモードでは前述の第1スイッチバック搬送路SP1と第2スイッチバック搬送路SP2にはシートは導かれない。
【0082】
「ステープル綴じ仕上げモード」
このモードでは画像形成装置Aは前述のモードと同様に一連の文書を第1ページからnページの順に画像形成し、フェースダウンの状態で本体排紙口3から搬出する。そこで後処理装置Bは先のモードと同様にシート搬入経路P1のバッファガイド26を図3上方に退避させ、経路切換片27を図3実線の状態に移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで排紙口25aでシート先端を検出した信号でシート先端が集積トレイ29の正逆転ローラ30に到達する見込み時間の後、搬送制御部64aは正逆転ローラ30を上方待機位置からトレイ上に降下し、このローラを図2時計方向に回転する。次いで搬送制御部64aはシート後端がトレイ29上に搬入した見込み時間の後正逆転ローラ30を図3反時計方向に回転駆動する。すると排紙口25aから進入したシートは第1スイッチバック搬送路SP1に沿って第1集積トレイ29上にスイッチバック搬送される。このシート搬送を繰り返すことによって第1集積トレイ29に一連のシートがフェースダウンの状態で束状に集積される。
【0083】
尚上述の集積トレイ29上へのシートの集積の都度、制御CPU61はサイド整合板34を動作させ集積するシートの幅方向位置を整合させる。次いで制御CPU61は画像形成装置Aからのジョブ終了信号で端面綴じステープル装置33を動作させトレイ上に集積されたシート束の後端縁を綴じ合わせる。このステープル動作の後、制御CPU61は束搬出手段を兼用する後端規制部材32(不図示)を移動する。するとステープル綴じされたシート束は第1排紙トレイ21条に搬出収納される。これによって画像形成装置Aで画像形成した一連のシートをステープル綴じして第1排紙トレイ21に収納することとなる。
【0084】
「シート束折り仕上げモード」
このモードでは画像形成装置Aはシート上に画像形成し、後処理装置Bで冊子状に仕上げる。この為後処理装置Bはシート搬入経路P1のバッファガイド26を経路上方に退避させ、経路切換片27を移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで制御CPU61はシートセンサS1でシート後端を検出した信号を基準にシート後端が経路切換片27を通過したタイミングで排紙ローラ25を停止し、同時に経路切換片27を図3破線位置に移動する。そして排紙ローラ25を逆転させる。すると搬入経路P1に進入したシートは搬送方向を反転され、経路切換片27から第2スイッチバック搬送路SP2に導かれる。そしてこの経路に配置された搬送ローラ36、37で集積ガイド35に案内される。
【0085】
第2スイッチバック搬送路SP2から集積ガイド35にシートが搬入されるタイミングで制御CPU61はシート先端規制部材38を最下端のSh1位置に移動する。するとシートはその全体が集積ガイド35に支持される。この状態で制御CPU61は前述の側縁整合部材39を動作させシートを幅寄せ整合する。(尚この幅寄せ整合は最初のシートでは動作させなくても良く、またシート進入の都度動作させなくても良い)。
次いで制御CPU61は先端規制部材38をシート後端が前述のスイッチバック進入路35aに進入する位置Sh3に移動する。するとガイド35に支持されたシート後端はスイッチバック進入路35aに後退する。この状態で後続するシートを第2スイッチバック搬送路SP2から集積ガイド35上に送り、先行シートの上に後続シートを積み重ねる。そしてこの後続シートの搬入に合わせて先端規制部材38をSh3位置からSh1位置に移動する。
【0086】
次いで先と同様に側縁整合部材39を動作させて搬入されたシートとガイド上に支持されたシートを幅寄せ整合する。このような動作を繰り返すことによって画像形成装置Aで画像形成されたシートは第2スイッチバック搬送路SP2を経て集積ガイド35上に部揃えされる。そこで制御CPU61はジョブ終了信号を受けると先端規制部材38を前記位置Sh2に移動し、シート中央を綴じ位置Xに位置決めセットする。
【0087】
そこで制御CPU61は中綴じステープル装置40を動作させ、シート中央の1個所又は複数個所をステープル綴じする。この動作の完了信号で制御CPU61は先端規制部材38を前記位置Sh1に移動し、シート中央を折位置Yに位置決めセットする。そこで前述した図9(a)、(b)、(c)、(d)に示すシーケンスでシート束に折り処理を施し、このシート束を第2排紙トレイ22に搬出する。
【0088】
尚、本発明にあって中綴じステープル装置40は前述の集積ガイド35上の綴じ位置Xに配置する場合を示したが、シートの処理経路を集積ガイド、綴じ位置、折位置の順に配置し、集積ガイド手段、次いでステープル装置、その下流側にシート折り手段を配置する構成であっても良い。更にこの中綴じステープル装置で綴じ処理することなくシート束を折り合わせて第2排紙トレイ22に搬出することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明に係わる画像形成装置Aと後処理装置Bを備えた画像形成システムを示す全体構成図。
【図2】後処理装置の詳細構成の説明図であり、シート綴じ装置Cがユニットとして組み込まれている。
【図3】図1のシステムにおけるシート綴じ装置(ユニット)の概念説明図であり、(a)は装置側面の概略構成を、(b)は装置正面の概略構成を示す。
【図4】シート綴じ装置のユニット構成を示す斜視説明図。
【図5】図3の装置に於ける移動ユニットの構成図であり、(a)はシフト機構の説明図であり、(b)は位置保持手段としてトルクリミッタを用いた駆動機構の説明図。
【図6】図5とは異なるシフト機構の形態を示し、(a)(b)はそれぞれ異なる付勢スプリング(位置保持手段)を用いた駆動機構の説明図。
【図7】位置保持手段として磁気トルクを用いた駆動機構の説明図。
【図8】図2の装置における駆動機構の説明図であり、(a)(c)は折りロールの駆動機構、(b)は折ブレードの駆動機構の説明図である。
【図9】図2の装置におけるシート束折り動作の説明図であり、(a)はシート束を折位置にセットした状態、(b)は折り動作の初期状態、(c)はシート束を折りロールにニップした状態、(d)はシート束を折り合わせた後の搬出状態をそれぞれ示す。
【図10】図1のシステムにおける制御構成の説明図。
【符号の説明】
【0090】
50 紙載台
60 クリンチユニット
61 アンビル部材
70 ドライバユニット
70a ヘッド部
71 ユニットフレーム
72 ドライバ部材
73 フォーマ部材
80a 装置側枠
80b 装置側枠
82 ガイドレール
84s 回転軸
84c トルクリミッタ(h1)
85a 右限ストッパ部材
85b 左限ストッパ部材
86 リードスクリュ
86a スクリュ溝
87a 右コイルスプリング(h2)
87b 左コイルスプリング(h2)
88a スプリング
88b スプリング
90 マグネットロータ
91 ステータ
A 画像形成装置
B 後処理装置
C シート綴じ装置
U 移動ユニット
【出願人】 【識別番号】000231589
【氏名又は名称】ニスカ株式会社
【出願日】 平成19年5月30日(2007.5.30)
【代理人】 【識別番号】100098589
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 善章

【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司

【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行

【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅


【公開番号】 特開2008−296432(P2008−296432A)
【公開日】 平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願番号】 特願2007−144038(P2007−144038)