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【発明の名称】 ステープラ
【発明者】 【氏名】高橋 浩明

【氏名】竹内 申一

【要約】 【課題】簡単に用紙Pの平綴じと中綴じの切替え操作ができる切替ストッパ4を提供して、平綴じと中綴じの切替えが頻繁に行われるような用紙Pの綴じ作業においても、容易かつ迅速に作業する。

【解決手段】ステープルを下方に打ち込むステープル打込み機構の下方に配置された綴り台6から連続して被綴り用紙Pを送り込み可能な中綴じ用の通路11を形成し、上記綴り台6と中綴じ用通路11との間には、上記中綴じ用通路11を開放、遮断する切替ストッパ4を移動可能に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステープルを下方に打ち込むステープル打込み機構の下方に配置された綴り台から連続して被綴り用紙を送り込み可能な中綴じ用の通路を形成し、上記綴り台と中綴じ用通路との間には、上記中綴じ用通路を開放、遮断する切替ストッパを移動可能に設けたことを特徴とするステープラ。
【請求項2】
上記切替ストッパは、上記中綴じ用通路を遮断して被綴り用紙の平綴じを可能とする下方位置と、上記中綴じ用通路を開放して上記被綴り用紙を進入可能とする上方位置とに回動により移動可能に設けたことを特徴とする、請求項1に記載のステープラ。
【請求項3】
上記切替ストッパは、その上記下方位置と上方位置においてバネの付勢力により保持されることを特徴とする請求項2に記載のステープラ。
【請求項4】
上記切替ストッパは、上記ステープル打込み機構のステープル打ち込み位置に対して位置調整可能に設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のステープラ。
【請求項5】
上記中綴じ用通路には、被綴り用紙の先端に当接して停止させる停止部材を被綴り用紙の移動方向に移動調整可能に設けたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のステープラ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、平綴じと中綴じの切替えに用いる切替ストッパを備えたステープラに関する。
【背景技術】
【0002】
ステープラによる用紙の綴じ方法は大別すると平綴じと中綴じであり、通常これらの綴じ作業は専用のステープラを用いて行われているが、用紙の平綴じと中綴じの双方に対応できる機能を備えるステープラも従来から知られている。
【0003】
平綴じと中綴じの双方の機能を備えるステープラにおける平綴じと中綴じの切替えは、着脱可能な切替ストッパを用いて行われてきたが、この切替ストッパは通常ネジの嵌め外しで付け外しできるようになされており、平綴じと中綴じの切替えは、平綴じに際しては切替ストッパをネジで固定し、中綴じに際してはネジを弛めることで該ストッパを外して行っていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来のネジの取り付け取り外しにより着脱する切替ストッパを用いる用紙の平綴じと中綴じの切替えは、平綴じへの切替えに際しては切替ストッパを位置合わせしてネジで動かないように固定し、また中綴じへの切替えに際してはネジを弛めて切替ストッパを外さねばならず、切替え作業が頻繁に行われるようであるとその作業は相当面倒なものであり、また用紙の綴じ作業の作業性を著しく悪化させるものである。
【0005】
そこで、本発明は、上述したステープラの問題点の解消を図るべく、ネジを用いずに簡単に用紙の平綴じと中綴じの切替え操作ができる切替ストッパを提供して、平綴じと中綴じの切替えが頻繁に行われるような用紙の綴じ作業においても、容易かつ迅速に作業することができるステープラを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ステープルを下方に打ち込むステープル打込み機構の下方に配置された綴り台から連続して被綴り用紙を送り込み可能な中綴じ用の通路を形成し、上記綴り台と中綴じ用通路との間には、上記中綴じ用通路を開放、遮断する切替ストッパを移動可能に設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記切替ストッパは、上記中綴じ用通路を遮断して被綴り用紙の平綴じを可能とする上方位置と、上記中綴じ用通路を開放して上記被綴り用紙の先端を送り込み可能とする下方位置とに回動により移動可能に設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項2において、上記切替ストッパは、その上記下方位置と上方位置においてバネの付勢力により保持されることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか上記切替ストッパは、上記ステープル打込み機構のステープル打ち出し位置に対して位置調整可能に設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて上記中綴じ用通路には、被綴り用紙の先端に当接して停止させる停止部材を被綴り用紙の移動方向に移動調整可能に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、ステープルを下方に打ち込むステープル打込み機構の下方に設けられた綴り台から連続して被綴り用紙を送り込み可能な中綴じ用の通路を形成し、上記綴り台と中綴じ用通路との間には、上記中綴じ用通路を開放、遮断する切替ストッパを移動可能に設けた構成であるから、用紙の平綴じと中綴じの切替え作業は単に切替ストッパを上下方向に上げ下げするという単純な操作で簡単に行うことができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、切替ストッパは、上記中綴じ用通路を遮断して被綴り用紙の先端に当接して平綴じを可能とする下方位置と、上記中綴じ用通路を開放して上記被綴り用紙を進入可能とする上方位置とに回動により移動可能に設けられているので、回動操作だけで被綴り用紙の平綴じと中綴じとを簡単に切り替えすることができる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、切替ストッパは、その上記下方位置と上方位置においてバネの付勢力により保持されるから、例えば切替ストッパが上方回動した中綴じ状態において該ストッパに振動が加わりもしくは作業者の手が軽く触れるようなことがあっても、該ストッパが下方回動して平綴じ状態に切り替わるようなことはない。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、上記請求項1に記載の発明において、切替ストッパは、上記ステープル打込み機構のステープル打ち出し位置に対して位置調整可能とされているので、用紙の平綴じにおいて、切替ストッパを前後位置調整することでその正しい綴じ位置で綴じることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1〜図4に基づき、本発明のステープラの実施形態について以下に説明する。
【0016】
図1、図2は本発明の切替ストッパを備え、用紙の平綴じにも併用できる中綴じ用のステープラを示すもので、このステープラは、ベース1上に支持台2を設け、この支持台2に2台のステープラ本体3を併設し、その中間に切替ストッパ4を配置したものである。
【0017】
ベース1には、被綴り用紙Pを載置するテーブル5と、テーブル5の端部に連続して設けられた綴り台6と、綴り台6から下方に傾斜した傾斜部7と、傾斜部7の先端から水平となる底面部8とが形成されている。綴り台6のステープラ本体3に対応する位置には打ち込まれたステープルの脚を曲げるためのクリンチ溝9が形成されている。なお、ベース1の切替ストッパ4の下方位置には2個の受け溝10が貫通形成されている。
【0018】
また、ベース1の傾斜部7と底面部8とステープラ本体3の支持台2との間には中綴じ用の用紙Pを進入通過させるための通路11が形成されている。そして、テーブル5の前端部には、被綴り用紙Pの一端に当接して停止させる前部停止部材12が設けられている。この前部停止部材12は、テーブル5に前後に長く形成された調整溝14に沿って移動可能であり、このため被綴り用紙Pの移動方向に移動調整可能である。同様に、底面部8の後端部には、被綴り用紙Pの他端に当接して停止させる位置決め用の後部停止部材15が設けられている。この停止部材15も、ベース1に前後に長く形成された調整溝16に沿って移動可能であり、このため被綴り用紙Pの移動方向に移動調整可能である。ベース1には幅調整部材17も設けられている。なお、移動調整は調整ネジ(図示せず)によって行うようにすればよい。
【0019】
次に、ステープラ本体3は支持台2に設けられ、電動モータ18から減速歯車20を介して伝達された回転力によって回転する回転板21の内側に溝カム(図示せず)を設け、この溝カムに中間部が取付フレーム23の回転軸24に回転可能に支承された駆動リンク25の一端を係合させ、他端でマガジン26の前端に上下動可能に設けられたドライバプレート(図示せず)を支持し、回転板21が回転することにより駆動リンク25を上下方向に揺動させ、この揺動運動によってドライバとマガジン26を上下に作動させ、下動時にマガジン26の先端は綴り台6上の用紙Pの上で停止するが、さらにドライバを下方に駆動してマガジン26の前端のステープルを下方のクリンチ溝9に向けて打ち出すことにより、綴り台6上の用紙Pを綴じるステープル打込み機構を備えている。
【0020】
また、支持台2の中央部には取付フレーム27が固定されている。この取付フレーム27は図4にわかりやすく示されているように、両側板28と前板22とからコ字形に形成され、両側板28の間には回動軸30が取り付けられ、回動軸30には中綴じ用通路11を開放、遮断する切替ストッパ4が上下方向に回動可能に設けられている。
【0021】
すなわち、切替ストッパ4は、図3に詳しく示されるように、2枚の側板31と該側板31の上端を連結する連結板32によって下向きに開口するコ字形に形成され、側板31の後端部が上記回動軸30に軸支されている。また、側板31の前部は後部よりも下方に延長形成され、この延出部33は、上記ベース1に形成された受け溝10を挿通できるように構成されている。さらに、切替ストッパ4の中間部とステープラ本体3の取付フレーム27の側板8に形成された各係止片19と係止片34にはバネ35(引っ張りバネ)の両端が係止されている。なお、バネ35は切替ストッパ4が下方位置にあるときは上記回動軸30よりも下方に位置し、切替ストッパ4が上方位置にあるときは上記回動軸30よりも上方に位置するように設けられている。
【0022】
なお、切替ストッパ4の取付フレーム27はベース1に前後方向に設けられた長孔36に沿って被綴り用紙Pの送り方向に移動可能となっている。したがって、被綴り用紙Pの先端位置を調整することができる。
【0023】
上述の切替ストッパ構成によれば、切替ストッパ4は回動軸30を中心に回動し、下方に回動したときは延出部33がベース1の受け溝10を通って下方に貫通する下方位置まで回動する。このため、上記中綴じ用通路11は遮断され、被綴り用紙Pは中綴じ用通路11に入り込むことはできない。これに対し、上方に回動したときは切替ストッパ4はほぼ垂直に上向きとなるように回動するので、上記中綴じ用通路11は開放され、被綴り用紙Pは自由に中綴じ用通路11に進入することができる。このように、切替ストッパ4の切り替えはワンタッチで行うことができる。
【0024】
また。バネ35は切替ストッパ4が下方位置(図3の位置)にあるときは上記回動軸30よりも下方に位置し、切替ストッパ4が上方位置(図4の位置)にあるときは上記回動軸30よりも上方に位置するように設けられているから、切替ストッパ4は、その下方位置と上方位置においてバネ35の付勢力により安定した状態に保持される。
【0025】
なお、上記ステープラ本体3と切替ストッパ4は着脱可能な透明カバー38によって覆われ、その前面部38aの下端と綴り台6との間には被綴り用紙Pの挿入用開口37が形成されている。
【0026】
次に、上記構成のステープラ本体3の使用態様について説明する。被綴り用紙Pを平綴じするときは、図3に示されるように、切替ストッパ4の連結板32に指を掛けて下方に回動させて下方位置に移動させる。これにより切替ストッパ4はバネ35のバネ力によって下方位置に安定して保持され、また側板28の延出部33がベース1の受け溝10に挿通されるから、中綴じ用通路11は遮断される。そして、被綴り用紙Pの先端を上記開口37から差し入れ、ステープラ本体3のドライバとクリンチ溝9との間に挿入すると、上記先端は切替ストッパ4の側板31の端面31aに当って停止する。切替ストッパ4には2枚の側板31が設けられているから、被綴り用紙Pは2箇所で位置決めされる。そこで、2つのステープラ本体3を作動させて被綴り用紙Pにステープルを打ち込んで綴じればよい。なお、平綴じの綴じ位置を変えたいときは、切替ストッパ4の取付フレーム27を被綴り用紙Pの送り方向に移動させて調整すればよい。
【0027】
次に、被綴り用紙Pを中綴じするときは、図4に示されるように、上記切替ストッパ4の連結板32に指を掛けて上方位置に回動させて切替ストッパ4をほぼ垂直の上方位置に移動させる。これにより切替ストッパ4はバネ35のバネ力によって上方位置に安定して保持され、中綴じ用通路11は開放される。被綴り用紙Pを中綴じ用通路11に進入させて底面部8の後部停止部材15に当るまで送り込む。そこで、ステープラ本体3を作動させて被綴り用紙Pにステープルを打ち込んで綴じればよい。これにより、被綴り用紙Pの中央部分が綴じられる。なお、綴じ位置を変えるときは後部停止部材15の位置を前後に移動調整すればよい。中綴じ用の通路11に設けられた後部停止部材15の上方は開放され、カバー等で覆われていないから、後部停止部材15の調整は簡単に行うことができる。
【0028】
上述のステープラ構成によれば、切替ストッパ4を単に上下方向で回動させるという単純なワンタッチ操作することで簡単に用紙Pの中綴じと平綴じの切替えができ、しかも中綴じと平綴じへのそれぞれの切替状態において切替ストッパ4は安定した状態に保持されるので、ステープラ本体3の移動等による振動や作業者の手が切替ストッパ4に軽く触れる程度のことでは、切替ストッパ4の上方位置、つまり中綴じ状態に保持された状態から下方回動位置、つまり平綴じ状態に変わったり、その逆に変わってしまうような不都合は起こらない。
【0029】
また、切替ストッパ4は、上記ステープラ本体3のステープル打ち出し位置に対して位置調整可能とされているので、用紙Pの平綴じにおいて、切替ストッパ4を前後位置調整することでその正しい綴じ位置で綴じることができる。
【0030】
なお、上記ステープラ本体に設けられたステープル打込み機構は電動モータによって駆動されるものであるが、本発明は電動モータによるものに限定されない。手動によってステープルを打込み作動するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の切替ストッパを備えたステープラ本体の側面図である。
【図2】本発明の切替ストッパを備えたステープラ本体の平面図である。
【図3】切替ストッパを平綴じ用の下方位置にした状態を示すステープラ本体の要部の拡大図である。
【図4】切替ストッパを中綴じ用の上方位置にした状態を示すステープラ本体の要部の拡大図である。
【符号の説明】
【0032】
P 用紙
3 ステープラ本体
4 切替ストッパ
6 綴り台
11 中綴じ用通路
【出願人】 【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
【出願日】 平成19年4月16日(2007.4.16)
【代理人】 【識別番号】100074918
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 幹夫


【公開番号】 特開2008−265035(P2008−265035A)
【公開日】 平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願番号】 特願2007−107547(P2007−107547)