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【発明の名称】 当たり欠き加工方法及びその加工装置
【発明者】 【氏名】山内 芳幸

【要約】 【課題】羽柄材の当たり欠きの部分の切削で木粉を出し、周囲に木粉が飛び散るのを無くした加工方法及びその加工装置を提供する。

【構成】大丸鋸で羽柄材の当たり欠きの部分に第1、第2の外側切れ目と第1,第2の内側切れ目を入れ、小丸鋸で第1の加工面と平行に切断することにより、第1,第2の内側切れ目の間の木材を取り除き、その取り除かれた部分を小丸鋸が自由に移動することにより、第1の外側切れ目と第1の内側切れ目の間に切り残した部分と第2の外側切れ目と第2の内側切れ目の間の切り残し部分を切り取って当たり欠き加工を簡単に行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が長方形の羽柄材一つの面の第1の加工面に当たり欠きの幅で、当たり欠きの厚さに相当する深さに平行に大丸鋸で斜めに第1、第2の外側切れ目を入れ、該第1,第2の外側切れ目の内側に、前記大丸鋸で前記外側切れ目と平行に第1、第2の内側切れ目を入れ、前記第1の加工面と直交した第2の加工面の前記間柱の厚さに相当する深さの位置で、平行に小丸鋸を前記第1の外側切れ目に沿って前記第1の加工面の約半分の位置まで切り入れた後、前記小丸鋸を平行に移動し、前記丸鋸の先端が前記第2の外側切れ目の端部に達したときに前記小丸鋸を抜き出し、次に、前記第2の加工面に対向する前記第1の加工面と直交した第3の加工面で、前記間柱の厚さに相当する深さの位置で、平行に前記小丸鋸を前記第2の外側切れ目に沿って前記第1の加工面の約半分の位置まで切り入れた後、前記小丸鋸を平行に移動し、前記丸鋸の先端が前記第2の外側切れ目の端部に達したときに小丸鋸を抜き出すことにより、前記第1,第2の内側切れ目の間の材料を切り落とし、前記小丸鋸を前記切り落とされた前記第1,第2の内側切れ目の間を通過することにより、前記第1の外側切れ目と第1の内側切れ目の間の切り残し部分及び第2の内側切れ目と第2の外側切れ目の切り残し部分を切断して、当たり欠きを加工をすることを特徴とする当たり欠き加工方法
【請求項2】
前記第1、第2の外側切れ目と前記第1、第2の内側切れ目との幅は羽柄材の加工面の半分より広いことを特徴とする請求項1記載の当たり欠き加工方法。
【請求項3】
前記小丸鋸の回転軸と鋸刃の端部との間隔は前記羽柄材の前記第1の加工面の幅の少なくとも半分より長いことを特徴とする請求項1記載の当たり欠き加工方法。
【請求項4】
羽柄材を載置し、サーボモータで搬送方向に移動可能に構成するとともに側部ストッパ及び上部ストッパで固定する載置台と、該載置台の上部に装着され、回転軸の両端に大丸鋸及び小丸鋸を装着し、前記回動軸を回動して前記大丸鋸及び小丸鋸を回動し、前記回転軸を傾斜して前記大丸鋸及び小丸鋸を傾斜する加工ヘッドと、該加工ヘッドを前記搬送方向に対して前後左右及び上下に移動するヘッド移動部と、前記載置台に平行に装着されたガイドレールに沿ってサーボモータで前記羽柄材を把持する把持部材を位置決め移動する把持位置決め部とからなり、前記大丸鋸及び小丸鋸で当たり欠き加工をすることを特徴とする当たり欠き加工装置。
【請求項5】
前記加工ヘッドとヘッド移動部との間に、前記ヘッド移動部に固着されたストッパ円盤と前記加工ヘッドに装着されたストッパとからなることを特徴とする請求項4記載の当たり欠き加工装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、大丸鋸及び小丸鋸により羽柄材に当たり欠き加工をする当たり欠き加工方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、当たり欠き加工装置として、 羽柄材を装着するテーブルをベース上で第1のサーボモータにより前後に移動可能に装着し、ベースに装着した支持部材に横移動部材を第2のサーボモータでテーブルの移動方向に対して直交方向に移動可能に装着し、横移動部材に装着した第3のサーボモータで上下移動部材を上下に移動可能に装着し、上下移動部材に上部ヘッドを装着し、この上部ヘッドの下に第4のサーボモータで回動する下部ヘッドを装着し、下部ヘッドに装着した第5のサーボモータで首振りヘッドを回動し、第4のサーボモータの回転をクロボイダルカムに伝達し、このクロボイダルカムに係合されたカムフォロワによってローラギアを回転することにより、カムフォロワに固定された下部ヘッドを回動するようにした5軸加工装置が提案され、この5軸加工装置の下部ヘッドにカッターを装着し、図10に示すように、羽柄材1の当たり欠き2の幅にカッター3を矢印Aの方向に3a、3b、3c、3dの順に移動させて形成していた。
【0003】
しかしながら、このようように構成された当たり欠き加工装置では、カッター3で当たり欠き加工を施すには、羽柄材1の当たり欠き2の部分を切削して木粉にするため、周囲に木粉が飛び散り、この木粉を清掃することが困難であり、又、カッターで切削するために時間がかかるという問題があった。
【特許文献1】特開2006−26835
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、従来の当たり欠き加工装置では、羽柄材の当たり欠きの部分をカッターで切削して木粉にするため、周囲に木粉が飛び散り、この木粉を清掃することが困難であり、又、カッターで切削しているために時間がかかるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、断面が長方形の羽柄材一つの面の第1の加工面に当たり欠きの幅で、当たり欠きの厚さに相当する深さに平行に大丸鋸で斜めに第1、第2の外側切れ目を入れ、該第1,第2の外側切れ目の内側に、前記大丸鋸で前記外側切れ目と平行に第1、第2の内側切れ目を入れ、前記第1の加工面と直交した第2の加工面の前記間柱の厚さに相当する深さの位置で、平行に小丸鋸を前記第1の外側切れ目に沿って前記第1の加工面の約半分の位置まで切り入れた後、前記小丸鋸を平行に移動し、前記丸鋸の先端が前記第2の外側切れ目の端部に達したときに前記小丸鋸を抜き出し、次に、前記第2の加工面に対向する前記第1の加工面と直交した第3の加工面で、前記間柱の厚さに相当する深さの位置で、平行に前記小丸鋸を前記第2の外側切れ目に沿って前記第1の加工面の約半分の位置まで切り入れた後、前記小丸鋸を平行に移動し、前記丸鋸の先端が前記第2の外側切れ目の端部に達したときに小丸鋸を抜き出すことにより、前記第1,第2の内側切れ目の間の材料を切り落とし、前記小丸鋸を前記切り落とされた前記第1,第2の内側切れ目の間を通過することにより、前記第1の外側切れ目と第1の内側切れ目の間の切り残し部分及び第2の内側切れ目と第2の外側切れ目の切り残し部分を切断して、当たり欠きを加工をする方法であり、又、載置台は羽柄材を載置し、サーボモータで搬送方向に移動可能に構成するとともに側部ストッパ及び上部ストッパで固定し、加工ヘッドはの載置台の上部に装着され、回転軸の両端に大丸鋸及び小丸鋸を装着し、前記回動軸を回動して前記大丸鋸及び小丸鋸を回動し、前記回転軸を傾斜して前記大丸鋸及び小丸鋸を傾斜するように構成し、ヘッド移動部は加工ヘッドを前記搬送方向に対して前後左右及び上下に移動し、把持位置決め部は載置台に平行に装着されたガイドレールに沿ってサーボモータで羽柄材を把持する把持部材を位置決め移動し、前記大丸鋸及び小丸鋸で当たり欠き加工をするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の当たり欠き加工方法及びその装置では、大丸鋸で羽柄材の第1の加工面に当たり欠きの幅に平行に切れ目を入れ、又、当たり欠きの幅より狭い幅の平行な切れ目をいれ、小丸鋸で当たり欠きの深さに切り入れることにより、木屑を固まりで切り落とし、木粉を殆ど出すとないので、加工時間が短縮され、又清掃が簡単にできるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明では、加工ヘッドに回転軸を回転可能に装着し、この回転軸の両端に大丸鋸と小丸鋸を装着することにより、載置台に対して加工ヘッドを前後左右、上下及び回動することができ、これによって、羽柄材の当たり欠きを木粉を少なくして、加工することができた。
【実施例】
【0008】
図1は本発明の実施例の当たり欠き加工装置の平面図、図2は図1の当たり欠き加工装置の正面図、図3は図1の当たり欠き加工装置の側面図で、ベース台4の上に搬送台5,6が装着され、この搬送台5,6の上にそれぞれ羽柄材を押さえる横押さえ7,8及び上押さえ9,10が装着され、又、ベース台4の4角に措置された支持柱11で上部台12が支持され、この上部台12の上にレール13が設置され、このレール13上に前後支持台14が装着され、この前後支持台14はサーボモータ15によって回転されるネジ軸16によって移動され、又、前後支持台14の上に設置されたレール17に左右支持台18が装着され、この左右支持台18はサーボモータ19によって回転されるネジ軸20によって左右に移動され、又、左右移動台18に支柱21が装着され、この支柱21に平行にネジ軸22が装着され、このネジ軸22はサーボモータ23で回転され、このネジ軸22に連結されたヘッド支持部材24はバランサ25によって支持され、ヘッド支持部材24の下端は前後移動台14に設けられた長方形の孔26を通して下方に伸びて加工ヘッド27が支持され、ネジ軸22の回転によってヘッド27は上下に移動可能に構成されており、又、搬送台5,6の延長上にガイドレール28が装着され、このガイド28に装着されたサーボモータ29の回転で把持部30aを設けた把持部材30がガイド28に沿って移動するように構成されている。
【0009】
図4は本発明の実施例の当たり欠き加工装置のヘッドの正面図、図5は図4の当たり欠き加工装置のヘッドの左側面図、図6は図4の当たり欠き加工装置のヘッドの右側面図で、ヘッド支持部材24にサーボモータ31が装着され、このサーボモータ31で加工ヘッド27の回動軸32が回動され、ヘッド支持部材24に装着されたストッパ板33と加工ヘッド27の固定部35に固着されたストッパ34によって、加工ヘッド27で加工している時に加工ヘッドが27が回動しないように構成され、又、加工ヘッド27の固定部35の両側部に支持腕36a、36bが固着され、これらの支持腕36a、36bの下部近傍に装着された回動軸37で鋸支持部38が回動可能に支持され、この鋸支持部38はサーボモータ39の回転で回動位置決めされ、鋸支持部38に内蔵されたモータ(図示せず)の回転軸40に大丸鋸41が固着され、鋸支持部38の対向端に装着された回転軸42に小丸鋸43が固着されている。
【0010】
このように構成された本実施例の当たり欠き加工装置では、まず、搬送台5,6上に載置された羽柄材44の先端を把持部材30の把持部で30aで把持し、サーボモータ29で予め決められた位置に羽柄材44を移動すると、図7に示すように、羽柄材44の当たり欠きを施す第1の加工面45に、大丸鋸41で当たり欠きの幅に第1、第2の外側切れ目46及び47を平行に入れ、当たり欠きの幅の第1、第2の外側切れ目46,47より内側に予め決められた幅に第1、第2の外側切れ目46,47と平行に第1,第2の内側切れ目48,49を入れ、次に、図8に示すように、加工ヘッド27を回動して、羽柄材44の第1の加工面45と直交した第2の加工面50の当たり欠きの深さに相当する位置に小丸鋸43を第1の加工面45と平行に小丸鋸43の第1の位置43aから第1の外側切れ目46に沿って第2の位置43bまで入れ、羽柄材44の第1の加工面の約半分の位置に達した時に、小丸鋸43を平行に移動して切断し、小丸鋸43の先端が第2の外側切れ目47の挿入端に達した位置43cに正丸鋸43がきた時に小丸鋸43を抜き出し、次に、図9に示すように、第2の加工面50に対向する第3の加工面51の当たり欠きの深さに相当する位置43dで、第2の外側切れ目47に沿って移動し、羽柄材44の第1の加工面の約半分の位置44eに達した時に、小丸鋸43を羽柄材44の長さ方向に平行に移動し、小丸鋸43の先端が第1の外側切れ目46の端部に達した位置43fで小丸鋸43を抜き出すと、第1、第2の内側切れ目48,49で切った部分52が切り取られて落とされ、この切り落とされた部分を正丸鋸43が通過することにより、第1の外側切れ目46と第1の内側切れ目48の間の切り残し部分53と第2の外側切れ目47と第2の内側切れ目49の間の切り残し部分54を切り取って当たり欠き加工をすることができる。
【0011】
本実施例では、このように、大丸鋸41で羽柄材44の当たり欠きの部分に第1、第2の外側切れ目46,47と第1,第2の内側切れ目48,49を入れ、小丸鋸43で第1の加工面45と平行に切断することにより、第1,第2の内側切れ目48,49の間の木材を取り除き、その取り除かれた部分を小丸鋸47が自由に移動することにより、第1の外側切れ目46と第1の内側切れ目48の間に切り残した部分53と第2の外側切れ目47と第2の内側切れ目49の間の切り残し部分54を切り取って当たり欠き加工を簡単に行うことができるという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0012】
なお、上記実施例では、羽柄材の当たり欠きについて説明したが、羽柄材以外の木材の側面を切り欠く場合に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の実施例の当たり欠き加工装置の平面図である。
【図2】図2は図1の当たり欠き加工装置の正面図である。
【図3】図3は図1の当たり欠き加工装置の側面図である。
【図4】図4は図1の当たり欠き加工装置の加工ヘッドの正面図である。
【図5】図5は図1の当たり欠き加工装置の加工ヘッドの左側面図である。
【図6】図6は図1の当たり欠き加工装置の加工ヘッドの右側面図である。
【図7】図7は羽柄材の加工方法を説明する図である。
【図8】図8は羽柄材の次の加工方法を説明する図である。
【図9】図9は羽柄材のさらに次の加工方法を説明する図である。
【図10】図10は従来の羽柄材の加工方法を示した図である。
【符号の説明】
【0014】
4 ベース台
5,6 搬送台
7,8 横押さえ
9,10 上押さえ
11 支柱
12 上部台
13、17 レール
14 前後支持台
15、19 サーボモータ
16、20 ネジ軸
21 支柱
22 ネジ軸
23 サーボモータ
24 ヘッド支持部材
25 バランサ
26 長方形の孔
27 加工ヘッド
28 ガイド
29、31 サーボモータ
30 把持部材
32 回動軸
33 ストッパ板
34 ストッパ
35 固定部
36a、36b 支持部材
37 回動軸
38 鋸支持部
39 サーボモータ
40 回転軸
41 大丸鋸
42 回転軸
43 小丸鋸
【出願人】 【識別番号】000154624
【氏名又は名称】株式会社平安コーポレーション
【出願日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【代理人】 【識別番号】100077045
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 和夫


【公開番号】 特開2008−23809(P2008−23809A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−197982(P2006−197982)