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【発明の名称】 フィンガージョイントの回転式圧締装置
【発明者】 【氏名】指吸 隆幸

【氏名】藤近 重雄

【氏名】若林 圭

【要約】 【課題】木材要素列を受け取りライン上から圧締ライン上に横送りする場合に、木材要素列の送り込みの待ち時間を少なくすることで、木材接合体の生産性の向上を図ることができるフィンガージョイントの圧締装置を提供する。

【解決手段】フィンガージョイントの仮圧入により接続した木材要素列Aを受け取りラインから圧締ラインに横送りする横送り機構18が、上部の直線走行部分45aを受け取りライン及び圧締ラインと直交する配置としたエンドレスチエン45を用い、このエンドレスチエン45に駆動手段で一定ストロークの間歇送りを与えることにより、このチエン45に一定間隔の配置で取付けたプッシャー46で、木材要素列Aを圧締ライン上に横送りするように形成され、圧締ライン上でフィンガージョイントの圧締が完了した時点で、受け取りライン上に次の木材要素列Aを送り込むようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向の両端木口にフィンガージョイントが加工された複数の木材要素を前記フィンガージョイントの仮圧入により接続して木材要素列が形成され、長さ方向に沿って送り込まれた前記木材要素列を支持して所定長さに切断する受け取りラインと、この受け取りラインの一方側方位置に併設され、受け取りラインから送り込まれた木材要素列を支持してこの木材要素列を長さ方向から圧締する圧締ラインと、前記受け取りライン及び圧締ラインの長さ方向の途中で複数箇所の位置に配置され、前記受け取りライン上の木材要素列を圧締ライン上に移送する横送り機構とからなり、前記横送り機構が、上部の直線走行部分を受け取りライン及び圧締ラインと直交する配置としたエンドレスチエンを用い、このエンドレスチエンに駆動手段で一定ストロークの間歇回動を与えることにより、このチエンに一定間隔の配置で取付けたプッシャーで、受け取りライン上の木材要素列を圧締ライン上に横送りするように形成されているフィンガージョイントの回転式圧締装置。
【請求項2】
上記横送り機構の駆動手段が、エンドレスチエンの上部走行部分の下方位置に平行状態で配置され、起伏可能なプッシャー用爪をチエンの回動方向に一定ストローク往復動させるプッシャー用のロッドレスシリンダを用い、プッシャー用爪が、その前進動時にエンドレスチエンに一定間隔の配置で取付けた受け爪に係合することでチエンを一定ストローク送り、後退動時に次位置受け爪に対して伏倒通過することでこの次位置受け爪への係合可能な位置に戻るようになっている請求項1に記載のフィンガージョイントの回転式圧締装置。
【請求項3】
上記横送り機構の駆動手段が、サーボモータを用い、エンドレスチエンの上部走行部分の両端に位置するスプロケットの一方を前記サーボモータで駆動することにより、チエンを一定ストロークだけ間歇的に送るようになっている請求項1に記載のフィンガージョイントの回転式圧締装置。
【請求項4】
上記横送り機構の駆動手段に用いたロッドレスシリンダが、プッシャー用爪の往復動方向に位置調整可能になっている請求項2に記載のフィンガージョイントの回転式圧締装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、両端木口にフィンガージョイント加工が施され、このフィンガージョイントに接着剤が塗布された複数の木材要素をフィンガージョイントの仮圧入により接続して形成された木材要素列を長さ方向から加圧し、フィンガージョイントを圧締することによって木材接合体を得るフィンガージョイントの回転式圧締装置に関する。
【背景技術】
【0002】
長い木材を得るため、図14(a)と(b)に示すように、木材要素aの長さ方向の両端木口にフィンガージョイントbを加工し、複数の木材要素aをフィンガージョイントbで接合することにより木材接合体を得る方法があり、木材要素aの接合のためにフィンガージョイントの圧締装置が使用されている。
【0003】
従来、木材要素列の圧締を行う圧締装置(フィンガーコンポーザー)1は、図12と図13に示すように、その前段に配置した送り込み機構2及び仮圧入装置3と組み合わせ使用され、前後の木口に加工されたフィンガージョイントbに接着剤が塗布された木材要素aを送り込み機構2で支持して仮圧入装置3に送り、この仮圧入装置3が、送り込まれた木材要素aのフィンガージョイントbを仮圧入して木材要素列Aとし、これを前方に位置する圧締装置1に送り込み、圧締装置1で所定長さに切断した木材要素列Aの本圧締を行うようになっている。
【0004】
上記木材要素aを接続するには、図12(a)と(b)において、送り込み機構2で木材要素aを順次直列に前方へ送り、送り込み機構2の送り速度を仮圧入装置3の送り速度よりも早く設定し、その速度差により、仮圧入装置3にて木材要素aを送りながら前後木材要素aの接着剤が塗布されたフィンガージョイントbを連続的に仮圧入し、仮圧入の接続状態にある木材要素列Aを圧締装置1の受け取りラインL上に送り込み、木材要素列Aの先端を設定された長さ決めセンサ4にて検出すると、送り込み機構2と仮圧入装置3を停止させ、圧締装置1の受け取りラインLの入り側に設けた定尺切断用鋸5で木材要素列Aを定尺長さに切断する。
【0005】
このようにして所定長さに切断された受け取りライン上の木材要素列Aは、図13のように、木材要素列Aの送り方向に対して直角の一方横方向からシリンダを用いた横送りプッシャー6で圧締ラインL上に横送りされ、この圧締ラインL上において、圧締シリンダ7の作用により木材要素列Aの切断端にシリンダ7のヘッド部を当接させ、木材要素列Aを列方向へ加圧すると、加圧にともない先行木材要素の先端がストッパー8に当接して列方向の移動が停止する。
【0006】
その結果、木材要素列Aは、上記ストッパー8と圧締シリンダ7のヘッド部で挟まれて本圧締されるため、木材要素列Aは仮圧入されていたフィンガージョイントbが接着剤により対向面が接着一体化され、所定長さの長尺木材接合体となる。
【0007】
なお、圧締時の木材要素列Aの上部方向と横方向の座屈に対しては、上面押え9と側面押え10及び10−1によって加圧することにより防止される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような従来のフィンガージョイント用圧締装置1は、仮圧入の状態にある木材要素列Aを設定された長さに切断し、その後にこの木材要素列Aを、木材要素列Aの送り方向に対して直角の一方横方向から、シリンダを用いた横送りプッシャー6で圧締ラインL上に横送りするようになっているが、この横送りプッシャー6の動きは、エアシリンダによる往復運動のため、木材要素列Aを圧締ラインL上に横送りするために横送りプッシャー6が前進しているときは、そのピストンロッドが受け取りライン上に突出した状態になるので、後続の木材要素列Aを受け取りラインL上に送り込むことができないことになり、このため、木材要素列Aの送り込みにおいて、横送りプッシャー6が後退しシャッターが下降するまでの間に長い待ち時間が発生し、この待ち時間が木材接合体の生産性を上げるのを阻害するという問題があった。
【0009】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決するため、木材要素列を受け取りライン上から圧締ライン上に横送りする場合に、横送り完了と同時に後続の木材要素列を受け取りライン上に送り込むことができるようにし、木材要素列の送り込みの待ち時間を短くすることで、木材接合体の生産性の向上を図ることができるフィンガージョイントの圧締装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、この発明は、長さ方向の両端木口にフィンガージョイントが加工された複数の木材要素を前記フィンガージョイントの仮圧入により接続して木材要素列が形成され、長さ方向に沿って送り込まれた前記木材要素列を支持して所定長さに切断する受け取りラインと、この受け取りラインの一方側方位置に併設され、受け取りラインから送り込まれた木材要素列を支持してこの木材要素列を長さ方向から圧締する圧締ラインと、前記受け取りライン及び圧締ラインの長さ方向の途中で複数箇所の位置に配置され、前記受け取りライン上の木材要素列を圧締ライン上に移送する横送り機構とからなり、前記横送り機構が、上部の直線走行部分を受け取りライン及び圧締ラインと直交する配置としたエンドレスチエンを用い、このエンドレスチエンに駆動手段で一定ストロークの間歇回動を与えることにより、このチエンに一定間隔の配置で取付けたプッシャーで、受け取りライン上の木材要素列を圧締ライン上に横送りするように形成されている構成を採用したものである。
【0011】
上記横送り機構の駆動手段が、エンドレスチエンの上部走行部分の下方位置に平行状態で配置され、起伏可能なプッシャー用爪をチエンの回動方向に一定ストローク往復動させるプッシャー用のロッドレスシリンダを用い、プッシャー用爪が、その前進動時にエンドレスチエンに一定間隔の配置で取付けた受け爪に係合することでチエンを一定ストローク送り、後退動時に次位置受け爪に対して伏倒通過することでこの次位置受け爪への係合可能な位置に戻るようになっている構造とすることができる。
【0012】
また、横送り機構の駆動手段に用いたロッドレスシリンダが、プッシャー用爪の往復動方向に位置調整可能になっているようにしてもよい。
【0013】
更に、上記横送り機構の駆動手段を、サーボモータを用い、エンドレスチエンの上部走行部分の両端に位置するスプロケットの一方を前記サーボモータで駆動することにより、チエンを一定ストローク送るようにすることができる。
【0014】
ここで、横送り機構を形成するエンドレスチエンは、上部の直線走行部分の上面が受け取りライン及び圧締ラインと同一平面レベルとなり、駆動手段で一定ストロークの走行が与えられると、直線走行部分の上面に位置するプッシャーが受け取りライン上の木材要素列に係合し、この木材要素列を圧締ライン上に横送りすることになる。
【0015】
上記エンドレスチエンの上部直線走行部分の上面が受け取りライン及び圧締ラインと同一平面レベルとなり、このチエンに取付けたプッシャーで木材要素列を横送りするので、木材要素列を圧締ライン上に横送りした状態で受け取りライン上への突出物の発生がなく、従って、横送り完了と同時に受け取りライン上へ次の木材要素列の送り込みが支障なく行え、次の木材要素列の送り込み待ち時間を短くすることができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によると、受け取りライン上の木材要素列を圧締ライン上に移送する横送り機構を、上部の直線走行部分を受け取りライン及び圧締ラインと直交する配置としたエンドレスチエンを用い、このエンドレスチエンに駆動手段で一定ストロークの間歇回動を与えることにより、このチエンに一定間隔の配置で取付けたプッシャーで、受け取りライン上の木材要素列を圧締ライン上に横送りするように形成したので、木材要素列を圧締ライン上に横送りした状態で受け取りライン上への突出物の発生がなく、木材要素列の横送り完了と同時に受け取りライン上へ次の木材要素列の送り込みが支障なく行え、次の木材要素列の送り込み待ち時間を短くし、長尺木材接合体の生産性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を図示例に基づいて説明する。
【0018】
図1(a)と(b)は、フィンガージョイント用圧締装置11の全体構造を示し、長さ方向の両端にフィンガージョイントbが加工され、このフィンガージョイントbに接着剤が塗布された木材要素aを支持して長さ方向に送るコンベアを用いた送り込み機構(図示省略)及び仮圧入装置3の前方に直列に配置されている。
【0019】
上記仮圧入装置3は、図10(a)と(b)に示すように、両側の定規12と13で誘導された木材要素列Aを前方に送るための下部送りロール14及び上部送りロール15と、上部送りロール15の出側に設けたブレーキ16と、上部送りロール15の入り側に設けた材料浮き上がり止め17で形成され、上記送り込み機構2による木材要素Aの送り速度をこの仮圧入装置3の送り速度よりも早く設定し、その速度差により、仮圧入装置3にて木材要素aを送りながら前後木材要素aの接着剤が塗布されたフィンガージョイントbを連続的に仮圧入し、仮圧入の接続状態にある木材要素列Aを圧締装置11に向けて送り込むようになっている。
【0020】
上記圧締装置11は、図1乃至図3のように、仮圧入装置3で長さ方向に沿って送り込まれた仮圧入の接続状態にある上記木材要素列Aを水平に支持して所定長さに切断する受け取りラインLと、この受け取りラインLの一方側方位置に併設され、受け取りラインLから送り込まれた木材要素列Aを水平に支持してこの木材要素列Aを長さ方向から圧締する圧締ラインLと、前記受け取りラインL及び圧締ラインLの長さ方向の途中で複数箇所の位置に配置され、前記受け取りラインL上の木材要素列Aを圧締ラインL上に移送する横送り機構18とで形成されている。
【0021】
上記受け取りラインLと圧締ラインLは、木材要素列Aの送り込み方向に沿って前後に長い支持フレーム19の上面に木材要素列Aを水平に支持する底板20が張設され、この受け取りラインLと圧締ラインL間の上部位置に、水平の梁21が支持フレーム19の両端に設けられた取付け台と一方向に設けた複数の支持アーム22への取付けによって、支持フレーム19の全長にわたるように架設されている。
【0022】
上記受け取りラインLには、上部の位置に、長さ方向に送り込まれる木材要素列Aの先端木口を検知する長さ決めセンサ23及び、送り込まれた木材要素列を長さ方向に誘導するシャッター24が配置され、更に、受け取りラインLの入り側の位置に、木材要素列Aを所要長さに切断するための切断機構である寸法切断用鋸25が昇降動するよう配置されている。
【0023】
上記長さ決めセンサ23は、受け取りラインLの上部位置に、木材要素列Aの送り込み方向に沿って固定配置された前後に長いレール26に取付けられ、このレール26に沿ってネジの締め緩めで位置を移動させることにより、木材要素列Aの切断長さを任意に設定することができることになる。
【0024】
この長さ決めセンサ23は、光電管、レーザセンサ近接スイッチ、及びエンコーダーによる測長方式等を用い、受け取りラインLに送り込まれた木材要素列Aの先端木口を検知すると、送り込み機構を停止させ、木材要素列Aの送り込みを止めた後、寸法切断用鋸25を作動させ、この鋸25の回転と昇降動によって木材要素列Aを所定の長さ寸法に切断することになる。
【0025】
上記シャッター24は、支持フレーム19の略全長にわたる長さを有する角パイプを用い、梁21にシリンダ取付け金具27を介して固定した複数の昇降用シリンダ28のロッドの下部に水平に取付けられ、上昇位置で受け取りラインLに送り込まれた木材要素列Aの上面よりも上方に待機し、下降位置で受け取りラインLの底板20上に重なり、木材要素列Aの圧締ラインL側に臨む側面を長さ方向に沿って誘導するようになっている。
【0026】
このシャッター24の一方側面に、バネ取付け板29が長さ方向に沿って固定され、バネ取付け板29には、シャッター24の下降時に木材要素列Aを上面から押圧する板バネ30が所定の間隔で取付けられ、図4(a)のように、受け取りラインLに送り込まれた木材要素列Aが長さ方向に直進するようシャッター24と上面から押圧する板バネ30で誘導するようになっている。
【0027】
上記圧締ラインLは、上部の位置に、支持フレーム19の略全長にわたる長さを有し、圧締ラインL上の木材要素列Aを上から押圧する上部材料押え31と、この上部材料押え31に対して、木材要素列Aの横送り方向の横送り前方の位置に平行状態で配置された昇降ストッパー32が、昇降動と木材要素列Aの横送り方向(木材要素列Aの幅方向)に揺動可能となるよう配置され、この圧締ラインLの先端部に、圧締ラインL上へ送り込まれた木材要素列Aを長さ方向へ押圧する圧締シリンダ33が固定され、前記上部材料押え31の途中に、圧締ラインL上へ送り込まれた木材要素列Aの先端を受けるストッパー34が位置変更可能に設けられている。
【0028】
上記上部材料押え31は、梁21の上面で複数箇所に立設した取付け板35の上端に支点ピン36で揺動板37を枢止し、この揺動板37の一面側にシリンダ38を垂直に固定し、H型鋼を用いた取付け用梁39を前記シリンダ38のロッドの下端に水平の配置で取付け、シリンダ38の伸縮で取付け用梁39を上下動させるようにすると共に、この取付け用梁39の下面側に押え部材40及び41を取付けた構造になっている。
【0029】
この押え部材40は、取付け用梁39の下部フランジに嵌まり込み、長さ方向へ移動することができ、また、押え部材41は、取付け用梁39の下部フランジへ外嵌できるような断面形状で長さが比較的短く、取付け用梁39の長さ方向への移動と着脱が可能な構造を有し、この押え部材40及び41を取付け用梁39の長さ方向にわたって多数を直列に取付けるようになっている。
【0030】
図9のように、木材要素列Aの先端を受けるストッパー34は、上記押え部材41と同様の構造を有し、その下面に木材要素列Aの先端が当接する突部34aを設けて形成され、ストッパー34の位置を移動するには、押え部材41及びストッパー34を取り外し、押え部材40を長さ方向へ移動させ、移動することにより空いた取付け用梁39のフランジ部の位置へストッパー34及び押え部材41を外嵌することにより、取付け用梁39の任意の位置へ移動し固定することができる。
【0031】
なお、このストッパー34は、上記した長さ決めセンサ23と木材要素列Aの長さ方向に対して略同位置に設定される。
【0032】
上記上部材料押え31は、図4のように、上昇位置で圧締ラインLに送り込まれた木材要素列Aの上面よりも上方に待機し、図5(a)のように、下降位置で木材要素列Aの全長を上面から押圧することになる。
【0033】
また、上記揺動板37の他面側にシリンダ42を垂直に固定し、角パイプを用いた上記昇降ストッパー32をこのシリンダ42のロッドの下端に水平の配置で取付け、揺動板37と昇降ストッパー32の間にストッパーガイド43を設け、前記シリンダ42の伸縮で昇降ストッパー32を上下動させ、上昇位置で圧締ラインLに送り込まれた木材要素列Aの上面よりも上方に待機し、下降位置で圧締ラインLの底板20上に重なり、横送りされてきた木材要素列Aの側面を受けることで木材要素列Aを圧締ラインL上の定位置に停止させることになる。
【0034】
上記揺動板37は、梁21に水平状態で取付けた揺動用シリンダ44と連結され、この揺動用シリンダ44で揺動板37を常時垂直姿勢にあるよう保持し、圧締ラインLに横送りされてきた木材要素列Aに多少の幅誤差があって広幅である場合、揺動板37に取付けられている上部材料押え31と昇降ストッパー32が外方へ少し揺動することで、前記幅誤差を自動的に調整できるようになっている。
【0035】
上記横送り機構18は、図1のように、受け取りラインL及び圧締ラインLの長さ方向の途中で複数箇所の位置に所定の間隔で配置され、木材要素列Aの横送りにエンドレスチエン45を用い、このエンドレスチエン45の上部の直線走行部分を受け取りラインL及び圧締ラインLと直交する配置とし、このエンドレスチエン45に駆動手段で一定ストロークの間歇回動を与えることにより、このチエン45に一定間隔の配置で取付けたプッシャー46で、受け取りラインL上の木材要素列Aを圧締ラインL上に横送りするように形成されている。
【0036】
図2と図3のように、上記エンドレスチエン45は、支持フレーム19の上部両側に取付けたスプロケット47、48間と支持フレーム19の下部両側に取付けたチエン案内具49、50の外周に巻回し、スプロケット47,48の間を水平で直線の上部走行部分45aとし、この上部走行部分45aが受け取りラインL及び圧締ラインLと直交し、受け取りラインL及び圧締ラインLの底板20は、各横送り機構18の部分で分断された配置となり、底板20の上面とチエン受け51で下部が支持された上部走行部分45aの上面は同一平面高さとなり、受け取りラインLへの木材要素列の進入が支障なく行えるようになっている。
【0037】
上記各エンドレスチエン45の外周に、支持フレーム19の略全長に見合う長さの帯板状となるプッシャー46が走行方向に一定間隔の配置で固定され、エンドレスチエン45の回動時に上部走行部分45aに位置するプッシャー46は、底板20上を横移動することになる。
【0038】
上記各プッシャー46の下面側で各エンドレスチエン45との結合部分において、エンドレスチエン45を挟む一方側に、エンドレスチエン45の内周側に向けて突出するプッシャー用の受け爪52が固定され、図7に示すように、同他方側にプッシャー位置決め具53が固定されている。従って、各エンドレスチエン45には、プッシャー46と受け爪52及びプッシャー位置決め具53が、チエン45の回動方向に同じ一定の間隔で取付けられていることになる。
【0039】
各エンドレスチエン45の上部走行部分45aの下方で受け爪52の直下位置に、この各エンドレスチエン45を同調して間歇走行させるための駆動手段となるロッドレスシリンダ54が上部走行部分45aと平行するように配置され、このロッドレスシリンダ54は、支持フレーム19に取付けた固定板55の上面に移動可能となるよう設けた可動板56上に載置固定され、上部走行部分45aの走行方向に位置調整可能になっている。
【0040】
上記ロッドレスシリンダ54はその上部に圧力流体の給排でプッシャー46の配置間隔に等しいストロークを往復移動する直線進退部材57が位置し、この直線進退部材57の上面にプッシャー用爪58が取付けられている。このプッシャー用爪58は、起立状態から上部走行部分45aの走行方向の前方側に伏倒可能となるようその下部がピンで直線進退部材57に枢止され、スプリング59によって常時起立する方向の弾性が付勢されている。
【0041】
このロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58は、図3の実線で示すように、後退位置にあるとき受け爪52の後部に位置して起立し、直線進退部材57と共にこのプッシャー用爪58が前進動すると受け爪52と係合し、受け爪52を介して上部走行部分45aをプッシャー46の配置間隔に等しいストロークだけ移動させることでチエン45は全体が回動し、これによって、チエン45に取付けたプッシャー46が受け取りラインL上に位置する木材要素列Aを押圧して横移動させ、プッシャー用爪58の前進停止位置で木材要素列Aは、圧締ラインL上の定位置に送り込まれることになる。
【0042】
上記プッシャー用爪58が後退限位置に戻るとき、起立するプッシャー用爪58は係合していた受け爪52から離れ、移動途中で後続位置にある受け爪52と干渉することになるが、後退移動しているプッシャー用爪58は、受け爪52に当接すると下部の枢止点を支点に伏倒することでこの受け爪52の下を通過し、後退位置でスプリング59によって起立姿勢に復帰することになる。
【0043】
上記のように、横送り機構18は、ロッドレスシリンダ54の一定ストロークとなる往復動により、エンドレスチエン45をプッシャー46の配置間隔に等しいピッチで間歇回動させ、木材要素列Aを受け取りラインL上から圧締ラインL上に横送りするものである。
この横送り機構18は、木材要素列Aの幅寸法の変化に対応するため、図3のように、ロッドレスシリンダ54を取付けた可動板56の下部雌ねじ部材60に固定板55で支持した雄ねじ軸61を螺合し、支持フレーム19の長さ方向に沿って取付けた調整軸62と雄ねじ軸61を傘歯車63で連動し、図1で示したハンドル64で調整軸62を回動させると、各横送り機構18におけるロッドレスシリンダ54がプッシャー46の横送り方向に同調して移動し、これによってチエン45の受け爪52に対するプッシャー用爪58の後退限位置を変化させることができるようにしている。
【0044】
例えば、木材要素列Aの幅寸法が規定よりも広い場合、プッシャー用爪58の後退限位置を規定位置よりも後方にセットし、幅の広くなった分だけ受け取りラインL上の木材要素列Aの押し出し開始位置を後方にずらすことで、圧締ラインL上に横送りした木材要素列Aの先端側縁が一定位置になるようにする。
【0045】
図11(a)と(b)は、横送り機構18の第2の例を示し、チエン45の間歇駆動手段として上記ロッドレスシリンダ54に代え、サーボモータ65を用いている。なお、第1の例と同一部分には同一符号を付して説明に代える。
【0046】
この第2の例は、エンドレスチエン45と咬み合うスプロケット47をサーボモータ65で間歇駆動するようにし、エンドレスチエン45の進む距離を演算してサーボモータ65に指示し、プッシャー46の横移動ストロークを制御するようにしている。
【0047】
この発明のフィンガージョイントの圧締装置は、上記のような構成であり、次に、第1の例の横送り機構18を用いた装置の作用を説明する。
【0048】
長さ方向の両端木口にフィンガージョイントbが加工され、このフィンガージョイントbに接着剤が塗布された木材要素aが、送り込み機構から仮圧入装置3に向けて送り込まれるとき、図4(a)のように、圧締装置11は、シャッター24が下降限まで下がり、昇降用シリンダ28の下降限の検出により、仮圧入装置3の上部送りロール15が回転しながら待機している。
【0049】
また、横送り機構18においては、ロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58が後退限位置に待機している。
【0050】
送り込み機構から図10の仮圧入装置3に送り込まれた木材要素aは、ブレーキ16に押し付けつつ上下の送りロール14、15で送ることにより、送り込み機構の送り込み速度との差によって各木材要素aのフィンガージョイントbが仮圧入され、各木材要素aが接続された木材要素列Aとなり、圧締装置11の定尺切断部となる受け取りラインL上に供給される。
【0051】
受け取りラインL上に送り込まれた木材要素列Aは、図4(a)のごとく、シャッター24とこのシャッター24に取付けた板バネ30に押えられて案内されながら長さ方向に進行し、この木材要素列Aの先端を設定された長さ決めセンサ23が検出すると、送り込み機構を停止させ、停止した木材要素列Aに対して寸法切断用鋸25が昇降動し、木材要素列Aを設定された定尺長さに切断する。
【0052】
木材要素列Aの切断が完了すると、図4(b)のように、昇降用シリンダ28の収縮でシャッター24と板バネ30が上昇し、シリンダ42が伸長して昇降ストッパー32が下降し、シリンダ42の下降限位置の検知とシャッター24の上昇限の検知及び上部材料押え31の昇降用シリンダ38の上昇限の検知により、横送り機構18のロッドレスシリンダ54が前進作動する。
【0053】
図4(b)のように、上記ロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58が後退限位置から前進動すると、このプッシャー用爪58がエンドレスチエン45の上部走行部45aに位置するプッシャー用受け爪52に係合してこれを押すことにより、エンドレスチエン45が回動して上部走行部45aがロッドレスシリンダ54のストローク分だけ移動し、このチエン45に取付けられている上部走行部45aのプッシャー46が前進し、同図二点鎖線で示す受け取りラインL上の定尺長さに切断された木材要素列Aを、同図実線で示すように圧締ラインL上に横送り移動させる。
【0054】
このとき、プッシャー46がロッドレスシリンダ54の前進限まで前進した位置で、チエン位置決めシリンダ66のロッドが上昇し、その先端がチエン位置決め具53の孔に嵌り込み、圧締時のチエン45の位置ずれ発生を防止することになる。
【0055】
ロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58が前進限位置まで前進し、この前進限をセンサが検知すると、図5(a)のように、昇降用シリンダ28が伸長してシャッター24が下降限まで下がり、そのシリンダ28の下降限の検知により、送り込み機構が作動し、待機していた次の木材要素列Aの受け取りラインL上への送り出しが開始される。
【0056】
上記ロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58が前進限位置まで前進し、このシリンダ54の前進限リードスイッチが働くと、ロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58が後退限位置に戻るが、このとき、起立するプッシャー用爪58は係合していた受け爪52から離れ、移動途中で後続位置にある受け爪52と干渉することになるが、後退移動しているプッシャー用爪58は、受け爪52に当接すると下部の枢止点を支点に伏倒して逃げ、後退限位置で起立姿勢に復帰することになる。
【0057】
上記ロッドレスシリンダ54のプッシャー用爪58が前進限位置まで前進し、このシリンダ54の前進限リードスイッチが働くと、図5(a)の如くシリンダ38の伸長により上部材料押え31が下降し、木材要素列Aの上面を押え部材31で押圧すると共に、昇降ストッパー32が木材要素列Aの側面に位置し、圧締時の木材要素列Aの座屈発生を防ぐようにすると共に、前記上部材料押え31と一緒にストッパー34も下降する。
【0058】
昇降ストッパー32と上部材料押え31の下降を検知すると、定尺に切断されて圧締ラインLに送られた木材要素列Aは、圧締シリンダ33の伸長で列方向へ加圧され、この木材要素列Aの先端が図9で示したストッパー34の突部34aに当接することで、図1の圧締シリンダ33とストッパー34により挟圧され、フィンガージョイントbの圧入接着が完了することで木材接合体が得られる。
【0059】
上記のように、フィンガージョイントbの圧入接着が完了して圧締シリンダ33の後退を検知すると、シリンダ38、42のが収縮して昇降ストッパー32と上部材料押え31が上昇限位置に戻り、この上昇限位置への復帰を検知すると、シャッター24が上降限まで上がり、受け取りラインL上の定尺長さに切断された次の木材要素列Aを圧締ラインL上に横送り移動させ、フィンガージョイントbの圧入接着が完了した木材接合体は、図5(b)のごとく、次の木材要素列Aの横送り工程時にプッシャー46で押されて機外に排出される。
【0060】
上記横送り機構18は、エンドレスチエン45の上部走行部45aの上面と、受け取りラインL及び圧締ラインLの底面が同一面になっているので、圧締ラインLでのフィンガージョイントbの圧入接着工程時に、受け取りラインL上への突出物の発生がなく、このため、圧締ラインL上でフィンガージョイントbの圧入接着が完了した時点で、受け取りラインL上に次の木材要素列Aを送り込むことができ、受け取りラインL上への次の木材要素列Aの送り込みの待ち時間を短縮でき、これによって、木材接合体の生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】(a)はフィンガージョイントの圧締装置を示す全体構造の平面図、(b)は同正面図
【図2】(a)は上記圧締装置における横送り機構の部分での縦断側面図、(b)は圧締装置におけるシャッターと上部押え及び昇降ストッパーの部分を示す平面図
【図3】圧締装置における横送り機構の部分での拡大した縦断側面図
【図4】(a)は横送り機構において、受け取りラインに木材要素列Aが送り込まれた状態を示す縦断側面図、(b)は受け取りラインの木材要素列を圧締ラインに横送りした状態を示す縦断側面図
【図5】(a)は横送り機構において、圧締ラインでの木材要素列の圧締と受け取りラインへ次の木材要素列が送り込まれた状態を示す縦断側面図、(b)は圧締した木材要素列と次の木材要素列の横送り状態を示す縦断側面図
【図6】圧締装置における横送り機構の部分での拡大した平面図
【図7】図6の縦断正面図
【図8】(a)は圧締装置におけるシャッターを昇降させる構造を示す平面図、(b)は同正面図、(c)は(b)の矢印c−cでの縦断側面図
【図9】圧締装置における上部材料押えとストッパーを示す拡大した正面図
【図10】(a)は圧締装置に組み合わせ使用する送り機構と仮圧入装置の正面図、(b)は同側面図
【図11】(a)は圧締装置における横送り機構の第2の例を示す平面図(b)は同正面図
【図12】(a)は従来のフィンガージョイントの圧締装置を示す平面図(b)は同正面図
【図13】従来のフィンガージョイントの圧締装置における横送り機構を示す拡大した側面図
【図14】(a)はフィンガージョイントを用いて接続した木材要素列の平面図、(d)は同正面図
【符号の説明】
【0062】
11 フィンガージョイント用圧締装置
12 定規
13 定規
14 下部送りロール
15 上部送りロール
16 ブレーキ
17 材料浮き上がり止め
18 横送り機構
19 支持フレーム
20 底板
21 梁
22 支持アーム
23 センサ
24 シャッター
25 寸法切断用鋸
26 レール
27 シリンダ取付け金具
28 昇降用シリンダ
29 バネ取付け板
30 板バネ
31 上部材料押え
32 昇降ストッパー
33 圧締シリンダ
34 ストッパー
35 取付け板
36 支点ピン
37 揺動板
38 シリンダ
39 取付け用梁
40 押え部材
41 押え部材
42 シリンダ
43 ストッパーガイド
44 揺動用シリンダ
45 エンドレスチエン
46 プッシャー
47 スプロケット
48 スプロケット
49 案内具
50 案内具
51 チエン受け
52 受け爪
53 位置決め具
54 ロッドレスシリンダ
55 固定板
56 可動板
57 直線進退部材
58 プッシャー用爪
59 スプリング
60 雌ねじ部材
61 雄ねじ軸
62 調整軸
63 傘歯車
64 ハンドル
65 サーボモータ
66 チエン位置決めシリンダ
a 木材要素
b フィンガージョイント
A 木材要素列
【出願人】 【識別番号】000148818
【氏名又は名称】株式会社太平製作所
【出願日】 平成19年1月11日(2007.1.11)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二

【識別番号】100087538
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 和久

【識別番号】100112575
【弁理士】
【氏名又は名称】田川 孝由

【識別番号】100084858
【弁理士】
【氏名又は名称】東尾 正博


【公開番号】 特開2008−168496(P2008−168496A)
【公開日】 平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願番号】 特願2007−3261(P2007−3261)