Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
未乾燥単板の処理方法 - 特開2008−30299 | j-tokkyo
トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 未乾燥単板の処理方法
【発明者】 【氏名】筒井 幹夫

【氏名】山内 章行

【氏名】長谷川 英生

【氏名】高橋 関司

【要約】 【課題】複数枚の未乾燥単板から、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成するに際し、乾燥処理を二度必要とする接合定尺単板の量を低減して、乾燥エネルギを節約する。

【構成】複数枚の未乾燥単板a4・a5・a6’・a7・a8の成形した接合端縁同士を密接状に接近させ、該接近させた接合端縁の近辺を、接合テープ1を用いて接合することと、接合端縁を接近させた未乾燥単板a4・a5・a6’・a7・a8の累積長さが、所望の定尺長さLに達する都度、定尺切断を施すこととを併行的に実施して、所望長さLの未乾燥の接合定尺単板を作成するに際し、いずれかの未乾燥単板、例えば未乾燥単板a6’が少なくとも一部に所定限度を超える難乾燥部位cを含むと予測される場合には、当該未乾燥単板a6’についてのみ接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さの未乾燥の定尺単板群Cを代わりに作成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の未乾燥単板の成形した接合端縁同士を密接乃至は密接に近い状態に接近させ、該接近させた接合端縁の部分乃至は接合端縁の近辺を、適宜の接合資材を用いて接合することと、接合端縁を接近させた未乾燥単板の累積長さが、所望の定尺長さに達する都度、定尺切断を施すこととを併行的に実施して、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成するに際し、いずれかの未乾燥単板が少なくとも一部に所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される場合には、当該未乾燥単板についてのみ接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さの未乾燥の定尺単板群と成して処理することを特徴とする未乾燥単板の処理方法。
【請求項2】
いずれかの未乾燥単板に独立的に存在する所定限度を超える難乾燥部位の長さが一定限度以下であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板の接合を実施して成る請求項1記載の未乾燥単板の処理方法。
【請求項3】
複数枚の未乾燥単板の成形した接合端縁同士を密接乃至は密接に近い状態に接近させ、該接近させた接合端縁の部分乃至は接合端縁の近辺を、適宜の接合資材を用いて接合することと、接合端縁を接近させた未乾燥単板の累積長さが、所望の定尺長さに達する都度、定尺切断を施すこととを併行的に実施して、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成するに際し、いずれかの未乾燥単板が一部に所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される場合には、当該未乾燥単板を、所定限度を超える難乾燥部位を含む短尺の未乾燥単板と、所定限度を超える難乾燥部位を含まない短尺の未乾燥単板とに切断分離する処理を施すと共に、所定限度を超える難乾燥部位を含まない短尺の未乾燥単板については接合を実施するが、所定限度を超える難乾燥部位を含む短尺の未乾燥単板ついては接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さの未乾燥の定尺単板群と成して処理することを特徴とする未乾燥単板の処理方法。
【請求項4】
いずれかの未乾燥単板に独立的に存在する所定限度を超える難乾燥部位の長さが一定限度以下であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板に対する切断処理を中止し、そのままで接合を実施して成る請求項3記載の未乾燥単板の処理方法。
【請求項5】
切断処理を施したとすると分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位を含まなくなる短尺の未乾燥単板の長さが、規定限度未満となってしまう場合に限っては、切断処理を中止し、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される部分と併せて接合を休止する処置を施して成る請求項3又は請求項4記載の未乾燥単板の処理方法。
【請求項6】
定尺切断に伴って分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される短尺の未乾燥単板の長さが、許容限度未満となる場合に限っては、当該未乾燥単板について接合を実施して成る請求項1乃至請求項5のいずれか一つの項に記載する未乾燥単板の処理方法。
【請求項7】
隣合う未乾燥単板同士が、いずれも所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さづつ含むと予測される未乾燥単板である場合に限っては、当該未乾燥単板同士の接合を実施して成る請求項1乃至請求項6のいずれか一つの項に記載する未乾燥単板の処理方法。
【請求項8】
接合すべき未乾燥単板の含水率を計測することによって、当該未乾燥単板が所定限度を超える難乾燥部位を含むか否かを予測して成る請求項1乃至請求項7のいずれか一つの項に記載する未乾燥単板の処理方法。
【請求項9】
接合すべき未乾燥単板の色を識別することによって、当該未乾燥単板が所定限度を超える難乾燥部位を含むか否かを予測して成る請求項1乃至請求項7のいずれか一つの項に記載する未乾燥単板の処理方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、合板・単板積層材等の製造に供する未乾燥単板の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1・特許文献2に開示される如く、合板・単板積層材等の製造に供する未乾燥単板(生単板)の内で、所望長さに満たない未乾燥単板を、矩形状に成形すると共に、複数枚の未乾燥単板の成形した接合端縁同士を密接乃至は密接に近い状態に接近させ、該接近させた接合端縁の部分(端面)、或は接合端縁の近辺等を、接着剤・接合糸等の適宜の接合資材を用いて接合すること(横剥)と、接合端縁を接近させた未乾燥単板の累積長さが、所望の定尺長さ(一般的には、乾燥装置の入口寸法の半分弱)に達する都度、定尺切断を施すこととを併行的に実施して、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成することにより、後位の乾燥工程に於ける取扱い性等を向上させる試みが成されており、最近では、例えば本出願人の出願に係る特許文献3に開示される如く、単板搬送路に於ける端縁接近位置の後位に、適宜長さの接合促進区域(同文献の用語は接着促進区域)を設定すると共に、未接合(同文献の用語は未接着)の接合端縁に対する接合促進作用(同文献の用語は接着促進作用)については、単板の搬送時と搬送停止時のいずれの時期であっても付与可能とし、前記接合促進区域に到来する未接合の接合端縁の内で、常に最も搬送方向下手側にある未接合の接合端縁から順に、接合促進作用を付与することを基本とする複数の技術の内で、同文献3の図面の図10・図12・図19に関連する技術の如く、接合テープを接合資材として用いる技術については、親水熱硬化性接着剤を塗工して成る未乾燥単板用の接合テープの活用によって、比較的迅速に適確な接合が行い得る実績を挙げるに至っている。
【0003】
他方、天然の素材である原木から削成される未乾燥単板は、被乾燥性が全ての部位に亘って一様ではなく、乾燥が比較的容易な部位もあれば、乾燥が極めて難しい部位もあるなど変化に富んでおり、次位の乾燥工程に於て、例えば乾燥が極めて難しい部位に基準を合わせて乾燥処理を施したとすると、乾燥能率が甚だ悪くなって、乾燥エネルギを浪費するムダが生じるばかりでなく、乾燥が比較的容易な部位が過乾燥となるので、過剰な収縮が発生するなどの弊害を惹起し、また例えば処理する全ての未乾燥単板の被乾燥性を対象として割出した、平均的な被乾燥性を有する部位に基準を合わせて乾燥処理を施したとすると、難乾燥部位(乾燥が極めて難しい部位を含めた乾燥が難しい部位)の少なくとも一部が乾燥不足となるので、そのままでは後位の接着工程(単板同士を重ね合わせて接着する工程)に於て接着不良が多発する致命的な弊害が誘発されることになる。
【0004】
因に、一般論として、原木の外周寄りの辺材部分から削成される未乾燥単板は、それ以外の芯材部分から削成される未乾燥単板に比べて含水率が高いので、乾燥が比較的難しい傾向があり、或は個別的な実例としては、黒く変色した杉の芯材部分(所謂、杉の黒芯)から削成される未乾燥単板は、黒く変色していない杉の芯材部分から削成される未乾燥単板に比べて水分の離脱性(抜け)が悪く、乾燥が難しい傾向があるなど、いくつかの被乾燥性の特性が知られてはいるが、種々の未乾燥単板のいずれの部位が、本当に難乾燥部位であるのかは、当該未乾燥単板を実際に乾燥してみなければ判然としないのが実態である。
【特許文献1】特開昭57−6702号公報
【特許文献2】特開昭58−119801号公報
【特許文献3】特開2003−291106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、一般的には、未乾燥単板を所望寸法の定尺単板に成形した後に、乾燥が極めて難しいと予測される部位と、全ての未乾燥単板を対象とした場合に於ける平均的な被乾燥性を有すると予測される部位との中間辺りの部位から、該中間辺りの部位よりも更に些か乾燥が困難となる部位までの範囲内にある所望の部位に、基準を合わせて乾燥処理を施すことによって、難乾燥部位についても、相応の分量は適正含水率以下に乾燥し得る設定とし、該設定の下で、乾燥後に各単板(乾燥単板)の含水率を計測して、全体が適正含水率以下の単板を乾燥良品、適正含水率を超える含水率の部位が残存する単板を乾燥不足品として弁別し、該乾燥不足品に限っては、乾燥工程に逆戻りさせて、再び乾燥処理を施す処置(所謂、再乾処置)が採られており、先述の如く作成する接合定尺単板につても、同様の処理形態が採られている。
【0006】
而して、どこにも継目の無い定尺単板に関しては、全体が難乾燥部位である実例も相当多いので、斯様な処理形態の採用も止むを得ないことであり、また、必要に応じては、予め難乾燥部位の多寡を予測して、難乾燥部位を多く含むと予測される定尺単板と、難乾燥部位を殆ど含まないと予測される定尺単板とに弁別し、夫々に異なる基準を設けて、別々に乾燥処理を施すことも容易であるから、必ずしも実用的に問題であるとは言い切れないが、先記接合定尺単板に関しては、一部の未乾燥単板のみが局部的に難乾燥部位を有する実例が比較的多いので、述上の如き処理形態を採った場合には、再乾処置に伴って、前記一部の未乾燥単板を除いた、残りの多くの未乾燥単板について、乾燥エネルギを浪費する、過剰な収縮を発生させるなどの弊害を惹起する欠陥があった。
【0007】
また更に、あえて付言すると、一部の現場では、乾燥した単板の適正含水率を超える含水率の部位に、インク等を用いて印しを付けると共に、当該印しの付いた部位を、作業者が破り取り、乾燥工程に逆戻りさせて再乾処置を施し、他の部位については、乾燥良品とされた単板に準じて再接合工程に移送し、他の単板との重合接着に適する所定寸法の定尺接合単板として作り直すように、再接合する処理形態も採られているが、人手による裂け目は、不規則に折れ曲って非直線的に生成されるので、再接合する際に、少なからぬ切屑が発生することになり、単板歩留りを低下させる悪因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、先述の如く接合定尺単板を作成する過程に於て、選択的に接合を実施することにより、定尺単板群の生成・混在を許容して、総合的な単板の取扱い性を著しく損なうことなく、前記従来の処理形態に於ける弊害の惹起を抑制するように図ったものであり、具体的には、基本的な未乾燥単板の処理方法として、接合定尺単板を作成するに際し、いずれかの未乾燥単板が少なくとも一部に所定限度(乾燥が相当に難しくなる限度)を超える難乾燥部位を含むと予測される場合には、当該未乾燥単板についてのみ接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さの未乾燥の定尺単板群と成して処理する処理方法(請求項1)と、いずれかの未乾燥単板が一部に所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される場合には、当該未乾燥単板を、所定限度を超える難乾燥部位を含む短尺の未乾燥単板と、所定限度を超える難乾燥部位を含まない短尺の未乾燥単板とに切断分離する処理を施すと共に、所定限度を超える難乾燥部位を含まない短尺の未乾燥単板については接合を実施するが、所定限度を超える難乾燥部位を含む短尺の未乾燥単板ついては接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さの未乾燥の定尺単板群と成して処理する処理方法(請求項3)とを提案する。
【0009】
また、前記基本的な処理方法の実用性を向上させる為の実用的な処理方法として、いずれかの未乾燥単板に独立的に存在する所定限度を超える難乾燥部位の長さが一定限度以下であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板の接合を実施して成る請求項1記載の処理方法(請求項2)と、いずれかの未乾燥単板に独立的に存在する所定限度を超える難乾燥部位の長さが一定限度以下であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板に対する切断処理を中止し、そのままで接合を実施して成る請求項3記載の処理方法(請求項4)と、切断処理を施したとすると分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位を含まなくなる短尺の未乾燥単板の長さが、規定限度未満となってしまう場合に限っては、切断処理を中止し、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される部分と併せて接合を休止する処置を施して成る請求項3又は請求項4記載の処理方法(請求項5)と、定尺切断に伴って分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される短尺の未乾燥単板の長さが、許容限度未満となる場合に限っては、当該未乾燥単板について接合を実施して成る請求項1乃至請求項5のいずれか一つの項に記載する処理方法(請求項6)と、隣合う未乾燥単板同士が、いずれも所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さづつ含むと予測される未乾燥単板である場合に限っては、当該未乾燥単板同士の接合を実施して成る請求項1乃至請求項6のいずれか一つの項に記載する処理方法(請求項7)と、接合すべき未乾燥単板の含水率を計測することによって、当該未乾燥単板が所定限度を超える難乾燥部位を含むか否かを予測して成る請求項1乃至請求項7のいずれか一つの項に記載する処理方法(請求項8)と、接合すべき未乾燥単板の色を識別することによって、当該未乾燥単板が所定限度を超える難乾燥部位を含むか否かを予測して成る請求項1乃至請求項7のいずれか一つの項に記載する処理方法(請求項9)とを提案する。
【発明の効果】
【0010】
先記請求項1及び請求項3に係る処理方法によると、接合定尺単板の外に、類似形態の定尺単板群が作成され、該定尺単板群の取扱い性が、接合定尺単板の取扱い性に比べて若干低下するものの、従前通りの乾燥処理を前提として、乾燥の困難性が所定限度を超えるか否かを区分する基準を、先記従前の乾燥処理の基準と同等程度に設定して処理するようにすれば、定尺単板群が生成される割合は比較的少なくて済み、総合的には従来と殆ど変わらない取扱い性が維持できるので、実用的に格別支障が生じる虞がないのは勿論のこと、前記定尺単板群を乾燥した後に於て、難乾燥部位を含むと予測された単板に、適正含水率を超える含水率の部位が残存しなければ、そのまま後位の再接合工程等に移送すれば足り、或は適正含水率を超える含水率の部位が残存した場合には、当該単板だけを、乾燥工程に逆戻りさせて、再乾処置を施せば足りるから、いずれにしても、残りの単板について、先述の如き弊害を惹起する虞がなく、当然ながら、乾燥不足品に該当する単板を破る必要がないので、単板歩留りを低下させる虞もない。
【0011】
また、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される未乾燥単板を、請求項1或は請求項3の基本的な処理方法で以って処理することに格別問題はないが、所定限度を超える難乾燥部位の長さ(単板の繊維方向と直交方向の長さ)が一定限度以下であれば、乾燥時の加熱に伴って蒸気化する水分が比較的抜け易くて、当該所定限度を超える難乾燥部位の乾燥が予想以上に促進されることがあり、またたとえ乾燥した単板に、適正含水率を超える含水率の部位が残ったとしても、その長さが極めて短ければ、後位の接着工程に於て接着不良が発生する確率も極めて少なくなるので、請求項2或は請求項4の処理方法の如く、いずれかの未乾燥単板に独立的に存在する所定限度を超える難乾燥部位の長さが一定限度以下であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板を、所定限度を超える難乾燥部位を含まない未乾燥単板と同様に、接合処理するようにしても差支えなく、基本的な処理方法に比べて、総合的な取扱い性等が向上する。
【0012】
また、所定限度を超える難乾燥部位とそれ以外の部位とが混在する未乾燥単板を処理する場合に、所定限度を超える難乾燥部位を含まない部分の長さが規定限度未満であれば、たとえそのまま乾燥工程に逆戻りさせて、再乾処置を施したとしても、先記弊害が及ぶ割合は極く僅かであるのに対して、切断分離して別々に処理すれば、切断及び接合処理の為の時間と接合資材とが余分に必要となって、双方の利害・得失の差は然程多くないから、請求項5の処理方法の如く、切断処理を施したとすると分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位を含まなくなる短尺の未乾燥単板の長さが、規定限度未満となってしまう場合に限っては、切断処理を中止し、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される部分と併せて接合を休止する処置を施すようにしても差支えなく、基本的な処理方法に比べて、少なくとも処理の能率性が向上する。
【0013】
また、所望長さの未乾燥の定尺単板群を作成して堆積する場合に、該定尺単板群の最前端或は最後端に、所要限度未満の短尺の未乾燥単板が混在したとすると、定尺単板群の堆積時の振動や堆積山の移送時の振動等に起因して、前記所要限度未満の短尺の未乾燥単板が落下して紛失する虞が生じること、また仮に接合定尺単板の最前端或は最後端に、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される未乾燥単板が混入したとしても、当該未乾燥単板の長さが短ければ、端部に位置する条件からして、当該未乾燥単板の乾燥が予想以上に促進され易いこと、更には乾燥した単板の最前端或は最後端に、適正含水率を超える含水率の部位が残ったとしても、その長さが極めて短ければ、後位の接着工程に於て接着不良が発生する確率も極めて少なくなることなどを勘案すると、請求項6の処理方法の如く、定尺切断に伴って分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位を含むと予測される短尺の未乾燥単板の長さが、許容限度未満となる場合に限っては、当該未乾燥単板について接合を実施して、接合定尺単板に組入れたとしても実用的に殆ど支障なく、端部に位置する短尺の未乾燥単板を紛失する虞がなくなると共に、堆積姿勢も悪化し難くなるので有益である。
【0014】
また、請求項7の処理方法の如く、隣合う未乾燥単板同士が、いずれも所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さづつ含むと予測される未乾燥単板である場合に限っては、当該未乾燥単板同士の接合を実施するようにしても差支えなく、接合した未乾燥単板の取扱い性が若干向上し、必要に応じて、再乾処理する場合にも、能率性が向上する。
【0015】
また一方、未乾燥単板が所定限度を超える難乾燥部位を含むか否かを予測する手段としては、請求項8の処理方法の如く、未乾燥単板の含水率を計測する手段が至便ではあるが、請求項9の処理方法の如く、未乾燥単板の色を識別する手段も挙げられ、前者の手段には、公知の種々の含水率計が、また後者の手段には、公知の種々のカラーセンサ・ラインセンサカメラ等の識別機器が夫々適用できると共に、色の識別には、作業者による目測も利用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を図面に例示した実施の一例と共に詳述するが、未乾燥単板の接合に用いる接合資材については、従来から用いられている各種の接着剤や接合テープ等を用いることが可能であって、格別な制約がないことをここに明記し、図示例に於ては、代表的な一例として、接合テープ(親水熱硬化性接着剤を塗工して成る接合テープ)を表示した。また、所定限度を超える難乾燥部位とそれ以外の部位とを区分表記する便宜上、所定限度を超える難乾燥部位にはハッチング模様を付した(併せて木目模様の表記を省略した)が、表記はあくまで予測に基づく区分であることをここに明記する
【実施例1】
【0017】
本発明に係る処理方法は、いずれも、例えば図1に例示する如く、少なくとも接合処理を施すまでに、複数枚の不定形な未乾燥単板A1・A2・A3・A4……An(但し、nは制限のない正の整数)の前後端部に付随する不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a1・a2・a3・a4……anの接合端縁同士を密接乃至は密接に近い状態に接近させ、該接近させた接合端縁の近辺を、接合テープ1を用いて接合することと、接合端縁を接近させた未乾燥単板a1・a2・a3・a4……の累積長さが、所望の定尺長さLに達する都度、定尺切断を施すこととを併行的に実施して、所望長さLの未乾燥の接合定尺単板Bを作成することを原則とするものであり、作成した接合定尺単板Bは、常法通り順次堆積処理した後に、堆積高さが所望高さ達する都度、後位の乾燥処理工程へ移送して、乾燥処理を施すことになるるが、本発明の請求項1に係る処理方法は、例えば図2に例示する如く、不定形な未乾燥単板A4・A5・A6・A7…の不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a4・a5・a6’・a7・a8の接合端縁を接近させて、接合テープ1を用いて順次接合するに際し、いずれかの未乾燥単板、例えば未乾燥単板a6’が、少なくとも一部に所定限度を超える難乾燥部位cを含むと予測される場合には、例外的に、当該未乾燥単板a6’についてのみ接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さLの未乾燥の定尺単板群Cと成して処理するものである。
【0018】
斯様な処理方法によれば、接合定尺単板Bの外に、類似形態の定尺単板群Cが作成され、該定尺単板群Cの取扱い性が、接合定尺単板Bの取扱い性に比べて若干低下するものの、従前通りの乾燥処理を前提として、乾燥の困難性が所定限度を超えるか否かを区分する基準を、先記従前の乾燥処理の基準と同等程度に設定して処理するようにすれば、定尺単板群Cが生成される割合は比較的少なくて済み、総合的には従来と殆ど変わらない取扱い性が維持できるので、実用的に格別支障が生じる虞がないのは勿論のこと、前記定尺単板群Cを乾燥した後に於て、難乾燥部位を含むと予測された単板(a6’)に、適正含水率を超える含水率の部位が残存しなければ、そのまま後位の再接合工程等に移送すれば足り、或は適正含水率を超える含水率の部位が残存した場合には、当該単板だけを、乾燥工程に逆戻りさせて、再乾処置を施せば足りるから、いずれにしても、残りの単板について、先述の如き弊害を惹起する虞がなく、当然ながら、乾燥不足品に該当する単板を破る必要がないので、単板歩留りを低下させる虞もない。
【0019】
次に、本発明の請求項2に係る処理方法は、例えば図3に例示する如く、不定形な未乾燥単板A8・A9・A10・A11…の不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a8・a9’・a10・a11・a12の接合端縁を接近させて、接合テープ1を用いて順次接合するに際し、例えば未乾燥単板a9’が、少なくとも一部に所定限度を超える難乾燥部位cを含んではいるものの、独立的に存在する(他の所定限度を超える難乾燥部位と分離して存在している)所定限度を超える難乾燥部位cの長さL1が一定限度以下(例えば3cm以下、好ましくは2cm以下)であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板a9’の接合を実施し、接合定尺単板Bを(但し、図示は省略したが、所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さだけ含むと予測される未乾燥単板が別に混在する場合には、定尺単板群を)作成するものである。
【0020】
斯様な処理方法によれば、所定限度を超える難乾燥部位を有する単板が、再乾処理を不用とするように接合処理されることになるが、所定限度を超える難乾燥部位の長さ(図示方向に於ける最長箇所の長さ)が一定限度以下であれば、乾燥時の加熱に伴って蒸気化する水分が比較的抜け易くて、当該所定限度を超える難乾燥部位の乾燥が予想以上に促進されることがあり、またたとえ乾燥した単板に、適正含水率を超える含水率の部位が残ったとしても、その長さが極めて短ければ、後位の接着工程に於て接着不良が発生する確率も極めて少なくなるので、実用的に殆ど支障がなく、請求項1に係る処理方法に比べて、接合定尺単板が多く取得でき、単板歩留り、総合的な取扱い性等が向上する。
【0021】
次に、本発明の請求項3に係る処理方法は、例えば図4に例示する如く、不定形な未乾燥単板A4・A5・A6・A7…の不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a4・a5・a6’・a7・a8の接合端縁を接近させて、接合テープ1を用いて順次接合するに際し、いずれかの未乾燥単板、例えば未乾燥単板a6’が、一部に所定限度を超える難乾燥部位cを含むと予測される場合には、当該未乾燥単板a6’を、所定限度を超える難乾燥部位cを含む短尺の未乾燥単板a6’と、所定限度を超える難乾燥部位cを含まない短尺の未乾燥単板a6とに切断分離する処理を施すと共に、所定限度を超える難乾燥部位cを含まない短尺の未乾燥単板a6については接合を実施するが、所定限度を超える難乾燥部位cを含む短尺の未乾燥単板a6’ついては接合を休止したまま通常通りの定尺切断を施し、所望長さLの未乾燥の定尺単板群Cと成して処理するものである。
【0022】
斯様な処理方法によっても、接合定尺単板Bの外に、類似形態の定尺単板群Cが作成され、該定尺単板群Cの取扱い性が、接合定尺単板Bの取扱い性に比べて若干低下するものの、従前通りの乾燥処理を前提として、乾燥の困難性が所定限度を超えるか否かを区分する基準を、先記従前の乾燥処理の基準と同等程度に設定して処理するようにすれば、定尺単板群Cが生成される割合は比較的少なくて済み、総合的には従来と殆ど変わらない取扱い性が維持できるので、実用的に格別支障が生じる虞がないのは勿論のこと、前記定尺単板群Cを乾燥した後に於て、難乾燥部位を含むと予測された単板(a6’)に、適正含水率を超える含水率の部位が残存しなければ、そのまま後位の再接合工程等に移送すれば足り、或は適正含水率を超える含水率の部位が残存した場合には、当該単板だけを、乾燥工程に逆戻りさせて、再乾処置を施せば足りるから、いずれにしても、残りの単板について、先述の如き弊害を惹起する虞がなく、当然ながら、乾燥不足品に該当する単板を破る必要がないので、単板歩留りを低下させる虞もない。
【0023】
前記請求項3に係る処理方法は、先記請求項1に係る処理方法に比べて、再乾処置を無用とする単板の取得割合が多くなる長所と、切断及び接合処理の為の時間と接合資材とが余分に必要となる弱点とが併存する特性を有することから、所定限度を超える難乾燥部位を含まない部分の長さが比較的短い場合には、前記長所と弱点とを相殺した得失の差は然程多くない。そこで、本発明の請求項5に係る処理方法は、例えば図5に例示する如く、不定形な未乾燥単板A12・A13・A14…の不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a12’・a13・a14’・a15・a16の接合端縁を接近させて、接合テープ1を用いて順次接合するに際し、いずれかの未乾燥単板、例えば未乾燥単板a14’が、一部に所定限度を超える難乾燥部位cを含むと予測されるものの、基本通り忠実に切断処理を施したとすると分離されることになる、所定限度を超える難乾燥部位cを含まなくなる短尺の未乾燥単板a14の長さL2が、規定限度未満(例えば7cm未満)となってしまう場合に限っては、切断処理を中止し、所定限度を超える難乾燥部位cを含むと予測される部分14’と併せて接合を休止する処置を施すものであり、少なくとも処理の能率性が向上する。
【0024】
尚、図5からも明らかな如く、請求項3に係る処理方法の実施に際しても、請求項1に係る処理方法の場合と同様に、例えば成形した未乾燥単板a12’が、少なくとも一部に所定限度を超える難乾燥部位cを含んではいるものの、独立的に存在する所定限度を超える難乾燥部位cの長さL1が一定限度以下であると予測される場合に限っては、当該未乾燥単板a12’の接合を実施して差支えなく、請求項3に係る処理方法に、斯様な構成を付加したのが本発明の請求項4に係る処理方法である。
【0025】
次に、本発明の請求項6に係る処理方法は、例えば図6に例示する如く、不定形な未乾燥単板A16・A17・A18…の不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a16・a17・a18・a19’の接合端縁を接近させて処理(必要に応じて、接合テープを用いて順次接合)するに際し、定尺切断に伴って分離される最後端(最後尾)の短尺の未乾燥単板a19’が、所定限度を超える難乾燥部位cを含んでおり、而も該難乾燥部位cの長さが、先に請求項2及び請求項4に係る処理方法の説明で述べた一定限度(好ましくは2cm以下)を上回る場合であっても、当該未乾燥単板a19’の長さL3が、許容限度未満(例えば4cm未満、好ましくは3cm未満)となる場合に限っては、当該未乾燥単板a19’について接合を実施し、所望長さLの未乾燥の接合定尺単板Bを(又は、図示は省略したが、所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さだけ含むと予測される未乾燥単板が別に混在する場合には、定尺単板群を)作成するものである。
【0026】
斯様な処理方法によると、未乾燥の接合定尺単板の最後端(図示は省略したが、最前端の場合もあり得る)に、所定限度を超える難乾燥部位を有する短尺の未乾燥単板が混入することになるが、端部に位置する条件からして、当該未乾燥単板の乾燥が予想以上に促進され易いこと、仮に乾燥した単板の最前端或は最後端に、適正含水率を超える含水率の部位が残ったとしても、その長さが極めて短ければ、後位の接着工程に於て接着不良が発生する確率も極めて少なくなることなどから、実用的には殆ど支障なく、端部に位置する未乾燥単板が落下して紛失する虞がなくなると共に、堆積姿勢も悪化し難くなるので有益である。
【0027】
尚、図示は省略したが、所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さだけ含むと予測される未乾燥単板が別に混在することから、定尺単板群を作成する場合であっても、前記請求項6に係る処理方法の実施は有効であり、勿論、最後端又は最前端に位置する短尺の未乾燥単板に隣接する未乾燥単板が、所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さだけ含むと予測される場合にも、接合を実施することによって、再乾処理する際の欠落・紛失も併せて低減させることができる。
【0028】
次に、本発明の請求項7に係る処理方法は、例えば図7に例示する如く、不定形な未乾燥単板A19・A20・A21・A22不要部分bを予め切除し、次いで成形した未乾燥単板a19’・a20’・a21・a22の接合端縁を接近させて処理(必要に応じて、接合テープを用いて順次接合)するに際し、隣合う未乾燥単板同士、例えば未乾燥単板a19’と未乾燥単板a20’が、いずれも所定限度を超える難乾燥部位cを、一定限度を超える長さづつ含むと予測される場合に限っては、当該未乾燥単板a19’と未乾燥単板a20’を、接合テープ1を用いて接合するものであり、接合した未乾燥単板の取扱い性が若干向上し、必要に応じて、再乾処理する場合にも、能率性が向上する。
【0029】
因に、請求項3(及び請求項4)に係る処理方法を実施する場合には、隣合う未乾燥単板同士が、いずれも所定限度を超える難乾燥部位を、一定限度を超える長さづつ含む未乾燥単板である確率は必ずしも多くはないが、前記請求項5に係る処理方法を実施する場合には、その確率が多くなる傾向となる。
【0030】
次に、前記本発明に係る各処理方法の実施に用いる処理装置について言及すると、従来公知の様々な形式の未乾燥単板用の接合処理装置に、適時選択的に接合を(必要に応じては、切断をも)休止する機能・制御を付加することによって、本発明に係る各処理方法の実施に用いる処理装置とすることが可能であり、接合資材の種類を含めて、処理装置の構成に特段の制約はないが、代表的な一例として、先記特許文献3の図面の図10・図12・図19に開示された形式の接合処理装置が挙げられるので、以下、この形式の接合処理装置について詳述する。尚、後位に接続する堆積機構については図示を省略した。
【0031】
図8は、本発明に係る各処理方法の実施に用いることができる接合処理装置の側面概略説明図であり、図9は、図8に例示した接合処理装置の要部を成す接合機構の拡大説明図であり、図10は、図8に例示した接合処理装置の要部を成す切断機構の作動説明図であり、図11乃至図13は、図8に例示した接合処理装置の要部を成す接合機構の作動説明図である。図中、2は、接合処理装置Eの要部を成す切断機構Fを構成する搬送部材として備えた、刃受体兼用のアンビルロールであって、軸芯方向に適宜の間隔を隔てて円周方向に連なる複数条の細溝2aを形成すると共に、好ましくは、外周面にゴム被覆等の保護処置(切断刃の刃先の損傷保護)を施して成り、後述する制御機構27の制御に基づき、サーボモータ等から成る適宜の駆動源3の作動を得て、適時図示矢印方向へ間歇的に回動せしめられ、不定形な未乾燥単板、例えば未乾燥単板A35を繊維方向と直交方向へ間歇的に搬送する。
【0032】
4は、前記アンビルロール2の搬送方向上手側に位置する移送部材として備えた、移送コンベアであり、後述する制御機構27の制御に基づき、アンビルロール2と同じ駆動源3(又は図示しない別の同種の駆動源)の作動を得て、適時アンビルロール2と同調する速度を以って図示矢印方向へ間歇的に回動せしめられ、未乾燥単板A35をアンビルロール2へ移送する。
【0033】
5は、アンビルロール2の斜め上方に対設した切断刃であり、後述する制御機構27の制御に基づき、刃物支持部材6、カム・クランク等から成る作動機構7等の作動を得て、適時図示矢印方向へ往復動せしめられ、未乾燥単板A35の有効部分と不要部分bとの境界を切断する。因に、切断機構Fによって矩形に成形される各未乾燥単板の接合端縁同士は、当該切断刃5の切断軌跡の位置、即ち、符号Uで示す線の位置に於て、密接状に接近させられる。
【0034】
8は、アンビルロール2によって搬送される未乾燥単板A35の有効部分と不要部分bとの境界を検知する単板検知機構の一部を構成する検知部材として、前記切断刃5の搬送方向上手側へ複数個を並列状に備えたリミットスイッチ・光電管等から成る単板検知器であり、未乾燥単板A35の搬送に伴って、単板検知機構の他の一部を構成するコロ9a付の検知レバー9が揺動する際に、常態に於てONである接点8aの全てがOFFになれば、未乾燥単板A35の有効部分の到来を検知し、反対に全てがOFFであった接点8aのいずれか一個がONになれば、未乾燥単板A35の有効部分の通過を検知して、後述する制御機構27に単板検知信号を夫々発信する。因に、単板検知機構によって検知される未乾燥単板の有効部分と不要部分との境界が、結果的に、当該未乾燥単板の接合端縁となることから、単板検知機構は、実質的に接合端縁の位置の検出機構を兼ねる。
【0035】
10は、アンビルロール2によって搬送される未乾燥単板A35の乾燥の難易度を計測する計測機構を構成する計測部材として、前記切断刃5の搬送方向上手側へ複数個を並列状に備えた含水率計・識別センサ類等から成る乾燥難易度計測器であって、アンビルロール2によって搬送される未乾燥単板A35に、所定限度を超えると予測される難乾燥部位cが存在するか否かを計測して、後述する制御機構27に計測信号を発信する。
【0036】
11は、アンビルロール2の搬送方向下手側に位置し、実線と点線とで示す如く、基端部に嵌装された支持軸12を中心として、先端部がアンビルロール2の細溝2aに出没するよう揺動自在に備えた選別開閉体であり、後述する制御機構27の制御に基づき、カム・流体シリンダ等か成る作動機構13の作動を得て、適時図示矢印方向へ往復揺動せしめられ、未乾燥単板35の有効部分と不要部分bの進路を交互に開閉する。
【0037】
14は、前記選別開閉体11の下方へ付随的に備えた屑排除杆であり、後述する制御機構27の制御に基づき、選別開閉体11の往復揺動に付随して作動するカム・流体シリンダ等か成る作動機構15の作動を得て、適時図示矢印方向へ往復移動せしめられ、未乾燥単板の前端側の不要部分bの落下を助長する。
【0038】
16・17は、切断機構Fによって矩形に成形された未乾燥単板を接合機構Gまで搬送する搬送部材として備えた、上下一対の間歇搬送コンベアであり、実線と点線とで示す如く、搬送方向上手側の部位が、前記選別開閉体11に対して並列的に位置して同期的に往復揺動するよう備えられており、後述する制御機構27の制御に基づき、切断機構Fによって矩形に成形された未乾燥単板、例えば未乾燥単板a30・a31・a32・a33・a34が、切断機構Fから搬出される都度、サーボモータ等から成る適宜の駆動源18の作動を得て、適時図示矢印方向へ間歇的に走行せしめられ、各未乾燥単板a30・a31・a32・a33・a34を上下両面から挟持して間歇的に搬送する。
【0039】
19は、接合機構Gの一部を構成するボールネジ・チェーン・歯付ベルト等から成る移動部材であり、前記切断機構Fに於ける未乾燥単板の接合端縁の接近位置Uから適宜距離Laを隔てた搬送方向下手側に設定された適宜長さ(複数個所の未接合の接合端縁同士の進入を許容するに足る長さ)Lbの接合促進区域、例えば符号Z1で示した線と符号Z2で示した線とで区切った適宜長さLbの接合促進区域内に、少なくとも一箇所の未接合の接合端縁同士が進入する都度、後述する制御機構27の制御に基づき、サーボモータ等から成る適宜の駆動源20の作動を得て、接合機構Gの要部を成す接合促進機構Gaを、常に最も搬送方向下手側に位置する未接合の接合端縁同士の所在に適合する位置へ、例えば未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士の所在に適合する位置へ移動させる。より詳細には、先ず前記接合促進区域内に於て、最も搬送方向下手側に位置する未接合の接合端縁同士が存在する位置へ、接合促進機構Gaを移動させ、更に接合促進作用の付与が終了するまでは、未乾燥単板の搬送速度に同調する速度を以って、接合促進機構Gaを単板搬送方向下手側へ移動させる。
【0040】
21は、接合促進機構Gaの一部を構成する上下一対の接合促進部材であって、接合テープ1に当接する稲妻状の加圧面が、電熱器・加熱油等の加熱源(図示省略)を介して高温(例えば250℃〜300℃)に加熱されると共に、実線と点線とで示す如く、同期的に昇降可能に備えられており、後述する制御機構27の制御に基づき、カム・流体シリンダ等か成る作動機構22の作動を得て、適時図示矢印方向へ昇降作動せしめられ、接合テープ1に接合促進作用を付与し、併せて接合テープ1の分断を助長する。
【0041】
23は、接合促進機構Gaの一部を構成するテープ押えロール24と対向状に備えられたテープ繰出しロールであって、必要に応じて、表面に摩擦増強用のゴム被覆が施されており、後述する制御機構27の制御に基づき、線Z1・Z2で区切った適宜長さLbの接合促進区域内に到来する、少なくとも一箇所の未接合の接合端縁同士の内で、最も搬送方向下手側に位置する未接合の接合端縁同士、例えば未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士が存在する位置へ、接合促進機構Gaが移動する前に、接合テープリール1Rから接合テープ1を所望長さ繰出し、上下一対のテープガイド26を介して、未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士を中程に含めた狭小部分に臨む位置に繰出すと共に、前記接合促進部材21によって、接合テープ1が未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士を中程に含めた狭小部分に圧接されている間に、接合テープ1を若干繰戻すように、サーボモータ等から成る適宜の駆動源25を介して、図示矢印方向に正逆回転せしめられ、接合テープ1の断続的な繰出しと分断とを行う。
【0042】
27は、前記各機器類の作動を制御する制御機構であって、その制御態様は些か多岐に亘るので、以下、図10に例示した切断機構の作動説明図、及び図11〜図13に例示した接合機構の作動説明図の説明と併せて、分節的に順次詳述すると、制御機構27は、先ず接合処理装置Eの切断機構Fを始動するに際して、切断刃5、選別開閉体11、屑排除杆13等を、図8に於て実線で示した待機位置、即ち、図10(イ)に示す位置に待機させると共に、上下一対の間歇搬送コンベア16・17を停止させ、更にアンビルーロル2と移送コンベア4を図示矢印方向へ回動させるように、駆動源3・18、作動機構7・13・15等の作動を制御する。
【0043】
そして、移送コンベア4を介してアンビルーロル2に移送された未乾燥単板A35の有効部分が、検知レバー9に付設されたコロ9aの位置に到達して、単板検知器8が制御機構27に単板検知信号を発信すると、制御機構27は、アンビルーロル2の駆動系統内に配設されたロータリエンコーダ等から成る回転計測器(図示省略)の計測信号等に基づき、未乾燥単板A35の有効部分と前端側の不要部分bとの境界が、線Uの位置(切断刃の切断軌跡の位置)に到達した時点で、図10(ロ)に示す如く、アンビルーロル2と移送コンベア4の回動を停止させ、且つ、切断刃5を図示矢印方向に往動させると共に、選別開閉体11を図示矢印方向に回動させるように、駆動源3、作動機構7・13等の作動を制御する。
【0044】
次いで、切断刃5の刃先5aがアンビルーロル2の表面に当接して、未乾燥単板A35の有効部分と前端側の不要部分bが切断分離されれば、図10(ハ)に示す如く、切断刃5を図示矢印方向に復動させると共に、屑排除杆13を図示矢印方向に往動させ、且つ、選別開閉体11を図示矢印方向に回動させるように、作動機構7・13・15等の作動を制御し、更に選別開閉体11の先端部がアンビルロール2の細溝2aに没した後に、アンビルーロル2と移送コンベア4の回動を再開するように、駆動源3の作動を制御し、併せて上下一対の間歇搬送コンベア16・17の回動を開始するように、駆動源18の作動を制御する。
【0045】
やがて、未乾燥単板A35の有効部分が、検知レバー9に付設されたコロ9aの位置を通過して、単板検知器8が制御機構27に単板検知信号を発信すると、制御機構27は、回転計測器の計測信号等に基づき、未乾燥単板A35の有効部分と後端側の不要部分bとの境界が、線Uの位置に到達した時点で、図10(ニ)に示す如く、アンビルーロル2と移送コンベア4と上下一対の間歇搬送コンベア16・17の回動を停止させると共に、切断刃5を図示矢印方向に往動させるように、駆動源3・18、作動機構7等の作動を制御する。
【0046】
次いで、切断刃5の刃先5aがアンビルーロル2の表面に当接して、未乾燥単板A35の有効部分と後端側の不要部分bが切断分離されれば、切断刃5、選別開閉体11、屑排除杆13等を、図10(イ)に示した当初の待機位置に復動させると共に、アンビルーロル2と移送コンベア4の回動を再開させて、後端側の不要部分bを自動的に落下させるように、作動機構7・13・15、駆動源3等の作動を制御する。
【0047】
以下、同様の動作の繰返しによって、未乾燥単板の不要部分が順次切除されると共に、成形された接合端縁同士が、線Uの位置に於て密接状に接近させられ、上下一対の間歇搬送コンベア16・17を介して、後述する接合機構Gに向けて搬送されるが、加えて、制御機構27は、回転計測器の計測信号等に基づき、接合端縁を接近させた未乾燥単板の累積長さが、所望の定尺長さに達する都度、定尺切断を施すべく、アンビルーロル2と移送コンベア4と上下一対の間歇搬送コンベア16・17の回動を停止させ、且つ、切断刃5を往復動させるように、駆動源3・18、作動機構7等の作動を制御する。
【0048】
但し、述上の如き切断処理の過程に於て、乾燥難易度計測器10が所定限度を超えると予測される難乾燥部位cの存在を計測して、制御機構27に計測信号を発信すると、制御機構27は、必要に応じて(請求項3に係る発明の実施時)、回転計測器の計測信号等に基づき、難乾燥部位cと非難乾燥部位との境界が、線Uの位置に到達した時点と通過する時点とに、夫々アンビルーロル2と移送コンベア4と上下一対の間歇搬送コンベア16・17の回動を停止させ、且つ、切断刃5を往復動させるように、駆動源3・18、作動機構7等の作動を制御し、併せて、難乾燥部位cの存在やその長さなどの情報を、接合端縁同士の位置の情報と同様に記憶し、後述する接合機構Gの制御に活用する。
【0049】
次に、制御機構27は、接合処理装置Eの接合機構Gを始動するに際して、上下一対の接合促進部材21を、図9に於て実線で示した待機位置、即ち、図11に示す位置に待機させると共に、接合促進部材21の中央が、線Z1・Z2で区切った接合促進区域の最も単板搬送方向上手側に相当する位置、即ち、図11に示す如く、線Z1に合致する位置に於て、接合機構Gの接合促進機構Gaを待機させるように、駆動源20と作動機構22の作動を制御し、併せて、前記接合促進区域内に、少なくとも一箇所の未接合の接合端縁同士、例えば未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士が到来するまでに、テープ繰出しロール23を介して、接合テープリール1Rから接合テープ1を所望長さ繰出すように、駆動源25の作動を制御する。
【0050】
やがて、前記切断機構Fの作動状況に応じて、前記接合促進区域内に、未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士が到来したら、図12に例示する如く、接合促進部材21によって接合テープ1を、未乾燥単板a30と未乾燥単板a31との接合端縁同士を中程に含めた狭小部分に圧接すべく、各接合促進部材21を実線で示す位置に往動させるように、作動機構22の作動を制御すると共に、未乾燥単板a30と未乾燥単板a31が下手側に搬送されている時は、単板搬送速度に同調する速度で以って、接合促進機構Gaを図示矢印方向に移動させ、また前記切断機構Fの作動状況に応じて、未乾燥単板a30と未乾燥単板a31の搬送を休止する際には、接合促進機構Gaの移動も休止するように、駆動源20の作動を制御し、更に少なくとも接合テープ1が接合促進部材21によって圧接されている間に、接合テープ1を若干繰戻すように、駆動源25の作動を制御する。
【0051】
そして、接合促進部材21を介して、接合テープ1に必要十分に接合促進作用を付与した後は、図12に例示する如く、接合促進部材21を実線で示す位置に復動させると共に、引き続いて接合促進区域内に到来する少なくとも一箇所の未接合の接合端縁同士の内で、最も搬送方向下手側に位置する未接合の接合端縁同士、即ち、未乾燥単板a31と未乾燥単板a32との接合端縁同士の位置に、接合促進部材21の位置を合致させるべく、接合促進機構Gaを移動させるように、駆動源20の作動を制御し、更に未乾燥単板a31と未乾燥単板a32との接合端縁同士の位置に、接合促進部材21の位置が合致したら、前段で述べた動作と同様に、接合テープ1を圧接して分断するように、作動機構22、駆動源20・25の作動を制御する。勿論、この場合も、各未乾燥単板の搬送又は搬送休止と同調するように、接合促進機構を移動又は移動休止させるもので、換言すると、各未乾燥単板を搬送している時と搬送を休止している時のいずれであっても、接合促進部材による接合促進作用の付与ができるように、作動機構、駆動源等の作動を制御するものである。
【0052】
以下、同様の動作の繰返しによって、順次未乾燥単板の接合端縁同士が接合テープによって接合されることになるが、接合促進区域内に到来する未接合の接合端縁同士の数は、各未乾燥単板の長さに応じて変動するので、制御機構は、接合促進区域内に到来する少なくとも一箇所の未接合の接合端縁同士の内で、常に最も搬送方向下手側に位置する未接合の接合端縁同士の位置に、接合促進部材の位置を合致させるべく、接合促進機構を移動させることが肝要であり、加えて、接合促進区域内に未接合の接合端縁同士が存在しなくなった際には、当初の待機位置(接合促進部材21の中央が、線Z1に合致する位置)へ速やかに接合促進機構を移動させるように、駆動源20の作動を制御する。
【0053】
但し、述上の如き接合処理の過程に於て、接合促進区域内に、定尺切断に伴う未接合の接合端縁同士が到来した場合と、乾燥難易度計測器の計測信号に基づき、接合が不要であると判別された未接合の接合端縁同士が到来した場合には、制御機構は、接合促進部材21による接合テープ1の圧接と、テープ繰出しロール23による接合テープ1の分断とを休止させるように、作動機構22、駆動源25の作動を制御する。
【0054】
因に、接合テープに必要十分に接合促進作用を付与する為には、相応の圧接時間が必要であり、接合促進区域内に頻繁に未接合の接合端縁同士が到来する場合(未接合の接合端縁同士の到来数が多くなる場合)には、接合促進機構の作動位置が、徐々に接合促進区域の下手側に移ることになり、理論的には、いずれ後退限界に至る(接合促進部材の中央が、接合促進区域の最も単板搬送方向下手側に相当する位置に至る)可能性も、皆無ではないが、現実的には、未乾燥単板の長さは長短不揃いであり、入り乱れて搬入されるのが普通であるから、接合促進区域の長さを、適宜の長さ(例えば長さ30cmの未接合の未乾燥単板が、6〜7枚進入することを許容するに足る長さ)に設定すれば、接合促進機構が後退限界に至る虞は殆どなく、また必要に応じては、接合促進機構が後退限界に至った場合に限り、適宜の限界信号を発信できるように構成して、未乾燥単板の切断処理を、自動的又は手動的に暫時休止する処置を施せば足りる。
【0055】
而して、湿潤状態にある未乾燥単板を接合する場合に、接合の即効性からすると、図示例の如く、親水熱硬化性接着剤を塗工して成る未乾燥単板用の接合テープを用いて、接近させた接合端縁の近辺を接合するのが最も有効ではあるが、本発明に係る各処理方法の実施に用いる処理装置としては、図示した処理装置に限るものではなく、接合資材の種類を含めて、種々の公知の処理装置を改良して用いることが可能であり、たとえ接合の休止に不向きに見える連続状の接合資材であっても、未乾燥単板に一旦接着してから、例えば「単板の横剥装置」(特公昭55−7802号公報)・「ベニヤ単板接合機に於ける定尺切断方法及びその装置」(特開昭56−46703号公報)等に開示される技術の如く、接合端縁同士の位置乃至は接合端縁同士の近辺に於て、ナイフ状或は円盤状の刃物を、連続状の接合資材に作用させて切断するように構成すれば、結果的に、接合を休止させることが可能であって、図示例の接合態様・接合機構に限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上明らかな如く、本発明は、未乾燥単板の処理形態を拡充するに有効な処理方法であり、斯界に於ける利用可能性は甚大である。尚、前記説明で述べた種々の具体的な数値は、実験に基づいて定めた数値であり、一応の有効な目安ではあるが、必ずしも限定するものではなく、未乾燥単板の性状等に対応させて、適宜設計変更して差支えない
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成する工程を示した工程説明図である。
【図2】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の定尺単板群を作成する工程を示した工程説明図である。
【図3】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成する工程を示した工程説明図である。
【図4】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の定尺単板群を作成する工程を示した工程説明図である。
【図5】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の定尺単板群を作成する工程を示した工程説明図である。
【図6】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の接合定尺単板を作成する工程を示した工程説明図である。
【図7】複数枚の未乾燥単板を用いて、所望長さの未乾燥の定尺単板群を作成する工程を示した工程説明図である。
【図8】本発明に係る各処理方法の実施に用いることができる接合処理装置の側面概略説明図である。
【図9】図8に例示した接合処理装置の要部を成す接合機構の拡大説明図である。
【図10】図8に例示した接合処理装置の要部を成す切断機構の作動説明図である。
【図11】図8に例示した接合処理装置の要部を成す接合機構の作動説明図である。
【図12】図8に例示した接合処理装置の要部を成す接合機構の作動説明図である。
【図13】図8に例示した接合処理装置の要部を成す接合機構の作動説明図である。
【符号の説明】
【0058】
A1・A2・A3・A4・A5・A6:不定形な未乾燥単板
A7・A8・A9・A10・A11 :不定形な未乾燥単板
A12・A13・A14・A15 :不定形な未乾燥単板
A16・A17・A18・A19 :不定形な未乾燥単板
A20・A21・A22・A35 :不定形な未乾燥単板
a1・a2・a3・a4・a5・a6’ :成形した未乾燥単板
a7・a8・a9’・a10・a11 :成形した未乾燥単板
a12・a12’・a13・a14’ :成形した未乾燥単板
a15・a16・a17・a18 :成形した未乾燥単板
a19’・a20’・a21・a22 :成形した未乾燥単板
B :所望長さの未乾燥の接合定尺単板
C :所望長さの未乾燥の定尺単板群
c :所定限度を超える難乾燥部位
E :接合処理装置
F :切断機構
G :接合機構
L :接合定尺単板及び定尺単板群の長さ
La :接合端縁の接近位置から接合促進区域までの距離
Lb :接合促進区域の長さ
L1 :所定限度を超える難乾燥部位の長さ
L2 :難乾燥部位を含まない短尺の未乾燥単板の長さ
L3 :定尺切断で分離される短尺の未乾燥単板の長さ
1 :接合テープ
1R :接合テープリール
2 :アンビルロール
3・18・20・25 :駆動源
5 :切断刃
7・13・15・22 :作動機構
8 :単板検知器
10 :乾燥難易度計測器
11 :選別開閉体
16・17 :上下一対の間歇搬送コンベア
21 :接合促進部材
23 :テープ繰出しロール
【出願人】 【識別番号】000155182
【氏名又は名称】株式会社名南製作所
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−30299(P2008−30299A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−206124(P2006−206124)