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【発明の名称】 板材加工装置
【発明者】 【氏名】波江野 憲

【要約】 【課題】芯材が設けられた板材に前記芯材に沿うスリットを容易かつ正確に形成できる板材加工装置を提供する。

【解決手段】ルータ移動手段12と、ルータ軸方向移動手段と、ルータの胴部を板材に設けられた芯材に適度に押し付ける押付装置とを備え、押付装置は、前記ルータをX方向に押圧するX方向押圧手段と、前記ルータをY方向に押圧するY方向押圧手段とを備えている。ルータ移動手段12によって、該ルータを芯材に沿って移動させて、板材に芯材に沿うスリットを形成するが、この際、押付装置のX方向押圧手段とY方向押圧手段とによって、ルータ1の胴部を芯材に適度に押し付けて倣わせながら、該ルータ1を芯材に沿って移動させることによって、ルータ1によって板材に芯材に沿うスリットを容易かつ正確に形成できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向と軸方向に直交する方向に切り込み可能なルータによって、板材にスリットを形成する板材加工装置であって、
前記板材に対するルータのX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させるルータ移動手段と、
前記ルータをX―Y平面と直交するZ方向に移動させるルータ軸方向移動手段と、
前記ルータの胴部を板材に設けられた芯材に適度に押し付ける押付装置とを備え、
前記押付装置は、前記ルータをX方向に押圧するX方向押圧手段と、前記ルータをY方向に押圧するY方向押圧手段とを備えていることを特徴とする板材加工装置。
【請求項2】
請求項1に記載の板材加工装置において、
前記X方向押圧手段とY方向押圧手段は、それぞれ前記ルータを前記芯材に直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段と、前記ルータを前記芯材から直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段とを備えていることを特徴とする板材加工装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の板材加工装置において、
前記ルータ移動手段は、前記ルータが保持されたルータ保持部を、Y方向に移動させるルータ保持部移動手段と、前記板材をX方向に移動させる板材移動手段とによって構成されていることを特徴とする板材加工装置。
【請求項4】
請求項3に記載の板材加工装置において、
前記ルータ軸方向移動手段は、前記ルータ保持部に設けられていることを特徴とする板材加工装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ルータによって板材にスリットを形成する板材加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
合板等の板材に、所望の形状、大きさの貫通孔を形成する場合、ルータと称される溝加工が行える切削工具を使用する場合がある(例えば特許文献1参照)。この場合、ルータを板材の表面から裏面に向けて貫通するように切り込んだ後、この加工開始点からルータを板材の表面と平行に、形成すべき貫通孔の縁部に沿って移動させながら切り込み、再び加工開始点に帰還させることによって、板材に所望の形状、大きさの貫通孔を形成することができる。
【特許文献1】特開2005−288924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のようなルータは、加工装置に取り付けられて動きが制御される。例えば、板材の裏面に環状に芯材が設けられた板状パネルに、前記芯材に沿うスリットを形成することによって、貫通孔を形成する場合、ルータを芯材の内側の縁に沿って移動させることによって、芯材に沿う環状のスリットを形成し、このスリットの内側にある加工残渣を取り除くことによって、板材に貫通孔を形成することができる。
しかし、芯材は全ての板材において正確に一定の位置に設けられている訳ではない。すなわち、芯材は寸法誤差や板状パネルの反り等によって、設けられている位置に多少の誤差がある。したがって、芯材に沿ってルータを正確に移動させるのは実際には非常に困難であり、このため、板材の裏面に環状に芯材が設けられた板状パネルに芯材に沿ってスリットを形成するのは困難である。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、芯材が設けられた板材に前記芯材に沿うスリットを容易かつ正確に形成できる板材加工装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図2〜図4に示すように、軸方向と軸方向に直交する方向に切り込み可能なルータ1によって、板材8にスリットを形成する板材加工装置であって、
前記板材8に対するルータ1のX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させるルータ移動手段12と、
前記ルータ1をX―Y平面と直交するZ方向に移動させるルータ軸方向移動手段13と、
前記ルータ1の胴部5を板材8に設けられた芯材7に適度に押し付ける押付装置30とを備え、
前記押付装置30は、前記ルータ1をX方向に押圧するX方向押圧手段31と、前記ルータ1をY方向に押圧するY方向押圧手段32とを備えていることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、ルータ軸方向移動手段13によって、ルータ1をZ方向に移動させて、板材8に切り込み、次に、ルータ移動手段12によって、板材8に対するルータ1のX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させることによって、該ルータ1を芯材7に沿って移動させて、板材8に芯材7に沿うスリットを形成するが、この際、押付装置30のX方向押圧手段31とY方向押圧手段32とによって、ルータ1の胴部5を芯材7に適度に押し付けて倣わせながら、該ルータ1を芯材7に沿って移動させることによって、ルータ1によって板材8に芯材7に沿うスリット9を容易かつ正確に形成できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の板材加工装置において、
前記X方向押圧手段31とY方向押圧手段32は、それぞれ前記ルータ1を前記芯材7に直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段(エアシリンダ装置34,35,37,38)と、前記ルータ1を前記芯材7から直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段(エアシリンダ装置34,35,37,38)とを備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、前記ルータ1の胴部5を前記芯材7に適度に押し付けるに際し、ルータ1を前記芯材7に直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段(エアシリンダ装置34,35,37,38)と、前記ルータ1を前記芯材7から直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段(エアシリンダ装置34,35,37,38)とを用い、第1押圧手段による押圧力と第2押圧手段による押圧力との差によって、前記ルータ1の胴部5を前記芯材7に適度に押し付けることによって、ルータ1の胴部5を芯材7に安定的に適度に押し付けることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の板材加工装置において、
前記ルータ移動手段は、前記ルータ1が保持されたルータ保持部25を、Y方向に移動させるルータ保持部移動手段15と、前記板材8をX方向に移動させる板材移動手段14とによって構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、ルータ保持部移動手段15によってルータ保持部25をY方向に移動させ、板材移動手段14によって板材8をX方向に移動させることによって、板材8に対するルータ1のX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の板材加工装置において、
前記ルータ軸方向移動手段13は、前記ルータ保持部25に設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、ルータ軸方向移動手段13がルータ保持部25に設けられているので、ルータ保持部25が移動しても、ルータ軸方向移動手段13によって、ルータ1をZ方向に移動させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、板材に対するルータのX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させるルータ移動手段と、ルータをX―Y平面と直交するZ方向に移動させるルータ軸方向移動手段と、ルータの胴部を板材に設けられた芯材に適度に押し付ける押付装置とを備えているので、ルータ軸方向移動手段によって、ルータをZ方向に移動させて、板材に切り込み、次に、ルータ移動手段によって、板材に対するルータのX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させることによって、該ルータを芯材に沿って移動させて、板材に芯材に沿うスリットを形成することができる。そしてこの際、押付装置のX方向押圧手段とY方向押圧手段とによって、ルータの胴部を芯材に適度に押し付けて倣わせながら、該ルータを芯材に沿って移動させることによって、ルータによって板材に芯材に沿うスリットを容易かつ正確に形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明に係る板材加工装置を説明する前に、板材加工装置に取り付けられるルータについて説明する。
図1は、ルータを示す正面図である。ルータ1は、軸方向と軸方向に直交する方向に切り込み可能なものであり、円柱状をなすルータ本体2と、このルータ本体2の先端部に設けられた第1切刃部3と、前記ルータ本体2の基端部に、前記第1切刃部3と所定間隔をもって設けられた第2切刃部4と、前記ルータ本体2に、前記第1切刃部3と前記第2切刃部4との間に設けられた円柱状の胴部5とを備えている。
【0015】
第1切刃部3は、先端部と外周部にそれぞれ切刃3a,3bを有しており、先端部の切刃3aによってルータ1をその軸方向に切り込む孔加工を行い、外周部の切刃3bによってルータ1をその軸と直交する方向に切り込む溝加工が行えるようになっている。
第2切刃部3は外周部に切刃を有しており、この外周部の切刃によってルータ1をその軸と直交する方向に切り込む溝加工が行えるようになっている。
胴部5は円柱状をなしており、外周面が滑らかに形成されている。また、胴部5の直径は第1切刃部3および第2切刃部4よりほんの僅かであるが大径に形成されている。
【0016】
次に、上記のような構成のルータ1が取り付けられる板材加工装置について説明する。
図2は板材加工装置を示す平面図である。図2おいて符号10は基台を示す。この基台10は平面視において長方形状のものであり、その上面には多数の搬送ローラ11・・・が左右に所定間隔で取り付けられている。
また、板材加工装置は、板材8に対するルータ1のX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させるルータ移動手段12と、ルータ1をX―Y平面と直交するZ方向に移動させるルータ軸方向移動手段13(図3参照)とを備えている。
【0017】
前記ルータ移動手段12は、板材8をX方向に移動させることによって、ルータ1のX方向の位置を相対的に移動させる板材移動手段14と、ルータ1を保持しているルータ保持部25のY方向の位置を移動させるルータ保持部移動手段15とから構成されている。
板材移動手段14は、基台10に設けられたボールネジ16と、このボールネジ16を回転駆動させる駆動モータ17と、前記ボールネジ16に螺合しているナット部18と、このナット部18に固定された移動台19と、この移動台19にレール19a,19aを介して左右方向(X方向)に移動可能に設けられた左右一対の移動爪部20,20とを備えている。
移動爪部20は、レール19a,19a上を移動する移動ブロック20a,20aと、この移動ブロック20aに設けられた把持爪20bとを備えており、この把持爪20bは図示しない駆動手段によって、Y方向に(図2において上下方向)に移動するようになっている。また、移動ブロック20aも図示しない駆動手段によって、左右方向(X方向)に移動するようになっている。
【0018】
そして、上記構成の板材移動手段14では、まず、前記把持爪20b,20bが搬送ローラ11から離れるようにして退避しており、例えば板材8が右から左に向けて搬送ローラ11上を搬送されてくると、移動ブロック20a,20aが板材8の位置やX方向の長さに応じて左右方向(X方向)に移動するとともに、把持爪20b,20bが前進してきて、板材8の前端部と後端部とに当接して、該板材8を挟み付けて把持するようになっている。
そして、この状態で、前記駆動モータ17によって、ボールネジ16が回転し、これによって、ナット部18が左右(X方向)に移動して移動台19が左右(X方向)に移動するようになっている。このように移動台19が左右(X方向)に移動することによって、板材8も左右(X方向)に移動し、これによって、ルータ1のX方向の位置を相対的に移動させるようになっている。
【0019】
ルータ保持部移動手段15は、前記基台10に、該基台10上を横切るようにして設けられたフレーム21に設けられたボールネジ22と、このボールネジ22を回転駆動させる駆動モータ23と、前記ボールネジ22に螺合しているナット部24とを備えており、このナット部24にルータ保持部25が設けられている。
そして、上記構成のルータ保持部移動手段15では、前記駆動モータ23によって、ボールネジ22が回転し、これによって、ナット部24が上下(Y方向)に移動してルータ保持部25が上下(Y方向)に移動するようになっている。これによって、ルータ1のY方向の位置を移動させるようになっている。
【0020】
また、前記ルータ保持部25は、図3に示すように、前記搬送ローラ11を挟んで上下一対配置されている。下のルータ保持部25は、上のルータ保持部25と対称的に配置されているので、以下では上のルータ保持部25について説明し、下のルータ保持部については、上のルータ保持部25と同様の構成部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、上のルータ保持部25では、その部材等が上昇(下降)する場合、下のルータ保持部25では、その部材等が下降(上昇)することになる。
【0021】
前記ルータ保持部25は、図3に示すように、プレート26を備えており、このプレート26はフレーム21に沿って移動可能となっている。つまり、プレート26は図3において紙面と直交する方向に、図2においてY方向に移動可能となっている。そして、このプレート26にナット部24が固定されている。したがって、ルータ保持部25はプレート26が駆動モータ23、ボールネジ22、ナット部24を介してY方向に移動することによって、同Y方向に移動するようになっている。
プレート26には上下方向に延在するレール26aが設けられており、このレール26aに沿ってプレート27が上下に移動可能となっている。プレート26にはエアシリンダ装置28が設けられており、このエアシリンダ装置28のピストンロッドがプレート27に連結されている。したがって、プレート27はエアシリンダ装置28のピストンロッドが伸縮することによって、上下に移動するようになっている。これによって、ルータ保持部25に保持されているルータ1は、その軸方向(Z方向)に移動するようになっている。したがって、前記ルータ軸方向移動手段13は、プレート27、エアシリンダ装置28等によって構成されている。
【0022】
また、前記ルータ保持部25には、ルータ1の胴部を板材8に設けられた芯材に適度に押し付ける押付装置30が設けられており、この押付装置30は以下のように構成されている。
すなわちまず、押付装置30は、図4に示すように、ルータ1をX方向に押圧するX方向押圧手段31と、前記ルータをY方向に押圧するY方向押圧手段32とを備えている。
Y方向押圧手段32は、図3および図4に示すように、前記プレート27にY方向に沿って設けられたレール27a,27aに沿ってY方向に移動可能な第1テーブル33と、この第1テーブル33をY方向に沿って押圧移動させる2つのエアシリンダ装置34,35とを備えている。エアシリンダ装置34,35は前記プレート27に設けられており、それぞれのピストンロッドが第1テーブル33の互いに対向する辺部に連結されている。
X方向押圧手段31は、前記第1テーブル33にX方向に沿って設けられたレール33a,33aに沿ってX方向に移動可能な第2テーブル36と、この第2テーブル36をX方向に沿って押圧移動させる2つのエアシリンダ装置37,38とを備えている。エアシリンダ装置37,38は、第1テーブル33に設けられており、それぞれのピストンロッドが第2テーブル36の互いに対向する辺部に連結されている。
また、第2テーブル36に前記ルータ1を回転させるモータ39が設けられており、このモータ39にルータ1がその軸方向をZ方向に向けて取り付けられている。
なお、第1テーブル33には、第2テーブル36の移動にともない、ルータ1を移動可能とする孔が形成されている。
【0023】
そして、上記構成の押付装置30では、エアシリンダ装置38,37の押圧力の差によって、第2テーブル36をX方向に押圧移動させることで、ルータ1の胴部5をX方向において芯材に適度に押し付け、エアシリンダ装置34,35の押圧力の差によって、第1テーブル33をY方向に押圧移動させることで、ルータ1の胴部5をY方向において芯材に適度に押し付けるようになっている。
【0024】
次に、上記構成の板材加工装置によって、板材8を備えた板状パネル6にスリットを形成することによって貫通孔を形成する方法について説明する。
板状パネル6は、図5および図6に示すように、芯材7を矩形枠状に組み立てるとともに、その内部に補強用の芯材7を組み付け、さらに、これら芯材7から構成された枠体の両面に合板からなる板材8を貼着してなるものである。
【0025】
まず、図5に示すような、板状パネル6を、図2に示すような板材加工装置の搬送ローラ11によって、右側から左側に向けて所定の位置まで搬送すると、移動ブロック20a,20aが板状パネル6の位置やX方向の長さに応じて左右方向(X方向)に移動するとともに、把持爪20b,20bが前進してきて、板状パネル8の前端部と後端部とに当接して、該板状パネル8を挟み付けて把持する。
そして、この状態で、前記駆動モータ17によって、ボールネジ16が回転し、これによって、ナット部18が左(X方向)に移動して移動台19が左(X方向)に移動する。このように移動台19が左(X方向)に移動することによって、板状パネル6も左(X方向)に移動し、板状パネル6が、その前端部が前記フレーム21の下方に位置した時点で、駆動モータ17を停止させる。
【0026】
次に、ルータ保持部25をルータ保持部移動手段15によってY方向に移動させ、ルータ1が所定の位置まできたら、ルータ保持部25を停止させる。なお、ルータ保持部25は、上下のそれぞれが同期して移動する。
次に、ルータ軸方向移動手段13のエアシリンダ装置28によって、プレート27をルータ1の軸方向つまりZ方向に移動させて、図5および図6(a)に示すように、板状パネル6の板材8に、ルータ1の第1切刃部3によって孔を形成する。板材8は板状パネル6の上下に2枚あるので、上下のルータ保持部25にそれぞれ保持されている2本のルータ1を使用して、上下の板材8に孔11をそれぞれ形成する。
なお、ルータ1によって板材8に最初に切り込む位置は、図5に示すように、環状に配置された芯材7の縁部に沿うどの位置でもよいが、本例では、例えば芯材7,7が交差すする角部に形成する。
また、以下の説明では、図6において上側のルータ1の動きについて説明するが、下側のルータ1は上側のルータ1と同期して動くので、その説明を省略する。なお、上側のルータ1が下方または上方に移動するときは、下側のルータ1は上方または下方に移動する。
【0027】
次に、図6(b)に示すように、ルータ1をさらにその軸方向下方に切り込んで、ルータ1の胴部5を芯材7の側面(板状パネル6の内側を向く側面)に当接するとともに、ルータ1の第2切刃部4を前記孔11に位置させる。
次に、ルータ1の胴部5を前記芯材7の側面に適度に押し付けて倣わせながら、該ルータ1を前記芯材7に沿って矢印に示すように、環状に移動させることによって、ルータ1の第2切刃部4によって板材8に四角環状のスリット9を形成する。このスリット9を形成することによって、スリット9の内側には、図5に示すように、矩形板状の加工残渣9aが残される。
次に、環状のスリット9の内側にある加工残渣9aを板材8から除去することによって、板材8には環状に設けられた芯材7に沿った貫通孔9bが形成される。
【0028】
ここで、ルータ1を図5においてX方向に移動させる場合には、板材移動手段14によって行う。すなわち、板材移動手段14の駆動モータ17によって、ボールネジ16を回転させることで、板状パネル6を保持している移動台19をX方向に移動させることによって行う。
また、ルータ1を図5においてY方向に移動させる場合には、ルータ保持部移動手段15によって行う。すなわち、ルータ保持部移動手段15の駆動モータ23によって、ボールネジ22を回転させることで、ルータ1を保持しているルータ保持部25をY方向に移動させることによって行う。
また、ルータ1をZ方向に移動させる場合には、ルータ軸方向移動手段13によって行う。すなわち、ルータ軸方向移動手段13のエアシリンダ装置28によって、ルータ保持部25のプレート27を上下方向に移動させることによって行う。
【0029】
また、ルータ1の胴部5を芯材7の側面に適度に押し付けて倣わせながら移動させる場合、前記押付装置30によって行う。
すなわち、図5に示すように、ルータ1を芯材7aに沿って移動させる場合には、エアシリンダ装置35を、ルータ1を芯材7aに直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段、エアシリンダ装置34を、ルータ1を芯材7aから直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段として用い、第1押圧手段35による押圧力と第2押圧手段34による押圧力との差によって、ルータ1の胴部5を芯材7aに適度に押し付ける。
ルータ1を芯材7bに沿って移動させる場合には、エアシリンダ装置37を、ルータ1を芯材7bに直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段、エアシリンダ装置38を、ルータ1を芯材7bから直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段として用い、第1押圧手段37による押圧力と第2押圧手段38による押圧力との差によって、ルータ1の胴部5を芯材7bに適度に押し付ける。
【0030】
ルータ1を芯材7cに沿って移動させる場合には、エアシリンダ装置34を、ルータ1を芯材7cに直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段、エアシリンダ装置35を、ルータ1を芯材7cから直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段として用い、第1押圧手段34による押圧力と第2押圧手段35による押圧力との差によって、ルータ1の胴部5を芯材7cに適度に押し付ける。
ルータ1を芯材7dに沿って移動させる場合には、エアシリンダ装置38を、ルータ1を芯材7dに直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段、エアシリンダ装置37を、ルータ1を芯材7dから直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段として用い、第1押圧手段38による押圧力と第2押圧手段37による押圧力との差によって、ルータ1の胴部5を芯材7dに適度に押し付ける。
【0031】
このようにして、第1押圧手段による押圧力と第2押圧手段による押圧力との差によって、ルータ1の胴部5を芯材7に適度に押し付けるので、ルータ1の胴部5を芯材7に安定的に適度に押し付けることができる。つまり、第1押圧手段を構成するエアシリンダ装置と第2押圧手段を構成するエアシリンダ装置の双方を作動させることによって、片方のみを作動させる場合に比して、安定的に押圧力を得ることができるとともに、押圧力の制御が行い易いので、ルータ1の胴部5を芯材7に安定的に適度に押し付けることができる。
【0032】
本実施の形態によれば、ルータ軸方向移動手段13によって、ルータ1をZ方向に移動させて、板材8に切り込み、次に、ルータ移動手段12によって、板材8に対するルータ1のX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させることによって、該ルータ1を芯材7に沿って移動させて、板材8に芯材7に沿うスリットを形成するが、この際、押付装置30のX方向押圧手段31とY方向押圧手段32とによって、ルータ1の胴部5を芯材7に適度に押し付けて倣わせながら、該ルータ1を芯材7に沿って移動させることによって、ルータ1によって板材8に芯材7に沿うスリットを容易かつ正確に形成できる。
また、ルータ1の胴部5を前記芯材7に適度に押し付けるに際し、ルータ1を前記芯材7に直角に押し付ける方向に押圧する第1押圧手段と、前記ルータ1を前記芯材7から直角に離間させる方向に押圧する第2押圧手段とを用い、第1押圧手段による押圧力と第2押圧手段による押圧力との差によって、前記ルータ1の胴部5を前記芯材7に適度に押し付けることによって、ルータ1の胴部5を芯材7に安定的に適度に押し付けることができる。
さらに、ルータ保持部移動手段15によってルータ保持部25をY方向に移動させ、板材移動手段14によって板材8をX方向に移動させることによって、板材8に対するルータ1のX−Y平面における位置を移動または相対的に移動させることができる。
【0033】
なお、本実施の形態では、板材加工装置によって板材8に四角環状のスリット9を形成したが、形成スリットは平面視においてどのような形状でもよい。例えば、ルータ移動手段12を構成する板材移動手段14とルータ保持部移動手段15とによって板材8とルータ保持部25を適宜移動させることによって、円環状のスリットを形成することもできるし、また、前記X方向、Y方向に交差するスリットを形成することもできる。
また、この際において、押付装置30のX方向押圧手段31とY方向押圧手段を適宜作動させることによって、ルータ1の胴部5を芯材7に適度に押し付けて倣わせながら芯材7に沿うスリットを容易かつ正確に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る板材加工装置に装着されるルータの一例を示す正面図である。
【図2】本発明に係る板材加工装置の一例を示すもので、その概略構成を示す平面図である。
【図3】同、ルータ保持部の概略構成を示す側面図である。
【図4】同、押付装置の概略構成を示す平面図である。
【図5】本発明に係る板材加工装置によって板状パネルを加工する方法を説明するための板状パネルの平面図である。
【図6】本発明に係る板材加工装置によって板状パネルを加工する方法を説明するための板状パネルの断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ルータ
5 胴部
6 板状パネル
7 芯材
8 板材
9 スリット
12 ルータ移動手段
13 ルータ軸方向移動手段
14 板材移動手段
15 ルータ保持部移動手段
25 ルータ保持部
30 押付装置
31 X方向押圧手段
32 Y方向押圧手段
34,35,37,38 エアシリンダ装置(第1押圧手段、第2押圧手段)
【出願人】 【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
【出願日】 平成19年1月5日(2007.1.5)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司


【公開番号】 特開2008−162242(P2008−162242A)
【公開日】 平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願番号】 特願2007−391(P2007−391)