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原木の送材装置及び送材方法 - 特開2008−265199 | j-tokkyo
トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 原木の送材装置及び送材方法
【発明者】 【氏名】山口 晃

【要約】 【課題】芯出しした状態でチェーンに載せても回転することなく安定し、角材の角に「野太」が生じることなくそのまま「芯出し」した状態を維持してチェーン搬送機構により送材することのできる原木の送材装置および送材方法を提供する。

【解決手段】原木W両端部を把持装置により把持し、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間に少なくとも3箇所に輪郭線を測定する測定手段8を配置して該原木Wの少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共に該原木の輪郭線を表示手段により重ねて投影表示し、原木を把持している両端部の把持装置6,7を移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大角度の矩形を特定し、その状態の原木の一側面を縦方向に一定の距離をおいて少なくとも2箇所切削して平坦面を形成し、チェーン搬送機構のチェーン上に設置して送材する原木の送材装置およびその送材方法とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に一定の距離をおいて少なくとも2箇所切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材する搬送手段と、を備えて成る原木の送材装置。
【請求項2】
原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材する送材手段と、を備えて成る原木の送材装置。
【請求項3】
把持装手段は、原木の輪郭線を測定するためのものと、最大角材を取り出すための芯出しを行うものとの二つの把持装置を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の原木の送材装置。
【請求項4】
前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段は、自動又は手動であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の原木の送材装置。
【請求項5】
原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に一定の距離をおいて少なくとも2箇所切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材することを特徴とする原木の送材方法。
【請求項6】
原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材することを特徴とする原木の送材方法。
【請求項7】
把持装手段は、原木の輪郭線を測定するためのものと、最大角材を取り出すための芯出しを行うものとの二つの把持装置を用いることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の原木の送材方法。
【請求項8】
前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段は、自動又は手動であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の原木の送材方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、原木(丸太)を角材や梁材或いは板材に加工する際の原木の送材装置とその方法、特に原木から角材や梁材を取り出す際、角材の角部に未加工状態の丸みが残るいわゆる野太(一部の未加工部分)を無くし且つその原木から最大限の角材や梁材を取り出すことが出来るように芯出しした状態を維持して送材することの出来る原木の送材装置とその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原木(丸太)から角材や梁材を取り出す場合の木取り中心を決める具体的手法としては、例えば一方の端部(元口)と他方の端部(末口)とをチャッキングユニット(把持手段或いは把持装置)で把持し、元口と末口との間に、周囲形状(輪郭線)計測装置を複数箇所配置してチャッキングユニットを回転させ、原木(丸太)の断面形状(軸方向に対して直角な面の円周回りの形状、すなわち輪郭線)を計測する。この場合、原木はチャッキングユニットに把持された状態で回転させつつチャッキングユニットの中心線を回転軸として360度程度回転させ、測定点における断面形状(輪郭線)を軸方向からみた表示装置に重ねて表示し、そして、コンピュータにより解析しながら最大有効断面を有する角材の内接円を定め、該内接円の中心位置とチャッキングユニット回転軸中心位置とのずれに応じて原木の径方向位置を補正して一致させ、この補正後のセットアップ状態を保持しつつ原木を木取り作業の基準位置として搬送する方法が知られている。例えば元口側の軸方向から見た少なくとも3つの円を重ねて測定し、これら3つの円を重ね合わせてシュミレーションして、角材を取り出すとき最も野太の出にくい木取り中心を決定し、元口と末口におけるチャッキングユニットをX方向、Y方向或いは回転方向に少し移動させ、最も効率の良い状態でチェーン搬送機構のチェーンに載せて送材し、原木Wを帯鋸で加工するようにしてある(特許文献1)。
【0003】
また、曲がりを有する原木から角材を取り出すとき、野太の出現を前提とし、原木の外径計測を簡素化することによって、角材等の製品材を効率良く挽き出す新規な挽出方法並びにこれを行う製材装置を提供するものとして、製品材A1の四隅部が必ずしも角状に形成されない野太aOの出現を甘受することを前提としながら、まず挽き出そうとする製品材A1の寸法すなわち角寸を、原木AOの小径端側である末口径寸法によってほぼ一義的に設定し、一方原木AOの外径を把握するにあたっては、原木AOの矢高を上方に突き出すような状態を基準位置とし、この状態から製品材A1を挽き出した場合の四隅部のうち、少なくとも両下隅部に相当する原木AOの外径ポイントを複数カ所、不連続に測定して、原木の外形を推測することを特徴とする原木の挽出方法及び装置が提案されている(特許文献2)。
【0004】
更に、原木を安定した状態に拘持しつつ搬送、裁断し得るように改良し、且つ、修理コストの低減を図った原木裁断搬送装置として、原木をその長手方向に水平搬送しつつた竪型鋸刃により裁断するための原木搬送裁断装置において、前記原木を下ささえすると共に、連設した受台歯で原木を拘持するようにしたエンドレスの下部ローラチェーンと、当該下部ローラチェーンに噛合してこれに駆動力を伝達する下部スプロケットホィールとから原木搬送裁断装置を構成し、前記下部スプロケットホィールは、分割可能なホィール本体が固定盤に固定された構成としたものが提案されている(特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】特開平6−039803号
【特許文献2】特開2001−105403
【特許文献3】特開2002−370204
【0006】
通常、原木から角材や梁材を取り出すため帯のこで挽く場合、上記するように複数箇所の原木の輪郭線を測定し、軸方向の一方から重ねて表示し最大限の角材をとれるように「芯出し」する。即ち、原木(丸太)の軸方向からみた図12に示すように、丸太Wを「野太」のない芯出し状態を確認してから送材機構の一種であるチェーン送材機構のチェーン25の上に原木(丸太)Wを載せ、ピンチロール20,20,・・で押えながら該原木(丸太)W(以下、丸太Wとする)を搬送し帯のこで挽く。
【0007】
しかしながら、丸太Wは手前側の元口側の丸太径が太くて、末口側の奥側の径が小さく途中で若干曲がっているのが普通であり、図13(A)で示すような野太のない姿勢に丸太Wの状態を決めて帯のこ26,26で挽くつもりでチェーン25の上に載せても、図13(A)のQ部拡大図である図13(B)に示すように丸太Wとチェーン25との間に隙間があると、丸太Wの曲がりのためチェーン25に載せると回転してしまうことが多い。このため丸太Wは「芯出し」した状態であってもチェーンに載せると丸太の手前右側だけが接触しているため安定せず、図14に示すように、若干回転して手前右、左側手前、奥と3点で接触して安定する。実際の作業時には、上からピンチロール20,20,・・で丸太Wを押さえるので、挽く予定の角材の角に「野太」が残る状態になる。このように、ピンチロール20,20,・・で丸太Wを押え、図14の状態で角材を挽いた場合、柱の右上や右下に「野太」ができて製品価値を下げることとなる。尚、図15は丸太Wを挽く場合、該丸太Wは複数のピンチロール20,20,・・で押えながら送材する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記する課題に対処するためになされたものであって、「芯出し」した状態でチェーンに載せても回転することなく安定し、角材の角に「野太」が生じることなくそのまま「芯出し」した状態を維持してチェーン搬送機構により搬送することのできる原木の送材装置及び送材方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、原木の送材装置が、原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に一定の距離をおいて少なくとも2箇所切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材する搬送手段と、を備えて成ることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、原木の送材装置が、原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材する送材手段と、を備えて成ることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、原木の送材装置の前記把持装手段は、原木の輪郭線を測定するためのものと、最大角材を取り出すための芯出しを行うものとの二つの把持装置を用いることを特徴としている。
【0012】
更に、請求項4に記載の発明は、原木の送材装置の前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段は、自動又は手動であることを特徴としている。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、原木の送材方法が、原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に一定の距離をおいて少なくとも2箇所切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材することを特徴としている。
【0014】
更に、請求項6に記載の発明は、原木の送材方法が、原木両端部を把持する把持手段と、原木を元口近傍と末口近傍とこれら元口と末口との間の少なくとも1箇所に配置され該原木の軸方向に対して直角方向の輪郭線を測定する測定手段と、前記原木の少なくとも3箇所の輪郭線を測定すると共にこれら計測された複数の輪郭線を重ねて投影表示する表示手段と、前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段と、最大角度の矩形を芯出しした原木を固定する固定手段と、固定状態の原木の一側面を縦方向に切削して平面を形成する切削手段と、切削加工された平面部を基準面としてその平面部を載置・固定して送材することを特徴としている。
【0015】
更に、また、原木の送材方法の前記把持装手段は、原木の輪郭線を測定するためのものと、最大角材を取り出すための芯出しを行うものとの二つの把持装置を用いることを特徴としている。
【0016】
更に、また、請求項8に記載の発明は、原木の送材方法の前記原木を把持している両端部の把持装置を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段は、自動又は手動であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
上記いずれの手段としても、この原木の送材方法によれば、芯出しした原木をチェーンの上に載せても、原木の下面がチェーンの上で安定するので回転することがなくなり、芯出し状態を維持したままチェーン搬送機構のチェーンの上に原木を載せることができる。このため角材を挽くとき確実に野太のない状態の柱材や梁材を取り出すことができる。従って、柱材としての価値を落とすことなく高品質を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明を実施する場合の最良の実施について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の原木の送材方法で使用する送材装置の構成全体の主要部を示す平面図であり、図2は図1のP矢視側面図である。本発明の送材方法で使用される送材装置は、フレーム1に組み込まれるが、2は、製材される原木(丸太)W(以下、丸太Wとする)を投入するコンベア、3はコンベア2から投入された丸太Wを受けるストッパ付き丸太受け部であり、載置された丸太Wを停止させる。4は、前記ストッパ付き丸太受け部3に載置された丸太Wを(Aライン)から(Bライン)へ移載させる移載装置である。また、5は、丸太Wを帯のこ(図示省略)で切断する方向へ搬送(送材)するチェーンである。ここで、Aラインはコンベア2から投入された丸太Wを受け取るライン、Bラインは丸太Wの径測定するライン、Cラインは丸太姿勢制御するライン、Dラインは姿勢制御された丸太Wを送材するチェーンに載せ移動するラインである。尚、30,30は、帯鋸を設置した切断装置である。
【0019】
次に、6は、丸太Wの元口と末口を把持する把持部6A,6Bを備えた第1丸太把持装置(把持手段或いはチャッキングユニット以下、第1丸太把持装置6とする)であり、丸太Wの複数の輪郭線を測定する際に使用する。7は、元口と末口を把持する把持部7A,7Bを備えており、丸太Wから角材を取り出すときの芯出しを行う第2丸太把持装置(把持手段或いはチャッキングユニット以下、第2丸太把持装置7とする)であり、丸太Wから角材を取り出すときの芯出しに使用する。これらの第1丸太把持装置6と第2丸太把持装置7とは、後述するように同一の構成を有し、丸太Wの複数の輪郭線を測定する場合と、丸太Wから角材を取り出すときの芯出しする場合、交互に使用する。
【0020】
8は丸太の数箇所の丸太径(輪郭線)を測定する丸太径測定装置であり、丸太Wの回転に従い接触揺動する接触バー8Aと変位量検出器8Bから成る。変位量検出器8Bは、その変位量検出信号を表示装置(後述)で輪郭線として表示するようになっている。この丸太径測定装置8では、前記第1丸太把持装置6で丸太Wを把持した状態で回転させると(通常、360度程度回転)該丸太径測定装置8の揺動する接触バー8Aと該接触バー8Aと連動する変位量検出器8Bで丸太Wの複数箇所の輪郭線を測定検出する。この輪郭線の検出、表示については更に後述する。該丸太径測定装置8は、丸太Wの元口と末口とこれら元口と末口との間に少なくとも1個の合計3個配置される(実施例では4個配置してある)。
【0021】
前記第1丸太把持装置6と第2丸太把持装置7との動作を説明すると、丸太Wの径の測定のための回転と丸太Wの姿勢制御を行う際交互に、その回転と姿勢制御動作を行う。すなわち、図3(A)に示すように、第1丸太把持装置6がBライン上で把持部(6A、6B)で丸太W両端部を把持して丸太W径を測定し、Cライン上へ移動させる。Cライン上の第2丸太径測定装置7は、丸太Wの芯出しを行った後把持部(7A、7B)を丸太Wから離して後Bライン上へ移動させる。図3(B)に示すように、Cライン上で芯出しした第1丸太把持装置6は、把持部(6A、6B)を離すが、その間第2丸太把持装置7は把持部(7A、7B)で丸太Wの両端部を把持する。図3(C)に示すように、第1丸太把持装置6の把持部(6A、6B)から離された丸太Wは芯出しされた状態で丸太固定装置9で固定され、Dラインへ移動される。この間、第1丸太把持装置6はBラインへ戻り、再び投入された丸太Wを把持して径を測定する。図3(D)に示すように、第2丸太把持装置7が丸太Wの芯出しを行い丸太固定装置9で固定された丸太WをDラインの丸太搬送ラインでチェーン搬送機構5へ移動させるが、この間2箇所フライス10,10によって平面部(A1,A2)を加工作成する。この間、第1丸太把持装置6は丸太Wの径を測定し、第2丸太把持装置7は丸太Wの芯出しを行う。そしてその状態で丸太固定装置9に固定されてDラインのチェーン搬送機構5に丸太Wは安定的に載置することができる。これらの動作の詳細は図4乃至図10で説明する。
【0022】
前記丸太径測定装置8で長手方向数箇所の輪郭線の検出された丸太Wは、把持部6A,6Bに把持されたまま(Bライン)から(Cライン)に移動する。把持部6A,6Bにて元口と末口をそれぞれ独立に左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)、に移動かつ回転(回転方向)させて、野太のない最も大きな角材を取れる状態に芯出しし、後述する丸太固定装置9で芯出しされた状態の丸太Wを固定する。この場合のX方向とY方向及び周方向の移動測定と信号化はエンコーダとボールねじとの組み合わせ等で行う(この項更に後述)。前記第1丸太把持装置6は、Cラインで把持部6A,6Bを元口と末口をそれぞれ独立に左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)に移動かつ回転させて、野太のない最も大きな角材を取れる状態に芯出しする。そしてこの間、第2丸太把持装置はBライン方向へ移動し、把持部7A,7Bで丸太Wを把持しこのBラインで各位置の丸太径を測定する。
【0023】
更に、前記原木の両端部を把持している丸太把持装置は、第1丸太把持装置6と第2丸太把持装置7を用いているが、これら丸太把持装置6や7を独立に上下・左右及び周方向に移動調整して投影表示した輪郭線のいずれにもはみ出さない最大の矩形を芯出しして特定する手段は、自動又は手動で行うようにしても良い。
【0024】
また、図1及び図2で示す10,10は、いずれもフライスであり、駆動装置11によって駆動されるが、丸太Wの底面の一部を平らに切削加工するためのものである。後述すにるように[段落番号0028]、芯出しされた丸太Wは丸太固定装置9で固定された状態で水平方向に移動させるが、その際フライス10,10が丸太Wの一部を切削して平坦部W1,W2(図11参照)が形成される。この平坦部W1,W2はチェーン5に載置する際そのままの状態で載せることができるので丸太Wが少し回転する、というようなことはない。
【0025】
丸太固定装置9は、輪郭線の検出された丸太Wを固定するが、芯出しの過程では第1丸太把持装置6や第2丸太把持装置7が丸太Wを把持したり、離したりする際固定したり、固定を解除したりする。該丸太固定装置9は、図2にも示すように、ガイド13上を左右に移動可能とした一対の台座14,14と、該台座14,14に固定され一対の丸太チャック爪15,15を上下に駆動させる一対のシリンダ16,16と、前記一対の台座14,14をガイド13上で対称にかつ独立に幅広としたり、幅狭としたり左右別々に移動するよう駆動するシリンダ17,17と、で構成されている。18は、前記丸太固定装置9全体をチェーン5のある方向へ移動させるシリンダ(駆動手段)である。また、20は、丸太Wをチェーン5で送材する際固定する丸太押えである。この丸太固定装置9は、元口の近傍と末口の近傍との2箇所に設ける。
【0026】
この発明の原木の送材方法で使用される送材装置の構成は以上のようであるが、次にこの送材装置を用いた送材方法の詳細について説明する。
先ず、コンベア2に投入された丸太Wは、ストッパ付き丸太受け部3で受ける。図4(A)は、コンベア2からストッパ付き丸太受け部3で受けた丸太Wを、移載装置4でBラインへ移動させ、第1丸太把持装置6で把持させる前の状態の平面図であり、図4(B)は正面図である。これらの図に示すように、移載装置4に載せられた丸太Wは、ストッパ付き丸太受け部3を下げ、移載装置4を少し上げ、該移載装置4を少し移動させて(このときストッパ付き丸太受け部3はシリンダ3Aにより元に戻す)、第1丸太把持装置6で元口と末口とを把持部6A,6Bで挟持する。そして、図5(A)、図5(B)に示すように、丸太Wは該第1丸太把持装置6で挟持されると、360度程度回転させ、各丸太径測定装置8でその位置の丸太径(輪郭線)が測定される。
【0027】
図6(A)、図6(B)に示すように、丸太Wの輪郭線が測定されると第1丸太把持装置6で把持した状態のまま丸太Wは、第1丸太把持装置6にてCラインに移動する。そして図6(A)に示すように、各丸太径測定装置8で測定された輪郭線は、図7(A)に示すように、L0 を中心として回転し軸方向の輪郭線として表示装置に重ねて表示される。この場合、丸太Wの各位置での輪郭線がそのまま表示されているので、このままの状態で野太の出ない角材を取ろうとしても最大の角材を取れる状態ではない。そこで、図7(B)に示すように、元口側と末口側を同時にX方向、Y方向、回転方向に画像上で重ねて表示された輪郭線を最も大きな角材がとれるよう制御手段(CPU)によりシュミレーションして芯出しし、L1 を中心としてその最大の角材が取れる状態の丸太Wを丸太固定装置9で固定する。図8(A)、図8(B)は図7(A)、図7(B)の輪郭線の表示から最大の角材を取り出す際の状態を示す動作を示す平面図と正面図である。
【0028】
次に、図9(A)は丸太Wを丸太固定装置9で固定して第1丸太把持装置6で把持を解除し、フライス10で丸太Wの下面を切削する前の状態を示す場合の平面図であり、図9(B)は正面図である。また、図10(A)、図10(B)は丸太Wをフライス10で切削し、チェーン5の上に載置した状態を示す図である。即ち、芯出しして、丸太固定装置9で固定された丸太Wは、そのまま横方向(水平方向)に移動させ、2箇所に設置したフライス10,10により表面の一部が平らに切削加工され平面部W1,W2が形成される(図12参照)。そして、図11(A)、図11(B)に示すように、芯出しされた丸太を丸太固定装置9で固定された状態で、送材機構のチェーン5の上に移動させ、チェーン5の上に載せ、ピンチロール20,20,・・(図13参照)で押さえてから丸太固定装置9のシリンダ17,17を左右に移動させ固定状態を解除してチェーン5を駆動する。この丸太送材に際しては上部を複数点丸太押え(ピンチロール)20で押さえても、丸太は回転することなく芯出しした状態を維持して送材することができる。
【0029】
図12は下面の2箇所をフライス10,10によって切削され、丸太固定装置9の丸太チャック爪15,15で固定してチェーン5に設けたドック5A,5Aに平面部W1,W2を載せる状態を示す斜視図である。このように、芯出しされた状態の丸太Wに平面部W1,W2を設けてチェーン5に載せると、丸太Wは回転することなく、そのままの状態で角材を取り出すための製材加工が可能となるのである。すなわち、これら平面部W1,W2は角材を取り出すときの基準面となる。そして、この場合、従来問題となっていたチェーン上で丸太が3点支持等により押え装置で押さえると、丸太が回転して角材を挽いても角の一部に野太が残り、商品価値を下げるという問題はなくなる。
【0030】
この発明の原木の送材方法の一実施の形態は以上のようであるが、上記実施の形態においては、同一目的を達成する各構成手段は他の手段に変えて実施することも可能である。例えば、輪郭線を測定し最大の角材を取り出すようシュミレーションするための丸太把持装置は、第1丸太把持装置6と第2丸太把持装置7との2つの丸太把持装置を用いたが、1つの丸太把持装置で輪郭線を測定し、且つ最大の角材を取り出すためのシュミレーションを行うためのものでもよい。また、丸太径測定装置8は、非接触型のレーザーを利用した測定装置や超音波測定装置を用いても良い。更に、フライス10は一部を平らに切削加工するようにしたが、下側面全体を平らに切削加工するようフライス10を縦方向に移動可能なように移動装置を設けても良い。下側面加工はフライス以外に、丸鋸、帯のこ等でもよい。また、搬送機構はチェーン搬送機構だけでなく、ワイヤー搬送機構等を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の原木の送材方法で使用する送材装置の構成全体の主要部を示す平面図である。
【図2】図1のP矢視正面図である。
【図3】第1丸太把持装置と第2丸太把持装置との動作を説明する図であり、図3(A)は第1丸太把持装置が丸太を把持し径を測定するため丸太を把持し丸太の芯出し位置へ移動する状態の図であり、図3(B)は第2丸太把持装置が丸太の径を測定するため丸太を把持し、第1丸太把持装置が芯出しした後把持部を離す状態の図であり、図3(C)は芯出しされた丸太を丸太固定装置が搬送機構へ載せ、丸太を離した第1丸太把持装置が元の丸太径測定位置へ移動し、第2丸太把持装置が丸太を把持して芯出し位置へ移動する状態の図であり、図3(D)は第2丸太把持装置が丸太の芯出しを行い丸太固定装置で固定された丸太を丸太搬送機構へ移動させる状態を示す図である。
【図4】図4(A)はコンベアから丸太受け部で受けた丸太Wを第1丸太把持装置で把持させた状態の平面図であり、図4(B)は正面図である。
【図5】図5(A)は、第1丸太把持装置で丸太を把持し、丸太の輪郭線を測定する際の平面図であり、図5(B)はその正面図である。
【図6】図6(A)は、丸太を第1丸太把持装置で把持した状態のままCラインへ移動した平面図であり、図6(B)はその正面図である。
【図7】図7(A)は、各丸太径測定装置で測定された輪郭線を軸方向の輪郭線として表示装置に重ねて表示された状態であり、図7(B)は、重ねて表示された輪郭線をX方向、Y方向、回転方向に移動させ最も大きな角材がとれるようシュミレーションして芯出しした状態の図である。
【図8】図8(A)は、図7(A)、図7(B)の輪郭線の表示から最大の角材を取り出す際の状態を示す動作を示す際の第1丸太把持装置と丸太固定装置部分の平面図であり、図8(B)はその正面図である。
【図9】図9(A)は、丸太を丸太固定装置で固定して把持し、フライスで丸太の下面を切削する前の状態を示す場合の平面図であり、図9(B)は正面図である。
【図10】図10(A)は、丸太をフライスで切削した後の状態を示す図であり、図10(B)は、その正面図である。
【図11】図11(A)は、芯出しされた丸太を丸太固定装置で固定して移動させチェーンの上に載せた状態の平面図であり、図11(B)はその正面図である。
【図12】下面の2箇所をフライスによって切削された丸太を、丸太固定装置の丸太のチャック爪で固定してチェーンに設けたドックに平面部W1,W2を載せる状態を示す斜視図である。
【図13】図13(A)は従来の丸太から角材を取り出す際の芯出しした状態の丸太を送材機構のチェーンの上に載せる際の断面図であり、図13(B)は図13(A)のQ部拡大図である。
【図14】従来の丸太から角材を取り出す際の芯出しした状態の丸太を送材機構のチェーンの上に載せた直後の断面図である。
【図15】従来の丸太から角材を取り出す際の芯出しした状態の丸太をピンチロールで押えながら送材する場合の正面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 フレーム
2 丸太投入用コンベア
3 ストッパ付き丸太受け部
4 丸太移載装置
5 送材用チェーン
6 第1丸太把持装置
7 第2丸太把持装置
8 丸太径測定装置
9 丸太固定装置
10 フライス
13 ガイド
14 台座
15 丸太チャック爪
16 シリンダ
17 シリンダ
18 シリンダ
20 ピンチロール(丸太押え)
W1,W2 平面部
【出願人】 【識別番号】000141554
【氏名又は名称】株式会社菊川鉄工所
【出願日】 平成19年4月23日(2007.4.23)
【代理人】 【識別番号】100090608
【弁理士】
【氏名又は名称】河▲崎▼ 眞樹


【公開番号】 特開2008−265199(P2008−265199A)
【公開日】 平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願番号】 特願2007−113131(P2007−113131)