トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 送り装置
【発明者】 【氏名】リン チー ユアン

【要約】 【課題】原材の長さがまだ十分あるのに、つかみ部の構成によって所望の長さの片材を切り出すことができないという材料の無駄を解消できる送り装置を提供する。

【解決手段】第1の送りモードにおいて丸のこ130がギャップに進入できる位置につかみ部10を配置しておき、第2の送りモードにおいてつかみ部10に設けられた入側クランプ16の送り部30側端面を丸のこ130の通る道から外れるまで、送りクランプ32端面から離れるように移動させることのできる第1の駆動手段13を備えさせた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の原材をその短手方向に切断する切断刃が出入りするギャップをその間に形成するとともに、原材切断時に原材を把持する入側把持手段および出側把持手段と、
原材を把持した状態で、前記一対の把持手段に原材を送る送り手段と、
前記送り手段が原材の後端部を把持しており、且つ前記送り手段が前記入側把持手段に近接した状態であって、前記ギャップに前記切断刃が存在しないときに、前記一対の把持手段を、前記送り手段から離れる方向であって、入側把持手段の送り手段側端面が少なくとも前記切断刃が通る道から外れるまで移動させる第1の駆動手段と
を備えることを特徴とする送り装置。
【請求項2】
前記一対の把持手段の移動可能距離が、前記入側把持手段の前記原材長手方向の幅と略同一に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の送り装置。
【請求項3】
前記第1の駆動手段は、前記一対の把持手段を前記原材長手方向に移動させるピストン機構を有することを特徴とする請求項1に記載の送り装置。
【請求項4】
前記入側把持手段と前記出側把持手段とは、それぞれ固定腕部と可動腕部とを対向させてなり、
前記固定腕部と協働して前記原材を把んだり放したりすることができるように、前記可動腕部の各々を前記原材長手方向に対して垂直且つ鉛直上向きから45度傾いた方向に往復移動させる第2の駆動手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の送り装置。
【請求項5】
前記第2の駆動手段は、前記可動腕部を往復移動させるピストン機構を有することを特徴とする請求項4に記載の送り装置。
【請求項6】
前記送り手段から前記入側把持手段の前記原材長手方向の幅と略同一距離だけ離れた位置に前記一対の把持手段を係止する制限手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の送り装置。
【請求項7】
前記原材長手方向に沿って一対のレールが設けられており、前記送り手段は該一対のレールに摺動自在に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の送り装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンチソーなどの定置式電動のこに取り付けられて原材を送る送り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
木材などの長尺状の原材を短手方向に切断する加工機械については、切断刃を揺動あるいは摺動可能に備える切断装置と上記原材を当該切断装置に送る送り装置とが組み合わされてなるものが主流であり、その送り装置に備えられた送り手段について様々な構成が提案されている(特許文献1を参照)。
【0003】
丸のこを用いて木材などの原材を切断することができる従来の送り装置付き定置式電動のこの正面図である図1、および、その平面図である図2に示すように、従来の送り装置付き定置式電動のこは、木材などの長尺状の原材4をその短手方向に切断する丸のこ101が摺動可能に取り付けられている切断装置1と、原材4を間欠的に連続して切断できるように切断装置1へ送る送り手段3が設けられた送り装置とを有する。
【0004】
上記送り装置に備えられた送り手段3は、摺動自在にレールと係合する送り座303と、送り座303に取り付けられ、原材4を把む送りクランプ304と、丸のこ101による切断がスムーズに行えるよう、丸のこ101の両脇位置(丸のこ101主面それぞれに対向する位置)に設けられ、原材4を固定保持することができる入側クランプ302及び出側クランプ301とを備えている。
【0005】
原材4を所望の長さLiに切り分ける場合、具体的には所望の長さLiがLの場合における送り手段3の動作を説明するための概略工程図である図3と上記図1、図2とを併用して説明すると、送り座303に取り付けられた送りクランプ304が入側クランプ302(その幅△W)と安全距離△Xを隔てて互いの壁面を対向させて配置された位置(図3において1点鎖線で示す。以下、「接近位置」という。)Aと、接近位置Aから更に距離L離れた実線で示す離間位置Bとの間で送り座303を往復させる。
【0006】
そして、離間位置Bにおいて送りクランプ304で原材4を挟み、送りクランプ304で原材4を把んだまま送り座303を接近位置Aまで進め、送り座303が接近位置Aに到達すると、送りクランプ304を開状態として、送りクランプ304から原材4を開放する。
【0007】
送りクランプ304から原材4を開放すると同時に、入側クランプ302と出側クランプ301とで原材4を把んで固定する。
【0008】
そして、入側クランプ302と出側クランプ301との間に設けられたギャップに切断手段1の丸のこ101を1回往復させ、固定されている原材4を切断する。
【0009】
丸のこ101による原材4の切断が完了すると、次いで、送りクランプ304の開状態を維持したまま送り座303が離間位置Bに戻り、離間位置Bにて再び送りクランプ304で原材4を把んで送り座303が接近位置Aへ進む。このように送り座303が間欠的に往復運動しながら原材4を切断手段1へ送りつつ、切断手段に備えられた丸のこ101もそれに対応して原材4の短手方向に摺動し、原材4を所望の長さLi(=L)の片材に切り分けることができる。
【特許文献1】特開平06−254802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、原材4の残りの長さがL+△W+△Xに満たない場合、上記従来の送り装置付き定置式電動のこでは、送り座303が離間位置Bに移動したとき、送りクランプ304が原材4を挟むことができなくなり、その結果、原材4を続けて切断することができない。
【0011】
原材4の残りの長さがLより短ければ、処分するか他に利用する道を探すこともできるが、原材4の残りの長さが、なおLより長い場合、すなわち所望の長さLi(=L)の片材を切り出すのに十分な長さを有している場合、原材4から所望の長さLi(=L)の片材を切り出すことができないのは実に無駄である。更に、所望の長さLiが入側クランプ302の幅△Wより短い場合、例えば図5に示すように、L=(1/2)△Wの場合、この無駄の度合いはなおさら無視できなくなる。
【0012】
なお、送りクランプ304の離間位置を図4中の離間位置Bより接近位置A側へ△L(位置b)までずらせば、原材4の長さがL+△W+△Xに満たなくても、原材4を挟むことができるが、その分、原材4を送る距離が△L減るため、所望の長さLiがLの場合に原材4を切り分けることができない。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、原材の無駄を解消することができる送り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明に係る送り装置では、長尺状の原材をその短手方向に切断する切断刃が出入りするギャップをその間に形成するとともに、原材切断時に原材を把持する入側把持手段および出側把持手段と、原材を把持した状態で、上記一対の把持手段に原材を送る送り手段と、上記送り手段が原材の後端部を把持しており、且つ上記送り手段が上記入側把持手段に近接した状態であって、上記ギャップに上記切断刃が存在しないときに、上記一対の把持手段を上記送り手段から離れる方向であって、入側把持手段の送り手段側端面が少なくとも上記切断刃が通る道から外れるまで移動させる第1の駆動手段と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る送り装置では、上記送り手段が原材の後端部を把持しており、且つ上記送り手段が上記入側把持手段に近接した状態であって、上記ギャップに上記切断刃が存在しないときに、上記一対の把持手段を上記送り手段から離れる方向であって、入側把持手段の送り手段側端面が少なくとも上記切断刃が通る道から外れるまで移動させる第1の駆動手段を備えているので、原材の残りの長さが、まだ所望の長さを含んでいる場合であって、上記入側把持手段が邪魔をして上記送り手段が原材の残りを送れない状況を解消することができ、所望の長さの片材を切り出し可能な長さが原材に残っている場合でも、当該片材を切り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下は、図6〜図10を用いて、本発明の構成について詳しく説明する。
【0017】
<定置式電動のこの構成>
図6は本実施の形態における送り手段付き定置式電動のこの外観を示す概略斜視図である。
【0018】
図6に示すように、送り手段付き定置式電動のこは、例えば木材などの長尺状の原材をその短手方向に切断する丸のこ130が揺動あるいは摺動自在に取り付けられている切断装置110と、当該原材を間欠的に連続して切断できるように切断装置110に搬送する送り装置100と、からなる。
【0019】
図7は、本実施の形態における送り装置を示す概略斜視図である。
【0020】
図7に示すように、送り装置100は、レール20上をその軌道に沿って移動可能な送り部30と、つかみ部10とを有する。
【0021】
図8は、本実施の形態における送り装置の要部を示す概略要部平面図であり、上記送り部の構成が分かるように送り装置の要部を示している。
【0022】
図8に示すように、レール20は、一点鎖線で示す原材200を丸のこ130(図7参照)へ送る方向(図8におけるX軸の負から正の方向。以下、「送り方向」という。)に沿って平行に配された一対のレールバー21からなる。
【0023】
送り部30は、摺動自在に一対のレールバー21と係合する送り座31と、送り座31に取り付けられ、且つ、原材を挟むことができる送りクランプ32とを備えている。送りクランプ32が原材200を挟めば、送り部30が、レール20に案内されて移動することによって原材200を運ぶことができ、レール20に沿って往復運動をすることができる。
【0024】
図9は、本実施の形態における送り装置のつかみ部を示す概略斜視図であり、図10は、当該つかみ部の要部断面図である。図10では、以下に説明する可動部、固定部、ピストンロッド、固定クランプ部のみを断面で示している。
【0025】
図9に示すように、送り装置100のつかみ部10は、自身を当該送り装置100本体に固定するための固定座11と、レール20の軌道方向と同じ方向に移動できるように固定座11と係合する可動座12と、可動座12の当該移動を操作する第1の駆動手段13とからなっている。
【0026】
第1の駆動手段13は、可動座12に固定されている第1のシリンダー体131と、レールバー21の軸に平行に延伸され、その一端が固定座11に固定され、他端が第1のシリンダー体131に差し込まれている第1のピストンロッド132とからなるものであり、第1のシリンダー体131と第1のピストンロッド132との相対移動(ピストン運動)によって、レール20の軌道に沿って可動座12を往復運動させることができる。
【0027】
また、可動座12は、原材200を固定保持することのできる入側クランプ16及び出側クランプ17と、入側クランプ16と出側クランプ17との間に設けられかつ丸のこ130が原材200を切断可能に進入することのできるギャップ191と、レール20に対して垂直且つ2本のレールバーを貫く仮想平面から鉛直方向上向き側へ45度傾いた方向にその本体軸が並行する略筒状の第2の駆動手段14とを有する。
【0028】
更に図9,10の双方に示すように、入側クランプ16および出側クランプ17は、それぞれ可動座12に固定されている固定クランプ部16a,17aと、当該固定クランプ部16a,17aに対して離間、接近することのできる可動クランプ部16b,17bとからなる。
【0029】
一方、第2の駆動手段14は、可動座12に固定されている第2のシリンダー部141と、レールバー21軸に対して垂直でかつ鉛直上向きから45度傾いた方向、別言すれば、2本のレールバー21軸を貫く仮想平面から鉛直上向き側に45度をなす方向Iに沿って相対運動(ピストン運動)をする第2のピストンロッド142とからなる。
【0030】
入側クランプ16および出側クランプ17における可動クランプ16b,17bをピストンロッド142の先端側に設けることによって、入側クランプ16の可動クランプ部16bと出側クランプ17の可動クランプ部17bとを第2の駆動手段14により操作することができる。
【0031】
ここで、上記方向Iを上記仮想平面から鉛直上向き側に45度となるように設計するのは、原材200の短手方向の断面がどのような形状であっても原材200を簡単な構成で確実に固定保持するためである。当該構成を採用することにより、図10に示すように、例えば、原材200の短手方向の断面形状が円形であっても、可動クランプ部16b,17bと固定クランプ部16a,17aとで原材200をしっかりと確実に固定保持することができる。
【0032】
また、図10に示すように、可動座12と固定座11との間には制限手段15が介在している。この実施形態において、制限手段15は、固定座11に取り付けられ、且つ上記方向Iに対して垂直な方向IIにその軸方向が沿っている第3のシリンダー体151と、一端が第3のシリンダー体151に挿入され、他端が可動座12に差し込まれた第3のピストンロッド152と、第3のピストンロッド152軸に対してその軸が垂直でかつ第3のピストンロッド152のうち可動座12に差し込まれた他端に取り付けられている制限ロッド153と、可動座12に設けられた制限ロッド収納部とからなる。
【0033】
第3のピストンロッド152のうち第3のシリンダー体151への挿入端が第3のシリンダー体151内を進行すると、制限ロッド153周面が可動座12の制限ロッド収納部の内周面に当接され、可動座12を固定座11に対して動けないようにすることができる。
【0034】
当該制限手段15を備えていることにより、レール20の軌道方向(原材200の長手方向)に可動座12が固定座11上を移動することを適宜係止することができる。
【0035】
本実施の形態では、当該制限手段15は、以下で説明する第1の接近位置A1あるいは第2の接近位置A2に入側クランプ16を配置できるように可動座12を固定座11上に係止するときに作動する。
【0036】
<定置式電動のこの動作>
続いて、本実施の形態における送り装置の動作について、適宜、不図示の切断装置の動作を交えて説明する。
【0037】
図11,12は、本実施の形態における送り装置の動作を示す概略工程図であり、図11は、図8と同じ視点で示しており、図12は、当該送り装置の動作を説明するために要部のみを正面から(図11におけるY軸の負から正に向かって)見た状態で示している。
【0038】
〔第1の送りモード〕
以下、図11、図12を用いて、原材200を所望の長さL1の片材に切り分ける第1の送りモードについて説明する。
【0039】
図11,12に示すように、送り部30が、レール20に案内されて、入側クランプ16、具体的には入側クランプ16の固定クランプ部16a(その幅△W)から安全距離△X隔てた第1の接近位置A1と、その第1の接近位置A1から更にL1離れた第1の離間位置B1との間で往復運動を行い、第1の離間位置B1において送りクランプ32で原材200を挟み、送りクランプ32で原材200を挟んだまま第1の接近位置A1まで進み、第1の接近位置A1に到達すると送りクランプ32を開状態にし、送りクランプ32から原材200を開放する。
【0040】
そして、送り部30が第1の接近位置A1に到達すると同時に、第2の駆動手段14が作動して入側クランプ16の可動クランプ部16bおよび出側クランプ17の可動クランプ部17b双方が各固定クランプ部16a,17aへ接近し、可動クランプ部16b,17bと固定クランプ部16a,17aとが原材200を挟んで固定保持する。
【0041】
入側クランプ16と出側クランプ17とで原材200を固定保持すると、丸のこ130(図9参照)が入側クランプ16と出側クランプ17との間にあるギャップ191(その幅△W1)に進入し、固定されている原材200を切断する。
【0042】
丸のこ130による原材200の切断が完了すると、次いで、送り部30の送りクランプ32を開状態にし、原材200を放した状態で送り部30が第1の離間位置B1に戻り、再び送りクランプ32で原材200を挟んで第1の接近位置A1へ進む。
【0043】
接近位置A1に配された送りクランプ32の端面と入側クランプ16の端面(入側クランプ16の固定クランプ部16aの端面)とは、不図示の緩衝部材によって安全距離△Xだけ隔てられている。
【0044】
接近位置A1に配された送りクランプ32の端面と入側クランプ16の端面(入側クランプ16の固定クランプ部16aの端面)とが、上記緩衝部材を挟んで互いに当接していてもよい。もちろん送りクランプ32の移動を緻密に制御できる場合には、上記緩衝部材を挟まずに送りクランプ32の端面と入側クランプ16の端面とを直接、当接させてよい。
【0045】
ここで、「当接」とは、送りクランプ32の端面と入側クランプ16の端面とが、間に他の部材を挟んで互いに当接する場合のみならず、それらの間に他の部材を挟むことなく直接接触していることを含む。
【0046】
上記動作を繰り返して、送り部30が、間欠的に往復運動しながら原材200を丸のこ130へ送り、丸のこ130がそれに対応して、原材200を所望の長さL1に切り分ける。
【0047】
このように、第1の送りモードにおいて原材200を所望の長さL1の片材に切り分ける動作を繰り返し、原材200の残りの長さがL1より長くL1+△W+△Xより短くなったとき(つまり、△W<L1<残りの長さ<L1+△W+△Xの関係が成立するとき)、本実施の形態における送り装置では第2の送りモードに切り替えて切り分け作業を続行する。
【0048】
〔第2の送りモード〕
第2の送りモードにおける動作は、上記所望の長さL1が入側クランプ16、具体的には固定クランプ部16aの幅△Wより長いか否かによって異なる。まずは所望の長さL1が入側クランプ16(固定クランプ部16a)の幅△Wより長い場合の動作について説明する。
【0049】
{所望の長さL1が入側クランプ16(固定クランプ部16a)の幅△Wより大きい場合について}
図13,14は、本実施の形態における送り装置の動作を示す概略工程図であり、図13は、図12と同じ視点で示し、かつ図12で示した要部よりも限定した部分を示しており、図14は、当該送り装置の動作を説明するために要部のみを正面から(図13におけるZ軸の正から負に向かって)見た状態で示している。
【0050】
この場合、原材200の残りの長さがL1+△W+△Xより短いので、第1の接近位置A1にて送りクランプ32が原材200を放した後、送り部30が第1の離間位置B1に戻っても送りクランプ32が原材200を挟むことができない。そこで、この場合には、送り部30が離間位置に戻る距離を△L1減らして、送り部30の離間位置を第1の離間位置B1から丸のこ130に近い第2の離間位置B2に変更して、送りクランプ32が原材200の後端部を把めるようにする。
【0051】
本実施の形態では、△Xと△W1との大きさが等しく、△L1の距離については、△W+△Xに設定している。
【0052】
一方、第1の送りモードの動作に従って送りクランプ32により送られてきた原材200を固定保持する入側クランプ16と出側クランプ17とは、丸のこ130がギャップ191に進入して第1の送りモードにおける最後の切断作業を完了した後、第1の駆動手段13の作動により、可動座12と共に第1の送りモード時の位置から出側(図13中の右側、あるいは図13におけるX軸の正側)へ△W+△W1の距離を移動する。
【0053】
これによって、第2の送りモードにおける当該場合では、第1の送りモードにおいて出側クランプ17が配されていた位置に、入側クランプ16が配されるようになり、そして、第1の送りモードにおいて入側クランプ16が配されていた位置に空間ができる。すると、第2の離間位置B2に戻った送り部30が、第1の接近位置A1で止まることなく更に距離△L1進んでも、すなわち第1の送りモード時と同じストローク量で移動しても、入側クランプ16(固定クランプ16a)に衝突することなく、移動後の入側クランプ16(固定クランプ16a)から丸のこ130が進入できる分だけ離れた第2の接近位置A2まで移動することができる(図14参照)。
【0054】
即ち、この場合には、第2の離間位置B2にて送りクランプ32が挟んだ原材200を、丸のこ130が切断できるように送り部30が距離L1を移動することができるようになって、第1の送りモードにおける最後の切断作業が完了した原材200から所望の長さL1の片材を切り出すことができる。
【0055】
{所望の長さL1が入側クランプ16(固定クランプ部16a)の幅△Wより短い場合について}
次いで、第2の送りモードにおいて、所望の長さL1が入側クランプ16の幅△Wより短く、例えばL1=(1/2)・△W(△Wの半分)の場合について、図15を参照しながら、以下のように詳しく説明する。
【0056】
図15は、本実施の形態において第2の送りモードでの送り装置の動作を示す概略工程図であり、図13と同じ視点で示している。
【0057】
この場合、所望の長さL1が入側クランプ16の幅△Wより短くなっているので、丸のこ130が第1の切断溝191に進入して第1の送りモードでの最後の切断作業を完了した後、第1の駆動手段13の作動により、可動座12と共に第1の送りモード時の位置から出側(図15中の右側、あるいは図15におけるX軸の正側)へ△W+△W1の距離を移動する。
【0058】
これによって、第2の送りモードにおける当該場合では、第1の送りモードにおいて出側クランプ17が配されていた位置に、入側クランプ16が配されるようになり、そして、第1の送りモードにおいて入側クランプ16が配されていた位置に空間、即ち送りクランプ32が入側クランプ16(固定クランプ部16a)に衝突することなく移動することのできる空間が形成される。
【0059】
したがって、第2の送りモードにおける当該場合では、送りクランプ32で原材200の後端部を挟んだまま送り部30が上記空間を進み、具体的には、L1の距離を2回進んで原材200を距離L1ずつ送り、距離L1送られる毎に入側クランプ16の固定クランプ部16aと送り部30の送りクランプ32との対向主面同士の間をZ軸方向に丸のこ130(図9参照)が進入して第1の送りモードにおける最後の切断作業が完了した原材200からL1の長さの片材を2つ切り出すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の送り装置は、あらゆる材料を切断する切断装置に適用することができる。特に、木材やプラスチック、紙などを所定の長さに切り取る切断装置に適用することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】従来の送り機構付き定置式電動のこの概略正面図である。
【図2】従来の送り機構付き定置式電動のこの概略平面図である。
【図3】従来の送り機構付き定置式電動のこの切断作業を示す概略工程図である。
【図4】従来の送り機構付き定置式電動のこの切断作業を示す概略工程図である。
【図5】従来の送り機構付き定置式電動のこの切断作業を示す概略工程図である。
【図6】本実施の形態における送り機構付き定置式電動のこの外観を示す概略斜視図である。
【図7】本実施の形態における送り装置を示す概略斜視図である。
【図8】本実施の形態における送り装置の要部を示す概略要部平面図である。
【図9】本実施の形態における送り装置のつかみ部を示す概略斜視図である。
【図10】本実施の形態における送り装置のつかみ部の要部を示す要部断面図である。
【図11】本実施の形態における送り装置の動作を示す概略工程図である。
【図12】本実施の形態における送り装置の動作を示す概略工程図である。
【図13】本実施の形態における送り装置の動作を示す概略工程図である。
【図14】本実施の形態における送り装置の動作を示す概略工程図である。
【図15】本実施の形態において第2の送りモードでの送り装置の動作を示す概略工程図である。
【符号の説明】
【0062】
10 つかみ部
11 固定座
12 可動座
13 第1の駆動手段
14 第2の駆動手段
15 制限手段
16 入側クランプ
17 出側クランプ
16a,17a 固定クランプ部
16b,17b 可動クランプ部
20 レール
21 レールバー
30 送り部
31 送り座
32 送りクランプ
100 送り装置
110 切断装置
130 丸のこ
131 第1のシリンダー体
132 第1のピストンロッド
141 第2のシリンダー体
142 第2のピストンロッド
151 第3のシリンダー体
152 第3のピストンロッド
153 制限ロッド
191 ギャップ
200 原材
A1 第1の接近位置
B1 第1の離間位置
A2 第2の接近位置
B2 第2の離間位置
【出願人】 【識別番号】506369302
【氏名又は名称】ホーホーチーシェクーフェンユーシエンコンシー
【出願日】 平成18年11月2日(2006.11.2)
【代理人】 【識別番号】100090446
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 司朗

【識別番号】100072442
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 修治

【識別番号】100125597
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 国人


【公開番号】 特開2008−114464(P2008−114464A)
【公開日】 平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願番号】 特願2006−299494(P2006−299494)