トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 卓上切断機
【発明者】 【氏名】高瀬 弘二

【要約】 【課題】回動角度及び加工部材の切断状況の視認性を高めた卓上切断機の提供。

【解決手段】木材Wを支持するベース31と、回動軸部24を有しベース21上に回動軸部24を中心として回動可能に担持されたターンテーブル22と、ターンテーブル22上に設けられターンテーブル2の上方で切断刃4を支持すると共に切断刃4をターンテーブル22に対して近接離間可能に揺動させる揺動軸部32を備えた切断部3と、ベース21に対するターンテーブル22の回動角度を表示する目盛部22D、指標部25と、指標部25近傍に設けられて指標部25を照らす光を照射する照射装置26と、を備えた卓上切断機1を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工部材を支持するベースと、
回動軸部を有し該ベース上に該回動軸部を中心として回動可能に担持されたターンテーブルと、
該ターンテーブル上に設けられ該ターンテーブルの上方で切断刃を支持すると共に該切断刃を該ターンテーブルに対して近接離間可能に揺動させる揺動軸部を備えた切断部と、
該ベースに対する該ターンテーブルの回動角度を表示する回動角度表示部と、
該回動角度表示部近傍に設けられて少なくとも該回動角度表示部を照らす光を照射する照射装置と、を備えることを特徴とする卓上切断機。
【請求項2】
該ターンテーブルは、該切断部を支持する切断部支持部と該回動軸部に関して該切断部支持部の反対側に設けられた台部とを有し、
該照射装置は該台部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の卓上切断機。
【請求項3】
該回動角度表示部は、該ベースに設けられた目盛部と該台部に設けられて該目盛部を指し示す指標部とから構成され、
該照射装置は少なくとも該指標部を照らす光を照射することを特徴とする請求項2に記載の卓上切断機。
【請求項4】
該照射装置は、照射部と照射支持部とを含んで構成され、
該照射部は、該回動軸部側に向けて光を照射可能な光源を備え、
該照射支持部は、該回動軸部から該照射部に向かう方向と直交すると共に該ターンテーブルの上面と平行な軸を介して該照射部を回動可能に支持していることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の卓上切断機。
【請求項5】
該照射支持部は、該回動軸部側に向けて開口する空間を有し、
該指標部は、該照射支持部と該回動軸部との間に配置され、
該照射部は、該照射支持部の該空間内に配置されて該指標部を照らす光を照射することを特徴とする請求項4に記載の卓上切断機。
【請求項6】
該照射装置は、レーザー光を照射可能であると共に該レーザー光が該切断刃の側面と該ターンテーブルの上面とが直交している状態で該切断刃の揺動軌跡上を照射可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の卓上切断機。
【請求項7】
該切断部と該ターンテーブルとの間には、該ターンテーブルの上面と同一平面上に該揺動軸部と略直交するように配置されて、該切断部を該ターンテーブルに対して傾動可能に接続する傾動軸部が設けられ、
該照射装置は、該傾動軸部の傾動軸に沿って該レーザー光を照射可能に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の卓上切断機。
【請求項8】
加工部材を支持するベースと、
回動軸部を有し該ベース上に該回動軸部を中心として回動可能に担持されたターンテーブルと、
該ターンテーブル上に設けられ該ターンテーブルの上方で切断刃を支持すると共に該切断刃を該ターンテーブルに対して近接離間可能に揺動させる揺動軸部を備えた切断部と、
該切断部と該ターンテーブルとの間に設けられ、該ターンテーブルの上面と同一平面上に該揺動軸部と略直交するように配置されて、該切断部を該ターンテーブルに対して傾動可能に接続する傾動軸部と、
該ターンテーブルの反傾動軸部側に設けられ、該切断刃の揺動軌跡上にレーザー光を照射可能な照射装置を有することを特徴とする卓上切断機。
【請求項9】
該照射装置は、該傾動軸部の傾動軸上を該レーザー光で照射可能に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の卓上切断機。
【請求項10】
該ターンテーブルは、少なくとも該上面に開口部を有する空間部を有し、
該照明装置は、該レーザー光を照射する照射部を有し、
該照射部は、該空間部内に配置されて、該ターンテーブルの該上面から上方に非突出に構成されていることを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の卓上切断機。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は卓上切断機に関し、特に照射装置を備えた卓上切断機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、木材等の加工部材を任意の切断角度で切断するために、加工部材を載置するベースと、ベース上に回動可能に担持されるターンテーブルと、ターンテーブル上に設けられ切断刃を揺動可能に支持する切断部と、を備えた卓上切断機が公知となっている。この卓上切断機では、ベースに対してターンテーブルを回動させることにより切断刃の加工部材に対する角度を変化させ、任意の切断角度に設定している。
【0003】
また従来の卓上切断機においては、特許文献1に示されるように、加工部材を照らす光を照射する照射装置が設けられており、暗所での切断作業において加工部材の視認性を高めている。
【特許文献1】特開2000−317901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、ベース上で回動するターンテーブルを備える卓上切断機には、その回動角度を表示する表示部が設けられている。この表示部は、ベース上に加工部材が載置された状態でも容易に視認できるように、作業者側位置である卓上切断機前方に配置されている。
【0005】
卓上切断機前方に表示部を配置する場合において、回動角度が0°の際にターンテーブルの前端部を避けるように、ベースの中心位置から0°位置をずらすと共に、指標部をずらした構成をとる卓上切断機がある。この卓上切断機の位置ずれは、熟練者でない作業者にとっては把握し難しいものであった。
【0006】
また、照射装置を切断部に配置した場合には、加工部材への照射を優先させるため、卓上切断機の前方に配置された表示部まで充分な照射がされず、視認性が確保されていなかった。特に加工部材が肉厚の場合などは、照射装置に加工部材の影ができ視認性が劣る場合があった。したがって暗所の作業においては、手持ちのライト等により表示部を照らし、回動角度の調整をする必要があった。
【0007】
また加工部材は、その上面及び側面に切断箇所の目安となる墨線が罫書かれる。しかし上述の卓上切断機では、ターンテーブル上に各部材を載置した場合に上面のみ照射されるため、側面部分の視認性が劣る場合があった。
【0008】
よって本発明は、回動角度及び加工部材の切断状況の視認性を高めた卓上切断機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明は、加工部材を支持するベースと、回動軸部を有し該ベース上に該回動軸部を中心として回動可能に担持されたターンテーブルと、該ターンテーブル上に設けられ該ターンテーブルの上方で切断刃を支持すると共に該切断刃を該ターンテーブルに対して近接離間可能に揺動させる揺動軸部を備えた切断部と、該ベースに対する該ターンテーブルの回動角度を表示する回動角度表示部と、該回動角度表示部近傍に設けられて少なくとも該回動角度表示部を照らす光を照射する照射装置と、を備えた卓上切断機を提供する。
【0010】
このような構成によると、回動角度表示部に光を照射することができるため、暗所においても容易に回動角度表示部を視認することができる。
【0011】
上記の卓上切断機において、該ターンテーブルは、該切断部を支持する切断部支持部と該回動軸部に関して該切断部支持部の反対側に設けられた台部とを有し、該照射装置は該台部に設けられていることが好ましい。
【0012】
このような構成によると、卓上切断機において台部が作業者側に位置するため、この位置から回動角度表示部に向けて光を照射することにより、作業者の回動角度表示部に対する視認性を高めることができる。
【0013】
また該回動角度表示部は、該ベースに設けられた目盛部と該台部に設けられて該目盛部を指し示す指標部とから構成され、該照射装置は少なくとも該指標部を照らす光を照射することが好ましい。
【0014】
このような構成によると、回動角度表示部において、最も重要な位置に光を照射することができ、作業者に対する視認性をより高めることができる。
【0015】
また該照射装置は、照射部と照射支持部とを含んで構成され、該照射部は、該回動軸部側に向けて光を照射可能な光源を備え、該照射支持部は、該回動軸部から該照射部に向かう方向と直交すると共に該ターンテーブルの上面と平行な軸を介して該照射部を回動可能に支持していることが好ましい。
【0016】
このような構成によると、照射範囲を拡張することができる。よって回動角度表示部のみならず、ベース上に載置されてターンテーブル上に配置されている加工部材にも光を照射することができる。
【0017】
また該照射支持部は、該回動軸部側に向けて開口する空間を有し、該指標部は、該照射支持部と該回動軸部との間に配置され、該照射部は、該照射支持部の該空間内に配置されて該指標部を照らす光を照射することが好ましい。
【0018】
このような構成によると、照射部が照射支持部により覆われた構成を採ることができる。よって加工部材を照射装置上に落としたとしても、照射部が保護され、破損を防止することができる。
【0019】
また該照射装置は、レーザー光を照射可能であると共に該レーザー光が該切断刃の側面と該ターンテーブルの上面とが直交している状態で該切断刃の揺動軌跡上を照射可能に構成されていてもよい。
【0020】
このような構成によると、該切断刃の揺動軌跡上にレーザー光を照射しているため、この軌跡上に位置するターンテーブル上の加工部材にレーザー光による罫書き線を引くことができる。
【0021】
また該切断部と該ターンテーブルとの間には、該ターンテーブルの上面と同一平面上に該揺動軸部と略直交するように配置されて、該切断部を該ターンテーブルに対して傾動可能に接続する傾動軸部が設けられ、該照射装置は、該傾動軸部の傾動軸に沿って該レーザー光を照射可能に構成されていることが好ましい。
【0022】
このような構成によると、切断部が傾動した場合においても、切断刃の軌跡が傾動軸の延長線と交わることができる。またレーザー光は傾動軸に沿って照射されるため、傾動軸の延長線部分で切断刃の軌跡とレーザー光とが交わることになる。よってターンテーブル上に加工部材が配置された状態で、加工部材の傾動軸の延長線部分となる部分を視認でき、これを切断時の目安とすることができる。
【0023】
また上記課題を解決するために本発明は、加工部材を支持するベースと、回動軸部を有し該ベース上に該回動軸部を中心として回動可能に担持されたターンテーブルと、該ターンテーブル上に設けられ該ターンテーブルの上方で切断刃を支持すると共に該切断刃を該ターンテーブルに対して近接離間可能に揺動させる揺動軸部を備えた切断部と、該切断部と該ターンテーブルとの間に設けられ、該ターンテーブルの上面と同一平面上に該揺動軸部と略直交するように配置されて、該切断部を該ターンテーブルに対して傾動可能に接続する傾動軸部と、該ターンテーブルの反傾動軸部側に設けられ、該切断刃の揺動軌跡上にレーザー光を照射可能な照射装置を有する卓上切断機を提供する。
【0024】
このような構成によると、クラウンディングモール材等の複雑な形状を備える加工部材において、加工部材に罫書かれた罫書き線の作業者側、即ち前側の部分にレーザー光を照射することができる。よって、このような加工部材であっても容易に罫書き線とレーザー光とを一致させ、罫書き線に沿わせた精度の良い切断を容易に行うことができる。
【0025】
また上記構成において、該照射装置は、該傾動軸部の傾動軸上を該レーザー光で照射可能に構成されていることがこのましい。
【0026】
このような構成によると、傾斜切断の際であっても、切断最終箇所、即ち、傾動軸部付近にレーザー光が照射されることにより、加工部材に予め描かれた罫書き線とレーザー光を一致させ、罫書き線に沿わせた精度の良い切断を容易に行うことができる。
【0027】
また該ターンテーブルは、少なくとも該上面に開口部を有する空間部を有し、該照明装置は、該レーザー光を照射する照射部を有し、該照射部は、該空間部内に配置されて、該ターンテーブルの該上面から上方に非突出に構成されていることが好ましい。
【0028】
このような構成によると、加工部材や工具等が照明装置、より詳しくは照射部に衝突して、照明装置や照射部を破損することを抑制することができる。また、通常レーザー光を照射する照明装置はレーザー光を照射する照射部と切断刃側面との位置関係を調整する調整機構を備えているが、被切断材や他部材などが照明部に衝突して、照明部の位置が不意にずれてしまうことを抑制することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の卓上切断機によれば、ターンテーブルの回動角度及び加工部材の切断状況の視認性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の実施の形態について、図1乃至図10に基づき説明する。図1に示される卓上切断機である卓上丸鋸1は、回動機構を備えた卓上丸鋸であり、ベース部2と、切断部3とから主に構成されている。
【0031】
ベース部2は、被切断部材である木材Wを担持するベース21と、ベース21上に回動可能に担持されたターンテーブル22と、ベース21に設けられたフェンス23とから主に構成されている。ベース21は、図2に示されるように、一対の左ベース21Aと右ベース21Bとから構成されている。これら左ベース21Aと右ベース21Bとが並んでいる方向を左右方向と定義し、ベース21の木材W(図1)を載置する面の上方を上方、反対を下方と定義する。
【0032】
また図2及び図3に示されるように、左ベース21Aと右ベース21Bとの間には、略弧状に構成されて左ベース21Aと右ベース21Bとを連結する円弧部21Cが設けられている。この円弧部21C上には、図3に示されるように中心位置を0°として、左右に角度が割り振られた目盛部21Dが設けられている。
【0033】
ターンテーブル22は、図1に示されるように回動軸部24を介してベース21上に担持され、図2に示されるように右ベース21Bと左ベース21Aとの間に配置されている。図1に示されるように、ターンテーブル22は略円台状のターンテーブル本体部22Aと、ターンテーブル本体部22Aの一方側に突出して円弧部21Cの上方に配置される台部22Bと、ターンテーブル本体部22Aの他方側に設けられ切断部3を支持する切断部支持部22Cとから構成されている。この台部22Bがターンテーブルより突出している方向であって左右方向と直交する方向を前方、反対を後方と定義する。
【0034】
また、ターンテーブル22の上面には、図3に示されるように切断部支持部22C(図1)近傍位置から台部22Bにかけて一連の溝部22aが形成されている。この溝部22aは回動軸部24上に配されており、後述の切断刃4が下方に揺動してターンテーブル22と交わった際の交線位置と同一位置にあり切断刃4の刃先を収容する箇所となっている。
【0035】
図3に示されるように、台部22Bには、空間部22bが形成されると共に、図1及び図3に示されるように、指標部25と、照射装置26と、規制操作部27とが設けられている。空間部22bは、台部22Bにおいて、上面に開口部を有しており、この開口部から、空間22bを通して台部22Bの下方に位置する円弧部21Cを視認可能となっている。
【0036】
指標部25は、アクリル板等の透明な部材から構成されており、図4に示されるように、空間部22b内において目盛部21D上に配置されている。よって指標部25を透過して目盛部21D上の目盛を視認することができる。また指標部25には、溝部22aの延長位置に沿って指示溝25aが形成されている。よってこの指示溝25aを目盛部21Dの任意の目盛に合わせることにより、溝部22aを任意の目盛に合わせることができる。この指標部25と目盛部21Dとから回動角度表示部が構成されている。
【0037】
照射装置26は、図5に示されるように、照射部26Aと照射支持部26Bとから主に構成されており、溝部22aの延長線上に配置されている。照射部26Aは、高照度のLEDを光源としており、少なくとも、指標部25を照射している状態で、照射部26Aが空間部22b内に位置するように配置されている。よって加工部材等が、台部22B上に落下してきた場合であっても、照射部26Aに損害する損害を抑制することができる。指標部25においても同様に空間部22B内に配置されているため、加工部材等の落下から保護されている。また照射部26Aは、導線26Cにより後述の電源ユニット34Aに接続されている。
【0038】
照射支持部26Bは、回動軸部24側に向けて開口する空間26bを有しており、この空間26b内に照射部26Aが挿入されている。よって照射部26Aは、照射支持部26Bにより保護される形態となり、工具等が照射装置26上に落下した場合でも、破損し難くなっている。また照射支持部26Bは、溝部22aの方向と直交すると共にターンテーブル22の上面と平行な軸26Dを有しており、この軸26Dを介して台部22Bに回動可能に接続されている。よって照射支持部26Bを回動させることにより、図5に示されるように照射部26Aによる照射位置を変化させることができ、より広い範囲を照射することができる。
【0039】
規制操作部27は、固定ハンドル27Aとロックレバー27Bとから構成されている。固定ハンドル27Aは、ターンテーブル22を回動する際の把握箇所となると共にターンテーブル22を所定の回動角度に固定することができる。ロックレバー27Bは、主として固定ハンドル27Aの下方側かつ円弧部21Cの下方側の位置に設けられ、ベース21に対してターンテーブル22を定められた任意の角度で固定することができる。
【0040】
図1に示されるように、フェンス23は、ベース21上であってターンテーブル22の上方位置に設けられており、図2に示されるように、左ベース21A及び右ベース21Bに対応して左フェンス23A及び右フェンス23Bから構成されている。左フェンス23A及び右フェンス23Bの前面は同一平面上に位置するように配置されており、図3に示されるように、ターンテーブルが0°の回動角度の位置に配置された状態で、溝部22aと左フェンス23A及び右フェンス23Bの前面とが略直交するように構成されて木材Wの位置を規定している。
【0041】
切断部支持部22Cには、切断部支持部22Cと切断部3とを接続する傾動軸部29が設けられている。傾動軸部29は、その軸がターンテーブル22の上面に含まれ、かつ溝部22aと一致するように配置されている。
【0042】
図1に示されるように切断部3は、傾動部31と、揺動軸部32と、切断本体部33とから主に構成されている。傾動部31は、傾動軸部29を介して傾動可能に切断部支持部22Cに接続されている。傾動部31には、切断部支持部22Cと螺合しているランプレバー31Aが設けられており、クランプレバー31Aを螺進させることにより、傾動部31と切断部支持部22Cとを固定して、切断部3を任意の傾動角度に設定している。揺動軸部32は、傾動部31に支持されて、その軸が略左右方向になるように配置されている。
【0043】
切断本体部33は、フレーム33Aと、ハウジング33Bと、カバー33Cと、ハンドル33Dと、切断刃4とを主に備えて構成されている。フレーム33Aは、揺動軸部32に接続されて、傾動部31に対して揺動可能に構成されている。ハウジング33Bは、フレーム33Aに接続されて、切断本体部33の外殻を形成し、内部に図示せぬモータやギアを内蔵している。またハウジング33B内には、照射部26Aと接続される電源ユニット34Aが設けられている。
【0044】
カバー33Cは、切断部3が上方に位置するときは切断刃4を覆い隠し、切断部3が下方(ターンテーブル22側)に揺動された時には切断刃4を露出させるように構成されている。
【0045】
ハンドル33Dはハウジング33Bの上方に設けられており、切断部3を揺動させるときの把持部となっている。ハンドル33Dには図示せぬモータを駆動制御するトリガ33Eと、電源ユニット34Aに接続されて照射部26AのON/OFFを制御する照射スイッチ34Bが設けられている。
【0046】
切断刃4は図示せぬモータにより回転駆動され、切断部3が下方に揺動された場合に、その一部が溝部22a内に挿入されるように配置されている。
【0047】
上記構成の卓上丸鋸1を暗所において使用する場合には、先ず固定ハンドル27Aを緩め、ターンテーブル22が回動可能な状態で、照射スイッチ34Bを押し、照射部26Aを点灯する。この状態で照射支持部26Bを下方に回動させ、図6及び図7に示されるように、指標部25に光を照射した状態で所定の角度に回動させる。
【0048】
卓上丸鋸1では、目盛部21Dの0°位置が、ベースの中心位置に設けられ、指標部25はターンテーブルの前端に設けられた空間部22b内に設けた構成とすることにより、感覚的に回動位置を認識し易く、熟練の作業者でなくとも、好適に回動位置を把握することができる。よって目盛部の0°位置が、ベースの中心位置からずれた位置に配置されていた従来の卓上丸鋸と比べて、位置ずれによる誤認等を抑制することができる。
【0049】
また指標部25は、空間部22b内に位置しているため、空間部22bを構成する台部22Bの壁により指標部25及び目盛部21D上に影ができ、回動角度が把握し難い場合がある。しかし照射部26Aで指標部25に光を照射していることにより、暗所においても指標部25及び目盛部21Dを容易に読み取ることができ、回動角度の調整を容易に行うことができる。また卓上丸鋸1において台部22Bが作業者側である前方に位置するため、この位置から指標部25に向けて光を照射することにより、作業者の回動角度表示部に対する視認性を高めることができる。
【0050】
照射部26Aで回動角度が設定された後に、クランプレバー31Aを緩め、切断部3を傾動させて任意の傾動角度にした後に、クランプレバー31Aを締め、任意の傾動角度に設定する。その後に、木材Wをベース21上に載置し、図5に示されるように照射支持部26Bを上方に回動させ、木材Wの前側側面近傍に光を照射する。これにより、木材Wの前側側面に予め切断置決め用の墨線が引かれている場合であっても、これを容易に視認することができ、切断作業を好適に行うことが可能となる。
【0051】
本発明による卓上切断機は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々の変形や改良が可能である。例えば図8に示されるように、照射部126Aからレーザー光を照射する構成を採ってもよい。この照射部126Aは、台部22Bの一部から構成される照射支持部26Bに保持され、レーザー光を照射する部分が、空間部22b内に配置されている。よって木材W等が照射部126Aに衝突して、照射部126Aを破損することを抑制することができる。
【0052】
照射部126Aから照射されたレーザー光は、図9に示されるように、切断刃4の側面がターンテーブル22の上面と略直交するように、切断部3が配置された状態で、少なくとも傾動軸部29の軸上に形成されている溝22aを照射して切断刃4を揺動させた時の軌跡Tに沿った照射領域Sを形成するように構成されている。この状態においては、木材Wの切断位置、即ち側面の罫書き線に沿ってレーザー光が照射されるため、罫書き線を容易に認識でき、切断時の正確性を増すことができる。
【0053】
また図10に示されるように、切断部3を傾動させた場合であっても、切断刃3の軌跡Tは、溝22aと交差する。またレーザー光の照射領域Sは、溝22a内にも位置している。上述のようにレーザー光は傾動軸部29の軸に沿って照射されるため、傾動軸部29の延長線部分となる溝22aで切断刃4の軌跡とレーザー光とが交わることになる。よってターンテーブル22上に木材Wが配置された状態で、木材Wの傾動軸部29の延長線部分となる部分、即ち木材Wの側面における切り終わり部分を視認でき、これを切断時の目安とすることができる。
【0054】
また照射部126Aと照射支持部126Bとの間には、照射部126Aを切断刃4の回転軸方向に移動可能であると共に、切断刃4がベース部2の上面と直交した状態で、切断刃4と照射部126Aから照射されるレーザー光との平行度を調整可能な微調整機構を設けてもよい。
【0055】
この場合においても、照射部126Aが空間部22b内に配置されて照射部126Aに木材W等が当接することが抑制されているため、微調整機構での微調整が狂い難く、微調整された状態を長期間にわたって保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の側面図。
【図2】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の正面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の部分平面図。
【図4】図3の丸枠IV内の部分詳細図。
【図5】図1の丸枠V内の部分詳細図。
【図6】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の回動操作を行った場合の部分平面図。
【図7】図6の丸枠VII内の部分詳細図。
【図8】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の変形例に係る側面図。
【図9】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の変形例に係る正面図。
【図10】本発明の実施の形態に係る卓上切断機の変形例に係る傾動状態の正面図。
【符号の説明】
【0057】
1・・卓上丸鋸 2・・ベース部 3・・切断部 4・・切断刃 21・・ベース
21A・・左ベース 21B・・右ベース 21C・・円弧部 21D・・目盛部
22・・ターンテーブル 22A・・ターンテーブル本体部 22B・・台部
22C・・切断部支持部 22a・・溝部 23・・フェンス 23A・・左フェンス
23B・・右フェンス 24・・回動軸部 25・・指標部 25a・・指示溝
26・・照射装置 26A・・照射部 26B・・照射支持部 26C・・導線
26D・・軸 26b・・空間 27・・規制操作部 27A・・固定ハンドル
27B・・ロックレバー 29・・傾動軸部 31・・傾動部
31A・・クランプレバー 32・・揺動軸部 33・・切断本体部
33A・・フレーム 33B・・ハウジング 33C・・カバー 33D・・ハンドル
33E・・トリガ 34B・・照射スイッチ 34A・・電源ユニット
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年11月2日(2006.11.2)
【代理人】 【識別番号】100094983
【弁理士】
【氏名又は名称】北澤 一浩

【識別番号】100095946
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 伸

【識別番号】100099829
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 朗子

【識別番号】100135356
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 邦彦


【公開番号】 特開2008−114454(P2008−114454A)
【公開日】 平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願番号】 特願2006−299108(P2006−299108)