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卓上鋸のフェンス用の整合システム - 特開2008−80800 | j-tokkyo
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【発明の名称】 卓上鋸のフェンス用の整合システム
【発明者】 【氏名】スティーブン・シー・オーバーハイム

【氏名】ラビ・ボールガンティ

【要約】 【課題】正確で精度の高い整合を判定し実現するための安価なシステムを提供する。

【解決手段】卓上鋸用の整合システムであり、卓上鋸は、その卓の天板を貫通している回転可能な刃を有しており、天板は、刃の面に平行な方向に向けて間隔を空けて配置された標識を有している。整合システムは、第1及び第2端部分を有する細長いフェンスを備えており、少なくとも第1端部分はフェンスを卓上鋸に固定するための機構を有しており、細長い部分は、第1端部分に取り付けられ、卓の天板上を伸長しており、フェンスは、通常は細長い部分が刃の面に平行になる向きに配置されていて、刃に対して横方向に調整可能である。少なくとも2つの発光ユニットが、フェンスに、フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置で取り付けられている。各ユニットは、光を、フェンスの一方の側で標識に向けて方向決めすることができるように作られており、観察者が、フェンスが標識に平行な向きに配置されているか否かを判定できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
卓上鋸であって、卓の天板の穴を貫通して延びている回転可能な刃を備え、前記卓の天板は、前記刃の面に平行な方向に向けられた、間隔を空けて配置された標識を有しており、前記卓上鋸は、また、整合システムを備えており、
前記整合システムは、第1及び第2端部分を有する細長いフェンスを備えており、少なくとも前記第1端部分は前記フェンスを前記卓上鋸に固定するための機構を有しており、細長い部分が、前記第1端部分に取り付けられて前記卓の天板の上を延びており、前記フェンスは、通常は前記細長い部分が前記刃の面に平行になる向きに配置され、前記刃に対して横方向に調整可能になっており、
前記整合システムは、また、少なくとも2つの視認表示装置を備えており、前記視認表示装置は、前記フェンスの少なくとも一方の側に、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けて設けられ、これによって、観察者が、前記フェンスが前記標識に平行な向きに配置されているか否かを判定できる、卓上鋸。
【請求項2】
請求項1に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置は、前記フェンスに、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置で取り付けられた少なくとも2つの発光ユニットを備えており、
各発光ユニットは、光を、前記フェンスの第1側で前記標識に向けて方向決めし、観察者が、前記フェンスが前記標識に平行であるであるか否かを判定できる、卓上鋸。
【請求項3】
請求項2に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置のそれぞれは、可干渉光のビームを、前記卓の天板上の、前記フェンスの側から所定の距離に放射するように構成されたレーザーを備えている、卓上鋸。
【請求項4】
請求項3に記載の卓上鋸において、
前記レーザーは、前記フェンスに取り付けられている調整可能なロッカー機構に取り付けられたレーザーLEDである、卓上鋸。
【請求項5】
請求項4に記載の卓上鋸において、
前記フェンスは、その側部及び底部に、前記ロッカー機構が取り付けられる角度が付いた面を有する窪みを有している、卓上鋸。
【請求項6】
請求項5に記載の卓上鋸において、
前記ロッカー機構は、前記レーザーLEDが取り付けられる部材を備えており、
前記部材は、前記角度が付いた面に接触させるための概ね曲がった凸面と、前記凸面の前記角度が付いた面に対する角度方位を調整して、前記レーザーLEDにより放射される前記光ビームの方向を調整するための手段と、を有している、卓上鋸。
【請求項7】
請求項6に記載の卓上鋸において、
前記調整手段は、前記凸面の両側に、前記角度が付いた面の穴に通される少なくとも2つのスクリューを備えている、卓上鋸。
【請求項8】
請求項6に記載の卓上鋸において、
前記凸面は、概ね円柱状形の少なくとも一部である、卓上鋸。
【請求項9】
請求項2に記載の卓上鋸において、
前記フェンスに、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置で取り付けられた少なくとも2つの発光ユニットを更に備えており、
各ユニットは、光を、前記フェンスの第2側で前記標識に向けて方向決めして、観察者が、前記フェンスが前記標識に平行な向きに配置されているか否かを判定できるように構成されている、卓上鋸。
【請求項10】
請求項2に記載の卓所鋸において、
前記標識は、前記卓の天板を横断して延びている複数の間隔を空けて配置された平行な線を備えている、卓上鋸。
【請求項11】
請求項2に記載の卓上鋸において、
前記発光ユニットのそれぞれは、さらに、透明な外カバーを備えている、卓上鋸。
【請求項12】
請求項6に記載の卓上鋸において、
前記部材は、概ね平らなプレートを備えている、卓上鋸。
【請求項13】
請求項2に記載の卓上鋸において、
前記発光ユニットに電力供給するために前記フェンスに設置された電源と、前記電源を前記発光ユニットに接続するためのスイッチを含んでいる回路と、を更に備えている、卓上鋸。
【請求項14】
請求項13に記載の卓上鋸において、
前記回路は、前記スイッチが起動されてから一定時間、前記発光ユニットに電力を供給するよう作動する、卓上鋸。
【請求項15】
請求項1に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置のそれぞれは、前記フェンスの前記側に対して向きを設定された平らな表面を有する照準要素を備えており、観察者が、前記平らな表面の面に沿って前記卓の天板を見て、前記平らな表面の面が前記卓の天板に目視で当たる位置を前記標識に対して求めることができるようにしている、卓上鋸。
【請求項16】
請求項15に記載の卓上鋸において、
前記フェンスは、その側部と底部に、前記照準要素が取り付けられる角度が付いた面を備えた窪みを有している、卓上鋸。
【請求項17】
請求項16に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置は、前記照準要素を前記角度が付いた面に取り付けるためのスクリューと、前記照準要素の、前記角度が付いた面に対する角度を調整するためのシム部材を更に備えている、卓上鋸。
【請求項18】
卓上鋸と共に使用される調整可能なフェンスであって、
前記卓上鋸は、卓の天板の穴を通って延びる回転可能な刃を有しており、
前記卓の天板は、前記刃の面に対する平行度の基準を提供する標識を有しており、
前記フェンスは、
前記フェンスを前記卓上鋸に固定するための機構を有している前クランプ部分と、
前記クランプ部分に取り付けられており、前記卓の天板の前から後ろまで延びている細長い部分であって、前記刃の面に実質的に平行である、細長い部分と、
前記フェンスの少なくとも一方の側に、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置に配置されている少なくとも2つの視認表示装置とを備え、前記視認表示装置によって、観察者が、各位置での前記フェンスの横方向位置を前記標識と比較して、前記細長い部分が前記標識に実質的に平行であるか否かを判定できる、調整可能なフェンス。
【請求項19】
請求項18に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記視認表示装置は、前記フェンスに、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置で取り付けられている少なくとも2つの発光ユニットを備えており、
各ユニットは、光線の細いビームを、前記フェンスの第1側から所定の距離に前記標識に向けて方向決めできるように構成されており、観察者が、各点の位置を前記標識と比較して、前記細長い部分が前記標識に実質的に平行であるか否かを判定できる、調整可能なフェンス。
【請求項20】
請求項19に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記発光ユニットのそれぞれは、前記フェンスに取り付けられた調整可能なロッカー機構に取り付けられたレーザーLEDを備えている、調整可能なフェンス。
【請求項21】
請求項20に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記フェンスは、その側部と底部に、前記ロッカー機構が取り付けられる角度が付いた面を備えた窪みを有している、調整可能なフェンス。
【請求項22】
請求項21に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記ロッカー機構は、前記レーザーLEDが取り付けられるプレート部材を備えており、
前記プレート部材は、
前記角度が付いた面に接触させるための部分的に円柱形状の部分と、
前記プレート部材の前記角度が付いた面に対する角度方位を調整して、前記レーザーLEDによって放射される前記光線の細いビームの方向を調整するための手段と、を有している、調整可能なフェンス。
【請求項23】
請求項19に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記フェンスに、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置で取り付けられた少なくとも2つの発光ユニットを更に備えており、
各ユニットは、光線の細いビームを、前記フェンスの第2側から所定の距離に前記標識に向けて方向決めし、観察者が、各点の位置を前記標識と比較して、前記細長い部分が前記標識と実質的に平行であるか否かを判定できるように構成されている、調整可能なフェンス。
【請求項24】
請求項19に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記発光ユニットは、前記フェンスの両側端部分に配置されている調整可能なフェンス。
【請求項25】
請求項19に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記視認表示装置のそれぞれは、前記フェンスの前記側に対して向きを設定された平らな表面を有する照準要素を備えており、観察者が、前記平らな表面の面に沿って前記卓の天板を見て、前記平らな表面の面が前記卓の天板に目視で当たる位置を前記標識に対して求めることができるようにする、調整可能なフェンス。
【請求項26】
請求項25に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記フェンスは、その前記側部及び底部に、前記照準要素が取り付けられる角度が付いた面を備えた窪みを有している、調整可能なフェンス。
【請求項27】
請求項26に記載の調整可能なフェンスにおいて、
前記視認表示装置は、前記照準要素を前記角度が付いた面に取り付けるためのスクリューと、前記照準要素の前記角度が付いた面に対する角度を調整するためのシム部材と、を更に備えている調整可能なフェンス。
【請求項28】
卓上鋸であって、
卓の天板の穴を通って延びている回転可能な刃を備えており、
前記天板は、前記刃の面に対する平行度の基準を提供する標識を有しており、
前記卓上鋸は、また、調整可能なフェンスを備えており、
前記フェンスは、
前記フェンスを前記卓上鋸に固定するための機構を有する前クランプ部分と、
前記クランプ部分に取り付けられ、前記卓の天板の前から後ろまで延びている細長い部分であって、前記刃の面と実質的に平行である、細長い部分と、
前記フェンスに取り付けられた2セットの2つの発光ユニットとを備えており、
各セットは、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置に設けられた前記2つの発光ユニットを有しており、
一方のセットの各ユニットは、光線の細いビームを、前記フェンスの一方の側から所定の距離に前記標識に向けて方向決めするように構成されており、
他方のセットの各ユニットは、光線の細いビームを、前記フェンスの一方の側から所定の距離に前記標識に向けて方向決めするように構成されており、何れかのセットのユニットからの光の点又は線は、観察者が、各点の位置を前記標識と比較して、前記細長い部分が、前記標識に実質的に平行であるか否かを判定することができるようにしている、卓上鋸。
【請求項29】
卓上鋸であって、
卓の天板の穴を貫通して延びる回転可能な刃を備えており、
前記卓の天板は、前記刃の面に平行な方向に向けられた、間隔を空けて配置された標識を有しており、
前記卓上鋸は、また、整合システムを備えており、
前記整合システムは、第1及び第2端部分を有する細長いフェンスを備えており、
少なくとも前記第1端部分は、前記フェンスを前記卓上鋸に固定するための機構を有しており、
細長い部分が、前記第1端部分に取り付けられて前記卓の天板の上を延びており、
前記フェンスは、通常、前記細長い部分が前記刃の面に平行になる向きに配置されており、また、前記フェンスは、前記刃に対して横方向に調整可能になっており、
前記整合システムは、少なくとも2つの視認表示装置を備えており、
前記視認表示装置は、前記フェンスの少なくとも一方の側に、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けて設けられ、これによって、観察者が、前記フェンスが前記標識に平行な向きに配置されているか否かを判定できる、卓上鋸。
【請求項30】
請求項29に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置は、前記フェンスに、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置に取り付けられた少なくとも2つの発光ユニットを備えており、
各ユニットは、光を、前記フェンスの第1側で前記標識に向けて方向決めし、観察者が、前記フェンスが前記標識に平行に方向決めされているか否かを判定できるようにする、卓上鋸。
【請求項31】
請求項30に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置のそれぞれは、可干渉光のビームを、前記卓の天板上の、前記フェンスの側から所定の距離に放射するように構成されたレーザーを備えている、卓上鋸。
【請求項32】
請求項31に記載の卓上鋸において、
前記レーザーは、前記フェンスに取り付けられる調整可能なロッカー機構に取り付けられたレーザーLEDである、卓上鋸。
【請求項33】
請求項32に記載の卓上鋸において、
前記フェンスは、その側部及び底部に、前記ロッカー機構が取り付けられる角度が付いた面を備えた窪みを有している、卓上鋸。
【請求項34】
請求項33に記載の卓上鋸において、
前記ロッカー機構は、前記レーザーLEDが取り付けられる部材を備えており、
前記部材は、
前記角度が付いた面に接触させるための概ね曲がった凸面と、
前記凸面の、前記角度が付いた面に対する角度方向を調整して、前記レーザーLEDにより放射される前記光ビームの方向を調整するための手段と、を有している、卓上鋸。
【請求項35】
請求項30に記載の卓上鋸において、
前記フェンスに、前記フェンスの長さに沿って間隔を空けた位置で取り付けられた少なくとも2つの発光ユニットを更に備えており、
各ユニットは、光を、前記フェンスの第2側で前記標識に向けて方向決めして、観察者が、前記フェンスが前記標識に平行な向きに配置されているか否かを判定できるように構成されている、卓上鋸。
【請求項36】
請求項30に記載の卓上鋸において、
前記発光ユニットのそれぞれは、更に、透明な外カバーを備えている、卓上鋸。
【請求項37】
請求項30に記載の卓上鋸において、
前記発光ユニットに電力供給するための、前記フェンスに設置された電源と、
前記電源を前記発光ユニットに接続するためのスイッチを含む回路と、を更に備えている、卓上鋸。
【請求項38】
請求項29に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置のそれぞれは、前記フェンスの前記側に対して向きを設定された平らな表面を有する照準要素を備えており、観察者が前記平らな表面の面に沿って前記卓の天板を見て、前記平らな表面の面が前記卓の天板に目視で当たる位置を前記標識に対して求めることができる、卓上鋸。
【請求項39】
請求項38に記載の卓上鋸において、
前記フェンスは、その側部及び底部に、前記照準要素が取り付けられる角度が付いた面を備えた窪みを有している、卓上鋸。
【請求項40】
請求項39に記載の卓上鋸において、
前記視認表示装置は、
前記照準要素を前記角度が付いた面に取り付けるためのスクリューと、
前記照準要素の、前記角度が付いた面に対する角度を調整するためのシム部材と、を更に備えている、卓上鋸。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、概括的には電動工具に関する。より具体的には、本発明は、工具の操作時の工作片の案内にフェンスを使用する電動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
卓上鋸及び他の鋸や電動工具類が、切断作業や類似の作業中に工作片を案内するためフェンスを使用していることは、ずいぶん前から知られている。フェンスは、様々な寸法の工作片に対応し、或いは材料の切断量を変えるために、一般には調整可能である。その様なフェンスは、板や薄板材料を卓上鋸の鋸の刃に送給しながら切断するのに不可欠であるといってもよい。無論、フェンスは、溝かんなや型削り盤、マイター鋸、ラジアルアーム鋸、及び同種の工具など、他にも多くの電動工具類に関して、同様の制御のために使用されている。
【0003】
一般に、殆どの卓上鋸は、完全に取り外し可能で且つ卓の天板の前から後ろまで途切れなく伸びているフェンスを有していると共に、通常は特定の卓上鋸用として、横方向に所望の位置に調整してクランプで固定できるように設計されたクランプ機構を含んでいる。また、殆どの卓上鋸は、フェンスが載せられる卓上鋸の前方部に取り付けられているランナー、レール、又は他の構造を有しており、クランプ固定されたとき、クランプ端は、細長いフェンスがレールに垂直な方向に向けて配置されるように、レールの相補的な面と係合する面を有している。しかしながら、現在の多くのフェンスでは、クランプ端機構は、別々に製造され、その後、細長い部分に取り付けられている。それらは、相互に接続され不整合も起こりうる別々の部品であるために、フェンスを較正して、細長い部分が正確にクランプ端機構及び前方レールに対して垂直になるように調整することができるようになっているのが望ましい。較正がうまく完了すれば、細長い部分は卓上鋸の刃の面に実質的に平行であり、即ち正確である。
【0004】
工作片の切断で厳しい許容誤差が要求される場合には、使用者が、フェンスが精度よく整合していることを調べて、それを保証できることが重要である。卓の天板に線や溝を設けて、刃の面との平行性の基準とすることは可能であるが、フェンスが正確であるかどうかという点については不確実性が残る。正確で精度の高い整合を判定し実現するための安価なシステムが求められている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
卓上鋸用の整合システム(整列システム)の実施形態が開示されており、卓上鋸は、その卓の天板(テーブルの上面)を貫通して伸長している回転可能な刃を有しており、天板は、刃の面に平行な方向に向けて間隔を空けて配置された標識を有している。その様な整合システムにおいて、第1及び第2端部分を有する細長いフェンスを備えている。少なくとも第1端部分は、フェンスを卓上鋸に固定するための機構を有している。細長い部分が、第1端部分に取り付けられ、卓の天板上を伸長している。フェンスは、通常は細長い部分が刃の面に平行になる向きに配置されていて、刃に対して横方向に調整可能である。少なくとも2つの視認表示装置が、フェンスの少なくとも一方の側に、フェンスの長さに沿って間隔を空けて配置されており、これによって、観察者が、フェンスが標識に平行に配置されているか否かを判定できるようにしている。
【0006】
視認表示装置の好適な実施形態は、フェンスの長さに沿って間隔を空けた箇所でフェンス上に取り付けられた発光ユニットを備えており、各ユニットは、光を、フェンスの第1側で標識に向けて案内し、観察者が、フェンスが標識に平行になるように方向決めされているか否かを判定できるように構成されている。視認表示装置の別の実施形態は、前記フェンスの前記の側に対して向けられた平らな表面を有する照準器を備えており、これによって、観察者が、その平らな表面の面に沿って卓の天板を見て、平らな表面の面が卓の天板に目視で当たる位置を標識に対して判定できるようにしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
広義に述べると、本発明は、フェンスに着眼している。フェンスには、視認表示装置が設けられている。視認表示装置は、フェンスの少なくとも一方の側にフェンスの長さに沿って間隔を空けて配置されており、これによって、観察者が、フェンスが標識に平行な向きに配置されているか否かを判定できるようにした。或る好適な実施形態は、発光ユニットを使用している。発光ユニットは、フェンスの下側に設けられ、卓の天板に向けて下向きに方向決めされている細い光線を放射する。また、発光ユニットは、較正のために、使用者が、フェンスの細長く狭い中央部分が正しい向きに配置されているか又は正確であるであるか否かを判定できるようにする。換言すると、フェンスの、卓の天板の上を伸長している細長い部分が、刃の面に平行であれば、正確であると言える筈である。これにより、使用者は、フェンスの使用に頼って、工作片を案内して鋸に通し、工作片が正確に切断されるようにことができるようになる。というのは、フェンスの機能は、使用中に工作片が押し当てられ切断領域を通して動かされる表面(又は面)を提供できるからである。
【0008】
本発明の実施形態は、少なくとも2つの間隔を空けて配置された可干渉光(干渉性の光、コヒーレント光)の細いビームを使用しており、このビームはレーザーによって提供されるのが望ましく、また、このビームは、下向きに卓の天板の表面上に方向決めされ、フェンスの細長い部分の両側の内の少なくとも一方の側に隣接して2つの小さい光の点又は線を提供する。光の点又は線は、刃の面に平行な向きに配置された、複数の細い溝、描かれた線、又はそれらの組み合わせの様な標識と比較され、使用者が、光の点又は線の位置を比較して、フェンスの細長い部分が標識と実質的に並行であるか否かを判定できるようにするので、その結果、鋸で切断される工作片は正確に切断されることになる。
【0009】
フェンスは、鋸の刃のどちら側にも設置できるように横方向に調整及び移動可能であることから、その様な発光ユニットはフェンスの両側に配置され、間隔を空けて配置される光の点又は線が、標識に対してフェンスのどちら側でも観察できるようになっているのが望ましい。これにより、鋸の使用者は、工作片がフェンスの隣の(又は向こう側の)切断位置に置かれた場合でも、間隔を空けて配置されている光の点又は線の位置を、フェンスの一方の側の標識と比較できるようになる。
【0010】
これより図面を参照してゆくが、具体的に図1では、本発明の第1の好適な実施形態を具現化しているフェンス全体が符号10で示されており、このフェンスは、全体的に符合12で示されている前クランプ部分を含んでおり、この部分は、クランプハンドル14と、当業者には既知の様に、卓上鋸の前方部を横切って設けられているレール、溝、又は類似物(図示せず)と協働する幅広のL字型支持部分16とを有している。
【0011】
図2の底面図に示すように、支持部分16は、先に説明したレール又は類似物に係合させる肩部20を提供する横フランジ18を有している。クランプ部分12は、細い伸長部22を有している。伸長部22は、クランプハンドル14を支持している。伸長部22は、更に、概ね卓の天板26(図3参照)の前方から後方に伸長する細長い中央部分24に接続されるように作られている、後端部分28には、鋸の動作中にフェンスの両側が所定の位置に確実に維持されるようにするための別のクランプ機構が設けられている。
【0012】
クランプハンドル14が図1に示すように押し下げられると、フェンス10は、刃28(図3参照)に対して横方向の位置に固定される。フェンスの細長い中央部分24が、表面20(図2)に対して完全に垂直になるように正しく整合又は整列されると、フェンスは正しく機能して、工作片を正確に切断できるようになる。しかしながら、幾つかの構成要素で作られているフェンスは、細長い外側部分に、図1に示すように金属射出部を使用しており、例えば製造誤差を補正するために角度調整されるのが一般的であり、細長い中央部分24の、フェンス10の前クランプ部分12の支持部分16に対する角度を調整するため、一対のスクリュー(すなわち、ねじ)30が設けられている。これは、支持部分16に対して正確に垂直な角度を実現するのに大抵は十分である数度の角度調整が行えるようになっているのが望ましい。
【0013】
図2の底面図に示すように、4つ別々の視認表示装置が設けられており、それらは、本実施形態では、全体を符号36、38、40、及び42で示され、中央部分24の底部両側面に設けられている発光ユニットである。前側の発光ユニットと後側の発光ユニットは、十分な距離だけ、互いに間隔を空けて配置されているのが望ましい。このようにすることによって、細長い部分24が、クランプ部分に対して、より具体的には表面20に対して正確に垂直であるか否かをより正確に判定できる。これは、不整合があると、光の2地点間又は2線間の距離が増すにつれて、不整合(不整列)の度合いが拡大又は誇張されるからである。
【0014】
本発明がフェンスに関係付けられた特徴と機能性に向けられている限りにおいて、クランプハンドル14を含むクランプ部分12の正確な構造と作用、及びフェンスの中央部分24の構造は、変えてもよいこと、及びここで説明し図示しているフェンスは本発明の或る環境を提供しているに過ぎないこと、を理解頂きたい。因みに、中央部分24の断面は、図3では中実と示しているが、これは比較的薄い壁状の押し出し成型でもよいし、中央部分24を構成する部品の組み合わせでもよいものと理解頂きたい。
【0015】
この中央部分24の構造とは関係なく、図3に示すように、各発光ユニットは、側面48又は50の一方に設けられ底面52に沿って延びるする窪み(すなわち、凹部)46の中に配置されている。一般的に実施されているように、フェンス10は、底面を有しており、この底面は、卓の天板26の上面から僅かに間隔を空けて配置されている。窪み46は、角度が付いた面54を更に有しており、これは約50度として示されているが、後に述べるように、角度はそれより小さくても大きくてもよい。中央部分24が薄い壁状の押し出し成型で作られている場合は、当業者には自明の様に、角度が付いた面54の様な支持面を提供する追加的な鋳造又は薄板金属が設けられる。
【0016】
各発光ユニット36、38、40、42は、細い光のビームを放射するレーザー60を有しており、卓の天板26の表面上の、ビームが当たった位置が点になる。レーザー60は、図3に示すように約50度の角度に向けられた光62の細いビームを放射するレーザーLEDであるのが望ましいが、角度は約45度から約65度の範囲内にあればよい。また、レーザーLEDが望ましいが、他の光源及び装置を使用してもよいものと理解頂きたい。例えば、一般的なLED又は白熱光源を、レンズやスロット付マスクと組み合わせて使用してもよい。
【0017】
ビーム62の角度について考えると、垂直に対する角度が大きくなるほど、水平面54に対する角度は小さくなる。面54に対する角度が小さくなると、垂直方向の光源から面に当たったときにできる丸い光の点は、平らな角度になるほど強い楕円形になる。これは、フェンスが正しく整合しているかどうかを観察者が精度よく判定するのに有害な影響を及ぼす。
【0018】
ビームの角度は、ビームが中央部分24の側面48から間隔を置いた位置に当たって、観察者から容易に見えるように、事前に設定されている。また、図3に示すように、卓の天板26には、その上面を横切って互いに間隔を空けて配置された線64が設けられているが、この線は、卓上鋸の製造業者によって提供されており、刃28の面に対して平行である点において精度が高い。線は或る程度の深さがあるものとして示されており、実際には溝であって、溝には塗料が充填されていてもいなくてもよいが、それらは様々なやり方で形成され、外観も様々であるが、意図される目的を達成しているものと理解頂きたい。因みに、この様な標識は、格子の形態であってもよく、格子の場合は、刃28の面に平行な線と、それに対して垂直な横線を含んでいる。
【0019】
線64の目的は、線64の内の1つ又はその付近に当たる、後の発光ユニット36及び前の発光ユニット38からの点ビーム又は線62を比較する場合の基準を提供することであり、これにより、使用者は、フェンスが整合しているか外れているかを判定することができる。これに関しては、観察者が、前及び後の発光ユニットにより生成される点又は線の、1本の線に対する位置を精密に判定できるようにして、観察者が、それらが当該線に対して同じ位置にあるか否かの比較と判定を行うことができるだけの十分な数の線64が設けられていなければならない。
【0020】
前ユニット38のレーザーから放射されたビーム62は、後ユニット36からのものと同じ角度でなければならないので、各ユニットのレーザー60は慎重に較正されねばならず、更に較正はフェンス製造時に行われるのが望ましいと理解頂きたい。各レーザーは、全体を図4に符号66で示すロッカー取り付け機構によって、細長い部分24に取り付けられている。レーザーLED60は、概ね平らなプレート68に取り付けられており、このプレート68は、プレート68の下側部分に取り付けられるかこれと一体に形成された半円柱形状(又は半円筒形)の下側部分70を有している。半円柱形状部分(又は半円筒形部分)70は、円柱(又は円筒)の半分に近いものとして図示しているが、図示のものよりも小さくても大きくてもよい。考慮すべき重要な点は、凸状の外側部分が面54に接していて、プレート68は、プレート68を貫通して面54の穴74に延びる2つのスクリュー72によって、面54に対する角度が調整できるようになっていることである。2つのスクリューを互いに逆方向に回すことにより、プレート68を傾かせ、例えば左側が右側よりも接近するように動かして、レーザー60とその光線の方向を傾かせることができる。半円柱形状の部分(又は半円筒形の部分)70は中空で、LEDレーザー60がその中に収納され、プレート68の穴を通って延びるようになっていてもよい。レーザーは、プレート68に直接的に取り付けてもよい。実際の構造は、レーザーの構成によって決まる。半円柱形(又は半円筒形)の形状を示しているが、他の湾曲した形状並びに点接触を採用してもよいものと理解頂きたい。また、この様な較正調整ができるのであれば、他の種類の取り付け機構を使用してもよい。
【0021】
ユニット36、38、40、42の各レーザー60は、プレキシガラス又は他の頑丈な透明のプラスチックで製作された透明なカバー67で保護されているのが望ましく、カバーは、全体的にL字型形状を有しており、角部分は、平らで、卓の天板26の表面に向けて方向決めされているビーム62に対して垂直であるのが望ましい。カバー67は、側面と底部中央部分24に、スクリュー又はボルト69で取り付けられているのが望ましい。
【0022】
なお、ロッカー取付機構66は、後ユニット36に対して前ユニット38を較正することの他に、レーザー60により生成されるビーム62の角度の調整も行うことができる。更に、面54の角度を求めることと、ロッカー取付機構66が調整可能であることを組み合わせると、ビームの角度を位置決めし較正できるようになる。
【0023】
レーザー60は、前クランプ部分12の支持部分16に配置されているバッテリー72によって電力供給されるのが望ましく、更に、押しボタン式スイッチ76が同じ場所に設けられている。とはいえ、バッテリーは、代わりに細長い部分24に設置してもよい。バッテリーとスイッチ76は、4つの並列に接続されているレーザーLED60に直列に接続されており、押しボタンを押すと活動する。図示していないが、押しボタンは、或る所定の時間、電気的接触を維持する機械的能力を有しているか、或いはレーザーLEDを或る所定の時間オンにしておくように遅延を導入するための電子回路を使用してもよい。代わりに、スイッチ76は、オンとオフの位置を切り替えるのに、押してオンにした後再度押してオフにする必要のある型式のスイッチでもよい。代わりに、他の型式のトグルスイッチ(切り替えスイッチ)を使用してもよい。
【0024】
なお、フェンスの両側に発光ユニットを設けると、観察者は、フェンスの正確性を何れのセットの発光ユニットでも判定できるようになるが、その様な正確性の判定は、一方の側に設けられている発光ユニットだけでも行うことができるものと理解頂きたい。
【0025】
代わりの好適な実施形態を図6及び図7に示しているが、これらはそれぞれ図2及び図3に示す図と同様である。図中、図2及び図3と同じ参照番号は、この実施形態での同じ構成要素と特徴を識別することを意図しており、同じ番号でダッシュ記号が付いたものは、図2及び図3に示すものと似た構成要素と特徴を示すものとする。この実施形態は、4つの視認表示装置36’、38’、40’、42’を有しており、各装置は窪み46’に取り付けられている。窪みには、細長い照準要素80を取り付けるための角度が付いた面54’を有する、肩部分47を有する両側端部分がある。照準要素80は、角度が付いた面54’に、一対のボルト又はスクリュー82で取り付けられているが、他の型式の締結具又は取付手段を使用してもよい。
【0026】
照準要素80は、透明なプラスチック又はプラスチック様材料で作ってもよいし、金属製でもよい。同要素は平らな外面84を有しているので、観察者86は、面84を横断して照準を合わせ、照準線が卓の天板と交差する位置64を求めて、その交差点を卓の天板上の標識に対して求めることができるようになっている。面54’の角度で、観察者86が面84に沿って照準を合わせる角度が決まるが、この角度は、鋸の他の部分に対して都合がよい位置であり、容易にアクセスできる限り、特に重要なわけではない。しかしながら、装置40’と42’(並びに装置36’と38’)の照準要素80の表面84の角度が同じであることは非常に重要である。それによって、観察者が、フェンスが標識と平行であること、即ち標識に対する照準線が前位置と後位置の両方で同じであること、を判定することができる。このため、照準要素80と角度が付いた面54’の間にはシム88が設けられ、装置40’と42’(並びに装置36’と38’)の一方又は両方を較正できるようになっている。シムの厚さは、正確な較正を実現するために変えてもよく、従って、製造工程の間に行われるのが望ましい。
【0027】
以上、本発明の各種実施形態を示し説明してきたが、この他の修正、置換、変更が当業者には自明であるものと理解頂きたい。その様な修正、置換、及び変更は、特許請求の範囲から判断されるべき本発明の精神と範囲を逸脱することなく行うことができる。
【0028】
本発明の様々な特徴を特許請求の範囲に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、本発明の好適な実施形態の前面から見た斜視図であり、フェンスの一部を具体的に示している図である。
【図2】図2は、本発明の好適な実施形態の理想的な底面図である。
【図3】図3は、図2の3−3線に概ね沿った断面図である。
【図4】図4は、図3に示す好適な実施形態の一部の拡大側面図である。
【図5】図5は、図1から図4に示すフェンスの、簡略化した電気配線図である。
【図6】図6は、本発明の代わりの実施形態を示している、図2と同様の図である。
【図7】図7は、図6の7−7線に概ね沿った断面図である。
【符号の説明】
【0030】
10 フェンス
12 前クランプ部分
14 クランプハンドル
16 支持部分
18 横フランジ
22 伸長部
24 細長い中央部分
26 卓の天板
28 後端部分
30、72、82 スクリュー
36、38、40、42、36’、38’、40’、42’ 発光ユニット
46、46’ 窪み(凹部)
48、50 側部
52 底部
54、54’ 角度が付いた面
60 レーザー
62 光線
64 線
66 ロッカー取付機構
67 透明カバー
68 プレート
70 半筒形の下側部分
74 穴
76 スイッチ
80 照準要素
84 平らな面
86 観察者
88 シム
【出願人】 【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【出願日】 平成19年9月12日(2007.9.12)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫

【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎

【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰

【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男

【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行

【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修


【公開番号】 特開2008−80800(P2008−80800A)
【公開日】 平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願番号】 特願2007−236317(P2007−236317)