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【発明の名称】 切断機用案内装置
【発明者】 【氏名】加藤 壽

【要約】 【課題】建築現場等において可搬式の切断機によって被切断物を切断する際に、確実に切断機の移動を案内して、高い寸法精度で切断加工を行える切断機用案内装置を提供する。

【構成】一対のガイドロッド8に案内されて移動可能な切断機取付架台板3(図2示)に丸鋸切断機2が取り付けられる。メインフレーム4の測方に張り出させて位置決めロッド16を設け、位置決めブロック24を摺動自在に取り付ける。被切断物をメインフレーム4の下側に配し、位置決めロッド16に沿わせて位置させる共に、被切断物の端面に位置決めブロック24を当接させる。この位置決めブロック24の摺動位置を変更して端面から切断機2の鋸歯2aまでの寸法を調整する。切断機2をガイドロッド8に案内させて移動させると鋸歯2aで被切断物を切断加工できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬式切断機により板材等の被切断物を所望の寸法に切断加工する際に、前記可搬式切断機の移動を案内して、加工精度を維持させるための切断機用案内装置において、
前記可搬式切断機を保持する切断機取付架台板と、
一対の平行なメインフレームと、一対の平行なサブフレームとによりほぼ矩形に組まれたフレームと、
前記メインフレームの上面に敷設した一対の平行なガイド手段と、
前記メインフレームに連繋させて、前記被切断物を所望の位置にある状態に維持する位置決め手段と、
前記位置決め手段の前記メインフレームに対する角度を変更して、被切断物の角度を変更する角度変更手段とからなり、
前記切断機取付架台板の両端縁部を前記ガイド手段に連繋させ、
前記位置決め手段を前記被切断物の端面に連繋させた状態として、前記フレームの下方に配した被切断物に対して切断機取付架台板を移動させながら該被切断物の切断加工を行うことを特徴とする切断機用案内装置。
【請求項2】
前記位置決め手段は、前記メインフレームに対して鉛直方向を軸として回動自在に、該メインフレームに連繋させた位置決めロッドと、
前記位置決めロッドに、該位置決めロッドの長手方向に摺動自在に設けた位置決めブロックとからなり、
前記位置決めブロックを被切断物の端面に当接させることにより、該端面から所望寸法の位置に切断位置を一致させ、位置決めロッドを所望の角度に回動させて被切断物の姿勢を変更するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の切断機用案内装置。
【請求項3】
前記位置決めロッドの表面に目盛りを部を設け、前記位置決めブロックを該目盛り部の目盛りにより位置決めして該位置決めブロックから切断機の切断位置までの距離を決定することによって、被加工物の切断位置を決めることを特徴とする請求項2に記載の切断機用案内装置。
【請求項4】
前記フレームに連繋させて、フレームを被切断物に載置された状態と、被切断部から浮上させた状態とに状態を切り替え、浮上させた状態でフレームの被切断物に対する移動を円滑にするフレーム移動支持手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の切断機用案内装置。
【請求項5】
前記フレーム移動手段は、支持ボールを転動自在に保持させたボールホルダをフレームの下面から出没自在に設けたことを特徴とする請求項4に記載の切断機用案内装置。
【請求項6】
前記ガイド手段に連繋させて着脱自在に位置決め副ロッドを設け、該位置決め副ロッドに位置決め副ブロックを摺動自在に取り付け、長尺の被切断物の場合に、前記位置決め手段と協働して被切断物を所望の状態に維持することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の切断機用案内装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、板材や角材等を切断加工する際に用いられる切断機であって、特に可搬式の丸鋸切断機を案内して、所望の寸法に切断できるようにする切断機用案内装置に関し、可搬式の丸鋸切断機に適した可搬式の案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家屋等を建築する際、例えば壁板を所望の寸法に切断する場合に可搬式の丸鋸切断機が用いられる場合がある。丸鋸切断機は作業者が把持部を握って押し動かしながら板材等の被切断物を切断するもので、直線に沿って正確に切断するためには熟練を要していた。そのため、簡便に直線に切断できるように、定規や案内装置が用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、電動工具による直線加工作業において長尺定規を利用する際に、工具本体と長尺定規間に他の部材を介在させるようにした電動工具用定規ガイドが開示されている。すなわち、長方形の本体の下面に、長尺定規のレール部にガイドされて前記本体を前記レール部と平行にスライド可能とする案内部を設ける一方、前記本体の上面を、電動工具に備えたフラットなベースの下部に着脱可能とすると共に、前記ベースへの装着位置を前記案内部との直交方向で変更可能とした電動工具用定規ガイドであって、前記本体における前記案内部と直交する両辺に立ち上げ部を夫々立設し、前記両立ち上げ部に、前記案内部と平行で前記立ち上げ部へ回動可能に装着される軸部と、その軸部にリンクレバーを介して前記軸部の偏心位置で前記案内部と平行に突出するストッパーピンとからなる一対のストッパーを互いに対向するように設けて、前記軸部を中心とした左右何れかへ前記両ストッパーピンを回動操作することで、前記両ストッパーピンに当接する所定のスライド位置で前記ベースを位置決め可能としたものである。
【0004】
また、特許文献2には、被切断物を作業場や現場等で平行方向や傾斜角度を付けて長手方向に、正確、且つ、迅速に切断して加工処理することが困難であったことに鑑みて、加工材受定盤に、定規板と、ストッパーを、加工部材の幅類に適応する位置に、着脱出来る方法で設置し、一体化した丸鋸スライド切断盤の上に、加工部材を置き、クランプで押さえ、丸鋸用加工材幅決めガイドを、丸鋸に取り付けて、定規板にスライドさせて使用するガイド付き丸鋸スライド切断盤が提案されている。
【0005】
また、特許文献3には、両手で支持された安定した状態で、被切断材を所望の幅寸法で容易に平行に切断することができる平行切断装置が開示されている。すなわち、被切断材上を移行可能で開口部が形成された本体部と、前記開口部に丸鋸の鋸歯が配置された状態で前記丸鋸を前記本体部に着脱可能に固定するための丸鋸固定手段と、作業者の一方の手で前記丸鋸を支持した状態で他方の手で前記平行切断装置を支持するために前記本体部に設けられた本体部支持手段と、取付け位置を変更可能に且つ前記鋸歯とほぼ平行に前記本体部に取付けられたスライド部材が、前記被切断材の所定の端面に摺接することにより前記平行切断装置前記所定の端面とほぼ平行に移動可能に案内するガイド手段とを備えた構成とされたものである。
【0006】
【特許文献1】特許第3198370号
【特許文献2】特開2002−210704
【特許文献3】特開2003−62803
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された電動工具用定規ガイドでは、直線に沿った切断加工を行う場合に、被加工部材の上面に長尺定規を載置させた状態で作業を行うため、基準位置、例えば被切断材の端部から所望の寸法に切断する場合に、予め当該寸法位置にけがき線を描く必要があり、切断加工の前処理を要して作業が繁雑となるおそれがある。また、基準位置を通る線に対して所望の角度で交差する直線に沿って切断加工する場合にもけがき線を描く必要がある。すなわち、鋸歯が移動する際に沿うべき案内線を描く準備作業を必要とする。
【0008】
また、特許文献2に開示されたガイド付き丸鋸スライド切断盤では、起立させた状態で設けられた定規板で、鋸歯切断機を連繋させた、線材でほぼL字形に形成された丸鋸用加工材幅決めガイドを案内して鋸歯切断機の移動を案内するため、これら定規板や丸鋸加工材幅決めガイドの剛性を大きくしなければ、鋸歯切断機の移動が不安定となってしまうおそれがある。そして、特に丸鋸加工材幅決めガイドの剛性を大きくする場合には、鋸歯切断機の円滑な移動を阻害するおそれがある。
【0009】
また、特許文献3に開示された平行切断装置は、切断加工の作業時には、作業者が鋸歯切断機と共に平行切断装置を保持した状態で被加工物に対して移動しなければならず、しかも平行切断装置の一部を被加工物の端部に押さえつけた状態を維持させなければならないから、鋸歯切断機の移動が不安定となって、所望の寸法で切断加工を行えないおそれがある。
【0010】
そこで、この発明は、家屋等の建築現場へ搬入して現場において板材等の被切断物を切断機で切断加工する場合に、該切断機を確実に直線に沿わして案内させて移動させることができる切断機用案内装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る切断機用案内装置は、可搬式切断機により板材等の被切断物を所望の寸法に切断加工する際に、前記可搬式切断機の移動を案内して、加工精度を維持させるための切断機用案内装置において、前記可搬式切断機を保持する切断機取付架台板と、一対の平行なメインフレームと、一対の平行なサブフレームとによりほぼ矩形に組まれたフレームと、前記メインフレームの上面に敷設した一対の平行なガイド手段と、前記メインフレームに連繋させて、前記被切断物を所望の位置にある状態に維持する位置決め手段と、前記位置決め手段の前記メインフレームに対する角度を変更して、被切断物の角度を変更する角度変更手段とからなり、前記切断機取付架台板の両端縁部を前記ガイド手段に連繋させ、前記位置決め手段を前記被切断物の端面に連繋させた状態として、前記フレームの下方に配した被切断物に対して切断機取付架台板を移動させながら該被切断物の切断加工を行うことを特徴としている。
【0012】
前記位置決め手段に被切断物の端面を連繋させると、被切断物の中央部は前記一対のメインフレームの間に位置する。一方、前記切断機は、メインフレームに敷設されたガイド手段に両端部が連繋して移動が案内される切断機取付架台板に保持されているから、この切断機による切断位置、即ち歯の位置は、メインフレームの間の位置となる。このため、切断機を駆動させた状態で、切断機取付架台板をガイド手段に案内させて移動させると、被切断物が切断位置で切断されることとなる。この切断位置は丸鋸切断機の場合には、回転する鋸歯の位置となる。また、ガイド手段は矩形の辺を構成するメインフレームに敷設されているから、このガイド手段に沿って切断機が移動することにより、被切断物は直線に沿って切断されることとなる。
【0013】
また、請求項2の発明に係る切断機用案内装置は、前記位置決め手段は、前記メインフレームに対して鉛直方向を軸として回動自在に、該メインフレームに連繋させた位置決めロッドと、前記位置決めロッドに、該位置決めロッドの長手方向に摺動自在に設けた位置決めブロックとからなり、前記位置決めブロックを被切断物の端面に当接させることにより、該端面から所望寸法の位置に切断位置を一致させ、位置決めロッドを所望の角度に回動させて被切断物の姿勢を変更するようにしたことを特徴としている。
【0014】
前記位置決めロッドに対して前記位置決めブロックを摺動させると、これに当接させる被切断物の端面位置が変更される。一方、切断機の切断位置は一定であるから、端面位置から切断位置までの距離が変更され、すなわち、端面から所望の寸法で被切断物を切断させることができる。また、位置決めロッドの角度を変更すると、位置決めブロックに当接させた状態で端面の方向がメインフレームに対して傾いた状態となり、この状態で切断加工を行うことにより切断位置は端面に対して傾いた直線に沿った状態となる。
【0015】
また、請求項3の発明に係る切断機用案内装置は、前記位置決めロッドの表面に目盛りを部を設け、前記位置決めブロックを該目盛り部の目盛りにより位置決めして該位置決めブロックから切断機の切断位置までの距離を決定することによって、被加工物の切断位置を決めることを特徴としている。
【0016】
前記位置決めブロックを目盛り部の指標に合わせれば、被切断物に対する切断位置を切断寸法に合わせられる。
【0017】
また、請求項4の発明に係る切断機用案内装置は、前記フレームに連繋させて、フレームを被切断物に載置された状態と、被切断部から浮上させた状態とに状態を切り替え、浮上させた状態でフレームの被切断物に対する移動を円滑にするフレーム移動支持手段を設けたことを特徴としている。
【0018】
切断物が小型のものである場合には、この切断機用案内装置に対して被切断物を移動させて切断位置に対する調整を行うことが可能であるが、大型のものである場合には、この切断機用案内装置を被切断物に対して移動させる必要が生じる場合がある。このような場合に、切断機用案内装置の移動を簡便に行えるように、フレーム移動手段を設けたものである。すなわち、フレーム移動手段によって切断機用案内装置を被切断物に対して浮上させた状態とすることにより、該切断機用案内装置を移動させるようにしたものである。
【0019】
また、請求項5の発明に係る切断機用案内装置は、前記フレーム移動手段は、支持ボールを転動自在に保持させたボールホルダをフレームの下面から出没自在に設けたことを特徴としている。
【0020】
被切断物に対して浮上させた状態では、前記切断機用案内装置は前記支持ボールにより支持された状態となる。切断機用案内装置を押動させれば支持ボールが被切断物上を転動して、切断機用案内装置が円滑に移動する。
【0021】
また、請求項6の発明に係る切断機用案内装置は、前記ガイド手段に連繋させて着脱自在に位置決め副ロッドを設け、該位置決め副ロッドに位置決め副ブロックを摺動自在に取り付け、長尺の被切断物の場合に、前記位置決め手段と協働して被切断物を所望の状態に維持することを特徴としている。
【0022】
被切断物が長尺ものである場合には、前記位置決め手段によってのみ位置決めした場合には、該位置決め手段から離れた部分がずれてしまうおそれがある。そこで、位置決め手段から離れた位置についても位置決めを行えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0023】
この発明に係る切断機用案内装置によれば、切断機を保持させた切断機取付架台板の両端部をガイド手段に連繋させてあるから、切断機を確実にガイド手段に案内されて移動させながら被切断物の切断加工を行うことができる。しかも、前記位置決め手段により被切断物を、切断機の切断位置に対して傾けた状態に維持させることもできるから、所望の角度で切断加工を行うことができる。さらに、前記フレームやガイド手段、位置決め手段等を組み立て式とすることにより、この切断機用案内装置を家屋等の建築現場に容易に搬入させられる構造とすることができる。
【0024】
また、請求項2の発明に係る切断機用案内装置によれば、簡単な構造で確実に被切断部材の端面に位置決め手段を連係させる構造とすることができ、切断加工作業を簡便化することができる。
【0025】
また、請求項3の発明に係る切断機用案内装置によれば、位置決めブロックを目盛り部の指標に合わせることにより切断加工する際の寸法に被切断物を合わせることができるから、切断物の位置決めが容易となり、切断作業をより簡便にすることができる。
【0026】
また、請求項4の発明に係る切断機用案内装置によれば、被切断物に対する切断機用案内装置の移動を容易に行うことができるので、大型の被切断物であっても迅速に切断加工を行うことができる。
【0027】
また、請求項5の発明に係る切断機用案内装置によれば、支持ボールの転動によって僅かな力で切断機用案内装置を移動させることができるため、切断作業の簡便化をより促進することができる。
【0028】
また、請求項6の発明に係る切断機用案内装置によれば、長尺の被切断物であっても良好な精度で切断加工を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る切断機用案内装置を具体的に説明する。
【0030】
図1はこの発明の実施形態に係る切断機用案内装置1の概略の構造を示す斜視図であり、図2は一部を拡大して示すと共に、図1とは異なる方向からの斜視図、図3は概略平面図である。この切断機用案内装置1は、切断機として回転する丸鋸2aを備えた可搬式の丸鋸切断機2を用いて板材等の被切断物を直線に沿って切断するものである。丸鋸切断機2は適宜な構造によって切断機取付架台板3に取り付けられて保持されている。この切断機取付架台板3は、一対の長尺なメインフレーム4の間に配されて設けられている。
【0031】
前記メインフレーム4は、図1及び図2に示すように、両端部がサブフレーム5a、5bにより連結されており、これら一対のメインフレーム4とサブフレーム5a、5bとがほぼ矩形に組み合わされてフレーム6として組み立てられている。メインフレーム4の上面には、図1及び図2に示すように、中実の丸棒からなるガイド手段としてのガイドロッド8が着脱可能に取り付けられている。この着脱はガイドロッド8は、ロッド保持板9を介してメインフレーム4に取り付けられており、このロッド保持板9を介してガイドロッド8がメインフレーム4に着脱自在とされている。このガイドロッド9は、図5に示すように、上面にガイドロッド9を載置させられる円弧状の受け面9aが形成されており、この受け面9aの中央部に底面まで貫通した貫通孔9bが形成されている。この受け面9aが形成された部分を挟んで、図示しない取付ボルトを挿通させるボルト孔9cが形成されており、このボルト孔9cの上部には図示しない取付ボルトの頭部が収容されるように座ぐり部が形成されている。すなわち、前記受け面9aにガイドロッド8を載置させ、底面側から挿通させた図示しない固定ボルトをガイドロッド8に形成した図示しない雌ねじ部に螺合させてガイドロッド8にロッド保持板9を固定する。ガイドロッド8に取り付けられたこのロッド保持板9を、前記ボルト孔9cを挿通させた取付ボルトによりメインフレーム4に固定すれば、ガイドロッド8がメインフレーム4に取り付けられた状態となる。
【0032】
切断機2が取り付けられた前記切断機取付架台板3の前後部には、図1及び図2に示すように、逆台形の外部に沿った形状に形成された架台支持板10が固定されており、この架台支持板10の両端部には外方に張り出した取付翼部10aが形成され、この取付翼部10aの下面に取付板部10bが設けられている。そして、この取付板部10bに、図4に示す摺動ブロック12が取り付けられるようにしてある。
【0033】
前記摺動ブロック12は、図4に示すように、下面から断面円弧状となるロッドホルダ12aが形成されており、このロッドホルダ12aにフッ素樹脂やナイロン等の合成樹脂からなるブッシュ13が挿入されている。このブッシュ13は前記ガイドロッド8に嵌合されるものであり、このため、ガイドロッド8に対して円滑に摺動できる素材が用いられている。この摺動ブロック12の上面には雌ねじ部12bが形成されており、上面に前記取付板部10bを重畳させて、この取付板部10bを挿通させた取付ボルトをこの雌ねじ部12bに螺合させることにより、前記架台支持板10に摺動ブロック12が取り付けられる。この摺動ブロック12に前記ブッシュ13を挿入した状態で、このブッシュ13にガイドロッド8を挿通させれば、図1〜図3に示すように、切断機取付架台板3がガイドロッド8に連繋した取り付けられた状態となる。
【0034】
前記メインフレーム4のうちの一方には、位置決め手段を構成する位置決めロッド16の基端部が鉛直方向を軸とした支持軸16aによって支持されて、この支持軸16aを中心として回動自在に支持されている。この位置決めロッド16の自由端部側はメインフレーム4の外方に伸長させてある。支持軸16aは、図6に示すように、位置決めロッド16とこの位置決めロッド16の上面に固定された支持板17とを貫通させてあり、位置決めロッド16の下側の部分にはブッシュ18を嵌合させ、下端部にナット19を締め付けて、これら位置決めロッド16と支持板17、ブッシュ18とを固定するようにしてある。支持軸16aの上端部には、この支持軸16aの長手方向と直交する方向のピン20aを軸として回動可能にロック板20が設けられている。このロック板20はその中心から偏倚した位置で前記ピン20aに支持されており、このロック板20がいわゆる偏心カムとして機能するようにしてある。また、ロック板20には操作用レバー20bが取り付けられており、この操作レバー20bを把持して回動させることができるようにしてある。
【0035】
前記支持板17は、図1及び図2に示すように、位置決めロッド16に沿って適宜位置まで伸長させてあり、先端部には角度調整ロッド21の一端部が軸21aによって揺動可能に支持されている。この角度調整ロッド21の他端から中央部にかけて、この角度調整ロッド21の長手方向に沿って形成された長孔21bが形成されており、メインフレーム4の端部に配された支持ピン21bがこの長孔21bに遊挿されて該支持ピン21bに対して揺動可能に支持されている。
【0036】
前記位置決めロッド16には、その長手方向に沿って摺動自在に位置決め手段を構成する位置決めブロック24が取り付けられている。この位置決めブロック24には、プッシュロッド25が位置決めロッド16の長手方向に沿って摺動可能に設けられている。また、位置決めロッド16の上面には寸法等の指標が描かれた目盛り部として目盛り板26が取り付けられており、位置決めブロック24の位置をこの目盛り板26の指標に合わせることにより、この位置決めブロック24と前記切断機2の鋸歯の位置、すなわち切断位置との距離が所望の大きさとなるようにしてある。なお、この目盛り部26は位置決めロッド16とは別体として、位置決めロッド16に対して、長手方向に移動させることができるようにして、目盛り部26の指標の位置を調整できるようにすることが好ましい。
【0037】
前記メインフレーム4の外側部には外方に張り出させたフランジ部31が設けられており、このフランジ部31にフレーム移動支持手段が設けられている。このフレーム支持手段は、図2に示すように、フランジ部31に形成された透孔31aを介してフランジ部31の下面から出没自在に設けられたボールホルダ32により構成されている。図7〜図9はこのフレーム移動手段の構成を示す図で、フレーム移動手段の駆動機構を併せて示してある。前記ボールホルダ32には、図7及び図9に示すように転動自在に支持ボール32aが収容されており、フランジ部31の下面から突出した突出時には支持ボール32aの一部がフランジ部31の下面よりも下方に位置するようにしてある。他方、埋没時には支持ボール32aはフランジ部31の下面から突出しない状態となる。ボールホルダ32はホルダブラケット33に保持されている。このホルダブラケット33は、メインフレーム4の側面に、該メインフレーム4の長手方向と直交する方向を支持軸33aとして揺動自在に支持されており、この揺動によって前記支持ボール32aの一部がフランジ部31の下面から出没するようにしてある。前記ホルダブラケット33にはメインフレーム4の長手方向と平行に配された操作ロッド34が連繋さている。
【0038】
前記操作ロッド34は、その操作側端部がメインフレーム4の一端部に至るまで伸長させてあり、操作ロッド34の長手方向に摺動自在に支持させた摺動ロッド35aの一端部を前記操作側端部に連繋させてある。摺動ブロック35aは、メインフレーム4に固定された連結ブロック35に摺動自在に支持されており、両端部が連結ブロック35から突出させている。この摺動ブロック35aの他端部には、揺動リンク36の一端部が連繋軸36aにより回動自在に支持されている。揺動リンク36の他端部には駆動ロッド37が連繋されている。この駆動ロッド37とは、該駆動ロッド37の端面であって、中心から偏倚させた位置に植設した支持ピン37aにより連繋させており、このため、この駆動ロッド37が回動すると、前記揺動リンク36が前記連繋軸36aを中心として揺動すると共に、連結ブロック35に対して摺動することとなる。前記駆動ロッド37は一対のメインフレーム4に掛け渡されて設けられており、その両端部に前記操作ロッド34が連繋されている。また、駆動ロッド37の一部には操作レバー38が取り付けられており、この操作レバー38の操作により駆動ロッド37が回動するようにしてある。
【0039】
また、長尺の被切断物を切断加工する場合には、図1及び図10に示すように、位置決め副ロッド41を取り付けられるようにしてある。この位置決め副ロッド41は、メインフレーム4を跨ぐ状態で前記ガイドロッド8に着脱自在に取り付けられる副ロッド取付ブラケット42に、基端部が固定されており、自由端部側がメインフレーム4の測方に伸長させてある。この位置決め副ロッド41に摺動自在に、位置決め副ブロック43が設けられている。位置決め副ブロック43は、図1に示すように、下方を指向して伸長させた状態としてあり、メインフレーム4を臨む面が平面に形成されている。
【0040】
以上により構成されたこの発明に係る切断機用案内装置の作用を、以下に説明する。
【0041】
この切断機用案内装置を家屋等の建築現場に搬入して、適宜な作業台に設置する。このとき、メインフレーム4の下方が空間となっている状態とすることが好ましい。切断すべき板材等の被切断物をメインフレーム4の下側に配して、該被切断物の端面を位置決めブロック24に当接させる。このとき、この位置決めブロック24の位置決めロッド16に対する位置を、被切断物の切断寸法に合わせて固定させておく。すなわち、前記鋸歯2aにより切断される切断位置から位置決めブロック24までの距離を切断寸法に合わせておく。これにより端面がこの位置決めブロック24に当接された被切断物は所望の寸法で切断加工させることができる状態となる。そして、作業者は切断機2を押動させると、鋸歯2aの回転によって被切断物が順次切断することになる。
【0042】
前記切断機2の押動は、切断機2が取り付けられている切断機取付架台板3の両端部がガイドロッド8に案内されて行われるから、確実に直線上を押動させることができ、被切断物は直線状に切断される。
【0043】
また、被切断物の切断を、端面に対して傾いた直線に沿って行う場合には、前記位置決めロッド16をメインフレーム4に対して傾けた状態にする。図6に示す状態は、位置決めロッド16が解放された状態を示している。この状態で、位置決めロッド16を支持軸16aを中心として揺動させる。位置決めロッド16を揺動させると、前記角度調整ロッド21が前記支持ピン21cに対して移動することができるため、該位置決めロッド16の揺動が許容される。この揺動により位置決めロッド16を、前記切断物の切断部の傾きに応じた角度に調整する。次いで、前記操作用レバー20bを把持して回動させると、前記ロック板20が前記ピン20aを中心として回動する。このロック板20のピン20aにより支持された位置は中心から偏倚させた位置としてあるから、この回動によりロック板20の外周面が支持板17を徐々に押圧することになり、支持板17に接触した部分がピン20aから最も離隔した位置となると、支持板17が位置決めロッド16の上面に密着する。この状態で、位置決めロッド16は揺動が阻止された状態となり、所望の角度に傾いた状態に維持される。
【0044】
被切断物をメインフレーム4に対して傾いた状態にある位置決めロッド16に沿わせて配すると共に、前記位置決めブロック24に端面を当接させた状態とする。この状態で、切断機2を押動させると、該切断機2はメインフレーム4に沿って移動するから、切断部は端面に対して傾いた状態となる。したがって、位置決めロッド16のメインフレーム4に対する傾き角度を調整することにより、例えば、矩形の板材を斜め方向に切断することができる。
【0045】
また、切断寸法が小さい場合には、前記プッシュロッド25を位置決めブロック24に対してメインフレーム4方向へ摺動させて、位置決めブロック24からの突出距離を大きくし、切断物の端面にプッシュロッド25の先端を当接させて、該切断面の位置決めを行う。これにより、端面から切断部までの距離が小さい場合でも、確実に所望の寸法で切断することができる。
【0046】
さらに、大型の被切断物を切断加工する場合には、図1に示すように、前記位置決め副ロッド41を設置する。すなわち、前記副ロッド取付ブラケット42をメインフレーム4に跨らせて設置すれば、前記位置決め副ロッド41がメインフレーム4の測方であって、前記位置決めロッド16と同方向に突出した状態となる。そして、大型の被切断物を配置して、前記位置決めブロック24と位置決め副ブロック43とが被切断物の端面に当接する状態とすると、該被切断物における切断位置が該端面から所望の寸法の位置となり、前記切断機2を押動させることにより、所望の寸法で切断することができる。しかも、被切断物は位置決めブロック24と位置決め副ブロック43との2ヶ所に端面を当接させてあるから、被切断物が大型のものであっても安定して位置決めされた状態を維持できる。
【0047】
さらに、被切断物に対して切断機用案内装置1を移動させる場合には、前記操作レバー38を揺動させる。これにより、前記駆動ロッド37が回動し、前記ピン37aを該駆動ロッド37の軸を中心として旋回する。この旋回により前記揺動リンク36が揺動しながら該揺動リンク36の前記連繋軸36aを移動させるから、前記摺動ブロック35aが連結ブロック35に対して摺動することになる。この摺動によって摺動ブロック35aに一端部が連結している操作ロッド34が長手方向に移動する。この移動により、操作ロッド34に連繋させてある前記ホルダブラケット33が支持軸33aを中心として揺動することになる。この揺動によって、ホルダブラケット33に設けられているボールホルダ32に保持されている前記支持ボール32aがメインフレーム4の底面から下方へ出没する。図7及び図9は支持ボール32aがメインフレーム4の底面から突出した状態を示している。この状態で、前記操作ロッド34が図7上左方向へ移動すると、ホルダブラケット33は支持軸33aを中心として同図上時計回り方向に回動するから、支持ボール32aはメインフレーム4の底面から上方に埋没する。他方、メインフレーム4の底面から埋没している状態にある場合に、操作ロッド34が図7上右方向に移動すると、ホルダブラケット33は支持軸33aを中心として同図上反時計回り方向に回動して、同図に示すように、支持ボール32aがメインフレーム4の底面から下方へ突出した状態となる。この状態で、切断機用案内装置1は支持ボール32aにより支持されて浮上した状態となる。この状態では切断機用案内装置1に力を加えると、支持ボール32aがボールホルダ32内で転動することにより、容易に切断機用案内装置1を移動させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明に係る切断機用案内装置によれば、可搬式の切断機を家屋等の建築現場に搬入させて板材等の被切断物を切断することができ、しかも、簡単な操作で高精度で切断加工を行うことができるため、現場等における作業性の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明に係る切断機用案内装置が概略構造を示す斜視図である。
【図2】図1に示す切断機用案内装置を他の方向から視認した概略斜視図である。
【図3】図1に示す切断機用案内装置の主要部を示す概略の平面図である。
【図4】図1に示す切断機用案内装置の切断機の移動を案内する構造に用いる摺動ブロックの構造を示す側面図である。
【図5】メインフレームにガイドロッドを取り付けるためのロッド保持板の構造を説明する断面図である。
【図6】位置決めロッドの位置を固定し、位置を変更するために固定状態を解除する機構を説明する断面図である。
【図7】切断機用案内装置を浮上させる機構を説明する側面図である。
【図8】図7に示す機構の平面図である。
【図9】図7に示す機構の左側面図で、一部を切断して示してある。
【図10】この発明に係る切断機用案内装置の位置決め副ロッドの構造を説明するための側面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 切断機用案内装置
2 切断機(丸鋸切断機)
2a 丸鋸
3 切断機取付架台板
4 メインフレーム
5a、5b サブフレーム
6 フレーム
8 ガイドロッド(ガイド手段)
9 ロッド保持板
10 架台支持板
10a 取付翼部
10b 取付板部
12 摺動ブロック
12a ブッシュホルダ
13 ブッシュ
16 位置決めロッド
17 支持板
20 ロック板
20b 操作用レバー
21 角度調整ロッド
24 位置決めブロック
25 プッシュロッド
31 フランジ部
32 ボールホルダ
32a 支持ボール
33 ホルダブラケット
34 操作ロッド
36 揺動リンク
37 駆動ロッド
38 操作レバー
41 位置決め副ロッド
42 副ロッド取付ブラケット
43 位置決め副ブロック
【出願人】 【識別番号】505046857
【氏名又は名称】有限会社山久
【出願日】 平成18年8月30日(2006.8.30)
【代理人】 【識別番号】100091591
【弁理士】
【氏名又は名称】望月 秀人


【公開番号】 特開2008−55702(P2008−55702A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−233861(P2006−233861)