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【発明の名称】 照明付きチェーンソー
【発明者】 【氏名】岩本 好文

【氏名】園山 亮

【氏名】今岡 昭二

【要約】 【課題】夜間の伐採作業を安全かつ効率的に行うことができるチェーンソーを提供する。

【構成】駆動手段としてエンジンを搭載した本体1と、該本体1に設けられたガイドバー2に案内されて所定の循環路に沿って移動するチェーン3とを有するチェーンソーにおいて、前記エンジンの動力で駆動される発電機13と、これによって発電された電力で駆動される照明手段42,27とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動手段としてエンジンを搭載した本体と、該本体に設けられたガイドバーに案内されて所定の循環路に沿って移動するチェーンとを有するチェーンソーにおいて、
前記エンジンの動力で駆動される発電機と、該発電機によって発電された電力で駆動される照明手段とを備えることを特徴とするチェーンソー。
【請求項2】
前記照明手段は、前記本体に取付けられた前照灯であることを特徴とする請求項1記載のチェーンソー。
【請求項3】
前記ガイドバーは、光ファイバを内蔵する構造に形成され、
前記照明手段は、前記ガイドバーに内蔵された光ファイバと、該光ファイバの入光部に光を照射する光源とを有することを特徴とする請求項1又は2記載のチェーンソー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンを搭載したチェーンソーに関する。
【背景技術】
【0002】
台風などによる倒木が架線や配電線に接触すると、該接触により架線や配電線が断線されて停電が発生する場合がある。このような場合、架線等に接触している樹木をエンジンチェーンソー(例えば特許文献1参照)で伐採して除去し、停電からの回復措置を行う。
【0003】
架線等に接触している樹木の除去作業は、早急に行われなければならず、夜間に樹木の除去を行う場合には、作業員は投光機やヘルメットのキャップライトの光を頼りにチェーンソーで伐採作業を行うこととなる。
【特許文献1】特開2004−42386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、架線等が通る高所で伐採作業を行う際には、投光機の光では十分な明るさが得られない場合がある。また、ヘルメットのキャップライトの光ではチェーンソーの本体部分が陰になり、回転する切断用のチェーンの位置が十分に確認できない。そのため、夜間に伐採作業を行うことは難しく、作業効率が悪いという不都合がある。
【0005】
本発明の主な目的は、夜間の伐採作業を安全かつ効率的に行うことができるチェーンソーを提供することである。
【0006】
また、他の目的は、夜間の作業に限らず、緊急時の人命救助等のため、停電したビル内のような暗闇下で建材等を切断する等の作業にも適したチェーンソーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、駆動手段としてエンジンを搭載した本体と、該本体に設けられたガイドバーに案内されて所定の循環路に沿って移動するチェーンとを有するチェーンソーにおいて、前記エンジンの動力で駆動される発電機と、該発電機によって発電された電力で駆動される照明手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明のチェーンソーによれば、前記エンジンの駆動力がチェーンに伝達されるとともに、その一部が発電機に伝達されて発電が行われる。そして、発電機で発生した電力が照明手段に供給されて、ガイドバーおよびチェーンが照らし出される。これにより、夜間の伐採作業を行う作業者は、樹木等を切断するチェーンの位置および向きを確認することができ、安全かつ効率的に伐採作業を行うことができる。
【0009】
本発明のチェーンソーにおいて、前記照明手段は、前記本体に取付けられた照明灯であることが好ましい。かかる照明灯により、ガイドバーおよびチェーンの周囲が照らし出され、夜間の伐採作業を行う作業者は、チェーンで切断する樹木等を確認して安全に伐採作業を行うことができる。
【0010】
また、本発明のチェーンソーにおいて、前記ガイドバーは、光ファイバを内蔵する構造に形成され、前記照明手段は、前記ガイドバーに内蔵された光ファイバと、該光ファイバの入光部に光を照射する光源とを有することが好ましい。これにより、光ファイバ中を進行し散乱する光によってガイドバーおよびその周囲のチェーンが照らし出され、夜間の伐採作業を行う作業者は、ガイドバーおよびチェーンの位置や向きを正確に確認して伐採作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に示すように、一実施形態のチェーンソーは、駆動源としてエンジンを搭載した本体1と、本体1から突出して設けられたガイドバー2と、ガイドバー2の周囲を移動する無端のチェーン(ソーチェーン)3とを備え、本体1のガイドバー2側の前部には、前照灯4が設けられている。また、本体1は、前部の周囲を囲む位置にフロントハンドル5と、後部にリアハンドル6と、側部にサイドカバー10とを備える。
【0012】
図2は、サイドカバー10を取り外した分解図である。この図に示すように、本体1は内部に、図示しないエンジンの駆動力が伝達される駆動軸11と、固定ボルト12と、発電機13とを備える。固定ボルト12は、ガイドバー2を貫通して、支持板14および図示しないナットと共にガイドバー2を固定するために用いられる。
【0013】
駆動軸11にはスプロケット15が取り付けられており、スプロケット15がチェーン3の複数のリンクと係合することにより、駆動軸11の駆動力がチェーン3に伝達される。さらに、駆動軸11には、駆動ベルト16が巻き付けられ、駆動ベルト15は、反対側の位置で発電機13のプーリ17に巻き付いている。これにより、駆動軸11の駆動力は、駆動ベルト16を介して発電機13に伝達される。
【0014】
図3に示すように、ガイドバー2は、一対の側板21,22と、中空の中板23で構成される細長い板状の部材であり、中板23の内部には、放射状に走る複数の光ファイバ24が内蔵されている。
【0015】
複数の光ファイバ24は、その一端をガイドバー2の根元位置で揃えて受光部26を形成しており、受光部26から各光ファイバ24がガイドバー2内を放射状に延びている。そして、各光ファイバ24は、その他端を中板の周縁部に望ませて固定されている。
【0016】
受光部26を臨む位置には、発電機13によって発電された電力で発光する発光ダイオード27が取付けられており、発光ダイオード27から出た光は、光ファイバ24内を進行し散乱する光によってガイドバー2全体が照らし出される。また、光ファイバ24内を進行した光の一部は、受光部26とは反対の先端部からガイドバー2の周縁に向かって照射され、ガイドバー2の周縁およびチェーン3が照らし出されるようになっている。
【0017】
また、中板23は、その先端側が短くなっており、ガイドバー2の中板23がない先端部には、一対の側板21,22に回転可能に支持される薄板状のスプロケット25が取り付けられている。スプロケット25には、ガイドバー2の外周縁に沿って配置されるチェーン3が掛けられる。
【0018】
チェーン3は、上述のように、一端がエンジンの駆動力が伝達される駆動軸11に取付けられたスプロケット15と、他端がガイドバー2の先端部に取り付けられたスプロケット25とに掛けられて、この状態でエンジンを作動させることにより、チェーン3がガイドバー2の外周縁を移動し、樹木などを切断できる状態になる。
【0019】
図2に示すように、前照灯4は、半透明の外部カバー41と、その内部に取付けられた複数の発光ダイオード42とを備え、発光ダイオード42は、発電機13によって発電された電力で発光し、その光が外部カバー41を透過してチェーン2およびガイドバー3側を照らし出すようになっている。
【0020】
次に、本実施形態のチェーンソーの作動を説明する。
【0021】
架線などに接触した樹木を伐採する作業は、旋回および伸縮自在なブームの先端に作業台が取付けられた高所作業車を用いて行われる。具体的には、作業台に伐採作業を行う作業者が搭乗し、架線に接触している樹木をチェーンソーを用いて伐採する。
【0022】
特に夜間において伐採作業を行う場合に、作業者は、図1および図2に示す照明切替スイッチ7をONに切り替える。これにより、前照灯4の発光ダイオード42又は、ガイドバー2内の光ファイバ24の受光部26に臨ませた発光ダイオード27に、発電機13によって発電された電力が供給される。
【0023】
このとき、図4に示すように、エンジンの駆動力によって発電機13が駆動されて交流電圧を生じ、かかる交流電圧がブリッジ回路及び安定化回路を経て一定の直流電圧に変換されて、発光ダイオード27又は発光ダイオード42に供給される。その結果、エンジンの回転数に関わらず、発光ダイオード27又は発光ダイオード42には、一定の直流電圧が供給される。
【0024】
これにより、前照灯4の発光ダイオード42の光により、ガイドバー2およびチェーン3の周囲が照らし出され、夜間に伐採作業を行う作業者は、チェーン3で切断する樹木等を確認して安全に伐採作業を行うことができる。さらに、光ファイバ24中を進行し散乱する光によってガイドバー2およびその周縁に位置するチェーン3が照らし出され、夜間に伐採作業を行う作業者は、ガイドバー2およびチェーン3の位置や向きを正確に確認して伐採作業を行うことができる。
【0025】
本実施形態によれば、夜間の伐採作業を安全かつ効率的に行うことができるが、本発明は、このような使用に限定されるものではなく、例えば、停電したビル内での切断作業のように暗闇下での作業にも、本発明のチェーンソーを使用することができる。
【0026】
尚、本実施形態において、発電機にはエンジンの駆動力が常に伝達されており、照明切替スイッチを介して、照明手段であるところの発光ダイオードをON/OFFしているが、例えばクラッチ板等を介して必要な場合のみ、エンジンの駆動力を発電機に伝達し、発電および照明を行なうようにしてもよい。また、照明手段のON/OFFについても、照明切替スイッチによらず、例えば光センサ回路等を用いて、外部の照度に応じて自動的に照明手段が点灯するようにしてもよい。
【0027】
また、本実施形態において、照明手段として発光ダイオードを用いたが、これに限定されるものではなく、ランプ(電球)等の照明手段を用いることができる。さらに、前照灯の取り付け位置も、図示の形態に限定されるものではなく、例えば、サイドカバーに設けられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態のチェーンソーの外観を示す斜視図。
【図2】図1のチェーンソーの内部構成を示す分解図。
【図3】ガイドバーの構造を示す説明図。
【図4】発電機から発光ダイオードへの電力供給手段を示す説明図。
【符号の説明】
【0029】
1…本体、2…ガイドバー、3…チェーン、4…前照灯、13…発電機、24…光ファイバ、26…受光部、27…発光ダイオード(光源)。
【出願人】 【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
【出願日】 平成18年8月28日(2006.8.28)
【代理人】 【識別番号】100077805
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 辰彦

【識別番号】100081477
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 進


【公開番号】 特開2008−49650(P2008−49650A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−230339(P2006−230339)