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卓上切断機 - 特開2008−49575 | j-tokkyo
トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 卓上切断機
【発明者】 【氏名】堀内 貴幹

【要約】 【課題】刃口板の移動を切断部の傾斜に合わせて連動させ、加工部材面のバリを軽減し仕上り向上を図り、切断を容易に行える卓上切断機の提供。

【構成】丸のこ刃34を有する切断部を搖動可能に支承するホルダ40には、カム22が一体に傾動可能に設けられている。ターンテーブル12には、丸のこ刃34がターンテーブル12上面より下方へ進入するための溝12aが形成されており、溝12aの開口部の開口幅は刃口板14、15によって規定される。刃口板14、15にはカム22に当接する当接面19A、20Aを有する当接部材19、20が設けられており、刃口板14、15は、当接部材19、20の当接面19A、20Aが常時カム22に当接するようにスプリング17、18によって付勢されている。ホルダ40の傾動に伴い自動的に刃口板14、15を移動させて溝12aの開口幅を変える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断刃を回転可能に支承し上下方向に揺動可能な切断部と、
加工部材を支持可能で、該切断部が下方に揺動したときに該切断刃が進入可能な溝が形成されたベース部と、
該ベース部の後部に該ベース部の上面に対して傾斜可能に立設し、該切断部を該ベース部上面に対して上下揺動自在に支持するホルダと、
該溝に設けられ該切断刃の肉厚方向に移動可能な刃口板と、
該ホルダと該刃口板との間に設けられ、該ホルダの傾動に伴い該溝の開口幅を変更可能とする傾動連動機構とを備えることを特徴とする卓上切断機。
【請求項2】
該刃口板は、該溝の幅方向における該溝の開口部の両側に、該溝に沿って延出し該ベース部上面に平行に一対設けられ、該一対の刃口板は該ベース部上面に平行に且つ該幅方向で対称に移動可能に設けられ、
該傾動連動機構は、該ホルダの傾動角が増大するにつれて該開口幅を増加させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の卓上切断機。
【請求項3】
該傾動連動機構は、該ホルダに支持され該ホルダの傾動と常時一体で回動するカムと、該一対の刃口板にそれぞれ支持され該カムに常時当接可能な当接面をそれぞれ有し該カムの回動によって該刃口板と一体で移動可能な一対の当接部材とを有することを特徴とする請求項2記載の卓上切断機。
【請求項4】
該傾動連動機構は、該刃口板が常時カムと当接するように該刃口板を付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項3記載の卓上切断機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ベース部上面に加工部材を載置して切断刃を上下揺動させて加工部材を切断する卓上切断機に関する。
【背景技術】
【0002】
ベース部上に加工部材を載置して切断刃を上下に揺動させることにより加工部材を切断する卓上切断機が従来より知られている。図6に示されるように卓上切断機101のベース部110には、切断部が下方に揺動したときに切断刃たる丸のこ刃134が進入可能な溝112a(図7等)が形成されている。
【0003】
卓上切断機101により切断を行う際に、図6に示される状態で切断を行っているときには、加工部材102に切込んでいる丸のこ刃134の部分の、当該丸のこ刃134の回転方向上流側の位置、即ち、加工部材102に切込んでいる切断刃たる丸のこ刃134の部分の、図6に示される右寄りの位置では、ベース部110の溝112aにおいて、丸のこ刃134の回転により木材繊維が加工部材102から離れる方向である図6の左下方向に向かう力が発生するため,バリや縁かけが発生する。
【0004】
化粧合板など外観部材の切断では、このバリや縁かけの軽減が特に重視される。このため,ベース部110の溝112aには溝112aの開口部の開口幅を調整可能な刃口板114、115が設けられている。刃口板114、115を移動して開口幅を丸のこ刃134の厚さまで狭め、バリや縁かけが発生しないよう切断することができるようになっている。
【0005】
図7に示されるように、丸のこ刃134がベース部110上面に対し垂直の場合と、図8に示されるように、丸のこ刃134がベース部110上面に対し傾斜している場合とでは、溝112aの開口部におけるベース部110上面に平行な方向の丸のこ刃134の幅が異なる。このため、傾斜角度を変更する都度、刃口板114、115を固定しているネジ116を緩め、刃口板114、115を移動させて丸のこ刃134の幅に合わせて溝112aの開口部の開口幅を調整し、再度ネジ116を固定してから切断を行っている。このような卓上切断機101は、例えば実開昭63−080101号公報(特許文献1)に記載されている。
【特許文献1】実開昭63−080101号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の卓上切断機101では、上述のようにバリや縁かけが発生しないようにするために、丸のこ刃134の傾斜角度を変更する毎に手動で刃口板114、115を移動させる必要があった。そこで、本発明は、刃口板の移動を切断部の傾斜に合わせて連動させ、加工部材面のバリを軽減し仕上り向上を図り、切断を容易に行える卓上切断機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、切断刃を回転可能に支承し上下方向に揺動可能な切断部と、加工部材を支持可能で、該切断部が下方に揺動したときに該切断刃が進入可能な溝が形成されたベース部と、該ベース部の後部に該ベース部の上面に対して傾斜可能に立設し、該切断部を該ベース部上面に対して上下揺動自在に支持するホルダと、該溝に設けられ該切断刃の肉厚方向に移動可能な刃口板と、該ホルダと該刃口板との間に設けられ、該ホルダの傾動に伴い該溝の開口幅を変更可能とする傾動連動機構とを備える卓上切断機を提供している。ホルダの傾動角が増大するとは、ホルダがベース部上面に対して垂直となっている状態の傾動角を0度として基準とし、当該垂直となっている基準の状態からの傾斜角度が増大することを意味する。
【0008】
ここで、該刃口板は、該溝の幅方向における該溝の開口部の両側に、該溝に沿って延出し該ベース部上面に平行に一対設けられ、該一対の刃口板は該ベース部上面に平行に且つ該幅方向で対称に移動可能に設けられ、該傾動連動機構は、該ホルダの傾動角が増大するにつれて該開口幅を増加させるように構成されていることが好ましい。
【0009】
また、該傾動連動機構は、該ホルダに支持され該ホルダの傾動と常時一体で回動するカムと、該一対の刃口板にそれぞれ支持され該カムに常時当接可能な当接面をそれぞれ有し該カムの回動によって該刃口板と一体で移動可能な一対の当接部材とを有することが好ましい。
【0010】
また、該傾動連動機構は、該刃口板が常時カムと当接するように該刃口板を付勢する付勢手段を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1記載の卓上切断機によれば、ホルダと刃口板との間に設けられ、ホルダの傾動に伴い溝の開口幅を変更可能とする傾動連動機構を備えるため、ホルダ及び切断刃の傾動量に応じて自動的に刃口板を移動させることができる。このため、手動で刃口板を移動させて溝の開口幅を調整する手間を省くことができ、且つ加工部材を切断刃により切断して生じた端縁にバリや縁かけが生ずることを極力防止することができる。即ち、加工部材の仕上がり向上を図り且つ切断を容易に行うことができる。
【0012】
本発明の請求項2記載の卓上切断機によれば、刃口板は、溝の幅方向における溝の開口部の両側に、溝に沿って延出しベース部上面に平行に一対設けられ、一対の刃口板はベース部上面に平行に且つ幅方向で対称に移動可能に設けられ、傾動連動機構は、ホルダの傾動角が増大するにつれて開口幅を増加させるように構成されているため、ホルダの傾動角が増大するにつれて自動的に刃口板を移動させて、最適な溝の開口幅とすることができる。
【0013】
本発明の請求項3記載の卓上切断機によれば、傾動連動機構は、ホルダに支持されホルダの傾動と常時一体で回動するカムと、一対の刃口板にそれぞれ支持されカムに常時当接可能な当接面をそれぞれ有しカムの回動によって刃口板と一体で移動可能な一対の当接部材とを有するため、ホルダが傾動することによりカムが当接部材の当接面を押圧することにより、当接部材と一体で刃口板を移動させることができる。
【0014】
本発明の請求項4記載の卓上切断機によれば、傾動連動機構は、刃口板が常時カムと当接するように刃口板を付勢する付勢手段を有するため、当接面部材の当接面をカムが押圧して当接部材及び刃口板を移動させた後に、カムと当接部材の当接面とが離間してしまうことを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態による卓上切断機について図1乃至図5に基づき説明する。卓上切断機1はベース部10と切断部30(図2等)とを有しており、ベース部10はベース11とターンテーブル12とを有している。図1に示されるように、ターンテーブル12はベース11の中央に埋設されており、ターンテーブル12はベース11により水平方向へ回動自在、即ち、略鉛直方向へ指向する回転軸を中心に回転自在に支持されている。ターンテーブル12の上面は、ベース11の上面と同一面となっており、ベース11及びターンテーブル12の上面には木材等の加工部材2(図2等)を載置可能である。ターンテーブル12の上面及びベース11の上面はベース部10の上面に相当する。
【0016】
ベース11上面には、図1又は図2に示されるように、加工部材2の側面を支持する一対のフェンス13、13が、所定の距離で離間して図1の左右方向に延出して立設されている。ターンテーブル12の上面中央であって一対のフェンス13、13の間の位置には、後述のように切断刃たる丸のこ刃34が下方に揺動したときに、ターンテーブル12上面よりも下方へ侵入可能な溝12aが形成されている。溝12aの両側には刃口板14、15が設けられている。
【0017】
刃口板14、15は、ターンテーブル12上であって溝12aの開口部の両側に沿って形成された凹部12d、12e及びガイド溝12b、12c内に設けられており、溝12aの開口部を覆うようにして配置されている。刃口板14、15の上面は、図1に示されるように、略長方形状をなして溝12aの両側において溝12aに沿って延出し、ターンテーブル12上面と面一になっている。刃口板14、15には、図1に示されるように、鉛直方向に貫通する貫通孔たる長孔14a、14b、15a、15bが形成されており、長孔14a、14b、15a、15bの長手方向は溝12aの幅方向、即ち図1の左右方向に指向している。長孔14a、14b、15a、15bにはそれぞれネジ16が貫通してターンテーブル12に螺合している。長孔14a、14b、15a、15bの長手方向においてネジ16が長孔14a、14b、15a、15bに対して相対的に移動することにより、刃口板14、15は凹部12d、12e及びガイド溝12b、12c内において、ガイド溝12b、12cに沿ってベース部10上面に対し平行に後述する丸のこ刃34の肉厚方向、即ち、図1の左右方向へ摺動可能であり、このように摺動することにより、刃口板14、15間で規定される溝12aの開口幅を調整できるように構成されている。
【0018】
また、ターンテーブル12内には一対のスプリング溝12f、12gが、溝12aを中心として対称の位置に図1の左右方向に延出して形成されており、スプリング溝12f、12g内にはスプリング17、18がそれぞれ設けられている。スプリング17、18の一端はスプリング溝12f、12gの一端を画成するターンテーブル12の部分に当接しており、スプリング17の他端は刃口板15の図1に示される右側面に当接し、刃口板15を図1の左方向へ付勢している。また、スプリング18の他端は刃口板14の図1に示される左側面に当接し、刃口板14を図1の右方向へ付勢している。従って、スプリング17、18は、一対の刃口板14、15が互いに接近し合う方向へ刃口板14、15をそれぞれ付勢している。このため、後述のように当接部材の当接面19A、20Aをカム22が押圧して当接部材19、20及び刃口板14、15を移動させた後に、カム22と当接部材19、20の当接面19A、20Aとが離間してしまうことを確実に防止することができる。スプリング17、18は付勢部材に相当する。
【0019】
略長方形状をなす刃口板14、15の長手方向の一端であって図1の上方に位置する部分には、当接部材19、20が設けられている。当接部材19、20は、図4に示されるように一対の刃口板14、15とそれぞれ一体に1つずつ設けられており、図4に示されるようにそれぞれ当接面19A、20Aを有し、当接面19A、20Aは後述のカム22のカム面22Aと常時当接するように構成されている。このようにカム面22Aと当接することにより、刃口板14、15は位置決めされるように構成されている。後述のように刃口板14、15が丸のこ刃34のすぐ脇の位置となるように刃口板14、15を自動的に移動させて溝12aの開口幅を調整することにより、加工部材2切断時に丸のこ刃34の下端がターンテーブル12上面よりも下降して溝12a内に進入したときに、刃口板14、15は加工部材2下面の仕上面のけば立ちを防止することができるように構成されている。
【0020】
ターンテーブル12後端、即ち、図2に示されるベース11の左端にはホルダ40が立設されている。ホルダ40の下端は、ターンテーブル12から図2の左方向へ延出するホルダシャフト21によって支承されている。ホルダシャフト21の軸心をターンテーブル12上面とほぼ一致させることで、ホルダ40はホルダシャフト21を回動支点としてターンテーブル12の上面に対して左右傾斜自在となっている。
【0021】
ホルダシャフト21はホルダ40に図示せぬネジ等によって固定されており、ホルダ40を傾斜させると傾動の軸となるホルダシャフト21もホルダ40と一体回転する。また、ホルダシャフト21の図2に示される右端にはカム面22Aを有するカム22がホルダシャフト21と一体に回転可能に設けられており、スプリング17、18で付勢された前記刃口板14、15の当接部材19、20の当接面19A、20Aがカム22のカム面22Aに常時当接している。カム22は、図4に示されるように、正面視で楕円形状をなしており、ホルダ40がターンテーブル12上面に対して垂直をなす垂直切断位置のときに、その長手方向が鉛直方向に指向するように構成されている。カム面22Aは、楕円形状を規定するカム22の周面により構成されている。カム22と当接部材19、20とは傾動連動機構に相当する。
【0022】
ターンテーブル12上面後方には、図3に示されるように、後述のストッパ40a、40bの移動軌跡上に位置するように角度調整部材であるストッパボルト23、24が鉛直方向に螺合して設けられている。また、ターンテーブル12の後部には、図2に示されるように、ターンテーブル12から上方へ立設する立設部12Aが設けられており、立設部12Aには貫通孔12hが形成されている。貫通孔12hには、ホルダ40がターンテーブル12上面に対して垂直をなすときの位置決め部材となるピン25が前後に水平移動自在に配置されている。
【0023】
また立設部12Aには、図3に示されるように、ホルダシャフト21を中心とする略円弧状の長穴12iが形成されている。長穴12iにはクランプレバー26(図2)が貫通しており、クランプレバー26の先端に設けられた図示しないねじ部がホルダ40背面に形成されたねじ穴部に螺合している。クランプレバー26を緩めると、ホルダ40はホルダシャフト21を支点としてクランプレバー26が長穴12iの範囲内で相対的に移動できる範囲で傾動可能となる。ホルダ40が任意の角度に傾斜しているときに、クランプレバー26を締め付けると、クランプレバー26とホルダ40間でターンテーブル12の立設部12Aが締め付けられ、ホルダ40は傾動不能に固定される。なお、長穴12iは、ホルダ40がターンテーブル12上面に対して垂直の状態から左右45度程度傾動できる範囲内で形成されている。
【0024】
ホルダ40の上端には、ホルダ40の下端から上端へ向かうホルダ40の延出方向に垂直の方向に指向するシャフト41が設けられている。切断部30は、シャフト41により切断部30の一端が支承されることによりベース11の上面に対して上下に揺動自在に構成されている。ホルダ40と切断部30との間には、切断部30を上方に付勢するスプリング42が設けられている。また、ホルダ40の上端部には図2の右方向へ延出するストッパ受部43が設けられている。
【0025】
ホルダ40の前面には、図3に示されるように、傾斜時の位置決め部材となるストッパ40a、40bが設けられており、ホルダ40を傾動させてゆくと、所定の傾斜角度でストッパ40aがターンテーブル12上面後方のストッパボルト23の頭部に当接し、これ以上傾動しないように切断部30の傾動を規制する。また、反対側にホルダ40を傾動させてゆくと、所定の傾斜角度でストッパ40bがターンテーブル12上面後方のストッパボルト24の頭部に当接し、これ以上傾動しないように切断部30の傾動を規制する。ストッパボルト23は、ホルダ40が左方向に45度の位置に傾斜したときにストッパ40aに当接する。また、ストッパボルト24は、ホルダ40が右方向に45度の位置に傾斜したときにストッパ40bに当接する。前述の「所定の傾斜角度」とは45度のことである。
【0026】
また、ホルダ40には、ホルダ40が傾動するときのターンテーブル12のピン25の移動軌跡上に位置するようにストッパボルト44が、ピン25の移動方向と垂直の方向に指向してホルダ40に螺合して設けられている。ホルダ40が、図3に示されるように直角切断位置になったとき、ストッパボルト44の先端がピン25の外径部に当接して、ホルダ40がターンテーブル12上面に対して垂直になっている状態とすることができるように構成されている。
【0027】
切断部30は切断部ケーシング31とモータ32とハンドル33と丸のこ刃34とを有している。丸のこ刃34はその略半分以上が切断部ケーシング31によって覆われており、図3に示されるように、切断部ケーシング31によって丸のこ刃34の丸のこ刃軸34Aが支承されることにより、丸のこ刃34は切断部ケーシング31に回転自在に支持されている。モータ32は、切断部30の上部の切断部ケーシング31内に設けられており、後述のハンドル33に設けられたスイッチ33Aを押圧することにより駆動するように構成されている。モータ32は、図2に示されるように丸のこ刃軸34Aに駆動連結されている。また、ハンドル33は切断部30上部に設けられており、ハンドル33にはスイッチ33Aが設けられている。また、切断部30にはストッパボルト35が設けられている。切断部30が下方へ揺動してゆき、ストッパボルト35がホルダ40のストッパ受部43に当接することにより、下方への切断部30の揺動を規制することができる。
【0028】
卓上切断機1の切断部30を垂直切断位置に設定して加工部材2を切断する際には、先ずストッパボルト44の先端をピン25の外径部に当接させて、ホルダ40及び切断部30をターンテーブル12上面に対して垂直とし、クランプレバー26を締めホルダ40の傾斜位置を固定する。このとき、カム22は図4に示されるように長手方向が鉛直方向に指向しており、カム面22Aに当接している一対の当接部材19、20の当接面19A、20Aがスプリング17、18の付勢力により付勢されることにより、刃口板14、15は自動的に互いに最も接近した位置となっている。従って、当接部材19、20と一体で移動する一対の刃口板14、15により規定される溝12aの開口部の開口幅は、もっとも狭い状態となっており、丸のこ刃34の略厚み分になっている。
【0029】
次に、加工部材2を切断するために、ハンドル33に設けたスイッチ33Aを押してモータ32を回転駆動させると、丸のこ刃軸34Aを中心として丸のこ刃34が回転する。この状態で、ハンドル33を握りスプリング42の付勢力に抗して切断部30を押し下げて揺動させ、加工部材2を切断する。
【0030】
丸のこ刃34が加工部材2を切断してゆき、丸のこ刃34がターンテーブル12の溝12aにある刃口板14、15の間へ入ったときには、溝12aの開口部の開口幅を規定する刃口板14、15は、図4に示されるように、自動的に丸のこ刃34のすぐ脇に位置している。このため、手動で刃口板14、15を移動させて溝12aの開口幅を調整して、刃口板14、15を丸のこ刃34のすぐ脇に移動させる手間を省くことができる。また、加工部材2を丸のこ刃34により切断して生じた端縁にバリや縁かけが生ずることを極力防止することができる。この結果、加工部材2の仕上がり向上を図り且つ切断を容易に行うことができる。加工部材2の切断が完了した時点で、切断部30を持ち上げると、スプリング42の付勢力で元の上限位置に復帰する。
【0031】
また、切断部30を左右傾斜させる際には、先ず、クランプレバー26を緩めホルダ40の傾斜角度が固定された状態を解除し、ホルダ40を左または右方向へ傾斜(傾動)させることができる状態とする。ホルダ40を傾斜させると、ホルダ40と一体でホルダシャフト21のカム22が回転し、図5に示されるように、略楕円形状をしたカム22の長手方向が、ホルダ40の傾斜角度と一致した傾斜角度となる。
【0032】
このことにより、カム22のカム面22Aが当接部材19、20の当接面19A、20Aを図5の左右方向へそれぞれ押圧し、当接部材19、20と一体で刃口板14、15は、スプリング17、18の付勢力に抗してターンテーブル12のガイド溝12b、12c(図1)に沿って外側、即ち図1の左右方向へ移動させられる。この結果、図5に示されるように刃口板14、15によって規定される溝12aの開口部の開口幅は、溝12aに斜めに進入する丸のこ刃34の、ターンテーブル上面に平行な方向の溝12aの開口部における幅と略同一の幅に自動的に広がる。
【0033】
従って、以上のように、卓上切断機1は直角切断位置における直角切りと、当該直角切断位置を基準として所定の角度にホルダ40及び切断部30を傾斜させて切断を行う傾斜切りと、直角切りの切断方法と傾斜切りの切断方法とを組み合わせた複合切断とが可能である。
【0034】
本発明による卓上切断機は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、上記実施形態では、直角切断位置を基準として左右方向に所定の角度にホルダ40及び切断部30を傾斜させて切断を行うことができる構成としたが、左右方向でなくて左方向又は右方向のみに傾斜できる構成としてもよい。
【0035】
また、刃口板14、15を一対に設けた構成としたが、一対でなくてもよい。また、付勢部材としてスプリング17、18を用いた構成としたが、スプリング17、18に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態による卓上切断機のベース部を示す平面図。
【図2】本発明の実施の形態による卓上切断機を示す側面図。
【図3】本発明の実施の形態による卓上切断機を示す正面図。
【図4】本発明の実施の形態による卓上切断機の刃口板及びカムを示す要部断面図。
【図5】本発明の実施の形態による卓上切断機の刃口板及びカムを示す要部断面図。
【図6】従来の卓上切断機を示す側面図。
【図7】従来の卓上切断機の刃口板を示す要部断面図。
【図8】従来の卓上切断機の刃口板を示す要部断面図。
【符号の説明】
【0037】
1・・・卓上切断機 2・・・加工部材 10・・・ベース部 14、15・・・刃口板 17、18・・・スプリング 19、20・・・当接部材 19A、20A・・・当接面 22・・・カム 30・・・切断部 34・・・丸のこ刃 40・・・ホルダ
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年8月24日(2006.8.24)
【代理人】 【識別番号】100094983
【弁理士】
【氏名又は名称】北澤 一浩

【識別番号】100095946
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 伸

【識別番号】100099829
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 朗子

【識別番号】100135356
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 邦彦


【公開番号】 特開2008−49575(P2008−49575A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−227516(P2006−227516)