トップ :: B 処理操作 運輸 :: B27 木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステ−プル打ち機一般

【発明の名称】 製材機械における木材の芯出し装置
【発明者】 【氏名】秋山 孝史

【氏名】今村 博史

【要約】 【課題】移載機構により仮設定ライン上の木材を芯出しラインに横移動させることによりサイクル時間の長時間化、スペース効率の悪化をなくした木材の芯出し装置を提供する。

【構成】複数の鼓形の送りローラ11、11…と、前後一対の第1の支持ユニット20、20と、前後一対の第2の支持ユニット30、30と、前後のチャック40、50とを設け、送材車による木材の送材ラインBと平行に配置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一高さに配列する複数の鼓形の送りローラと、該送りローラ上の木材の前部、後部を押し上げて支持する前後一対の第1の支持ユニットと、該第1の支持ユニット上の木材の前部、後部を押し上げて支持する前後一対の第2の支持ユニットと、前記送りローラの前方、後方に配置し、木材の両端の木口を保持する前後のチャックとを備えてなり、前記第1、第2の支持ユニットは、それぞれ上辺を逆台形状に切り欠く支持板、V字状に配置するローラを介して木材を支持するとともに、前後の各組ごとに隣接する共通の前記送りローラの間に配置することを特徴とする製材機械における木材の芯出し装置。
【請求項2】
前記第1の支持ユニットは、前記送りローラ上の木材を支持して定位置に上昇することを特徴とする請求項1記載の製材機械における木材の芯出し装置。
【請求項3】
前記第2の支持ユニットは、前記第1の支持ユニット上の木材の仮の芯を前記チャックによる木材の保持中心に合わせるように上昇することを特徴とする請求項2記載の製材機械における木材の芯出し装置。
【請求項4】
少なくとも一方の前記チャックは、保持中の木材を回転させる回転機構を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載の製材機械における木材の芯出し装置。
【請求項5】
前記チャックは、それぞれ保持中の木材の木口を上下左右に移動させる調節機構を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の製材機械における木材の芯出し装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、丸太材の木材を製材する際に、適切に木取りするために使用する製材機械における木材の芯出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザ光による距離センサを使用する木材の芯出し装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
このものは、まず、上向きV溝状の支持板上に丸太材の木材を搬入し、左右一対の対向する「く」字状のクランプアームにより、搬入された木材の前部、後部を把持して木材の仮の芯を見出す。ただし、ここでいう仮の芯とは、左右のクランプアームを閉じて木材を把持する際に、クランプアームの調心作用により機械的に定まる芯である。次いで、仮の芯に一致するようにして両端の木口を前後のチャックによって保持し、保持中の木材を回転させながら、複数の距離センサを介して木材の長さ方向の複数箇所を計測して木材の断面形状を把握し、そのデータをコンピュータ処理することにより、木材の芯を算出する。そこで、このようにして算出された木材の芯を保持しながら木材を送材車上に移載してチャッキングし、送材車を駆動して木材を製材機械に送材して製材する。
【特許文献1】特開2000−167802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる従来技術によるときは、送材車による送材ラインと平行に、木材をV溝状の支持板上に支持する仮設定ラインと、チャックにより木材の両端の木口を保持して回転させる芯出しラインとを2列に設け、「く」字状のクランプアームを有する移載機構により、仮設定ライン上の木材を芯出しライン上に横移動させるから、サイクル時間が長くなる上、送材車まわりの設備が大形化し、過大な設備面積を必要とするという問題が避けられない。また、左右に開閉して木材を把持する「く」字状のクランプアーム自体、過大な動作スペースを要し、スペース効率の改善に限界がある。
【0005】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、「く」字状のクランプアームを廃し、鼓形の送りローラと第1、第2の支持ユニットと前後のチャックとを1列に配置することによって、サイクル時間、スペース効率の双方を改善することができる製材機械における木材の芯出し装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、同一高さに配列する複数の鼓形の送りローラと、送りローラ上の木材の前部、後部を押し上げて支持する前後一対の第1の支持ユニットと、第1の支持ユニット上の木材の前部、後部を押し上げて支持する前後一対の第2の支持ユニットと、送りローラの前方、後方に配置し、木材の両端の木口を保持する前後のチャックとを備えてなり、第1、第2の支持ユニットは、それぞれ上辺を逆台形状に切り欠く支持板、V字状に配置するローラを介して木材を支持するとともに、前後の各組ごとに隣接する共通の送りローラの間に配置することをその要旨とする。
【0007】
なお、第1の支持ユニットは、送りローラ上の木材を支持して定位置に上昇することができ、第2の支持ユニットは、第1の支持ユニット上の木材の仮の芯をチャックによる木材の保持中心に合わせるように上昇することができる。
【0008】
また、少なくとも一方のチャックは、保持中の木材を回転させる回転機構を備えてもよく、チャックは、それぞれ保持中の木材の木口を上下左右に移動させる調節機構を備えてもよい。
【発明の効果】
【0009】
かかる発明の構成によるときは、鼓形の送りローラは、搬入される丸太材の木材を径方向にほぼ位置決めすることができ、一方向に一斉に回転駆動することにより、木材を一方向に送って長さ方向に位置決めすることができる。一方、前後の第1の支持ユニットは、送りローラ上の木材の前部、後部を押し上げて定位置に支持することにより、木材の曲がりが下に凸となるように木材の姿勢をほぼ安定させるとともに、上方の距離センサからのレーザ光を照射することにより、木材の前部、後部の径を検出することができる。
【0010】
また、第2の支持ユニットは、第1の支持ユニットより高く上昇させて第1の支持ユニット上の木材を移載し、前後のチャックより木材の前部、後部の径の各1/2だけ低い位置に木材を支持することにより、木材の仮の芯をチャックによる木材の保持中心に合致させることができる。ただし、ここでいう仮の芯とは、先きに距離センサによって検出する木材の前部、後部の径の中点を結ぶ直線である。そこで、前後のチャックを駆動して、第2の支持ユニット上の木材の両端の木口を保持させ、第1、第2の支持ユニットを低く退避させる。
【0011】
前後のチャックによって保持された木材は、その後、チャックに内蔵する回転機構を介し、チャックによる保持中心すなわち仮の芯のまわりに回転させながら、複数の距離センサからのレーザ光を照射して、長さ方向の複数箇所における断面形状と、その相対位置すなわち木材の曲がりとに関するデータを集積する。また、このようなデータをコンピュータ処理し、歩留りが最も高い木取りを実現するために、前後のチャック内の調節機構を介して保持中の木材の木口を上下左右に微調節し、必要な回転動作を加えて木材の芯出しを完了する。ただし、回転機構は、前後のチャックの少なくとも一方に内蔵させるものとする。
【0012】
なお、芯出し用のコンピュータ処理の内容は、たとえば各部の断面形状に共通に内接する内接円を最大にして、両端の内接円の中心を通る直線を木材の芯として決定することができる(特開平7−148706号公報参照)。芯出しされた木材は、専用の移載装置のクランパにより両端部を把持して前後のチャックを外し、木材の芯を保持しながら送材車上に移載して両端の木口の芯をチャッキングし、送材車を駆動して製材機械に送材し、製材する。
【0013】
以上の一連の動作において、木材の前部、後部の径を計測する距離センサは、前後の第1の支持ユニットの各上方に設けることが好ましく、木材の複数箇所の断面形状を計測する距離センサは、たとえば3m材について5箇所、4m材について7箇所を計測するように、木材の長さ方向にほぼ等間隔に木材の上方に配設することが好ましい。ただし、木材の両端部に対応する距離センサは、径の計測用、断面形状の計測用に共用使用してもよく、前後の各組の第1、第2の支持ユニットは、隣接する共通の送りローラの間において、できるだけ接近させて配置することが好ましい。
【0014】
なお、丸太材の木材の径は、鼓形の送りローラ上で計測すると、径の大小に起因して誤差を生じる可能性があるが、第1の支持ユニットは、あらかじめ設定する定位置に木材を上昇させることにより、径の計測誤差を最小に抑えることができる。また、第2の支持ユニットのV字状に配置するローラは、前後のチャックにより木材の長さ方向に力が加わっても、第2の支持ユニットに過大な曲げ応力が生じたり、それによって第2の支持ユニットが不用意に破損したりすることを防止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0016】
製材機械における木材の芯出し装置は、複数の鼓形の送りローラ11、11…と、前後各一対の第1の支持ユニット20、20、第2の支持ユニット30、30と、前後のチャック40、50とを備えてなる(図1、図2)。なお、図1、図2において、紙面の左側を前といい、右側を後ということにする。また、製材機械は、図示しない送材車による送材ラインBの前方に設置されているものとする。
【0017】
送りローラ11、11…は、前後に長い架台12上に、同一高さに並行して梯子状に配列されている。ただし、架台12は、図示しない送材車による送材ラインBと平行に配置されている。送りローラ11、11…は、架台12に組み込む複数のモータ11a、11a…ごとにグループ分けされてチェーン駆動されている。なお、モータ11a、11a…は、電気的に同期制御され、したがって、送りローラ11、11…は、モータ11a、11a…を介して一斉に同方向に回転駆動し、送りローラ11、11…上に搬入される図示しない木材を長さ方向に前方に送ることができる。また、送りローラ11、11…は、モータ11aごとに、必要なグループのみを部分的に回転駆動することも可能である。
【0018】
前の第1、第2の支持ユニット20、30の組は、架台12の前部において、隣接する共通の送りローラ11、11の間に上向きに配置されている。また、後の第1、第2の支持ユニット20、30の組は、架台12の後部において、隣接する共通の送りローラ11、11の間に上向きに配置されている。
【0019】
第1の支持ユニット20は、上辺を逆台形状に切り欠く支持板21と、支持板21を昇降させる上向きのシリンダ22と、ガイドロッド23、23とを共通の取付板24上に一体に組み立てて構成されている(図2、図3)。
【0020】
シリンダ22のロッド、ガイドロッド23、23の上端は、それぞれ支持板21を立設するベース板21aの下面に連結されており、各ガイドロッド23は、取付板24に固定するスライド軸受23aを上下に摺動自在に貫通している。ガイドロッド23、23の下端は、連結板23bを介して連結され、連結板23bには、シリンダ22の下部を挿通させる孔23b1 が形成されている。第1の支持ユニット20は、取付板24を介して架台12の柱材の後面側に固定されている。第1の支持ユニット20は、シリンダ22を短縮させると、支持板21を送りローラ11、11…より低く退避させることができ、シリンダ22を伸長させると、支持板21を送りローラ11、11…の上方の定位置にまで上昇させることができる。
【0021】
第2の支持ユニット30は、V字状に配置するローラ31、31と、ローラ31、31を昇降させる上向きのシリンダ32と、ガイドロッド33、33とを備えている(図2、図4)。
【0022】
ローラ31、31は、上辺をV字状に切り欠く板状の支持体31aの上部の斜辺に沿って回転自在に装着されており、支持体31aの左右の両辺は、それぞれガイド部材34の上部に付設する前後各一対のガイドローラ34a、34a…を介して上下動自在にガイドされている。ただし、図4において、各ガイド部材34のガイドローラ34a、34a…は、前側または後側の上下一対のみが図示されている。
【0023】
シリンダ32のロッド、ガイドロッド33、33の上端は、それぞれ支持体31aの下端のベース板31bの下面に連結されている。また、シリンダ32は、各ガイドロッド33用の上下のスライド軸受33a、33a…とともに、共通の取付枠35に組み込まれている。ガイドロッド33、33の下端は、連結板33bを介して連結され、連結板33bには、シリンダ32の下部を挿通させる孔33b1 が形成されている。なお、取付枠35は、架台12の柱材の前面側に固定され、左右のガイド部材34、34は、架台12の側面に固定されている(図1、図2)。第2の支持ユニット30は、シリンダ32を短縮させると、ローラ31、31を送りローラ11、11…上の木材と干渉しないように低く退避させることができ(図2、図4)、シリンダ32を伸長させると、送りローラ11、11…や、第1の支持ユニット20の上昇中の支持板21より高い所定位置にまでローラ31、31を上昇させることができる。
【0024】
前のチャック40は、台座13を介して架台12の前端に後向きに設置されている(図1、図2)。なお、台座13の後面上部には、送りローラ11、11…を介して前進する木材の前端を位置決めするストッパ14が設けられている。台座13上には、左右のスライドレール13a、13aが前後方向に敷設され、チャック40用のフレーム40aの下面には、スライドレール13a、13aに係合するスライダ40b、40b…が付設されている。また、フレーム40aは、台座13上に搭載する短ストロークのシリンダ40cに連結されている。そこで、チャック40は、シリンダ40cを伸縮させることにより、前後に駆動することができる。ただし、図2には、片側のスライドレール13aと、それに係合するスライダ40b、40bのみが図示されている。
【0025】
架台12の後端には、補助架台15が連結されており、補助架台15上には、前後の移動台16、17が前後動自在に搭載されている。ただし、補助架台15の前部は、前の移動台16用であり、架台12より広幅に形成され、移動台16用のスライドレール15a、15aが上面に前後方向に敷設されている。なお、スライドレール15a、15aは、架台12の後部を挟むようにして、架台12上の後端の送りローラ11の前方にまで伸びている。補助架台15の後部は、後の移動台17用であり、移動台17用のガイドレール15bを敷設するだけの幅狭に形成されている。ガイドレール15bは、ガイドレール15a、15aの中間付近にまで伸びており、ガイドレール15bの後端には、移動台17用のストッパ15cが設置されている。
【0026】
前の移動台16の下面には、スライドレール15a、15aに係合するスライダ16a、16a…が付設され、後の移動台17の下面には、スライドレール15bに係合するスライダ17a、17aが付設されている。また、前後の移動台16、17は、後の移動台17に搭載するシリンダ18を介して連結されており、後のチャック50は、前の移動台16の前面に対し、前のチャック40と対向するようにして前向きに搭載されている。
【0027】
そこで、移動台16、17は、シリンダ18を短縮させたまま、手動で前後に移動させることができる(図2の二点鎖線、実線)。なお、後の移動台17は、手動操作形のロック機構17bを外して前進させるものとする。移動台17は、ストッパ17cを介して前進限が規定され、ストッパ17c、ロック機構17bを介して前進位置に拘束することができる。また、前の移動台16は、シリンダ18を伸長させることにより、後の移動台17から離れて前進し、シリンダ18を介してチャック50を前後に駆動することができる。
【0028】
後のチャック50の構成を図5、図6に示す。
【0029】
後のチャック50は、先端が鋭く尖る係止ピン51a、51a…を周縁部に円形に立設する円板51と、複数のベアリング51b、51b…を介して円板51の軸51cを回転自在に支持する軸受フレーム52と、軸受フレーム52を移動台16の前面に搭載する移動ベース53とを備えている。移動ベース53は、移動台16側の水平方向のスライドレール53a、53aに係合するスライダ53b、53b…を有し、移動台16の前面に対して左右に移動可能である。なお、移動ベース53は、裏面に突設するブラケット53cを介し、移動台16の上面に設置するシリンダ53dに連結されている。軸受フレーム52は、移動ベース53側の上下方向のスライドレール52a、52aに係合するスライダ52b、52bを有し、移動ベース53に対して上下に移動可能である。なお、軸受フレーム52は、移動ベース53の上部に下向きに立設するシリンダ52cに連結されている。
【0030】
軸受フレーム52には、上下のロッド54、54が水平方向に摺動自在に貫通されている(図6、図7)。ロッド54、54の両端は、それぞれ連結板54aを介して連結されており、一方の連結板54aは、ブラケット54bを介し、軸受フレーム52上に設置する水平方向のシリンダ54cに連結されている。一方、上のロッド54には、ラック54d、回り止め用のキー溝54eが形成されており、ラック54dは、円板51用の軸51cに固定するピニオン51dに噛合している。また、キー溝54eには、軸受フレーム52に付設する固定キー54fが摺動自在に係合している。
【0031】
そこで、チャック50は、シリンダ52cを伸縮させて上下に移動させ、シリンダ53dを伸縮させて左右に移動させることができる。また、チャック50は、シリンダ54cを伸縮させることにより、ロッド54のラック54d、軸51c上のピニオン51dを介して円板51を正逆に回転させることができる。一方、前のチャック40は、シリンダ54c、ロッド54、54、軸51c上のピニオン51dを有しない点を除いて、後のチャック50と基本的に同一構造となっている(図1、図2)。
【0032】
チャック50は、シリンダ18を伸長して前進させ、円板51を木材の木口面に押し当てて係止ピン51a、51a…を木口面に打ち込むことにより、木材の後端の木口を保持することができる。また、チャック40も、シリンダ40cを介し、ストッパ14を越えて木材の木口面に向けて移動させることにより、同様にして木材の前端の木口を保持することができる。チャック40、50の各シリンダ52c、53dは、移動ベース53、軸受フレーム52とともに、保持中の木材の木口を上下左右に移動させる調節機構となっており、チャック50のシリンダ54cは、ロッド54のラック54d、ピニオン51dとともに、保持中の木材を回転させる回転機構となっている。
【0033】
かかる芯出し装置の作動は、たとえば図8のフローチャートに示すとおりである。
【0034】
まず、図示しない供給装置を介して、丸太材の木材Wを1本ずつ送りローラ11、11…上に搬入する(図1の矢印A1 方向、図8のステップ(1)、以下、単に(1)のように記す)。なお、供給装置は、一般的なチェーンコンベヤの他、階段式のステップフィーダなどであってもよい。木材Wは、末口側を前向きにして、末口側の木口がストッパ14から所定の僅かな距離δだけ離れるようにして送りローラ11、11…上に搬入する(図9(A)の二点鎖線)。搬入された木材Wは、鼓形の送りローラ11、11…を介し、径方向にほぼ位置決めすることができる(図10(A))。
【0035】
なお、木材Wを送りローラ11、11…上に搬入するに先き立ち、各第1、第2の支持ユニット20、30は、それぞれシリンダ22、32を短縮させて支持板21、ローラ31、31を十分低く退避させておく。前のチャック40は、シリンダ40cを短縮させてストッパ14の前方に退避させるとともに、上下方向、左右方向を各中間の規定位置にセットしておく。また、後のチャック50は、木材Wの長さにより、後の移動台17を後退限に後退させ、または前進限に前進させた上、シリンダ18を適切な長さに伸長させて木材Wの元口側の木口の後方の適位置に待機させるとともに、上下方向、左右方向を各中間の規定位置にセットしておく。なお、チャック40、50は、それぞれ上下左右の規定位置にセットすることにより、木材Wの両端の木口の保持位置を送りローラ11、11…の上方の水平の対向線C上に対向させることができる(図1、図2)。
【0036】
木材Wが送りローラ11、11…上に搬入されたら、送りローラ11、11…を一斉に回転駆動して木材Wを前進させ、末口側の木口をストッパ14に突き当てて位置決めする((2)、図9(A)の実線)。次に、第1の支持ユニット20、20のシリンダ22、22を伸長限に伸長させ、支持板21、21を介して送りローラ11、11…上の木材Wの前部、後部を上方の定位置Ho にまで押し上げて支持する((3)、図9(B))。このとき、木材Wは、各支持板21の逆台形状の上辺によって支持され(図10(B))、姿勢がほぼ安定する。
【0037】
そこで、木材Wの上方に配設する距離センサS、Sから木材Wの前部、後部に向けてレーザ光Ls 、Ls を照射して木材Wの径d1 、d2 を計測する((4)、図9(B))。なお、レーザ光Ls 、Ls の照射位置は、支持板21、21による木材Wの支持位置としてよいが、次に予定される各第2の支持ユニット30のローラ31、31による支持位置としてもよく、これらの支持位置の間としてもよい。ただし、各第1、第2の支持ユニット20、30による木材Wの支持位置は、前部、後部の各組ごとに、木材Wの長さ方向に僅かしか離れていないものとする。
【0038】
つづいて、第2の支持ユニット30、30の各シリンダ32を伸長させてローラ31、31を上昇させ、V字状に配置するローラ31、31を介し、第1の支持ユニット20、20上の木材Wの前部、後部を押し上げて支持するとともに((5)、図9(C))、木材Wを径方向に安定に位置決めする(図10(C))。なお、第2の支持ユニット30、30は、前後のチャック40、50の対向線Cからそれぞれ距離Δ1 =d1 /2、Δ2 =d2 /2だけ低い位置に木材Wを支持し(図9(C))、木材Wの仮の芯C1 を対向線Cに一致させる。その後、シリンダ40c、18を伸長し、チャック40、50を木材Wの末口、元口の木口面に向けて駆動して木材Wの両端の木口を保持させ(6)、木材Wの仮の芯C1 をチャック40、50による保持中心に一致させる。また、各第1、第2の支持ユニット20、30は、元の位置に低く退避させる。
【0039】
次いで、木材Wの長さ方向に配列する複数の距離センサS、S…からのレーザ光Ls 、Ls …を木材Wに向けて照射しながら(図9(D))、後のチャック50のシリンダ54cを介して木材Wを回転させ、各レーザ光Ls の照射位置における木材Wの断面形状と、その相対位置に関するデータを取得する(7)。また、これらのデータをコンピュータ処理し、前後のチャック40、50をそれぞれ上下左右に移動調節し、必要に応じて木材Wの回転動作を加えることにより、木材Wの芯Co を見出して芯出しを完了する(8)。なお、図9(D)において、木材Wの前部、後部に相当する距離センサS、Sは、同図(B)の距離センサS、Sを再使用してもよい。
【0040】
その後、図示しない移載装置のクランパにより木材Wの両端部を把持し、シリンダ40c、18を短縮してチャック40、50による木材Wの保持を解放した上、芯出しされた木材Wの芯Co を保持しながら、送材ラインB上に待機する送材車上に木材Wを移載してチャッキングし(9)、送材車を前進駆動して製材機械に送材して製材する。なお、移載装置により木材Wを送材車の上方に移動させたら、直ちに次の木材Wを送りローラ11、11…上に搬入し、図8のステップ(1)以降の動作を開始することができる。また、送材車は、往復走行しながら製材して、送材ラインBを挟む送りローラ11、11…の反対方向に製材完了後の芯材を排出してもよく(図1の矢印A3 方向)、このときの移載装置は、芯出しされた次の木材Wを把持しながら、送材車からの芯材の排出を待って送材ラインBの上方に待機させることができる。
【0041】
以上の説明において、後のチャック50に内蔵する回転機構は、前のチャック40に内蔵させてもよく、前後のチャック40、50の双方に内蔵させてもよい。ただし、チャック40、50に内蔵する回転機構は、互いに同期して木材Wを回転させるものとする。また、回転機構は、シリンダ54c、ラック54d、ピニオン51dによって構成するに代えて、円板51用の軸51cを直接回転駆動する電気式または油圧式のロータリアクチュエータとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】全体構成模式平面図
【図2】全体構成模式側面図
【図3】第1の支持ユニットの正面図
【図4】第2の支持ユニットの正面図
【図5】図1の要部拡大構成図
【図6】図2の要部拡大構成図
【図7】図6のX−X線矢視相当拡大断面図
【図8】動作フローチャート
【図9】動作説明図(1)
【図10】動作説明図(2)
【符号の説明】
【0043】
W…木材
C1 …仮の芯
Ho …定位置
11…送りローラ
20…第1の支持ユニット
21…支持板
30…第2の支持ユニット
31…ローラ
40、50…チャック

特許出願人 株式会社 富士製作所
株式会社 共和キカイ
代理人 弁理士 松 田 忠 秋
【出願人】 【識別番号】391019979
【氏名又は名称】株式会社富士製作所
【識別番号】591030385
【氏名又は名称】株式会社共和キカイ
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100090712
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 忠秋


【公開番号】 特開2008−18667(P2008−18667A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−193967(P2006−193967)