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枝管の分岐位置検出方法および装置、並びに更正ライニング層の除去方法および装置 - 特開2008−142827 | j-tokkyo
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【発明の名称】 枝管の分岐位置検出方法および装置、並びに更正ライニング層の除去方法および装置
【発明者】 【氏名】日沼 史人

【氏名】佐藤 正俊

【要約】 【課題】判別しにくい枝管3の分岐位置8を本管2側から高い精度で検出する。

【解決手段】本管2とそれから分岐する枝管3を備えた地下埋設管路1における本管2内壁に更正ライニング層6を施工した際、本管2側から枝管3の分岐位置8を検出する場合、更正ライニング層6の枝管3側に磁気発生部材40を配置し、本管2に沿って磁気検出部13を移動して磁気発生部材40からの磁気を検出することによって、前記分岐位置を検出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本管2とそれから分岐する枝管3を備えた地下埋設管路1における本管2の内壁に更正ライニング層6を施工した際に、本管2側から枝管3の分岐位置8を検出する方法であって、
更正ライニング層6の枝管3側に磁気発生部材40を配置し、本管2に沿って磁気検出部13を移動して磁気発生部材40からの磁気を検出することを特徴とする枝管の分岐位置検出方法。
【請求項2】
請求項1において、
本管2内を走行可能な本体11に可動部12を設け、その可動部12に前記磁気検出部13を設け、本体11を本管2に沿って前記枝管3の分岐位置近傍まで走行して前記磁気を検出し、または更に可動部12で磁気検出部13の位置調整をして前記磁気を検出することを特徴とする枝管の分岐位置検出方法。
【請求項3】
本管2とそれから分岐する枝管3を備えた地下埋設管路1における本管2の内壁に更正ライニング層6を施工した際に、枝管3の本管2側における開口領域7を閉鎖する部分の更正ライニング層6を除去する方法において、
更正ライニング層6の枝管3側に磁気発生部材40を配置し、本管2に沿って磁気検出部13を移動して磁気発生部材40からの磁気を検出し、その検出結果を基に前記除去すべき更正ライニング層6をカッター15で切断して除去することを特徴とする更正ライニング層の除去方法。
【請求項4】
請求項3において、
前記カッター15は筒状の回転体22と、回転体22の上縁に形成した円形の穿孔ビット23と、回転体22の外周面に沿って形成した拡口ビット24と、回転体22を回転駆動する駆動部25を備え、回転体22の直径は前記開口領域7の直径より小さく形成され、前記更正ライニング層6を除去する際には、回転体22を回転しながら本管2側から枝管3に挿入して更正ライニング層6を穿孔ビット23で部分的に切断して除去し、次いで回転体22を開口領域7の周縁方向に移動させて、その拡口ビット24で開口領域7に残っている更正ライニング層6を削り取って除去することを特徴とする更正ライニング層の除去方法。
【請求項5】
本管2とそれから分岐する枝管3を備えた地下埋設管路1における本管2の内壁に更正ライニング層6を施工した際に、本側2側から更正ライニング層6を通して枝管3の分岐位置8を検出する装置であって、本管2に沿って走行可能な本体11と、本体11に設けた可動部12と、可動部12に設けた磁気検出部13と、更正ライニング層6の枝管3側に配置した磁気発生部材40からの磁気を磁気検出部13で検出した結果を表示する表示部14を備えていることを特徴とする枝管の分岐位置検出装置。
【請求項6】
請求項5において、前記可動部12に複数の磁気検出部13が互いに離間して設けられ、前記表示部14は各磁気検出部13による検出結果を表示するように構成したことを特徴とする枝管の分岐位置検出装置。
【請求項7】
本管2とそれから分岐する枝管3を備えた地下埋設管路1における本管2の内壁に更正ライニング層6を施工した際に、本管2側から枝管3の分岐位置8を検出し、枝管3の本管2側における開口領域7を閉鎖する部分の更正ライニング層6を除去する装置であって、本管2に沿って走行可能な本体11と、本体11に設けた可動部12と、可動部12に設けた磁気検出部13と、更正ライニング層6の枝管3側に配置した磁気発生部材40からの磁気を磁気検出部13で検出した結果を表示する表示部14と、可動部11に設けたカッター15を備えていることを特徴とする更正ライニング層の除去装置。
【請求項8】
請求項7において、前記カッター15は筒状の回転体22と、回転体22の上縁に形成した円形の穿孔ビット23と、回転体22の外周面に沿って形成した拡口ビット24と、回転体22を回転駆動する駆動部25を備え、回転体22の直径が前記開口領域7の直径より小さく形成されていることを特徴とする更正ライニング層の除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、本管とそれから分岐する枝管を備えた地下埋設管路における本管内壁に更正ライニング層を施工した際に、その本管側から枝管の分岐位置を検出する方法および装置、並びにその検出結果に基づいて更正ライニング層を除去する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図5に示すように、道路などの地下に埋設した下水道等の地下埋設管路1は、その管路に沿って延長する大口径の本管2と、本管2から適宜分岐して地上付近に設けた家屋等の排水用の枡4に連通する小口径の枝管3を有する。さらに本管2には所定の間隔で地上に連通するマンホール5が設けられる。通常、これら本管2と枝管3はコンクリート製のヒューム管などにより構成されるが、長年の使用により、特に本管2の内壁が次第に劣化してクラック等を生じ、そこから漏水が起こることがある。そこで本管2の劣化がある程度進行した時点で、本管2の内壁を更生(補修施工)しており、その更正は本管2の内壁を樹脂材などの更正材で均一にライニングし、腐食性および耐久性に優れた更正ライニング層6を形成する方法が多く採用される。
【0003】
このような更正ライニング層6を本管2の内壁に施工する場合、マンホール5,5間を施工単位としてライニングすることが多いが、一般に作業効率の点から小口径の枝管3が本管2側に開口する空間、すなわち枝管3の開口領域7を本管2の内壁と一体的にライニングし、あとからその開口領域7を閉鎖している更正ライニング層6の部分だけを本管2側から穿孔装置で穿孔して除去する方法が採用されている。なお穿孔装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この穿孔装置は本体に対して上下方向に摺動自在に摺動部材を設け、その摺動部材に穿孔ヘッドを設けたものである。
【0004】
【特許文献1】特開2001−138115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
枝管3の開口領域7を閉鎖する更正ライニング層6を本管2側から除去するには、先ず本管2側から枝管3の分岐位置8を確認しておく必要がある。分岐位置8の確認方法として、マンホール5から本管2内にテレビカメラを搭載したTVカメラ車を搬入し、それを本管2に沿って移動しながら分岐位置8を確認する方法がある。しかし更正ライニング層6の施工後にTVカメラ車を移動して撮像しても、分岐位置8の確認が困難な場合が多い。
【0006】
それを解決する方法として、更正ライニング層6の施工前に予めTVカメラ車もしくは測定車を本管2に沿って移動し、マンホール5から分岐位置8までの移動距離を計測しておき、更正ライニング層6の施工後に同じTVカメラ車等を前記の計測距離だけ本管2に沿って移動して分岐位置8を特定する方法も考えられる。
【0007】
しかしこの方法でもTVカメラ車等の操作ミスや移動距離が長い場合などには測定精度が落ちるので、分岐位置8を正確に特定できないことがある。分岐位置の検出精度が落ちると、枝管3の開口領域7を閉鎖する部分の更正ライニング層6だけを正確に除去することが困難になり、開口領域7の更正ライニング層6の一部が除去されずに残存したり、開口領域7に隣接する本管2の内壁を傷つけることがあり、結果として更生の目的や効果を損なうことにもなる。
【0008】
枝管3の分岐位置8を確認する他の方法として、枝管3の枡4側(地上側)からランプ等の光源を挿入し、その光源で開口領域7を枝管3の内側から照明し、本管2側からTVカメラ車でその照明光を確認することによって分岐位置を検出する方法が考えられる。しかしこの方法は更正ライニング層6が厚くて光が透過しない場合や、光を通さない材料で更正ライニング層6を施工した場合には採用できない。
【0009】
また施工する更正ライニング層6が薄く形成されたときでも、更正ライニング層6の施工の際に枝管3の開口領域7側に光を透過させない樹脂溜りが発生することがあり、そのような場合もこの方法は採用できない。そこで本発明はかかる問題を解決することを課題とし、そのための新しい枝管の分岐位置検出方法と装置、更正ライニング層除去方法と装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決する本発明の枝管の分岐位置検出方法は、本管とそれから分岐する枝管を備えた地下埋設管路における本管内壁に更正ライニング層を施工した際に、本管側から枝管の分岐位置を検出する方法である。そして更正ライニング層の枝管側に磁気発生部材を配置し、本管に沿って磁気検出部を移動して前記磁気発生部材からの磁気を検出することを特徴とする(請求項1)。
【0011】
上記分岐位置検出方法において、本管に沿って走行可能な本体に可動部を設け、その可動部に前記磁気検出部を設け、本体を本管に沿って枝管の分岐位置まで走行して前記磁気を検出し、または更に可動部で磁気検出部の位置調整をして前記磁気を検出することができる(請求項2)。
【0012】
前記課題を解決する本発明の更正ライニング層の除去方法は、本管とそれから分岐する枝管を備えた地下埋設管路における本管内壁に更正ライニング層を施工した際に、枝管の本管側における開口領域を閉鎖する部分の更正ライニング層を除去する方法である。そして更正ライニング層の枝管側に磁気発生部材を配置し、本管に沿って磁気検出部を移動して磁気発生部材からの磁気を検出し、その検出結果を基に前記除去すべき更正ライニング層をカッターで切断して除去することを特徴とする(請求項3)。
【0013】
上記更正ライニング層の除去方法において、前記カッターとして筒状の回転体と、回転体の上縁に形成した円形の穿孔ビットと、回転体の外周面に沿って形成した拡口ビットと、回転体を回転駆動する駆動部を備え、回転体の直径は前記開口領域の直径より小さく形成されたものを使用し、前記更正ライニング層を除去する際には、回転体を回転しながら本管側から枝管に挿入して前記更正ライニング層を穿孔ビットで部分的に切断して除去し、次いで回転体を開口領域の周縁方向に移動して、その拡口ビットで開口領域に残っている更正ライニング層を削り取って除去することができる(請求項4)。
【0014】
前記課題を解決する本発明の枝管の分岐位置検出装置は、本管とそれから分岐する枝管を備えた地下埋設管路における本管内壁に更正ライニング層を施工した際に、本管側から更正ライニング層を通して枝管の分岐位置を検出する装置である。そして本管に沿って走行可能な本体と、本体に設けた可動部と、可動部に設けた磁気検出部と、更正ライニング層の枝管側に配置した磁気発生部材からの磁気を磁気検出部で検出した結果を表示する表示部を備えていることを特徴とする(請求項5)。
【0015】
上記分岐位置検出装置において、前記可動部に複数の磁気検出部を互いに離間して設け、前記表示部は各磁気検出部による検出結果を表示するように構成できる(請求項6)。
【0016】
前記課題を解決する本発明の更正ライニング膜の除去装置は、本管とそれから分岐する枝管を備えた地下埋設管路における本管内壁に更正ライニング層を施工した際に、本管側から枝管の分岐位置を検出し、枝管の本管側における開口領域を閉鎖する部分の更正ライニング層を除去する装置である。そして本管に沿って走行可能な本体と、本体に設けた可動部と、可動部に設けた磁気検出部と、更正ライニング層の枝管側に配置した磁気発生部材からの磁気を磁気検出部で検出した結果を表示する表示部と、可動部に設けたカッターを備えていることを特徴とする(請求項7)。
【0017】
上記更正ライニング層の除去装置において、前記カッターは筒状の回転体と、回転体の上縁に形成した円形の穿孔ビットと、回転体の外周面に沿って形成した拡口ビットと、回転体を回転駆動する駆動部を備え、回転体の直径を前記開口領域の直径より小さく形成することができる(請求項8)。
【発明の効果】
【0018】
本発明の枝管の分岐位置検出方法は、請求項1に記載のように、更正ライニング層の枝管側に磁気発生部材を配置し、本管に沿って磁気検出部を移動して磁気発生部材からの磁気を検出することを特徴とする。本方法によれば、磁気検出部で磁気発生部材からの磁気を検出することによって枝管の分岐位置を検出する方式を採用しているので、例えば枝管の開口領域を閉鎖する更正ライニング層が光を通過させない肉厚な層もしくは不透明な材料で形成されている場合でも、または開口領域における枝管側に光を透過さない樹脂溜りなどが存在する場合でも、確実に枝管の分岐位置を検出することができる。
【0019】
上記分岐位置検出方法において、請求項2に記載のように、本管に沿って走行可能な本体に可動部を設け、その可動部に前記磁気検出部を設け、前記本管内に配置した本体を前記枝管の分岐位置近傍まで走行して前記磁気を検出し、または可動部で磁気検出部の位置調整をして前記磁気を検出することができる。
【0020】
本方法によれば、本体を本管に沿って走行させることにより容易に磁気検出部を枝管の分岐位置に到達させて磁気検出を行うことができる。また一時的な到達操作だけでは十分な磁気検出が困難な場合には、さらに可動部を動かして磁気検出部の位置を調整することにより、枝管の内側に配置した磁気発生部材の磁気を十分に検出できる位置、すなわち枝管の分岐位置内に磁気検出部を移動してから磁気検出を行うことができる。
【0021】
本発明の更正ライニング層の除去方法は、請求項3に記載のように、更正ライニング層の枝管側に磁気発生部材を配置し、本管に沿って磁気検出部を移動して磁気発生部材からの磁気を検出し、その検出結果を基に前記除去すべき更正ライニング層をカッターで切断して除去することを特徴とする。
【0022】
本方法によれば、前記のように磁気検出部で枝管の分岐位置を正確に検出することができると共に、その検出結果に基づいて枝管の開口領域を閉鎖している更正ライニング層をカッターで切断して除去することができる。そのため除去に際して枝管の開口領域の周囲に存在する本管側の更正ライニング層や本管を構成するヒューム管内壁などを損傷する恐れがない。
【0023】
上記更正ライニング層の除去方法において、請求項4に記載のように、前記カッターとして筒状の回転体と、回転体の上縁に形成した円形の穿孔ビットと、回転体の外周面に沿って形成した拡口ビットと、回転体を回転駆動する駆動部を備え、その際、回転体の直径は前記開口領域の直径より小さく形成されているものを使用し、前記更正ライニング層を除去する際には、回転体を回転しながら本管側から枝管に挿入して前記更正ライニング層を穿孔ビットで部分的に切断して除去し、次いで回転体を開口領域の周縁方向に移動させて、その拡口ビット24で開口領域7に残っている更正ライニング層を削り取って除去することができる。
【0024】
本方法によれば、円形の穿孔ビットと拡口ビットを有する回転体の直径が分岐管の開口領域の直径より小さいので、回転体を開口領域のほぼ中心に位置決めすれば、除去操作を始めるにあたって、回転する回転体が開口領域の縁部に接触して該部分を損傷するような事故を回避できる。回転体が一旦開口領域に差し込まれた後は、さらに回転体を例えば上下移動および左右移動の動作をさせることにより、回転体を開口領域の周縁方向に移動してその拡口ビットで開口領域に残っている更正ライニング層を容易に除去することができる。
【0025】
本発明の枝管の分岐位置検出装置は、請求項5に記載のように、本管内を走行可能な本体と、本体に設けた可動部と、可動部に設けた磁気検出部と、更正ライニング層の枝管側に配置した磁気発生部材からの磁気を磁気検出部で検出した結果を表示する表示部を備えていることを特徴とする。
【0026】
本装置によれば、本体を本管に沿って走行させることにより容易に磁気検出部を枝管の分岐位置に到達させて磁気検出を行うことができる。また一時的な到達操作だけでは十分な磁気検出が困難な場合には、さらに可動部を動かして磁気検出部の位置を調整することにより、枝管の内側に配置した磁気発生部材の磁気を十分に検出できる位置、すなわち枝管の分岐位置内に磁気検出部を移動することができる。
【0027】
上記分岐位置検出装置において、請求項6に記載のように、可動部に磁気検出部を互いに離間して複数設け、前記表示部は各磁気検出部による検出結果を表示するように構成できる。本装置によれば、枝管側に配置した共通の磁気発生部材からの磁気を複数の磁気検出部で二次元的に検出することができる。そのため複数の磁気検出部による磁気検出が同時に行われることによって、それの検出位置は枝管の開口領域の内側に二次元的に存在することになるので、更正ライニング層の除去操作の効率や精度が向上する。
【0028】
本発明の更正ライニング層の除去装置は、請求項7に記載のように、本管内を走行可能な本体と、本体に設けた可動部と、可動部に設けた磁気検出部と、更正ライニング層の枝管側に配置した磁気発生部材からの磁気を磁気検出部で検出した結果を表示する表示部と、可動部に設けたカッターを備えていることを特徴とする。
【0029】
本装置によれば、前記のように磁気検出部で枝管の分岐位置を正確に検出することができると共に、その位置検出結果に基づいて枝管の開口領域を閉鎖している更正ライニング層を確実にカッターで切断して除去することができる。そのため除去に際して枝管の開口領域の周囲に存在する更正ライニング層や本管を構成するヒューム管内壁などを損傷する恐れがない。
【0030】
上記更正ライニング層の除去装置において、請求項8に記載のように、前記カッターは筒状の回転体と、回転体の上縁に形成した円形の穿孔ビットと、回転体の外周面に沿って形成した拡口ビットと、回転体を回転駆動する駆動部を備え、回転体の直径が前記開口領域の直径より小さく形成することができる。
【0031】
本装置によれば、円形の穿孔ビットと拡口ビットを有する回転体の直径が分岐管の開口領域の直径より小さく形成されているので、回転体を開口領域のほぼ中心に位置決めすれば、更正ライニング層の除去操作を始めるにあたり、回転する回転体で開口領域の縁部に接触して該部分を損傷する事故を回避できる。回転体が一旦開口領域に差し込まれた後は、ば回転体を開口領域の周辺に向かって移動させることにより、所望の領域にある更正ライニング層を容易に除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
次に図面に基づいて本発明の最良の実施形態を説明する。図1は本発明に係る枝管の分岐位置を検出する装置と更正ライニング層の除去装置を合体した装置(以下、単に装置という)の斜視図、図2は図1に示すカッターの主要部の斜視図、図3は図1の主要部の横断面図、図4は図1に示す本発明の装置を用いて枝管の分岐位置の検出操作および更正ライニング層の除去操作を行っている説明図である。
【0033】
図1において、装置10は本管2に沿って走行可能な本体11と、本体11に設けた可動部12と、可動部12に設けた磁気検出部13と、枝管3の本体2側に配置した磁気発生部材からの磁気を磁気検出部13で検出した結果を表示する表示部14と、可動部12に設けたカッター15を備えている。なお磁気検出部13はケーブル17により制御装置16を経由して表示部14に電気的に接続されている。なおケーブル17の内部には電気ケーブルと空気配管が配列されている。
【0034】
制御装置16は、後述するように、本体11の走行制御や可動部の位置調整等の制御、および表示部14の表示制御等を行うもので、例えばパソコン等のコンピュータ装置で構成することができ、表示部14はパソコンなどに接続されるディスプレイを兼用することができる。
【0035】
本体11は細長い筒状のケーシングで構成され、その下部に軸方向に互いに離間する2組の走行用の車輪ユニット18が設けられ、少なくとも一方の車輪ユニット18が本体11に収容された駆動装置(図示せず)で駆動されて本体11が軸方向に前進または後退する。前記駆動装置が電気モータで構成されるときは、その電気モータが本体11内を通るケーブル17に配列した電気ケーブルと図示しない電気/電気インターフェイスを介して制御装置16に接続され、制御装置16からの駆動指令により回転駆動して本体11を先進走行または後退走行させる。また駆動装置がエアモータで構成されるときは、そのエアモータが本体11内を通るケーブル17に配列された配管と図示しないエア/電気インターフェイスを介して制御装置16に接続される。
【0036】
本体11の後方上部には伸縮自在に駆動制御されるアウトリガー19が設けられる。このアウトリガー19は枝管3の分岐位置8において例えば更正ライニング層6の除去作業を行う際に、本管1の上部内壁面まで延長して本体11の姿勢を固定するために設けられる。本体11の前方には可動部12が設けられ、可動部12はアーム20とそれを上下動および軸回転する駆動機構21を有する。アーム20の先端部は拡大され、その拡大部分の上面にカッター15を構成する筒状の回転体22が配置され、回転体22の外側においてその周方向に沿って2つの磁気検出部13が互いに対向(周方向に180度間隔)して配置される。
【0037】
図2に示すように、回転体22は例えば鋼材で作られ、その上縁に円形の穿孔ビット23が形成されると共に、その外周面に沿って拡口ビット24が形成される。拡口ビット24は例えばダイヤモンドをバインダと混合して回転体22の外周面に付着させることにより形成できる。回転体22の直径は枝管3の開口領域7の直径より小さい直径、例えば3/4〜3/1の範囲、好ましくは1/2程度の直径とし、そのような直径の回転体22を除去作業すべき枝管3の口径(開口領域7)にあわせて複数用意することが望ましい。
【0038】
図1において、回転体22の周囲に配置される2つの磁気検出部13は、例えば直径が数mm程度の小型の磁気近接センサを利用することができる。一般に磁気近接センサは、その平坦な検出面に直交する方向からの磁気(もしくは磁束)を高感度で検出できるが、斜め方向からの磁気には感度が著しく低下する特性を有するので、本発明に係る分岐位置の検出方法には適している。
【0039】
すなわち、かかる特性を有する磁気近接センサは、例えば一般的なフェライト系の円板状の永久磁石からなる磁気発生部材の面に検出面を対向配置したときには、両者の距離が30cm程度はなれ手いる場合でも確実にその磁気を検出できる。一方、同じ距離に配置した検出面を磁気発生部材の面から横方向に少し移動させると磁気検出が困難になる。従って、このような特性の磁気検出部を用いることにより、枝管3の分岐位置8を高精度検出することができる。
【0040】
本実施形態では前記のように、磁気検出部13は回転体22の周方向に沿って互いに対向配置されるが、これに限らず、磁気検出部13を1または3つ以上設けることもできる。3つ以上設ける場合は回転体22の周方向に沿って互いに等間隔で配置することが望ましい。
【0041】
本実施形態のように磁気検出部13を2つ設ける場合において、各磁気検出部13を配置したそれぞれの位置を結んだ円の直径を検出すべき枝管3の口径(開口領域7の直径)に略等しいかまたはそれより僅かに小さい値とし、枝管3側に配置する磁気発生部材13の直径も検出すべき枝管3の口径に略等しく(ただし枝管3に地上側から挿入可能な大きさが上限)することが望ましい。このようにすると、2つの磁気検出部13のすべてが磁気発生部材からの磁気を検出したときに、その検出位置の中心は枝管3の開口領域7の中心位置に略一致するので、そのままカッター15をその位置から開口領域7に向かって上昇させて更正ライニング層6の除去作業を開始できる。
【0042】
一方、回転体22の軸芯から下方に延長する回転軸は、アーム20に設けた軸受で回転自在に支持され、その先端がエアモータで構成される回転駆動部25の出力軸に連結される。回転駆動部25は本体11内を通るケーブル17に配列した配管と図示しないエア/電気インターフェイスを介して制御装置16に接続され、制御装置16からの回転駆動指令により回転体22を回転駆動するようになっている。
【0043】
図3において、可動部12を構成する駆動機構21は、アーム20を上下方向に駆動する上下駆動部26と、アーム20を軸回転させる回転駆動部27を備えている。上下駆動部26はシリンダ28とそれに設けたピストン29、およびスプリング30を有し、配管31から供給されるエア圧に比例した位置にピストン29が上昇し、それによりアーム20も上方向に回転する。また配管31のエア圧を低下するとスプリング30の復帰力でアーム20がその低下量に応じた位置に下降する。なお配管31のエア圧は制御装置16からの駆動指令により制御される。
【0044】
回転駆動部27は可逆回転型のエアモータからなる駆動モータ32とその駆動軸に連結された回転部33を有している。回転部33は本体11に軸受により回転自在に支持され、その回転部33に前記アーム20の後端部が連結されている。そして制御装置16からの回転駆動指令により駆動モータ32をいずれかの方向に回転駆動すると、回転部33が回転してアーム20を軸回転させる。なお回転部33は前記上下駆動部26にエアを供給する配管30やカッター15にエア供給する配管34が経由しているので、回転することによってそれらのエア供給に支障をきたさないように、回転部33には環状溝を有する周知のエア中継部が設けられる。
【0045】
図4は図1に示す装置10を用いて枝管の分岐位置を検出し、その検出結果に基づいて更正ライニング層を除去する方法を説明する図である。先ず地上側から枝管3に磁気発生部材40を挿入して更正ライニング層6に接する位置もしくは略接する位置まで進め、その磁気発生面を更正ライニング層6の面に平行には位置する。磁気発生部材40としては、例えば図示のように直径が枝管3の口径より若干小さい直径を有する円板状のフェライト材からなる永久磁石(その磁石面が磁気発生面になる)に連結部41を取り付け、その連結部に押し込み用可撓体42を締結したものとし、地上の枡4側から吊り下げて押し込みながら挿入する。なお磁気発生部材40は分岐位置8の検出後に適宜押し込み用可撓体42を引き寄せて回収する。
【0046】
次に隣接するマンホールから装置10を本管2に搬入し、それを制御装置16により遠隔操作し本管2に沿って分岐位置8付近まで走行させる。装置10が分岐位置8に達すると磁気検出部13が磁気発生部材40から磁気を検出し、その検出信号が制御装置16に伝送される。制御装置16はその検出信号を表示信号に変換して表示部14に出力して表示させる。表示部14の表示は例えばスポット光、×印等、検出の結果が判別可能な形態とする。図1では、○印でそれを表示している。
【0047】
例えば表示部14に2つの磁気検出部13のうちの1つだけ磁気を検出したことが表示されたら、走行の先端側に配置した磁気検出部13が開口領域7に到達したと判断し、2つの磁気検出部13がともに磁気を検出する位置にアーム20が位置するように制御装置16から本体11に設けた車輪ユニット18の駆動装置に前進走行駆動指令を出力して位置調整する。
【0048】
これらの操作により2つの磁気検出部13のすべてが磁気を検出すると、表示部14には例えば2つの小円形の光スポット14aが図1のように表示され、カッター15の軸芯が分岐位置8における開口領域7の中心に一致したことがわかる。なお本体11の位置調整だけでは位置決めができないときは、制御装置16から更に可動部12を構成する回転駆動部27への回転駆動指令または上下駆動部26への上下駆動指令等を選択出力し、磁気検出部13の位置調整を再度行うこともできる。
【0049】
次に制御装置16からカッター15の回転駆動部25に回転駆動指令を出力し、さらに制御装置16から可動部12を構成する上下駆動部26に徐々に上昇する駆動指令を出力する。すると回転体22は回転しながらその上昇駆動指令に応じて徐々に上昇し、先ず分岐位置8の開口領域7を閉鎖している更正ライニング層6に接触する。回転体22がさらに上昇するとその上端に設けた円形の穿孔ビット23が更正ライニング層6を円形に切断して除去する。
【0050】
次に制御装置16から本体11を前進または後退させる車輪ユニット18の駆動装置への駆動指令、可動部12を構成する回転駆動部27への回転駆動指令および上下駆動部26への上下駆動指令等を選択出力することにより、アーム20およびそれに設けた回転体22を開口領域7の周縁部方向に徐々に移動させる。回転中の回転体22がこのように移動すると、その外周面に沿って形成した拡口ビット24が前記円形に切断した更正ライニング層6の残りを周縁部まで削り取って除去していく。
【0051】
上記のように回転体22を移動して開口領域7を閉鎖していた全ての更正ライニング層6の除去が完了したら、制御装置16から上下駆動部26に下降駆動指令を出力し、回転体22を下降駆動する。この操作によって更正ライニング層6の除去操作は終了する。そこで制御装置16から車輪ユニット18の駆動装置への駆動指令を出力し、本体11を搬入したマンホール5まで後退させて地上に搬出する。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の枝管の分岐位置検出方法および装置、並びに更正ライニング層の除去方法および装置は、下水道等の地下埋設管路における枝管の分岐部分を本管側から検出し、またはその分岐部分の開口領域を閉鎖する更正ライニング層を除去するために利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係る枝管の分岐位置を検出する装置と更正ライニング層の除去装置を合体した装置の斜視図。
【図2】図1に示すカッターの主要部の斜視図。
【図3】図1の主要部の横断面。
【図4】図1に示す本発明の装置を用いて枝管の分岐位置の検出操作および更正ライニング層の除去操作を行っている説明図。
【図5】更正ライニング層を施工した地下埋設管路の模式図。
【符号の説明】
【0054】
1 地下埋設管路
2 本管
3 枝管
4 枡
5 マンホール
6 更正ライニング層
7 開口領域
8 分岐位置
【0055】
10 装置
11 本体
12 可動部
13 磁気検出部
14 表示部
14a 光スポット
15 カッター
16 制御装置
17 ケーブル
18 車輪ユニット
19 アウトリガー
20 アーム
【0056】
21 駆動機構
22 回転体
23 穿孔ビット
24 拡口ビット
25 回転駆動部
【0057】
26 上下駆動部
27 回転駆動部
28 シリンダ
29 ピストン
30 スプリング
31 配管
32 駆動モータ
33 回転部
34 配管
【0058】
40 磁気発生部材
41 連結部
42 押し込み用可撓体
【出願人】 【識別番号】597022975
【氏名又は名称】エスジーシー下水道センター株式会社
【出願日】 平成18年12月8日(2006.12.8)
【代理人】 【識別番号】100082843
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 卓美


【公開番号】 特開2008−142827(P2008−142827A)
【公開日】 平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願番号】 特願2006−332030(P2006−332030)