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圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具 - 特開2008−55568 | j-tokkyo
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【発明の名称】 圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具
【発明者】 【氏名】桐山 卓也

【要約】 【課題】圧縮された弾性発泡体を単体として取り扱うことができるとともに、弾性発泡体を回転させながら穿孔作業を行うこともでき、弾性発泡体に形成された挿通孔の内周面の加工精度を向上することができる圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具を提供する。

【構成】筒状の収容ケース12の収容室12aの両端部に圧縮ピン15をそれぞれ挿入し、両圧縮ピン15の内端面により弾性発泡体を圧縮して、収容室12aに収容する。前記両圧縮ピン15の外端部に形成された小径部15b及び段差部15cに連結・保持具18の保持突条18bを係合するとともに、第1及び第2ケース片13,14に形成した小径半筒部13c,14cに連結突条18aを係合し、該連結突条18aを前記小径半筒部13c,14cに形成した係止突条13d,14dに係止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性発泡体を圧縮状態で収容可能に、かつ両端を開口した収容室を有する収容ケースと、
前記収容室に挿入され、かつ弾性発泡体の圧縮動作に用いられる二つの圧縮ピンと、
前記収容ケースと両圧縮ピンとの間にそれぞれ装着され、両圧縮ピンを弾性発泡体の圧縮位置に保持するための二つの保持手段と、
前記両圧縮ピンのうち少なくとも一方の圧縮ピンに形成され、かつ圧縮された弾性発泡体に穿孔工具を挿入可能な工具挿通孔と
を備えたことを特徴とする圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具。
【請求項2】
弾性発泡体を圧縮状態で収容可能に、かつ一端を閉塞し、他端を開口した収容室を有する収容ケースと、
前記収容室に挿入され、かつワークの圧縮動作に用いられる一つの圧縮ピンと、
前記収容ケースと圧縮ピンとの間に装着され、圧縮ピンを弾性発泡体の圧縮位置に保持するための保持手段と、
前記圧縮ピン又は収容室の一端の閉塞部のうち少なくとも一方に形成され、かつ圧縮された弾性発泡体に穿孔工具を挿入するための工具挿通孔と
を備えたことを特徴とする圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記収容ケースは前記収容室の中心軸線を通る平面に沿って二つのケース片に分割され、両ケース片は、連結手段により連結可能に構成されていることを特徴とする圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具。
【請求項4】
請求項3において、前記両ケース片の連結手段及び圧縮ピンの保持手段は一つの連結・保持具により形成されていることを特徴とする圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具。
【請求項5】
請求項4において、前記両ケース片の両端部には、それぞれ小径半筒部が形成され、各半筒部の先端寄り外周面には係止突条が周方向に設けられ、前記圧縮ピンの一端部には小径部及び段差部が設けられ、前記連結・保持具は、前記両ケース片が接触された状態で前記小径半筒部を挟持し、かつ前記係止突条に係止されるように凹状に形成された連結突条と、前記圧縮ピンの小径部に嵌合されて段差部を係止するように凹状に形成された保持突条とにより構成されていることを特徴とする圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性発泡体を圧縮状態で収容して単体として取り扱うことができる圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、複写機の供紙ローラやトナー供給ローラとして、図20に示すようにウレタンフォーム、ゴムスポンジ等の弾性発泡体Wよりなる角柱状のローラ素材にシャフトSの挿通孔Whを形成し、この挿通孔WhにシャフトSを貫通して接着し、前記ローラ素材を図21に示すように円柱状に機械加工したものが用いられる。図20に示す角柱状の弾性発泡体Wに挿通孔Whを開ける装置として、従来、特許文献1又は特許文献2に開示されたものが提案されている。
【0003】
特許文献1に開示された穴明け装置は、支持台に対し筒状の枠体を固定するとともに、前記支持台にガイドレールを介して往復動可能に支持された押圧体を前記枠体の内部に挿入し、角柱状の弾性発泡体(ローラ素材)を圧縮する。その後、円筒状刃物を回転させて枠体に形成した刃物挿入穴から圧縮された弾性発泡体に進入させ、弾性発泡体に穴(挿通孔)を形成するようにしている。
【0004】
又、特許文献2に開示された弾性体に対する穿孔装置は、作業板の上面に四角筒状の押圧部材を立設固定し、筒状枠体の内部に弾性体(ローラ素材)を収容して、前記押圧部材の上方から前記筒状枠体を該押圧部材に嵌合し、該筒状枠体をピストンロッドに連結した押圧板により下方に押圧することにより弾性体を圧縮する。そして、前記押圧板及び筒状枠体の蓋板の中心部に形成した通孔からドリルを回転させながら圧縮された弾性体に進入させて該弾性体に挿通孔を穿孔するようになっている。
【特許文献1】特開平8−126997号公報
【特許文献2】特開2001−18197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2に開示された弾性発泡体(弾性体)の圧縮装置は、圧縮された弾性発泡体を収容する各部材が支持台や作業板の所定位置に移動不能に装設されているので、圧縮された弾性発泡体を単体として取り扱うことができない。このため、弾性発泡体に穿孔する穿孔装置を圧縮装置の側方又は上方に装着する必要があり、圧縮装置と穿孔装置とのレイアウトが限定されて、設計の自由度が低下するという問題があった。
【0006】
又、従来の弾性発泡体の圧縮装置は、圧縮状態の弾性発泡体を回転することができないので、円筒状刃物(ドリル)を回転しながら弾性発泡体に進入させて穿孔する必要があり、この円筒状刃物の回転により切粉が遠心力により穿孔された挿通孔の内周面に押し付けられ、円筒状刃物(ドリル)に螺旋状に形成された切屑逃し溝から外部に排出され難くなる。従って、穿孔作業中において切粉の排出が適正に行われず、穿孔工具の外周面と挿通孔の内周面との間に切屑が噛み込まれて該内周面が滑らかに加工されず粗面となり、挿通孔の内周面の加工精度が低下するという問題があった。前記弾性発泡体の挿通孔の加工精度が低下すると、外周面にホットメルト接着剤を被覆したシャフトを前記挿通孔Whに貫通して、加熱することによりシャフトと弾性発泡体を接着する際に、接着面積が減少するとともに、均一な接着力が得られない。この結果、例えばトナー供給ローラとして用いた場合にシャフトと弾性発泡体の接着破壊が生じ、ローラとしての機能を適正に発揮できなくなるおそれがあった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、圧縮された弾性発泡体を単体として取り扱うことができるとともに、弾性発泡体を回転させながら穿孔作業を行うこともでき、弾性発泡体に形成された挿通孔の内周面の加工精度を向上することができる圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、弾性発泡体を圧縮状態で収容可能に、かつ両端を開口した収容室を有する収容ケースと、前記収容室に挿入され、かつ弾性発泡体の圧縮動作に用いられる二つの圧縮ピンとを備えている。又、請求項1記載の発明は、前記収容ケースと両圧縮ピンとの間にそれぞれ装着され、両圧縮ピンを弾性発泡体の圧縮位置に保持するための二つの保持手段と、前記両圧縮ピンのうち少なくとも一方の圧縮ピンに形成され、かつ圧縮された弾性発泡体に穿孔工具を挿入可能な工具挿通孔とを備えている。
【0009】
請求項2に記載の発明は、弾性発泡体を圧縮状態で収容可能に、かつ一端を閉塞し、他端を開口した収容室を有する収容ケースと、前記収容室に挿入され、かつワークの圧縮動作に用いられる一つの圧縮ピンとを備えている。又、請求項2に記載の発明は、前記収容ケースと圧縮ピンとの間に装着され、圧縮ピンを弾性発泡体の圧縮位置に保持するための保持手段と、前記圧縮ピン又は収容室の一端の閉塞部のうち少なくとも一方に形成され、かつ圧縮された弾性発泡体に穿孔工具を挿入するための工具挿通孔とを備えている。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記収容ケースは前記収容室の中心軸線を通る平面に沿って二つのケース片に分割され、両ケース片は、例えば両ケース片の外周面を挟持する凹状の連結具等の連結手段により連結可能に構成されている。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記両ケース片の連結手段及び圧縮ピンの保持手段は一つの連結・保持具により形成されている。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記両ケース片の両端部には、それぞれ小径半筒部が形成され、各半筒部の先端寄り外周面には係止突条が周方向に設けられ、前記圧縮ピンの一端部には小径部及び段差部が設けられている。又、前記連結・保持具は、前記両ケース片が接触された状態で前記小径半筒部を挟持し、かつ前記係止突条に係止されるように凹状に形成された連結突条と、前記圧縮ピンの小径部に嵌合されて段差部を係止するように凹状に形成された保持突条とにより構成されている。
【0012】
(作用)
この発明は、収容ケースが圧縮装置のケース保持型に保持された状態で、該ケースの収容室に非圧縮状態の弾性発泡体が収容される。この状態で、圧縮装置の圧縮ピン移動部材により圧縮ピンが収容室の外部から該収容室の内部に移動され、弾性発泡体が収容ケースの収容室内に圧縮される。この状態で保持手段が収容ケースと圧縮ピンに取り付けられ、該保持手段により圧縮ピンが弾性発泡体を圧縮した位置に保持される。この弾性発泡体の圧縮反力により圧縮ピンが収容室から抜け出る方向への外力を受け、この外力に抗して前記保持手段が保持位置に保持される。従って、前記収容ケース、圧縮ピン及び保持手段よりなる収容治具が圧縮された弾性発泡体を保持した状態で単体として取り扱われる。
【発明の効果】
【0013】
この発明は、収容治具の収容ケース内で圧縮された弾性発泡体を該収容治具とともに単体として取り扱うことができ、弾性発泡体の圧縮装置と穿孔装置との設計の自由度を向上することができる。又、この発明は、圧縮された弾性発泡体を収容治具とともに回転させて、非回転の穿孔工具を弾性発泡体に進入さて穿孔作業を行うこともできるので、弾性発泡体に形成された挿通孔内から切粉を円滑に排出することができ、弾性発泡体に形成された挿通孔の内周面の加工精度を向上することができる。この発明は、圧縮状態の弾性発泡体を高速で回転させても切屑がその回転遠心力を受けないので、切屑の排出が円滑に行われ、穿孔工具を非回転状態で低速送りすることにより、弾性発泡体に形成された挿通孔の内周面の加工面を滑らかな仕上げ面とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の圧縮・穿孔装置に用いる弾性発泡体の収容治具を具体化した一実施形態を図1〜図15に従って説明する。
図1に示す弾性発泡体の収容治具11の円筒状をなす収容ケース12は、図3に示すように、半円筒状に分割された第1及び第2ケース片13,14により分離可能に構成されている。両ケース片13,14が図1及び図2に示すように接合された状態で、半円筒状の二つの丸溝13a,14aにより収容ケース12の中心部に円筒状の収容室12aが形成される。この収容室12a内に円柱状の弾性発泡体(図19に示す挿通孔Whの無い弾性発泡体W)を圧縮するための二本の圧縮ピン15及び圧縮された弾性発泡体Wが収容されるようにしている。両圧縮ピン15の中心部には圧縮された弾性発泡体Wに挿通孔Whを形成する穿孔工具を挿通するための工具挿通孔15aが形成され、一端部には小径部15b及び段差部15cが形成されている。
【0015】
図3に示すように前記第1ケース片13の接合面には、二箇所に位置決め孔13bが形成されている。前記第2ケース片14には、前記位置決め孔13bと対応して取付孔14bが二箇所(一箇所のみ図示)に形成され、両取付孔14bには、図2に示すように前記位置決め孔13bに挿入される位置決めピン16がボルト17により取り付けられている。そして、前記両ピン16が位置決め孔13bに係合されることにより、両第1及び第2ケース片13,14を正規の組み合わせ状態に保持するようにしている。
【0016】
前記第1及び第2ケース片13,14の両端部には、半円筒状の小径半筒部13c,14cがそれぞれ形成され、それらの端部寄り外周面には、半円弧状の係止突条13d,14dが形成されている。前記両ケース片13,14は、図3に示す連結・保持具18によって連結されるようにしている。この連結・保持具18は、前記第1及び第2ケース片13,14が図1及び図2に示すように接合された状態で、両者を連結する機能と、前記圧縮ピン15が収容室12aから離脱するのを阻止する機能とを備えている。この連結・保持具18には前記両小径半筒部13c,14cに対し両筒部を挟持するように嵌合されて、第1及び第2ケース片13,14を連結する凹状の連結突条18aが設けられている。又、前記連結・保持具18には、前記収容ケース12の収容室12a内に収容された前記圧縮ピン15が弾性発泡体Wを圧縮した状態で、両圧縮ピン15を圧縮位置にそれぞれ保持するための凹状の保持突条18bが設けられている。そして、作業者が前記連結・保持具18の連結突条18aを前記両小径半筒部13c,14cに嵌合するとともに、前記係止突条13d,14dに係止し、前記圧縮ピン15の小径部15bの基端部に前記保持突条18bを嵌合して該保持突条18bにより段差部15cを係止する。これにより、圧縮ピン15が圧縮状態の弾性発泡体Wの圧縮反力により収容ケース12の収容室12aから抜けないようにしている。
【0017】
図1に示すように、前記第1ケース片13の下部外周面には、二箇所に位置決め孔13eが形成され、第2ケース片14の上部外周面にも二箇所に位置決め孔14eが形成されている。
【0018】
次に、図4〜図7に基づいて、前記収容治具11の内部に弾性発泡体Wを圧縮して収容させるための圧縮装置について説明する。
図6に示すように、側面ほぼU字状のフレーム21の前側(図6の左側)上端部に取り付けた水平基板22の上面には、図4及び図7に示すように前記収容治具11の第1ケース片13を所定位置に水平に保持するための半円筒状の丸溝23aを有する下部ケース保持型23が取り付けられている。前記丸溝23a内には前記第1ケース片13の外周の前記位置決め孔13eに挿入される位置決めピン24が二箇所に立設されている。
【0019】
前記下部ケース保持型23の側方には、図4、図5及び図7に示すように左右一対の下部弾性発泡体保持型25が左右方向に指向する共通の案内レール26に沿ってシリンダ27により前記下部ケース保持型23に接近又は離間可能に支持されている。両保持型25には、第1ケース片13の丸溝13aと同様の半円筒状の丸溝25aが形成され、該丸溝25aに前記圧縮ピン15及び弾性発泡体Wの下半部が収容されるようにしている。
【0020】
図4に示すように、前記水平基板22の上面には、前記両保持型25と対応してシリンダ28が水平に配置され、図7に示すように前記シリンダ28のピストンロッド29の先端部に連結した押圧ピン30の先端面30aに穿孔した係合孔30bに前記圧縮ピン15の小径部15bの先端部が取り外し可能に係合されるようにしている。前記押圧ピン30の先端面30aと圧縮ピン15の段差部15cとの間には、作業者によって前記連結・保持具18の保持突条18bを進入させることができる隙間gが形成されるようにしている。
【0021】
図6に示すように、前記水平基板22の上面には、前記下部ケース保持型23の近傍に位置するようにブラケット31を介して回動アーム32が連結ピン33により上下方向の回動可能に支持され、前記回動アーム32には前記下部ケース保持型23の上面に接合される上部ケース保持型34が取り付けられている。この上部ケース保持型34には前記収容治具11の第2ケース片14を収容可能な半円筒状の丸溝34aが形成され、該丸溝34a内にはケース片14の外周面を吸着可能な吸盤35が複数箇所(例えば四箇所)に装着されている。前記丸溝34a内には前記第2ケース片14の前記位置決め孔14eに挿入される位置決めピン36が二箇所に立設されている。
【0022】
図6に示すように、前記フレーム21の下部にはシリンダ37が回動可能に立設され、そのピストンロッド38には前記回動アーム32に連結されたリンク39が連結されている。そして、前記回動アーム32、シリンダ37、ピストンロッド38及びリンク39等により構成された第1位置切換機構K1の前記シリンダ37のピストンロッド38が上昇されると、回動アーム32が連結ピン33を中心に回動されて上部ケース保持型34が上方の退避位置から前記下部ケース保持型23に接合される下方の作動位置に切り換えられ、単に接触された第1及び第2ケース片13,14を上下方向から挟着固定するようにしている。
【0023】
図4及び図5に示すように前記上部ケース保持型34の左右両側方には、前記両下部弾性発泡体保持型25と上下方向に対応するように半円筒状の丸溝41aを有する上部弾性発泡体保持型41が前記ブラケット31、回動アーム32及び連結ピン33と同様の連結機構により装着されている。両上部弾性発泡体保持型41は前記第1位置切換機構K1と同様の第2位置切換機構K2により上方の退避位置と前記下部弾性発泡体保持型25の上面に接合される下方の作動位置との間で位置の切り換え可能に装着されている。
【0024】
なお、前記下部ケース保持型23と上部ケース保持型34の接合面、前記下部弾性発泡体保持型25と上部弾性発泡体保持型41の接合面には、図示しないが位置決め孔とピンがそれぞれ設けられている。
【0025】
次に、前記収容治具11及び弾性発泡体の圧縮装置を用いて弾性発泡体の圧縮を行う動作を図4及び図8〜図14に基づいて説明する。
図4は圧縮装置の各部材が退避位置に保持され、下部弾性発泡体保持型25の丸溝25aに収容治具11の圧縮ピン15が係合された状態を示す。この状態において前記下部ケース保持型23の丸溝23aに対し、収容治具11の第1及び第2ケース片13,14が単に接触された状態で図8に示すように第1ケース片13が係合される。次に、シリンダ27が前進されて両保持型25が移動され、その先端面が図9に示すように前記第1ケース片13の端面に接触される。なお、この工程の後に、作業者によって前記両保持型25の丸溝25aに圧縮ピン15を収容し、小径部15bの先端部を押圧ピン30の係合孔30bに係合するようにしてもよい。
【0026】
その後、図8において前記第1位置切換機構K1が作動されて上部ケース保持型34が退避位置から図9に示す作動位置に移動され、第1及び第2ケース片13,14が下部及び上部ケース保持型23,34の間に挟着される。そして、吸盤35により第2ケース片14の外周面が吸着された後、第1ケース片13が下部ケース保持型23上に残された状態で、図10に示すように上部ケース保持型34が第2ケース片14とともに退避位置に移動される。次に、作業者によって第1ケース片13の丸溝13a、両保持型25の丸溝25aに非圧縮状態の弾性発泡体Wの下半部が両圧縮ピン15の間に位置するように収容される。
【0027】
次に、図10において、第1及び第2位置切換機構K1,K2が作動されて、図11に示すように前記上部ケース保持型34、両保持型41が退避位置から作動位置に移動され、上部ケース保持型34側の第2ケース片14が第1ケース片13に組み合わされ、両保持型41が両保持型25に接合され、弾性発泡体W及び圧縮ピン15の上半部が第2ケース片14の丸溝14a及び両保持型41の丸溝41aに収容される。
【0028】
次に、図11において、前記両シリンダ28が作動されて、押圧ピン30及び圧縮ピン15が前進され、図12に示すように両圧縮ピン15により弾性発泡体Wが収容ケース12の収容室12a内に圧縮され、両圧縮ピン15が小径部15bを残して収容室12a内に移動され、圧縮ピン15の段差部15cが収容ケース12の端面と同じ位置に移動される。
【0029】
さらに、図12において、前記第2位置切換機構K2が作動されて図13に示すように両保持型41が作動位置から退避位置に移動されるとともに、シリンダ27が作動されて両保持型25が作動位置から退避位置に移動される。この状態で圧縮ピン15と押圧ピン30の間の隙間gを利用して、作業者によって前記連結・保持具18が拡大図に示すように収容ケース12の両端部に嵌合され、第1及び第2ケース片13,14が分離不能に、かつ圧縮ピン15が圧縮された弾性発泡体Wの圧縮反力により抜け出し不能に保持される。
【0030】
図13において、前記シリンダ28が作動されて、ピストンロッド29及び押圧ピン30が作動位置から図14に示すように退避位置に移動されるとともに、第1位置切換機構K1が作動されて上部ケース保持型34が作動位置から退避位置に移動される。この状態で、収容治具11が作業者によって下部ケース保持型23から取り外される。
【0031】
以上のようにして収容治具11の収容ケース12内に圧縮された弾性発泡体Wが保持され、この収容治具11は作業者によって、図示しない穿孔装置へ搬入され、図15に示すように収容治具11が上下方向に指向するように保持されて該収容治具11が所定位置において回転される。そして、下側に位置する圧縮ピン15の挿通孔15aから非回転の穿孔工具Tが弾性発泡体Wに進入され、弾性発泡体Wに挿通孔Whが形成される。
【0032】
次に、収容治具11の収容ケース12内に収容されている弾性発泡体Wを取り出す動作は前述した弾性発泡体の圧縮装置を用いて、弾性発泡体Wの圧縮動作と逆の手順、つまり図14、図13、図12、図11及び図10において説明された手順により行われる。
【0033】
上記実施形態の収容治具11によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、収容ケース12、圧縮ピン15及び連結・保持具18により構成された収容治具11内に弾性発泡体Wを圧縮状態に保持したまま単体として取り扱うことができるので、圧縮装置及び穿孔装置を個別に配置することができ、両装置の設計の自由度を向上することができる。又、弾性発泡体Wの収容治具11を回転するとともに、穿孔工具Tを非回転にすることもでき、この場合には、穿孔作業中に切粉が遠心力を受けないので、穿孔された挿通孔Whから切粉が円滑に排出され、挿通孔Whの加工精度を向上することができる。
【0034】
(2)上記実施形態では、圧縮状態の弾性発泡体Wを高速で回転させても切屑がその回転遠心力を受けないので、切屑の排出が円滑に行われ、穿孔工具Tを非回転状態で低速送りすることにより、弾性発泡体Wに形成された挿通孔Whの内周面の加工面を滑らかな仕上げ面とすることができ、挿通孔Whの加工精度を向上することができる。このため、外周面にホットメルト接着剤を被覆したシャフトを弾性発泡体Wの挿通孔Whに貫通して、加熱することによりシャフトと弾性発泡体Wを接着する際に、接着面積が広くなり、均一な接着力が得られる。従って、弾性発泡体Wを例えば複写機のトナー供給ローラとして用いた場合にシャフトと弾性発泡体Wの接着破壊が防止され、ローラとしての機能を適正に発揮することができる。
【0035】
(3)上記実施形態では、収容ケース12の収容室12aの内部で弾性発泡体Wをその両端面から二つの圧縮ピン15により同時に圧縮することができ、圧縮動作を迅速に行うこができる。又、弾性発泡体Wを一方のみから圧縮する方法と比較して、弾性発泡体Wに作用する圧縮応力が偏らずに全体的に均一化される。そのため、気泡が存在しない空孔率がどの部位も殆ど零のソリッドな圧縮状態の弾性発泡体Wとすることができ、穿孔工具Tによる挿通孔Whの内周面の加工精度を向上することができる。
【0036】
(4)上記実施形態では、収容ケース12が二つのケース片13,14に分割されているので、一方のケース片13を水平に支持した状態で、弾性発泡体Wの下半部を丸溝13aに収容した後、他方のケース片14を一方のケース片13の上面に接合することにより、収容ケース12の収容室12aに非圧縮状態の弾性発泡体Wの中間部を容易にセットすることができる。
【0037】
(5)上記実施形態では、第1及び第2ケース片13,14を連結する連結手段及び圧縮ピン15を圧縮位置に保持する保持手段が一つの連結・保持具18により構成されているので、二つのケース片13,14の連結動作と、圧縮ピン15を弾性発泡体Wの圧縮位置に保持する動作とをワンタッチで容易に行うことができる。又、連結手段及び保持手段の構造を簡素化して、部品点数を低減し、製造を容易に行い、コストダウンを図ることができる。
【0038】
(6)上記実施形態では、前記両圧縮ピン15に工具挿通孔15aがそれぞれ設けられているので、弾性発泡体Wに対する穿孔作業の際に、収容治具11の向きを確認する必要がなく、穿孔作業を迅速かつ適正に行うことができる。又、一方の工具挿通孔15aから工具Tを挿入して、弾性発泡体Wに挿通孔Whを形成した後に、他方の工具挿通孔15aからエアを噴射して、挿通孔Whに付着した切粉を清掃することもできる。
【0039】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図16に示すように、圧縮ピン15を一本にして、第1及び第2ケース片13,14の一端部を閉塞部としての底部13f,14fにより閉塞し、両底部13f,14fの接合面に丸溝13g,14gを形成し、両溝により穿孔工具Tの挿通孔45が形成されるようにしてもよい。
【0040】
この実施形態では、図4に示す圧縮装置の両保持型25、シリンダ28、押圧ピン30、両保持型41及び第2位置切換機構K2等を片側のみにして、構造を簡素化することができる。
【0041】
・図17に示すように、収容ケース12を一体形成し、その両端部に円筒状の小径筒部12bを形成し、該小径筒部12bの外周面に円環状の係止突条12cを形成し、収容ケース12の外周面に位置決め孔12dを二箇所に形成してもよい。
【0042】
この実施形態では、収容ケース12が分割されていないので、図4に示す圧縮装置の上部ケース保持型34に設けた吸盤35を省略し、弾性発泡体Wの圧縮動作を簡略化することができる。
【0043】
・図18に示すように、図17の収容ケース12の一端部に閉塞部としての底部12eを一体に形成して、収容室12aの一端を閉塞し、底部12eの中心部に穿孔工具Tの挿通孔12fを形成してもよい。
【0044】
この実施形態では、収容ケース12が分割されていないので、図4に示す圧縮装置の上部ケース保持型34に設けた吸盤35を省略することができるとともに、図17に示す別の実施形態と同様に圧縮装置の構造を簡素化することができる。
【0045】
・図19に示すように収容ケース12を四角柱状に形成するとともに、第1及び第2ケース片13,14にV字状の角溝13h,14hを形成することにより収容ケース12の収容室12aを四角筒状に形成し、圧縮ピン15を四角柱状に形成してもよい。この場合には、図7に示す両ケース保持型23,34の丸溝23a,34aが凹状溝に、両発泡体保持型25,41の丸溝25a,41aがV溝に、押圧ピン30が四角柱状に変更される。
【0046】
上記の実施形態においては、四角柱状の弾性発泡体Wに挿通孔Whを形成した後に、挿通孔Whに対しシャフトをホットメルト接着剤を用いて接着し、シャフトとともに弾性発泡体Wを回転させて、弾性発泡体Wの外周面を四角筒状から円筒状に機械加工する。
【0047】
・図示しないが、前記連結・保持具18を連結具と保持具の二つの部品により構成してもよい。この別の実施形態では、図8に示す弾性発泡体Wの圧縮工程において、収容ケース12の収容室12aに弾性発泡体Wをセットした状態で、下部ケース保持型23に収容ケース12を載せることができるので、図9に示す第2ケース片14を吸着する工程と、第2ケース片14を退避位置に移動する工程とが不要となる。
【0048】
・前記連結・保持具18が第1及び第2ケース片13,14に嵌合された状態を保持するためのロック機構を連結・保持具18の開放端に設けてもよい。
・前記第1及び第2ケース片13,14をヒンジ機構により連結してもよい。
【0049】
・収容ケース12を円筒状に代えて、四角筒状、多角筒状に変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明の収容治具を具体化した一実施形態を示す中央部縦断面図。
【図2】図1の1−1線拡大断面図。
【図3】図1の収容治具の分解斜視図。
【図4】弾性発泡体を圧縮して収容治具内に収容するための圧縮装置を示す正断面図。
【図5】圧縮装置の平面図。
【図6】圧縮装置の右側面図。
【図7】圧縮装置の斜視図。
【図8】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図9】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図10】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図11】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図12】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図13】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図14】弾性発泡体の圧縮動作を説明する正断面図。
【図15】収容治具の縦断面図。
【図16】この発明の別の実施形態を示す収容治具の中央部縦断面図。
【図17】この発明の別の実施形態を示す収容治具の中央部縦断面図。
【図18】この発明の別の実施形態を示す収容治具の中央部縦断面図。
【図19】この発明の別の実施形態を示す収容治具の横断面図。
【図20】複写機に用いれるローラ素材の斜視図。
【図21】複写機に用いれるローラの斜視図。
【符号の説明】
【0051】
T…工具、W…弾性発泡体、12…収容ケース、12a…収容室、13,14…ケース片、13c,14c…小径半筒部、13d,14d…係止突条、15…圧縮ピン、15a…工具挿通孔、15b…小径部、15c…段差部、18…連結・保持具、18a…連結突条、18b…保持突条。
【出願人】 【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
【出願日】 平成18年8月31日(2006.8.31)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣

【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠


【公開番号】 特開2008−55568(P2008−55568A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−236917(P2006−236917)