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【発明の名称】 並び模様形成方法、及び並び模様形成装置
【発明者】 【氏名】山下 綾乃

【氏名】小澤 直樹

【氏名】浦辺 弘幸

【氏名】中里 絵美子

【要約】 【課題】シート上に並び模様を形成する際に、模様の間隔が最適になるように位置合わせを行う。

【構成】模様表示17と当該模様における基準位置を示すセンター基準突起28とを有するパンチ2と、並び模様表示41と該並び模様の夫々の模様についての基準位置を特定する基準位置特定表示43a,43b・・・とを有する位置決め板4と、シートが載置される載置台50、シートを固定する固定部材60、シートの端合わせを行う端合わせ部材70を有する位置決め器具5とによって並び模様形成装置1を構成し、載置台にシートを載置し固定部材で固定し、その固定部材に位置決め板を取り付ける。位置決め板に表示された基準位置特定表示にパンチ2のセンター基準突起28を合わせることによって位置合わせを行ない、パンチで孔を形成していくことで、模様の間隔が最適な並び模様を形成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
模様を特定する表示(17)と、当該模様における基準位置を示す基準位置表示(28)とを有し、押圧操作によってシートに所定の模様を形成する模様形成具(2)と、
複数の模様を横並び状態で表示した並び模様表示(41)と、該並び模様の夫々の模様における基準位置を特定する基準位置特定表示(43a,43b・・・)と、を有する位置決め板(4)と、
前記シートが載置される載置台(50)と、該載置台上に載置されたシートを固定する固定部材(60)と、を有する位置決め器具(5)と、を用いた並び模様形成方法であって、
前記固定部材(60)に前記位置決め板(4)を取り付け、
前記模様形成具(2)の基準位置表示(28)を、当該模様形成具の模様に対応する前記位置決め板の模様の基準位置特定表示(43c)に対応させて位置合わせを行い、
前記模様形成具(2)の押圧操作を行うことを特徴とする並び模様形成方法。
【請求項2】
各種の模様を表示した模様表示(80)と、夫々の模様の基準位置を設定した基準位置設定表示(81)と、を有する模様見本(8)の中から所望の模様を選び、その模様の模様表示(80)と基準位置設定表示(81)とを透明板9に転写することによって前記位置決め板(4)を形成することを特徴とする請求項1に記載の並び模様形成方法。
【請求項3】
模様を特定する模様表示(17)と、当該模様における基準位置を示す基準位置表示(28)とを有し、押圧操作によってシートに所定の模様を形成する模様形成具(2)と、
複数の模様を横並び状態で表示した並び模様表示(41)と、該並び模様の夫々の模様についての基準位置を特定する基準位置特定表示(43a,43b・・・)と、を有する位置決め板(4)と、
前記シートが載置される載置台(50)と、該載置台上に載置されたシートを固定する固定部材(60)と、を有する位置決め器具(5)と、を有する並び模様形成装置(1)であって、
前記固定部材(60)に、前記位置決め板(4)が着脱可能に取り付けられる取付部(62)を設けたことを特徴とする並び模様形成装置。
【請求項4】
模様を特定する模様表示(17)と、当該模様における基準位置を示す基準位置表示(28)とを有し、シートに所定の模様を形成する模様形成具(2)と、
各種の模様表示(80)と、夫々の模様の基準位置を設定する基準位置設定表示(81)とを有する模様見本(8)と、
該模様見本(8)の模様表示(80)と基準位置設定表示(81)とを透視することができる透明板(9)と、
前記シートが載置される載置台(50)と、該載置台上に載置されたシートを固定する固定部材(60)と、を有する位置決め器具(5)と、を有する並び模様形成装置(1)であって、
前記固定部材(60)に、前記透明板(9)が着脱可能に取り付けられる取付部(62)を設けたことを特徴とする並び模様形成装置。
【請求項5】
前記固定部材(60)は、前記載置台(50)に回動可能に取り付けられたことを特徴とする請求項3又は4に記載の並び模様形成装置。
【請求項6】
前記載置台(50)と前記固定部材(60)は、平面部材を折り曲げて形成されたことを特徴とする請求項5に記載の並び模様形成装置。
【請求項7】
前記模様形成具(2)は、刃先を下に向けた穿孔刃(13)と、該穿孔刃(13)を昇降させる操作部(16)と、前記穿孔刃(13)が案内される案内路(12)と該案内路(12)に直交するスリット(11)とを有する基台(10)と、前記操作部(16)が露呈される開口部を上面に備えると共に前記穿孔刃(13)を組み付けた状態の基台(10)が内装されるハウジング(20)と、を有し、前記穿孔刃(13)が前記案内路(12)に摺接しながら下降することによって前記シートに所定模様の孔を形成するように構成され、
前記位置決め器具(5)の載置台(50)は、固定部材(60)によって固定された状態のシートの端部が露呈される切欠部(59)を有することを特徴とする請求項3〜6の何れか1つの請求項に記載の並び模様形成装置。
【請求項8】
前記載置台(50)と前記固定部材(60)は、所定面積の開口部(56)を有する平面部材を折り曲げることによって略コの字状に形成されたことを特徴とする請求項7に記載の並び模様形成装置。
【請求項9】
前記位置決め器具(5)の載置台(50)の前記切欠部(59)に、シートの端部位置を設定する端合わせ部材(70)を回動可能に取り付けたことを特徴とする請求項7又は8に記載の並び模様形成装置。





【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、紙や布などのシートに並び模様を形成するための方法及び装置に関し、特に、模様の間隔を最適にした状態で位置合わせをすることができる並び模様形成方法及び並び模様形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、型抜きパンチやスタンプ等の模様形成具を用い、様々な模様を横並びに配置し、装飾的なカード等を作成する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、位置決め用のマーカーを有するプレートに型抜きパンチを組み合わせ、連続的な型抜き模様を形成する技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、握り部の下端に細幅長方形の板を取り付けてスタンプ本体を形成し、その細幅長方形板の下面に孔を等間隔に設け、その孔に印字部の裏面に設けられた係合突起を嵌め込むことによって、所望の文字列のスタンプを形成する技術が開示されている。
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0037657号明細書
【特許文献2】実用新案登録第3102990号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、同一模様を連続的に形成するものであり、各種の模様を最適な間隔で配置することはできなかった。
また、特許文献2に開示の技術は、スタンプ本体の細幅長方形板に設けられた孔が等間隔なので、例えば「HAPPY BIRTHDAY」という文字列からなる並び模様を形成したい場合、図13に示すように、「I」の文字の両側に大きな空間が生じ、文字間のバランスが悪くなる。
【0005】
一方、1文字ずつ所望の間隔を開けながら印字すれば、文字間隔の調節は可能であるが、隣の文字との間隔を考慮しながら的確な位置にスタンプを押すためには技術や熟練が必要となり、意図する配列に模様が並ばない場合もあった。特に、型抜きパンチのように構造が複雑な模様形成具の場合、模様形成工具であるパンチ刃を視認しながら押圧操作を行なうことができないため、シート上の所望の位置に1つの模様を形成すること自体が難しく、複数の模様を所望の間隔をあけて直線状に並べて形成するのは殊更困難であった。
【0006】
このように、並び模様や文字列を最適な配列で形成するには高度な位置合わせ技術が要求され、バースデーカード等のデザイン性が要求されるカード類の製作は容易ではなかった。
そこで、本発明は、模様の間隔を最適にした状態で位置合わせをすることができる並び模様形成方法及び並び模様形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る並び模様形成方法は、模様を特定する表示と当該模様における基準位置を示す基準位置表示とを有し、押圧操作によってシートに所定の模様を形成する模様形成具と、複数の模様を横並び状態で表示した並び模様表示と該並び模様の夫々の模様における基準位置を特定する基準位置特定表示とを有する位置決め板と、前記シートが載置される載置台と該載置台上に載置されたシートを固定する固定部材とを有する位置決め器具と、を用いた並び模様形成方法であって、前記固定部材に前記位置決め板を取り付け、前記模様形成具の基準位置表示を、当該模様形成具の模様に対応する前記位置決め板の模様の基準位置特定表示に対応させて位置合わせを行い、前記模様形成具の押圧操作を行うことを特徴とするものである。
この場合、各種の模様を表示した模様表示と夫々の模様の基準位置を設定した基準位置設定表示とを有する模様見本の中から所望の模様を選び、その模様の模様表示と基準位置設定表示とを透明板に転写することによって前記位置決め板を形成してもよい。
【0008】
本発明に係る並び模様形成装置は、模様を特定する模様表示と当該模様における基準位置を示す基準位置表示とを有し、押圧操作によってシートに所定の模様を形成する模様形成具と、複数の模様を横並び状態で表示した並び模様表示と該並び模様の夫々の模様についての基準位置を特定する基準位置特定表示とを有する位置決め板と、前記シートが載置される載置台と該載置台上に載置されたシートを固定する固定部材とを有する位置決め器具と、を有する並び模様形成装置であって、前記固定部材に、前記位置決め板が着脱可能に取り付けられる取付部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る並び模様形成装置は、模様を特定する模様表示と当該模様における基準位置を示す基準位置表示とを有し、シートに所定の模様を形成する模様形成具と、各種の模様表示と夫々の模様の基準位置を設定する基準位置設定表示とを有する模様見本と、該模様見本の模様表示と基準位置設定表示とを透視することができる透明板と、前記シートが載置される載置台と該載置台上に載置されたシートを固定する固定部材とを有する位置決め器具と、を有する並び模様形成装置であって、前記固定部材に、前記透明板が着脱可能に取り付けられる取付部を設けたことを特徴とするものである。
前記固定部材は、前記載置台に回動可能に取り付けられたことを特徴とするものであってもよい。
【0010】
前記載置台と前記固定部材は、平面部材を折り曲げて形成されたことを特徴とするものであってもよい。
前記模様形成具は、刃先を下に向けた穿孔刃と、該穿孔刃を昇降させる操作部と、前記穿孔刃が案内される案内路と該案内路に直交するスリットとを有する基台と、前記操作部が露呈される開口部を上面に備えると共に前記穿孔刃を組み付けた状態の基台が内装されるハウジングと、を有し、前記穿孔刃が前記案内路に摺接しながら下降することによって前記シートに所定模様の孔を形成するように構成されたものであり、前記位置決め器具の載置台は、固定部材によって固定された状態のシートの端部が露呈される切欠部を有することを特徴とするものであってもよい。
【0011】
前記載置台と前記固定部材は、所定面積の開口部を有する平面部材を折り曲げることによって略コの字状に形成されたことを特徴とするものであってもよい。
前記位置決め器具の載置台の前記切欠部に、シートの端部位置を設定する端合わせ部材を回動可能に取り付けてもよい。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の並び模様形成方法は、載置台にシートを載置し、そのシートを固定部材で固定し、その固定部材に、並び模様表示と基準位置特定表示とを有する位置決め板を取り付けた状態で、模様形成具によってシートに模様を形成するので、位置決め板の模様表示と基準位置特定表示に従って位置合わせをすることで、最適な間隔の並び模様を形成することができる。
即ち、位置決め板の並び模様表示を構成する1つの模様の模様形成具を用い、その模様形成具の基準位置を、位置決め板の基準位置特定表示に対応させることによって位置合わせを行い、その状態で模様形成具を操作する。この作業を、並び模様表示を構成する全ての模様について繰り返すので、位置決め板に表示された並び模様と同一の模様を、シート上に容易に形成することができる。
【0013】
請求項2の並び模様形成方法は、模様見本の中から所望の模様を選び、その模様の模様表示と基準位置設定表示とを透明板に転写することによって位置決め板を形成するので、所望の並び模様の位置決め板を作成することができる。
この場合、模様見本の中から所望の模様を選び、その模様の上に透明板を置いて模様表示と基準位置設定表示を転写する。次に、その模様の隣に配置したい模様を選び、先に透明板に転写されている模様と、その模様の隣に配置しようとする隣接模様の模様表示との間隔を所望の間隔に設定した状態で、隣接模様の模様表示と基準位置設定表示とを転写する。
【0014】
或いは、透明板に所望の模様を所望の間隔をあけて並べて転写しておき、その透明板の模様を模様見本の模様に重ね合わせていくことによって、模様見本の基準位置設定表示を透明板に転写してもよい。この「転写」の文言は、手で描き写すことのみを意味するのではなく、同一形状に切り抜かれた模様を透明板に貼り付けたり、電気的又は機械的な手段によって転写したりすることをも含むものとする。
この作業を順次繰り返すことによって、所望の並び模様の位置決め板を形成することができる。これによって、自分で創作した並び模様を、そのままシート上に形成することが可能となる。
【0015】
請求項3の並び模様形成装置は、模様表示部と基準位置表示部とを有する模様形成具と、並び模様表示と基準位置特定表示とを有する位置決め板と、シートの載置台と固定部材とを有する位置決め器具とによって並び模様形成装置を形成したので、請求項1の並び模様形成方法を容易に実現することができる。
この場合、前記固定部材に、前記位置決め板を着脱可能に取り付ける取付部が設けられているので、様々な並び模様の位置決め板を用意しておき、それを固定部材の取付部に着脱することによって、様々な並び模様を形成することができる。
【0016】
請求項4の並び模様形成装置は、模様表示部と基準位置表示部とを有する模様形成具と、様々な模様表示とその模様の基準位置設定表示とを有する模様見本と、透明板と、シートの載置台と固定部材とを有する位置決め器具とによって並び模様形成装置を構成したので、請求項2の並び模様形成方法を容易に実現することができる。
請求項5に係る並び模様形成装置は、固定部材を、載置台に回動可能に取り付けたので、載置台と固定部材とを一体化させることができる。また、載置台の回動支軸にシートの端部を当接させることによってシートの端合わせをすることもできる。
【0017】
請求項6に係る並び模様形成装置は、平面部材を折り曲げることによって、固定部材が載置台に回動可能に取り付けられる構成としたので、位置決め器具を容易に製造できる。
この場合、平面部材とは、所定の面積を持った部材を意味し、平面とは、位置決め器具としての機能を実現するために必要な凹凸や開口部を有した面をも含むものとする。
【0018】
請求項7に係る並び模様形成装置は、模様形成具を、刃先を下に向けた穿孔刃と、その穿孔刃を昇降させる操作部と、穿孔刃が案内される案内路とそれに直交するスリットとを有する基台と、操作部が露呈される開口部を上面に備えると共に穿孔刃を組み付けた状態の基台が内装されるハウジングと、を有し、穿孔刃が案内路に摺接しながら下降することによってシートに所定模様の孔を形成するように構成されたものとすると共に、位置決め器具の載置台を、固定部材によってシートが固定された状態でシートの端部が露呈される切欠部を有するものとしたので、パンチのようにスリットにシートを挿入することによってシートに型抜き模様を形成する模様形成具であっても位置合せが容易になり、最適な間隔の並び模様を形成することができる。
【0019】
請求項8に係る並び模様形成装置は、載置台と前記固定部材とを、所定面積の開口部を有する平面部材を折り曲げることによって略コの字状に形成したので、位置決め器具を容易且つ安価に製造することができる。
【0020】
請求項9に係る並び模様形成装置は、位置決め器具の載置台の切欠部に、シートの端部位置を設定する端合わせ部材を回動可能に取り付けたので、シートの端部から模様形成位置までの位置を正確に設定することができる。
この場合、端合わせ部材に、シートの端部を当接させるための紙当て定規部を立設することで、シートの端部から模様形成位置までの距離を設定できるようにしてもよいし、また、端合わせ部材に、模様形成位置からの距離を記した目盛りを設け、その目盛りによって、シートの端部からの模様形成位置を設定できるようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の好適な実施形態について、添付図面に基づいて説明する。なお、実施形態は以下の形態に限定されるものではなく、本発明の課題を解決しうるものであれば他の態様も実施可能である。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係る並び模様形成方法の説明図である。この並び模様形成方法は、紙、布、合成樹脂などのシートに、文字列からなる型抜き模様を形成するための方法であり、実施に際しては、本発明の実施形態に係る並び模様形成装置1を使用する。
先ず、この実施に際して使用する並び模様形成装置1について説明する。
【0023】
並び模様形成装置1は、模様形成具としてのパンチ2と、シート3に形成される模様を表示した位置決め板4と、その位置決め板4を用いてパンチの位置合わせを行なう位置決め器具5と、によって構成される。
パンチ2は、シートに所定形状の模様を形成する模様形成具として機能するものであり、図2に示すように、基台10と、穿孔刃13と、基台10と穿孔刃13の組立体を収容するハウジング20と、から構成されている。
【0024】
ハウジング20は、適宜の合成樹脂材料によって、外形は略立方体状に、内形は外形と相似形に形成されている。
このハウジング20は、上下に分割可能なように、上ハウジング21と、下ハウジング22とから構成されており、それらの接合部には、後述する基台10のスリット11の位置に対応するスリット23が形成されている。
【0025】
また、上ハウジング21上面の開口部の周縁には、後述する穿孔刃13の操作カバー16の外周面を案内する案内壁27が垂設されている。
下ハウジング22の下面にも開口部26が形成されており、この開口部26からシートの切り抜き片が落下するようになっている。
【0026】
更に、下ハウジング22の正面側(スリット23側の側面部)の横方向中央部には、センター基準突起28が突設されている(図1参照)。このセンター基準突起28は、当該パンチ2によって形成される模様の基準位置を示すものである。
基台10は、亜鉛金属等の材料からなり、下部に、シートが挿入されるスリット11を水平方向に形成すると共に、このスリット11に交差するように、穿孔刃13が摺動自在に案内される案内孔12が略垂直方向に形成されている。この案内孔12の断面形状は、後述する穿孔刃13の断面形状と同一に形成されており、穿孔刃13が案内孔12の内壁面に摺接しながら案内されるようになっている。
【0027】
穿孔刃13は、基台10と同じ材料によって構成されており、その断面形状は、円形、三角形、正方形、星形などの図形、数字や記号、アルファベットなどの文字、動物や花などの模様の形状となっている。この穿孔刃13を、紙、合成樹脂、繊維、金属、皮などのシートに対して垂直方向に押し進めることで、穿孔刃13の下端(即ち、刃先)が、基台10のスリット11と案内孔12とが交差する角部(即ち、下刃として機能する部分)と協働し、スリット11に挿入されたシートが穿孔されるようになっている。
【0028】
また、穿孔刃13の上端には、フランジ14が形成されており、穿孔刃13を基台10の第1の案内孔12に挿入した状態で、夫々のフランジ14の下面と基台10の上面との間に、スプリング18が介装されている。このスプリング18は、少し圧縮した状態で組み付けられており、穿孔刃13が押し下げられた際に略全圧縮するように設計されている。
さらに、穿孔刃13のフランジ14には操作カバー16が装着されている。この操作カバー16の上面には、そのパンチ2によって形成される模様17(図1参照)が表示されている。
【0029】
次に、上記の基台10、穿孔刃13、ハウジング20を組み付けてパンチ1を構成する方法を説明する。
まず、穿孔刃13のフランジ14と基台10の上面との間にスプリング18を介装させ、基台10の第1の案内孔12に穿孔刃13を挿入し、基台10と穿孔刃13とを組み付ける。
【0030】
次に、基台10のスリット11を下ハウジング22の切欠部(スリット23を形成する部分)に対応させた状態で、基台10と穿孔刃13との組立体を、下ハウジング22に装着する。
そして、操作カバー16が被着された状態の穿孔刃13に対し、上ハウジング21の案内壁27を操作カバー16の側面に沿わせるようにして、上ハウジング21を被着する。
【0031】
このように組み立てることによって、基台10と穿孔刃13との組立体をハウジング2の内部に収容することができる。
次に、位置決め板4について、図3に基づいて説明する。
この位置決め板4は、所定の大きさのシート片又は板片に、並び模様表示41と基準位置特定表示43a,43b・・・とを表示したものである。
【0032】
並び模様表示41とは、複数の模様41a、41b・・・を横並び状態で配置した表示である。本実施形態における並び模様表示41は、文字列「HAPPY BIRTHDAY」からなるものであり、この文字列を構成する文字「H」41a,「A」41b,・・・は、夫々の模様形成具を使用することによって形成されるものである。
この文字列を構成する各文字41a,41b・・・の下方には、その文字の横方向中央位置を示す表示43a,43b・・・が記されている。この表示は、各模様(即ち文字)の基準位置を特定する基準位置特定表示として機能する。
【0033】
次に、位置決め器具5について、図4を参照して説明する。
位置決め器具5は、シートが載置される載置台50と、載置台50に載置されたシートを固定する固定部材60と、シートの端部位置を設定する端合わせ部材70と、によって構成される。
【0034】
載置台50は、並び模様の形成されるシートが載置される台であって、一側部の中間部が切欠かれたコの字状の平面体である。この切欠かれた切欠部59は、載置台50と固定部材60とでシートを挟んだ際にシート端部が露呈されるようにするためのものであり、この露呈されたシート端部をパンチ2のスリット23を挿入させて、パンチ2の押圧操作を行なうことでシートに型抜き模様が形成されるようになっている(図1参照)。
載置台50の上面には、図5に示すように、後述する固定部材60の裏面に設けられた吸着部材61と吸着可能な吸着部材51(鉄板又はマグネット)が貼り付けられている。また、固定部材60との連結部52,52の近傍には、載置台50に載置されたシートの端合わせを行なうための当接部53、53が形成されている。
【0035】
載置台50の下面には、図6に示すように、第1の係止突起54,54と第2の係止突起55とが形成されている。
第1の係止突起54,54は、端合わせ部材70を載置台50に固定させるためものであり、後述する端合わせ部材70の連結部72に設けられた第1の係止凹部74に対応する位置に形成されている。
第2の係止突起55は、載置台50に固定された状態(即ち、図5の状態)の端合わせ部材70を、回動させて載置台50の下面に退避させた際に、載置台50に固定させるためのものであり、後述する端合わせ部材70に設けられた係止突起に対応する位置に形成されている。
【0036】
載置台50の連結部52,52には、固定部材60が回動可能に取付けられている。この場合、載置台50と固定部材60は、所定面積の開口部56を有する平面部材を折り曲げることによって形成することができる。この場合、平面部材の開口部56の略中央に位置する部分(即ち、連結部52,52)において平面部材を折り曲げることによって、載置台50と左右対称なコの字型に、固定部材60を形成することができる。
この固定部材60の裏面には、図5に示すように、吸着部材61(マグネット又は鉄板)が取り付けられており、載置台50の吸着部材51に吸着することによって、載置台50と固定部材60との間に保持されたシートを固定することができる。
【0037】
固定部材60の表面には、図4に示すように、位置決め板4を着脱可能に取り付けるための取付部62、62が、長手方向両端部に設けられている。この取付部62の相互に向かい合う側面には、位置決め板4の両端部を差し込むことができる凹部又は孔63,63が形成されている。この取付部62は、位置決め板4の大きさやパンチ2のスリット23の深さ等を考慮して、最適な形状に設計されている。さらに、長手方向一側部には位置決め板4の側部を係止させるための係止部69が設けられている。
【0038】
載置台50の切欠部59には、端合わせ部材70が回動可能に取り付けられている。
この端合わせ部材70は、シートの端部位置を設定するためのものであり、載置台50への取り付け側とは反対側の端部に、シートの端部を当接させるための紙当定規部71を立設している。この紙当定規部71は、シートが載置台50の当接部53,53(図5参照)に届かない場合に有効であり、この紙当定規部71にシートの端部を当接させることによって、小さなシートであっても位置合わせをすることが可能となる。
【0039】
この場合、載置台50と固定部材60と端合わせ部材70とは、図6に示すように、1つの平面部材によって形成されている。即ち、載置台50の他側部(即ち、固定部材60との連結部52とは反対側の側部)に、連結部72,72を介して端合わせ部材70が設けられており、この連結部72,72に、紙載置台50の係止突起54、54と嵌合可能な係止凹部74、74が形成されている。これによって、載置台50の他端部の折り曲げ線57,57を中心に図中下方向に端合わせ部材70を回動させ、係止突起54と係止凹部74とを嵌合させることによって、図5に示すような載置台50の切欠部59に端合わせ部材70が回動可能に取り付けられた構成が実現される。この場合、連結部72,72の長さを載置台50の幅(即ち、折り曲げ線57から切欠部59までの幅)に一致させることによって、連結部72と端合わせ部材70との間の第2の折り曲げ線75,75を中心に、端合わせ部材70が載置台50の下面側(図5の裏に向けて)に回動する構成を実現できる。
【0040】
端合わせ部材70の裏側(即ち、紙当定規71が立設されている側とは反対側)には、載置台50の第2の係止突起55と嵌合する係止突起76が形成されている。端合わせ部材70を載置台50の下面側に回動し、係止突起76を載置台50の第2の係止突起55に嵌合させることによって、端合わせ部材70を載置台50の下面に固定させることができる。
次に、上記並び模様形成装置1を使用して並び模様を形成する方法を説明する。
【0041】
先ず、図4の状態の位置決め器具5の取付部62に位置決め板4を取り付ける。
次に、図1に示すように、載置台50の上にシート3を載置し、固定部材60を下方に回動させて、載置台50と固定部材60との間にシート3を固定する。
そして、端合わせ板70を載置台50の下面側に退避させて、シート3の端部を露呈させる。
【0042】
その露呈されたシート端部に、パンチ2を差込む。その際、パンチ2のセンター基準突起28と、位置決め板4の基準位置特定表示43cが一致するようにする。
そして、パンチ2を押圧操作することによって、シート3に型抜き模様が形成される。
位置決め板4の並び模様表示41の全ての模様41a,41b・・・について同様の作業を行うことによって、シート3に並び模様の孔が形成される。
【0043】
本実施形態において、模様形成具の模様表示は、必ずしも操作カバー16に設けられている必要は無く、例えばハウジング20に設けられていてもよい。また、基準位置表示は、本実施形態のセンター基準突起28のように模様の中央を表示するものでなくともよく、例えば、模様の端を表示とするものであってもよいし、突起状のものでなくともよい。
【0044】
本実施形態では、模様形成具としてパンチ2を使用したが、押圧操作によってシートに所定の模様を形成するものであれば如何なるものでもよく、例えば、操作部を押圧することによって刻印面を下降させ、シートに所定の模様を刻印するスタンプであってもよい。この場合、例えば、ハウジングの底部に設けられたフランジと、刻印具に設けられたフランジとの間にスプリングを介装することで、刻印具が上方に付勢される構造となる。刻印具に、インクが充填された容器を取り付け、その容器からインクが刻印面に滲みだすようにすれば、スタンプ台が不要となるので便利である。
【0045】
また、位置決め板4の基準位置特定表示43は、例えば、図7に示すように、パンチ2のセンター基準突起28が嵌合可能な凹部44としてもよい。
また、位置決め器具5の端合わせ部材70は、載置台50の切欠部59に連結されていてもよいし、端合わせ板70自体を設けなくてもよい。また、端合わせ部材70に、図8に示すような目盛り79を設けることで、シートの端部から所望の位置に模様を形成できるようにしてもよい。
【0046】
また、位置決め器具5の固定部材60の取付部62は、位置決め板4を係止又は固定することができる構造であればよく、例えば磁石を用いてもよいし、粘着材等を用いてもよい。
さらに、位置決め器具5は、1つの平面部材によって一体成型されたものでなく、別部材を組みつけて構成してもよいし、載置台50に対して固定部材60が回動しないものであってもよい。この場合、載置台50と固定部材60とを別体として構成し、マグネット等によって載置台50と固定部材60を密着させてもよい。
【実施例2】
【0047】
次に、本発明の第2実施形態に係る並び模様形成方法を説明する。
この並び模様形成方法は、図9に示すようなパンチ2のセット2’によって、創作性の高い作品を製作する際に便利な方法であり、上記のパンチセット2’のパンチ2と、図10に示す模様見本8及び透明板9と、図4に示す位置決め器具5と、を用いることによって実現できる。
【0048】
パンチ2及び位置決め器具5の構成は、第1実施形態のものと同一であるので説明を省略する。
図10に示す模様見本8は、パンチセット2’に含まれる全てのパンチ2に係る模様80とその模様の基準線81とが表示されたシートである。
【0049】
この模様見本8の模様80は、夫々のパンチ2によって形成される模様と同一の大きさに表示されている。
夫々の模様80の下には、基準位置設定表示として、各模様の横方向中央位置を示す基準線81が記されている。夫々の基準線81の下端部に接するように、透明板9の端を合わせるための位置合わせ線82が記されている。
【0050】
透明板9は、位置決め器具5の取付部62に取り付け可能な大きさのものであり、前記模様見本8の上に載置した際に、模様見本8の模様80と基準線81とが視認できる程度の透明性を有するシート片又は板状体である。
このように構成された並び模様形成装置を使用して、並び模様を形成する方法を説明する。
【0051】
先ず、図11(a)に示すように、模様見本8の所望の模様80aの上に透明板9を載置する。この際、透明板9の下端部を位置合わせ線82に合わせた上で、透明板9の所望の位置に所望の模様80aが配置されるようにする。そして、その模様80aと基準線81aを透明板9に転写する。
【0052】
そして、その模様80aの隣に配置したい模様80bを選び、図11(b)に示すように、透明板に転写された転写模様90aと、隣接させようとする模様80bとの間隔を所望の間隔Lに設定した状態で、隣接模様の模様表示80bと基準線81bとを転写する。この作業を順次行うことによって、図12に示すように、夫々の模様が所望の間隔をもって配置された状態の透明板9が形成できる。
このようにして、模様見本8と透明板9を使用することで、並び模様表示と基準位置特定表示とを有する位置決め板を自ら作成することができ、この位置決め板(即ち、透明板9)を位置決め器具5の固定部材60の取付部62に取り付けることによって、図1に示す第1実施形態に係る並び模様形成方法が実現可能となる。
【0053】
なお、透明板9への並び模様と基準位置設定表示の転写は、予め透明板9に所望の模様90a、90b・・・を配列しておき、その模様90a、90b・・・を模様見本の模様80a,80b・・・に重ね合わせながら、模様見本の基準線81a,81b・・・を透明板9に転写していってもよい。この場合の模様の配列は、透明板9にフリーハンドで描いてもよいし、同一形状に切り抜かれた模様を貼り付けてもよい。
これによって、自分で創作した並び模様を、そのままシート上に形成することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、クラフトや手芸などの分野に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施形態に係る並び模様形成方法を示す説明図である。
【図2】上記並び模様形成方法に使用される模様形成具を示す縦断面図である。
【図3】上記並び模様形成方法に使用される位置決め板を示す斜視図である。
【図4】上記並び模様形成方法に使用される位置決め器具を示す斜視図である。
【図5】上記位置決め器具の固定部材を180度回動させた状態を示す正面図である。
【図6】上記位置決め器具の端合わせ板を回動させて展開した状態を下面側から見た斜視図である。
【図7】上記位置決め板の変形例を示す正面図である。
【図8】上記位置決め器具における端合わせ板の変形例を示す正面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る並び模様形成方法において使用されるパンチセットを示す斜視図である。
【図10】上記並び模様形成方法に使用される模様見本と透明板を示す正面図である。
【図11】上記模様見本と透明板によって位置決め板を作る方法を示す説明図であり、(a)は透明板に所望の模様と基準位置設定表示を転写する際の状態を示し、(b)は隣接模様とその基準位置設定表示を転写する際の状態を示す。
【図12】上記模様見本と透明板によって作成された位置決め板を示す正面図である。
【図13】従来の並び模様形成方法によって製作された並び模様を示す説明図である。
【符号の説明】
【0056】
1・・・並び模様形成装置
2、2’・・・パンチ、パンチセット
3・・・シート
4・・・位置決め板
5・・・位置決め器具
8・・・模様見本
9・・・透明板
10・・・基台
11・・・スリット
12・・・案内孔
13・・・穿孔刃
14・・・フランジ
16・・・操作カバー
17・・・模様(模様表示)
18・・・スプリング
20・・・ハウジング
21・・・上ハウジング
22・・・下ハウジング
23・・・スリット
26・・・開口部
27・・・案内壁
28・・・センター基準突起(基準位置表示)
41・・・並び模様表示
43a,43b・・・表示(基準位置特定表示)
44・・・凹部
50・・・載置台
51・・・吸着部材
52・・・連結部
53・・・当接部
54・・・第1の係止突起
55・・・第2の係止突起
56・・・開口部
57・・・折り曲げ線
59・・・切欠部
60・・固定部材
61・・・吸着部材
62・・・取付部
63・・・孔
70・・・端合わせ部材
71・・・紙当定規部
72・・・連結部
74・・・係止凹部
75・・・折り曲げ線
76・・・係止凹部
80・・・模様(模様表示)
81・・・基準線(基準位置設定表示)
82・・・位置合わせ線

【出願人】 【識別番号】000104087
【氏名又は名称】カール事務器株式会社
【出願日】 平成18年8月18日(2006.8.18)
【代理人】 【識別番号】100112162
【弁理士】
【氏名又は名称】朝日 直子


【公開番号】 特開2008−44085(P2008−44085A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−223678(P2006−223678)