| 【発明の名称】 |
シート切断装置、シート切断方法、及びこのシート切断装置を備えた画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】櫻井 紀生
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| 【要約】 |
【課題】シート搬送方向と直交する方向にカッターを移動させてシートを切断するシート切断装置において、カッターとシート端部の切断開始端部付近でシート端部の座屈、折れ曲がりにより、切断不良、搬送不良となることを防止する。
【構成】シートの端部付近の切断動作において、カッターを切断方向及び切断逆方向とに進退動作させながら徐々に切り込んでいく。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、前記ロール状シートを前記搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、前記切断手段を前記搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、 前記駆動手段は、前記切断手段が前記ロール状シートの切断開始側端部に接触してから (1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動 (2)切断逆方向に駆動 (3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動 の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするシート切断装置。 【請求項2】 円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、前記ロール状シートを前記搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、前記切断手段と一体的に移動して切断時に前記切断手段よりも先に前記ロール状シートの切断開始側端部に接触して前記ロール状シートの姿勢を押圧して安定させる押さえ手段と、前記切断手段を前記搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、 前記押さえ手段と前記ロール状シートとの滑り摩擦係数は切断方向よりも切断逆方向の方が大きく、前記駆動手段は、前記押さえ手段が前記ロール状シートの切断開始側端部に接触してから (1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動 (2)切断逆方向に駆動 (3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動 の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするシート切断装置。 【請求項3】 前記押さえ手段の前記ロール状シートとの接触面は切断方向に滑りやすく(順目)、切断逆方向に滑りにくい(逆目)の凹凸、表面加工、植毛、若しくは研磨のうち少なくともひとつの表面処理を採用したことを特徴とする請求項2記載のシート切断装置。 【請求項4】 前記押さえ手段は前記ロール状シートとの接触時に切断方向に回転可能で、切断逆方向には回転しない回転体であることを特徴とする請求項2記載のシート切断装置。 【請求項5】 円筒状に複数回巻かれたロール状シートを搬送手段により繰り出して搬送し、駆動手段によって切断手段を搬送方向と直行する方向に移動させながら切断する切断方法において、 前記切断手段を前記ロール状シートの切断開始側端部からシートの座屈寸前まで切断方向に移動する切断工程、切断逆方向に移動する退避工程、及び前記切断工程で移動した以上に切断方向に再移動する再切断工程の3工程を含む工程によって前記ロール状シートを切断することを特徴とするシート切断方法。 【請求項6】 前記請求項1乃至5いずれか記載のシート切断装置若しくはシート切断方法を用いた画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ロール状シートを取り扱うシート切断装置と、このシート切断装置を用いた画像形成装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 本発明のシート切断装置の背景として挙げられる同種技術には、ロール状シートを繰り出して搬送し、所望のシート搬送長で切断する用紙切断機構が知られている。この用紙切断機構は、ロール状シートをその搬送方向と直交する方向に押圧部材で押さえながらカッター刃を移動させて切断するものである(特許文献1参照)。 【特許文献1】特公昭62−271770号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記背景技術に挙げた用紙切断装置(機構)は、図7(a)に示すように押圧部材105が用紙Sの切断開始側端部に乗り上げる際の乗り上げ抵抗によって用紙端部を図中部分Zに示すように座屈させたり、折り曲げたりして、切断不良若しくは搬送不良を発生させることがあった。この問題は被切断用紙が普通紙やトレーシングペーパーの様に薄い場合など、用紙の剛性、いわゆるコシが弱い場合に特に顕著であった。 【0004】 また、逆にいわゆるコシが強い用紙の場合には、図7(b)に示すように押圧部材は用紙端部に乗り上げるが、カッター刃が用紙端部の剛性に負けて切断開始できないという問題があった。 【0005】 いずれにしても、従来の用紙切断装置(機構)は図8に示すように、工程S101においてカッター刃を切断可能位置に移動した後、工程S102において用紙Sの切断開始側端部から切断終了側端部まで一気に切断する動作中、用紙Sの切断開始側端部をカッター106または押圧部材105によって座屈させたり、折り曲げたりしてしまうことに問題があった。 【0006】 本発明は上述した従来のシート切断装置(用紙切断装置)の問題点に鑑み、簡易な構成で切断するシートのいわゆるコシに影響されず、安定した切断が可能なシート切断装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明のシート切断装置は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、ロール状シートを搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、切断手段を搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、駆動手段は、切断手段がロール状シートの切断開始側端部に接触してから(1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動(2)切断逆方向に駆動(3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするものである。 【0008】 また、本発明のシート切断装置は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、ロール状シートを搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、切断手段と一体的に移動して切断時に切断手段よりも先にロール状シートの切断開始側端部に接触してロール状シートの姿勢を押圧して安定させる押さえ手段と、切断手段を搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、押さえ手段とロール状シートとの滑り摩擦係数は切断方向よりも切断逆方向の方が大きく、駆動手段は、押さえ手段がロール状シートの切断開始側端部に接触してから(1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動、(2)切断逆方向に駆動、(3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするものである。 【0009】 また、本発明のシート切断方法は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを搬送手段により繰り出して搬送し、駆動手段によって切断手段を搬送方向と直行する方向に移動させながら切断する切断方法において、切断手段をロール状シートの切断開始側端部からシートの座屈寸前まで切断方向に移動する切断工程、切断逆方向に移動する退避工程、及び切断工程で移動した以上に切断方向に再移動する再切断工程の3工程を含む工程によってロール状シートを切断することを特徴とするものである。 【0010】 また、本発明の画像形成装置は上記いずれかのシート切断装置若しくはシート切断方法を用いた事を特徴とするものである。 【発明の効果】 【0011】 本発明のシート切断装置は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、ロール状シートを搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、切断手段を搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、駆動手段は、切断手段がロール状シートの切断開始側端部に接触してから(1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動(2)切断逆方向に駆動(3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするものである。 【0012】 したがって、このような構成のシート切断装置によって、簡易な構成で多種類のシートを安定して切断可能なシート切断装置を実現することができる。 【0013】 また、本発明のシート切断装置は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、ロール状シートを搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、切断手段と一体的に移動して切断時に切断手段よりも先にロール状シートの切断開始側端部に接触してロール状シートの姿勢を押圧して安定させる押さえ手段と、切断手段を搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、押さえ手段とロール状シートとの滑り摩擦係数は切断方向よりも切断逆方向の方が大きく、駆動手段は、押さえ手段がロール状シートの切断開始側端部に接触してから(1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動、(2)切断逆方向に駆動、(3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするものである。 【0014】 したがって、このような構成のシート切断装置によって、簡易な構成で多種類のシートを安定して切断可能なシート切断装置を実現することができる。 【0015】 また、本発明のシート切断方法は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを搬送手段により繰り出して搬送し、駆動手段によって切断手段を搬送方向と直行する方向に移動させながら切断する切断方法において、切断手段をロール状シートの切断開始側端部からシートの座屈寸前まで切断方向に移動する切断工程、切断逆方向に移動する退避工程、及び切断工程で移動した以上に切断方向に再移動する再切断工程の3工程を含む工程によってロール状シートを切断することを特徴とするものである。 【0016】 したがって、このような工程を持つシート切断方法によって、簡易な工程で多種類のシートを安定して切断可能なシート切断方法を実現することができる。 【0017】 また、本発明の画像形成装置は上記いずれかのシート切断装置若しくはシート切断方法を用いた事を特徴とするものである。 【0018】 したがって、印刷物不良、搬送不良を発生することなく多種類のシートを用いて印刷可能な画像形成装置を実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 本発明のシート切断装置は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、ロール状シートを搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、切断手段を搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、駆動手段は、切断手段がロール状シートの切断開始側端部に接触してから(1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動(2)切断逆方向に駆動(3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするものである。 【0020】 また、本発明のシート切断装置は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを繰り出して搬送する搬送手段と、ロール状シートを搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動しながら切断する切断手段と、切断手段と一体的に移動して切断時に切断手段よりも先にロール状シートの切断開始側端部に接触してロール状シートの姿勢を押圧して安定させる押さえ手段と、切断手段を搬送手段の搬送方向と直行する方向に移動させる駆動手段とを備えたシート切断装置において、押さえ手段とロール状シートとの滑り摩擦係数は切断方向よりも切断逆方向の方が大きく、駆動手段は、押さえ手段がロール状シートの切断開始側端部に接触してから(1)シートの座屈寸前まで切断方向に駆動、(2)切断逆方向に駆動、(3)(1)で駆動した位置以上に切断方向に再駆動の(1)乃至(3)の一連の駆動を含んで切断方向に駆動することを特徴とするものである。 【0021】 また、本発明のシート切断方法は、円筒状に複数回巻かれたロール状シートを搬送手段により繰り出して搬送し、駆動手段によって切断手段を搬送方向と直行する方向に移動させながら切断する切断方法において、切断手段をロール状シートの切断開始側端部からシートの座屈寸前まで切断方向に移動する切断工程、切断逆方向に移動する退避工程、及び切断工程で移動した以上に切断方向に再移動する再切断工程の3工程を含む工程によってロール状シートを切断することを特徴とするものである。 【0022】 また、本発明の画像形成装置は上記いずれかのシート切断装置若しくはシート切断方法を用いた事を特徴とするものである。 【実施例1】 【0023】 以下、図1乃至6を参照しながら本発明に関わる第1の実施形態である画像形成装置100を説明していく。まず画像形成装置100の構成から説明する。図1において、画像形成装置100は、ロール状シートであるロール紙1と、図示しないロール紙1の支持手段と、ロール紙1からシートSを繰り出して狭持搬送する搬送ローラ対2と、画像形成手段である印字ヘッド3と、印字ヘッド3に取付けられたカッターホルダ4と、カッターホルダ4に取付けられた切断手段であるカッター6と、カッターホルダ4に取付けられた押さえ手段であるソリ5と、印字ヘッド3に対して対向面を構成するプラテン7とによって構成される。 【0024】 シートSはロール紙1からその先端が繰り出されて搬送ローラ対2によって図1中の方向Fへ搬送される。図示しない支持手段によって回転可能に支持されたロール紙1から、シートSの先端が図1中の方向Fにむかって繰り出されている。また、シートSはプラテン7によって水平に保持され、印字後にはシートSの自重によりプラテン7の下流に導かれていく。 【0025】 搬送ローラ対2は、シートSを狭持して、下流へ適時搬送するように構成されている。 【0026】 印字ヘッド3は図示しない駆動手段によってシートSの搬送方向である方向Fと直交する方向に往復駆動されながらインク滴を吐出してシートS上に画像を形成する。このとき搬送ローラ対2は、印字ヘッド3の印字幅に相当する距離分だけ適時シートSを搬送する。 【0027】 カッターホルダ4は、カッター6を、シートSを切断可能な切断位置と、被切断時の退避位置との間を図示しないアクチュエータによって移動可能なように支持している。また、カッターホルダ4は、ソリ5を圧縮ばね5aによってシートS方向に付勢するように支持している。 【0028】 ソリ5は、圧縮ばね5aによってシートS方向に付勢されている。またソリ5はシートSの切断時にはカッター6の切断刃よりも先にシートSに当接してシートSを保持し、その姿勢を安定させる。また、図2において、ソリ5のシートSとの接触面は、切断方向である方向Aよりも、切断逆方向である方向Bにおいての摩擦係数が大きくなるような処理5bが施されている。処理5bは、具体的には例えば方向Aに順目の植毛、複数の鋸刃状の突起、研磨目、表面処理などが考えられる。図2では方向Aに順目の複数の鋸刃状の突起としている。この作用については後述する。 【0029】 また、ソリ5は図示のいわゆるソリ形状に限られず、図3に示すような回転可能な回転体であるコロ8でも良い。コロ8は、ソリ5と同様に圧縮ばね5aによってシートS方向に付勢されている。例えば、コロ8は、図3中の方向Wには回転可能で、その逆方向には回転しないような構成とすればソリ5の処理5bと同等の効果が得られるが、これはいわゆるワンウェイクラッチ等を用いて簡単に実現できる。 【0030】 カッター6は、シートSを切断可能な切断位置と非切断時の退避位置とを図示しないアクチュエータによって移動可能なように構成されている。図1乃至3、図5、及び図6ではカッター6は切断位置で図示している。カッター6は、切断可能な切断位置においてその刃先がシートSに当接してシートSを切断するように構成されている。また、カッター6は、印字ヘッド3の図示しない駆動手段によって印字ヘッドとともに移動されるように構成されている。画像形成後のシートSは所定の切断位置まで搬送ローラ対2によって搬送された後、上述した印字ヘッド3の駆動手段による駆動によりカッター6が移動されて切断され、印刷物として画像形成装置100から排出される。 【0031】 プラテン7は、印字ヘッド3の対向面を構成し、シートSの搬送路の一部としてシートSの姿勢を水平に保持している。また、プラテン7にはカッター6の刃先と干渉しないだけの溝7aが直線的に形成されている。 【0032】 次に、図4乃至図5を参照しながら画像形成装置100の動作及び作用を説明する。シートSはその先端をロール紙1から繰り出されて、搬送ローラ対2によって下流(図1における方向F)に搬送される。印字ヘッド3は方向Fと直交する方向に往復動作しながら、シートSの対向面よりインクを吐出してシートS上に画像を形成する。画像形成時には印字ヘッドの1動作ごとに印字ヘッド3の印字幅に相当する分だけシートSが搬送ローラ対2によって適時搬送される。上記の動作を繰返して所望の搬送長の画像がシートS上に形成された後、印字済のシートSは搬送ローラ対2によってその切断位置まで搬送される。 【0033】 切断動作が開始されると、図4中工程S1において、印字ヘッド3と一体的に移動するカッター6が図示しないアクチュエータによって切断可能な切断位置まで移動する。 【0034】 次に図4中工程S2において、カッター6及びソリ5は印字ヘッド3とともにシートSの切断開始側上流から駆動手段によって図2中方向A(切断方向)に向かって移動される。やがて図5(a)に示すようにカッター6の切断側上流に位置するソリ5の先端部分がシートSの切断開始端部に接触する。ここで、シートSの切断においてもっとも問題となるのが、シートSの切断開始側端部とソリ5の接触時における、シートSの切断開始側端部付近の座屈及び折れである。これによって切断不良、搬送不良等を引き起こすことは周知である。コシの弱いシートでも折れさせたり座屈させたりせずに押さえるためには、ソリ5がある程度の長さ以上(本実施形態においては3mm以上)シートSに乗り上げていればよい。 【0035】 さらにカッター6及びソリ5は、ソリ5の先端部分がシートSの切断開始端部に接触してから切断方向に移動されていき、ソリ5の接触面に設けられた処理5bによってシートSと滑りながら移動する。しかし同時に、シートSの切断開始側の端部はソリ5による滑り負荷に押されて、いずれは図5(b)に示すように、シートSの切断開始側の端部が撓んで座屈寸前の状態になる。接触開始からこの座屈寸前の状態までの移動距離は、シートの種類、気温、大気湿度、切断速度等(以下、切断条件という)によって異なっている。例えば、本実施形態の場合はトレーシングペーパー等の一般に剛性(いわゆるコシ)の弱い用紙、気温30℃以下、大気湿度80%以下、切断速度700mm/s以下の条件において、5mm以下の移動距離であった。 【0036】 次に図4中工程S3において、カッター6及びソリ5は印字ヘッド3とともに図2中方向B(切断逆方向)に図4中工程S2での接触開始から座屈寸前の状態までの移動距離より小さな距離だけ移動される。このときソリ5の接触面は処理5bによってシートSと滑りにくくなっているため、図5(c)に示すように、シートSと滑らずに戻るため負荷が解消され、切断開始側端部の撓みも解消される。また、このときのソリ5の位置は図4中工程S2におけるソリ先端の接触開始位置よりは切断方向側にある。切断逆方向への移動距離は条件により異なるが、上述した切断条件の場合、1mm以上の移動距離であった。 【0037】 次に図4中工程S4において、再度工程S2乃至S3を繰返す必要があるか否かが判断される。この判断は切断条件によって異なるが、上述した本実施形態の切断条件の場合には工程S2乃至工程S3を2回以上繰返すと用紙を座屈させずにソリ5がシートSを押さえていく好適な結果が得られた。図4中工程S4において、再度工程S2乃至S3を実施する場合には、工程S2では図5(d)に示すように、前回の工程S2でのシートSの撓み(図5(b)に図示)より小さくなっている。 【0038】 上述した図4中工程S1乃至S4において、ソリ5がシートSを座屈させずに押さえ込める分だけ乗り上げた後、図4中工程S5においてシートSの他方の端部まで一気に移動して切断する。工程S5では、図5(e)に示すように、シートSの撓みはほとんどなく切断が可能である。 【0039】 以上の様にしてソリ5がシートS端部との接触開始時より、切断方向へは滑りながらシートS端部に乗り上げかつ座屈させることがない。また、切断逆方向へはシートSと滑らずに移動するためシートSの撓みが解消される。こうしていわば「進退」動作することで徐々にシートSを押さえるのに十分な距離だけ乗り上げていく。このため、新たな手段を付加することなく簡易な構成に多種類のシート(ロール紙)を安定して切断可能なシート切断方法とシート切断装置とを実現することができる。 【実施例2】 【0040】 以下、図1乃至図3、図4及び図6を参照しながら、本発明に関わる第2の実施形態である画像形成装置200を説明していく。 【0041】 本発明に関わる第2の実施形態である画像形成装置200は、図1乃至図3においてソリ5(またはコロ8)、及び圧縮ばね5aを構成として持たない構成としている。それ以外は本発明に関わる第1の実施形態である画像形成装置100と同様である為、全体構成の説明は省略する。図1における画像形成装置100を画像形成装置200として読み換えられたい。 【0042】 次に本発明に関わる第2の実施形態である画像形成装置200動作及び作用を説明する。 【0043】 シートSはその先端をロール紙1から繰り出されて、搬送ローラ対2によって下流(図1における方向F)に搬送される。印字ヘッド3は方向Fと直交する方向に往復動作しながら、シートSの対向面よりインクを吐出してシートS上に画像を形成する。画像形成時には印字ヘッドの1動作ごとに印字ヘッド3の印字幅に相当する分だけシートSが搬送ローラ対2によって適時搬送される。上記の動作を繰返して所望の搬送長の画像がシートS上に形成された後、印字済のシートSは搬送ローラ対2によってその切断位置まで搬送される。 【0044】 切断動作が開始されると、図4中工程S1において、印字ヘッド3と一体的に移動するカッター6が図示しないアクチュエータによって切断可能な切断位置まで移動する。 【0045】 次に図4中工程S2において、カッター6は印字ヘッド3とともにシートSの切断開始側上流から駆動手段によって図2中方向A(切断方向)に向かって移動される。やがて図6(a)に示すようにカッター6の刃先がシートSの切断開始端部に接触する。ここで、シートSの切断においてもっとも問題となるのが、シートSの切断開始側端部とカッター6の刃先接触時における、シートSの切断開始側端部付近の座屈及び折れである。これによって切断不良、搬送不良等を引き起こすことは周知である。コシの弱いシートでも折れさせたり座屈させたりせずに押さえるためには、カッター6の刃先がある程度の長さ以上(本実施形態においては3mm以上)シートSを切り込んでいればよい。 【0046】 さらにカッター6は、その刃先がシートSの切断開始端部に接触してから切断方向に移動されていき、シートS端部を接触開始時の衝撃によって多少切り込みながら移動する。しかし、シートSの切断開始側の端部は刃先に押されて、いずれは図6(b)に示すように、シートSの切断開始側の端部が撓んで座屈寸前の状態になる。接触開始からこの座屈寸前の状態までの移動距離は、シートの種類、気温、大気湿度、切断速度(以下、切断条件という)によって異なっている。例えば、本実施形態の場合はトレーシングペーパー等の一般に剛性(いわゆるコシ)の弱い用紙、気温30℃以下、大気湿度80%以下、切断速度700mm/s以下の条件において、5mm以下の移動距離であった。 【0047】 次に図4中工程S3において、カッター6及びソリ5は印字ヘッド3とともに図2中方向B(切断逆方向)に図4中工程S2での接触開始から座屈寸前の状態までの移動距離より小さな距離だけ移動される。このときカッター6の刃先は図6(c)に示すように、既に切り込み済の位置にあるため切り込み時の負荷が解消され、切断開始側端部の撓みも解消される。また、このときの刃先の位置は図4中工程S2における刃先の接触開始位置よりは切断方向側にある。切断逆方向への移動距離は条件により異なるが、上述した切断条件の場合、1mm以上の移動距離であった。 【0048】 次に図4中工程S4において、再度工程S2乃至S3を繰返す必要があるか否かが判断される。この判断は切断条件によって異なるが、上述した本実施形態の切断条件の場合には工程S2乃至工程S3を2回以上繰返すと用紙を座屈させずにカッター6がシートSを切り込んでいく好適な結果が得られた。図4中工程S4において、再度工程S2乃至S3を実施する場合には、工程S2では図6(d)に示すように、前回の工程S2でのシートSの撓みより小さくなっている。 【0049】 上述した図4中工程S1乃至S4において、カッター6がシートSを座屈させずに十分切り込んだ後、図4中工程S5においてシートSの他方の端部まで一気に移動して切断する。工程S5では、図6(e)に示すように、シートSの撓みはほとんどなく切断が可能である。 【0050】 以上の様にしてカッター6はシートS端部との接触開始時より、切断方向へシートS端部を切り込みながらかつ座屈させることがない。また、切断逆方向へは既にシートSの切り込み済の位置にあるため、切り込み時の負荷が解消され、シートSの撓みが解消される。こうしていわば「進退」動作することで徐々にシートSを切断するのに十分な距離だけ切り込んでいく。 【0051】 [産業上の利用可能性] ロール状シートを取り扱うシート切断装置と、このシート切断装置を用いた画像形成装置に用いられる。またいわゆる長尺のシートを扱うシート切断装置にも利用可能である。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】本発明の画像形成装置の概略断面図である。 【図2】図1におけるD−D断面図である。 【図3】本発明の画像形成装置の押さえ手段の他の実施例を示す図である。 【図4】本発明の切断装置の動作を説明するフローチャートである。 【図5】本発明の切断装置の第1の実施形態の切断動作を説明する図である。 【図6】本発明の切断装置の第2の実施形態の切断動作を説明する図である。 【図7】従来の切断装置(用紙切断機構)の切断時に、用紙端部が座屈する様子を説明する模式図である。 【図8】従来の切断装置(用紙切断機構)の動作を説明するフローチャートである。 【符号の説明】 【0053】 1 ロール紙 2 搬送ローラ対 3 印字ヘッド 4 カッターホルダ 5 ソリ 5a 圧縮ばね 6 カッター 7 プラテン 8 コロ 100 画像形成装置 S シート A 切断方向 B 切断逆方向 F 搬送方向 S2 切断工程、または再切断工程 S3 退避工程
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月30日(2006.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090538 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 恵三
【識別番号】100096965 【弁理士】 【氏名又は名称】内尾 裕一
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| 【公開番号】 |
特開2008−55537(P2008−55537A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−233952(P2006−233952) |
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