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【発明の名称】 枚葉紙打抜き・型押し機
【発明者】 【氏名】ヘンドリク フランク

【要約】 【課題】本発明は、複数の処理ステーションを有し、処理ステーションのストローク運動が枚葉紙の搬送経路に左右されることがない枚葉紙打抜き・型押し機を提供することを目的とする。

【構成】本発明は、複数の処理ステーションを備えている、紙、板紙などからなる枚葉紙を処理するための枚葉紙打抜き・型押し機に関する。処理ステーション2、2’、2’’の各々は、フレームに固定された下台9、9’、9’’と送り可能な上台10、10’、10’’とを有している。個々の処理ステーションを通るように枚葉紙6を搬送するために搬送装置8、8’、8’’が設けられている。各々の送り可能な上台は別個の駆動装置16、16’、16’’によって動かされる。別個の駆動装置は、各々の処理ステーションの送り可能な上台のストローク運動を個別に調整可能であるように位置制御ループを介して制御される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙、板紙などからなる枚葉紙を処理するための枚葉紙打抜き・型押し機であって、フレームに固定された工具と送り可能な工具とを有している複数の処理ステーションと、該処理ステーションの各々を通るように該枚葉紙を搬送するための搬送装置と、を有している枚葉紙打抜き・型押し機において、
各々の前記送り可能な工具は別個の駆動装置によって動かされ、該別個の駆動装置は、各々の前記処理ステーションの該送り可能な工具のストローク運動を個別に調整可能であるように位置制御ループを介して制御されることを特徴とする、
枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項2】
前記別個の駆動装置は流体圧シリンダであることを特徴とする、請求項1に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項3】
前記流体圧シリンダのピストンは前記送り可能な工具に取り付けられており、該流体圧シリンダは前記フレームに取り付けられていることを特徴とする、請求項2に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項4】
前記送り可能な工具の運動の目標値は、目標値発生器によって生成される広範囲にわたる機械角度に依存して個別に決定されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項5】
上台が前記送り可能な工具を支持していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項6】
下台が前記送り可能な工具を支持していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項7】
前記送り可能な工具は、少なくとも1つの前記流体圧シリンダによって動かされることを特徴とする、請求項3に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項8】
前記送り可能な工具は、複数の前記流体圧シリンダによって動かされることを特徴とする、請求項3に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項9】
前記流体圧シリンダは、前記送り可能な工具に対する作用点を自由に位置決め可能であることを特徴とする、請求項8に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項10】
複数の前記流体圧シリンダはそれぞれ異なる性能を持つように構成することができる、請求項8に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項11】
前記流体圧シリンダは位置と圧力に関して個別に制御されることを特徴とする、請求項8に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項12】
前記位置を制御するために排出量の制御が行われることを特徴とする、請求項11に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項13】
前記位置を制御するために抵抗の制御が行われることを特徴とする、請求項11に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項14】
前記送り可能な工具の各々は、フライホイールを駆動する装置によって駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項15】
前記フライホイールからの動力の流れは、前記送り可能な工具に直接導かれていることを特徴とする、請求項14に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項16】
異なる前記駆動装置の同期化を行うために、大きな前記動力を伝達しなくてよい小型の伝動装置が設けられていることを特徴とする、請求項15に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項17】
前記伝動装置は主軸の一部として構成されていることを特徴とする、請求項16に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項18】
前記同期化は、サーボ駆動装置として個別に制御される前記フライホイール用の駆動モータを通じて行われることを特徴とする、請求項16に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項19】
少なくとも1つの前記送り可能な工具は、機械的に駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項20】
少なくとも1つの前記送り可能な工具は、油圧式に駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項21】
前記処理ステーションの各々を通るように前記枚葉紙を搬送するための前記搬送装置は、少なくとも1つのリニアドライブで構成されていることを特徴とする、請求項1から20のいずれか1項に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【請求項22】
前記処理ステーションは、少なくとも1つの打抜きステーションおよび/または型押しステーションを含んでいることを特徴とする、請求項1から21のいずれか1項に記載の枚葉紙打抜き・型押し機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載されている枚葉紙打抜き・型押し機に関する。
【背景技術】
【0002】
円形、楕円形、多角形または各種の形状であってよい、それ自体閉じた幾何学的な裁断形状に切断することを打ち抜きと呼ぶ。穴あけ機による打抜き、角の切り落とし、レジスタの打抜きなどの印刷仕上げ処理で行われている実際の作業も、この分野に含まれる。打抜きは、打抜き台または型に対して行われ、部分的にはせん断プロセスでもある(非特許文献1参照)。
【0003】
紙、厚紙、板紙、ダンボール紙などからなる包装材料は、主として枚葉紙の判型で打ち抜かれる。これに加えて打抜き工程で、溝線や空押しなども紙の有用な部分に刻設される。このように複雑なプロセスであることから、枚葉紙を1枚ずつ打ち抜くことが不可欠である。最終製品は、仕上げ技術やグラフィック仕上げに関わる作成形態に関して高い品質が求められる包装(例えば化粧品、タバコ、医薬品、食料品などの包装)なので、包装材料そのものに関して特別な要求が課せられるばかりでなく、最善の結果を得るためには、最小の公差をもつ打抜き工具や、きわめて正確かつ確実に作動する打抜き機も必要となる。
【0004】
このような要求は、平台打抜きによって最も良く満たされる。この場合、印刷されて紙積み台の上に積み重ねられた枚葉紙が、打抜き機に供給される。この機械では、まず紙さばき装置で、打ち抜かれるべき枚葉紙の紙さばきが行われ、次いで、揃え装置で正しい見当に揃えられ、くわえづめキャリッジに引き取られて、打抜き装置で正確に位置決めされる。くわえづめキャリッジは、エンドレスチェーンに沿って機械を通過するように移動するか、または、リニアドライブによって駆動することもできる。
【0005】
打抜き装置は、通常、対向プレートを備えている静止した台と、打抜き・溝付け工具を備え、上下駆動装置によって対向プレートに対して垂直方向へ上下に移動する台とで構成されている。このような上下運動によって、サイクルごとにそれぞれの台の表面の間を通過するように案内される枚葉紙から有用な部分が打抜かれ、それと同時に、きれいに折り畳むために必要な溝が形成される。
【0006】
これに続く装置では、取り除き工具によって裁断くずが機械的に取り除かれる。最後に、機械の装備に応じて、打ち抜かれた有用な部分を分離するために設けられた有用な部分の分離装置で分離することができる。
【0007】
枚葉紙打抜き・型押し機の駆動装置は、特許文献1により公知である。同文献に記載されている機械は、定置の下台と、紙、板紙などからなる枚葉紙を打ち抜くために上下運動をする上台とを有している。上下運動をする上台の運動は、台の上方に配置された2つの偏心軸上に配置されたロールによって実現される。上台は、弾性力で偏心軸上のロールに当接している。偏心軸の回転運動によって、上台は下台に向かって垂直に動く。偏心駆動によって、時間の経過とともに、実質的に正弦波形の上台の上下運動が得られる。
【0008】
特許文献2により、枚葉紙打抜き・型押し機用の別の駆動装置が公知である。このプラテン打抜きプレスは、機械フレームに定置に配置された第1のプラテンと、リンク式に係合する4つのトグルレバーによって送り方向へ位置調節可能である、第1のプラテンに向かって送ることが可能な第2のプラテンとを有している。トグルレバーの各々は、支持継手を介して機械フレームに支持されており、カム伝動装置によって付勢される。
【0009】
これらの公知の駆動装置では、生成される上下運動は、駆動装置が共通であることによって搬送運動と組み合わされている。このような解決法の欠点は、偏心システムまたはトグルレバーシステムの領域での構成において大きな質量の部材が使用されることと、搬送運動に対して相対的に上下運動を制御し、それによって打抜きプロセスを最適化するための柔軟性が低いことにある。
【0010】
打抜き力を加えるための別の解決法が、特許文献3に記載されている。しかしこの場合、枚葉紙は搬送されない。打抜き工具に対して中央に配置されており、機械下部にある流体圧シリンダが、左右対称なレバーと案内される2つのロッドによって、打抜き機の上台に作用する。この解決法の欠点は、力を伝達するための構成に高いコストがかかり、打抜き力を調節できる可能性が低いことである。
【特許文献1】独国特許出願公開第3044083A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第3313790C2号明細書
【特許文献3】独国実用新案出願公開第7611968号明細書
【非特許文献1】Bundesverband Druck e.V.(社団法人 連邦印刷連盟)編纂、「Druckweiterverarbeitung、 Ausbildungsleitfaden fur Buchbinder(印刷仕上げ処理、製本工の育成入門書)」、(独国)、 1996年、p. 351以下
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、複数の処理ステーションを有し、処理ステーションのストローク運動が枚葉紙の搬送経路に左右されることがない枚葉紙打抜き・型押し機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、請求項1の特徴部に記載された枚葉紙打抜き・型押し機によって達成される。
【0013】
本発明の態様では、送り可能な工具は別個の駆動装置によって移動する。このことにより、それぞれ別個の駆動装置を別々に制御することを可能にする。そうすれば位置制御ループを介して、各々の駆動装置のストローク運動を個別に制御することが可能である。
【0014】
好適な態様では、別個の駆動装置は流体圧シリンダである。各流体圧シリンダの圧力接続部が共に一緒に動かないようにするために、ピストンは可動部分に取り付けられ、流体圧シリンダはフレームに取り付けられる。送り可能な工具は、1つまたは複数の流体圧シリンダを通じて動かすことができる。複数の流体圧シリンダがある場合、材料の非均一性や局所的な材料欠陥を補償することができ、これは特に、流体圧シリンダが送り可能なプラテンで自由に位置決め可能になっており、場合によって異なる性能を持つように構成されている場合である。個別の位置制御と圧力制御も、ジョブ変更のときの機械準備時間を短縮する。この場合、流体圧シリンダを通じて上台と下台とのいずれかを駆動することが可能である。
【0015】
各装置の個別の設定は、例えば目標値発生器によって生成される広範囲にわたる(globalen)機械角度に依存して決定されるのが好ましい。
【0016】
位置制御をするために、例えば、バルブを介して流体圧シリンダへ流体が流入する流量が制御される抵抗の制御を設定することができる。
【0017】
特に好適な態様では、位置制御をするために、調節ポンプを介して流体圧シリンダへ流体が流入する流量が制御される排出量の制御が行われる。流体圧シリンダへの圧力媒体の流入・流出を制御するためのバルブを省略することで、効率をアップさせることが可能である。
【0018】
これに代わる態様では油圧装置が省略される。送り可能な工具のストローク運動は、周知の方法で、偏心駆動装置またはトグルレバー駆動装置によって行われる。大きな動力の流れはプレス駆動装置から偏心軸へと導かれる。小さい動力だけが、機械的な同期化によって進行するだけでよい。この同期化は、プレス駆動装置と主軸との間の伝動装置を通じて行われるのが好ましい。
【0019】
これに代わる好適な態様では、同期化はサーボ駆動装置として個別に制御される駆動モータを通じて行われる。これにより、簡単な同期化が可能である。
【0020】
機械的に駆動される装置と油圧式に駆動される装置とを組み合わせることも可能である。
【0021】
特に好適な態様では、個々の処理ステーションを通るように枚葉紙を搬送するための搬送装置は、リニアドライブとして構成される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、各々の送り可能な工具は別個の駆動装置によって動かされる。さらに、別個の駆動装置は、各々の処理ステーションの送り可能な工具のストローク運動を個別に調整可能であるように位置制御ループを介して制御される。したがって、複数の処理ステーションを有し、処理ステーションのストローク運動が枚葉紙の搬送経路に左右されることがない枚葉紙打抜き・型押し機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1には、紙、板紙などからなる枚葉紙の打抜きおよび積み置きをするための打抜き・型押し機100の原理的な構造が示されている。この打抜き・型押し機100は、一例として、給紙装置1と、2つの打抜きステーションおよび/または型押し機ステーション2、2’と、取り除きステーション3と、排紙装置4とを有しており、これらが1つの共通の機械ハウジング5によって支持され、取り囲まれている。
【0025】
枚葉紙6は、給紙装置1によってパイルから1枚ずつさばかれて、供給台16を介して枚葉紙打抜き・型押し機100へ供給され、くわえづめによってその前縁で把持されて、打抜き・型押し機100のさまざまなステーション2、2’、3および4を通って枚葉紙搬送方向Fに間欠的に移動していく。くわえづめは、くわえ棒に取り付けられ、くわえ棒は、くわえづめキャリッジ8に取り付けられ、さらに、くわえづめキャリッジは、搬送システム7に取り付けられている。
【0026】
打抜きステーションおよび/または型押しステーション2、2’は、下台9と上台10とで構成されている。下台9は、機械フレームで定置において支持されており、打抜きカッターに対する、詳細には図示しない対向プレートを備えている。上台は、垂直にストローク運動可能なように支持されており、打抜き・溝付けカッターを備えている。
【0027】
くわえづめを備えるくわえづめキャリッジ8は、打抜き・型押しステーション2、2’から、打抜き・型押しステーション2、2’に続く、取り除き工具を備えた取り除きステーション3へと枚葉紙6を搬送する。取り除きステーション3では、取り除き工具によって、不要な裁断くず片が枚葉紙6から下方に向かって落とされる。これによって裁断くず片11は、取り除きステーション3の下に押し込まれた容器状のワゴン12の中へ落ちる。
【0028】
枚葉紙は取り除きステーション3から排紙装置4へと達し、そこで枚葉紙の単なる積み置きと枚葉紙の個々の有用な部分への分離とが同時に行われる。排紙装置4は紙積み台13を含んでいてよく、紙積み台13の上で個々の枚葉紙がパイル14の形態で積み重ねられる。これにより、特定のパイル高さに達するように積み重ねられた枚葉紙14とともに、紙積み台13を打抜き・型押し機100の領域から運び出すことができる。
【0029】
図2は、本発明による枚葉紙打抜き・型押し機100の処理ステーション2、2’のうちの1つ、例えば打抜きステーションまたは型押しステーションを示している。処理されるべき枚葉紙6は、搬送装置7、8によって、枚葉紙搬送方向Fへ処理ステーション2、2’に入るように運ばれる。処理ステーション2、2’は、送り可能な上台10と、機械ハウジング5のフレームに固定された下台9とを有している。打抜き工具に打抜き力を加えるための4つの流体圧シリンダ16が、機械下部に在る。流体圧シリンダ16は、一方では上台10と連結されているとともに、他方では、枚葉紙打抜き・型押し機100の機械ハウジング5に支持されている。流体圧シリンダ16は打抜きストロークhを誘起し、この打抜きストロークによって、上台10は定置の下台9に向かって移動する。
【0030】
図3は、油圧式に駆動される送り可能なプラテンを備えている複数の処理ステーションの個別の運動進行の様子を示している。上台10、10’、10’’の各々は、1つまたは複数(本実施形態ではそれぞれ2つが図示されている)の流体圧シリンダ16によって駆動される。各流体圧シリンダ16の圧力接続部が共に一緒に動かないようにするために、ピストンは可動部(ここでは上台10、10’、10’’)に取り付けられており、流体圧シリンダ16は機械フレームに取り付けられている。上台10、10’、10’’はそれぞれ座標Zで運動を行い、運動z、z’、z’’は、処理されるべきジョブや処理ステーションにおける目下の状況に応じて、上台ごと個別に制御可能であってよい。くわえづめキャリッジ8、8’、8’’の運動は、矢印x、x’、x’’で図示されている。
【0031】
図4には、個々の構成要素の制御が模式的に示されている。目標値発生器17が、機械サイクルおよび機械位置の基準を定める広範囲にわたる(globalen)機械基準角度αを生成する。目標値発生器17から、ステーション2の上台10については目標基準値z2、ステーション2’の上台10’については目標基準値z2'、ステーション2’’の上台10’’については目標基準値z2''が個別に生成される。この構成については、以下においても同様である。
【0032】
したがって、この中央の目標値発生器17を起点として、個々のステーションと、例えば複数のリニアドライブで構成することができる駆動システムとについて、それぞれの制御のための入力量としての役目をする基準値「機械角度」が定義される。そして、生成された目標基準値に合致するように、上台が位置制御ループで制御される。このような個々の油圧式の駆動装置の制御は周知であり、例えば油圧装置に関する書物であるMurrenhoff, H.(ムーレンホフ)著、「Grundlagen der Fluidtechnik、 Band 1: Hydraulik(流体工学の基礎、第1巻:油圧装置)」、(独国)、第4版、2005年や、Murrenhoff, H.(ムーレンホフ)著、「Servohydraulik(サーボ油圧装置)」、(独国)、第2版、2002年に説明されている。
【0033】
可動の上台10、10’、10’’の代わりに、可動の下台9、9’、9’’を使用することもできる。
【0034】
2つの流体圧シリンダ16の代わりに1つの流体圧シリンダを用いることができるばかりでなく、駆動装置として2つ以上の流体圧シリンダを用いることもできる。
【0035】
流体圧シリンダ16は、多かれ少なかれ上台の上で自由に位置決めすることができる。
それぞれの流体圧シリンダは、異なる性能を持つように構成することができる。
【0036】
それぞれの流体圧シリンダは、非均一性や局所的な材料欠陥に対処するために、位置と圧力に関して個別に制御することができる。
【0037】
位置制御をするために、排出量の制御(調節ポンプを通じての流体圧シリンダ内へ流入する流体の流量の制御)または抵抗の制御(バルブを通じての流体圧シリンダ内へ流入する流体の流量の制御)を導入することができる。
【0038】
上記とは別の実施形態として、複数の機械的な互いに同期化されるプレス駆動装置を利用するのが適している。
【0039】
図5および図6は、別の任意のステーションが矢印方向Aに先行していてよく、または矢印方向Bに後続していてよい、機械的に駆動される打抜きステーションまたは型押しステーション2、2’を模式的な図面で示している。図示した打抜きステーション、型押しステーション2、2’と、場合により設けられる先行または後続するステーションとは、送り可能な上台10、10’ごとにそれぞれ1つのプレス駆動装置19、19’を有している。このプレス駆動装置19、19’は、詳細には図示しない周知の方法で、フライホイールと、カップリングと、偏心軸22、22’を介して上台10、10’を動かす伝動装置との連結部とで構成されている。プレス駆動装置19、19’は、例えば減速ギヤ20、20’を介して、駆動モータ18、18’によって駆動される。動力の流れは、フライホイールからプラテンへ直接導かれる。個々のプレス駆動装置を同期化するために小型の伝動装置26、26’が設けられている。伝動装置26、26’は、大きな動力を伝達する必要がなく、同期化のためにプレス駆動装置19、19’を例えば主軸21と連結する。
【0040】
この代わりに、サーボ駆動装置として個別に制御される、フライホイールの駆動モータを通じての同期化を意図することも可能である。
【0041】
図7は、プレス駆動装置を制御するための制御ループを示している。図から明らかなように、回転数制御と位置制御の両方が行われる。
【0042】
図7の制御ループを介して、制御量αexが目標値αrefに追従する。このとき量ωrefは、追従偏差を回避するために、目標値を調整する形態で利用される。ωrefは、目標値αrefの時間に関する1次導関数である。
【0043】
αexの値とαrefの値との比較は、減算要素によって行われる。この減算要素に続く比例要素(25)を介して制御偏差αdiffが増幅され、ωref'としてωrefに加算される。この合計からωexが差し引かれて、制御偏差ωdiffが生成される。この制御偏差ωdiffは、制御偏差が残存することを防ぐために、例えば比例/積分制御器(23)を通じてさらに処理されてモータトルク目標値Mrefになる。伝達関数(27)、(28)により、電流制御器(モータ制御器)と制御されるべき機械システムの動的挙動とが記号で表されている。運動状態(αexおよびωex)は、位置センサ29によって検出される。この位置センサの出力は位置値αexであり、αexはαrefと比較するためにフィードバック値として減算要素(S1)へ供給される。さらに微分制御器(24)でαrefの時間依存の導関数が生成され、この導関数はωexとして減算要素(S2)へ供給される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】枚葉紙打抜き・型押し機の原理的構造を示す概略図である。
【図2】油圧式に駆動される送り可能なプラテンを備える、打抜きステーションまたは型押しステーションを示す概略図である。
【図3】油圧式に駆動される送り可能な工具を備える、複数の打抜きステーションまたは型押しステーションの個別の運動進行を示す概略図である。
【図4】個別の運動進行の制御を示す概略図である。
【図5】機械的に駆動されるプレス駆動装置を示す概略図である。
【図6】機械的に駆動されるプレス駆動装置の同期化を示す概略図である。
【図7】機械的に駆動されるプレス駆動装置を制御するための閉じた制御ループを示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 給紙装置
2、2’、2’’ 処理ステーション
3 取り除きステーション
4 排紙装置
5 機械ハウジング
6 枚葉紙
7 搬送システム
8、8’、8’’ くわえづめキャリッジ
9、9’、9’’ 下台
10、10’、10’’ 上台
11 裁断くず片
12 ワゴン
13 紙積み台
14 パイル
15 枚葉紙進行平面
16、16’、16’’ 流体圧シリンダ
17 目標値発生器
18、18’ 駆動モータ
19、19’ プレス駆動装置
20、20’ 減速ギヤ
21 主軸
22、22’ 偏心軸
23 比例/積分制御器
24 微分制御器
25 比例制御器
26、26’ プレス駆動装置と主軸との間の伝動装置
27 モータ制御器
28 機械装置
29 位置センサ
100 枚葉紙打抜き・型押し機
A 矢印
B 矢印
F 枚葉紙搬送方向
x、x’、x’’ くわえづめキャリッジの運動
z、z’、z’’ 上台のストローク運動
αref 機械基準角度
αdiff 制御偏差
ωref 機械基準回転数
ωref 制御偏差
αex 偏心軸角度
ωex 偏心軸回転数
S1、S2 減算要素
【出願人】 【識別番号】390009232
【氏名又は名称】ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Heidelberger Druckmaschinen AG
【住所又は居所原語表記】Kurfuersten−Anlage 52−60, Heidelberg, Germany
【出願日】 平成19年7月26日(2007.7.26)
【代理人】 【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫

【識別番号】100106138
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 政幸

【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭


【公開番号】 特開2008−30191(P2008−30191A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2007−194400(P2007−194400)