| 【発明の名称】 |
切断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤本 幸雄
【氏名】相澤 勝昭
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| 【要約】 |
【課題】第1の回転軸の両端を支持する第1の軸受けボックスと、第2の回転軸の両端を支持する第2の軸受けボックスと、両回転軸の外周部にそれぞれ設けられた複数のリング状の上刃及び下刃を備えた切断装置において、両回転軸の軸間距離を安定して保持するとともに、軸間距離の調整を容易にする。
【構成】第1の軸受けボックス3は、板状の中間シム9を介して第2の軸受けボックス7の上に積み上げられ、第1の軸受けボックス3の貫通孔47に挿入された連結ボルト45が第2の軸受けボックス7の雌ネジ孔49と螺合し、連結ボルト45の頭部51が貫通孔47の段部53に係止されることにより第1の軸受けボックス3が第2の軸受けボックス7に締結され、連結ボルト45を回す工具用の通し孔59と連結ボルト45の頭部51が当接する下端面61とを有するジャッキ用ナット55が貫通孔47に螺合されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の回転軸の両端近傍をそれぞれ回転自在に支持する第1の軸受けボックスと、第2の回転軸の両端近傍をそれぞれ回転自在に支持する第2の軸受けボックスと、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸の外周部にそれぞれ設けられた複数のリング状の上刃及び下刃とを備える帯状部材の切断装置において、 前記第1の軸受けボックスは、板状の中間シムを介して前記第2の軸受けボックスの上に積み上げられ、前記第1の軸受けボックスの貫通孔に挿入された連結ボルトが前記第2の軸受けボックスの雌ネジ孔と螺合し、前記連結ボルトの頭部が前記貫通孔の段部に係止されることにより前記第1の軸受けボックスが前記第2の軸受けボックスに締結されてなり、 前記連結ボルトを回す工具用の通し孔と前記連結ボルトの頭部が当接する下端面とを有するジャッキ用ナットが前記貫通孔に螺合されていることを特徴とする切断装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば、金属箔、紙、フィルム、或いはこれらに他の物質を塗布して複層材とされた帯状部材を所定の幅に切断(スリット)する切断装置に係り、特に、上刃と下刃を備えて対向して配置される二つの回転軸の軸間距離を調整するための構造に関する。 【背景技術】 【0002】 各種の帯状部材を切断して幅方向に分割する装置として、例えば、第1の回転軸と第2の回転軸とを平行に配置し、これらの外周部にそれぞれ設けられたリング状の上刃及び下刃の間に帯状部材を通過させて切断する切断装置が知られている。 【0003】 ここで、第1の回転軸は、両端近傍が第1の軸受けボックスにより回転自在に支持され、第2の回転軸は、両端近傍が第2の軸受けボックスにより回転自在に支持されている。これらの回転軸の上刃及び下刃は、例えば、第1の回転軸のリング状の上刃が第2の回転軸のリング状の下刃に設けられている上刃の逃がし溝内に所定のかみ合い代(以下、ラップ量という)で進入するように調整されている。 【0004】 ところで、このような切断装置において、上刃などの摩耗により刃先を再研磨したときには、第1の回転軸と第2の回転軸の軸間距離を調節し、ラップ量を再調整する必要がある。例えば、第1の軸受けボックスが板状のスペーサ(以下、中間シムという)を介して第2の軸受けボックスの上に積み上げられて構成される場合、上刃と下刃のラップ量を調整する度に中間シムの厚みを変えることで、第1の回転軸と第2の回転軸との軸間距離を調整するようにしている。 【0005】 しかし、中間シムの厚みを調整するときは、第1の軸受けボックスを持ち上げて、第2の軸受けボックスとの隙間を確保する必要がある。このため、例えば、第1の軸受けボックスを機械で吊り上げたり、第1の軸受けボックスにジャッキを係合させてジャッキアップする等、作業性が悪いという問題がある。 【0006】 これに対し、第1の軸受けボックスと第2の軸受けボックスとの隙間にばねを配置して上下動を容易にするとともに、第1の軸受けボックスを第2の軸受けボックスに固定されたガイド部材を介して所定高さまでスライドさせてから固定するようにした切断装置の軸間調整機構が開示されている(特許文献1参照)。これによれば、中間シムを用いることなくラップ量を調整できる。 【0007】 【特許文献1】実開平6−15994号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかしながら、特許文献1は、作動ネジにより第1の軸受けボックスを第2の軸受けボックスに対し昇降させ、第1の軸受けボックスを第2の軸受けボックスに固定されたガイド部材にボルトで締め付けて、所定の高さに保持するようにしている。このため、第1の回転軸と第2の回転軸との軸間距離を軸方向で均一に安定して保持する点では、中間シムを用いる従来の構成と比べて信頼性が劣るという懸念がある。 【0009】 本発明は、第1の回転軸と第2の回転軸との軸間距離を安定して保持するとともに、軸間距離の調整を容易にすることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明は、上記課題を解決するため、第1の回転軸の両端近傍をそれぞれ回転自在に支持する第1の軸受けボックスと、第2の回転軸の両端近傍をそれぞれ回転自在に支持する第2の軸受けボックスと、第1の回転軸と第2の回転軸の外周部にそれぞれ設けられた複数のリング状の上刃及び下刃とを備える帯状部材の切断装置において、第1の軸受けボックスは、板状の中間シムを介して第2の軸受けボックスの上に積み上げられ、第1の軸受けボックスの貫通孔に挿入された連結ボルトが第2の軸受けボックスの雌ネジ孔と螺合し、連結ボルトの頭部が貫通孔の段部に係止されることにより第1の軸受けボックスが第2の軸受けボックスに締結されてなり、連結ボルトを回す工具用の通し孔と連結ボルトの頭部が当接する下端面とを有するジャッキ用ナットが貫通孔に螺合されていることを特徴としている。 【0011】 このように連結ボルトが螺合する貫通孔の外側から通し孔を有するジャッキ用ナットを螺合させることにより、ジャッキ用ナットを螺合させたままの状態で、ジャッキ用ナットの通し孔から、例えば、六角棒レンチなどの工具を挿入し、連結ボルトを緩めることができる。そして連結ボルトの頭部をジャッキ用ナットの下端面に当て、さらに連結ボルトを緩めることにより、第1の軸受けボックスを第2の軸受けボックスから容易に持ち上げることができる。 【0012】 また、これに代えて、まず、ジャッキ用ナットを緩めて退出させた状態で、ジャッキ用ナットの通し孔から工具を挿入して連結ボルトを緩める。次に、ジャッキ用ナットをねじ込むことにより連結ボルトの頭部にジャッキ用ナットの下端面が当接し、さらにジャッキ用ナットをねじ込むことにより第1の軸受けボックスを第2の軸受けボックスから持ち上げることができる。 【0013】 本発明によれば、このような簡単な方法により、第1の軸受けボックスと第2の軸受けボックスとの間に隙間を設け、両者の間に挿入されている中間シムを交換又は切削して寸法を調整することができるため、第1の回転軸と第2の回転軸との軸間距離の調整を容易にし、作業性を向上することができる。 【0014】 また、第1の軸受けボックスは、中間シムを介して第2の軸受けボックスの上に支持されるため、第1の回転軸と第2の回転軸との軸間距離を軸方向で安定的に保持することができる。 【発明の効果】 【0015】 本発明によれば、第1の回転軸と第2の回転軸との軸間距離を安定して保持するとともに、軸間距離の調整を容易にすることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、本発明を適用してなる切断装置の一実施形態について図1乃至図5を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる切断装置の正面図である。図2は、図1の切断装置の側面図である。図3は、本発明を適用してなる切断装置の上回転軸と下回転軸との軸間調整機構を示す側断面図及び上面図である。図4は、図3の一部を拡大して示す斜視図である。図5は、図3に代わる別の実施形態を示す図である。 【0017】 本実施形態の切断装置は、図1,2に示すように、上回転軸1と下回転軸5とが平行に対向配置されており、上回転軸1の両端近傍はそれぞれ上軸受けボックス3により回転自在に支持され、下回転軸5の両端近傍はそれぞれ下軸受けボックス7により回転自在に支持されている。上軸受けボックス3は板状の中間シム9を介して下軸受けボックス7の上に積み上げられている。下軸受けボックス7は下ベース板11の上にボルトで固定され、上軸受けボックス3の上には上ベース板13がボルトで固定されている。 【0018】 このように本実施形態の切断装置は、下ベース板11、下軸受けボックス7、中間シム9、上軸受けボックス3、上ベース板13の順に積み上げて、回転軸を包囲する筐体が構成されている。 【0019】 下軸受けボックス7の側面には、上下方向にガイド溝を有する位置決めプレート15が固定され、上軸受けボックス3はそのガイド溝に挿通されたボルト17により上下方向にスライド可能になっている。本実施形態の位置決めプレート15は、下軸受けボックス7と上軸受けボックス3とが中間シム9を介して当接する左右のボックス群において、少なくとも正面側と側面側に複数取り付けられている。 【0020】 上回転軸1と下回転軸5は、図1の右側の上軸受けボックス3と下軸受けボックス7を貫通し、それぞれ軸19,21が外部に突出している。軸19,21には、それぞれプーリー23,25が装着され、他のプーリー27,29を介してベルト31により回転連動するようになっている。すなわち、例えば、下回転軸5は軸21が駆動装置の回転軸と接続して回転することにより、上回転軸1はこの回転に同期して回転運動する。なお、上回転軸1と下回転軸5との回転方向は互いに逆向きになっている。 【0021】 上回転軸1と下回転軸5の外周部には、それぞれ回転丸刃が装着されている。上回転軸1の外周部に装着されるリング状の上刃33は、上カラー35に挟持されるホルダ37の丸刃取り付け部において皿バネにより一定方向に付勢された状態で取り付けられている。一方、下回転軸5にはリング状に形成された上刃逃がし溝42を有する下刃41が下カラー39に保持され、上刃33が下刃41の上刃逃がし溝42内に所定のラップ量で進入するように調整されている。 【0022】 このように構成される切断装置において、上回転軸1と下回転軸5との間に帯状の被切断部材を通すことにより、所定の幅で複数条に切断(スリット)することができる。 【0023】 ところで、切断装置は使用状況等に応じて上刃及び下刃の刃先の摩耗が進行し、切れ味が悪くなってくることから、適宜、刃先を再研磨することが必要になり、その結果、外径が小さくなるので、ラップ量の調整が必要となる。また、被切断部材の厚さが異なる場合はその厚さに応じてラップ量の調整が必要となる。このラップ量の調整は、上回転軸1と下回転軸5との軸間距離の調整により行う。 【0024】 ここで、上回転軸1と下回転軸5との軸間距離の調整及びその機構について説明する。 【0025】 本実施形態の切断装置は、上回転軸1と下回転軸5との軸間距離を中間シム9の厚みで調整するようにしている。この中間シム9は、所定の厚みを備えた板材であり、上述したように下軸受けボックス7と上軸受けボックス3との間に挟んで用いられる。すなわち、中間シム9を必要に応じて切削したり、交換、或いは複数の中間シム9を重ねて用いることにより軸間距離を自在に調整することができる。また、下軸受けボックス7と上軸受けボックス3とが対向する平面領域に中間シム9を広く介装させることにより上軸受けボックス3を安定して保持することができる。 【0026】 一方、中間シム9を交換等するときは、下軸受けボックス7に対し上軸受けボックス3を持ち上げて、その状態を保持する必要がある。本実施形態では、例えば、上ベース板13の上部に設けられた吊りボルト43を用いることにより、上ベース板13及び上軸受けボックス3を一体的に吊り上げて保持することも考えられるが、作業性が悪くなる。 【0027】 このため、本実施形態の切断装置では、図3,図4に示すように、本発明の特徴となる上回転軸1と下回転軸5との軸間調整機構を設けるようにしている。すなわち、上ベース板13と上軸受けボックス3には、鉛直方向に連結ボルト45が挿入される貫通孔47が形成され、下軸受けボックス7には貫通孔47の軸方向に雌ネジ孔49が形成されている。そして、貫通孔47に挿入された連結ボルト45は、先端部分が雌ネジ孔49と螺合するとともに、頭部51が貫通孔47の上軸受けボックス3に形成される段部53に係止されている。これにより、上軸受けボックス3は中間シム9を介して下軸受けボックス7と締結される。一方、上ベース板13と上軸受けボックス3は、他の連結ボルト57により締結されている。このため、結果として上ベース板13と上軸受けボックス3は、一体となって下軸受けボックス7と締結される。なお、下ベース板11は、図示しない連結ボルトにより下軸受けボックス7と連結されている。 【0028】 貫通孔47には、連結ボルト45に続いてジャッキ用ナット55が螺合されている。このジャッキ用ナット55は、連結ボルト45を回すための工具用の通し孔59と、連結ボルト45の頭部51が当接しうる下端面61を有している。ジャッキ用ナット55の通し孔59の一端には、ジャッキ用ナット55を貫通孔47に螺合させる際に六角棒レンチがはめ込まれる六角穴63が形成されている。また、連結ボルト45の頭部51には、連結ボルト45を雌ネジ孔49に螺合させる際に六角棒レンチがはめ込まれる六角穴65が形成されている。 【0029】 中間シム9は、連結ボルト45が下軸受けボックス7に螺合する状態でも抜き出すことができるように、例えば、平面方向がコの字状に形成されている。 【0030】 このように連結ボルト45が挿入される貫通孔47の外側からジャッキ用ナット55を螺合させることにより、ジャッキ用ナット55を螺合させたままの状態で例えば通し孔59から六角棒レンチを連結ボルト45の六角穴65に差し込み、これを回転させて緩めることができる。そして、連結ボルト45の頭部51をジャッキ用ナット55の下端面61に当て、さらに連結ボルト45を緩めることにより、上ベース板13と上軸受けボックス3及び上回転軸1を下軸受けボックス7から一体的に持ち上げることができる。 【0031】 このように、上ベース板13と上軸受けボックス3が持ち上がると、上軸受けボックス3と下軸受けボックス7との間には隙間が生じるため、中間シム9の交換などを安全かつ容易に行うことができる。そして、中間シム9のセットが完了すると、再び連結ボルト45をねじ込むことにより、上ベース板13と上軸受けボックス3は中間シム9を挟んで下軸受けボックス3に締結される。 【0032】 また、これに代わる方法として、例えば、ジャッキ用ナット55を緩めて所定量退出させた状態で、通し孔59から六角棒レンチを挿入し、連結ボルト45を緩める。次いで、ジャッキ用ナット55をねじ込んで連結ボルト45の頭部51にジャッキ用ナット55の下端面61を当接させ、さらにジャッキ用ナット55をねじ込むようにする。これによれば、上記と同様、上ベース板13と上軸受けボックス3及び上回転軸1を下軸受けボックス7から一体的に持ち上げることができる。 【0033】 本実施形態の軸間調整機構は、左右のボックス群においてそれぞれ同じ数だけ設けられている。このため、上軸受けボックス3を下軸受けボックス7に対し持ち上げるときは、例えば、左右のボックス群の間で、連結ボルト45を交互又は同時に緩めるようにする。 【0034】 なお、図3及び図4においては、ジャッキ用ナット55が上ベース板13に螺合されている実施形態について説明したが、図5に示すように、ジャッキ用ナット55が上軸受けボックス3の上部に螺合されるようにしてもよい。 【0035】 以上述べたように、本実施形態の切断装置の軸間調整機構によれば、上軸受けボックス3を下軸受けボックス7から容易に持ち上げることができるため、上回転軸1と下回転軸5との軸間距離の調整を安全かつ効率的に行うことができる。また、上軸受けボックス3は、中間シム9を介して下軸受けボックス7の上に平面的に支持されるため、上回転軸1と下回転軸5との軸間距離を軸方向で安定的に保持することができる。また、本実施形態の切断装置の軸間調整機構によれば、構成を簡単にできるため、設備コストを低減できる。 【0036】 なお、上記の実施形態では、連結ボルトを六角棒レンチで緩める例を説明したが、この例に限定されるものではなく、例えば、他の工具を用いて締結ボルトを緩める構成であってもよいことは云うまでもない。 【図面の簡単な説明】 【0037】 【図1】本発明を適用してなる切断装置の正面図である。 【図2】図1の切断装置の側面図である。 【図3】本発明を適用してなる切断装置の上回転軸と下回転軸との軸間調整機構を示す側断面図及び上面図である。 【図4】図3の一部を拡大して示す斜視図である。 【図5】図3に代わる別の実施形態を示す側断面図である。 【符号の説明】 【0038】 1 上回転軸 3 上軸受けボックス 5 下回転軸 7 下軸受けボックス 9 中間シム 11 下ベース板 13 上ベース板 45 連結ボルト 47 貫通孔 49 雌ネジ孔 51 頭部 53 段部 55 ジャッキ用ナット 59 通し孔 61 下端面
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| 【出願人】 |
【識別番号】000222772 【氏名又は名称】東洋刃物株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月25日(2006.7.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098017 【弁理士】 【氏名又は名称】吉岡 宏嗣
【識別番号】100066979 【弁理士】 【氏名又は名称】鵜沼 辰之
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| 【公開番号】 |
特開2008−23686(P2008−23686A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−201764(P2006−201764) |
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