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【発明の名称】 刃付台
【発明者】 【氏名】冨岡 正則

【氏名】原 克好

【要約】 【課題】製作費の削減とともに、組み立てが容易であり、かつ、軽量化を図ることができる刃付台を提供する。

【構成】基部と、該基部の上にカラーを介して段積にされる所定の枚数の所定形状の積層板および積層片と、該カラー、積層板および積層片を前記基部に固定する固定手段とから構成される組立体、ならびに該組立体の両側部に固着されるトリム刃を具備している。前記積層板および積層片が、レーザカット機により金属板を加工してなるレーザカット板およびレーザカット片である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、該基部の上にカラーを介して段積にされる所定の枚数の所定形状の積層板および/または積層片と、該カラー、積層板および/または積層片を前記基部に固定する固定手段とから構成される組立体、ならびに該組立体の両側部に固着されるトリム刃を具備してなる刃付台。
【請求項2】
前記積層板がリング状を呈する請求項1記載の刃付台。
【請求項3】
前記積層板および積層片が、レーザカット機により金属板を加工してなるレーザカット板およびレーザカット片である請求項1または2記載の刃付台。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は刃付台に関する。さらに詳しくは、自動車の内装材や樹脂成形品などの製品形状を整えるトリミング作業に用いられる刃付台に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のドアの内側には、ドアトリムの内装材が取り付けられている。一般的なドアトリムの製造工程では、たとえば、基材として合成樹脂で成形された芯材の表面にパット材を介在させて表皮材を張り、その周縁を固定したのち、不要部を切り取って製品形状を整える、いわゆるトリミング作業が行われている。このトリミング作業は、被処理製品をセットした下型の上方に、図3に示されるように、側面にトリム刃101を備える刃付台102を用いて行われている。この刃付台102は、前記下型に載置される被処理製品に押し当てて形を成形するものではないが、昇降用エアシリンダー103からの力を支えるための上面102a、トリムラインに合せた輪郭形状および被処理製品の凹凸形状に合せた表面(製品形状の逃がし)104を有し、トリム刃101をしっかりと保持するための支えの本体部105が必要である。このため、図4に示されるように、アルミニウム合金などのブロックからNC加工機で、外周側面106と3次元曲面形状を有する表面104を切削し、また、該外周側面106にタップ穴を加工して作製したのち、図3に示されるように、該側面106に沿わせてトリム刃101をボルト107により締め付けた構造をしている。図4において、符号108は切削前のブロックの輪郭を示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、かかる刃付台102は、NC加工機を用いて3次元の表面104を切削するので、加工費と多くのNCデータの作成が必要であり、また、NC加工の時間が長いという問題もある。さらに、刃付台102は、アルミニウム合金などのブロックから作製するので、重量が大きくなり、取り扱いが困難であるとともに、材料費が嵩むという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、叙上の事情に鑑み、製作費の削減とともに、組み立てが容易であり、かつ、軽量化を図ることができる刃付台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の刃付台は、基部と、該基部の上にカラーを介して段積にされる所定の枚数の所定形状の積層板および/または積層片と、該カラー、積層板および/または積層片を前記基部に固定する固定手段とから構成される組立体、ならびに該組立体の両側部に固着されるトリム刃を具備してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、基部の上にカラーを介して積層板および積層片を段積にしたのち、固定手段により固定して組立体を作製したのち、トリム刃を固着することにより、製作費を削減することができる。また、組み立てが容易であり、かつ、軽量化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、添付図面に基づいて本発明の刃付台を説明する。本発明の一実施の形態にかかわる刃付台は、薄板の輪郭形状にトリム刃を取り付けるベースとして使用されるものであり、図1〜2に示されるように、組立体Aおよび該組立体Aの両側部A1に固着されるトリム刃11を具備している。前記組立体Aは、平板状の基部1の上にカラー2を介して段積にされるリング状の積層板としてのレーザカット板3および所定形状の積層片としてのレーザカット片4a、4bと、該カラー2、レーザカット板3およびレーザカット片4を前記基部1に固定する固定手段としてのボルト5とを組み立てて構成されている。前記レーザカット板3は、レーザカット機のレーザにより、たとえば厚さ6mmの金属板をリング状に加工されており、前記レーザカット片4a、4bも同様に厚さ6mmの金属板を略J字状と略I字状の所定形状に加工されている。なお、本実施の形態では、積層板および積層片がレーザカットにより加工されるレーザカット板3およびレーザカット片4a、4bにされているが、発明においては、これに限定されるものではなく、たとえば、通常用いられるNC加工により作製されるカット板およびカット片とすることもできる。また、前記レーザカット板3およびレーザカット片4a、4bの枚数やカラー2の枚数についても、本発明において、とくに限定されるものではなく、トリミング作業に必要な条件を考慮して適宜選定することができる。また、前記固定手段として、ボルトが用いられているが、本発明においては、これに限定されるものではなく、たとえば溶接などを適宜選定することもできる。
【0008】
さらに、前記組立体Aでは、積層されたレーザカット板3とレーザカット片4を積層して被処理製品の3次元形状に合わせられているが、たとえば寸法の異なるレーザカット板を積層して被処理製品の3次元形状(凹凸形状)に合せることができる。この場合、トリム刃をレーザカット板に取り付ける。また、本発明においては、前記被処理製品の3次元形状に合せることができる表面形状を確保することができれば、基部に1枚のレーザカット板またはレーザカット片を積層した、いわゆる単層の組立体とすることもできる。また、本実施の形態では、レーザカット板がリング状にされているが、本発明においては、これに限定されるものではなく、リング状でなくてもよい。
【0009】
本実施の形態における組立体Aの組立は、まず、前記基部1に形成される8箇所のタップ孔1aの上にそれぞれ円筒形のカラー2を載置する。ついで、前記タップ孔1aの位置に合せた孔(貫通孔)3aを加工したレーザカット板3を載置する。そして、該レーザカット板3にカラー2を載置したのち、該レーザカット板3の側部からコーナー部Rに沿って略J字状のレーザカット片4aを該カット片4aの孔4a1を前記カラー2に位置合わせして載置する。ついで、該略J字状のレーザカット片4aの上と前記レーザカット板3の他の側部にそれぞれカラー2を介して略I字状のレーザカット片4bを該カット片4bの孔4b1を位置合わせして載置する。そして、前記レーザカット板3およびレーザカット片4a、4bの孔3a、4a1、4b1からボルト5を挿通し、前記基部1のタップ孔1aにボルト締めすることにより、前記組立体Aが組み立てられている。
【0010】
前記トリム刃11は、前記組み立てられた組立体Aにおける略I字状のレーザカット片4bに、たとえば溶接により固着される固着部材6のタップ孔6aにボルト7を用いてボルト締めにより固着されている。このトリム刃11の背面11aは、前記レーザカット片4bの側面に沿って配置され、該トリム刃11の底面11bは、前記レーザカット板3とレーザカット片4aの上面に配置されている。このように、トリム刃11は、前記レーザカット板3とレーザカット片4a、4bとにより、その配置(姿勢)が確実に保持されている。
【0011】
本実施の形態にかかわる刃付台は、前記基部1の上にカラー2を介してレーザカット板3およびレーザカット片4a、4bを段積にした組立体Aにトリム刃11を固着する構造であるため、組み立てが容易であり、組立作業の効率を向上させることができる。また、前記組立体Aが、カラー2を介してレーザカット板3およびレーザカット片4a、4bを段積にした構造であるため、金型の軽量化を図り、材料費の低減も図ることができる。さらに、レーザカット板3およびレーザカット片4a、4bの製作は、切削加工より安くて早いレーザ加工により製作されるので、短納期で製作費(加工費)を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態にかかわる刃付台の側面図である。
【図2】図1の組立体の分解斜視図である。
【図3】従来の刃付台の一例を示す図である。
【図4】図3の刃付台の作製を説明する図である。
【符号の説明】
【0013】
A 組立体
1 基部
1a、6a タップ孔
2 カラー
3 レーザカット板
3a、4a1、
4b1 孔
4a、4b レーザカット片
5 ボルト
6、7 固着部材
11 トリム刃
【出願人】 【識別番号】000191009
【氏名又は名称】新東工業株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6509(P2008−6509A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176040(P2006−176040)