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【発明の名称】 電気かみそり
【発明者】 【氏名】規工川 健作

【要約】 【課題】本体部とヘッド部とを細身の支持部で連結しても、その支持部が撓んだり折れたりすることがない電気かみそりを提供する。

【解決手段】固定外刃22と可動内刃21を備えたヘッド部3を、本体部1の上側の左右に設けた細身の左右一対の支持部2・2に連結した。左右の支持部2・2の内部には、支持部2を補強するための金属製の剛体等から成る補強部材60・60がそれぞれ配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定刃(22)と可動刃(21)を備えたヘッド部(3)を、本体部(1)の上側に設けた細身の支持部(2)に連結した電気かみそりであって、
支持部(2)の内部に、補強用の補強部材(60)を配置したことを特徴とする電気かみそり。
【請求項2】
ヘッド部(3)は、支持部(2)に対して浮動自在に支持された請求項1に記載の電気かみそり。
【請求項3】
ヘッド部(3)は、支持部(2)内に配置した弾性体(31)で受け止められることで、支持部(2)に対して浮動自在に支持されており、
弾性体(31)の上端部がヘッド部(3)に設けた受け面(32)に当接し、弾性体(31)の下端部が支持部(2)内に設けた受け座(33)に当接した状態で、弾性体(31)が上下方向に伸縮する請求項2に記載の電気かみそり。
【請求項4】
補強部材(60)の一部もしくは全部が金属製の剛体で形成されており、
補強部材(60)は、支持部(2)内に固定されている請求項1と2と3の何れかに記載の電気かみそり。
【請求項5】
補強部材(60)は、支持部(2)の上下長さ方向に沿って延びており、
補強部材(60)は、L字状、コ字状もしくはロ字状の断面形状を成している請求項1と2と3と4の何れかに記載の電気かみそり。
【請求項6】
補強部材(60)は、金属製の扁平断面形状の板状材(61)と、プラスチック製のL字状もしくはコ字状の断面形状の棒状材(62)とから成る請求項5に記載の電気かみそり。
【請求項7】
補強部材(60)は、金属製の板状材(61)とプラスチック製の棒状材(62)とが重なり合った積層構造であって、
補強部材(60)は、金属製の板状材(61)を芯材とし、少なくともその片面にインサート成形されたプラスチック製の棒状材(62)を積層して成る請求項5と6の何れかに記載の電気かみそり。
【請求項8】
支持部(2)は、前面側に位置する前支持ハーフ(2a)と、後面側に位置する後支持ハーフ(2b)とを蓋合わせ状に結合することで形成されており、
補強部材(60)は、前支持ハーフ(2a)と後支持ハーフ(2b)との何れか一方または双方の支持ハーフの内面に固定されており、
前支持ハーフ(2a)と後支持ハーフ(2b)との何れか一方または双方が、補強部材(60)に設けた係止部(66)に係止されて固定される請求項1と2と3と4と5と6と7の何れかに記載の電気かみそり。
【請求項9】
ヘッド部(3)の側面には、上下方向に延びる規制溝(30)が形成されており、
規制溝(30)の上下方向の中間まで、支持腕(2)の上端部が嵌まり込んでいる請求項1と2と3と4と5と6と7と8の何れかに記載の電気かみそり。
【請求項10】
弾性体(31)は、ヘッド部(3)の規制溝(30)の内面(30a)と、支持腕(2)の上端部(2c)の内面(2d)とで上下方向の伸縮動作が案内される請求項9に記載の電気かみそり。
【請求項11】
支持腕(2)の上部に、上下方向に延びる案内溝(69)が形成されており、
支持腕(2)の案内溝(69)に、ヘッド部(3)に設けた案内用突起(70)が上下動自在に嵌合している請求項1と2と3と4と5と6と7と8と9と10の何れかに記載の電気かみそり。
【請求項12】
本体部(1)の上端の左右に、支持部(2・2)がそれぞれ設けられており、
本体部(1)とヘッド部(3)との間には、本体部(1)と左右の支持腕(2・2)とヘッド部(3)とで囲まれた窓(5)が形成されており、
窓(5)の下縁に臨む本体部(1)の上端部(1c)に臨ませて、親指を掛けるために凹状に湾曲させた親指掛け用凹部(15)が配されている請求項1と2と3と4と5と6と7と8と9と10と11の何れかに記載の電気かみそり。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、モーターで駆動される往復動式や回転式の可動内刃を有する電気かみそりに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気かみそりにおいて、2次電池や回路基板等を収容した本体部の上端に、固定外刃と可動内刃とを有するヘッド部を連結して支持することは、例えば特許文献1〜4に開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−73939号公報(図1)
【特許文献2】特開2001−25586号公報(図2−3)
【特許文献3】特開平9−220379号公報(図1)
【特許文献4】特開平8−10465号公報(図2・5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の電気かみそりは、デザイン性等の点からスリム化が図られており、それに伴って本出願人は、本体部とヘッド部とを細身の支持部で連結して、スリムなイメージをもつ電気かみそりを開発することを考えた。
【0005】
ところが、ヘッド部内には、可動内刃を駆動するためのモーターが収容されており、その分だけヘッド部が重くなっている。また、髭等を剃る際には固定外刃を肌面に押し付けるので、支持部にはある程度の荷重が加わる。このため、支持部は、簡単には撓んだり折れたりしないように構成する必要がある。
【0006】
そこで本発明の目的は、本体部とヘッド部とを細身の支持部で連結しても、その支持部が撓んだり折れたりすることがない電気かみそりを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、固定刃22と可動刃21を備えたヘッド部3を、本体部1の上側に設けた細身の支持部2に連結した電気かみそりであって、支持部2の内部に、補強用の補強部材60を配置したことを第1の特徴とする(図1および図2)。
【0008】
本発明の第2の特徴は、前記第1の特徴に加えて、ヘッド部3が、支持部2に対して浮動自在に支持された点にある。
【0009】
本発明の第3の特徴は、前記第2の特徴に加えて、ヘッド部3は、支持部2内に配置した弾性体31で受け止められることで、支持部2に対して浮動自在に支持されており、弾性体31の上端部がヘッド部3に設けた受け面32に当接し、弾性体31の下端部が支持部2内に設けた受け座33に当接した状態で、弾性体31が上下方向に伸縮する点にある。
【0010】
本発明の第4の特徴は、前記第1、第2、第3の特徴に加えて、補強部材60の一部もしくは全部が金属製の剛体で形成されており、補強部材60は、支持部2内に固定されている点にある。
【0011】
本発明の第5の特徴は、前記第1、第2、第3、第4の特徴に加えて、補強部材60は、支持部2の上下長さ方向に沿って延びており、補強部材60は、L字状、コ字状もしくはロ字状の断面形状を成している点にある。
【0012】
本発明の第6の特徴は、前記第5の特徴に加えて、補強部材60は、金属製の扁平断面形状の板状材61と、プラスチック製のL字状もしくはコ字状の断面形状の棒状材62とから成る点にある。
【0013】
本発明の第7の特徴は、前記第5、第6の特徴に加えて、補強部材60は、金属製の板状材61とプラスチック製の棒状材62とが重なり合った積層構造であって、補強部材60は、金属製の板状材61を芯材とし、少なくともその片面にインサート成形されたプラスチック製の棒状材62を積層して成る点にある。
【0014】
本発明の第8の特徴は、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の特徴に加えて、支持部2は、前面側に位置する前支持ハーフ2aと、後面側に位置する後支持ハーフ2bとを蓋合わせ状に結合することで形成されており、補強部材60は、前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとの何れか一方または双方の支持ハーフの内面に固定されており、前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとの何れか一方または双方が、補強部材60に設けた係止部66に係止されて固定される点にある。
【0015】
本発明の第9の特徴は、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8の特徴に加えて、ヘッド部3の側面には、上下方向に延びる規制溝30が形成されており、規制溝30の上下方向の中間まで、支持腕2の上端部が嵌まり込んでいる点にある。
【0016】
本発明の第10の特徴は、前記第9の特徴に加えて、弾性体31は、ヘッド部3の規制溝30の内面30aと、支持腕2の上端部2cの内面2dとで上下方向の伸縮動作が案内される点にある。
【0017】
本発明の第11の特徴は、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10の特徴に加えて、支持腕2の前面の上部に、上下方向に延びる案内溝69が形成されており、支持腕2の案内溝69に、ヘッド部3に設けた案内用突起70が上下動自在に嵌合している点にある。
【0018】
本発明の第12の特徴は、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11の特徴に加えて、本体部1の上端の左右に、支持部2・2がそれぞれ設けられており、本体部1とヘッド部3との間には、本体部1と左右の支持腕2・2とヘッド部3とで囲まれた窓5が形成されており、窓5の下縁に臨む本体部1の上端部1cに臨ませて、親指を掛けるために凹状に湾曲させた親指掛け用凹部15が配されている点にある。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、支持部2の内部に補強部材60を配置したので、本体部1とヘッド部3とを細身の支持部2で連結しても、その支持部2が補強されて撓んだり折れたりすることを確実に防止できる。支持部2を細身に形成できるので、スリムなイメージをもつ電気かみそりを得ることができる。
【0020】
ヘッド部3が支持部2に対して浮動自在に支持されたので、肌の凹凸に沿ってヘッド部3が動くことができ、肌を痛めない髭剃りが可能になる。
【0021】
ヘッド部3が、支持部2内の弾性体31で受け止められるので、ヘッド部3が支持部2に対して確実に浮動自在に支持される。
【0022】
補強部材60が、金属製の剛体で形成されて支持部2内に固定されるので、経時的な劣化を小さくできて、長期間にわたって支持部2を補強することができる。
【0023】
補強部材60が、L字状、コ字状もしくはロ字状の断面形状を成しているので、補強部材60の材料を節減できながら、支持部2を確実に補強することができる。
【0024】
補強部材60が、金属製の扁平断面形状の板状材61と、プラスチック製のL字状もしくはコ字状の断面形状の棒状材62とから成るので、金属の複雑な折り曲げ加工などを低減でき、その分だけ加工が容易になるうえに製造のばらつきを低減できる。
【0025】
補強部材60が、金属製の板状材61を芯材とし、少なくともその片面にインサート成形されたプラスチック製の棒状材62を積層して成るので、板状材61と棒状材62とを互いに組み付ける手間が省略できて、その分だけ加工が容易になるうえに製造のばらつきを低減できる。
【0026】
補強部材60は、前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとの何れか一方または双方の支持ハーフの内面に固定され、前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとの何れか一方または双方が補強部材60の係止部66に係止されて固定されるので、支持部2は補強部材60による衝撃緩衝効果を得ることができる。さらに、前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとをしっかりと結合できて、前支持ハーフ2aに対して後支持ハーフ2bが外れることが防止される。
【0027】
規制溝30の上下方向の中間まで、支持腕2の上端部が嵌まり込んでいるので、ヘッド部3に加わった回転モーメントで、ヘッド部3が拗れることが防止され、ヘッド部3を支持部2に対して確実に浮動自在に支持することができる。
【0028】
弾性体31が、ヘッド部3の規制溝30の内面30aと、支持腕2の上端部2cの内面2dとで上下方向の伸縮動作が案内されるので、ヘッド部3を支持部2に対して確実に浮動自在に支持できながら、その案内構造をコンパクトにでき、しかもデザイン性が向上する。
【0029】
支持腕2の案内溝69に、ヘッド部3の案内用突起70が上下動自在に嵌合しているので、ヘッド部3が左右遊動することを抑制して、ヘッド部3に安定感を与えて質感を向上させることができる。
【0030】
本体部1と左右の支持腕2・2とヘッド部3とで囲まれた窓5が形成されるとともに、親指掛け用凹部15が配されるので、デザイン性が向上するとともに、親指が本体部1に対して滑り難くなって、電気かみそりの操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図面は、本発明をロータリー式の電気かみそりに適用した例を示している。この電気かみそりは、図2に示すように、グリップを兼ねる縦長の本体部1と、本体部1の上端の左右に設けた左右一対の細身の支持腕2・2と、左右の支持腕2・2で浮動支持されるヘッド部3とを備えている。
【0032】
左右の支持腕2・2は、本体部1の上端の左右両端から上向きにそれぞれ突設している。これによって、本体部1とヘッド部3との間には、本体部1と左右の支持腕2・2とヘッド部3とで囲まれた四角形の窓5が形成されている。窓5は、電気かみそりの前後方向に貫通する。この窓5によって本電気かみそりのデザイン性が向上している。左右の支持腕2・2は、図4に示すように、前後方向(図4の左右方向)に湾曲しており、これによってヘッド部3が前屈みの傾斜姿勢になっている。
【0033】
本体部1の内部には、2個の2次電池6・6や回路基板等を収容してある。本体部1の上端部1cの前面には化粧パネル7が配置されており、化粧パネル7の上下に押しボタン型のスイッチボタン9と、スイッチボタン9がオン操作されたときに点灯する第1表示灯10等を配置してある。本体部1の上端部1cは窪み形成されており、その本体部1の上端部1cに化粧パネル7の上端部7aが臨んでいる(図4参照)。本体部1の前面において化粧パネル7の下側には、充電時に点灯する第2表示灯11等を配置してある。
【0034】
本体部1は、図5および図8に示すように、前後に分割される前本体ハーフ1aおよび後本体ハーフ1bを蓋合わせ状に結合してなる。左右の支持腕2・2は、前面側に位置する前支持ハーフ2a・2aと、後面側に位置する後支持ハーフ2b・2bとから成り、前面側に位置する前本体ハーフ1aの上端に、左右の前支持ハーフ2a・2aがそれぞれ一体形成されており、後面側に位置する後本体ハーフ1bの上端に、左右の後支持ハーフ2b・2bがそれぞれ一体形成されている。前本体ハーフ1aと後本体ハーフ1bは、枠状のパッキン12を介してビス13で結合される。
【0035】
窓5の下端に臨む化粧パネル7の上端部7aの前面は、窪み形状になっており、その化粧パネル7の上端部7aの前面には、使用者が本体部1を掴んだ際にその使用者の親指を掛けるために凹状に湾曲した親指掛け用凹部15が配されている。親指掛け用凹部15に親指を掛けることで(図7参照)、その親指が本体部1に対して滑り難くなって、電気かみそりの操作性が向上する。親指掛け用凹部15は、親指の滑り止めをより確実にするためにシリコンゴム等で形成されている。親指掛け用凹部15を、例えばプラスチック等で成形し、その親指掛け用凹部15の表面に滑り止め塗料を塗布してもよく、親指掛け用凹部15の成形時において表面にしぼ状の加工を施してもよい。
【0036】
本体部1の後本体ハーフ1bの裏側には、化粧カバー16が係止されており、窓5の下端に臨む化粧カバー16の上端部には、人差し指を掛けるための人差し指掛け用凹部17(図3および図7参照)が窪み形成される。人差し指掛け用凹部17に人差し指を掛けることで人差し指が動き難くなって、電気かみそりを誤って落下させることを低減できる。
【0037】
図1および図4においてヘッド部3は、ヘッドケース20と、ヘッドケース20に組み込まれる可動内刃21、固定外刃22および外刃ホルダー23と、内刃駆動用のモーター25と、モーター動力を可動内刃21に伝動するギヤ機構26とを含む。ギヤ機構26は、ギヤカバー27で覆われている。
【0038】
図4において、ヘッド部3のヘッドケース20は、前後に分割される前ヘッドハーフ20aおよび後ヘッドハーフ20bをビス29(図9参照)を用いて蓋合わせ状に結合してなる。ヘッドケース20の左右両側面には、図5に示すように、上下方向に延びる左右一対の規制溝30がそれぞれ形成されており、各規制溝30の上下方向の中間まで、左右の支持腕2・2の上端部がそれぞれ嵌まり込んでいる。これにより、ヘッド部3は、前後の横ぶれが規制された状態で上下動可能になる。左右の支持腕2・2の各上端部は、図8に示すように、上面側と前面の窓5側とがそれぞれ切り欠いてあり、この切り欠きに臨むようにフロートばね(弾性体)31が支持腕2内に配置される。
【0039】
図1および図5に示すように、各規制溝30の上面は、各フロートばね31の上端部がそれぞれ当接するばね受け面32になっており、各フロートばね31の下端部は、各前支持ハーフ2a内に設けた板状のばね受け座33の上面にそれぞれ当接している。各ばね受け座33は、各支持腕2の上端部の切り欠きに臨むように設けられる。そして、各フロートばね31は、各前支持ハーフ2aの上端部内でそれぞれ上下方向に伸縮自在になっている。つまり、ヘッド部3は、左右のフロートばね31・31で受け止められて、左右の支持腕2・2に対して左右同時昇降可能に浮動支持される。この状態で、各フロートばね31は、ヘッド部3の規制溝30の内面30aと支持腕2の上端部2cの内面2dとで上下方向の伸縮が案内される。
【0040】
図1に示すように、各ばね受け座33には、ヘッドケース20の下部の左右に設けたフック35・35がそれぞれ係止される。これによって、左右の支持腕2・2からのヘッド部3の抜け止めが図られる。
【0041】
可動内刃21は、横軸回りに回転するロータリー刃から成る。つまり、可動内刃21は、横置きの円柱状の樹脂基台19(図4参照)に埋設されるスパイラル状の複数条の小刃から成る。樹脂基台19は、一方の軸部分(図1の右側)に終段ギヤ36が固定されており、横軸回りに回転するようになっている。ギヤ機構26は、平歯車群からなるギヤトレインで構成してあり、モーター25の出力軸37の回転動力が、減速した状態で終段ギヤ36に伝動される。樹脂基台19の他方の軸部分(図1の左側)は、図9に示す内刃支持台40で回転自在に軸支されており、可動内刃21は、内刃支持台40の上側に臨ませて配置される。固定外刃22は、網刃で形成されており、外刃ホルダー23によってアーチ状に保形して支持される。モーター25は前後周面が平坦に形成してあり、その一側に出力軸37を有し、他側から給電リードを導出する。
【0042】
ヘッド部を水洗い可能とするために、図6および図9に示すように、モーター25をハウジング41内に収容して水密状に封止する。ハウジング41は、左右に分割される第1・第2のケース41a・41bと、両ケース41a・41bを分離不能に係合するクリップ42等で構成する。第1ケース41aは、モーター25の全体を収容できる有底筒状に形成してある。第2ケース41bは、第1ケース41aの開口を塞ぐ浅い皿形状に形成してある。クリップ42は、ばね板材を素材とするコ字状のプレス成形品であり、両ケース41a・41bの対向周面を同時に挟持して、両ケース41a・41bを分離不能に固定する。第1ケース41aと第2ケース41bとの間には、パッキン43が配置される。
【0043】
ハウジング41の左右の側端上面には、内刃支持台40の左右両端をそれぞれ支持する左右一対の内刃ブラケット45・46がハウジング41の第1ケース41aに一体形成されている。これらの内刃ブラケット45・46には、内刃支持台40を橋絡状に載置してあり、内刃支持台40の左右両端をビスで内刃ブラケット45・46の上面にそれぞれ締結することにより、内刃支持台40がハウジング41に一体化する。
【0044】
一方(図9の右側)の内刃ブラケット45の側面には、ギヤ機構26の平歯車49が支持され、ハウジング26の左右の側面に支持された平歯車50と共にギヤカバー27で覆われる。一方の内刃ブラケット45の上面には、内刃支持台40の位置決め用凸部47が設けられている。他方(図9の左側)の内刃ブラケット32の上面には、内刃支持台40の内刃軸受け部51を外嵌保持する嵌合突起52が設けられている。モーター25は、その出力軸37が側端壁から突出する状態で第1ケース41a内に組み込まれ、図6に示すように、出力軸37と第1ケース41aの開口部分との隙間がパッキン53でシールされる。
【0045】
モーター25が収容されたハウジング41は、図6に示すように、ヘッドケース20の前ヘッドハーフ20aと後ヘッドハーフ20bとで前後方向に挟み込まれており、両ハーフ20a・20bの接合縁を互いに係合し、さらに上側接合面の左右を一対のビス29(図9)で締結することにより、ハウジング41がヘッドケース20に一体化する。モーター25の給電リードは、支持腕2を介して本体部1に配線される。
【0046】
このように、内刃支持台40をハウジング41に固定する内刃ブラケット45・46が、ハウジング41に一体形成されているので、ハウジング41と内刃ブラケット45・46とを別々に製造して組み立てる場合よりも製造誤差の影響を受け難くなる。その分だけハウジング41に一体化しているヘッドケース20およびそのヘッドケース20に装着の外刃ホルダー23に対する内刃支持台40の水平精度が高くなる。つまり、内刃支持台40に支持された可動内刃21に対する外刃ホルダー23の固定外刃22の位置精度も向上して、製造誤差の影響を受け難い分だけ可動内刃21と固定外刃22との密着性が向上し、適正な切れ味を得ることができる。
【0047】
ヘッドケース20に装着の外刃ホルダー23をロック保持するために、図1に示すように、外刃ホルダー23の左右両側壁には、ロック解除ボタン55・55をそれぞれ配置してあり、各ボタン55が、外刃ホルダー23に内嵌するヘッドケース20の上端部の左右両側壁に設けた各ロック爪56を押し込む。各ロック爪56は、ヘッドケース20の上端部に配した圧縮コイルばね57でロック解除ボタン55側へ付勢されている。
【0048】
圧縮コイルばね57の付勢力に抗して各ロック解除ボタン55をそれぞれ押し込み操作すると、ロック解除ボタン55によってロック爪56が、ヘッドケース20の上端部内に押し込まれて、外刃ホルダー23の内面に設けたロック凹部59(図5参照)とロック爪56との係合状態が解除され、外刃ホルダー23をヘッドケース20から取り外すことができる。
【0049】
左右の支持腕2・2の各内部空間には、各支持腕2を補強するための補強部材60・60をそれぞれ配置してある。各補強部材60は、図1および図8に示すように、支持腕2の前後湾曲に合わせて湾曲したステンレス板などの扁平断面形状の金属製の剛体である板状材(金属板)61と、プラスチック製の棒状材62とが重なり合った積層構造である。つまり、補強部材60は、板状材61を芯材とし、少なくともその片面にインサート成形されたプラスチック製の棒状材62を積層して成る。
【0050】
各板状材61および各棒状材62は、図8に示すように、支持腕2の上下長さ方向に沿って延びている。各板状材61は、縦長に形成されており、支持腕2の形状に合わせて前後方向に湾曲している。各棒状材62は、L字状の断面形状を成しており、支持腕2の形状に合わせて前後方向に湾曲している。各補強部材60は、コ字状(図12参照)もしくはロ字状(図13参照)の断面形状を成していてもよい。
【0051】
各板状材61と各棒状材62とには、それぞれ複数個の貫通孔63が上下に並んで貫通状に形成されている。各板状材61の貫通孔63と各棒状材62の貫通孔63とは、互いに重なり合うように形成されている。これらの貫通孔63に、支持腕2の前支持ハーフ2aの内面に設けた固定用突起65がそれぞれ嵌合する。
【0052】
そして、各固定用突起65の先端が押し潰した状態に加工されることで、各板状材61および各棒状材62が一体で前支持ハーフ2aの内面に固定される(図5および図7の状態)。各板状材61および各棒状材62の左右端部には、複数個の係止用切り欠き(係止部)66が形成されており、係止用切り欠き66に、支持腕2の後支持ハーフ2bの内面に設けた係止用フック67がそれぞれ係止されて固定される(図7の状態)。
【0053】
各前支持ハーフ2aの前面および各後支持ハーフ2bの後面には、図5および図6に示すように、上下方向に延びる案内溝69がそれぞれ形成されており、各案内溝69にヘッドケース20に設けた案内用突起70がそれぞれ上下動自在に嵌合することで、ヘッド部3は、上下動が可能でありながら左右遊動が規制される。これにより、ヘッド部3に安定感を与えて質感を向上させることができるとともに、ばね受け座33からヘッドケース20のフック35が外れることを防止できる。
【0054】
各補強部材60の上端は、図1および図5に示すように、各支持腕2の前支持ハーフ2aのばね受け座33の下面にそれぞれに当接しており、各補強部材60の下端が、各前支持ハーフ2aの内面に設けた支持リブ2eの上面にそれぞれに当接している。つまり、各固定用突起65を介して前支持ハーフ2aに固定されるとともに前支持ハーフ2aの支持リブ2eに突っ張り状に支えられた補強部材60によって、ばね受け座33が下側から支持される。支持リブ2eは、支持腕2の後支持ハーフ2bの内面に設けてもよい。
【0055】
このように、剛体の板状材61を芯材とする補強部材60を介して、前支持ハーフ2aの支持リブ2eでばね受け座33を下支えしているうえに、補強部材60自体も前支持ハーフ2aに固定されているので、ばね受け座33は極めて強固に下支えされる。従って、ばね受け座33が撓んで、ばね受け座33からフロートばね31が外れたりすること等を確実に防止できる。なお、補強部材60は、各固定用突起65で前支持ハーフ2aに確りと固定されているので、補強部材60の下端が、前支持ハーフ2aの支持リブ2eに当接していなくても、補強部材60のみでばね受け座33を下支えすることもできる。
【0056】
後支持ハーフ2bの内面に固定用突起65を設けて、補強部材60が、後支持ハーフ2bの内面に固定されるようにしてもよい。さらに、前支持ハーフ2aの内面に係止用フック67を設けて、前支持ハーフ2aが補強部材60に係止されて固定されるようにしてもよい。つまり、補強部材60は支持腕2内に固定されればよく、支持腕2内に固定された補強部材60の上端でばね受け座33の下面が下支えされることになる。なお、各フロートばね31はゴムに代えてもよい。
【0057】
図10および図11に示すように、各補強部材60は、ビス71で支持腕2の前支持ハーフ2aの内面にそれぞれ固定するようにしてもよい。この場合の各補強部材60は、その全体がステンレスなどの金属で形成される。図10および図11に示す各補強部材60も、その上端が前支持ハーフ2aのばね受け座33にそれぞれに当接しており、各補強部材60の下端が各前支持ハーフ2aの支持リブ2eにそれぞれに当接している。これによって、ばね受け座33が下支えされるうえに、補強部材60自体もビス71で前支持ハーフ2aに固定されて、ばね受け座33が極めて強固に下支えされる。従って、ばね受け座33が撓むこと等を確実に防止できる。この場合にも、補強部材60は、ビス71で前支持ハーフ2aに確りと固定されているので、補強部材60の下端が、前支持ハーフ2aの支持リブ2eに当接していなくても、補強部材60のみでばね受け座33を下支えすることもできる。
【0058】
図10および図11に示す各補強部材60も、支持腕2内に固定されればよく、後支持ハーフ2bの内面にビス71で固定されるとともに、前支持ハーフ2aが補強部材60に係止されて固定されるようにしてもよい。この実施例でも、支持腕2内に固定された補強部材60の上端でばね受け座33の下面が下支えされることになる。なお、この実施例でも、支持腕2の後支持ハーフ2bの内面に支持リブ2eを設けてもよく、各フロートばね31をゴムに代えてもよい。
【0059】
補強部材60は、前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとの何れか一方または双方の支持ハーフの内面に固定されていればよく、これに伴って前支持ハーフ2aと後支持ハーフ2bとの何れか一方または双方が、補強部材60に設けた係止部66に係止されて固定されていればよい。
【0060】
補強部材60は、全体をステンレスなどの金属製の剛体で形成してもよい。この場合も補強部材60も、例えば、L字状、コ字状もしくはロ字状の断面形状を成していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の電気かみそりの縦断正面図である。
【図2】本発明の電気かみそりの正面図である。
【図3】本発明の電気かみそりの側面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図2のB―B線断面図である。
【図6】図2のC―C線断面図である。
【図7】図2のD―D線断面図である。
【図8】本発明の電気かみそりの分解斜視図である。
【図9】ヘッド部の分解斜視図である。
【図10】電気かみそりの他の実施例の要部の縦断正面図である。
【図11】図10のE―E線断面図である。
【図12】補強部材の他の実施例の横断面図である。
【図13】補強部材のさらに他の実施例の横断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 本体部
2 支持部
2a 前支持ハーフ
2b 後支持ハーフ
3 ヘッド部
5 窓
15 親指掛け用凹部
21 可動内刃
22 固定外刃
30 規制溝
31 フロートばね
32 ばね受け面
33 ばね受け座
60 補強部材
61 板状材
62 棒状材
66 係止部
69 案内溝
70 案内用突起
【出願人】 【識別番号】000164461
【氏名又は名称】九州日立マクセル株式会社
【出願日】 平成18年9月28日(2006.9.28)
【代理人】 【識別番号】100148138
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡

【識別番号】100081891
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 茂雄


【公開番号】 特開2008−80020(P2008−80020A)
【公開日】 平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願番号】 特願2006−266082(P2006−266082)