トップ :: B 処理操作 運輸 :: B26 切断手工具;切断;切断機

【発明の名称】 シェーバ洗浄装置およびシェーバシステム
【発明者】 【氏名】北村 浩康

【要約】 【課題】所定の装着位置に装着されたシェーバの刃先を、洗浄手段がアルコール等の洗浄液を循環させるなどして洗浄し、乾燥手段が加熱して乾燥させるようにした洗浄装置において、電源配線による煩わしさを無くす。

【構成】洗浄装置2において、電源として燃料電池51を設け、洗浄液としてのエタノール22を洗浄皿21に汲上げるポンプ25や乾燥用の送風機28の駆動に使用するとともに、シェーバ1の充電に使用する。したがって、水回りに設置する必要がなく、シェーバ1の保管場所の選択範囲を拡げることができる洗浄装置2に、電源配線を不要にすることができ、前記電源配線による煩わしさを無くし、利便性を一層向上することができる。また、燃料電池51での排熱をヒートパイプ30を使用して刃先11に導き、その乾燥に使用することで、燃料電池51のエネルギー利用効率を高めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の装着位置に装着されたシェーバを、洗浄手段が洗浄し、乾燥手段が加熱して乾燥させるようにした洗浄装置において、
少なくとも前記洗浄手段に給電を行う燃料電池と、
前記燃料電池による排熱を前記乾燥手段に導く伝熱手段とを含むことを特徴とするシェーバ洗浄装置。
【請求項2】
前記伝熱手段は、ヒートパイプであることを特徴とする請求項1記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項3】
前記伝熱手段は、送風機であり、前記乾燥手段においてシェーバの刃先を乾燥させるための送風機と、前記燃料電池の発電部における放熱用の送風機との機能を併せ持つことを特徴とする請求項1記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項4】
前記燃料電池は、アルコールを燃料とし、そのアルコールと空気中の酸素とを反応させて電気を発生し、前記アルコールは前記洗浄手段が洗浄液として使用するアルコールと同種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項5】
前記アルコールはエタノールであることを特徴とする請求項4記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項6】
ACアダプタからの受電端子を備え、その受電端子から少なくとも前記洗浄手段に給電可能となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項7】
前記乾燥手段は、前記燃料電池によって給電され、前記燃料電池による排熱の不足時に前記シェーバを加熱する加熱手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項8】
前記燃料電池に関連して、蓄電手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項9】
前記蓄電手段は、電気二重層コンデンサであることを特徴とする請求項8記載のシェーバ洗浄装置。
【請求項10】
前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗浄装置にシェーバを備えて成り、
前記燃料電池の出力電圧をトランスを用いて昇圧して前記シェーバへ充電電流を供給する昇圧回路をさらに備え、前記トランスの1次巻線を洗浄装置に配置し、2次巻線をシェーバに配置することで、非接触で充電電流を供給することを特徴とするシェーバシステム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、シェーバの刃先に付着した体毛や皮膚組織を洗浄するための装置およびその洗浄装置に前記シェーバを備えて成るシェーバシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような装置は、たとえば特許文献1や特許文献2で示されている。それらの従来技術では、フィルタで濾過した洗浄液を連続的に供給することで前記刃先を清浄化し、その後に乾燥まで行うようにした洗浄装置が提案されている。このような洗浄装置を用いることで、従来では水洗いのために洗面所等の水回りの近くにシェーバを保管していたものが、リビングや寝室等、前記水回りから離れた任意の場所にも保管することが可能になり、利便性が向上されている。
【特許文献1】特許第3652393号公報
【特許文献2】特開2004−243112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術において、設置場所の自由度は向上したものの、たとえば洗面台では、それらシェーバなどのビューティ製品を置いておくための棚が設けられていたり、電源を供給するためのコンセントが設けられていたりして、前記洗浄装置やシェーバの保管場所としては好適であり、設置場所を変えると、新たな問題が生じる。たとえば、コンセントが近くに無いと、延長ケーブルが必要となったり、電源配線によって見栄えが悪くなったりする。また、前記電源配線に足を引掛け、洗浄装置ごとひっくり返してしまい、機器の破損を招くだけでなく、洗浄液を飛散させてしまう可能性もある。
【0004】
本発明の目的は、電源配線による煩わしさを無くし、利便性を一層向上することができるシェーバ洗浄装置およびシェーバシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のシェーバ洗浄装置は、所定の装着位置に装着されたシェーバを、洗浄手段が洗浄し、乾燥手段が加熱して乾燥させるようにした洗浄装置において、少なくとも前記洗浄手段に給電を行う燃料電池と、前記燃料電池による排熱を前記乾燥手段に導く伝熱手段とを含むことを特徴とする。
【0006】
上記の構成によれば、所定の装着位置に装着されたシェーバの刃先などを、洗浄手段がアルコール等の洗浄液を循環させるなどして洗浄し、乾燥手段が加熱して乾燥させるようにした洗浄装置において、電源として燃料電池を設け、少なくとも前記洗浄手段に給電を行い、その排熱を伝熱手段によって前記乾燥手段に導き、前記刃先などの加熱の熱源として使用する。この乾燥手段に送風機などの電力負荷が設けられている場合にはその送風機などにも前記燃料電池から給電が行われ、また燃料電池からの電力がシェーバの充電に使用されてもよい。
【0007】
したがって、シェーバの保管場所の選択範囲を拡げることができる洗浄装置に、電源配線を不要にすることができ、前記電源配線による煩わしさを無くし、利便性を一層向上することができる。また、燃料電池による排熱を乾燥手段での乾燥に使用することで、燃料電池のエネルギー利用効率を高めることができる。
【0008】
また、本発明のシェーバ洗浄装置では、前記伝熱手段は、ヒートパイプであることを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、燃料電池での排熱を効率良く乾燥手段へ導くことができる。
【0010】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置では、前記伝熱手段は、送風機であり、前記乾燥手段においてシェーバの刃先を乾燥させるための送風機と、前記燃料電池の発電部における放熱用の送風機との機能を併せ持つことを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、送風機を共用することでコストを低減することができる。
【0012】
また、本発明のシェーバ洗浄装置では、前記燃料電池は、アルコールを燃料とし、そのアルコールと空気中の酸素とを反応させて電気を発生し、前記アルコールは前記洗浄手段が洗浄液として使用するアルコールと同種であることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、同じアルコールを燃料電池の燃料および洗浄手段の洗浄液として共用するので、消耗品の種類が増えず、補充が1回で済むようになって使い勝手を良くすることができるとともに、前記消耗品(燃料および洗浄液)のコストを削減することができる。
【0014】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置では、前記アルコールはエタノールであることを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、メチルアルコールに比べてエチルアルコールを用いることで、毒性が低く、また入手も容易であるとともに、発熱量が多く、前記の乾燥に好適である。
【0016】
また、本発明のシェーバ洗浄装置は、ACアダプタからの受電端子を備え、その受電端子から少なくとも前記洗浄手段に給電可能となっていることを特徴とする。
【0017】
上記の構成によれば、前記エタノールなどの燃料電池の燃料が無くなっても、水などを用いて、ACアダプタからの電力で洗浄を行うことができ、また燃料電池からの電力でシェーバの充電を行っていた場合には、ACアダプタからの電力でその充電も行うことができるとともに、必要の無いときには前記ACアダプタを切離しておくことで、前記電源配線による煩わしさが問題になることもない。
【0018】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置では、前記乾燥手段は、前記燃料電池によって給電され、前記燃料電池による排熱の不足時に前記シェーバを加熱する加熱手段をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
上記の構成によれば、前述のように伝熱手段を介して前記燃料電池による排熱を利用してシェーバの刃先などを乾燥させる乾燥手段において、前記燃料電池によってシェーバの充電まで行い、その時の排熱も乾燥に利用する場合、満充電に近いシェーバがセットされたときには、充電のための燃料電池の発電量は僅かであり、前記シェーバを充分に乾燥させられるだけの排熱が発生しない可能性がある。そこで、乾燥手段に加熱手段を設け、該加熱手段は燃料電池からの電力をそのまま利用して、前記刃先などを、誘導加熱や抵抗加熱などで加熱する。
【0020】
したがって、充電時の排熱まで利用してシェーバを乾燥させる場合に、シェーバの充電残量に拘わらず、シェーバを充分に乾燥させることができる。
【0021】
また、本発明のシェーバ洗浄装置は、前記燃料電池に関連して、蓄電手段をさらに備えることを特徴とする。
【0022】
上記の構成によれば、燃料電池の発電量は不安定であるので、二次電池や電気2重層コンデンサ等の蓄電手段を設けることで、電力を安定して供給することができるとともに、発電させるときは連続的にさせて、余剰となった電力を貯蔵させることも可能となる。
【0023】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置では、前記蓄電手段は、電気二重層コンデンサであることを特徴とする。
【0024】
上記の構成によれば、蓄電手段の劣化が殆ど無くなり、メンテナンスフリーにすることができる。
【0025】
また、本発明のシェーバシステムは、前記の洗浄装置にシェーバを備えて成り、前記燃料電池の出力電圧をトランスを用いて昇圧して前記シェーバへ充電電流を供給する昇圧回路をさらに備え、前記トランスの1次巻線を洗浄装置に配置し、2次巻線をシェーバに配置することで、非接触で充電電流を供給することを特徴とする。
【0026】
上記の構成によれば、燃料電池の出力電圧は低いので、シェーバを充電するためには昇圧回路が必要になり、燃料電池の直流出力電圧をスイッチングし、トランスを介して昇圧することを利用して、前記トランスの1次側と2次側とを分離可能として、それらの間を非接触で充電電流を供給する。
【0027】
したがって、電気的接点を用いることなく充電電流を供給することができ、接触不良等を無くせるだけでなく、静電気に強くなり、前記アルコール等の燃料に引火する危険も無くすことができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、所定の装着位置に装着されたシェーバの刃先などを、洗浄手段がアルコール等の洗浄液を循環させるなどして洗浄し、乾燥手段が加熱して乾燥させるようにした洗浄装置において、電源として燃料電池を設け、少なくとも前記洗浄手段に給電を行い、その排熱を伝熱手段によって前記乾燥手段に導き、前記刃先などの加熱の熱源として使用する。
【0029】
それゆえ、シェーバの保管場所の選択範囲を拡げることができる洗浄装置に、電源配線を不要にすることができ、前記電源配線による煩わしさを無くし、利便性を一層向上することができる。また、燃料電池による排熱を乾燥手段での乾燥に使用することで、燃料電池のエネルギー利用効率を高めることができる。
【0030】
また、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、前記伝熱手段をヒートパイプとする。
【0031】
それゆえ、燃料電池での排熱を効率良く乾燥手段へ導くことができる。
【0032】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、前記伝熱手段を送風機とし、その送風機に、前記乾燥手段においてシェーバの刃先を乾燥させるための送風機と、前記燃料電池の発電部における放熱用の送風機との機能を併せて持たせる。
【0033】
それゆえ、送風機を共用することでコストを低減することができる。
【0034】
また、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、前記燃料電池の燃料と洗浄手段の洗浄液とを、同種のアルコールで共用する。
【0035】
それゆえ、消耗品の種類が増えず、補充が1回で済むようになって使い勝手を良くすることができるとともに、前記消耗品(燃料および洗浄液)のコストを削減することができる。
【0036】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、前記アルコールをエタノールとする。
【0037】
それゆえ、毒性が低く、また入手も容易であるとともに、発熱量が多く、前記の乾燥に好適である。
【0038】
また、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、ACアダプタからの受電端子を備え、その受電端子から少なくとも前記洗浄手段に給電可能とする。
【0039】
それゆえ、前記エタノールなどの燃料電池の燃料が無くなっても、水などを用いて、ACアダプタからの電力で洗浄を行うことができ、また燃料電池からの電力でシェーバの充電を行っていた場合には、ACアダプタからの電力でその充電も行うことができるとともに、必要の無いときには前記ACアダプタを切離しておくことで、前記電源配線による煩わしさが問題になることもない。
【0040】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、前述のように伝熱手段を介して前記燃料電池による排熱を利用してシェーバの刃先などを乾燥させる乾燥手段において、前記燃料電池によってシェーバの充電まで行い、その時の排熱も乾燥に利用する場合、前記燃料電池による排熱の不足時に、前記燃料電池からの電力をそのまま利用して、前記刃先などを、誘導加熱や抵抗加熱などで加熱する加熱手段をさらに設ける。
【0041】
それゆえ、充電時の排熱まで利用してシェーバを乾燥させる場合に、シェーバの充電残量に拘わらず、シェーバを充分に乾燥させることができる。
【0042】
また、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、燃料電池の発電量は不安定であるので、二次電池や電気2重層コンデンサ等の蓄電手段を、前記燃料電池に関連して設ける。
【0043】
それゆえ、電力を安定して供給することができるとともに、発電させるときは連続的にさせて、余剰となった電力を貯蔵させることも可能となる。
【0044】
さらにまた、本発明のシェーバ洗浄装置は、以上のように、前記蓄電手段を電気二重層コンデンサとする。
【0045】
それゆえ、蓄電手段の劣化が殆ど無くなり、メンテナンスフリーにすることができる。
【0046】
また、本発明のシェーバシステムは、以上のように、前記の洗浄装置にシェーバを備えて成り、前記燃料電池の出力電圧は低いので、シェーバを充電するためには昇圧回路が必要になり、燃料電池の直流出力電圧をスイッチングし、トランスを介して昇圧することを利用して、前記トランスの1次側と2次側とを分離可能として、それらの間を非接触で充電電流を供給する。
【0047】
それゆえ、電気的接点を用いることなく充電電流を供給することができ、接触不良等を無くせるだけでなく、静電気に強くなり、前記アルコール等の燃料に引火する危険も無くすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の第1の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。このシェーバシステムは、シェーバ1と、そのシェーバ1が所定の装着位置である洗浄皿21上に装着されると、そのシェーバ1の刃先11を、洗浄し、乾燥させた後、内蔵電池12の充電を行う洗浄装置2とを備えて構成される。
【0049】
洗浄装置2の底部には、洗浄液としてエタノール22を貯留したカートリッジ23が装着され、そのエタノール22が管路24からポンプ25を介して吸い上げられ、前記洗浄皿21上に供給されることによって、前記刃先11を前記エタノール22に浸漬しての洗浄が可能になっている。洗浄の際、シェーバ1の刃先11が適宜振動されてもよい。洗浄の終了したエタノール22は、バルブ26が開かれることによって管路27を介して前記カートリッジ23へ落とし込まれ、カートリッジ23の底部には、髭屑が沈殿する。洗浄が終了すると、送風機28が駆動されて前記刃先11の乾燥が行われる。
【0050】
注目すべきは、本実施の形態では、この洗浄装置2で使用する電力を燃料電池51で発電するとともに、前記燃料電池51の発電に伴って発生した排熱を、ヒートパイプ30を介して前記洗浄皿21に伝導させ、前記刃先11の加熱に使用することである。したがって、洗浄皿21およびポンプ25などは洗浄手段を構成し、前記洗浄皿21および送風機28などは乾燥手段を構成し、ヒートパイプ30は伝熱手段を構成する。前記ヒートパイプ30は、アルミなどの熱伝導性の良好な材料から成る洗浄皿21の裏面側に、伝播性を高めるために、蛇行して配設されている。
【0051】
前記燃料電池51は、カソード52およびアノード53によって電解膜54が挟まれて構成されている。この燃料電池51は、前記洗浄液と同様のエタノール22を燃料とし、ポンプ31を駆動することで、前記カートリッジ23から管路32および髭屑除去用のフィルタ33を介して吸い上げられた前記エタノール22を空気中の酸素と反応させることで発電を行う。発電によって、前記カソード52側では空気(酸素)が取込まれ、水が排出され、その水は布などの図示しない吸収手段に一旦吸収された後、空気中へ放散され、アノード53側では、前記エタノール22が取込まれ、二酸化炭素が排出される。発電された電力は、回路ブロック41に供給され、前記ポンプ25,31、バルブ26、送風機28およびそれらを駆動制御するマイクロコンピュータならびにシェーバ1などに電源供給される。
【0052】
図2は、前記回路ブロック41の一構成例を示すブロック図である。前記燃料電池51のアノード53はハイ側入力端子T11に接続され、カソード52はロー側入力端子T12に接続され、それらの入力端子T11,T12間にはコンデンサC1が接続されている。このコンデンサC1は、蓄電手段を構成し、前記燃料電池51において、エタノール22と酸素との反応速度によって変化する不安定な出力電圧を安定化して該回路ブロック41の電源として使用可能とするとともに、前記燃料電池51に発電させるときは連続的に発電させて、余剰となった電力を貯蔵する。
【0053】
前記ハイ側入力端子T11は、電源線42からチョークコイルL1および2段のダイオードD1,D2を介してハイ側出力端子T21に接続され、前記ロー側入力端子T12は、電源線43を介してロー側出力端子T22に接続される。前記出力端子T21,T22間には、エネルギーを蓄積し、かつ平滑化して出力する二次電池44が接続されている。この出力端子T21,T22からは、前記ポンプ25,31、バルブ26、送風機28および図示しないマイクロコンピュータならびにシェーバ1などに電源供給される。
【0054】
なお、シェーバ1と他の負荷とで二次電池44を共用してしまうと、充電によって該二次電池44の電荷が無くなってしまい、次回の起動時に影響が生じる可能性がある。その場合には、ダイオードなどで分離して二次電池を別途に設ければよく、またシェーバ1の充電電圧よりも他の負荷機器の動作可能電圧が低ければ、燃料電池51の発電が終了し、シェーバ1への充電が終了した段階でも、二次電池44によって他の負荷機器を起動させることができる。さらにまた、カートリッジ23を燃料電池51より上方に設け、起動時には手動でエタノール22を燃料電池51に流し込むようにすれば、燃料電池51によって他の負荷機器を必ず起動させることが可能になる。
【0055】
前記チョークコイルL1とダイオードD1との接続点とロー側の電源線43との間には、FET45が介在されており、このFET45は、起動抵抗R1を介して、PWM制御回路46によってON/OFF駆動される。前記PWM制御回路46は、二次電池44の出力電圧によって駆動され、前記ダイオードD1,D2の接続点とロー側の電源線43との間の電圧を抵抗R2,R3で分圧して取込み、前記FET45のゲートを制御する。具体的には、このPWM制御回路46は、前記FET45のゲートをハイレベルとして該FET45をONさせ、これによって前記チョークコイルL1に燃料電池51からのエネルギーが蓄積され、前記FET44のゲートをローレベルとして該FET45をOFFさせたときに前記チョークコイルL1に蓄積されていたエネルギーをダイオードD1,D2を介して二次電池44へ放出させ、その放出時のピーク電圧を前記抵抗R2,R3を介して読取り、前記ピーク電圧が所望の値となるように前記FET45のONデューティを制御する。
【0056】
こうして、この図2で示す回路ブロックは昇圧回路を構成し、前記燃料電池51において、エタノール22と酸素を反応させて発電したときの極めて低い起電圧、たとえば0.5〜0.8Vを、上述のような洗浄、乾燥、充電に必要な電圧、たとえば5Vに昇圧して出力することが可能となる。したがって、前記二次電池44は、2個直列に接続されている。この二次電池44に代えて、電気二重層コンデンサを用いることも可能である。同様に、シェーバ1の内蔵電池12にも、電気二重層コンデンサを用いることも可能である。前記電気二重層コンデンサを用いることで、蓄電手段の劣化が殆ど無くなり、メンテナンスフリーにすることができる。
【0057】
以上のように本実施の形態のシェーバシステムでは、電源として燃料電池51を設け、その電力で、少なくともポンプ25およびバルブ26ならびにマイクロコンピュータなどの洗浄を行うための構成を駆動するので、シェーバ1の保管場所の選択範囲を拡げることができる洗浄装置2に、電源配線を不要にすることができ、前記電源配線による煩わしさを無くし、利便性を一層向上することができる。また、燃料電池51による排熱を刃先11の乾燥に使用することで、燃料電池51のエネルギー利用効率を高めることができる。
【0058】
さらにまた、前記燃料電池51から刃先11への伝熱手段に、ヒートパイプ30を使用することで、前記燃料電池51での排熱を効率良く刃先11へ導くことができる。また、前記燃料電池51は、洗浄液と同様のエタノール22を燃料として使用するので、消耗品の種類が増えず、補充が1回で済むようになって使い勝手を良くすることができるとともに、消耗品(燃料および洗浄液)のコストを削減することができる。
【0059】
さらにまた、前記燃料および洗浄液としてエタノール22を用いることで、メチルアルコールに比べて、毒性が低く、また入手も容易であるとともに、発熱量が多く、前記の乾燥に好適である。ここで、水素と酸素とを直接反応させると爆発の危険があるのに対して、アルコールを用いることで、安全性を高めることができる。また、アルコールと酸素とを反応させると、水素と酸素とを直接反応させるよりも効率が悪く、熱が多量に発生するが、その熱を上述のように乾燥時の熱源として利用することで、アルコールを使用しても、燃料電池51全体での効率を高くすることができる。
【0060】
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の第2の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。このシェーバシステムは、前述の図1で示すシェーバシステムに類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、このシェーバシステムでは、洗浄装置2aの回路ブロック41aからシェーバ1aへ非接触で充電電流を供給するとともに、該洗浄装置2aの筐体に受電端子T3を備え、前記回路ブロック41aには、ACアダプタ61からも給電可能となっていることである。
【0061】
図4は、前記回路ブロック41aの一構成例を示すブロック図である。この回路ブロック41aにおいて、前述の回路ブロック41に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。先ず、入力端子T11,T12間には、前記燃料電池51と並列に、前記受電端子T31,T32を介して、前記ACアダプタ61が接続される。前記受電端子T31,T32は着脱自在であり、必要に応じて該洗浄装置2aにACアダプタ61が接続可能となっている。
【0062】
前記入力端子T11,T12から延びる電源線42,43間には、トランス62の1次巻線N1、前記FET45および電流検出抵抗R11の直列回路が接続される。前記1次巻線N1には並列に、共振用のコンデンサC11が接続されている。また、前記電源線42,43間には、起動抵抗R12およびコンデンサC12の直列回路が接続されており、それらの接続点がトランス62の補助巻線N3およびバイアス抵抗R13を介して前記FET45のゲートに接続される。前記FET45のゲートと前記ロー側の電源線43との間には制御トランジスタTRが接続されており、そのベースは抵抗R14を介して前記FET45と電流検出抵抗R11との接続点に接続される。
【0063】
したがって、コンデンサC12は、起動抵抗R12を介して、前記燃料電池51またはACアダプタ61からの電流によって定電圧に充電され、その充電電圧によって、補助巻線N3およびバイアス抵抗R13を介して、前記FET45のゲートがハイレベルとなって該FET45がONすると、コンデンサC11によって1次巻線N1の端子間の電圧が緩やかに立ち上がり、該1次巻線N1に励磁エネルギーが蓄積され、またトランス62の補助巻線N3に誘起された電圧でFET45のゲートが順方向にバイアスされ、自己保持される。前記FET45のONによって1次巻線N1に流れる電流が所定値以上となると、電流検出抵抗R11の端子間電圧によって制御トランジスタTRがONされ、これによってFET45のゲートがローレベルとなって該FET45がOFFし、前記1次巻線N1に蓄積されたエネルギーが2次巻線N2から放出され、ダイオードD11およびコンデンサC13によって整流・平滑化されて、前記内蔵電池12の充電が行われる。
【0064】
こうして、FET45のスイッチングによってトランス62を用いて昇圧してシェーバ1aを充電する構成において、図4で示すように、前記トランス62の環状のコア63を、洗浄装置2a側とシェーバ1a側とのコの字の部分63a,63bに分割し、そのコの字の部分63a,63bの中央に前記巻線N1,N2を巻回し、端面を対向させて磁気回路を形成することで、洗浄装置2a側の1次巻線N1からシェーバ1a側の2次巻線N2へ、電気的接点を用いることなく、非接触で充電電流を供給することができ、接触不良等を無くせるだけでなく、静電気に強くなり、燃料である前記エタノール22に引火する危険も無くすことができる。
【0065】
また、前記受電端子T31,T32を介して、着脱自在のACアダプタ61から洗浄装置2aに必要に応じて給電を可能とすることで、前記エタノール22などの燃料電池51の燃料が無くなっても、シェーバ1aの充電を行うことができるとともに、必要の無いときには前記ACアダプタ61を切離しておくことで、前記電源配線による煩わしさが問題になることもない。また、このACアダプタ61からの電力で洗浄を行う場合には、カートリッジ23のエタノール22を貯留する空間を燃料用と洗浄用とに区画しておき、燃料用の区画を空にし、洗浄用の区画に水を貯留することで、燃料電池51に影響を与えることなく洗浄を行うことができる。また、カートリッジ23全体に水が貯留されている場合は、前記マイクロコンピュータなどで、ポンプ31を駆動しないようにしてもよい。
【0066】
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の第3の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。このシェーバシステムは、前述の図1で示すシェーバシステムに類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、このシェーバシステムでは、洗浄装置2bにおいて、前記燃料電池51で発生された熱は、送風機28によってシェーバ1の刃先11へ伝達されることである。したがって、この送風機28は、伝熱手段および乾燥手段を構成し、しかも燃料電池51とシェーバ1との間に設けられており、前記刃先を乾燥させるための送風機28に、前記燃料電池51の発電部の放熱用および酸素(空気)の吸込み用の送風機の機能を併せ持つことになる。こうして、送風機28を共用することで、コストを低減することができる。
【0067】
また、本実施の形態で注目すべきは、前記洗浄皿21の裏面側には、ヒータ71が設けられていることである。このヒータ71は、加熱手段を構成し、前記燃料電池51による排熱の不足時に、燃料電池51からの電力をそのまま利用して、前記刃先11を、誘導加熱や抵抗加熱などで加熱する(図5の例では誘導加熱で示している)。したがって、満充電に近いシェーバ1がセットされたときに、充電のための燃料電池51の発電量が僅かであっても、シェーバ1を充分に乾燥させられるだけの熱を発生させることができる。
【0068】
さらにまた、本実施の形態で注目すべきは、前記ポンプ31による燃料用エタノール22の吸込み経路に流量計72が設けられており、エタノール22の注入量を調整し、発電量を調整することである。図6は、本実施の形態の回路ブロック41bの一構成例を示すブロック図である。この回路ブロック41bにおいて、前述の回路ブロック41に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。前記流量計72からの出力はマイクロコンピュータ73に入力され、このマイクロコンピュータ73は、入力される流量が今回の発電に必要な量となるまで、ポンプ31を駆動する。洗浄・乾燥・充電が一連の動作で行われる場合には、ポンプ31が連続駆動されて必要な量のエタノール22が図示しないリザーバタンクに纏めて押上げられ、自然落下で前記燃料電池51へ徐々に供給されてもよく、或いはポンプ31が間欠駆動されて、燃料電池51で消費される量を逐次補給し、累計の補給量が前記今回の発電に必要な量となるように制御されてもよい。なお、供給されたエタノール22は総て酸素と反応して、発電に利用され、多すぎた分は二次電池44に充電される。
【0069】
また、前記出力端子T21,T22間には、前記二次電池44と並列に、前記ヒータ71とFET74との直列回路が接続される。前記マイクロコンピュータ73は、シェーバ1と通信を行い、比較的短時間で満充電となると、抵抗R4を介してFET74をONし、前記燃料電池51からの熱量で刃先11の乾燥に不足する熱量分、前記ヒータ71を駆動する。これらの負荷を駆動するのに必要な間、マイクロコンピュータ73は前記PWM制御回路46を駆動し、昇圧のための発振を行わせる。
【0070】
[実施の形態4]
図7は、本発明の実施の第4の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。このシェーバシステムは、前述の図1で示すシェーバシステムに類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、このシェーバシステムでは、洗浄装置2c内で、燃料電池51が複数段(図7では51’との2段)直列に接続されていることである。このように構成することで、昇圧倍数を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。
【図2】図1で示すシェーバシステムにおける洗浄装置の回路ブロックの一構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の第2の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。
【図4】図3で示すシェーバシステムにおける洗浄装置の回路ブロックの一構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の第3の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。
【図6】図5で示すシェーバシステムにおける洗浄装置の回路ブロックの一構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の第4の形態に係るシェーバシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0072】
1,1a シェーバ
2,2a,2b,2c 洗浄装置
11 刃先
12 内蔵電池
21 洗浄皿
22 エタノール
23 カートリッジ
24,27,32 管路
25,31 ポンプ
26 バルブ
28 送風機
30 ヒートパイプ
33 フィルタ
41,41a 回路ブロック
44 二次電池
45,74 FET
46 PWM制御回路
51,51’ 燃料電池
52 カソード
53 アノード
54 電解膜
61 ACアダプタ
62 トランス
71 ヒータ
72 流量計
73 マイクロコンピュータ
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司

【識別番号】100096150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 孝夫

【識別番号】100099955
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 次郎


【公開番号】 特開2008−18118(P2008−18118A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−193607(P2006−193607)