| 【発明の名称】 |
ロボットアームおよびそれを備えるロボット |
| 【発明者】 |
【氏名】寺内 秀明
【氏名】大山 マリ子
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| 【要約】 |
【課題】必要に応じてボディバルーンを収縮、膨張させ、ロボットの運搬作業を容易に行う。
【構成】ロボット10は、ロボットアーム12を含み、パソコン18等から送信される遠隔操作情報に基づいて、自身の動作を制御する。ロボットアーム12は、アームバルーン14および関節部材16を含み、たとえば関節部材16aを介してボディバルーン58に接続される。アームバルーン14およびボディバルーン58は、柔軟な気密シートによって形成され、かつ気体の出し入れを行う空気栓20を備える。この空気栓20から空気を出し入れすることによって、アームバルーン14等は、膨張および収縮が可能である。ロボット10を運搬するときには、アームバルーン14およびボディバルーン58内の気体は抜かれる。すなわち、ロボット10は、バルーンによって形成される部位を収縮させて折り畳む等した状態で運搬される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柔軟な気密シートで形成され、かつ気体を出し入れするための栓を有するアームバルーン、および 前記アームバルーンと接続されて、前記アームバルーンの方向を変化させるための関節部材を備える、ロボットアーム。 【請求項2】 前記関節部材は、 前記アームバルーンに連結される関節軸、 外部から送信される遠隔操作情報を受信する受信手段、および 前記受信手段によって受信された遠隔操作情報に基づいて前記関節軸の動作を制御する制御手段を備える、請求項1記載のロボットアーム。 【請求項3】 前記アームバルーンと前記関節部材とは着脱可能に接続される、請求項1または2記載のロボットアーム。 【請求項4】 柔軟な気密シートで形成され、かつ気体を出し入れするための栓を有するボディバルーン、 柔軟な気密シートで形成され、かつ気体を出し入れするための栓を有する第1アームバルーン、および 前記ボディバルーンと前記第1アームバルーンの一方端とを接続して、前記第1アームバルーンの方向を変化させるための第1関節部材を備える、ロボット。 【請求項5】 柔軟な気密シートで形成され、かつ気体を出し入れするための栓を有する第2アームバルーン、および 前記第1アームバルーンの他方端と前記第2アームバルーンとを接続して、前記第2アームバルーンの方向を変化させるための第2関節部材を備える、請求項4記載のロボット。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明はロボットアームおよびそれを備えるロボットに関し、特にたとえば、人間に情報を提示したり、人間とコミュニケーションを実行したりする、ロボットアームおよびそれを備えるロボットに関する。 【背景技術】 【0002】 近年、ロボットは様々な場面や状況において活躍し、人間と接する機会も増えてきている。たとえば、イベント会場などに配置されて、発話や身体動作を用いて人間に対して情報を提示したり、人間とコミュニケーションを実行したりするロボットも数多く開発されている。たとえば、特許文献1に開示される、本願出願人が開発したロボット遠隔制御システムでは、ロボットの周囲の全方位画像を球面スクリーンの内面に映し出し、操作者はその球面スクリーンの内部で、全方位画像を見て操作部を操作し、操作入力情報をロボットへ送信する。ロボットは受信した操作入力情報に基づいて自身の動作を制御し、人間とのコミュニケーション等を実行する。 【特許文献1】特開2005−271094号公報[B25J 13/00] 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところで、人間とコミュニケーション等を行うロボットには、たとえば人間の子供サイズ以上の大きなものもあり、この大きなロボットをイベント会場などまで運搬するときには、その大きさや重量のために運搬作業が大掛かりとなる。また、ロボットを保護するための専用のパッケージ等が必要となるため、手間および費用が掛かる。 【0004】 それゆえに、この発明の主たる目的は、持ち運びが容易な、ロボットアームおよびそれを備えるロボットを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。 【0006】 請求項1の発明は、柔軟な気密シートで形成され、かつ気体を出し入れするための栓を有するアームバルーン、およびアームバルーンと接続されてアームバルーンの方向を変化させるための関節部材を備える、ロボットアームである。 【0007】 請求項1の発明では、ロボットアーム(12)は、たとえば、イベント会場に配置されるロボット(10)やマスコット人形などのアームとして使用される。アームバルーン(14)は、軟質塩化ビニルやゴム等の柔軟な気密シートによって形成される。また、アームバルーンは栓(20;空気栓)を有し、この空気栓から空気などの気体を出し入れすることによって、アームバルーンは膨張および収縮が可能である。関節部材(16)は、アームバルーンと接続されて、アームバルーンの方向を変化させる。ロボットアームの運搬時には、アームバルーンは、その内部の気体が抜かれた状態、すなわち収縮した状態にされる。そして、イベント会場などの現場に到着した後、アームバルーンの内部に気体が注入されて、ロボットアームはロボット等のアームとして使用される。 【0008】 請求項1の発明によれば、必要に応じてアームバルーンを収縮させたり、膨張させたりできるので、ロボットアームを容易に運搬することができる。 【0009】 請求項2の発明は、請求項1の発明に従属し、関節部材は、アームバルーンに連結される関節軸、外部から送信される遠隔操作情報を受信する受信手段、および受信手段によって受信された遠隔操作情報に基づいて関節軸の動作を制御する制御手段を備える。 【0010】 請求項2の発明では、関節部材(16)は、アームバルーンに連結される関節軸(32,42)および外部に設けられるパソコン(18)等から送信される遠隔操作情報を受信する受信手段(54)を備える。制御手段(52,56)は、受信手段によって受信された遠隔操作情報に基づいて関節軸に設けられるモータ(38,46)に対して出力し、関節軸の動作を制御する。したがって、パソコン等からの遠隔操作によって、アームバルーンの方向を変えることができる。 【0011】 請求項3の発明は、請求項1または2の発明に従属し、アームバルーンと関節部材とは着脱可能に接続される。 【0012】 請求項3の発明では、たとえば、アームバルーン(14)に設けられた凹部(22)に対して関節部材(16)に設けられた凸部(24,26)を嵌め込み、粘着テープ等で固定することによって、アームバルーンと関節部材とは接続される。また、この粘着テープ等を剥がすことによって、アームバルーンと関節部材とは分離可能となる。したがって、アームバルーンと関節部材とを分離して運搬することができ、延いてはロボットアームとこのロボットアームが接続されるロボット等とを分離して運搬することができるので、ロボットアームおよびロボット等の運搬がより容易になる。 【0013】 請求項4の発明は、柔軟な気密シートで形成されかつ気体を出し入れするための栓を有するボディバルーン、柔軟な気密シートで形成されかつ気体を出し入れするための栓を有する第1アームバルーン、およびボディバルーンと第1アームバルーンの一方端とを接続して第1アームバルーンの方向を変化させるための第1関節部材を備える、ロボットである。 【0014】 請求項4の発明では、ロボット(10)は、ボディバルーン(58)を含み、ボディバルーンには、第1関節部材(16a)を介して、第1アームバルーン(14a)が接続される。ボディバルーンおよび第1アームバルーンは、軟質塩化ビニルやゴム等の柔軟な気密シートによって形成される。また、ボディバルーンおよび第1アームバルーンは、それぞれ栓(20;空気栓)を有し、この空気栓から空気などの気体を出し入れすることによって膨張および収縮が可能である。第1関節部材は、アームバルーンの方向を変化させる。ロボットの運搬時には、ボディバルーンおよびアームバルーンは、その内部の気体が抜かれた状態、すなわち収縮した状態にされる。そして、イベント会場などの現場に到着した後、これらの内部に気体が注入されて、ロボットは、人間とのコミュニケーション等を実行する。 【0015】 請求項4の発明によれば、必要に応じてボディバルーンおよびアームバルーンを収縮させたり、膨張させたりできるので、ロボットの運搬を容易に行うことができる。また、ボディバルーンおよびアームバルーンは柔軟性を有するので、たとえばロボットが人間とコミュニケーションを実行しているときに、人間や周囲の物体とボディバルーンやアームバルーンとが接触しても、人間などを傷つける危険性は低い。 【0016】 請求項5の発明は、請求項4の発明に従属し、柔軟な気密シートで形成されかつ気体を出し入れするための栓を有する第2アームバルーン、および第1アームバルーンの他方端と第2アームバルーンとを接続して、第2アームバルーンの方向を変化させるための第2関節部材を備える。 【0017】 請求項5の発明では、ロボット(10)は、第1アームバルーン(14a)の他方端に、第2関節部材(16b)を介して第2アームバルーン(14b)をさらに備える。したがって、ロボットは、より自由度の高いアームの動きを実現できる。 【発明の効果】 【0018】 この発明によれば、必要に応じて収縮させたり、膨張させたりできるので、ロボット等の運搬作業を容易に行うことができる。 【0019】 この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 図1を参照して、この実施例のロボット10は、ロボットアーム12を備える。ロボット10は、たとえば、イベント会場や店頭などに配置されて、パソコン18や携帯電話などから送信される遠隔操作情報に基づいて、自身の動き(たとえばロボットアーム12の動き)を制御して、人間に情報を提示したり、人間とコミュニケーションを実行したりする。 【0021】 図1および2に示すように、ロボットアーム12は、アームバルーン14、すなわち第1アームバルーン(上腕部)14aおよび第2アームバルーン(前腕部)14bを含む。上腕部14aおよび前腕部14bは、軟質ポリ塩化ビニルやゴム等の気密性および柔軟性を有する軟質素材(柔軟な気密シート)によってそれぞれ略円柱形に形成される。上腕部14aおよび前腕部14bには、空気、窒素およびヘリウム等の気体の出し入れを行う空気栓20がそれぞれ設けられる。空気栓20は、たとえば、浮き輪などに通常利用されるものを用いてよく、詳細な説明は省略するが、栓および弁を備え、それらの二重構造によって内部に充填された気体の漏れを防ぐ。アームバルーン14は、この空気栓20から、気体をその内部に入れることによって膨張し、気体をその内部から抜くことによって収縮する。つまり、アームバルーン14は、膨張および収縮が可能である。 【0022】 また、アームバルーン14には、関節接続部22が設けられ、アームバルーン14は、この関節接続部22を介して関節部材16と接続される。関節接続部22は、たとえば、後述する関節部材16の第1バルーン接続部(凸部)24或いは第2バルーン接続部(凸部)26が嵌め込まれる、適宜な大きさの受口構造(凹部)に形成される。 【0023】 たとえば、上腕部14aには、その両端に関節接続部22が設けられ、それぞれに関節部材16が接続される。具体的には、上腕部14aの一方端に第1関節接続部22aが設けられ、この第1関節接続部22aと第2バルーン接続部26とが接続される。また、上腕部14aの他方端に第2関節接続部22bが設けられ、この第2関節接続部22bと第1バルーン接続部24とが接続される。また、前腕部14bには、1つの関節接続部22が設けられる。具体的には、前腕部14bの一方端に第1関節接続部22aが設けられ、この第1関節接続部22aと第2バルーン接続部26とが接続される。 【0024】 なお、アームバルーン14(関節接続部22)と関節部材16(バルーン接続部24,26)とは、着脱可能に接続されてもよいし、取り外し不可能に接続されてもよい。着脱可能に接続する場合は、たとえば、関節接続部22にバルーン接続部24,26を嵌め込み、粘着テープ等を用いて固定するとよい。この粘着テープ等を剥がすと、アームバルーン14と関節部材16とは分離可能になる。また、たとえば、関節接続部22をめねじに形成し、バルーン接続部24,26をおねじに形成して、ねじ込み式によって着脱可能に接続してもよい。さらに、関節接続部22とバルーン接続部24,26とをワンタッチで接続できるジョイント式に形成して着脱可能に接続することもできる。また、取り外し不可能に接続する場合は、関節接続部22にバルーン接続部24,26を嵌め込み、接着剤などを用いて接続するとよい。ただし、アームバルーン14と関節部材16との接続方法はこれらに限定されず、適宜な方法が採用され得る。また、関節接続部22は、バルーン接続部24,26と接続され、また、受口構造などに形成されるため、適宜な強度および成形加工性などが必要になるので、関節接続部22の部位は、軟質ポリ塩化ビニルやゴム等の軟質素材の代わりに、FRP(繊維強化プラスチック)やアルミニウム等によって形成してもよい。 【0025】 図1−4に示すように、関節部材16は、ボディバルーン58と上腕部14aの一方端とを接続して上腕部14aの方向を変化させる第1関節部材(肩関節)16a、および上腕部14aの他方端と前腕部14bの一方端とを接続して前腕部14bの方向を変化させる第2関節部材(肘関節)16bを含む。各関節部材16は、たとえば、FRPやアルミニウム等によって形成され、円柱形に形成されてアームバルーン14或いはボディバルーン58と接続される第1バルーン接続部24、凹部を有する球状に形成される旋回部28、および円柱形(棒状)に形成されて旋回部28の凹部から突出する屈曲部30を備える。この屈曲部30の端部は、アームバルーン14と接続される第2バルーン接続部26でもある。 【0026】 図4に示すように、第1バルーン接続部24の内部には、第1関節軸32が設けられる。第1関節軸32には、回転板34が設けられ、この回転板34は旋回部28の底部に接続される。また、第1関節軸32にはギア36を介してモータ38が設けられる。モータ38の回転は、ギア36および第1関節軸32を介して回転板34に伝えられ、回転板34は旋回部28を旋回させる。さらに、第1関節軸32の端部にはポテンショメータ40が設けられ、第1関節軸32、すなわち旋回部28の旋回角度は、ポテンショメータ40によって検出される。 【0027】 また、旋回部28の内部には、第1関節軸32と直交する方向に第2関節軸42が設けられ、第2関節軸42の一方端には屈曲部30が接続される。また、第2関節軸42には、ギア44を介してモータ46が設けられる。モータ46の回転は、ギア44および第2関節軸42を介して屈曲部30に伝えられ、屈曲部30を回転させる。さらに、第2関節軸42の他方端にはポテンショメータ48が設けられ、第2関節軸42、すなわち屈曲部30の回転角度は、ポテンショメータ48によって検出される。 【0028】 なお、上述したように、第2バルーン接続部26(つまり、屈曲部30の端部)には、アームバルーン14が接続される、すなわち、第1関節軸32および第2関節軸42とアームバルーン14とは、回転板34や屈曲部30などを介して連結されるので、各関節軸32,42の回転(旋回)はアームバルーン14に伝達され、これによってアームバルーン14は2軸の自由度で方向を変化させることができる。 【0029】 また、各間接部材16の内部には、図4では省略するが、各関節部材16の動作を制御するCPU52などの制御機構50およびバッテリ等の電源などがそれぞれ設けられる。 【0030】 図5はロボットアーム12、すなわち関節部材16の電気的構成を示すブロック図であり、各関節部材16は自身の動きを制御するCPU52をそれぞれ備える。各CPU52には、たとえば、外部のパソコン18等からの遠隔操作情報を受信するBluetooth受信装置54、各モータ38,46の駆動を制御するモータ制御部56、および各関節軸32,42の回転角度を検出するポテンショメータ40,48などが接続される。CPU52は、たとえば、Bluetooth受信装置54を介して、外部のパソコン18等から各関節軸32,42の目標角度などの遠隔操作情報を受信すると、モータ制御部54に対して各関節軸32,42の角度についての信号を送り、各モータ38,46を駆動させる。そして、各関節軸32,42に設けたポテンショメータ40,48の値をフィードバックさせ、目標角度と比較し、ポテンショメータ40,48の値と目標角度とが等しくなるように各モータ38,46を制御する。 【0031】 図1に戻って、ロボットアーム12は、ボディバルーン58と接続される。ボディバルーン58は、たとえば、それぞれが略球形に形成される胴体部58aおよび頭部58bを含み、これらは首関節60を介して接続される。胴体部58aおよび頭部58bは、アームバルーン14と同様に、軟質ポリ塩化ビニルやゴム等の気密性および柔軟性を有する軟質素材によって形成され、気体の出し入れを行う空気栓20をそれぞれ有する。つまり、ボディバルーン58(胴体部58aおよび頭部58b)は、アームバルーン14と同様に、膨張および収縮が可能である。 【0032】 胴体部58aの右肩および左肩に相当する位置には、アームバルーン16の関節部材接続部22と同様の接続部(図示せず)がそれぞれ設けられ、これらの接続部に関節部材16aの第1バルーン接続部24をそれぞれ接続することによって、ボディバルーン58(胴体部58a)には2本のロボットアーム12が接続される。 【0033】 また、頭部58bの目に相当する位置には、LED62が設けられ、適宜点滅可能である。また、口に相当する位置には、スピーカ64が設けられ、スピーカ64は、ロボット10が音声によって人間に対して或る情報を提示したり、人間とコミュニケーションを実行したりするため等に用いられる。 【0034】 首関節60には、たとえば、関節部材16と同様のものを用いることができ、首関節60は、頭部58bの方向を変化させる。なお、首関節60と胴体部58aおよび頭部58bとの接続、および首関節60の制御などはロボットアーム12(或いは関節部材16)と同様に行うことができるので、重複する説明は省略する。 【0035】 また、胴体部58aの下には、アルミニウム等によって形成される台車66が設けられ、台車66の下面には、2つの車輪68が設けられる。2つの車輪68は、車輪モータ(図示せず)によってそれぞれ独立に駆動され、台車66、すなわちロボット10を前後左右任意の方向に動かすことができる。また、図6に示すように、台車66は土台部70と昇降部72とを含み、台車66の後部にはジャッキ等の昇降機構74が設けられ、この昇降機構74によって昇降部72の後部は昇降する。たとえば、昇降機構74には、モータ76およびポテンショメータ78が設けられており、昇降機構74は、モータ76によって駆動され、ポテンショメータ78によってその上昇高さが検出される。このように、昇降部72の後部が上昇することによって、その上に設けられた胴体部58aなどは前傾する。これによって、ロボット10はお辞儀を行うことができる。 【0036】 なお、図示は省略するが、台車66の電気的構成は、各関節部材16と同様であり、台車66が備えるCPUは、Bluetooth受信装置が外部のパソコン18等から受信した遠隔操作情報に基づいて、車輪68および昇降機構74の動作を制御する。 【0037】 上述のような構成のロボット10は、その運搬時には、アームバルーン14およびボディバルーン58内の気体が抜かれた状態にされる。つまり、ロボット10は、バルーンによって形成される部位を収縮させ、その収縮した部位を折り畳む等して運搬される。そして、イベント会場などの現場において、アームバルーン14およびボディバルーン58の内部に気体が充填された後、ロボット10は、パソコン18等から送信される遠隔操作情報に基づいて、ロボットアーム12等の動作やスピーカ64からの発話などを実行して、人間に情報を提示したり、人間とコミュニケーションを実行したりする。 【0038】 この実施例によれば、ロボット10の運搬時にアームバルーン14およびボディバルーン58を収縮させ、たとえば折り畳む等してロボット10の体積を小さくすることができる。また、FRPやアルミニウム等によって各部材を形成することと比較して、ロボット10を軽量化することもできる。したがって、ロボット10の運搬を容易に行うことができる。 【0039】 また、関節部材16とアームバルーン14やボディバルーン58とを着脱可能に接続する場合には、各部材を切り離して個別に運搬することができるので、ロボット10の運搬をより容易に行うことができる。 【0040】 さらに、アームバルーン14やボディバルーン58は柔軟性を有するので、ロボット10がたとえば人間とコミュニケーションを実行しているときに、人間や周囲の物体とロボット10のアームやボディなどとが接触しても、人間などを傷つける危険性は低い。 【0041】 また、各関節部材16にCPU52やBluetooth受信装置54などの制御機構50をそれぞれ設けたので、各関節部材16をパソコン18等から個別に遠隔操作することができ、また、この関節部材16とアームバルーン14やボディバルーン58などとを接続するだけで、人間とコミュニケーション等を実行するロボット10を容易に実現することができる。 【0042】 なお、上述の実施例では、2軸の自由度を有する関節部材16を用いたが、関節部材16の形状および構成などは、これに限定されず、適宜変更され得る。たとえば、1軸或いは3軸の自由度を有する関節部材16を用いることもできる。また、ロボット10或いはロボットアーム12が複数の関節部材16を備える場合には、各関節部材16がそれぞれ違う形状および構成などを有することもできる。 【0043】 また、上述の実施例では、アームバルーン14を上腕部14aと前腕部14bとに分け、これらを肘関節16bによって接続したが、これに限定されず、図7に示すように、アームバルーン14は1つのバルーンによって形成されてもよい。この場合には、ロボットアーム12は、1つの関節部材16と1つのアームバルーン14とによって形成される。また、ロボットアーム12は、3つ以上の関節部材16を備えることもできる。たとえば、前腕部14bの他方端に手首関節を接続し、その手首関節に手に相当する球体(すなわちハンドバルーン)などを設けることもできる。なお、ロボットアーム12は、人間の腕の構造に似せたアーム形状に限定されることもない。たとえば、アームバルーン14を鳥の翼に似せた形状に形成し、翼が羽ばたくように、関節部材16によってアームバルーン14を動かすようにしてもよい。 【0044】 さらに、上述の実施例では、柔軟な気密シートによって形成されたアームバルーン14およびボディバルーン58を用いたが、これらの代わりに、紙およびダンボール等によって形成されたアームやボディを用いることもできる。この場合には、紙などによって折り畳み可能にアームやボディを形成するとよく、これによってもロボット10の持ち運びが容易になる。 【0045】 また、上述の実施例では、ボディバルーン58を胴体部58aおよび頭部58bに分け、これらを首関節60によって接続して、頭部58bの方向を変化させるようにしたが、これに限定されない。たとえば、首関節60(首部)を胴体部58aなどと同様のバルーンによって形成してもよいし、ボディバルーン58をたとえばダルマ形状を有する1つのバルーンによって形成してもよい。 【0046】 また、ロボットアーム12が接続されるロボット10のボディは、必ずしもバルーンによって形成される必要は無く、たとえば、FRPなどによって形成されたボディを用いることもできる。また、ボディの一部、たとえば胴体部58aのみ或いは頭部58bのみがバルーンによって形成されるボディを用いることもできる。 【0047】 さらに、ロボットアーム12は、ロボット10のアームとして使用するだけでなく、マネキン、マスコット人形および看板などに接続して使用することもできる。これによって、動くマネキン等を容易に実現することができる。 【0048】 また、上述の実施例では、ロボット10の目に相当する位置にLED62を設け、口に相当する位置にスピーカ64を設けたが、ロボット10は必ずしもこれらを備える必要は無い。また、ロボット10には、各種センサをさらに設けることもできる。たとえば、ロボット10に全方位カメラを設け、全方位カメラによって撮影された周囲の状況をロボット10(関節部材16や台車66など)の遠隔操作を行うパソコン18等で確認できるようにしてもよい。また、たとえば、ロボット10に接触センサを設け、ロボット10と人間や他の障害物との接触を検知できるようにしてもよい。このように、ロボット10は、各種センサを取り付けることによって、様々なカスタマイズを容易に行うこともできる。 【0049】 また、上述の実施例では、ロボット10に台車66を設け、ロボット10を移動可能にしたが、これに限定されず、ロボット10は或る場所に固定的に配置されてもよい。 【0050】 また、上述の実施例では、Bluetooth受信装置52を用いてパソコン18から遠隔操作情報を受信したが、これに限定されず、ロボット10(或いは、ロボットアーム12)には、他の無線通信装置を用いることもできる。また、たとえば、プロポ等からのラジコン操作によってロボット10を遠隔操作してもよい。さらに、ロボット10とパソコン18等とを、無線の代わりに有線で接続して遠隔操作を行うこともできる。また、ロボット10は、遠隔操作の代わりに、或いは遠隔操作と共に、自律制御によって自身の動作を制御してもよい。 【0051】 また、上述の実施例では、各関節部材16に自身の動作を制御するCPU50(制御機構80)を設けたが、これに限定されず、たとえば、ロボット10の胴体部58aにロボット10の動作全体を制御するCPU50を設けて、このCPU50と各関節部材16などとを有線によって接続し、各関節部材16などの動作を制御するようにしてもよい。同様に、各関節部材16にモータ38,46等を作動させる電源をそれぞれ設けるようにしたが、たとえば、胴体部58aに1つの電源を設け、そこから各モータ38,46等に対して電力を供給するようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】この発明の一実施例のロボットアームおよびそれを備えるロボットの適用を示す図解図である。 【図2】図1のロボットアームの外観を示す図解図である。 【図3】図1のロボットアームが備える関節部材の一例の外観を示す図解図である。 【図4】図3の関節部材の内部構造を示す図解図である。 【図5】図3の関節部材の電気的な構成を示すブロック図である。 【図6】図1のロボットが備える台車の概要を示す図解図である。 【図7】ロボットアームの他の一例を示す図解図である。 【符号の説明】 【0053】 10 …ロボット 12 …ロボットアーム 14,14a,14b …アームバルーン 16,16a,16b …関節部材 22,22a,22b …関節接続部 24,26 …バルーン接続部 32,42 …関節軸 38,46 …モータ 40,48 …ポテンショメータ 52 …CPU 54 …受信装置 56 …モータ制御部 58,58a,58b …ボディバルーン
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| 【出願人】 |
【識別番号】393031586 【氏名又は名称】株式会社国際電気通信基礎技術研究所
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| 【出願日】 |
平成18年8月23日(2006.8.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090181 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 義人
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| 【公開番号】 |
特開2008−49421(P2008−49421A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−226217(P2006−226217) |
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