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旋回部の配線又は配管機構 - 特開2008−18475 | j-tokkyo
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【発明の名称】 旋回部の配線又は配管機構
【発明者】 【氏名】廣田 健二

【要約】 【課題】旋回部に対して電気ケーブルや配管(エアーチューブ)等のケーブルを配線する場合に、旋回部の回動動作に伴うケーブルの捻れを防止することのできる旋回部の配線又は配管機構を提供すること。

【構成】配管部23から立ち上がるケーブル90を固定部25により固定プーリ24に固定し、2つの湾曲ガイド部材26の間を通過するように配線する。ケーブル90はさらに固定部32により第1アーム枠体30に固定された後、さらに第1アーム枠体30内を第2アーム部の方に伸びる。第1アーム枠体30が図4(a)の位置から左右に90度旋回(回動)すると、ケーブル90が図4の(b)、(c)に示すように湾曲ガイド26の曲面27に接触して第1アームの回動方向にそれぞれ90度湾曲する。これにより、ケーブル90が、配管部23内で捩れることを防止することが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動軸を中心に一定の角度範囲内で旋回可能な回動アームと、
前記回動軸の外側に配置され、該回動アーム対してケーブルまたはチューブを前記回動面と直行する方向に案内する配管部と、
曲面を備えており、前記回動アームが所定の範囲内で回動するときに、前記ケーブル又はチューブが前記曲面で接触するように配置され、前記接触した曲面により前記ケーブルまたはチューブを前記回動アームの回動角に合わせて湾曲させるよう案内する湾曲ガイド部と、
前記ケーブルまたはチューブを前記湾曲ガイド部の前後において固定する固定部であって、いずれか一方を前記停止部に固定し、他方を前記回動アームの回動動作と連動する部分に固定する固定部と、
を備えることを特徴とする旋回部の配線または配管機構。
【請求項2】
前記湾曲ガイド部は、曲面を備える2つのガイド部材を有しており、該2つのガイド部材は、前記固定部から伸びる前記ケーブル又はチューブが該2つのガイド部材の間を通過するように対向して設けられ、前記回動アームが左右に回動するときに、前記供給線と曲面で接触することにより、前記供給線を前記回動アームの旋回角度に合わせて湾曲させるよう案内することを特徴とする請求項1に記載の旋回部の配線または配管機構。
【請求項3】
前記湾曲ガイドは、対抗して配置された2個の円柱形状のガイド部材からなり、該ガイド部材の間を前記ケーブル又はチューブが通過可能に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回動アームの旋回部の配線または配管機構。
【請求項4】
前記2つのガイド部材は、対抗して配置された2個の回転可能なローラからなり、該ローラの間を前記ケーブル又はチューブが通過可能に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回動アームの旋回部の配線または配管機構。
【請求項5】
前記湾曲ガイドの前記曲面が、前記回動アームの回動軸の回転半径より短い位置で前記ケーブルまたは配管と接触するように配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回動アームの旋回部の配線または配管機構。
【請求項6】
前記配管部前記湾曲ガイド部を、前記回動アームを支持する支持部に設けることを特徴とする請求項1に記載の旋回部の供給線配設機構。
【請求項7】
前記配管部前記湾曲ガイド部を、前記回動アームに設けたことを特徴とする請求項1に記載の旋回部の配線または配管機構。
【請求項8】
前記配管部を前記回動アーム側に設け、前記湾曲ガイドを前記基台部に設けることを特徴とする請求項1に記載の旋回部の配線または配管機構。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、一定の角度範囲内で旋回可能な旋回機構を備える装置において、旋回部への電気ケーブルまたはエアーチューブ等の配線又は配管の(以下単に、「配線/配管」と称する)の構造に関する。特に、旋回部の旋回動作(以下「回動」と称する)部分における供給線の配線及び配管機構に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送ロボット等の産業ロボットや加工装置等においては、装置の一部が旋回可能な旋回部を備えており、該旋回部の先端にモータ駆動把持アーム、バキューム装置、又はセンサ等各種の機能装置が配置されているものも多い。旋回部先端に配置されたこのような機能装置を動作させるには、旋回部先端に電気信号や動力を伝達する電気ケーブル等を接続する必要がある。電気ケーブルやエアーチューブ等の信号線や配管を旋回部先端まで供給する場合、例えば、溶接ロボットのように、旋回部に外部から電気ケーブルを直接接続し、旋回部先端の動きに合わせて電気ケーブルを引き回す構造とすることも可能である。
【0003】
しかし、クリーンルーム等のような高清浄環境で使用される搬送ロボット等の半導体ウエハ取扱装置は、塵埃の排出を極力抑制することが求められる。電気ケーブル等を引き回すと粉塵を巻き上げて清浄環境を乱すのみならず、電気ケーブルが摺動摩擦等により擦れて削られることにより塵埃の発生源になる等の問題がある。このような問題を回避し塵埃の発生を極力抑制する手段として、例えば特許文献1や特許文献2に示すように、旋回中心である回動軸を中空にして、その中に電気ケーブル等を貫通させて、塵埃の発生を防止するものがある。
【0004】
また、特許文献3に示すように、中空軸のなかに電気ケーブルをコイル状巻いて、旋回部先端まで、電気ケーブルを配線している。
【特許文献1】特開2002−184834
【特許文献2】実開平6−57583
【特許文献3】実開平1−38281
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1及び2に記載されているような電気ケーブルを回動軸の中を通す構造では、旋回部が回動することにより、電気ケーブルに捻れが発生する。一般に搬送ロボットのような装置では、拠り線の電気ケーブルが使われているので、これらの電気ケーブルは、捻れ力に対する耐性が弱い。また、捻れが発生すると、電気ケーブルは捻れを解消しようとして螺旋状に膨らむ性質がある。このように電気ケーブルが螺旋状に膨らむと、回動軸の中空部の壁に電気ケーブルが接触し、旋回部の回動動作と相俟って電気ケーブルの接触部が擦れて破損するおそれがある。また、このように電気ケーブルが擦れると、接触部が削れて塵埃が発生するため、清浄環境下で動作する装置では、このような状態は好ましくない。捻れにより発生する螺旋の径より回動軸の中空部の径を大きくすることにより、このような擦れによる接触部の摩耗の問題を防止することができるが、これでは、回動軸全体が大きくなり好ましくない。
【0006】
また、特許文献3に記載の配線方法は、回動軸の中空部にはじめらから電気ケーブルをコイル状に巻いて配線することにより、電気ケーブルの捻れは防止するものである。従って、捻れによる破損のおそれは防止可能であるが、電気ケーブルをコイル状に巻くために、中空部の径を大きくする必要があり、回動軸全体が大きくなってしまう。さらに中空の回動軸を設けて配線する構造は製造コストが高いという問題もある。
【0007】
本発明は、旋回部に電気ケーブルや配管(エアーチューブ)等のケーブルを配線する場合に、旋回部の回転動作に伴うケーブルの捻れを防止することのできる旋回部の配線又は配管機構を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、回動軸の中心を通すことなく、旋回部に配線又は配管を供給することのできる旋回部の配線又は配管機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の実施態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、回動軸を中心に一定の角度範囲内で旋回可能な回動アームと、前記回動軸の外側に配置され、該回動アーム対してケーブルまたはチューブを前記回動面と→直交する方向に案内する配管部と、曲面を備えており、前記回動アームが所定の範囲内で回動するときに、前記ケーブル又はチューブが前記曲面で接触するように配置され、前記接触した曲面により前記ケーブルまたはチューブを前記回動アームの回動角に合わせて湾曲させるよう案内する湾曲ガイド部と、 前記ケーブルまたはチューブを前記湾曲ガイド部の前後において固定する固定部であって、いずれか一方を前記停止部に固定し、他方を前記回動アームの回動動作と連動する部分に固定する固定部とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記湾曲ガイド部は、曲面を備える2つのガイド部材を有しており、該2つのガイド部材は、前記固定部から伸びる前記ケーブル又はチューブが該2つのガイド部材の間を通過するように対向して設けられ、前記回動アームが左右に回動するときに、前記供給線と曲面で接触することにより、前記供給線を前記回動アームの旋回角度に合わせて湾曲させるよう案内することを特徴とする。
【0011】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記湾曲ガイドは、対向して配置された2個の円柱形状のガイド部材からなり、該ガイド部材の間を前記ケーブル又はチューブが通過可能に配置されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記2つのガイド部材は、対向して配置された2個の回転可能なローラからなり、該ローラの間を前記ケーブル又はチューブが通過可能に配置されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記湾曲ガイドの前記曲面が、前記回動アームの回動軸の回転半径より短い位置で前記ケーブルまたは配管と接触するように配置されることを特徴とする。
【0014】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記配管部前記湾曲ガイド部を、前記回動アームを支持する支持部に設けることを特徴とする。
【0015】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記配管部前記湾曲ガイド部を、前記回動アームに設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明の他の態様にかかる旋回部の配線または配管機構は、前記配管部を前記回動アーム側に設け、前記湾曲ガイドを前記基台部に設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、電気ケーブル等が回動軸よりも外側を通るように配線または配管した上で、旋回部の旋回面と並行な平面上で、旋回部の回動角度に合わせて電気ケーブル等を湾曲させるよう案内するガイド部材を設けることにより、旋回部の旋回動作に伴う電気ケーブル等の捻れの発生を防止とした。これにより、捻れによる電気ケーブル等の損傷を防止することが可能となる。電気ケーブル等は一定角度以内の湾曲に対しては耐性が大きいので、損傷の危険は少ない。また、回動軸方向への立ち上げ部分での電気ケーブル等の膨らみを防止することが可能となるので、擦れによる塵埃の発生を抑制することが可能となる他、回動軸の中空部の径を大きくすることを抑制することが可能となる。これにより、小型化、及び製造コストの抑制が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、旋回部を備える加工装置、搬送装置、各種ロボット等の旋回部の配線及び配管構造として適用可能である。以下の説明においては、クリーンルーム等でカセットからウエハを取り出して搬送する搬送ロボットの旋回部(回動アーム)に本発明を適用した例を用いて説明する。図1は、搬送ロボットの回動アーム部分の配線構造に本発明を適用した例を示す断面図(側面)である。
【0019】
図1の回動アーム10は、第1アーム部11と、第2アーム部12と、第3アーム部13とを備えている。第1アーム部11は、アーム支持台14に固定されたアーム回動用モータ21により所定の角度範囲内で回動可能な第1関節部15と、第2関節部16と、第3関節部17を備えている。
【0020】
例えば、第1アーム部11は、アーム回動用モータ21が回転することにより、第1のアーム部11のアーム枠体30(第1アーム枠体30)が所定角度回動する。これにより、第1アーム部11が回動し、第1アームの先端部に第2関節を介して接続された第2アーム部12及び、第2アーム部12に設けられた第3アーム部13も回動する。
【0021】
第1アーム部11、第2アーム部12及び第3アーム部13には、各種機能素子を設けることができる。図1では、第3アーム部13の先端に機能素子18を設けた例を示している。これらの機能素子が動作し機能するためには、電気信号の交信又は電源又はエアー等の駆動力を供給するため、電気ケーブルまたはエアーチューブ90(以下、「ケーブル90」と称する)を接続することが必要となる。そのため、各関節部15,16,17を経由して、第3アーム13の先端部まで、ケーブル90を配線または配管することが必要になる。
【0022】
配線または配管にあたっては、できるだけ、塵埃を出さないようにするため密閉された空間内でケーブル90を効率的に配線または配管することが望まれる。
【0023】
本発明においては、第1関節部15においては、回動軸20より外側に配管部23を設けて、その中に電気ケーブルまたはエアーチューブ90(以下、「ケーブル90」と称する)を通して第1関節部15の上面から取り出している。取り出されたケーブル90は、固定部25において固定プーリ24に固定された後、湾曲ガイド26を経て第1アーム部11部に沿って第2アーム部12の第2関節部16の方に伸びる。ケーブル90は、固定プーリ24の外側の位置で、アーム側固定部32により第1アーム11に固定される。湾曲ガイドの詳細については、後述するが、湾曲ガイド26は、第1アームが所定の角度で回動する際に、ケーブル90が捻れることなくアーム回動方向にケーブル90を湾曲させるように案内するガイドである。
【0024】
ケーブル90は、第2関節部16の手前で第1アーム枠体30に固定部33により固定された後、さらに第2関節部16の配管部34を介して第2アーム12の上まで持ち上げられる。ここでも第1関節部11と同様に配管部34の出口近くの固定部35により、ケーブル90が固定される。固定されたケーブル90は湾曲ガイド26の横を通過して第2アーム12に沿って第3関節部17の方に配線される。
【0025】
第3関節部17においては、ケーブル90は、第3関節部を立ち上がる前に固定部42により第2アーム部12に固定される。ケーブル90は、その後湾曲ガイド26を経て第3関節部17を立ち上がり、第3アームの先端部の機能素子18まで配線される。
【0026】
図2に第1アーム部11と第1関節部15の部分の一部切り欠き斜視図を示す。図2は、本体が円筒型で複数の関節アームを備えるロボットの一部(第1関節部分)を示している。図2では、分かり易くするためにモータ等の内部構造や詳細部分については捨象して描いている。また、第1アーム枠体30の上側部分(蓋部分)を取り外した状態を示している。
【0027】
基台部70はその上の回転台部60を支えている。回転台部60は、回転台用モータ61により回転可能に支持されており、回転台用モータ61を回転させることにより、第1乃至第3アーム部11乃至13を360度回転させることができる。また、回転台部60には、アーム回動用モータ21が設けられており、アーム回動用モータ21を駆動することにより、第1アーム部を例えば180度等の所定の角度だけ回動させることができる。
【0028】
これらのロボットでは、回転台用モータ61、21を駆動するための電源ケーブル及びアーム部の動作や位置を検知するための各種機能素子やセンサと信号の授受を行うケーブル90が配線されている。これらのケーブルは、電気関係のケーブルに限らず、バキューム等を供給するためのエアーチューブや、光ケーブルの場合もある。これらのロボットがクリーンルーム内は清浄環境化で使用される場合には、ロボットの回転動作やアームの回動動作に伴う塵埃の発生を防止するために、これらのケーブル90はロボットの内部に配線され、内部に負圧がかけられて、ロボットの外に塵埃を排出しないようにしている。
【0029】
図2においても、ケーブル90は、基台部から配管71を介して回転台部60に配線され、一部が回転台部60内で回転部の回転台用モータ61へ接続され、残りがアーム回動用モータ21と、配管部23を介して、第1アーム部11に伸びている。第1アーム部11へ伸びたケーブル90は、さらに第2アームの方へ伸び、第3アーム(エンドエフェクタ)の先端部の機能素子へ接続される。
【0030】
第1アーム部11の第1関節部の上部には、固定プーリ24が設けられ、固定プーリ24の上には、2つの円柱形状の湾曲ガイド26が設けられている。配管部23から第1アームの上の固定プーリ上まで伸びたケーブル90は、ここで水平方向に屈曲された状態で
固定プーリ24に固定される。その後、2つの湾曲ガイド26の間を通り、第2アーム部12に向かって伸びるように配線される。
【0031】
第1アーム部11の構造を、図3を用いて説明する。図3は、第1アーム部15における本発明に関連する要部のみを示す分解斜視図である。図3でも、ケーブル90を示すために、第1アーム枠体30の上側部分(蓋部分)を取り除いた状態を示している。21はモータであり、22はアーム回動用モータ21により回動される回動軸である。回動軸の円周上にアーム支持台14に固定された配管部23が設けられている。この配管部23の中にケーブル90を通して、固定プーリ24の上部までケーブル90を伸ばして行く。
【0032】
図3の中央に示す第1アーム枠体30は、アーム回動用モータ21により回転される回動軸22により、所定の角度だけ回動される。この図では、180度だけ回動されるものとして描いている。第1アーム枠体30の回動軸22の外側には、案内溝37が設けられている。案内溝37には、配管部23が貫通している。案内溝37は、第1アーム枠体30の最大回動角に合わせて形成される。図3では、第1アームの回動角に合わせて、回動軸22の周囲の180度に渡り、案内溝37が形成されている。
【0033】
第1アーム枠体30の上部には、軸受けベアリング31を介して外周に歯を有する歯車状の固定プーリ24が設けられている。固定プーリ24は、図示しない固定部材によりアーム支持台14に固定されている。例えば、アーム支持台14の一部が第1アーム部の上を覆っており、そのアーム支持台14に湾曲ガイド26の上部が固定されている構造としても良い(図示せず)。歯車状の固定プーリ24の周りには歯付きベルト38が取り付けられており、その他端には、第2アーム部に固定された歯付きプーリ43が取り付けられている。この固定プーリ24、歯付きベルト38、歯付きプーリ43は、第1アーム枠体30の内部に納められる。
【0034】
今、アーム回動用モータ21により回動軸22が回転すると、第1アーム枠体30を含む第1アーム部は回動する。しかし、配管部23及び固定プーリ24はアーム支持台14に固定されているので、第1アーム部11と一緒に回転しない。配管部23が固定されていても、第1アーム枠体30に設けられた案内溝37により、第1アーム枠体30は回動可能である。
【0035】
また、固定プーリ24もアーム支持台14に固定されているので、第1アーム枠体30と一緒に回転せず、軸受けベアリング31を介して、第1アーム枠体30だけが回動する。一方、歯付きベルト38は第1アーム枠体30の内部に配置されているので、第1アーム枠体30の回動に伴い歯付きベルト38は、固定プーリの周囲に巻き付いて行く。この歯付きベルト38の巻き付きにより、歯付きベルト38が回転して歯付きプーリ43が回転し、第2のアーム部12が第1のアーム部11とは反対方向に回動する。
【0036】
次に、この第1アーム部11の回動動作に伴うケーブル90の動きを、図4を用いて説明する。図4(a)は、アーム支持台14に対して、第1アーム部11が左右方向のいずれ方向にも回転(回動)していないときのケーブル90の状態を示す斜視図である。いずれもアーム枠体30の上側部分を取り外した状態を示している。図4(b)は、第1アーム部11が左方向に90度回動したときのケーブル90の状態を示す斜視図である。図4(c)は、第1アーム部11が右方向に90度回動したときの、ケーブル90の状態を示す斜視図である。
【0037】
ケーブル90は、配管部23から出た直後に水平方向に曲げられ、固定部25により固定プーリ24に固定される。その後、ケーブル90は、湾曲ガイド26の間を経由して第2アーム部12の方に伸びている。途中、ケーブル90は、第1アーム部11に固定部32により固定される。
【0038】
このような状況下において、図4(b)に示すように第1アーム枠体30が左方向に90度回動すると、固定プーリ24は動かないので、ケーブル90は、湾曲ガイド26の曲面27に接触することにより、回動方向に湾曲される。また、図4(c)に示すように、第1アーム枠体30が右方向に90度回動すると、ケーブルは反対側の湾曲ガイド26の曲面27に接触することにより回動方向に湾曲される。
【0039】
このように、第1アーム枠体30が回動すると、湾曲ガイド26により回動角度に応じてケーブル90が湾曲される。このケーブル90の動きにおいて重要な点は、ケーブル90が捻れるのではなく湾曲する点である。すなわち、アームの回動動作に応じて、ケーブル90が捻れることなく湾曲して回動動作に追従する点である。これにより、ケーブルの捻れを防止することが可能となり、破損の可能性を抑制することができ、かつ、螺旋状の膨らみを防止可能となり、配管内で擦れることによる摩耗を防止可能となる。
【0040】
尚、図4では、固定部25と固定部32との間にケーブル90の余裕を持たせないで固定し、固定プーリ24の中心付近でケーブル90を回動動作に合わせて曲げるような構成を示している。しかし、固定部25と固定部32の間に、ケーブル90に弛みを持たせるようにして固定することにより、湾曲ガイド26によるケーブル90の湾曲を緩やかなカーブを描くように湾曲させることができる。また、2つの湾曲ガイド26の間隔もケーブル90の太さよりも少し太くしてゆるやかなカーブを描くようにしても良い。さらに、湾曲ガイド26の位置は、固定プーリの回転中心よりやや短めの位置、または回転中心近傍が望ましいが、回転中心より離れた位置とすることも可能である。
【0041】
さらに、湾曲ガイド26の形状は円柱形状である必要はないが、湾曲ガイド26のケーブル90と接する面は、滑らかな曲面形状であることが望ましい。この接触面の曲面形状は、曲率半径が徐々に変化するような曲面であっても、一定の曲率半径の曲面であっても良い。しかし、固定部25と固定部32との間にケーブル90の弛みを設けない構成の場合には、固定部25と固定部32のケーブル90の長さが、アーム部の回動により湾曲した場合であっても常に一定となるように、湾曲ガイド26の位置と湾曲ガイドの接触面の曲率とを調整した値とすることが望ましい。
【0042】
以上の説明では、回動動作の主体となる回動アーム上において、ケーブル90が回動アームの回動方向に応じて湾曲するようにした構造を説明した。しかし、これだけではなく、回動アームにケーブル90を供給する前の位置で、湾曲動作を行うようにして、ケーブルの捻れを防止することも可能である。図5を用いて説明する。
【0043】
図5は、図1に示す第3関節部と第3アーム部(エンドエフェクタ)の動きと、それに伴うケーブル90の湾曲状態を示すために、第2アーム部12と第3アーム部13を下側から見た斜視図である。図5(a)は第2アーム部12と第3アーム部13が直線状態のときを示し、図5(b)は右方向に90度回動した状態、図5(c)は左方向に90度回動した状態を示す。
【0044】
ケーブル90は、第2アーム部12の第2アーム枠体40に固定部42により固定されており、第3関節部17の回転体に固定された2つの湾曲ガイド26の間を通過した後、第3関節部17の回転体に固定部52により固定される。固定部52により固定されたケーブル90は垂直に曲げられて配管部51内を貫通し、第3アーム部13の上面で第3アーム枠体50に固定される(図示せず)。その後ケーブル90は第3アーム部13の先端に配置されているセンサ等の機能素子18に接続されている。
【0045】
図5(a)の直線状態では、ケーブルは直線のままである。図5(b)(c)では、第3アーム部13がそれぞれ左右に90度回動しているため、ケーブル90は、湾曲ガイド26により90度湾曲される。このように、回動アームの関節部に挿入する前に、回動アームの回動動作に合わせてケーブル90を湾曲させるよう構成することによっても、ケーブル90の捻れを防止することが可能である。
【0046】
図6に、本発明にかかる湾曲ガイドの変形例を示す。図6のも図5と同様に、回動アームに立ち上げる前に湾曲させる構造を用いて例示している。83は回動アームに固定され、回動アームと連動して動く可動配管部である。81は支持枠81に固定されているケーブル固定部であり、82は支持枠80に固定されている湾曲ガイドである。
【0047】
固定部81により支持枠80に固定されて導入されたケーブル90は、2つの湾曲ガイド82の間を通り、可動配管部83に挿入される。可動配管部83への挿入は挿入口84を介して行われ、ケーブル90はこの挿入口84において、可動配管部83に固定される。この状態で可動配管部83が、回動アームの動きに連動して支持枠80の上を左右に回動すると、図6(b)、図6(c)に示すように、湾曲ガイド82により、回動アームの回動動作似合わせてケーブル90が湾曲される。ケーブル90は固定部81及び挿入口84で固定されているので捻れることはない。
【0048】
湾曲ガイドの他の例として、2つの回転ローラとすることもできる。このようなローラを用いることにより、回動アームの回動動作によりケーブル90と湾曲ガイドとの摺動摩擦を防止し、塵埃の発生や摺動摩擦による摩耗をより確実に防止することが可能となる。
【0049】
また、以上の説明においては、例えば、図4において固定部25と固定部32にケーブル90をしっかりと固定する例を示した。しかし、塵埃の発生や摩耗が重要な問題とならない部分では、固定部32ではケーブル90を緩く固定し、ケーブル90に少したるみを持たせておき、固定部32をケーブル90が摺動可能とするように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】搬送ロボットの回動アーム部分の配線構造に本発明を適用した例を示す断面図(側面)である。
【図2】第1アーム部と第1関節部の部分を示す一部切り欠き斜視図である。
【図3】第1アーム部における本発明に関連する要部のみを示す分解斜視図である。
【図4】第1アームが回転(回動)に応じて、ケーブルがどのように湾曲するかを示す斜視図である。
【図5】図1に示す第3関節部と第3アーム部(エンドエフェクタ)の動きと、それに伴うケーブルの湾曲状態を示すために、第2アーム部と第3アーム部を下側から見た斜視図である。
【図6】本発明にかかる湾曲ガイドの変形例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0051】
10 回動アーム
11 第1アーム部
12 第2アーム部
13 第3アーム部
14 アーム支持台
15 第1関節部
16 第2関節部
17 第3関節部
18 機能素子
20 回動軸
21 アーム回動用モータ22 回動軸
23,34,51 配管部
24 固定プーリ
25,35,32,33,41,52 固定部
26 湾曲ガイド
30 第1アーム枠体
31 軸受けベアリング
37 案内溝
38 歯付きベルト
40 第2アーム枠体
43 歯付きプーリ
50 第3アーム枠体
60 回転台部
61 回転台用モータ
70 基台部
71 配管
80 支持枠
81 ケーブル固定部
82 他の実施例にかかる湾曲ガイド
83 可動配管部
84 挿入口
90 電気ケーブル又はエアーチューブ等(ケーブル)

【出願人】 【識別番号】591213232
【氏名又は名称】ローツェ株式会社
【出願日】 平成18年7月10日(2006.7.10)
【代理人】 【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮


【公開番号】 特開2008−18475(P2008−18475A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−189819(P2006−189819)