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【発明の名称】 歩行ロボット及びその制御方法
【発明者】 【氏名】金 賢 圭

【氏名】盧 慶 植

【氏名】權 雄

【要約】 【課題】歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成し、その生成された歩行パターンによって脚部の駆動部の剛性を調節することで、エネルギー効率の高い歩行を行える歩行ロボット及びその制御方法を提供する。

【構成】複数の脚部と、前記複数の脚部にそれぞれ設けられて各脚部を駆動する駆動部と、前記複数の脚部にそれぞれ設けられて各脚部の駆動状態を検出する検出部と、予め設定された制御因子を用いて歩行パターンを生成する歩行パターン生成部と、前記歩行パターンによって駆動される前記複数の脚部の駆動状態によって前記駆動部の剛性を調節する剛性調節部と、を含んで歩行ロボットを構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の脚部と、
前記複数の脚部にそれぞれ設けられて各脚部を駆動する駆動部と、
前記複数の脚部にそれぞれ設けられて各脚部の駆動状態を検出する検出部と、
予め設定された制御因子を用いて歩行パターンを生成する歩行パターン生成部と、
前記歩行パターンによって駆動される前記複数の脚部の駆動状態によって前記駆動部の剛性を調節する剛性調節部と、を含む歩行ロボット。
【請求項2】
前記剛性調節部は、前記歩行ロボットの重心に基づいて前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて前記駆動部の剛性を調節することを特徴とする請求項1に記載の歩行ロボット。
【請求項3】
前記剛性調節部は、前記歩行パターン生成部で生成された歩行パターンによって前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて各脚部の剛性調節パターンを生成することを特徴とする請求項2に記載の歩行ロボット。
【請求項4】
前記各脚部の駆動状態は、歩行ロボットの荷重を支持する荷重支持段階と、脚部が地面から離れる蹴り出し段階と、スイング段階と、脚部が地面に着地する着地段階と、を含み、
前記剛性調節部は、前記荷重支持段階、蹴り出し段階、スイング段階及び着地段階によって前記駆動部の剛性を調節することを特徴とする請求項1に記載の歩行ロボット。
【請求項5】
前記剛性調節部は、前記スイング段階と着地段階での前記駆動部の剛性を、前記荷重支持段階と蹴り出し段階での前記駆動部の剛性より低く設定することを特徴とする請求項4に記載の歩行ロボット。
【請求項6】
前記歩行パターン生成部は、二つのモデル化されたニューロンを有し、各ニューロン間の相互作用によって振動パターンを生成するニューラル発振器を含み、
前記ニューラル発振器は、前記検出部から前記各脚部の駆動状態に対するデータを受け、前記歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成することを特徴とする請求項1に記載の歩行ロボット。
【請求項7】
前記剛性調節部は、前記歩行パターン生成部で生成された歩行パターンによって各脚部の剛性調節パターンを生成し、
前記剛性調節パターンによって各脚部の剛性を調節することを特徴とする請求項1に記載の歩行ロボット。
【請求項8】
複数の脚部と、各脚部を駆動する駆動部とを含む歩行ロボットの制御方法において、
予め設定された制御因子を用いて歩行パターンを生成し、
前記歩行パターンによって駆動される前記脚部の駆動状態によって各脚部の剛性を調節し、
前記歩行パターンと前記各脚部の剛性によって前記各脚部の制御量を算出し、
前記制御量によって各脚部の駆動を制御することを特徴とする歩行ロボットの制御方法。
【請求項9】
前記剛性調節過程では、前記歩行ロボットの重心に基づいて前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて各脚部の剛性を調節することを特徴とする請求項8に記載の歩行ロボットの制御方法。
【請求項10】
前記剛性調節過程では、前記歩行パターンによって前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて各脚部の剛性調節パターンを生成し、前記剛性調節パターンを用いて各脚部の剛性を調節することを特徴とする請求項9に記載の歩行ロボットの制御方法。
【請求項11】
各脚部の駆動状態を、歩行ロボットの荷重を支持する荷重支持段階と、脚部が地面から離れる蹴り出し段階と、スイング段階と、脚部が地面に着地する着地段階とに区分し、
前記荷重支持段階、蹴り出し段階、スイング段階及び着地段階によって前記駆動部の剛性を調節することを特徴とする請求項8に記載の歩行ロボットの制御方法。
【請求項12】
前記剛性調節過程では、前記スイング段階と着地段階での前記駆動部の剛性を、前記荷重支持段階と蹴り出し段階での前記駆動部の剛性より低く設定することを特徴とする請求項11に記載の歩行ロボットの制御方法。
【請求項13】
各ニューロンの相互作用によって二つのモデル化されたニューロンを有して振動パターンを生成し、前記歩行パターンを生成するニューラル発振器を提供し、
各脚部の駆動状態を検出し、
各脚部の駆動状態に対するデータを前記ニューラル発振器に伝送し、
前記歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成することを特徴とする請求項8に記載の歩行ロボットの制御方法。
【請求項14】
前記剛性調節過程では、
前記歩行パターンによって各脚部の剛性調節パターンを生成し、
前記剛性調節パターンによって各脚部の剛性を調節することを特徴とする請求項8に記載の歩行ロボットの制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行ロボット及びその制御方法に関するもので、より詳しくは、各脚部の歩行状態によって各脚部を駆動する駆動部の剛性を調節し、歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成する歩行ロボット及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気的若しくは磁気的な作用を用いてヒトの動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボット」という。ロボットの語源は、スラブ語の“ROBOTA(奴隷機械)”に由来すると言われている。韓国では、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からであるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボットであった。
【0003】
最近では、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行う動物の身体メカニズムや動作を模した歩行ロボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている。2足直立による歩行は、クローラ式や、4足又は6足式などに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、不整地や障害物など作業経路上に凹凸のある歩行面や、階段や梯子の昇降など不連続な歩行面に対応することができるなど、柔軟な移動作業を実現できるという点で優れている。
【0004】
従来の2足歩行ロボットには、ヒトのような一対の脚部が提供される。上記のような2足歩行ロボットの制御時、歩幅、歩速及び歩行方向などの制御因子が予め設定されると、その設定された制御因子によって各脚部の歩行パターンが生成され、その歩行パターンによって歩行軌跡が決定される。前記決定された歩行軌跡に各脚部が追従するように、各脚部の関節部の現在位置が逆運動方程式から導出され、各関節部が目標位置に移動するように、各関節部に設けられた各駆動部の制御量が計算される。
【0005】
上記のような2足歩行はサーボ制御によって行われる。したがって、2足歩行時、歩行パターンによって決定された歩行軌跡に各脚部が正確に追従するかを検出し、各脚部が歩行軌跡から逸脱する場合、サーボトルクが調節される。すなわち、駆動部に伝達される制御量での逸脱に対応するトルクを調節することで、歩行軌跡を正確に追従するように各脚部が制御される。
【非特許文献1】M.Willianmson、“Neural control of rhythmic arm movements”Neural Networks、vol、11、no.7―8、pp.1379―1394、1988
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の歩行ロボットの制御方法においては、ロボットの歩行時ごとに歩行軌跡が導出され、その歩行軌跡と各脚部の実際位置との誤差が算出され、各脚部の駆動部が歩行軌跡に連続的に追従するようにサーボ制御されることで、消費電力が非常に大きくなるという問題点がある。
【0007】
また、駆動部の連続的な制御によって、歩行ロボットの固有周波数が高くなり、ヒトの自然な歩行動作との差が大きくなることで、歩行が効率的に行われないという問題点がある。
【0008】
また、歩行パターンが、歩行ロボットの固有周波数と関係なしに予め設定された歩幅及び歩速などによって生成されるので、エネルギー消費が大きくなるという問題点がある。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためのもので、その目的は、歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成し、その生成された歩行パターンによって脚部の駆動部の剛性を調節することで、エネルギー効率の高い歩行を行える歩行ロボット及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するための本発明に係る歩行ロボットは、複数の脚部と、前記複数の脚部にそれぞれ設けられて各脚部を駆動する駆動部と、前記複数の脚部にそれぞれ設けられて各脚部の駆動状態を検出する検出部と、予め設定された制御因子を用いて歩行パターンを生成する歩行パターン生成部と、前記歩行パターンによって駆動される前記複数の脚部の駆動状態によって前記駆動部の剛性を調節する剛性調節部と、を含む。
【0011】
また、前記剛性調節部は、前記歩行ロボットの重心に基づいて前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて前記駆動部の剛性を調節することを特徴とする。
【0012】
また、前記剛性調節部は、前記歩行パターン生成部で生成された歩行パターンによって前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて各脚部の剛性調節パターンを生成することを特徴とする。
【0013】
また、前記各脚部の駆動状態は、歩行ロボットの荷重を支持する荷重支持段階と、脚部が地面から離れる蹴り出し段階と、スイング段階と、脚部が地面に着地する着地段階と、を含み、前記剛性調節部は、前記荷重支持段階、蹴り出し段階、スイング段階及び着地段階によって前記駆動部の剛性を調節することを特徴とする。
【0014】
また、前記剛性調節部は、前記スイング段階と着地段階での前記駆動部の剛性を、前記荷重支持段階と蹴り出し段階での前記駆動部の剛性より低く設定することを特徴とする。
【0015】
また、前記歩行パターン生成部は、二つのモデル化されたニューロンを有し、各ニューロン間の相互作用によって振動パターンを生成するニューラル発振器を含み、前記ニューラル発振器は、前記検出部から前記各脚部の駆動状態に対するデータを受け、前記歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成することを特徴とする。
【0016】
また、前記剛性調節部は、前記歩行パターン生成部で生成された歩行パターンによって各脚部の剛性調節パターンを生成し、前記剛性調節パターンによって各脚部の剛性を調節することを特徴とする。
【0017】
上述した目的を達成するための本発明に係る歩行ロボットの制御方法は、複数の脚部と、各脚部を駆動する駆動部とを含む歩行ロボットの制御方法において、予め設定された制御因子を用いて歩行パターンを生成し、前記歩行パターンによって駆動される前記脚部の駆動状態によって各脚部の剛性を調節し、前記歩行パターンと前記各脚部の剛性によって前記各脚部の制御量を算出し、前記制御量によって各脚部の駆動を制御することを特徴とする。
【0018】
また、前記剛性調節過程では、前記歩行ロボットの重心に基づいて前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて各脚部の剛性を調節することを特徴とする。
【0019】
また、前記剛性調節過程では、前記歩行パターンによって前記脚部の底部の変位と前記脚部の端部の変位を用いて各脚部の剛性調節パターンを生成し、前記剛性調節パターンを用いて各脚部の剛性を調節することを特徴とする。
【0020】
また、各脚部の駆動状態を、歩行ロボットの荷重を支持する荷重支持段階と、脚部が地面から離れる蹴り出し段階と、スイング段階と、脚部が地面に着地する着地段階とに区分し、前記荷重支持段階、蹴り出し段階、スイング段階及び着地段階によって前記駆動部の剛性を調節することを特徴とする。
【0021】
また、前記剛性調節過程では、前記スイング段階と着地段階での前記駆動部の剛性を、前記荷重支持段階と蹴り出し段階での前記駆動部の剛性より低く設定することを特徴とする。
【0022】
また、各ニューロンの相互作用によって二つのモデル化されたニューロンを有して振動パターンを生成し、前記歩行パターンを生成するニューラル発振器を提供し、各脚部の駆動状態を検出し、各脚部の駆動状態に対するデータを前記ニューラル発振器に伝送し、前記歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成することを特徴とする。
【0023】
また、前記剛性調節過程では、前記歩行パターンによって各脚部の剛性調節パターンを生成し、前記剛性調節パターンによって各脚部の剛性を調節することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る歩行ロボット及びその制御方法によると、自然な歩行に近い高効率の歩行を行えるという効果がある。また、歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンが形成されるので、エネルギー効率の高い歩行を行えるという効果がある。
【0025】
さらに、歩行時に駆動部の剛性を調節することで、歩行ロボットの固有周波数を低下できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好適な実施例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施例に係る歩行ロボットの脚部及び駆動部を概略的に示した図である。図1に示すように、歩行ロボットの脚部及び駆動部は、腰関節部18を通して上体部分(図示せず)に連結される。大腿関節の駆動部10a〜b,12a〜bは、旋回方向、x軸方向及びz軸方向に各脚部を移動する。例えば、旋回方向移動のための大腿関節の駆動部10a〜bを駆動することで、歩行ロボットの歩行方向が調節される。さらに、膝関節の駆動部14a〜bと足関節の駆動部16a〜bを駆動することで、各脚部の位置が調節される。
【0028】
各脚部の全ての関節の駆動部は、制御部50によって制御される。図2は、本発明の一実施例に係る歩行ロボットを示した制御ブロック図である。歩幅、歩速及び歩行方向などの制御因子が設定されると、歩行パターン生成部20は、その制御因子に対応する歩行パターンを生成し、生成された歩行パターンに対応する所定の周波数を有する位相信号を出力する。歩行パターンは、歩行の初期段階のみならず、歩行中にも実時間で生成される。出力された位相信号は、各脚部の駆動状態を示すもので、例えば、歩行ロボットの重心に基づいて各脚部の底部の変位(z軸上の変位)と各脚部の端部の変位(x軸上の変位)を示す。また、歩行パターン生成部20は、各駆動部の検出された駆動状態によって、出力された位相信号を調整し、歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成する。これに対しては、後ほどで詳細に説明する。
【0029】
歩行パターン生成部20で生成された歩行パターンが剛性調節部25に伝送されると、剛性調節部25は、歩行パターンによって導出される各脚部の駆動状態によって剛性を調節する。歩行軌跡に正確に追従するためには、脚部の実際の位置と、決定された歩行軌跡との間の誤差が最小化されるべきで、その結果、誤差を補償するために、強い力が駆動部(駆動モータ部)40に印加される。したがって、駆動モータ部40の位置は、高い周波数を有して歩行軌跡に沿って変動する。このような状態は、脚部の関節部に高い弾性のコイルばねを設けたことと同じ原理であり、フックの法則に基づいてコイルばねの変形のために強い力が必要となるので、各脚部の関節部は力の平衡位置に置かれ、コイルばねの変形時にも、コイルばねが極微細な範囲内で迅速に振動するようになる。一般的に、上記のような状態は、剛性の高い状態と言われる。
【0030】
上記のような剛性の高い状態とは異なり、自然で効率の高い歩行を行うために各脚部の剛性が適切に調節されることで、ヒトは歩行動作を自然に行えるようになる。例えば、一つの脚部がスイング動作をするとき、他の脚部はヒトの荷重(重さ)を支持すべきであるが、このように荷重を支持する脚部は、高い剛性を維持すべきである。また、脚部が地面から離れた後、膝関節を基準にして脹脛部がスイングすると、重力と慣性の平衡状態でも各脚部が歩行軌跡から大いに逸脱しないので、スイングする脚部の剛性が低下する。このように各脚部の駆動状態によって各脚部の剛性を調節することで、駆動モータ40のサーボ制御量が減少し、高効率の歩行が可能になる。
【0031】
各脚部の駆動状態に対応する剛性の調節は、多様な形態で行われる。その一例として、歩行段階を複数の段階(例えば4段階)に分け、実験(この実験は、一種のチューニング過程であり、ロボットのスペックによって変化する)を通して各段階ごとに最適の剛性を算出し、算出された最適の剛性を各段階に与える、量子化された剛性制御方法を提供する。
【0032】
図4は、剛性調節のために区分された歩行時の各脚部の駆動状態を示した図である。図4に示すように、右側の脚部が歩行段階にある場合、左側の脚部は荷重支持段階にある。歩行段階は、蹴り出し段階、スイング段階及び着地段階を含む。荷重支持段階での各脚部は、荷重を支持するために高い剛性を維持すべきである。また、各脚部の初期移動が蹴り出し段階で固定されるので、蹴り出し段階での各脚部は、決定された歩行軌跡に追従するように非常に高い剛性を維持すべきである。その後、重力と慣性によって各脚部がスイング及び着地する場合にも問題にならないので、剛性はスイング段階や着地段階で低くまたは非常に低く維持される。スイング段階での剛性は低いレベルに維持され、着地段階での剛性は非常に低いレベルに維持されることが好ましい。荷重支持段階での剛性は、蹴り出し段階での剛性と同じであるかそれより高く設定され、スイング段階での剛性は、着地段階での剛性と同じであるかそれより低く設定される。
【0033】
他の例としては、各脚部の歩行軌跡が歩行パターンによって算出される剛性制御方法を提供し、各脚部の剛性は、歩行軌跡のx軸またはz軸上の距離を用いて連続的に調節される。この制御方法は、上述した各脚部の駆動状態による制御方法に比べて、エネルギー効率を上昇できるが、制御過程が複雑であるという短所を有する。
【0034】
図5は、歩行軌跡のx軸及びz上の距離を用いて各脚部の剛性が連続的に調節される制御方法において、時間の経過による剛性調節パターンを示すグラフである。図5に示した剛性調節パターンは、x軸上の距離を考慮してz軸上の距離に反比例するという特性を有する。このような剛性調節パターンは、実験を通して得られるもので、ロボットのスペックによって多様に変化される。
【0035】
制御部50は、歩行パターンと剛性調節部25で調節された剛性を受けて歩行軌跡を決定し、逆運動方程式を計算することで各関節部の駆動モータ部40の駆動量を算出する。算出された駆動量によって、制御部50は、駆動モータドライバー30にモータ制御信号を伝送し、制御部50からのモータ制御信号に応答して、駆動モータドライバー30は駆動モータ部40を駆動する。検出部45は、各脚部に設けられて駆動モータ部40の駆動状態(位置及び駆動トルクなど)を検出し、検出された値を歩行パターン生成部20に伝送し、歩行パターンによる位相信号を調整する。
【0036】
図3は、歩行パターン生成部の一実施例のニューラル発振器を示した図である。図3に示すように、ニューラル発振器は、二つのモデル化されたニューロンを含み、二つのニューロンは、inhibition(A)によって互いに連結され、各ニューロンはinhibition(B)を有する。ニューラル発振器は、inhibition(A)及び(B)を通して歩行ロボットの固有周波数に合う(引き込み(entrainment))歩行パターン(発振パターン)を生成する。ヒトの実際の歩行パターンと類似した自然な歩行パターンを形成するためには、歩行ロボットの固有周波数を低いレベルに維持する必要がある。本発明の制御方法を用いて歩行時の剛性を適切に調節することで、歩行ロボットの固有周波数が低くなり、ニューラル発振器の引き込み(entrainment)が可能になるので、結果として、自然な歩行パターンが形成され、エネルギー効率も高くなる。ニューラル発振器に対しては、引用文献に開示されているので、これに対する説明は省略する。ニューラル発振器を歩行制御に適用することで、剛性が適切に調節され、自然な歩行動作の固有周波数に合う歩行パターンが形成される。
【0037】
図6は、本発明の一実施例に係る歩行ロボットの制御方法を示したフローチャートである。まず、歩幅、歩速及び歩行方向などの制御因子が設定・入力される(S610)。歩行パターン生成部20は、制御因子と駆動部の駆動状態のフィードバックデータを受け、歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成する(S620)。剛性調節部25は、生成された歩行パターンによって剛性調節パターンを生成する(S630)。制御部50は、歩行パターンと剛性調節パターンを受け、逆運動方程式を用いて各関節部の駆動モータの制御量を算出する(S640)。モータ駆動部30は、制御量を受け、剛性調節パターンを考慮して各関節部の駆動モータ40の駆動トルクを算出する(S650)。検出部45は、各駆動モータ40の位置及び駆動トルクなどの駆動状態を検出し、検出された値を歩行パターン生成部20に伝送する(S660)。その結果、歩行パターン生成部20は、歩行ロボットの固有周波数に合う歩行パターンを生成するようになる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施例に係る歩行ロボットの脚部及び駆動部を概略的に示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る歩行ロボットを概略的に示した制御ブロック図である。
【図3】歩行パターン生成部の一実施例のニューラル発振器を示した図である。
【図4】剛性調節のために区分された歩行時の各脚部の駆動状態を示した図である。
【図5】歩行パターンによる各脚部の駆動状態及び剛性調節パターンを示したグラフである。
【図6】本発明の一実施例に係る歩行ロボットの制御方法を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10a〜b、12a〜b 大腿関節の駆動部
14a〜b 膝関節の駆動部
16a〜b 足関節の駆動部
18 腰関節部
20 ニューラル発振器
25 剛性調節部
45 検出部
50 制御部
【出願人】 【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【出願日】 平成19年6月1日(2007.6.1)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦

【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介

【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重


【公開番号】 特開2008−12657(P2008−12657A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−147146(P2007−147146)