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【発明の名称】 小型移動ロボット
【発明者】 【氏名】小林 研吾

【氏名】矢代 裕之

【要約】 【課題】人が通れないような狭隘部、配管内を移動可能なほど小型で、かつ不整地、階段等を自由に移動する移動ロボットを提供する。

【構成】本体12、左右の走行車輪20、および伸縮アーム32を有する伸縮アーム装置30を備える。走行車輪20は、走行用モータ14により回転駆動されるウォームギヤ22と、ハウジング24と、弾性を有する薄肉のリング状部材である複数のウォームホイールリング26と、ハウジングとウォームギヤ又は本体を排他的に連結するクラッチ28とを備える。クラッチ28でハウジングとウォームギヤを連結して、走行車輪全体を回転駆動し回転軸に交差する方向に移動し、クラッチ28を切替えてハウジングと本体を連結し、ウォームホイールリングの半径方向内側部分を軸線方向に駆動して、回転軸の軸線方向に移動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、該本体の両側に設けられ同一線上の回転軸を中心に回転駆動される左右の走行車輪と、前記本体内に内蔵され前記回転軸に直交して伸縮可能な伸縮アームを有する伸縮アーム装置とを備え、伸縮アームが走行面と接触して本体の回転を防止しながら走行車輪で走行することを特徴とする小型移動ロボット。
【請求項2】
前記走行車輪は、本体に内蔵された走行用モータにより前記回転軸を中心に回転駆動されるウォームギヤと、該ウォームギヤを回転可能に支持するハウジングと、弾性を有する薄肉のリング状部材であって半径方向内側部分が前記ウォームギヤと歯合し半径方向外側部分が本体より外側まで放射状に延びる複数のウォームホイールリングと、ハウジングとウォームギヤ又は本体を排他的に連結するクラッチとを備え、
ハウジングとウォームギヤを連結して、走行車輪全体を回転駆動し回転軸に交差する方向に移動し、
ハウジングと本体を連結して、ウォームホイールリングの半径方向内側部分を軸線方向に駆動して、回転軸の軸線方向に移動する、ことを特徴とする請求項1に記載の小型移動ロボット。
【請求項3】
前記走行車輪は、複数のウォームホイールリングの周方向間に設けられた複数の分割車輪を有し、各分割車輪の内方部分はハウジングに固定され、その外周面はウォームホイールリングの外側部分より内方に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の小型移動ロボット。
【請求項4】
前記伸縮アーム装置は、伸縮アームの末端部を巻取り/巻戻しする電動巻取りドラムと、伸縮アームの先端部に取り付けられたカメラとを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の小型移動ロボット。
【請求項5】
前記カメラ近傍の伸縮アームの外面に、外部のエッジ部に引っかかる突起を有する、ことを特徴とする請求項4に記載の小型移動ロボット。
【請求項6】
前記伸縮アームは、幅両端が接合された2枚の弾性ベルトからなり、各弾性ベルトは、平板状につぶれて電動巻取りドラムに巻き取られ、巻戻し時には、弾性で直線状に伸びかつ外側に凸の曲げ剛性の高い断面形状となる、ことを特徴とする請求項4に記載の小型移動ロボット。
【請求項7】
前記本体は、さらに、バッテリと、走行用モータ及び電動巻取りドラムを制御し、外部と双方向通信をする制御基板とを内蔵する、ことを特徴とする請求項1に記載の小型移動ロボット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、配管内、不整地、階段等を移動でき、警備及び災害救助等に役立てることができる小型移動ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
災害救助等に役立てることができる小型移動ロボットとして、配管内を移動できる管内移動装置や、不整地を移動できる警備及び災害救助用ロボットなど、種々の形式の移動ロボットが既に提案されている(例えば特許文献1,2)。
【0003】
特許文献1の「管内移動装置」は、口径の異なる配管に対応して配管内を円滑に移動できることを目的とし、図10に示すように、モータ58の駆動軸57を前後に突出させてウォームギヤ50をそれぞれ設け、このウォームギヤ50に、弾性を有する薄肉のウォームホイールリング56を、定位置で回転するように噛合させて、少なくとも2輪駆動構造の移動機構体52を構成したものである。
移動機構体52は、給電ケーブルに所要の配列ピッチで組み付け、その前後端に、端子55が引かれるとONになるスイッチ57a,57bを取り付け、相前後する移動機構体52の対向するスイッチ57a,57bの端子55間にワイヤ53を接続し、最先端の移動機構体52の前部にセンサを取り付け、細径配管内に挿入してモータ58を駆動するようになっている。
【0004】
特許文献2の「警備及び災害救助用ロボット」は、防犯と災害救助とを目的とし、図11に示すように、不整地走行可能な車体67と、該車体上に配置した発電装置と、該車体上に配置したセンサ62、監視カメラ61、無線装置66、犯人識別弾発射装置63及び/または粘着ネット発射装置68とを備え、発電装置を電源としてセンサによって検知した物体を監視カメラで認識し、その物体が犯人であるときには、犯人識別弾発射装置から犯人識別弾及び/または粘着ネット発射装置から粘着ネットを発射するとともに、警報を発するものである。
【0005】
【特許文献1】特開平8−327605号公報、「管内移動装置」
【特許文献2】特開2005−282455号公報、「発電装置とその発電装置を使用した警備及び/または災害救助用ロボット」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1の移動ロボットは、配管内は移動できるが、不整地や階段等を移動できない問題点があった。また、特許文献2の移動ロボットは、不整地走行はできるが、配管内の移動はできない問題点があった。
また、その他にも種々の形式の移動ロボットが提案されてはいるが、配管内、不整地、階段等を自由に移動でき、人が近寄れないような災害現場を遠隔操作で看視して災害救助等に役立てることができる小型移動ロボットは従来なかった。
さらに、実際の災害救助等では、災害現場まで人力で運搬可能であり人が近寄れないような災害現場では人力で投げ込むことができるほど小型軽量であり、かつ投げ込みや落下等の衝撃に耐えるほど耐衝撃性能が高い小型移動ロボットが要望されていた。
同様に、警備及び監視用ロボットにおいても従来のロボットは、大型なため侵入者に容易に気付かれ逃亡を許す可能性が高かった。また、小型のものは、平坦地のみしか移動できず、移動性能が低かった。
【0007】
本発明は、上述した要望を満たすために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、配管内、不整地、階段等を自由に移動でき、人が近寄れないような災害現場を遠隔操作で看視して災害救助等に役立てることができる小型移動ロボットを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、災害現場では人力で投げ込むことができるほど小型軽量であり、かつ投げ込みや落下等の衝撃に耐えるほど耐衝撃性能が高い小型移動ロボットを提供することにある。
さらに、警備現場では、容易に侵入者に気付かれず、遠隔操縦による監視が可能な小型移動ロボットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、本体と、該本体の両側に設けられ同一線上の回転軸を中心に回転駆動される左右の走行車輪と、前記本体内に内蔵され前記回転軸に直交して伸縮可能な伸縮アームを有する伸縮アーム装置とを備え、伸縮アームが走行面と接触して本体の回転を防止しながら走行車輪で走行することを特徴とする小型移動ロボットが提供される。
【0009】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記走行車輪は、本体に内蔵された走行用モータにより前記回転軸を中心に回転駆動されるウォームギヤと、該ウォームギヤを回転可能に支持するハウジングと、弾性を有する薄肉のリング状部材であって半径方向内側部分が前記ウォームギヤと歯合し半径方向外側部分が本体より外側まで放射状に延びる複数のウォームホイールリングと、ハウジングとウォームギヤ又は本体を排他的に連結するクラッチとを備え、
ハウジングとウォームギヤを連結して、走行車輪全体を回転駆動し回転軸に交差する方向に移動し、
ハウジングと本体を連結して、ウォームホイールリングの半径方向内側部分を軸線方向に駆動して、回転軸の軸線方向に移動する。
【0010】
また、前記走行車輪は、複数のウォームホイールリングの周方向間に設けられた複数の分割車輪を有し、各分割車輪の内方部分はハウジングに固定され、その外周面はウォームホイールリングの外側部分より内方に位置する。
【0011】
また、前記伸縮アーム装置は、伸縮アームの末端部を巻取り/巻戻しする電動巻取りドラムと、伸縮アームの先端部に取り付けられたカメラとを備える。
【0012】
また、前記カメラ近傍の伸縮アームの外面に、外部のエッジ部に引っかかる突起を有する。
【0013】
また、前記伸縮アームは、幅両端が接合された2枚の弾性ベルトからなり、各弾性ベルトは、平板状につぶれて電動巻取りドラムに巻き取られ、巻戻し時には、弾性で直線状に伸びかつ外側に凸の曲げ剛性の高い断面形状となる。
【0014】
また、前記本体は、さらに、バッテリと、走行用モータ及び電動巻取りドラムを制御し、外部と双方向通信をする制御基板とを内蔵する。
【発明の効果】
【0015】
上記本発明の小型移動ロボットは、本体、左右の走行車輪及び伸縮アーム装置の3つの構成部材からなり、糸車のように、伸縮アームが走行面と接触して本体の回転を防止しながら走行車輪で走行するので、基本的な構成部材が少なく、小型化が可能である。
【0016】
また、前記走行車輪が、ウォームギヤ、ハウジング、複数のウォームホイールリング、及びクラッチを備え、ハウジングとウォームギヤを連結して、走行車輪全体を回転駆動し回転軸に交差する方向に移動し、ハウジングと本体を連結して、ウォームホイールリングの半径方向内側部分を軸線方向に駆動して、回転軸の軸線方向に移動する構成により、クラッチ切替だけで、糸車のように回転軸に交差する方向に移動することも、回転軸の軸線方向に移動することもできる。
また、ウォームホイールリングは、弾性を有する薄肉のリング状部材であるため、半径方向にはたわんでサスペンション機能を有し、かつ回転方向には剛性が高く、不整地や段差、階段等のエッジに引っかかりやすく、乗り越え性能が高い。
また、ウォームホイールリングがたわむことにより、配管内等の細長い空間内を移動することが可能である。さらに、配管内の狭隘な空間に弾性リングを押し付けることにより摩擦力を発生し、鉛直方向に移動することも可能になる。
従ってこの構成により、配管内、不整地、階段等を自由に移動でき、かつ投げ込みや落下等の衝撃に耐える耐衝撃性能を備えることができる。
【0017】
また、伸縮アーム装置が、伸縮アームの末端部を巻取り/巻戻しする電動巻取りドラムと、伸縮アームの先端部に取り付けられたカメラとを備えることにより、さらに伸縮アームを伸ばすことにより先端のカメラで障害物を越えた箇所の画像を見ることができる。
【0018】
また、伸縮アームが、幅両端が接合された2枚の弾性ベルトからなり、各弾性ベルトは、電動巻取りドラムに平板状につぶれて巻き取られ、巻戻し時には、弾性で直線状に伸びかつ外側に凸の曲げ剛性の高い断面形状となる構成により、巻き付け時は、屈曲性が高いが、伸展時は、断面が円弧に曲がり剛性が高くなる構造をもつ。
従って、伸縮可能な伸縮アームを有する伸縮アーム装置を小型軽量にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0020】
図1は、本発明の小型移動ロボットの全体構成図であり、(A)は正面図、(B)はA−A矢視図である。
この図に示すように、本発明の小型移動ロボット10は、本体12、左右の走行車輪20、および伸縮アーム装置30を備える。
左右の走行車輪20は、本体12の両側に設けられ、同一線上の回転軸Z−Zを中心に回転駆動される。
伸縮アーム装置30は、本体12内に内蔵され、回転軸Z−Zに直交して伸縮可能な伸縮アーム32を有する。
【0021】
図2は、本発明の装置の面上移動形態を示す図である。
上述した構成により、この図に示すように、伸縮アーム32を伸ばした状態で、左右の走行車輪20を同じ方向に回転させることにより、回転軸Z−Zに交差する方向に移動することができる。
この面上移動形態において、走行車輪20の回転の反作用により本体12は反対方向に回転力を受ける。伸縮アーム32は、走行面1と接触してこの反作用による本体12の回転を防止する機能を有する。従って、本発明の小型移動ロボット10は走行車輪全体を回転駆動して回転軸Z−Zに交差する方向に移動することができる。
【0022】
図3は、図1の小型移動ロボットの断面構成図であり、図4は、図3のA−A断面図である。
図3および図4において、走行車輪20は、ウォームギヤ22、ハウジング24、複数のウォームホイールリング26、およびクラッチ28を備える。
【0023】
ウォームギヤ22は、本体12に内蔵された走行用モータ14により回転軸Z−Zを中心に回転駆動される。
ハウジング24は、本体12の軸方向両端部に位置し、ウォームギヤ22を回転可能に支持する。
【0024】
複数(この例では4つ)のウォームホイールリング26は、弾性を有する薄肉のリング状部材である。このウォームホイールリング26の半径方向内側部分はウォームギヤ22と歯合し、半径方向外側部分は本体12より外側まで放射状に延びる。またウォームホイールリング26は、弾性リング状部材にスリットが入った薄い金属又は樹脂であり、外力により自由に変形する。
なお、ウォームホイールリング26はこの図では楕円形であるが、外力を受けない状態では弾性によりほぼ円形に復帰するのがよい。
また、ウォームホイールリング26の半径方向内側部分をウォームギヤ22に向けて弾性的に押し付ける付勢装置27を備える。
【0025】
クラッチ28は、ハウジング24とウォームギヤ22を連結/開放する第1クラッチ28aと、ハウジング24と本体12を連結/開放する第2クラッチ28bとからなる。第1クラッチ28aと第2クラッチ28bは、いずれか一方のみを排他的に連結するようになっている。
【0026】
また、走行車輪20は、複数のウォームホイールリング26の周方向間に設けられた複数の分割車輪29を有する。各分割車輪29の内方部分は、ハウジング22に固定され、その外周面はウォームホイールリング26の外側部分より内方に位置する。
分割車輪29は、ウォームホイールリング26が大きくたわむ場合に、走行面または管内面と接触してハウジング22を支持し走行車輪全体の回転を円滑にする機能を有する。
【0027】
上述した構成により、第1クラッチ28aによりハウジング24とウォームギヤ22を連結し、第2クラッチ28bによりハウジング24と本体12を開放することにより、走行用モータ14により走行車輪全体を回転駆動し、図2に示したように回転軸Z−Zに交差する方向に移動することができる。
【0028】
図5は、本発明の装置の配管内移動形態を示す図である。
上述した構成において、第1クラッチ28aによりハウジング24とウォームギヤ22を開放し、第2クラッチ28bによりハウジング24と本体12を連結することにより、走行用モータ14によりウォームギヤ22とウォームホイールリング26の螺合を介して、ウォームホイールリング26の半径方向内側部分を軸線方向に駆動して、回転軸Z−Zの軸線方向に移動することができる。
なお、配管内移動時には、伸縮アーム32を配管2に干渉しないように短く縮めておる。
【0029】
図6は、図3のB−B断面図(A)とその部分断面図である。
図3および図6に示すように、伸縮アーム装置30は、電動巻取りドラム34とカメラ36を備える。
電動巻取りドラム34は、電動機を内蔵し、伸縮アーム32の末端部を巻取り/巻戻しする。カメラ36は、監視用のCCDカメラであり、伸縮アーム32の先端部に取り付けられている。カメラ36は、視角の広い高解像度カメラであり、固定焦点又は自動焦点であるのがよい。
【0030】
図6(B)(C)に示すように、伸縮アーム32は、幅両端が接合された2枚の弾性ベルト32aからなる。各弾性ベルト32aは、図6(C)に示すように電動巻取りドラム34に平板状につぶれて巻き取られる。また、図6(B)に示すように
巻戻し時には、弾性で直線状に伸びかつ外側に凸の曲げ剛性の高い断面形状となる。
すなわち、伸縮アーム32は、コンベックス(巻取り式メジャー)の金属バネを2つ合わせた構造をもち、巻き付け時は、屈曲性が高いが、伸展時は、断面が円弧に曲がり、剛性が高くなる構造をもつ。
従って、2枚の弾性ベルト32aを合わせていることから伸展時はどちら側からの曲げモーメントに対しても強い構造をもつ。
【0031】
図6(A)に示すように、伸縮アーム32はさらに、カメラ近傍の外面に、外部のエッジ部に引っかかる突起37を有する。
【0032】
図7は、本発明の装置の階段移動形態を示す図である。
図2に示したように、伸縮アーム32を床1に押し付け、左右の走行車輪20を回転することにより推進力を発生し、階段3の手前まで移動する。このとき、上述したように第1クラッチ28aは接続し、第2クラッチ28bを開放する。
図7において、階段手前で左右の走行車輪20を前進から後進方向に回転させると、反動で伸縮アーム32が階段側に起き上がる。先端のカメラ36の画像を見ながら、伸縮アーム32を伸展し、階段上面の高さまできたら、伸縮アーム32を階段エッジに接触させ、巻き取ると、エッジにアーム表面の突起37が引っかかり、さらに巻き取ると車体(小型移動ロボット)を階段上部まで吊り上げることができる。
これを繰り返して階段を登る。また、第1クラッチ28aを開放し、第2クラッチ28bを接続すると、弾性リング(ウォームホイールリング26)がウォームギヤ22によりロボット長手方向に回転し、ロボット全体も移動する。
【0033】
図8は、本発明の装置による障害物を越えた箇所の画像を監視する形態を示す図である。
この図に示すように障害物4がある場合でも、伸縮アーム32を伸ばすことにより先端のカメラ36で障害物4を越えた箇所の画像を見ることができる。
【0034】
図9は、災害現場における本発明の装置の使用形態を示す図であり、(A)は災害現場に配管内を通して搬入する形態、(B)は人力で投げ込んで搬入する形態を示している。
この図に示すように、災害現場で、救助隊員が近寄れないような現場で、短いパイプ5内に納めた本発明のロボット10をパイプごと投げ込み、或いは、通気孔6を通してロボット10を現場に進入させることにより、被災者の有無や状況を確認することができる。
図9(A)において配管内の狭隘な空間に弾性リング(ウォームホイールリング26)を押し付けることにより摩擦力を発生し、鉛直方向に移動することが可能になる。
【0035】
図3において、本体12は、さらに、バッテリ16と制御基板18を内蔵する。
バッテリ16は各機器に必要な電力を供給する。
制御基板18は、走行用モータ14及び電動巻取りドラム34を制御し、外部と双方向通信をする。
この構成により、本発明のロボット10を遠隔制御することができる。
【0036】
上述したように、本発明の小型移動ロボットは、以下の構成を有する。
(1) 走行車輪20がウォームギヤ32により回転する弾性リング(ウォームホイールリング26)を有する。また、先端に小型カメラ36を有し、自由に伸縮する伸縮アーム32を備える。
(2) 弾性リングとクラッチ28により平坦地では、糸車方式で移動が可能である。弾性リングは重量方向にはたわんでサスペンション機能をもつが、回転方向には剛性が高く、階段のエッジに引っかかりやすく、乗り越え性能が高い。
また、クラッチの切替により弾性リングをリング円周方向に回転することにより、狭隘で垂直な配管内を移動することが可能。
さらに伸縮アームを階段や段差のエッジに引っ掛けることにより本体を吊り上げ、段差を登る。また、アーム先端のカメラ画像を見ること、容易に操縦可能となっている。
【0037】
この構成により、弾性リングをウォームギヤにより駆動することにより、配管内等の細長い空間内を移動することが可能である。またウォームギヤと弾性リングをクラッチで固定することにより、従来の糸車式ロボットのように平坦地を移動することが可能となる。弾性リングはサスペンション機能を併せもち、落下に対する耐衝撃性をもつ。
【0038】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の小型移動ロボットの全体構成図である。
【図2】本発明の装置の面上移動形態を示す図である。
【図3】図1の小型移動ロボットの断面構成図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の装置の配管内移動形態を示す図である。
【図6】図3のB−B断面図とその部分断面図である。
【図7】本発明の装置の階段移動形態を示す図である。
【図8】本発明の装置による障害物を越えた箇所の画像を監視する形態を示す図である。
【図9】本発明の装置の使用形態を示す図である。
【図10】特許文献1の「管内移動装置」の模式図である。
【図11】特許文献2の「警備及び災害救助用ロボット」の模式図である。
【符号の説明】
【0040】
1 走行面、2 配管、3 階段、4 障害物、5 パイプ、6通気孔、
10 小型移動ロボット、12 本体、14 走行用モータ、
16 バッテリ、18制御基板、
20 走行車輪、22 ウォームギヤ、24 ハウジング、
26 ウォームホイールリング、28 クラッチ、
28a 第1クラッチ、28b 第2クラッチ、
30 伸縮アーム装置、32 伸縮アーム、32a 弾性ベルト、
34 電動巻取りドラム、36 カメラ、37 突起
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
【出願日】 平成18年7月4日(2006.7.4)
【代理人】 【識別番号】100097515
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 実

【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴

【識別番号】100136700
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 俊博


【公開番号】 特開2008−12607(P2008−12607A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−184209(P2006−184209)