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【発明の名称】 産業ロボット
【発明者】 【氏名】赤川 正寿

【氏名】鳥越 康夫

【氏名】伊東 輝樹

【氏名】坂井 隆史

【要約】 【課題】主に上向きの作業を行い、前後左右方向に限られた空間に複数のロボットを稠密設置可能な、干渉域の少ない省スペースな、かつモータ・減速機への負荷を低減することができ、モータ・減速機容量を小さくすることが可能なアーム構造を有する産業ロボットを提供。

【構成】固定ベース1上に第1水平軸aの回りに回転自在に支持された第1垂直アーム2、第1垂直アーム2の先端に第1水平軸aと直交する第2水平軸bの回りに回転自在に支持された第2垂直アーム3、第2垂直アーム3上に支持された軸方向に直線移動可能な第3垂直アーム4及び第3垂直アーム4の上に支持された手首機構5を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定ベース上に第1水平軸の回りに回転自在に支持された第1垂直アームと、前記第1垂直アームの先端に第1水平軸と直交する第2水平軸の回りに回転自在に支持された第2垂直アームと、前記第2垂直アーム上に支持された軸方向に直線移動可能な第3垂直アームと、前記第3垂直アーム上に支持された手首機構とを有することを特徴とする産業ロボット。
【請求項2】
前記第1水平軸の回転中心と前記第2水平軸の回転中心と前記手首機構の第1手首軸の回転中心が、同一点上で交わることを特徴とする請求項1に記載の産業ロボット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主に上向きの作業を行い、前後左右方向に限られた空間に複数のロボットを稠密設置可能な、干渉域の少ない省スペースな産業ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の垂直多関節ロボットは、例えば、図5に示すようなベース上に垂直軸のまわりに旋回可能に支持された旋回軸である第1軸、第1軸上に第1水平軸のまわりに回転可能に支持された上腕である第2軸、第2軸上に第1水平軸に平行な第2水平軸のまわりに回転可能に支持された下腕である第3軸、第3軸上に支持された3軸の手首機構の6軸からなり、6軸の各アームを動作させる構造になっている。ロボットが上向きの作業姿勢をとる場合、第2軸・第3軸の複合動作が必要である。そのため、図5に示すように第2軸・第3軸の動作によりロボット上腕部の干渉域や手首部も含めたロボット全体の干渉域が増大してしまうので、結果として実際には狭い場所では動作できす、ロボット複数を稠密に設置することが困難といった課題があった。また、ロボットの上腕と下腕の姿勢が水平に近くなり、重力の影響を大きく受けて、第2軸・第3軸への負荷が大きくなり、モータ・減速機などの機械要素が大きくなってしまう、あるいは減速機の寿命が短くなるといった問題があった。本出願人が提案した特許文献1では、水平多関節型マニピュレータの構造に関する技術が開示されているが、主に上向きの作業を行うときは、アームの旋回による干渉域が大きいため、左右方向に狭い空間への設置や複数ロボットの稠密設置が出来ないという課題があった。
【特許文献1】特開平11−216692号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、主に上向きの作業を行い、前後左右方向に限られた空間に複数のロボットを稠密設置可能な、干渉域の少ない省スペースな、かつモータ・減速機への負荷を低減することができ、モータ・減速機容量を小さくすることが可能なアーム構造を有する産業ロボットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このため本発明によると、固定ベース上に第1水平軸の回りに回転自在に支持された第1垂直アームと、前記第1垂直アームの先端に第1水平軸と直交する第2水平軸の回りに回転自在に支持された第2垂直アームと、前記第2垂直アーム上に支持された軸方向に直線移動可能な第3垂直アームと、前記第3垂直アーム上に支持された手首機構とを有することを特徴とする産業ロボットによって上記本発明の課題を解決した。
【発明の効果】
【0005】
本発明では、固定ベース上に第1水平軸の回りに回転自在に支持された第1垂直アームと、第1垂直アームの先端に第1水平軸と直交する第2水平軸の回りに回転自在に支持された第2垂直アームと、第2垂直アーム上に支持された軸方向に直線移動可能な第3垂直アームと、第3垂直アーム上に支持された手首機構とを有するので、従来の産業ロボットの旋回軸、上腕及び下腕といったアーム構造における、アームの旋回による干渉域の増大すること及び上腕及び下腕のアーム動作による前後左右方向の干渉域の増大することがないため、旋回軸、上腕及び下腕の干渉域を大幅に減少させ、前後左右方向に狭いスペースの限られた空間に複数のロボットを稠密に設置することが可能となり、かつ、係る構成によれば、前後及び左右方向の動作に必要な第1軸および第2軸の動作量を最小にすることができるため、モータ・減速機への負荷を低減することができ、モータ・減速機容量を小さくすることが可能なアーム構造を有する産業ロボットを提供するものとなった。
【0006】
好ましくは、前記第1水平軸の回転中心と前記第2水平軸の回転中心と前記手首機構の第1手首軸の回転中心が、同一点上で交わるようにすることで、アームの旋回による干渉域及び上腕及び下腕のアーム動作による前後左右方向の干渉域を最小にすることができ、かつモータ・減速機への負荷を低減することができ、モータ・減速機容量を最小にすることが可能なアーム構造を有する産業ロボットを提供するものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施形態の産業ロボットを図1乃至図4を参照して説明する。図1(a)は本発明の実施形態の産業ロボットの上面図で(b)のP矢視上面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(b)右側面図で(b)のQ矢視右側面図、図2は図1(c)の左上からみた斜視図、図3(a)、(b)はそれぞれ、図2の産業ロボットの異なる作動姿勢を示す斜視図、図4は前後左右方向に狭いスペースの限られた空間に複数の図2のロボットを稠密に設置した状態を示す斜視図である。図5は従来の垂直多関節ロボットの干渉域を示す側面図である。
【0008】
本発明の実施形態の産業ロボットは、図1(a)、図2で示すように、固定ベース1上に第1水平軸aの回りに回転自在に支持された第1垂直アーム2と、第1垂直アーム2の先端に第1水平軸aと直交する第2水平軸bの回りに回転自在に支持された第2垂直アーム3と、第2垂直アーム3上に支持された軸方向に直線移動可能な第3垂直アーム4と、第3垂直アーム4の上に支持された手首機構5とを有する。手首機構5は第1手首軸d、第2手首軸e及び第3手首軸fの3軸で構成される。図1乃至図4の実施形態の産業ロボットでは、第1垂直アーム2の第1水平軸a、第2垂直アーム3の第2水平軸b及び第3垂直アーム4の上に支持された手首機構5の第1手首軸dの各回転中心が同一点g(図3)上で直交しているが、第1垂直アーム2の第1水平軸aと第2垂直アーム3の第2水平軸bをオフセットしてもよく、これにより、水平方向に所望の直線移動可能な第3垂直アーム4の位置を得ることができ、同様に、第2垂直アーム3の第2水平軸bと第3垂直アーム4の上に支持された手首機構5の第1手首軸dをオフセットしてもよく、これにより、水平方向に所望の手首機構5の位置を得ることができる。
【0009】
第1垂直アーム2上に、第1垂直アーム2を駆動する第1軸モータ6が取り付けられ、第2垂直アーム3の上に、第2垂直アーム3を駆動する第2軸モータ7が取り付けられ、第1軸モータ6、第2軸モータ7が回転すると、それぞれ図示しないギヤ、減速機を介して、それぞれ第1垂直アーム2、第2垂直アーム3を回転させる。第2垂直アーム3の上に、第3垂直アーム4を駆動するための第3軸モータ8が取り付けられ、第3軸モータ8が回転すると、図示しないギヤ、ボールネジを介して第3直動軸に沿って第3垂直アーム4が直動される。第2垂直アーム3と第3垂直アーム4の間には、配線引回し装置12が付いており、第3垂直アーム4の動きに同期して移動される。
【0010】
第3垂直アーム4上に、手首機構5が取付いており、手首機構5は第1手首軸d、第2手首軸e及び第3手首軸fを有する。さらに、第3垂直アーム4上には、第1手首軸d、第2手首軸e、第3手首軸fを駆動するための手首第1軸モータ9、手首第2軸モータ10及び手首第3軸モータ11が取付けられ、手首第1軸モータ9、手首第2軸モータ10及び手首第3軸モータ11が回転すると、それぞれ図示しないギヤ、減速機を介して手首機構5を構成する第1手首軸d、第2手首軸e及び第3手首軸fを動作する。第1手首軸dは回転、第2手首軸eは曲げ、第3手首軸fは回転する機構となっている。
【0011】
本発明の実施形態の産業ロボットでは、固定ベース1上に第1水平軸aの回りに回転自在に支持された第1垂直アーム2と、第1垂直アーム2の先端に第1水平軸aと直交する第2水平軸bの回りに回転自在に支持された第2垂直アーム3と、第2垂直アーム3上に支持された軸方向に直線移動可能な第3垂直アーム4と、第3垂直アーム4の上に支持された手首機構5とを有するので、従来の産業ロボットの旋回軸、上腕及び下腕といったアーム構造における、アームの旋回による干渉域の増大すること及び上腕及び下腕のアーム動作による前後左右方向の干渉域の増大することがないため、旋回軸、上腕及び下腕の干渉域を大幅に減少させ、前後左右方向に狭いスペースの限られた空間に複数のロボットを稠密に設置することが可能となり、かつ、係る構成によれば、前後及び左右方向の動作に必要な第1軸および第2軸の動作量を最小にすることができるため、モータ・減速機への負荷を低減することができ、モータ・減速機容量を小さくすることが可能なアーム構造を有する産業ロボットを提供するものとなった。
【0012】
図1乃至図4の実施形態の産業ロボットでは、gは第1水平軸と第2水平軸と第1手首軸の交点を示し、第1手首軸dの回転中心は、図3に示すように第1水平軸aの回転中心及び前記第2水平軸bの回転中心とロボット姿勢に関係無く同一点gにて交わる。第1垂直アーム2の第1水平軸a、第2垂直アーム3の第2水平軸b及び第3垂直アーム4の上に支持された手首機構5の第1手首軸dの各回転中心が同一点g上で直交していることにより、アームの旋回による干渉域及び上腕及び下腕のアーム動作による前後左右方向の干渉域を最小にすることができ、かつモータ・減速機への負荷を低減することができ、モータ・減速機容量を最小にすることが可能なアーム構造を有する産業ロボットを提供するものとなった。
以上述べた実施形態の産業ロボットの手首機構5は、回転軸−曲げ軸−回転軸のインライン構造となっているが、ロボットの用途によっては、回転軸のみで構成するオフセット構造でもよい。また、直動軸は図示しないボールネジで駆動しているが、ラック−ピニオンで駆動してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は本発明の実施形態の産業ロボットの上面図で(b)のP矢視上面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(b)右側面図で(b)のQ矢視右側面図
【図2】図1(c)の左上からみた斜視図。
【図3】(a)、(b)はそれぞれ、図2の産業ロボットの異なる作動姿勢を示す斜視図。
【図4】前後左右方向に狭いスペースの限られた空間に複数の図2のロボットを稠密に設置した状態を示す斜視図である。
【図5】従来の垂直多関節ロボットの干渉域を示す側面図。
【符号の説明】
【0014】
1:固定ベース、2:第1垂直アーム、3:第2垂直アーム、4:第3垂直アーム
5:手首機構、a:第1水平軸、b:第2水平軸、c:第3直動軸、d:第1手首軸
g:第1水平軸と第2水平軸と第1手首軸の交点
【出願人】 【識別番号】000005197
【氏名又は名称】株式会社不二越
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100077997
【弁理士】
【氏名又は名称】河内 潤二


【公開番号】 特開2008−827(P2008−827A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−169791(P2006−169791)