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【発明の名称】 工具袋
【発明者】 【氏名】松浦 政晃

【氏名】蔵尾 暢美

【要約】 【課題】電柱の腕金にも固定できるようにして、工具を常に取り出しやすい所望の位置にセットできるようにする。

【解決手段】袋本体19の開口端部から外方に延出される延出部17を設け、延出部17に形成される孔18に対して上下方向にスライド可能なスライド部材20を孔18に挿通し、スライド部材20の少なくとも下端部に、孔18の周縁部に下方から係合して孔18からの抜けを防止する係止部材22を設け、スライド部材20を下方に降ろした状態で、袋本体19の背面及び延出部17により安全帯Aを囲んで掛着できるよう構成すると共に、孔18から引き出された状態で、袋本体19及び延出部17を安全帯Aから離脱できるよう構成し、さらに、スライド部材20の上端部に、電柱の腕金Cや足場ボルトD、足場の骨材Eに引っ掛けるための引っ掛け部材23を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安全帯(A)、電柱の腕金(C)、電柱の足場ボルト(D)、足場の骨材(E)などの被掛着部材に掛脱可能に構成される工具袋であって、袋本体(19)の開口端部から外方に延出される延出部(17)が設けられると共に、該延出部(17)に形成される孔(18)に対して上下方向にスライド可能なスライド部材(20)が孔(18)に挿通され、該スライド部材(20)は、少なくとも下端部に、孔(18)の周縁部に下方から係合して孔(18)からの抜けを防止する係止部材(22)が設けられ、且つ下方に降ろされた状態で、袋本体(19)の背面及び延出部(17)により安全帯(A)を囲んで掛着できるよう構成されると共に、上方に引き出された状態で、袋本体(19)を安全帯(A)から離脱できるよう構成され、さらに、スライド部材(20)の上端部に、電柱の腕金(C)、電柱の足場ボルト(D)、足場の骨材(E)などの被掛着部材に引っ掛けるための引っ掛け部材(23)が設けられてなることを特徴とする工具袋。
【請求項2】
袋本体(19)の閉塞端部に被掛止部材(12)が設けられ、袋本体(19)及び引き出されたスライド部材(20)により、電柱の腕金(C)、電柱の足場ボルト(D)、足場の骨材(E)などの被掛着部材を囲んで掛着できるよう、引っ掛け部材(23)と被掛止部材(12)とを連結する連結部材(30)が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の工具袋。
【請求項3】
安全帯(A)、電柱の腕金(C)、電柱の足場ボルト(D)、足場の骨材(E)などの被掛着部材に掛脱可能に構成される工具袋であって、上記被掛着部材に捲回できる程度、もしくは被掛着部材に対して挿脱可能な環状体を形成できる程度の長さを有し、一端部が袋本体(19)に固着されると共に、互いの他端部同士が着脱可能に構成される少なくとも一対の紐状体(40,45)(42,42)が設けられてなることを特徴とする工具袋。
【請求項4】
袋本体(19)に、上記紐状体(40,45)(42,42)を挿脱できる紐通し部材(120)が設けられてなることを特徴とする請求項3に記載の工具袋。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が使用する際に、取り出しやすく且つ挿入しやすい位置で工具を取り出すことができる工具袋に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に知られている工具袋としては、安全帯に対して挿脱可能なベルト通しが背面に設けられた袋本体を備えており、例えば作業者が工具を取り出す際に取り出しやすい位置に袋本体を移動させて取り出している。この場合、袋本体が安全帯に対して移動自在であるため、作業者の作業姿勢によっては、袋本体が作業者の手の届きにくいところへ移動してしまう場合がある。
【0003】
そこで、このような問題を解消すべく、安全帯に挿通されている袋本体を、作業しやすい所望の位置で略固定できるように構成された工具袋が公知になっている(例えば特許文献1)。この工具袋は、平断面が略V字形状を呈した固定部が袋本体の背面の両側に設けられており、該固定部の各折曲片に、安全帯を挿通するための挿通孔が形成され、該挿通孔の開口周縁部に、安全帯の表面に係止するエッジが形成され、該エッジによって、作業しやすい所望の位置に袋本体を移動させることができ、作業者の作業姿勢によって袋本体の位置がずれることがなく、所望の位置で略固定できるようになっている。
【特許文献1】実用新案登録第3110145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記公報の工具袋は、安全帯に対しての使い勝手はよくなったものの、工具袋の使い良さをより向上させようと、安全帯から取り外して、例えば既設されている電柱の腕金や足場に使用されている骨材などの被掛着部材に掛着しようとした場合、該被掛着部材に掛着させるための手段が備えられておらず、使用範囲が限定されてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、作業者が身につける安全帯だけではなく、作業現場に既設されている、例えば電柱の腕金、電柱の足場ボルト、足場の骨材などの被掛着部材にも固定できるようにして、工具を常に取り出しやすい所望の位置にセットできるよう、袋本体を作業環境に応じて移設できる工具袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明に係る工具袋は、安全帯A、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材に掛脱可能に構成される工具袋であって、袋本体19の開口端部から外方に延出される延出部17が設けられると共に、該延出部17に形成される孔18に対して上下方向にスライド可能なスライド部材20が孔18に挿通され、該スライド部材20は、少なくとも下端部に、孔18の周縁部に下方から係合して孔18からの抜けを防止する係止部材22が設けられ、且つ下方に降ろされた状態で、袋本体19の背面及び延出部17により安全帯Aを囲んで掛着できるよう構成されると共に、上方に引き出された状態で、袋本体19を安全帯Aから離脱できるよう構成され、さらに、スライド部材20の上端部に、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材に引っ掛けるための引っ掛け部材23が設けられてなることを特徴とする。
【0007】
かかる構成によれば、スライド部材20を下方に降ろした状態においては、袋本体19の背面、延出部17、スライド部材20の正面により安全帯Aをコ字形状に囲むことができ、工具袋を安全帯Aに掛着できるようになる。また、スライド部材20を孔18から上方に引き出した状態においては、安全帯Aを囲んでいた囲みの一部が開放されるようになり、袋本体19を安全帯Aから離脱できるようになる。
【0008】
また、引っ掛け部材23を設けることで、スライド部材20を引き出した状態において、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材に引っ掛けることができ、工具袋をより広範囲に移設できる。
【0009】
また本発明の工具袋は、袋本体19の閉塞端部に被掛止部材12を設け、袋本体19、引き出されたスライド部材20により、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材を囲んで掛着できるよう、引っ掛け部材23と被掛止部材12とを連結する連結部材30を設けるような構成を採用することもできる。
【0010】
かかる構成によれば、袋本体19、スライド部材20,連結部材30によって、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材を囲繞する大きな環状体が形成されることになるため、大形の被掛着部材に対応できると共に、被掛着部材の形状に対して接触面積の大きい環状体を形成することができ、工具袋の掛着範囲をより一層広げることができ、しかも、被掛着部材に対してより確実に工具袋を掛着できるようになる。つまり、被掛着部材の種類に関係なく、工具袋からの工具の出し入れを安定した状態で行うことができる。
【0011】
なお、連結部材30としては、紐、チェーン、ワイヤ、針金、可撓性を有する板材のいずれであってもよい。形状や大きさ、素材は特に限定されるものではなく、要は、被掛着部材に掛着できるよう環状体を形成できればよい。
【0012】
また、本発明の工具袋は、安全帯A、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材に掛脱可能に構成される工具袋であって、上記被掛着部材に捲回できる程度、もしくは被掛着部材に対して挿脱可能な環状体を形成できる程度の長さを有し、一端部が袋本体19に固着されると共に、互いの他端部同士が着脱可能に構成される少なくとも一対の紐状体40,45、42,42が設けられてなることを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、少なくとも一対の紐状体40,45、42,42の他端部を接続すれば、少なくとも一つの環状体が形成されるようになり、該環状体に、安全帯A、電柱の腕金C、電柱の足場ボルトD、足場の骨材Eなどの被掛着部材が挿脱されて、工具袋を簡単に吊設することができる。
【0014】
例えば一対の紐状体40,45を複数本設け、一端部を袋本体19に固着すると共に、互いの他端部同士を着脱可能に設ければ、各紐状体40,45によって形成される環状体に上記被掛着部材が挿脱可能になり、工具袋を所望の位置に吊設することができる。一対の幅広の紐状体40,45を工具袋の開口端部の中央部に設けるようにすれば、バランスよく工具袋を吊り下げることができる。また、この幅広の紐状体40,45を硬質の素材で作製すれば、吊り下げても、工具の自重によって工具袋の開口形状が変形することなく、工具の出し入れが容易に行える。
【0015】
また、本発明によれば袋本体19に、紐状体40,45、42,42を挿脱できる紐通し部材120を設けるような構成を採用することができる。
【0016】
かかる構成によれば、紐状体40,45、42,42を紐通し部材120に繰り返し挿通させることで、複数の環状体を形成できる一方、工具袋を環状体の一部の構成要素として取り入れることもできる。つまり、紐状体40,45、42,42で形成される環状体の補強手段となる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、袋本体の開口端部に延出部を形成すると共に、該延出部に孔を形成し、該孔にスライド部材を上下方向にスライド可能に設けるようにしたので、スライド部材を下方へ降ろしたり、上方へ引き出したりすることによって、安全帯に対して容易に掛脱できる。さらに、スライド部材の上端部に、電柱の腕金や足場ボルト、足場の骨材などの被掛着部材に掛着できる引っ掛け部材を設けるようにしたので、工具を常に取り出しやすい所望の位置に移設できる。
【0018】
また、捲回できる程度もしくは環状体を形成できる程度の長さを有する紐状体を設けるようにしたので、被掛着部材の大きさや形状に影響されることなく工具袋を掛着できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る工具袋について、図1〜図13を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
まず、本実施形態1の工具袋を説明するにあたり、柱上作業時に使用される工具袋を例にとって説明することになるが、まず、工具袋が掛着される掛着部材としての安全帯の構成について説明する。
【0020】
この安全帯Aは、図1に示すように、一端部にバックル2を有するベルト1と、該ベルト1に挿通された、ベルト1よりも幅広の腰当て3と、ベルト1に取り付けられたリング4に係脱可能なフック付き命綱5とから構成されている。
【0021】
つぎに本実施形態1の工具袋について説明する。該工具袋Bは、図2に示すように、平板状の吊り下げ部10と、該吊り下げ部10の前面に設けられた複数の工具挿入部15と、各工具挿入部15の前方を覆うよう、吊り下げ部10の側端部にその周縁部が固着された袋状部16と、吊り下げ部10の上端部から後方に延出された延出部17と、吊り下げ部10、袋状部16、延出部17より形成された袋本体19と、延出部17に形成された長孔18に対して上下方向にスライド自在に設けられたスライド部材20とから構成されている。
【0022】
吊り下げ部10は、正面視矩形状を呈し、被掛着部材に掛着した状態において略直立した状態で吊り下げられる。この場合、吊り下げ部10及び袋状部16の素材としては、吊り下げられた状態、載置された状態のいずれであっても工具を挿脱しやすいよう、形状をある程度維持できる硬質樹脂製、皮革製、芯材が内挿された板材を使用するのがよい。
【0023】
そして、吊り下げ部10の背面において、安全帯Aのベルト1の幅寸法に対応する位置に、樋形状のガイド部11が吊り下げ部10の横寸法に沿って設けられ、ベルト1の下縁部がガイド部11によってガイドされて円滑に挿通されるようになっている。袋本体19を上方に引き抜こうとしてもガイド部11がベルト1の下縁部に当接して引き抜きが防止される。
【0024】
さらに、吊り下げ部10の下端部の両側に、伸縮自在なゴム紐を環状にして取り付けられた被掛止部材12が設けられている。この被掛止部材12は、後述する、スライド部材20の上係止部材21と被掛止部材12とを連結する連結部材としての比較的短い長さの吊り下げ用紐30が挿通されたり、該吊り下げ用紐30の両端部に設けられたフック31,31が係脱したりするようになっている(図4参照)。なお、吊り下げ用紐30の使用態様については後述する。
【0025】
工具挿入部15は、上部開口がプラス用及びマイナス用ドライバのビットの直径よりも大きく、各ドライバの把持部よりも小さくなるよう、帯状体15aが複数の円錐状(円筒状)になるよう、吊り下げ部10の前面に固着されている。これによって、各ドライバのビットが下向きに挿入されると共に、各ドライバの把持部が上方に突出することになり、各ドライバが帯状体15aから容易に取り出せるようになる。
【0026】
延出部17は、幅方向中央に長さ方向に沿って、スライド部材20を上下方向にスライドさせるための長孔18が形成されている。そして、吊り下げ部10の上端部と同一の長さ寸法を有すると共に、スライド部材20よりも若干大きい幅寸法を有している。また長孔18の開口縁部には、スライド部材20が円滑に出退できるよう補強部材が設けられている(図示せず)。
【0027】
スライド部材20は、正面視略矩形状を呈し、吊り下げ部10に平行するよう延出部17の長孔18から上下方向にスライド可能に設けられ、上端部に、長孔18の開口縁部に係脱可能な上係止部材21が設けられると共に、下係止部材22が設けられ、スライド部材20の長孔18からの抜けを防止している。そして、スライド部材20が下方に降ろされた状態において、上係止部材21は、延出部17の長孔18から上方に突出し、下係止部材22は、吊り下げ部10の下端部の側方に位置している。なお、本実施形態1においては、スライド部材20は、手動によりスライドされるが、引っ張りバネによって下方向に常に付勢されるようにして半自動にしてもよい。なお、スライド部材20としては、例えば平板状、矩形C字形状のいずれであってもよく、延出部17の中央のみ、左右の両側に設けられてもよく、形状、大きさ、個数は限定されるものではない。
【0028】
また、スライド部材20の上端部に、矩形C字形状の引っ掛け部材23が設けられ、該引っ掛け部材23は、自在継手24によって回動自在に支持されると共に、開口端部が、閉方向に常に弾性付勢された係止杆25によって開閉可能に閉塞されている。そして、図2に示すように、引っ掛け部材23に指を引っ掛けて、スライド部材20を出し入れする。
【0029】
つぎに使用態様について説明する。まず図1の安全帯Aに工具袋Bを掛着する場合、図3に示すように、スライド部材20を下方に降ろした状態で、吊り下げ部10とスライド部材20とが、安全帯Aのベルト1の上側を跨るよう挿入して引っ掛けられ、吊り下げ部10の背面,延出部17の下面,スライド部材20の正面とで形成されるコ字形状の囲みに安全帯Aのベルト1が位置すると共に、スライド部材20の背面側に安全帯Aの腰当て3が位置した状態になる。この際、上係止部材21及び下係止部材22が腰当て3の側面に当接することになるので、ベルト1への掛着状態が維持される。また、ガイド部11がベルト1の下端部の下方に位置するので、ベルト1に対して袋本体19が位置決めされる。
【0030】
また、掛着位置を変更したい場合、又はベルト1から取り外す場合は、引っ掛け部材23に指を引っ掛けてスライド部材20を上方に引き出すことによって、ベルト1の背面側が開放されるようになるので、ベルト1に対する掛着状態が解除されるようになり、ベルト1から容易に移動させたり、取り外したりできる。
【0031】
つぎに電柱の腕金Cに工具袋を掛着する場合、図4に示すように、工具袋Bの延出部17の長孔18からスライド部材20を上方に引き出して、下係止部材22,22を長孔18の周縁部に下方から係合させると共に、スライド部材20を水平方向にして角筒状の腕金Cの上面に跨るようにして当接載置する。この状態で、引っ掛け部材23と被掛止部材12とを吊り下げ紐30で連結し、腕金Cを囲む環状体を形成する。なお、確実に掛着するために腕金Cの周面に捲回するようにしてもよい。
【0032】
そして、上述したように、吊り下げ紐30の両端部には、図5(イ)、(ロ)に示すような矩形C字形状のフック31、35のいずれかが設けられており、フック31は、上記引っ掛け部材23と同様に、閉方向に弾性付勢された回動自在の係止杆32が設けられ、フック35は、閉方向に弾性付勢された出退自在の係止杆36が設けられている。
【0033】
つぎに電柱の足場ボルトDに工具袋Bを掛着する場合、図6に示すように、スライド部材20を上方に引き出すと共に、下係止部材22,22を長孔18の周縁部に下方から係合させ、この状態で、引っ掛け部材23の係止杆25を開方向に押圧して、該引っ掛け部材23の開口端部を開放する。この状態で、引っ掛け部材23を足場ボルトDの軸部に引っ掛ける。
【0034】
(実施形態2)
つぎに実施形態2につき、図7を参照して説明する。同図において、図2と同一符号は同一もしくは相当するものを示し、異なる点は、工具袋Bにおいて、ガイド部11、延出部17、スライド部材20がなく、しかも、ゴム紐からなる紐通し部材12の代わりに、図2の引っ掛け部材(自在継ぎ手なし)23と同様に構成された紐通し部材120が吊り下げ部10の下端部の両側に取り付けられ、さらに、被掛着部材に捲回できる程度、もしくは被掛着部材に対して挿脱可能な環状体を形成できる程度の長さを有する長尺の紐状体40と、該紐状体40に着脱可能な短尺の紐状体45とが設けられている点であり、各紐状体40,45は、それぞれの一端部が吊り下げ部10に固着されると共に、互いの他端部が着脱できるよう雄コネクタ41及び雌コネクタ46が設けられている。なお、図示していないが、長尺の紐状体40は長さ調整するための調整部材が設けられているものとする。
【0035】
つぎに使用態様について説明する。まず安全帯Aに工具袋Bを掛着する場合、図8(イ)に示すように、紐状体40の長さを短く調整した後、長尺の紐状体40を上方から下方へ、紐通し部材120に通した後、上方に引き上げて短尺の紐状体45の雌コネクタ46と、長尺の紐状体40の雄コネクタ41とを接続し、吊り下げ部10と紐状体40の環状体とによって形成される隙間Hに安全帯Aのベルト1を挿通する。
【0036】
つぎに腕金Cに工具袋Bを掛着する場合、図8(ロ)に示すように、紐状体40の長さを大きくするよう調整した後、上記と同様に、紐通し部材120に紐状体40を通すと共に、長尺の紐状体40のコネクタ41を短尺の紐状体45のコネクタ46に接続し、これによって環状体を形成し、吊り下げ部10と環状体との隙間50に腕金Cを挿通する。なお、腕金Cに捲回する場合は、吊り下げ部10を腕金Cに当接した状態で、上記環状体を形成する。
【0037】
また、図8(ハ)に示すように、紐通し部材120を通すことなく、腕金Cの周面に、長尺の紐状体40を下方から上方に巻き締められるよう捲回した後、長尺の紐状体40のコネクタ41を短尺の紐状体45のコネクタ46に接続するようにしてもよい。
【0038】
さらに、図9に示すように、同一長さの紐状体42を一対設けて、各紐状体42の一端部を吊り下げ部10の上端部の両側に固着し、互いの他端部を接続できるよう雄コネクタ41及び雌コネクタ46を設けるようにしてもよい。この場合、一対の紐状体42,42を接続して形成される環状体によって被掛着部材に掛着してもよいし、少なくともいずれか一方の紐状体42を被掛着部材に捲回した後、互いの他端部を接続するようにしてもよい。
【0039】
(その他の実施形態)
なお、本発明は、上記いずれの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。なお、図10〜図13において、図2と同一符号は同一もしくは相当するものを示すものとし、異なる点のみを説明する。
【0040】
例えば、図10(イ)、(ロ)に示すように、一端部にフック51aが取り付けられた幅広の紐状体51と、該紐状体51を巻き取るためのリール52と、該リール52の下端部に固着され、紐状体51のフック51aが係脱可能な係止リング53とを備えた掛着手段50を、吊り下げ部10の背面部の両側に取り付けるようにしてもよい。
【0041】
そして、図10(ハ)に示すように、工具袋Bの延出部17を電柱の腕金Cに当接し、この状態で紐状体51をリール52から引き出して、紐状体51を腕金Cに捲回した後、紐状体51のフック51aを係止リング53に係合させて、工具袋Bを腕金Cに吊設する。
【0042】
また、図11(イ)、(ロ)に示すように、延出部17自体を伸縮部材55にし、該伸縮部材55に面ファスナ56aを取り付けると共に、吊り下げ部10の背面に、該面ファスナ56aに着脱可能な面ファスナ56bを固着してもよく、安全帯Aに捲着する場合には、安全帯Aの腰当て3を覆うようにして、延出部17aを軽く引っ張る程度に捲回する。腕金Cに捲回する場合は、延出部17aを強く引っ張るようにして捲回する。
【0043】
また、図12(イ)、(ロ)に示すように、工具袋Bの吊り下げ部10に、足場などに使用されている角管に対して着脱可能なクリップ60を設けると共に、クリップ60に長孔18を形成してスライド部材20を出し入れできるようにする。なお、安全帯Aに対しては、図1に示すスライド部材20を下方に降ろした状態にして安全帯Aのベルト1に掛着させる。
【0044】
また、図13(イ)、(ロ)に示すように、工具袋Bの吊り下げ部10と、延出部17とに細長い板状のマグネット65を複数設けるようにしてもよい。そして、安全帯Aに対しては、図13(イ)に示すように、ベルト1の表裏を捲回するようにして、ベルト1の下縁部から臨出するマグネット65同士を磁着させる。一方、足場の骨材(角管)Eに対しては、図13(ロ)に示すように、骨材Eの周面に吊り下げ部10のマグネット65、及び延出部17のマグネット65を当接させて磁着させる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態1に係る工具袋が掛着される安全帯の構成を示した図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る工具袋を示した斜視図である。
【図3】図2の工具袋を安全帯に実装状態を示した斜視図である。
【図4】図2の工具袋を電柱の腕金に実装した状態を示した側面図である。
【図5】(イ)、(ロ)はフックの形状を示した図である。
【図6】図2の工具袋を電柱の足場ボルトに実装した状態を示した斜視図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る工具袋を示した斜視図である。
【図8】(イ)は図7の工具袋を安全帯に実装状態を示した側面図、(ロ)は腕金に実装した状態を示した側面図、(ハ)は腕金に実装した他の状態を示した側面図である。
【図9】図7の工具袋の変形例を示した斜視図である。
【図10】(イ)は巻き取りリールを利用した、その他の実施形態の工具袋を示した側面図、(ロ)は図10(イ)の平面図、(ハ)は腕金に実装状態を示した側面図である。
【図11】(イ)は伸縮自在の面ファスナを利用した工具袋を示した側面図、(ロ)は腕金に実装状態を示した側断面図である。
【図12】(イ)はクリップを利用した工具袋を示した側面図、(ロ)は図12(イ)の平面図である。
【図13】(イ)はマグネットを利用した工具袋を安全帯のベルトに実装した状態の側面図、(ロ)はマグネットを利用した工具袋を足場の骨材に実装した状態の側面図である。
【符号の説明】
【0046】
1…ベルト、2…バックル、3…腰当て、4…リング、5…命綱、10…吊り下げ部、11…ガイド部、12…被掛止部材,120…紐通し部材、15…工具挿入部、15a…帯状体、16…袋状部、17…延出部、18…長孔、19…袋本体、20…スライド部材、21…上係止部材、22…下係止部材、23…引っ掛け部材、24…自在継手、25…係止杆、30…吊り下げ用紐(連結部材)、31,35,51a…フック、32,36…係止杆、40,42,45,51…紐状体、41…雄コネクタ、46…雌コネクタ、50…掛着手段、52…リール、53…係止リング、55…面ファスナ、60…クリップ、65…マグネット、A…安全帯、B…工具袋、C…腕金、D…足場ボルト、E…骨材、H…隙間
【出願人】 【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
【出願日】 平成18年10月16日(2006.10.16)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇

【識別番号】100114421
【弁理士】
【氏名又は名称】薬丸 誠一

【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭

【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉


【公開番号】 特開2008−93815(P2008−93815A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2006−281450(P2006−281450)