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【発明の名称】 リング体保持具
【発明者】 【氏名】島 顕侑

【要約】 【課題】複数個のリング体が多段となって保持されている場合においても、必要なリング体のみを取り出すことができ、また作業者がリング体を取り出したり、リング体を保持したりするのも簡単に素早く行えるリング体保持具を提供する。

【構成】枠体1にリング体2の出入口3を設け、この出入口3の端部近辺を弾性変形可能部4とし、リング体2をこの出入口3から出し入れ自在として、枠体1に複数のリング体2を保持できるようにしている。前記枠体1には装着部5を設けたものとすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体(1)にリング体(2)の出入口(3)を設け、この出入口(3)の端部近辺を弾性変形可能部(4)とし、リング体(2)をこの出入口(3)から出し入れ自在として、枠体(1)に複数のリング体(2)を保持できるようにしたことを特徴とするリング体保持具。
【請求項2】
前記枠体(1)に装着部(5)を設けたことを特徴とする請求項1記載のリング体保持具。
【請求項3】
前記装着部(5)を枠体(1)の長辺部(1a)に設けたことを特徴とする請求項2記載のリング体保持具。
【請求項4】
前記装着部(5)を枠体(1)の短辺部(1b)に設けたことを特徴とする請求項2記載のリング体保持具。
【請求項5】
前記リング体(2)を色付のビニールテープとしたことを特徴とする請求項1記載のリング体保持具。
【請求項6】
前記出入口(3)を、枠体(1)の長辺部(1a)の略中央辺りに設け、この長辺部(1a)の略中央辺りにまで複数のリング体(2)を保持させたことを特徴とする請求項1記載のリング体保持具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、電気工事等に使用するビニールテープ類のようなリング体を保持して、作業者が腰等に取り付けておくことのできるリング体保持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のリング体保持具は、例えば図13に示されるように、吊下部11と、この吊下部11の一端部に設けられ、リング体12の中央空間12aの最大内寸法よりも大きく形成されて、リング体12の下面に当接して、このリング体12を保持する保持部13を備えたものとしている。そして、前記保持部13は、リング体12をこの保持部13から引抜き可能とすべく、前記リング体12を引くことにより前記中央空間12aの最大内寸法よりも小さく弾性変形し得るように形成されたものとしている(特許文献1)。
【0003】
このように構成された従来のリング体保持具では、保持部13に保持されているリング体12を取り外すには、図14に示された状態から、リング体12を引き抜くと、リング体12の下面に当接していた保持部13は、リング体12の引き抜き力によって、その長さがリング体12の中央空間12aの最大内寸法と同等になるまで弾性変形させられる。そして、保持部13の両端部は、図15に示されるように、リング体12の中央空間12aの内周面に弾接した状態となって、保持部13からリング体12が引き抜かれるとしている。また、引き抜き後においては、弾性変形していた前記保持部13は、図16に示されるように、原形状に復元するとしている。
【0004】
よって、この従来のリング体保持具は、片方の手でリング体12を引き抜くことができると共に複数個のリング体12が多段となって保持されている場合においても、その下段のものから一個ずつ順次引き抜くことができるとしている。
【特許文献1】特開2004−9264号公報(第3頁、図1、3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のリング体保持具は、上記したように複数個のリング体12が多段となって保持部13に保持されている場合においては、その下段のものから一個ずつ順次引き抜かなければならないため、その下段のものより上段のものを引き抜きたい場合にも、不要なその下段のものまで引き抜かなければならない。
【0006】
例えば、複数個のリング体12を電気工事等に使用する色付きのビニールテープとした場合には、用途や工事現場の色合い等に応じた各種の色のものを保持部13に保持させておくのが通常である。しかし、電気工事等において、常に最下段のものを使用するとは限らず、場合によっては最上段のものを使用こともある。このような場合には、最上段のビニールテープ以外のビニールテープもすべて保持部13から引き抜かなければならず、非常に不便であるという問題点を有していた。
【0007】
さらに、従来のリング体保持具は、上記したように保持部13からリング体12を取り出すのは簡単であるが、保持部13にリング体12を保持するのは困難であるという問題点を有していた。
【0008】
すなわち、保持部13からリング体12を取り出すには、リング体12を掴んで手元に引けば、図15に示されるように保持部13が容易に弾性変形するので、そのまま引き抜くことができるが、保持部13にリング体12を保持するには、保持部13を手で掴んで図15に示される状態まで保持部13を無理に弾性変形させてからでないと、この保持部13にリング体12を差し込むことができないからである。
【0009】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決するものであり、複数個のリング体が多段となって保持されている場合においても、必要なリング体のみを取り出すことができ、また作業者がリング体を取り出したり、リング体を保持したりするのも簡単に素早く行えるリング体保持具を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのため、この発明のリング体保持具は、枠体1にリング体2の出入口3を設け、この出入口3の端部近辺を弾性変形可能部4とし、リング体2をこの出入口3から出し入れ自在として、枠体1に複数のリング体2を保持できるようにしている。
【0011】
さらに、この発明のリング体保持具は、前記枠体1に装着部5を設けたものとすることができる。
【0012】
また、この発明のリング体保持具は、前記装着部5を枠体1の長辺部1aに設けたものとすることができる。
【0013】
さらに、この発明のリング体保持具は、前記装着部5を枠体1の短辺部1bに設けたものとすることができる。
【0014】
また、この発明のリング体保持具は、前記リング体2を色付のビニールテープとすることができる
さらに、この発明のリング体保持具は、前記出入口3を、枠体1の長辺部1aの略中央辺りに設け、この長辺部1aの略中央辺りにまで複数のリング体2を保持させたものとすることができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明のリング体保持具は、以上に述べたように構成されているので、複数個のリング体が多段となって保持されている場合においても、必要なリング体のみを取り出すことができて非常に便利であり、また作業者がリング体を取り出したり、リング体を保持したりするのも簡単に素早く行えるものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明のリング体保持具の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
この発明のリング体保持具は、図1〜5に示したように、枠体1にリング体2の出入口3を設け、この出入口3の端部近辺を弾性変形可能部4とし、リング体2をこの出入口3から出し入れ自在として、リング体2の中央空間2aを枠体1に差し込んで、この枠体1に複数のリング体2を保持できるようにしている。
【0018】
前記枠体1は、金属や合成樹脂の棒材や板材等の長尺体からなり、図示したものでは、この長尺体を折り曲げて縦長の略長円形にしたり、縦長の略四角形にしたり、縦長の略四角形の底辺を半円状に曲げた形状などとしており、勿論、複数のリング体2を保持することができる大きさにしているが、形状は特に限定されるものではない。このような形状にすれば、使用者の腰等に装着した場合に、縦長方向に安定した状態で装着することができる。また、縦長の部分が垂直または略垂直状態となるので、この縦長の部分に複数のリング体2を積み重ねるようにして保持することができるものとなる。
【0019】
さらに、前記枠体1には、作業者の腰ベルトや、作業者が腰ベルトに装着する道具入れ等への装着部5を設けたものとしている。この装着部5は、図2に示したものでは、枠体1を形成する棒材を枠体1の長辺部1aと平行するように延設したものとし、枠体1の長辺部1aとの間に前記腰ベルトや道具入れを挟み込めるようにしている。さらに、装着部5は、図3に示したものでは、枠体1の短辺部1bに鎖や紐で接続した係止具Cを設けたものとしており、この係止具Cで前記腰ベルトや道具入れに係止できるようにしている。また、装着部5は、図4に示したものでは、枠体1の短辺部1bに掛けベルトBを取り付けたものとしており、この掛けベルトBで前記腰ベルトや道具入れに引っ掛けることができるようにしている。さらに、装着部5は、図5に示したものでは、金属や合成樹脂からなる弾性板を二つ折りにしてクリップ状とし、枠体1の長辺部1aに設けたものとしている。なお、前記装着部5は、これらに限定されることなく、また枠体1の角部1cに設けたものとしてもよい。
【0020】
前記リング体2は、電気工事等に使用される色付のビニールテープとすることができるが、これに限定されるものではない。ビニールテープとしては、リング状の巻芯の外周に長尺状のテープが巻回されたものとしており、テープは各種の色が付されたものとしている。なお、前記リング体2をビニールテープとした場合、その中央空間2aとは、巻芯の孔部となる。
【0021】
前記出入口3は、枠体1の任意の部分に設けたものとすることができるが、装着部5を設けた長辺部1aに対向する長辺部1aの略中央辺りに設けたものとするのが好ましい。このような部分に出入口3を設けたものとすると、この発明のリング体保持具を装着部5によって作業者の腰ベルト等へ取り付けた場合、出入口3が作業者の身体の外側に向くので、リング体2の出し入れが行い易いものとなる。さらに、前記出入口3の幅は、リング体1の一個の厚みWより狭くしている。このようにすれば、枠体1に保持されたリング体1が、出入口3から自然に抜け落ちてしまうようなことはない。
【0022】
前記弾性変形可能部4は、前記図1〜6に示したようなコイルばね4aとしたり、図7に示したような板ばね4bとしたり、図8に示したような弾性樹脂からなる棒状体4cとしたり、図9に示したようなステンレスワイヤからなるループ体4dとしたりすることができ、枠体1に一体または別体として連結したものとしている。
【0023】
以上のように構成したこの発明のリング体保持具は、例えば次のようにして使用することができる。
【0024】
先ず、各種の色が付されたビニールテープ2A、2B、2C、2Dを、出入口3から順に差し込み、各テープの中央空間2aを枠体1内に挿入していく。この場合、図10に示したように、各テープを横にして弾性変形可能部4に押し当てていけば、この弾性変形可能部4が枠体1の内側に曲げられて、出入口3が広がり、各テープの中央空間2aを枠体1内に挿入していくことができる。そして、図11に示したように、前記枠体1内に挿入した各テープを、枠体1の長辺部1aに積み重ねるようにして、この枠体1に保持させる。
【0025】
次に、このようにして前記各テープが保持されたリング体保持具を、装着部5によって作業者の腰ベルト等に取り付ける。
【0026】
そこで、作業者は、電気工事等の作業中に前記リング体保持具から、その用途や工事現場の色合い等に応じたものを取り出すが、例えばこの場合に取り出そうとするのがビニールテープ2Dであれば、このビニールテープ2Dをのみを枠体1内で持ち上げて出入口3に近づけ、この出入口3から引き出すようにすれば、弾性変形可能部4が枠体1の外側に曲げられて、出入口3が広がり、そのビニールテープ2Dを取り出すことができる。
【0027】
また、取り出そうとするのがビニールテープ2Bであれば、図12に示したように、このビニールテープ2Bとビニールテープ2C、2Dを枠体1内で一緒に持ち上げて、ビニールテープ2Bを出入口3に近づけ、このビニールテープ2Bを出入口3から引き出すようにすれば、弾性変形可能部4が枠体1の外側に曲げられて、出入口3が広がり、そのビニールテープ2Bを取り出すことができる。
【0028】
なお、取り出そうとするのがビニールテープ2Aや2Cである場合にも、前記ビニールテープ2Bと同様、上に積み重ねられているビニールテープを枠体1内で一緒に持ち上げて、取り出すビニールテープを出入口3に近づけ、このビニールテープを出入口3から引き出すようにすれば、弾性変形可能部4が枠体1の外側に曲げられて、出入口3が広がり、そのビニールテープを取り出すことができる。
【0029】
したがって、この発明のリング体保持具では、このようにビニールテープ2A、2B、2C、2Dが枠体1の長辺部1aに積み重ねるようにして、この枠体1に保持されている場合に、不必要なビニールテープを取り出さなくても、必要なビニールテープのみを取り出すことができるものとなる。
【0030】
さらに、この発明のリング体保持具では、前記したようにリング体2を出入口3に近づけ、弾性変形可能部4に当たるようにして手前に引けば、この弾性変形可能部4が枠体1の外側に曲げられて、出入口3が広がり、リング体2を引き抜くことができるので、作業者がリング体2を簡単に素早く取り出すことができるものとなる。
【0031】
また、この発明のリング体保持具では、図10に示したように、リング体2を横にして弾性変形可能部4に押し当てれば、この弾性変形可能部4が枠体1の内側に曲げられて、出入口3が広がり、リング体2を差し込むことができるので、作業者がリング体を簡単に素早く保持することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明のリング体保持具の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】この発明のリング体保持具の他の実施形態を示す斜視図である。
【図3】この発明のリング体保持具のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】この発明のリング体保持具のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図5】この発明のリング体保持具のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】図5に示すこの発明のリング体保持具の側面図である。
【図7】この発明のリング体保持具の他の実施形態を示す斜視図である。
【図8】この発明のリング体保持具のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図9】この発明のリング体保持具のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図10】この発明のリング体保持具にリング体を保持させる場合に、弾性変形可能部が変形する状態を示す説明図である。
【図11】この発明のリング体保持具にリング体を保持させた状態を示す側面図である。
【図12】この発明のリング体保持具からリング体を取り出す状態を示す側面図である。
【図13】従来のリング体保持具の一例を示す斜視図である。
【図14】従来のリング体保持具のテープの保持状態を示す説明図である。
【図15】従来のリング体保持具のテープの引き抜き途中の状態を示す説明図である。
【図16】従来のリング体保持具のテープの引き抜き後の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 枠体
1a 長辺部
1b 短辺部
2 リング体
3 出入口
4 弾性変形可能部
5 装着部
【出願人】 【識別番号】397016448
【氏名又は名称】ジェフコム株式会社
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義

【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士

【識別番号】100129975
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 康成


【公開番号】 特開2008−68387(P2008−68387A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−251712(P2006−251712)