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【発明の名称】 トリガスイッチ
【発明者】 【氏名】大盛 浩二

【氏名】馬場 良之

【氏名】宮浦 宏之

【要約】 【課題】底面をできるだけ小さく保ちながら、補助装置と接続するためのリード線を導出したトリガスイッチを提供する。

【解決手段】2分割した分割片2a,2bからなり、且つ、内部に回路部品を収容する絶縁性の筐体を有し、トリガ3の引き込み量に応じてモータの速度制御を行うトリガスイッチ1において、電源に接続される1対の電源端子4a,4bを互いに隔離する絶縁壁30の中に、トリガスイッチ1を補助装置と接続するためのリード線10,11の配設路32を設け、電源端子4a,4bおよびリード線33a,33bを分割片2a,2bの合わせ目に挟み込んで配設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリガの引き込み量に応じてモータの速度制御を行うトリガスイッチにおいて、
電源に接続される1対の電源端子を互いに隔離する絶縁壁の中に、
前記トリガスイッチを補助装置と接続するためのリード線の配線路を設けたことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項2】
2分割した分割片からなり、且つ、内部に回路部品を収容する絶縁性の筐体を有し、
前記電源端子および前記リード線が、前記筐体の合わせ目に挟み込まれていることを特徴とする請求項1に記載のトリガスイッチ。
【請求項3】
前記補助装置が、照明装置であることを特徴とする請求項1または2に記載のトリガスイッチ。
【請求項4】
少なくとも前記モータに電力を供給している間は前記照明装置へ出力すると共に電荷を蓄積し、前記モータへの電力を遮断した後に前記蓄積した電荷を放電することにより前記照明装置に対して所定時間出力を維持する残照回路を有することを特徴とする請求項3に記載のトリガスイッチ。
【請求項5】
前記照明装置へ出力する前記トリガの引き込み量は、前記モータへ出力する前記トリガの引き込み量よりも少ないことを特徴とする請求項3または4に記載のトリガスイッチ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、トリガスイッチ、特に、充電式電動工具の直流モータを制御するためのトリガスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
トリガの引き込み量に応じて先端工具を駆動するモータの回転数を制御する充電式電動工具では、トリガとモータの制御回路とをパッケージしたトリガスイッチを組み込んで製造されるのが一般的である。
【0003】
充電式電動工具は、例えば特許文献1に記載されているように、トリガスイッチを収容するグリップの上部にモータ、下部にバッテリを有する。このため、トリガスイッチの下端には、電源を接続するための1対の電源端子を備え、上部にモータを接続するための出力端子を備えている。
【0004】
例えば、特許文献2に記載されているように、2つの電源端子の間には、それぞれの電源端子に電線を接続する際に電線を構成する撚線の一部やハンダが突出したり糸引きして、他方の電源端子に接触して短絡を起こすことがないように、両電源端子を隔離する絶縁壁が設けられる。
【0005】
また、特許文献3に記載されているトリガの引き込み量に応じて作動する照明装置のような、電動工具に追加機能を付加する補助装置に接続するために、トリガスイッチから信号線を導出することが要求される場合がある。
【0006】
図15に、追加機能を付加した従来のトリガスイッチ100を示す。トリガスイッチ100は、回路部品を収容する絶縁体からなる2つ割りの筐体101a,101bと、筐体101a,101bから突出して設けられたトリガ102とからなり、下端に、筐体101a,101bの合わせ目に沿って、1対の電源端子103a,103bと、例えば照明装置や制御装置などの補助装置に出力する1対のリード線104a,104bとが並んで配置されている。
【0007】
電源端子103a,103bやリード線104a,104bは、防塵性を維持するために、筐体101a,101bの合わせ目から導出することが望ましい。リード線104a,104bは、補助装置に出力される電流が小さいので、線径の細い絶縁電線を用いることができ、図示するように、筐体101a,101bの合わせ目に直交するように縦に並べて導出することが可能である。
【0008】
電源端子103aと電源端子103bとの間には筐体101a,101bを延伸してなる端子間絶縁壁105が設けられ、電源端子103aとリード線104a,104bとの間には、筐体101a,101bを延伸してなるリード線絶縁壁106が設けられている。
【0009】
端子間絶縁壁105は、図示するように、電源端子103a,103bにそれぞれ電線107a,107bを接続する際、電線107a,107bを構成する撚線の一部やハンダが突出または糸引きして電源端子103a,103b間が短絡しないように、十分な高さを有する必要があり、その強度を確保するためには、通常、最低でも1mm程度の厚みを必要とする。同様に、リード線絶縁壁106も、通常、1mm程度の厚みが必要である。また、リード線104a,104bは、例えば導体断面積0.2mm程度の絶縁電線が用いられ、その外径は約1.5mm程度である。さらに、リード線104a,104bの導出部分に応力が集中しないように、筐体101a,101bには、リード線104a,104bを取り囲むように厚さ1mm程度のボス(ガイド)108が筐体101a,101bから突出して形成される。
【0010】
電動工具に補助装置を付加するために設けられたリード線絶縁壁106、リード線104a,104bおよびガイド108は、トリガスイッチ100の底面において、合計で約3.5mmの長さを占有している。一方、電動工具の操作性を高めるために、グリップをできるだけ細くしたいという要求がある。このため、トリガスイッチ100において、リード線104a,104bを導出するために要する底面積を小さく、特に、筐体101a,101bの合わせ目に沿う方向の長さを小さくすることが望まれる。
【特許文献1】特開2006−218605号公報
【特許文献2】特開2006−218560号公報
【特許文献3】特開2001−25982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、底面をできるだけ小さく保ちながら、補助装置と接続するためのリード線を導出したトリガスイッチを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために、本発明によれば、トリガの引き込み量に応じてモータの速度制御を行うトリガスイッチにおいて、電源に接続される1対の電源端子を互いに隔離する絶縁壁の中に、前記トリガスイッチを補助装置と接続するためのリード線の配線路を設けたものとする。
【0013】
この構成によれば、電極端子間の絶縁壁の中にリード線を配設するので、新たな絶縁壁やリード線のボス等を設ける必要がなく、リード線自身の太さを電極端子間の絶縁壁の厚みで吸収できる。このため、トリガスイッチの底面の長さを増加させずに、補助装置と接続するためのリード線を配設することができる。
【0014】
また、本発明のトリガスイッチは、2分割した分割片からなり、且つ、内部に回路部品を収容する絶縁性の筐体を有し、前記電源端子および前記リード線が、前記筐体の合わせ目に挟み込まれていても良い。
【0015】
この構成によれば、リード線が筐体を貫通する部分の防塵処理が容易である。
【0016】
また、本発明のトリガスイッチにおいて、前記補助装置が、照明装置であってもよい。
【0017】
この構成によれば、加工対象物を照明することで、電動工具の使い勝手が向上する。
【0018】
また、本発明のトリガスイッチにおいて、少なくとも前記モータに電力を供給している間は前記照明装置へ出力すると共に電荷を蓄積し、前記モータへの電力を遮断した後に前記蓄積した電荷を放電することにより前記照明装置に対して所定時間出力を維持する残照回路を有してもよい。
【0019】
この構成によれば、モータが停止した後も加工対象物を照明することができ、作業性が向上する。
【0020】
また、本発明のトリガスイッチにおいて、前記照明装置へ出力する前記トリガの引き込み量は、前記モータへ出力する前記トリガの引き込み量よりも少なくてもよい。
【0021】
この構成によれば、モータを回転させることなく加工対象物を照明することができ、位置決めなどの作業性が向上する。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、リード線の保持および絶縁のための構造を、電源端子を互いに隔離する絶縁壁の構造と共用することで、補助装置と接続するためのリード線を導出しながら底面積の小さいトリガスイッチを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
これより、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1および図2に、本発明の1つの実施形態であるトリガスイッチ1を示す。トリガスイッチ1は、充電式電動工具の先端工具を駆動するモータの回転数を制御するために、充電式電動工具のグリップ内に組み込まれるものである。
【0024】
トリガスイッチ1は、絶縁性の樹脂からなる筐体2と、ユーザが指で引き込むトリガ3とからなり、外部の電源に接続される1対の電源端子4a,4bと、外部のモータに接続される1対の出力端子5a,5bとを有する。そして、放熱のためにスイッチング素子6は、筐体2の外部に配置されており、筐体2の内部に収容された回路に絶縁電線7,8,9で接続されている。また、トリガスイッチ1は、筐体2から1対のリード線10,11が導出され、リード線10,11の先端に設けたコネクタ12によって、外部の補助装置である照明装置(LED)に接続できるようになっている。
【0025】
図3に、トリガスイッチ1の回路構成を示す。図には、理解しやすいように、トリガスイッチ1に接続される電源(バッテリ)13、モータ14および照明装置15も示されている。
【0026】
トリガスイッチ1は、バッテリ13の電流をトランジスタ6介してモータ14に印加し、速度制御回路16が分圧抵抗17の分圧比に応じてトランジスタ6をスイッチングすることで、モータ14の回転数を制御するものである。トリガスイッチ1は、速度制御回路16に電源を供給する給電スイッチ18と、トランジスタ6にバッテリ13の端子電圧を印加する主スイッチ19と、出力端子5a,5bの極性を入れ替えてモータ14の回転方向を逆転させる切替スイッチ20と、トランジスタ6をバイパスしてモータ14に電源電流を直接印加する全速スイッチ21と、モータ14の逆起電力をモータ14に帰還させるダイオード22と、モータ14を短絡させて惰性による回転を停止させるブレーキスイッチ23とを有している。さらにトリガスイッチ1は、給電スイッチ18がオンすると、リード線10,11を介して照明装置15に電流を出力する残照回路24を有している。
【0027】
残照回路24は、給電スイッチ18を閉じると、抵抗R1、ダイオードD1、抵抗R2、および抵抗R3を電流が流れ、トランジスタTR1のベース−エミッタ間に電圧が印加され、照明装置15および抵抗R4を介してコレクタ電流が流れるようになっている。また、給電スイッチ18を閉じている間、コンデンサC1には電荷が蓄積され、給電スイッチ18を開いた後も、コンデンサC1が抵抗R2およびR3を介して放電するのに要する所定時間だけ、トランジスタTR1のベース−エミッタ間に電圧を印加してトランジスタTR1をオンし、照明装置15に対して出力を維持することができるようになっている。
【0028】
図4に、トリガスイッチ1の内部構造を示す。筐体2は、分割片2a,2bに2分割して形成され、その内部に、図3に示した各回路部品を収容するようになっている。回路部品は、主に、プリント基板25およびベース端子アセンブリ26に組み込まれている。具体的には、プリント基板25には、印刷回路に回路素子を実装することで、速度制御回路16、分圧抵抗17、給電スイッチ18、および残照回路23が形成されている。また、ベース端子アセンブリ26は、主スイッチ19、切替スイッチ20、全速スイッチ21およびブレーキスイッチ23の接点と各接点を接続する電路とが複数の金属板などにより構成されている。切替スイッチ20の可動接点ユニット20aは、筐体2の外側に突出する操作レバー20bによって回動させられるようになっている。
【0029】
トリガ3は、筐体2内に軸部3aが延伸し、分圧抵抗17および給電スイッチ18の可動接点である金属ブラシ17aおよび18aを支持するスライド部材27に接続される。また、トリガ3は、ばね28によって筐体2から突出するように付勢され、筐体2と軸部3aとの隙間を防塵部材29で封止される。
【0030】
本実施形態では、トランジスタ6を外付けするに伴い、電線7,8,9の筐体2からの引き出し部を覆うカバー30が設けられている。
【0031】
図5に示すように、トリガスイッチ1の底部に配設された電源端子4a,4bの間には、分割片2bを延伸してなる絶縁壁31が設けられている。リード線10,11は、絶縁壁31に形成された溝32を通して導出されている。また、電源端子4a,4bには、バッテリ13の両極に接続された電線33a,33bが、例えばハンダ付けすることで、それぞれ、接続される。
【0032】
さらに、トリガスイッチ1の底部を詳しく示す図6,7,8を参照しながら、電源端子4a,4bおよび絶縁壁31の構造を詳しく説明する。図7に示すように、絶縁壁31は、電線33a,33bの心線を電源電極4a,4bに固定するハンダや電線33a,33bの心線或いは心線を構成する撚線の一部が突出または糸引きして電源電極4a,4bを短絡させることがないように、電線33a,33bの直径よりも十分に高く形成されている。
【0033】
また、絶縁壁31には、表裏に溝32,34が形成されており、表面の溝32の中に、リード線10,11が配設されている。これらの溝32,34は、樹脂量を低減するための肉盗みであると共に、溝32は、絶縁壁の中にリード線10,11を配設するための配線路としても形成されている。
【0034】
電源端子4a,4bおよびリード線10,11は、分割片2bに設けた溝に配置され、分割片2aと分割片2bとの合わせ目に挟み込まれている。リード線10,11は、分割片2aに設けた溝に分割片2a,2bの合わせ目に直交する方向に縦に並んで配設されている。ここで、リード線10,11は、電線33a,33bとの短絡を防止するために、絶縁壁31からはみ出さないように、絶縁壁31の中に配設する必要がある。
【0035】
絶縁壁31は、リード線10,11と電極端子4a,4bとの短絡も防止するだけでなく、リード線10,11の分割片2a,2bに挟み込まれている部分に直接曲げ応力が作用しにくくするガイド(ボス)の役目をも果たす。つまり、本実施形態のトリガスイッチ1は、リード線10,11と電極端子4a,4bとの間の絶縁壁、および、リード線10,11の導出部のガイドをそれぞれ別個に設ける必要がないので、分割片2a,2bの合わせ目に沿う方向に長くならず、底面積が大きくならない。
【0036】
リード線10,11を絶縁端子4aまたは4bの外側に並べて導出するためには、例えば、リード線10,11が導体断面積0.2mmのビニル絶縁電線である場合、リード線10,11の外径が約1.5mm、電極端子4a,4bとの間に必要な絶縁壁が約1mm、リード線10,11のガイド(ボス)が約1mm必要であり、絶縁壁をガイドの一部を延長して設けたとしても、合計で約3.5mmの余分な長さが必要になり、トリガスイッチ1の底面積が大きくなってしまう。つまり、本実施形態では、トリガスイッチ1の底面の長さを従来の構成に比べて約3.5mm短縮することに成功している。
【0037】
これによって、本実施形態のトリガスイッチ1は、グリップの細い電動工具に組み込むことができ、使い勝手のよい電動工具を提供可能にする。
【0038】
本実施形態では、絶縁壁31に形成した溝32をリード線10,11の配設路としているが、絶縁壁31に貫通孔を設けてリード線10,11の配設路としてもよい。また、絶縁壁31は、分割片2aおよび分割片2bに2分割して設けることで、リード線10,11の導出部分の全周を覆って、絶縁性を向上し、分割片2a,2bに狭持される部分への負荷をより低減できる。
【0039】
さらに、図9に、本実施形態のベース端子アセンブリ26の構成を示す。ベース端子アセンブリ26は、樹脂からなるベース部材34に、各スイッチ19,20,21,23の接点と電路とを構成する複数の金属部材36,37,38,39,40,41,42と、ダイオード22とを組み付けてなる。
【0040】
金属部材36は出力端子5aおよび切替スイッチ20の固定接点20cを構成し、金属部材37は全速スイッチ21の固定接点21aを構成し、金属部材38は主スイッチ19の固定接点19aを構成し、金属部材39は主スイッチ19および全速スイッチ21の可動接点19b,21bを有し、金属部材40は切替スイッチ20の固定接点20dおよびブレーキ接点23の固定接点23aを構成し、金属部材41は切替スイッチ20の固定接点20eを構成すると共にブレーキ接点23の可動接点23bを有し、金属部材42は主力端子5bおよび切替スイッチ20の固定接点20fを構成している。
【0041】
図4に図示した切替スイッチ20の可動接点ユニット20aは、図9に図示するような2つの可動接点20g,20hを有している。また、ベース部材34には、切替スイッチ20の操作レバー20bを位置決めするラッチばね20iが取り付けられる。
【0042】
また、図10に示すように、リード線10,11は、プリント基板25にハンダ付けして接続される。
【0043】
図11,12,13に、プリント基板25に形成される分圧抵抗17および給電スイッチ18の構成を示す。
【0044】
分圧抵抗17は、プリント基板25に形成されたパターン電極17b,17c,17dと、パターン電極17cと17dとにまたがって抵抗体を印刷してなる印刷抵抗17eと、スライド部材27に保持されてプリント基板25上で摺動する金属ブラシ17aとによって構成される。分圧抵抗17は、金属ブラシ17aの当接位置に応じてパターン電極17b−17c間およびパターン電極17b−17d間で印刷抵抗17eを分割した2つの抵抗値を示す。
【0045】
給電スイッチ18は、プリント基板25に形成されたパターン電極18b,18cに、スライド部材27に保持された金属ブラシ18aを押し当てることによって構成される。
【0046】
図11は、トリガ3がばね28によって筐体2から押し出されている状態、つまり、ユーザがトリガスイッチ1を操作していない状態を示す。
【0047】
図12に示すように、ユーザがトリガ3を引き込んでいくと、金属ブラシ17および金属ブラシ18aがほぼ同時にパターン電極17cおよびパターン電極18cに当接する。金属ブラシ18aがパターン電極18cに当接すると、給電スイッチ18が閉じ、速度制御回路16が動作を開始する。
【0048】
金属ブラシ17aがパターン電極17cに当接しているとき、パターン電極17b−17c間の抵抗はゼロであり、パターン電極17b−17d間の抵抗は最大値を示す。さらにトリガ3を引き込んで金属ブラシ17aが印刷抵抗17eに当接すると、パターン電極17b−17c間およびパターン電極17b−17d間に印刷抵抗17eを分割した抵抗値が現れる。
【0049】
図13に示すように、ユーザがトリガ3をさらに引き込むと、金属ブラシ17aがパターン電極17dに当接する。このとき、パターン電極17b−17c間の抵抗は最大値を示し、パターン電極17b−17d間の抵抗はゼロになる。
【0050】
図14に、トリガスイッチ1における各スイッチ18,19,21,23および分圧抵抗17のトリガ3の引き込み量に対する動作を示す。トリガ3を操作しない初期状態において、ブレーキスイッチ23は閉じているが、他のスイッチ18,19,21は開いている。分圧抵抗17は、パターン電極17b−17c間の抵抗を図示しており、初期状態においては導通がない(抵抗無限大)。
【0051】
トリガ3を引き込み始めると、先ず、ブレーキスイッチ23が開き、モータ14を駆動可能にする。続いて、給電スイッチ18が閉じ、ほぼ同時に、分圧抵抗17が導通する。給電スイッチ18が閉じると、図3に示すように、残照回路24にも電圧が印加され、発光装置15にリード線10,11を介して電流が出力される。つまり、電動工具はモータ14で先端工具を回転駆動する前に、発光装置15により加工対象物に投光し、先端工具の位置決めを容易にする。
【0052】
さらにトリガ3を引き込むと、主スイッチ19が閉じ、バッテリ13の両極をモータ14にトランジスタ6を介して接続する。トランジスタ6は、制御回路16によってスイッチングされ、モータ14に間欠的に電流を出力する。つまり、モータ13は、トランジスタ6の通電率(デューティ)に応じた速度(負荷変動を考慮しない場合)で回転する。
【0053】
さらにトリガ3を引き込むと、分圧抵抗17の金属ブラシ17aが印刷抵抗17eを分圧し、制御回路16の出力特性を変化させて、トランジスタ6の通電率を徐々に上昇させる。つまり、トリガ3の引き込み量が増加するほど、モータ14の回転速度が上昇する。金属ブラシ17aがパターン電極17d間に達すると、パターン電極17b−17d間の抵抗がゼロになり、トランジスタ6の通電率が最大になる。
【0054】
さらにトリガ3を引き込むと、全速スイッチ21が閉じ、トランジスタ6をバイパスして、バッテリ13をモータ14に直結する。つまり、モータ14は、バッテリ13が駆動可能な最大速度(最大出力)で回転する。
【0055】
トリガ3を引く力を弱め、トリガ3をばね28の付勢力により突出させると、モータ14に印加される電流の通電率が徐々に小さくなり、主スイッチ19が開いた時点でモータ14への電流の供給が遮断される。
【0056】
そして、給電スイッチ18が開くと、残照回路24への電力供給も絶たれるが、残照回路24は、コンデンサC1に電荷を蓄積しており、抵抗R2およびR3を介して蓄積した電荷を放電する間、トランジスタTR1をオンする。つまり、残照回路24は、電力供給が絶たれてからも、バッテリ13の電圧、コンデンサC1の容量および抵抗R1,R2,R3で定まる所定時間の間、照明装置15に対する出力を維持し、照明装置15を発光させ続ける。
【0057】
給電スイッチ18が開いてからさらにトリガ3を突出させると、ブレーキスイッチ23が閉じて、モータ14の慣性による回転を停止させる。通常、ユーザは給電スイッチ23が開いてからブレーキスイッチ23が閉じるまでの位置でトリガ3を保持することはないので、ブレーキスイッチ23が閉じてモータ14を完全に停止させた後も、残照回路24が照明装置15を発光させる。つまり、電動工具は、ユーザが先端工具の回転を停止するためにトリガ3を離しても、加工対象物をしばらく照明し、続いて行われる加工の作業性を確保する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態のトリガスイッチの斜視図。
【図2】図1のトリガスイッチの正面図。
【図3】図1のトリガスイッチの回路図。
【図4】図1のトリガスイッチの分解斜視図。
【図5】図1のトリガスイッチの底部を示す斜視図。
【図6】図1のトリガスイッチの下部正面図。
【図7】図1のトリガスイッチの下部底面図。
【図8】図1のトリガスイッチの下部側面図。
【図9】図1のトリガスイッチのベース端子アセンブリの分解斜視図。
【図10】図1のトリガスイッチのプリント基板およびリード線の斜視図。
【図11】図10のプリント基板の裏面を示す斜視図。
【図12】図11のプリント基板のトリガ引き込み量の異なる状態を示す斜視図。
【図13】図11のプリント基板のトリガ引き込み量のさらに異なる状態を示す斜視図。
【図14】図1のトリガスイッチのトリガ引き込み量と各スイッチの動作の関係を示すタイミングチャート。
【図15】従来のトリガスイッチの斜視図。
【符号の説明】
【0059】
1 トリガスイッチ
2 筐体
2a,2b 分割片
3 トリガ
4a,4b 電源端子
10,11 リード線
31 絶縁壁
33a,33b 電線
32 溝(配設路)
【出願人】 【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
【出願日】 平成18年9月19日(2006.9.19)
【代理人】 【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏

【識別番号】100100170
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 厚司

【識別番号】100103012
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 隆宣


【公開番号】 特開2008−73779(P2008−73779A)
【公開日】 平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願番号】 特願2006−252726(P2006−252726)