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電動工具 - 特開2008−44023 | j-tokkyo
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【発明の名称】 電動工具
【発明者】 【氏名】細川 信仁

【要約】 【課題】カーボンブラシ交換時の部品の紛失や部品点数の増加の問題を招くことなく、ブラシキャップの露出部の過熱を防ぎ、作業がブラシキャップに触れても何ら違和感を感ずることなく作業を安定して連続的に行うことができる電動工具を提供すること。

【構成】アマチュア2a及びステータ2bから成るモータ2をハウジング1に内蔵し、前記アマチュア2aに冷却用ファン5とコンミテータ6を取り付け、該コンミテータ6に摺接するカーボンブラシ8とこれを保持するブラシホルダ9を前記ハウジング1内の風路7の途中に配置するとともに、前記ブラシホルダ9の開口部を前記ハウジング1に着脱可能に螺着されたブラシキャップ10によって覆って成る電動工具において、前記ブラシキャップ10の前記ハウジング1の外表面に露出する頭部を断熱層19で被覆する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アマチュア及びステータから成るモータをハウジングに内蔵し、前記アマチュアに冷却用ファンとコンミテータを取り付け、該コンミテータに摺接するカーボンブラシとこれを保持するブラシホルダを前記ハウジング内の風路の途中に配置するとともに、前記ブラシホルダの開口部を前記ハウジングに着脱可能に螺着されたブラシキャップによって覆って成る電動工具において、
前記ブラシキャップの前記ハウジングの外表面に露出する頭部を断熱層で被覆したことを特徴とする電動工具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱可能なブラシキャップを有する電動工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モータを駆動源とする電動工具は、モータのアマチュアに電力を供給するためのカーボンブラシを備えているが、このカーボンブラシは摺擦部材であって摩耗するために定期的に新しいものと交換する必要がある。従来、本体を分解することなくカーボンブラシを交換することができるよう、カーボンブラシを保持するブラシホルダに着脱可能なブラシキャップを螺着する構造が採用されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ここで、従来の電動工具を図4に基づいて説明する。
【0004】
図4は従来の電動工具の内部構造を示す要部断面図であり、図示の電動工具は、ハウジング1に駆動源としてのモータ2を内蔵しており、モータ2は、アマチュア2aとステータ2bとで構成されている。ここで、アマチュア2aは、前後一対(図4において左方が前方)の軸受3,4を介してハウジング1に回転可能に支持され、ステータ2bは、ハウジング1の内周部に固定されている。
【0005】
又、アマチュア2aの前方の軸受3の近傍には冷却用ファン5が取り付けられ、同アマチュア2aの後方の軸受4の近傍にはコンミテータ6が取り付けられており、モータ2が駆動されてアマチュア2aが回転すると、冷却用ファン5が一体に回転し、この冷却用ファン5によって誘起される冷却風は図示の風路7を矢印にて示すように前方に向かって流れてモータ2等を冷却する。
【0006】
更に、アマチュア2aの端部外周に取り付けられた前記コンミテータ6には、アマチュア2aに電力を供給するための上下2本のカーボンブラシ8が当接しており、各カーボンブラシ8は、ブラシホルダ9内にそれぞれ保持されている。そして、各ブラシホルダ9の開口部は、ハウジング1に形成されたネジ孔1aに螺着されたブラシキャップ10によってそれぞれ覆われており、各ブラシキャップ10の頭部はハウジング1に露出してハウジング1の外面の一部を構成している。又、各カーボンブラシ8は、これとブラシキャップ10の間に縮装されたスプリング11によって径方向内方に常時付勢されており、その先端部は前記コンミテータ6に常時当接している。ここで、カーボンブラシ8とこれを保持するブラシホルダ9等は風路7の途中に配置されており、これらは風路7を流れる冷却風によって冷却される。
【0007】
而して、カーボンブラシ8がコンミテータ6との摺擦によって摩耗したために交換の必要が生じた場合には、ブラシキャップ10を回してこれをハウジング1から取り外せば、ブラシホルダ9の開口部が開放されるため、その開口部からカーボンブラシ8を取り出し、これを新しいもと交換することができる。
【0008】
ところで、モータ2は、カーボンブラシ8から供給される電力を高速で回転するアマチュア2aのコンミテータ6から集電するため、カーボンブラシ8とコンミテータ6間には電気的及び機械的な損失から誘起される大きな発熱がある。通常、カーボンブラシ8とブラシキャップ10等は、前述のようにモータ2の駆動により回転する冷却用ファン5によって誘起される冷却風の風路7の途中に設けられているため、冷却風よって冷却されて発熱が低く抑えられるよう工夫されている。
【0009】
しかし、重負荷作業等が行われ、カーボンブラシ8とコンミテータ6間に発生する熱が大きく、この熱が十分に発散されない場合には、カーボンブラシ8からブラシキャップ10に熱が伝達されてブラシキャップ10が高温となり、作業者がブラシキャップ10に触れると、作業者が違和感を覚えたり、不意の熱感に伴う注意欠如や電動工具を把持する力の低下等を招くことがあった。特に、グラインダ等の電動工具にあっては、作業者が当該電動工具のハウジング1を直接把持して作業を行うため、作業者の手がブラシキャップ10に触れる機会が多く、前記問題が発生し易い。
【0010】
そこで、ブラシホルダを覆うブラシキャップとハウジングに螺着されたホルダキャップとの間に空間を形成するとともに、バネ部材を介設し、バネ部材によってカーボンブラシを付勢してコンミテータに当接させ、前記空間に空気を流してホルダキャップを冷却する構成が特許文献2において提案されている。
【特許文献1】特許第3711877号公報
【特許文献2】特許第3510518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献2において提案されている構成では、カーボンブラシの交換に際してはブラシキャップとホルダキャップ及びバネ部材をハウジングから取り外す必要があるため、これらの小さな部品を紛失する可能性があり、又、部品点数が増えるという問題がある。
【0012】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、カーボンブラシ交換時の部品の紛失や部品点数の増加の問題を招くことなく、ブラシキャップの露出部の過熱を防ぎ、作業がブラシキャップに触れても何ら違和感を感ずることなく作業を安定して連続的に行うことができる電動工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、アマチュア及びステータから成るモータをハウジングに内蔵し、前記アマチュアに冷却用ファンとコンミテータを取り付け、該コンミテータに摺接するカーボンブラシとこれを保持するブラシホルダを前記ハウジング内の風路の途中に配置するとともに、前記ブラシホルダの開口部を前記ハウジングに着脱可能に螺着されたブラシキャップによって覆って成る電動工具において、前記ブラシキャップの前記ハウジングの外表面に露出する頭部を断熱層で被覆したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ブラシキャップのハウジングの外表面に露出する頭部を断熱層で被覆したため、重負荷作業等が行われたためにカーボンブラシとコンミテータ間に発生する熱がブラシキャップに伝達されても、その熱は断熱層によって遮断されるため、作業者の手が触れる断熱層が過熱されることがない。このため、作業者が作業中に違和感を覚えたり、不意の熱感に伴う注意欠如や電動工具を把持する力の低下等を招く等の従来の問題が発生することがなく、作業を安定して連続的に行うことができる。
【0015】
そして、カーボンブラシがコンミテータとの摺擦によって摩耗したために交換の必要が生じた場合には、ハウジングの外表面に露出する断熱層をブラシキャップと共に回してこれらをハウジングから取り外せば、ブラシホルダの開口部が開放されるため、その開口部からカーボンブラシを取り出し、これを新しいものと交換することができる。この場合、断熱層はブラシキャップの頭部に一体的に設けられるため、部品点数が増えることがなく、カーボンブラシの交換時に部品を紛失するという問題が発生することもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明に係る電動工具の破断側面図、図2は同電動工具の内部構造を示す要部断面図、図3は同電動工具の部分平面図であり、これらの図においては図4に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0018】
図1に示す電動工具はグラインダであって、ハウジング1に駆動源としてのモータ2を内蔵しており、該モータ2は、図2に示すように、アマチュア2aとステータ2bとで構成されている。ここで、アマチュア2aは、図2に示すように、前後一対(図2において左方が前方)の軸受3,4を介してハウジング1に回転可能に支持され、ステータ2bは、ハウジング1の内周部に固定されている。
【0019】
上記アマチュア2aの前方(図2の左方)へ延びる先端部は、減速ギヤ機構等の不図示の機構部に接続されており、図1に示すように、機構部から垂直下方に延びる駆動軸12の端部には円板状の砥石13が脱着可能に取り付けられている。尚、砥石13の周囲のカバー14によって部分的に覆われている。
【0020】
又、図2に示すように、アマチュア2aの前方の軸受3の近傍には冷却用ファン5が取り付けられ、同アマチュア2aの後方の軸受4の近傍にはコンミテータ6が取り付けられており、モータ2が駆動されてアマチュア2aが回転すると、冷却用ファン5が一体に回転する。
【0021】
更に、図1に示すように、ハウジング1内のモータ2の後方には電源部15が設けられており、ハウジング1の後端部の両側部には、複数のスリット状の吸気口16が開口しており、ハウジング1の前記冷却用ファン5の周りには、図2に示すように、円孔状の複数の排気口17が形成されている。そして、ハウジング1内には、前記吸気口16からモータ2を経て前記排気口17に至る風路7が形成されている。尚、図1に示すように、ハウジング1の左側部(図1の手前側の面)には、前後にスライドすることによって前記モータ2への給電をON/OFFするためのスイッチ18が設けられている。
【0022】
ところで、図2に詳細に示すように、アマチュア2aの端部外周に取り付けられた前記コンミテータ6には、アマチュア2aに電力を供給するための上下2本のカーボンブラシ8が当接しており、各カーボンブラシ8は、ブラシホルダ9内にそれぞれ保持されている。そして、各ブラシホルダ9の開口部は、ハウジング1に形成された円孔状のネジ孔1aに螺着されたブラシキャップ10によってそれぞれ覆われており、各ブラシキャップ10の頭部はハウジング1に露出してハウジング1の外面の一部を構成している。又、各カーボンブラシ8は、これとブラシキャップ10の間に縮装されたスプリング11によって径方向内方に常時付勢されており、その先端部は前記コンミテータ6に常時当接している。ここで、カーボンブラシ8とこれを保持するブラシホルダ9等は風路7の途中に配置されており、これらは風路7を流れる冷却風によって冷却される。
【0023】
而して、本実施の形態は、各ブラシキャップ10のハウジング1の外表面に露出する頭部を円板状の断熱層19で被覆したことを特徴としている。ここで、断熱層19の材質としては、ウレタンフォームやスポンジ、ゴムや紙、エラストマー樹脂等が使用されるが、断熱機能を果たすものであれば任意のものを採用することができる。又、断熱層19のブラシキャップ10への取付方法としては、接着剤やシールによる接着、エラストマー樹脂をブラシキャップ10の表面に二層成形する方法等を採用することができる。
【0024】
以上のように構成された電動工具において、作業者によってスイッチ18がONされて電源部15からカーボンブラシ8及びコンミテータ6を経てモータ2のアマチュア2aに電力が供給されると、アマチュア2aが高速で回転し、その回転は、不図示の機構部を経て駆動軸12に伝達され、該駆動軸12とこれに取り付けられた砥石13が所定の速度で回転駆動されて所要の研削作業がなされる。この場合、作業者はハウジング1を把持して作業を行う。
【0025】
ところで、上記作業中において、モータ2は、カーボンブラシ8から供給される電力を高速で回転するアマチュア2aのコンミテータ6から集電するため、カーボンブラシ8とコンミテータ6間には電気的及び機械的な損失から誘起される大きな発熱がある。又、モータ2は、自身が発生する損失を熱として発散するが、ハウジング1内ではアマチュア2aと共に冷却用ファン5が回転し、この冷却用ファン5によって外部の空気が吸気口16からハウジング1内に導入される。。そして、ハウジング1内に導入された空気は、冷却風として図2に矢印にて示すようにハウジング1内の風路7を排気口17に向かって前方へと流れ、その過程でカーボンブラシ8とブラシホルダ9を冷却するとともに、モータ2を冷却してそれらの発熱を抑える。
【0026】
しかし、重負荷作業等が行われ、カーボンブラシ8とコンミテータ6間に発生する熱が大きく、図4に示した従来の電動工具においては、この熱が十分に発散されない場合には、カーボンブラシ8からブラシキャップ10に熱が伝達されてブラシキャップ10が高温となり、作業者がブラシキャップ10に触れると、作業者が違和感を覚えたり、不意の熱感に伴う注意欠如や電動工具を把持する力の低下等を招くことがあった。特に、グラインダ等の電動工具にあっては、作業者が当該電動工具のハウジング1を直接把持して作業を行うため、作業者の手がブラシキャップ10に触れる機会が多く、前記問題が発生し易いことは前述の通りである。
【0027】
然るに、本発明に係る電動工具においては、前述のように各ブラシキャップ10のハウジング1の外表面に露出する頭部を円板状の断熱層19で被覆したため、重負荷作業等が行われたためにカーボンブラシ8とコンミテータ6間に発生する熱が各ブラシキャップ10に伝達されても、その熱は断熱層19によって遮断されるため、作業者の手が触れる断熱層19が過熱されることがない。このため、作業者が作業中に違和感を覚えたり、不意の熱感に伴う注意欠如や電動工具を把持する力の低下等を招く等の従来の問題が発生することがなく、作業を安定して連続的に行うことができる。
【0028】
そして、カーボンブラシ8がコンミテータ6との摺擦によって摩耗したために交換の必要が生じた場合には、ハウジング1の外表面に露出する断熱層19をブラシキャップ10と共に回してこれらをハウジング1から取り外せば、ブラシホルダ9の開口部が開放されるため、その開口部からカーボンブラシ8を取り出し、これを新しいものと交換することができる。この場合、断熱層19はブラシキャップ10の頭部に接着や二層成形等によってブラシキャップ10に一体的に設けられるため、部品点数が増えることがなく、カーボンブラシ8の交換時に部品を紛失するという問題が発生することもない。
【0029】
尚、以上は特に本発明をグラインダに適用した形態について述べたが、本発明は、他の任意の電動工具に対しても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る電動工具の破断側面図である。
【図2】本発明に係る電動工具の内部構造を示す要部断面図である。
【図3】本発明に係る電動工具の部分平面図である。
【図4】従来の電動工具の内部構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ハウジング
1a ネジ孔
2 モータ
2a アマチュア
2b チステータ
3,4 軸受
5 冷却用ファン
6 コンミテータ
7 風路
8 カーボンブラシ
9 ブラシホルダ
10 ブラシキャップ
11 スプリング
12 駆動軸
13 砥石
14 カバー
15 電源部
16 吸気口
17 排気口
18 スイッチ
19 断熱層
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100092853
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮一


【公開番号】 特開2008−44023(P2008−44023A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−219136(P2006−219136)